JP3969278B2 - 電子制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作中に更新される特定のデータを、電気的にデータの書き換えが可能で且つデータ書込回数に制限のある不揮発性メモリに保存するようにした電子制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車用の電子制御装置では、動作電源の供給が停止されても継続して保存すべき故障診断情報や制御学習値などの特定のデータ(以下、継続保存対象データという)を、電気的にデータの書き換えが可能なEEPROMなどの不揮発性メモリに書き込んでおくことにより、バッテリ外れやバッテリ上がりが発生しても、そのデータを継続して保持及び更新することができるようにしている。例えば、バッテリバックアップされたRAM(以下、バックアップRAMともいう)内の所定領域のデータを、EEPROMに逐次コピーして保存しておき、動作電源の投入に伴う動作開始時に、そのRAM内のデータが異常であれば、EEPROM内のデータを上記RAMへコピーして復元する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして、EEPROMなどの書き換え可能不揮発性メモリには、データ書込回数に制限があるため、上記従来の装置では、一定周期毎にバックアップRAM内のデータとEEPROM内のデータとを比較して、両者が異なっていた場合にバックアップRAM内のデータをEEPROMへコピーすることで、EEPROMへのデータ書込回数を節約するようにしている(例えば、特許文献1参照)。また、動作電源の切断時に、情報が変化していた場合にだけ、その情報のメモリへの書き込みを行う、といった手法もある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
一方、自動車用電子制御装置においては、CARB(カリフォルニア大気資源保護局)によるOBD(オンボードダイアグノスティック)2の法規に、RateBaseモニタ法があり、そのRateBaseモニタ法では、下記の式で示されるモニタ頻度を、継続保存対象データとして継続記憶しておく必要がある。
【0005】
モニタ頻度=モニタリング実施回数/運転回数
尚、モニタ頻度は、故障診断を実施した頻度であり、触媒コンバータ,フューエルエバポレーションシステム,酸素センサ等といった複数の項目の故障診断について各々存在する。
【0006】
そして、運転回数(以下、分母という)は、その項目について法規で定められた所定の走行条件が満たされたときにインクリメントされるデータである。また、モニタリング実施回数(以下、分子という)は、その項目について自動車メーカで定めた故障診断実施条件が満たされて、正常又は異常の判定が終了した時点で、インクリメントされるデータである。
【0007】
そして更に、これら分母と分子は、両方共に、自動車のイグニッションスイッチがオンされてオフされるまでの間(即ち、故障診断を実施する電子制御装置に動作電源が投入されて該動作電源が遮断されるまでの1回の動作期間中)に、1だけインクリメントされるか、或いは、そのままの値を維持するかの何れかである。よって、各項目の分母と分子は、1インクリメントされると、その回の自動車の運転期間中では、それ以上値が更新されることはない。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−336351号公報(第3頁、図2〜図4)
【特許文献2】
特開平4−217053号公報(第2頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したRateBaseモニタ法の分母及び分子のように、そのデータ値が一定の法則で増加又は減少されていき、且つ、そのデータを更新する電子制御装置に動作電源が投入されてから遮断されるまでの該電子制御装置の1回の動作期間中には値が最大でN(但しNは正数であり、RateBaseモニタ法ではN=1である)しか変化しないデータを、EEPROM等の書き換え可能不揮発性メモリを用いて継続的に保存しようとする場合、その不揮発性メモリへのデータ書込回数を節約するために、上記特許文献1の方法を採用することが考えられる。
【0010】
しかし、上記特許文献1の方法では、電子制御装置の1回の動作期間中に、継続保存対象データの値がNだけ変化されて、その値がもはや更新されなくなっても、一定周期毎にバックアップRAM内のデータとEEPROM内のデータとが比較されることとなり、処理に大きな無駄が生じてしまう。特に、EEPROMでは、一般に、マイコンとの間のシリアル通信によってデータのリード/ライトが実施されることから、バックアップRAM内のデータとEEPROM内のデータとを比較する処理には時間がかかり、そのような比較処理が無意味に行われるのは、大変非効率である。
【0011】
また例えば、電子制御装置の動作開始時にだけ、バックアップRAM内の継続保存対象データをEEPROM等の書き換え可能不揮発性メモリに書き込むように構成することも考えられる。しかし、このように継続保存対象データの書き換え可能不揮発性メモリへの書き込みを、必ず動作期間を跨いで実施するように構成した場合には、書き込み回数は減らせるものの、データの最終値が装置の動作停止中にバックアップRAM内にのみ保存されることとなるため、その動作停止中にバッテリ外れやバッテリ上がりが生じた場合には、もはや、書き換え可能不揮発性メモリ内のデータを確実に更新することができなくなってしまう。尚、スタンバイRAM自体に異常が生じた場合も同様である。
【0012】
一方、上記特許文献2の如く、電子制御装置への動作電源の切断時に、EEPROM等の書き換え可能不揮発性メモリへデータを書き込むようにする場合、一般に、電子制御装置には、イグニッションスイッチがオンされている時か、電子制御装置の外部に設けられた給電用のメインリレーがオンされている時に、動作電源が供給されるようにして、電子制御装置は、イグニッションスイッチのオンに伴い動作すると、メインリレーを自らオンさせることで、イグニッションスイッチのオフ後も動作を継続できるように構成することとなる。つまり、電子制御装置は、イグニッションスイッチがオフされたことを検知すると、RAM上の継続保存対象データを書き換え可能不揮発性メモリに書き込み、その後、メインリレーをオフさせる、という手順を実施することにより、継続保存対象データの書き換え可能不揮発性メモリへの書き込みが完了する前に動作電源が遮断されてしまうことを防ぐことができるからである。
【0013】
しかし、上記のようなメインリレーを設けた場合でも、一般にイグニッションスイッチのオフ後は動作電源電圧としてのバッテリ電圧が不安定となるため、書き換え可能不揮発性メモリ内のデータを更新することができなくなってしまう可能性がある。つまり、電源電圧が落ち込んでマイコンのリセット等が発生すると、最新の継続保存対象データを消失してしまうからである。このため、継続保存対象データの書き換え可能不揮発性メモリへの書き込みは、できればイグニッションスイッチがオンされている最中に行うことが好ましい。
【0014】
本発明は、以上のような問題に鑑みなされたものであり、一定の法則で増加又は減少されていき且つ1回の動作期間中には値が最大でNしか変化しないデータを、書き換え可能不揮発性メモリを用いて継続的に保存する電子制御装置において、その書き換え可能不揮発性メモリへのデータ書き込み回数の低減とデータの確実な記憶とを、効率的に両立させることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の電子制御装置は、動作電源の供給が停止されても継続して保存すべきデータであって、その値が一定の法則で増加又は減少されていき、且つ、当該装置に動作電源が投入されてから該動作電源が遮断されるまでの1回の動作期間中には、その値が最大でN(但しNは正数)しか変化しない継続保存対象データを、電気的にデータの書き換えが可能で且つデータ書込回数に制限のある不揮発性メモリ(書き換え可能不揮発性メモリ)を用いて継続的に保存するものである。
【0016】
そして特に、請求項1の電子制御装置は、1回の動作期間中において、継続保存対象データの値がNだけ変化された際に、そのNだけ値が変化した継続保存対象データを不揮発性メモリに書き込む書込処理を実施し、以後その動作期間中では、Nだけ値が変化した継続保存対象データを前記不揮発性メモリに書き込む処理は実施しないように構成されている。
【0017】
このような請求項1の電子制御装置によれば、継続保存対象データの不揮発性メモリへの書き込み回数を抑えることができると共に、その継続保存対象データ(詳しくは、値がNだけ変化して、その回の動作期間での最終値に達した継続保存対象データ)の不揮発性メモリへの書き込みを、動作期間を跨ぐことなく且つ動作電源電圧が安定している本来の今回動作期間中に実施することができる。しかも、継続保存対象データの不揮発性メモリへの書き込みが終わると、その回の動作では、そのデータについて、もはや不揮発性メモリへの書き込みに関する無駄な処理(上記特許文献1の比較処理等)が行われることはない。
【0018】
よって、不揮発性メモリへのデータ書き込み回数の低減と、データの確実な記憶とを、効率的に両立させることができる。
次に、請求項2に記載の電子制御装置では、請求項1の電子制御装置に対して、データを保持するための電源が常時供給されたRAM(以下、スタンバイRAMという)と、定期記憶手段と、予備書込実施手段とを設けている。
【0019】
そして、定期記憶手段は、当該装置の動作期間中において、継続保存対象データを、少なくとも該データが前記書込処理により前記不揮発性メモリに書き込まれるまでの間、定期的にスタンバイRAMに記憶させる。
また、予備書込実施手段は、当該装置が動作電源の投入により動作を開始した際に、前回の動作期間中において前記書込処理により前記不揮発性メモリに書き込まれなかった継続保存対象データを、スタンバイRAMから前記不揮発性メモリに書き込む。
【0020】
このような請求項2の電子制御装置によれば、第1の効果として、万一、Nだけ値が変化した継続保存対象データの不揮発性メモリへの書き込みが完了する前に動作電源が遮断されてしまった場合でも、その継続保存対象データを、次の動作開始時に、スタンバイRAMから不揮発性メモリに書き込んでリカバリーすることができる。
【0021】
また、第2の効果としては、継続保存対象データが、1回の動作期間中において値が複数回更新されて最大Nだけ変化するものである場合(即ち、継続保存対象データの増加又は減少の単位量がN未満である場合)には、そのデータの変化分がN未満であったとしても、そのデータの最終値(即ち、変化分がN未満であったデータ値)を不揮発性メモリに記憶させることができる。
【0022】
尚、継続保存対象データが、前述したRateBaseモニタ法の分母及び分子のように、1回の動作期間中において値が1回更新されるとNだけ変化するものである場合(即ち、継続保存対象データの増加又は減少の単位量がNである場合)には、前記書込処理で不揮発性メモリに書き込まれるデータの値が、常に1回の動作期間中での最終値となるため、上記第1の効果のみ得られることとなる。
【0023】
次に、請求項3に記載の電子制御装置では、請求項2の電子制御装置に対して、判定手段を設けている。そして、その判定手段は、当該装置が動作電源の投入により動作を開始した際に、スタンバイRAM内のデータが正常であるか否かを判定し、正常でないと判定した場合には、予備書込実施手段の動作を禁止する。
【0024】
このような判定手段を備えた請求項3の電子制御装置によれば、バッテリ外れやスタンバイRAMの故障が発生して、スタンバイRAM内のデータが正常でなくなった場合には、当該装置の動作開始時における予備書込実施手段の動作が禁止されるため、異常なデータ値が不揮発性メモリに記憶されてしまうことを防止することができる。
【0025】
一方、請求項4に記載の電子制御装置では、請求項1の電子制御装置において、当該電子制御装置には、電源スイッチがオンされている時、又は、当該装置の外部に設けられた給電用スイッチング手段がオンされている時に、動作電源が供給されるようになっていると共に、当該電子制御装置は、電源スイッチのオンに伴い動作すると、給電用スイッチング手段を自らオンさせることで、電源スイッチのオフ後も動作を継続することができるようになっている。
【0026】
そして更に、この請求項4の電子制御装置は、電源スイッチがオフされた場合には、今回の動作期間中において値がNだけ変化したものの前記不揮発性メモリに未だ書き込まれていない継続保存対象データがあれば、そのデータを前記不揮発性メモリに書き込んでから、給電用スイッチング手段をオフさせるように構成されている。
【0027】
このような請求項4の電子制御装置によれば、万一、Nだけ値が変化した継続保存対象データの不揮発性メモリへの書き込みが完了する前に電源スイッチがオフされてしまった場合でも、その継続保存対象データを不揮発性メモリに書き込むことができる。
【0028】
また、請求項5に記載の電子制御装置では、請求項4の装置と同様に、請求項1の電子制御装置において、当該電子制御装置には、電源スイッチがオンされている時、又は、当該装置の外部に設けられた給電用スイッチング手段がオンされている時に、動作電源が供給されるようになっていると共に、当該電子制御装置は、電源スイッチのオンに伴い動作すると、給電用スイッチング手段を自らオンさせることで、電源スイッチのオフ後も動作を継続することができるようになっている。
【0029】
そして更に、この請求項5の電子制御装置は、電源スイッチがオフされると、今回の動作期間中において前記書込処理により前記不揮発性メモリに未だ書き込まれていない継続保存対象データを、前記不揮発性メモリに書き込み、その後、給電用スイッチング手段をオフさせるように構成されている。
【0030】
このような請求項5の電子制御装置によれば、第1の効果として、請求項4の装置と同様に、万一、Nだけ値が変化した継続保存対象データの不揮発性メモリへの書き込みが完了する前に電源スイッチがオフされてしまった場合でも、その継続保存対象データを不揮発性メモリに書き込むことができる。
【0031】
また、第2の効果としては、継続保存対象データが、1回の動作期間中において値が複数回更新されて最大Nだけ変化するものである場合には、そのデータの変化分がN未満であったとしても、そのデータの最終値(即ち、変化分がN未満であったデータ値)を不揮発性メモリに記憶させることができる。
【0032】
尚、継続保存対象データが、前述したRateBaseモニタ法の分母及び分子のように、1回の動作期間中において値が1回更新されるとNだけ変化するものである場合には、前記書込処理で不揮発性メモリに書き込まれるデータの値が、常に1回の動作期間中での最終値となるため、上記第1の効果のみ得られることとなる。つまり、この請求項5の構成は、継続保存対象データが、1回の動作期間中において値が複数回更新されて最大Nだけ変化するものである場合に有効である。
【0033】
また、請求項4又は請求項5に記載の電子制御装置において、当該装置が自動車のエンジンを制御するものであるならば、電源スイッチは、請求項6に記載の如く、自動車のイグニッションスイッチとすることができる。
ところで、請求項1に記載の電子制御装置の特徴を採用した具体的な装置の構成例としては、請求項7,8に記載の電子制御装置が考えられる。
【0034】
即ち、請求項7に記載の電子制御装置は、車両に搭載された車載機器を制御するものであり、車両が所定の運転状態となったことを検出する検出手段と、所定の条件が満足された場合に前記車載機器の故障診断を実施する故障診断手段と、記憶内容を電気的に書き換え可能な不揮発性メモリと、当該制御装置の起動から停止までの間に、前記検出手段にて前記所定の運転状態が検出されたときに前記不揮発性メモリに記憶されている運転回数を1回分だけ更新した値に書き換える処理を実行すると共に、前記故障診断手段にて前記故障診断が実施されたときに前記不揮発性メモリに記憶されている故障診断回数を1回分だけ更新した値に書き換える処理を実行する書換え手段と、該書換え手段で前記運転回数又は前記故障診断回数の少なくとも一方の書き換え処理が実行された後は、書き換え処理された前記運転回数又は前記故障診断回数に対し前記書換え手段での書き換え処理が実施されないようにする書き換え処理禁止手段とを備えている。
【0035】
また、請求項8に記載の電子制御装置では、請求項7の電子制御装置において、故障診断手段により故障診断が実施される診断対象の車載機器は複数あって、しかも前記診断対象に応じて前記所定の条件が異なっており、前記不揮発性メモリに記憶される前記運転回数、並びに、前記故障診断回数は前記診断対象に応じて夫々別々の領域に記憶され、前記書き換え処理禁止手段は前記診断対象の前記運転回数、並びに、前記故障診断回数の書き換え処理が実行された後に、書き換え処理を実施しないようにすることを特徴としている。
【0036】
そして、このような請求項7,8の電子制御装置によれば、運転回数と故障診断回数との不揮発性メモリへの書き込み回数(書き換え回数)の低減と、それらデータの確実な記憶とを、効率的に両立させることができる。
また、請求項7,8の電子制御装置は、請求項9に記載のように構成することもできる。即ち、請求項9に記載の電子制御装置は、車両外部の診断ツールと接続可能になっており、更に出力手段を備えている。そして、その出力手段は、前記診断ツールからの前記運転回数、前記故障診断回数の出力要求があった場合には、前記不揮発性メモリに記憶されている前記運転回数、前記故障診断回数を前記診断ツールに対して出力する。そして、このような電子制御装置によれば、不揮発性メモリに記憶されている運転回数と故障診断回数を外部の診断ツールによって読み出すことができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。
まず図1は、自動車に搭載されて内燃機関型エンジンの制御を行う、第1実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)1の構成を表すブロック図である。
【0038】
図1に示すように、ECU1は、エンジンの運転状態やエンジンの周辺機器の状態を検出するための様々なセンサ3からの信号を入力して波形処理する入力処理回路5と、入力処理回路5からのセンサ信号等に基づき、エンジン制御や故障診断等に関する様々な処理を行うマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)7と、マイコン7と通信ライン9を介して接続され、そのマイコン7にて算出されるデータのうちで、当該ECU1への動作電源の供給が停止されても継続して保存すべきデータ(継続保存対象データ)が記憶される書き換え可能不揮発性メモリとしてのEEPROM11と、マイコン7からの制御信号に応じて、エンジンに取付けられた燃料噴射装置(インジェクタ)や点火装置(イグナイタ)等のアクチュエータ13を駆動する出力回路15と、自動車のイグニッションスイッチ17のオンに伴い供給されるバッテリ19からの動作電源としての電圧(以下、動作電源電圧ともいう)VDを受けて、マイコン7を始めとする当該ECU1内の各部に動作用の電源電圧(例えば5V)Vmを供給すると共に、バッテリ19から常時供給される電圧VBから、マイコン7内の後述するスタンバイRAM29が常時データを保持するための副電源電圧Vsを生成して出力する電源回路21とを備えている。
【0039】
尚、電源回路21は、イグニッションスイッチ17がオンされて上記電源電圧Vmの供給を開始してから、その電源電圧Vmが安定すると見なされる所定時間だけマイコン7へリセット信号を出力する、所謂パワーオンリセット機能も有している。
【0040】
そして、マイコン7は、プログラムを実行する周知のCPU(中央演算処理装置)23と、CPU23によって実行されるプログラム(詳しくは、そのプログラムを構成する命令コードやそのプログラムの実行時に参照される固定のデータ)を記憶する不揮発性のROM25と、CPU23による演算結果等を一時的に記憶するための揮発性のRAM27と、電源回路21からの副電源電圧Vsを受けて常時データを保持可能なスタンバイRAM(バッテリバックアップされたRAMであり、以下、SRAMと記す)29と、入力処理回路5,EEPROM11,及び出力回路15等との間で信号やデータをやり取りするためのI/O31とを備えている。尚、以下の説明において、バッテリバックアップされていない通常のRAM27は、SRAM29との区別を明確にするために、NRAM(ノーマルRAM)27と呼ぶ。
【0041】
以上のような構成のECU1は、イグニッションスイッチ17がオンされている間、バッテリ19からの電圧VDを受けて動作する。
そして、ECU1では、イグニッションスイッチ17がオンされて、電源回路21からマイコン7へのリセット信号が解除されると、マイコン7が初期状態から動作を開始して、後述するイニシャル処理を行った後、エンジンを制御するための制御処理を行う。尚、マイコン7の動作は、CPU23がROM25内のプログラムを実行することによるものである。
【0042】
また、マイコン7は、前述したCARB・OBD2のRateBaseモニタ法で定められている故障診断対象項目の各々(触媒コンバータ,フューエルエバポレーションシステム,酸素センサ等)について、その項目の故障診断実施条件が成立したか否かを例えば定期的に判定すると共に、故障診断実施条件が成立した場合には、該当する項目についての故障診断処理を実施して正常又は異常の判定を行う、といった故障診断手段としての処理を実行する。そして更に、マイコン7は、上記各故障診断対象項目について、前述したモニタ頻度を表す分子(故障診断回数としてのモニタリング実施回数)と分母(運転回数)のデータを、EEPROM11を使用して継続的に保存及び更新していくようにしている。
【0043】
また更に、ECU1には、車両外部の診断ツール33がダイアグコネクタ35を介して接続可能となっている。そして、ECU1は、診断ツール33からの故障診断に関する出力要求に応じて、その要求に応じた内容のデータを出力するようになっており、上記故障診断モニタ頻度に関わる情報の出力要求あった際に、EEPROM11に記憶されている分子と分母のデータを出力する。尚、診断ツール33からの出力要求に応じてEEPROM11内の分子と分母のデータを診断ツール33へ出力する処理は、マイコン7が実行しており、本実施形態では、その処理が出力手段としての処理に相当している。また、図1において、符号37は、マイコン7が診断ツール33と通信を行うための通信回路である。
【0044】
そこで次に、ECU1のマイコン7が、各故障診断対象項目についてのモニタ頻度の分子と分母のデータを継続して保存及び更新していくために実行する処理の内容について、図2〜図5を用いて説明する。
まず、図2に示すように、本実施形態では、各故障診断対象項目についてのモニタ頻度の分子と分母の各々である継続保存対象データ(即ち、EEPROM11に記憶すべきデータの各々)に対して、0番から順に番号を付けている。例えば、0番目のデータは、フューエルエバポレーションシステム(以下単に、エバポという)についてのモニタ頻度の分子であり、1番目のデータは、エバポについてのモニタ頻度の分母であり、2番目のデータは、触媒コンバータ(以下単に、触媒という)についてのモニタ頻度の分子であり、3番目のデータは、触媒についてのモニタ頻度の分母であり、4番目のデータは、酸素センサについてのモニタ頻度の分子であり、5番目のデータは、酸素センサについてのモニタ頻度の分母である。そして、EEPROM11には、各診断対象毎に分子と分母とを記憶するための領域が夫々設定されており、上記各診断対象についての分子と分母の各データは、EEPROM11内において、そのデータが該当する診断対象用の領域に夫々記憶される。
【0045】
また、図2に示すように、SRAM29内には、各継続保存対象データについて、そのデータのEEPROM11への書き込みが完了したか否かを示す書込完了フラグX[i]が設けられている。また更に、NRAM27内には、各継続保存対象データについて、そのデータのインクリメントが実施されたか否かを示すインクリメント終了フラグF[i]が設けられている。尚、[]内のiは、そのフラグが対応している継続保存対象データの番号であり、継続保存対象データの総数をnとすると、0〜「n−1」の何れかである。
【0046】
そして、マイコン7は、図3に示すように、各継続保存対象データについて、そのデータのインクリメント条件が成立すると(S91:YES)、そのデータをNRAM27上で1インクリメントして(S93)、そのデータに対応するインクリメント終了フラグF[i]をオンする(S95)。
【0047】
尚、既述したように、分母のデータについては、該当する故障診断対象項目について法規で定められている所定の走行条件が満たされたこと(換言すれば、車両が、その故障診断対象項目について法規で定められている所定の運転状態となったこと)を、検出手段としての処理によって検出したときに、インクリメント条件が成立したと判定する。また、分子のデータについては、該当する故障診断対象項目について、前述した故障診断手段としての処理により、自動車メーカで定められた所定の故障診断実施条件が満たされたと判定されて故障診断が実施され正常又は異常の判定が終了した時点で、インクリメント条件が成立したと判定する。一方、NRAM27内の全てのインクリメント終了フラグF[i]は、マイコン7が動作開始時に行うイニシャル処理でのNRAM27に対する初期化(後述する図5のS205)により、予めオフ側にクリアされている。
【0048】
次に、図4は、マイコン7が一定時間毎(例えば64ms毎)に実行する定期処理を表すフローチャートである。
マイコン7が図4の定期処理を開始すると、まずS110にて、継続保存対象データの番号を示す変数iを0に設定し、続くS120にて、変数iの値が継続保存対象データの総数(データ数)nよりも小さいか否かを判定する。尚、変数iは、NRAM27内のデータである。
【0049】
そして、変数iの値がデータ数nよりも小さいと判定した場合には(S120:YES)、S130に進んで、i番目の継続保存対象データ(即ち、番号が変数iの値である継続保存対象データ)についてのSRAM29内の書込完了フラグX[i]がオンされているか否かを判定し、書込完了フラグX[i]が既にオンされていたならば(S130:YES)、S140に移行して、変数iの値を1インクリメントした後、S120に戻る。
【0050】
また、上記S130にて、書込完了フラグX[i]がオンされていないと判定した場合には(S130:NO)、S150に移行して、NRAM27上で処理されている各継続保存対象データのうち、i番目の継続保存対象データをNRAM27からSRAM29に記憶(コピー)する。
【0051】
そして、続くS160にて、i番目の継続保存対象データのインクリメントが終了しているか否か(即ち、その継続保存対象データの値が、1回の動作期間中における最大変化量Nである1だけ変化したか否か)を、そのデータに対応するインクリメント終了フラグF[i]がオンされているか否かで判定し、i番目の継続保存対象データのインクリメントが終了していない(即ち、インクリメント終了フラグF[i]がオンされていない)と判定したならば(S160:NO)、上記S140に移行して、変数iの値を1インクリメントした後、S120に戻る。
【0052】
また、上記S160にて、i番目の継続保存対象データのインクリメントが終了していると判定した場合には(S160:YES)、S170に進んで、そのi番目の継続保存対象データをNRAM27からEEPROM11に記憶(コピー)する。すると、そのi番目の継続保存対象データのEEPROM11内での記憶値は、1回分だけ更新した値(即ち1だけ増加した値)に書き換えられることとなる。つまり、このS170の処理により、何れかの継続保存対象データのインクリメント条件が成立したときに、その継続保存対象データのEEPROM11内での記憶値が、1回分だけ更新した値に書き換えられることとなる。
【0053】
そして、次のS180にて、そのi番目の継続保存対象データについてのSRAM29内の書込完了フラグX[i]をオンし、その後、上記S140に移行して、変数iの値を1インクリメントした後、S120に戻る。尚、SRAM29内の全ての書込完了フラグX[i]は、マイコン7が動作開始時に行うイニシャル処理中(後述する図5のS280)で予めオフ側にクリアされている。
【0054】
一方、上記S120にて、変数iの値がデータ数nよりも小さくない(即ち、i≧nである)と判定した場合には(S120:NO)、当該定期処理を終了する。
つまり、図4の定期処理では、S110〜S140の処理により、全ての継続保存対象データについての書込完了フラグX[i]をチェックすることで、本ECU1の今回の動作期間中においてNRAM27からEEPROM11に未だ書き込まれていない継続保存対象データを探し出している。そして、EEPROM11に未だ書き込まれていないNRAM27上の継続保存対象データ(即ち、書込完了フラグX[i]が未だオフである継続保存対象データ)があれば(S130:NO)、そのデータをNRAM27からSRAM29にコピーしておき(S150)、更に、そのデータが他の処理でインクリメントされているならば(S160:YES)、そのデータをNRAM27からEEPROM11にコピーすると共に(S170)、そのデータについての書込完了フラグX[i]をオンして(S180)、以後、今回の動作期間中では、そのデータのSRAM27及びEEPROM11への書き込み(S150,S170)を実施しないようにしている。
【0055】
次に、図5は、マイコン7がイグニッションスイッチ17のオンに伴い動作を開始した際に実行するイニシャル処理を表すフローチャートである。
図5に示すように、マイコン7がイニシャル処理の実行を開始すると、まずS205にて、NRAM27内のデータを初期化し、続くS210にて、SRAM29内のデータが正常であるか否かを判定する。尚、このS210では、バッテリ外れ(バッテリ19が外されたこと)の履歴があるか否かを判定すると共に、SRAM29内のデータ自体をパリティチェック等の方法で検査して、バッテリ外れの履歴が無く且つデータ自体も正常であったならば、SRAM29内のデータは正常であると判定する。
【0056】
そして、SRAM29内のデータが正常であると判定した場合には(S210:YES)、S220に進んで、継続保存対象データの番号を示す変数iを0に設定し、続くS230にて、変数iの値が継続保存対象データの総数(データ数)nよりも小さいか否かを判定する。
【0057】
ここで、変数iの値がデータ数nよりも小さいと判定した場合には(S230:YES)、S240に進んで、i番目の継続保存対象データについてのSRAM29内の書込完了フラグX[i]がオンされているか否かを判定し、書込完了フラグX[i]がオンされていたならば(S240:YES)、S250に移行して、変数iの値を1インクリメントした後、S230に戻る。
【0058】
また、上記S240にて、書込完了フラグX[i]がオンされていないと判定した場合には(S240:NO)、S260に移行して、i番目の継続保存対象データのSRAM値(即ち、図4のS150でSRAM29に記憶されているi番目の継続保存対象データの値)をEEPROM11に記憶(コピー)する。そして、その後、上記S250に移行して、変数iの値を1インクリメントした後、S230に戻る。
【0059】
また、上記S230にて、変数iの値がデータ数nよりも小さくない(即ち、i≧nである)と判定した場合には(S230:NO)、S280に移行して、SRAM29内の全ての書込完了フラグX[i]をオフ側にクリアする。そして、続くS290にて、SRAM29に記憶されている全ての(即ちn個の)継続保存対象データをNRAM27にコピーし、その後、エンジン制御処理や図4の定期処理といった各種処理の実行へ移る。
【0060】
一方、上記S210にて、SRAM29内のデータが正常ではないと判定した場合には(S210:NO)、S270に移行して、EEPROM11に書き込まれている全ての(n個の)継続保存対象データをSRAM29にコピーし、その後、上記S280及びS290の処理を行う。
【0061】
つまり、このイニシャル処理では、SRAM29内のデータが正常であれば(S210:YES)、S220〜S250の処理により、全ての継続保存対象データについての書込完了フラグX[i]をチェックすることで、本ECU1の前回の動作期間中においてNRAM27からEEPROM11に書き込まれなかった継続保存対象データを探し出している。そして、EEPROM11に書き込まれなかった継続保存対象データがあれば(S240:NO)、そのデータをSRAM29から読み出してEEPROM11にコピーしている(S260)。
【0062】
そして更に、SRAM29内のデータが正常であれば(S210:YES)、そのSRAM29には、図4のS150の処理により、前回動作までの継続保存対象データの最終値が記憶されているため、S290の処理により、そのSRAM29内の全ての継続保存対象データを、インクリメント処理の作業エリアであるNRAM27にコピーして、その各継続保存対象データが前回動作時までの値を継承しつつ更新され得るようにしている。
【0063】
また、EEPROM11にも、図4のS170の処理(或いは更に前回動作までの図5のS260の処理)により、前回動作までの継続保存対象データの最終値が記憶されているため、SRAM29内のデータが正常でなければ(S210:NO)、EEPROM11内の全ての継続保存対象データをSRAM29にコピーしてから(S270)、S290の処理を行っている。このため、バッテリ外れ等によってSRAM29内のデータが異常になっても、EEPROM11に記憶されていた前回動作までの継続保存対象データがNRAM27にコピーされ、これにより、各継続保存対象データが前回動作時までの値を継承しつつ更新されていくこととなる。
【0064】
以上のような本第1実施形態のECU1では、マイコン7が図4の定期処理を実行することにより、本ECU1の1回の動作期間中において、何れかの継続保存対象データが1だけインクリメントされた際に(S160:YES)、その1インクリメントされたデータをEEPROM11に書き込む書込処理(S170)を実施し、更に、そのデータについての書込完了フラグX[i]をオンすることで(S180)、以後その動作期間中では、そのデータをEEPROM11に書き込むための処理は実施しないようにしている(S130:YES→S140)。
【0065】
よって、このような本第1実施形態のECU1によれば、継続保存対象データのEEPROM11への書き込み回数を抑えることができると共に、その継続保存対象データ(詳しくは、1インクリメントされて、その回の動作期間での最終値に達した継続保存対象データ)のEEPROM11への書き込みを、基本的に動作期間を跨ぐことなく且つ動作電源電圧VDが安定している本来の今回動作期間中(即ち、イグニッションスイッチ17がオンされている最中)に実施することができる。しかも、継続保存対象データのEEPROM11への書き込みが終わると、その回の動作では、そのデータについて、もはやEEPROM11への書き込みに関する無駄な処理が行われることはない。このため、EEPROM11へのデータ書き込み回数の低減と、データの確実な記憶とを、効率的に両立させることができる。
【0066】
また、本第1実施形態のECU1では、マイコン7が図4の定期処理を実行することにより、本ECU1の1回の動作期間中において、各継続保存対象データを、そのデータがS170の書込処理によりEEPROM11に書き込まれるまでの間、定期的にSRAM29に記憶させるようにしている(S110〜S150)。そして、マイコン7が図5のイニシャル処理を実行することにより、本ECU1が動作電源VDの投入により動作を開始した際に、前回の動作期間中において図4のS170によりEEPROM11に書き込まれなかった継続保存対象データを特定し(S220〜S250)、その特定したデータをSRAM29からEEPROM11に書き込むようにしている(S240:NO→S260)。
【0067】
このため、万一、1インクリメントされた継続保存対象データのNRAM27からEEPROM11への書き込みが完了する前に動作電源VDが遮断されてしまった場合でも、その継続保存対象データを、次の動作開始時に、SRAM29からEEPROM11に書き込んでリカバリーすることができる。
【0068】
尚、S220〜S260の処理によってSRAM29からEEPROM11に書き込まれるデータについては、そのデータの最終値がECU1の動作停止中においてSRAM29内だけに保存されることとなる可能性があり、上記説明で「基本的に動作期間を跨ぐことなく」と記載したのはそのためである。但し、そのような可能性は、NRAM27上で1インクリメントされたが図4のS170でそのデータがEEPROM11に書き込まれる前に動作電源VDが遮断されてしまった、という希な状況が発生した場合に限ったものであり、S220〜S260の処理は、そのような非常に希なケースに対する保険である。
【0069】
一方、本実施形態では、継続保存対象データの単位変化量(具体的には1)が、1回の動作期間中における最大変化量N(具体的には1)と同じであるため特に関係は無いが、仮に、継続保存対象データが、1回の動作期間中において値が複数回更新されて最大Nだけ変化するものである場合(即ち、継続保存対象データの単位変化量がN未満である場合)、図4のS160では、継続保存対象データの値がNだけ変化したか否かを判定することとなる。そして、この場合には、1回の動作期間中における継続保存対象データの変化分がN未満であったとしても、図4のS110〜S150及び図5のS220〜S260の処理により、そのデータの最終値(即ち、変化分がN未満であったデータ値)をEEPROM11に記憶させることができるようになる。
【0070】
また、本第1実施形態のECU1では、マイコン7が図5のイニシャル処理を実行することにより、本ECU1が動作電源VDの投入により動作を開始した際に、SRAM29内のデータが正常であるか否かを判定し(S210)、正常でないと判定した場合には、SRAM29からEEPROM11へデータを書き込むS260の処理が実施されるのを禁止している(S210:NO)。
【0071】
このため、バッテリ外れ等が発生して、SRAM19内のデータが正常でなくなった場合に、異常なデータ値がEEPROM11に記憶されてしまうことを防止することができる。
尚、本第1実施形態では、図4のS110〜S150が、定期記憶手段としての処理に相当し、図5のS220〜S260が、予備書込実施手段としての処理に相当している。そして、図5のS210が、判定手段としての処理に相当している。また、図4のS170が、書換え手段としての処理に相当し、図4のS130及びS180が、書き換え処理禁止手段としての処理に相当している。
【0072】
次に、第2実施形態のECUについて説明する。
まず図6は、第2実施形態のECU41の構成を表すブロック図である。尚、本第2実施形態のECU41も、自動車のエンジンを制御するものである。そして、図6において、第1実施形態のECU1(図1)と同じ構成要素については、同一の符号を付しているため、詳細な説明を省略する。
【0073】
図6に示すように、第2実施形態のECU41は、第1実施形態のECU1と比較すると、下記の(1)〜(5)の点が異なっている。
(1)バッテリ19からの動作電源電圧VDが、イグニッションスイッチ17を介してではなく、本ECU41の外部に設けられた給電用スイッチング手段としてのメインリレー43を介して供給されるようになっている。つまり、メインリレー43がオンする(詳しくは、メインリレー43の接点が短絡する)と、バッテリ19から電源回路21へ動作電源電圧VDが供給されて、マイコン7を始めとする当該ECU41内の各部に電源電圧Vmが供給される。
【0074】
(2)ECU41には、上記メインリレー43をオン/オフさせるためのメインリレー制御回路45が設けられている。
このメインリレー制御回路45は、イグニッションスイッチ17を介してECU41に入力されるバッテリ19からの電圧VGと、マイコン7からの駆動信号Sdとが、ダイオード等によりワイヤードオアされてベースに供給されるNPNトランジスタ47を主要部として構成されている。そして、一端がバッテリ19のプラス端子に接続されたメインリレー43のコイルLの他端に、上記NPNトランジスタ47のコレクタが接続されている。
【0075】
このため、メインリレー制御回路45では、イグニッションスイッチ17がオンされるか、マイコン7から駆動信号Sdが出力されると、トランジスタ47がオンして、そのトランジスタ47がメインリレー43のコイルLから電流を引き込むこととなり、それに伴いメインリレー43がオンすることとなる。
【0076】
よって、ECU41には、イグニッションスイッチ17がオンされている時、又は、マイコン7からの駆動信号Sdによってメインリレー43がオンされている時に、動作電源VDが供給されることとなる。このため、本ECU41は、イグニッションスイッチ17のオンに伴い動作すると、メインリレー43を自らオンさせることで、イグニッションスイッチ17のオフ後も動作を継続することができる。
【0077】
尚、メインリレー制御回路45のトランジスタ47がマイコン7からの駆動信号Sdだけで駆動されると共に、イグニッションスイッチ17を介して入力されるバッテリ19からの電圧VGと、メインリレー43を介して入力されるバッテリ19からの電圧VDとがワイヤードオアされて、そのワイヤードオアされた電圧が、ECU41の動作電源となるように構成しても良い。
【0078】
(3)本第2実施形態では、継続保存対象データを継続的に更新していくために、SRAM29を用いていない。そして、各継続保存対象データについての書込完了フラグX[i]は、インクリメント終了フラグF[i]と同様に、NRAM27内に設定されている。尚、このため、図6ではマイコン7内にSRAM29を記載しているが、そのSRAM29と、電源回路21が副電源電圧Vsを出力する機能とは削除しても良い。
【0079】
(4)マイコン7は、イグニッションスイッチ17のオンに伴い動作を開始した際に、図5のイニシャル処理に代えて、図7のイニシャル処理を実行する。
そして、図7に示すように、マイコン7がイニシャル処理の実行を開始すると、まずS310にて、メインリレー制御回路45へ駆動信号Sdを出力して、メインリレー43をオンさせる。但し、この時点で、メインリレー43は、イグニッションスイッチ17のオンによって既にオンしている。そして、このようにマイコン7から駆動信号Sdが出力されることで、その後にイグニッションスイッチ17がオフされても、メインリレー43はオンしたままとなる。
【0080】
次に、S320にて、NRAM27内のデータを初期化する。尚、この初期化により、全ての書込完了フラグX[i]とインクリメント終了フラグF[i]とがオフ側にクリアされる。
そして、続くS330にて、EEPROM11に書き込まれている全ての(n個の)継続保存対象データをNRAM27にコピーすることで、その各継続保存対象データが前回動作時までの値を継承しつつ更新され得るようにし、その後、エンジン制御処理等の各種処理の実行へ移る。
【0081】
(5)マイコン7は、一定時間毎に、図4の定期処理に代えて、図8の定期処理を実行する。尚、図8において、図4の定期処理と同じ内容の処理については、図4と同じステップ番号を付しているため、詳細な説明は省略する。
そして、図8に示すように、本第2実施形態の定期処理では、第1実施形態の定期処理(図4)に対して、以下の(5−1)〜(5−3)の点が異なっている。
【0082】
(5−1)上記(3)から明らかであるが、S130では、i番目の継続保存対象データについてのNRAM27内の書込完了フラグX[i]がオンされているか否かを判定し、また、S180では、i番目の継続保存対象データについてのNRAM27内の書込完了フラグX[i]をオンする。
【0083】
(5−2)S150の処理が削除されている。
(5−3)S120にて、変数iの値がデータ数nよりも小さくないと判定した場合には(S120:NO)、そのまま当該定期処理を終了するのではなく、S185に移行して、イグニッションスイッチ17がオフされているか否かを判定する。尚、イグニッションスイッチ17のオン/オフは、上記電圧VGから判定する。
【0084】
そして、イグニッションスイッチ17がオフされていなければ(S185:NO)、そのまま当該定期処理を終了するが、イグニッションスイッチ17がオフされていたならば(S185:YES)、S190に進んで、メインリレー制御回路45への駆動信号Sdの出力を停止して、メインリレー43をオフさせる。
【0085】
すると、メインリレー43からの動作電源VDが遮断され、本ECU41の動作が停止することとなる。
以上のような本第2実施形態のECU41においても、マイコン7が図8の定期処理を実行することにより、1回の動作期間中において、何れかの継続保存対象データが1だけインクリメントされた際に(S160:YES)、その1インクリメントされたデータをEEPROM11に書き込む書込処理(S170)を実施し、更に、そのデータについての書込完了フラグX[i]をオンすることで(S180)、以後その動作期間中では、そのデータをEEPROM11に書き込むための処理は実施しないようにしている(S130:YES→S140)。よって、第1実施形態のECU1と同様に、EEPROM11へのデータ書き込み回数の低減と、データの確実な記憶とを、効率的に両立させることができる。
【0086】
そして更に、本第2実施形態のECU41においては、図8の定期処理におけるS120で否定判定した時点(即ち、NRAM27上で1インクリメントされた継続保存対象データをEEPROM11に書き込む処理が全て完了した時点)で、イグニッションスイッチ17がオフされていると判定したならば、メインリレー43をオフさせるようにしている(S185:YES→S190)。このため、イグニッションスイッチ17がオフされた場合に、今回の動作期間中において1インクリメントされた(値がN=1だけ変化した)もののEEPROM11に未だ書き込まれていない継続保存対象データがあれば、そのデータを図8のS170の処理でEEPROM11に全て書き込んでから、メインリレー43をオフさせることとなる。
【0087】
よって、万一、1インクリメントされた継続保存対象データのEEPROM11への書き込みが完了する前に(例えばS170の処理中に)イグニッションスイッチ17がオフされた場合でも、その継続保存対象データをEEPROM11に書き込むことができる。つまり、本第2実施形態においても、基本的には、継続保存対象データのEEPROM11への書き込みを、動作電源電圧VDが安定しているイグニッションスイッチ17のオン中に実施するのであるが、ある継続保存対象データがNRAM27上で1インクリメントされたがEEPROM11に書き込まれる前にイグニッションスイッチ17がオフされてしまった、という希な場合にだけ、イグニッションスイッチ17がオフされた後もメインリレー43を継続してオンさせて、そのデータのEEPROM11への書き込みを完了するようにしている。
【0088】
ところで、継続保存対象データが、ECUの1回の動作期間中において、例えば、0.5ずつ増加されて最大で3だけ大きくなるとか、1ずつ減少されて最大で5だけ小さくなるといった具合に、1回の動作期間中に値が複数回更新されて最大でNだけ変化するものである場合には、図8の定期処理を図9のように変形すれば良い。
【0089】
即ち、図9の定期処理では、まず、S160にて、i番目の継続保存対象データの値がN(=1回の動作期間中における最大変化量)だけ変化したか否かを判定するようになっている。
次に、S130とS160との間にS195が追加されている。そして、S130で書込完了フラグX[i]がオンされていないと否定判定した場合に、このS195に移行して、イグニッションスイッチ17がオフされているか否かを判定し、オフされていなければS160に進むが、オフされていたならば、S160をスキップしてS170へ移行するようになっている。尚、S195とS185とでは、同じ回の当該定期処理で判定結果が相違しないように、イグニッションスイッチ17のオン/オフ検出結果を示す同じ内部データを参照するようにしておく。
【0090】
そして、このような図9の定期処理を実行するように構成すれば、今回の動作期間中においてEEPROM11に未だ書き込まれていない継続保存対象データがある時にイグニッションスイッチ17がオフされると、S195で肯定判定されて、S160の判定処理がスキップされることとなる。このため、イグニッションスイッチ17がオフされると、今回の動作期間中においてEEPROM11に未だ書き込まれていない継続保存対象データが、NRAM27上でNだけ変化されたか否かに関わらずEEPROM11に書き込まれることとなり、その後、S190の処理により、メインリレー43がオフされることとなる。
【0091】
よって、図9の定期処理を実行するように構成すれば、継続保存対象データの今回の動作期間中における変化分がN未満であったとしても、そのデータの最終値をEEPROM11に記憶させることができる。また、第2実施形態と同様に、万一、Nだけ値が変化した継続保存対象データのEEPROM11への書き込みが完了する前にイグニッションスイッチ17がオフされてしまった場合でも、その継続保存対象データをEEPROM11に書き込むことができる。
【0092】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、第1実施形態の定期処理(図4)において、S150を設ける代わりに、S110の前に、全ての継続保存対象データをNRAM27からSRAM29にコピーする処理ステップを設けても良い。そして、この場合には、その処理ステップが定期記憶手段に相当することとなり、各継続保存対象データは、EEPROM11に書き込まれたか否かに関わらず、定期的にSRAM29に記憶されることとなる。
【0093】
また、上記各実施形態及びその変形例では、1つの定期処理にて、各継続保存対象データをEEPROM11に書き込むべきか否かの判定処理(S160)と、そのデータのEEPROM11への書き込み処理(S170)とを実施したが、それらの処理は、各継続保存対象データの値をNRAM27上で更新するルーチン毎に関数コールやサブルーチン形式等で実施するようにしても良い。
【0094】
一方、継続保存対象データを保存するための書き換え可能不揮発性メモリとしては、EEPROMに限らず、例えばフラッシュROMを用いても良い。
また、継続保存対象データは、1ずつ増加されるものに限らず、ある単位変化量ずつ増加又は減少されていくものであれば良く、また、その単位変化量も常に同じ値である必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電子制御装置(ECU)の構成を表すブロック図である。
【図2】 EEPROMに記憶される継続保存対象データと、書込完了フラグ及びインクリメント終了フラグとを説明する説明図である。
【図3】 ECUのマイコンが継続保存対象データをRAM上でインクリメントする際の処理を表すフローチャートである。
【図4】 第1実施形態の定期処理を表すフローチャートである。
【図5】 第1実施形態のイニシャル処理を表すフローチャートである。
【図6】 第2実施形態の電子制御装置(ECU)の構成を表すブロック図である。
【図7】 第2実施形態のイニシャル処理を表すフローチャートである。
【図8】 第2実施形態の定期処理を表すフローチャートである。
【図9】 第2実施形態の変形例の定期処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1,41…電子制御装置(ECU)、3…センサ、5…入力処理回路、7…マイコン、9…通信ライン、11…EEPROM、13…アクチュエータ、15…出力回路、17…イグニッションスイッチ、19…バッテリ、21…電源回路、23…CPU、25…ROM、27…ノーマルRAM(NRAM)、29…スタンバイRAM(SRAM)、31…I/O、33…診断ツール、43…メインリレー、45…メインリレー制御回路、47…NPNトランジスタ、L…コイル
Claims (9)
- 動作電源の供給が停止されても継続して保存すべきデータ(以下、継続保存対象データという)を、電気的にデータの書き換えが可能で且つデータ書込回数に制限のある不揮発性メモリを用いて継続的に保存する電子制御装置であって、
前記継続保存対象データは、その値が一定の法則で増加又は減少されていくものであると共に、当該装置に動作電源が投入されてから該動作電源が遮断されるまでの1回の動作期間中には、その値が最大でN(但しNは正数)しか変化しないデータであり、
当該電子制御装置は、前記1回の動作期間中において、前記継続保存対象データの値がNだけ変化された際に、そのNだけ値が変化した継続保存対象データを前記不揮発性メモリに書き込む書込処理を実施し、以後その動作期間中では、前記Nだけ値が変化した継続保存対象データを前記不揮発性メモリに書き込む処理は実施しないように構成されていること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
データを保持するための電源が常時供給されたRAM(以下、スタンバイRAMという)と、
当該装置の動作期間中において、前記継続保存対象データを、少なくとも該データが前記書込処理により前記不揮発性メモリに書き込まれるまでの間、定期的に前記スタンバイRAMに記憶させる定期記憶手段と、
当該装置が動作電源の投入により動作を開始した際に、前回の動作期間中において前記書込処理により前記不揮発性メモリに書き込まれなかった継続保存対象データを、前記スタンバイRAMから前記不揮発性メモリに書き込む予備書込実施手段と、
を備えていることを特徴とする電子制御装置。 - 請求項2に記載の電子制御装置において、
当該装置が動作電源の投入により動作を開始した際に、前記スタンバイRAM内のデータが正常であるか否かを判定し、正常でないと判定した場合には、前記予備書込実施手段の動作を禁止する判定手段を備えていること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
当該電子制御装置には、電源スイッチがオンされている時、又は、当該装置の外部に設けられた給電用スイッチング手段がオンされている時に、前記動作電源が供給されるようになっていると共に、
当該電子制御装置は、前記電源スイッチのオンに伴い動作すると、前記給電用スイッチング手段を自らオンさせることで、前記電源スイッチのオフ後も動作を継続することができるようになっており、
更に、前記電源スイッチがオフされた場合には、今回の動作期間中において値がNだけ変化したものの前記不揮発性メモリに未だ書き込まれていない継続保存対象データがあれば、そのデータを前記不揮発性メモリに書き込んでから、前記給電用スイッチング手段をオフさせるように構成されていること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
当該電子制御装置には、電源スイッチがオンされている時、又は、当該装置の外部に設けられた給電用スイッチング手段がオンされている時に、前記動作電源が供給されるようになっていると共に、
当該電子制御装置は、前記電源スイッチのオンに伴い動作すると、前記給電用スイッチング手段を自らオンさせることで、前記電源スイッチのオフ後も動作を継続することができるようになっており、
更に、前記電源スイッチがオフされると、今回の動作期間中において前記書込処理により前記不揮発性メモリに未だ書き込まれていない継続保存対象データを、前記不揮発性メモリに書き込み、その後、前記給電用スイッチング手段をオフさせるように構成されていること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項4又は請求項5に記載の電子制御装置において、
当該装置は自動車のエンジンを制御するものであり、
前記電源スイッチは、前記自動車のイグニッションスイッチであること、
を特徴とする電子制御装置。 - 車両に搭載された車載機器を制御する電子制御装置であって、
車両が所定の運転状態となったことを検出する検出手段と、
所定の条件が満足された場合に前記車載機器の故障診断を実施する故障診断手段と、
記憶内容を電気的に書き換え可能な不揮発性メモリと、
当該制御装置の起動から停止までの間に、前記検出手段にて前記所定の運転状態が検出されたときに前記不揮発性メモリに記憶されている運転回数を1回分だけ更新した値に書き換える処理を実行すると共に、前記故障診断手段にて前記故障診断が実施されたときに前記不揮発性メモリに記憶されている故障診断回数を1回分だけ更新した値に書き換える処理を実行する書換え手段と、
前記書換え手段で前記運転回数又は前記故障診断回数の少なくとも一方の書き換え処理が実行された後は、書き換え処理された前記運転回数又は前記故障診断回数に対し前記書換え手段での書き換え処理が実施されないようにする書き換え処理禁止手段と、
を備えることを特徴とする電子制御装置。 - 請求項7に記載の電子制御装置において、
前記故障診断手段にて故障診断が実施される診断対象の前記車載機器は複数あって、しかも前記診断対象に応じて前記所定の条件が異なっており、前記不揮発性メモリに記憶される前記運転回数、並びに、前記故障診断回数は前記診断対象に応じて夫々別々の領域に記憶され、前記書き換え処理禁止手段は前記診断対象の前記運転回数、並びに、前記故障診断回数の書き換え処理が実行された後に、書き換え処理を実施しないようにすることを特徴とする電子制御装置。 - 請求項7又は請求項8に記載の電子制御装置において、
当該制御装置は車両外部の診断ツールと接続可能となっており、前記診断ツールからの前記運転回数、前記故障診断回数の出力要求があった場合には、前記不揮発性メモリに記憶されている前記運転回数、前記故障診断回数を前記診断ツールに対して出力する出力手段をさらに備えることを特徴とする電子制御装置。
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