JP3966772B2 - 耐火構造物用貫通孔形成具 - Google Patents

耐火構造物用貫通孔形成具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート製構造物の壁体又は床等に形成される配管用貫通孔を防火構造に構成する技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では、コンクリート製構造物を構築するコンクリート型枠に、配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するため円筒状の紙製スリーブを取付け、この状態でコンクリートを打設したのち、養生後にコンクリート型枠を撤去するとともに紙製スリーブを除去し、図15に示すように、コンクリート製構造物1に配管用貫通孔2を形成する。
【0003】
次に、コンクリート製構造物1の貫通孔2に対する配管作業後に、貫通孔2の内周面とこれに挿通された配管Pの外周面との間の環状空間に対して配管軸線方向から差込み自在で、かつ、火災発生時に熱膨張して配管挿通後の貫通孔2を閉塞する熱膨張性シート状パテ51を円筒状に装着するためのパテ保持枠部50Aと、貫通孔2の開口周縁部に接当するフランジ部50Bとからなるパテ保持金具50を装着し、このパテ保持金具50のフランジ部50Bを、貫通孔2の開口周縁部にビス52で固定する。
【0004】
前記パテ保持金具50は、貫通孔2に挿通された配管Pに外装できるように、揺動開閉自在又は周方向にスライド開閉自在に連結された一対の分割保持枠から構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、配管作業後でなければ、配管用貫通孔を耐火構造にするための工事を行うことができないといった施工上の制約があり、しかも、この耐火構造工事を行うにあたっては、パテ保持金具50のパテ保持枠部50Aに熱膨張性シート状パテ51を装着する工程、パテ保持金具50のパテ保持枠部50Aを、貫通孔2の内周面とこれに挿通された配管Pの外周面との間の環状空間に対して配管軸線X方向から差込む工程、パテ保持金具50のフランジ部50Bを貫通孔2の開口周縁部にビス52止めする工程が必要で、その上、パテ保持金具50としても、揺動開閉又は周方向にスライド開閉自在な二分割タイプの複雑な構造のものを用いる必要があるため、工事に多くの手間を要するとともに、工事費の高騰化を招来し易い。
【0006】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、コンクリート製構造物を構築する時点での合理的な改造により、貫通孔に対する耐火構造工事をコスト面及び能率面で有利に実施することのできる耐火構造物用貫通孔形成具を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による耐火構造物用貫通孔形成具の特徴構成は、コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成されている点にある。
【0008】
上記特徴構成によれば、コンクリート製構造物を構築する際、配管用貫通孔の形成予定箇所に埋設されるスリーブ自体を、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作してあるから、コンクリート製構造物の構築が終了すると同時に、配管用貫通孔に対する耐火構造工事も実質的に終了することになり、しかも、従来のように、コンクリート製構造物の構築後に紙製スリーブを除去するといった煩雑で手間の掛かる除去作業が一切不要であるとともに、二分割タイプの複雑なパテ保持金具も不要で、かつ、それの装着に要する手間も削減することができる。
【0009】
更に、コンクリート製構造物に埋設されたスリーブに対して配管を差込み操作するだけで、スリーブに形成された閉塞部が配管の外周面に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞することができるから、火災発生時に煙がスリーブの内周面と配管の外周面との間に形成される間隙を通して他の箇所に侵入することを抑制することができる。
【0010】
従って、コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設されるスリーブを上述の如く合理的に工夫することにより、配管用貫通孔の耐火構造工事に要する手間、資材を大幅に削減することができるとともに、工事期間の制約も少なくなるから、耐火構造工事をコスト面及び能率面で有利に実施することができる。
【0011】
本発明の請求項2による耐火構造物用貫通孔形成具の特徴構成は、コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面の配管軸線方向一端部には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成され、更に、前記スリーブの配管軸線方向一端部の端面が、それの厚み方向中央側が配管軸線方向の外方側に突出する円弧状に形成されている点にある。
【0012】
本発明の請求項3による耐火構造物用貫通孔形成具の特徴構成は、コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面の配管軸線方向中央部には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成され、更に、前記閉塞部の配管軸線方向の両側には、該閉塞部の配管軸線方向中央側が径方向内方に位置するテーパー面が形成されている点にある。
【0013】
本発明の請求項4による耐火構造物用貫通孔形成具の特徴構成は、コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面の配管軸線方向一端部には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成され、更に、前記スリーブの外周面の配管軸線方向一端部には、コンクリート製構造物を構築するコンクリート型枠に対する取付け部が一体形成されている点にある。
【0015】
また、前記スリーブが、配管用貫通孔の軸芯長さと同一又はそれよりも大に構成されていてもよい
【0016】
上記構成によれば、スリーブが配管用貫通孔の軸芯長さと同一に構成されている場合には、コンクリート製構造物の壁部に配管用貫通孔を形成する際に好適であり、また、スリーブが配管用貫通孔の軸芯長さよりも大に構成されている場合には、コンクリート製構造物の床部に配管用貫通孔を形成する際に好適である。
【0017】
また、前記閉塞部が、スリーブの径方向外方に弾性変形可能に構成されていてもよい
【0018】
上記構成によれば、スリーブに形成された閉塞部の内径を、スリーブの貫通孔に挿通される配管の設定最小外径に設定した場合でも、設定最大外径の配管が挿入されたときには、その配管との当接に連れて閉塞部がスリーブの径方向外方に弾性変形する。
【0019】
従って、配管の外径変動に拘わらず、スリーブに形成された閉塞部をそれに挿通された配管の外周面に接触させて、火災発生時に煙がスリーブの内周面と配管の外周面との間に形成される間隙を通して他の箇所に侵入することを確実に防止することができる。
【0020】
また、前記閉塞部が、スリーブの管軸線方向の複数箇所に形成されていてもよい
【0021】
上記構成によれば、スリーブの管軸線方向の複数箇所に形成された閉塞部の各々が、配管の外周面に接触又は近接するから、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の複数位置で閉塞又はほぼ閉塞することができ、火災発生時に煙がスリーブの内周面と配管の外周面との間に形成される間隙を通して他の箇所に侵入することを良好に抑制することができる。
【0022】
また、前記スリーブの軸芯方向長さを変更する長さ変更手段が設けられていてもよい
【0023】
上記構成によれば、コンクリート製構造物の配管予定箇所の厚みに応じてスリーブの軸芯方向長さを変更することができるから、配管予定箇所の厚みに応じて軸芯方向長さの異なる複数種類のスリーブを準備する必要が無く、配管用貫通孔に対する耐火構造工事の低廉化及び能率化を促進することができる。
【0024】
また、前記長さ変更手段が、スリーブを構成する一対の分割スリーブ体を軸線方向で伸縮自在に嵌合させることにより構成されていてもよい
【0025】
上記構成によれば、コンクリート製構造物の配管予定箇所の厚みに応じてスリーブの軸芯方向長さを変更する際、スリーブを構成する両分割スリーブ体を軸線方向に伸縮操作するだけで済むから、長さ変更代を大きく取りながらも迅速、容易に調整することができる。
【0026】
また、前記長さ変更手段が、スリーブの軸芯方向中間部に屈曲形成された軸線方向に伸縮自在な環状突起から構成されていてもよい
【0027】
上記構成によれば、スリーブの軸芯方向中間部に屈曲形成された環状突起の弾性変形による軸線方向での伸縮操作により、スリーブの軸芯方向長さを、コンクリート製構造物の配管予定箇所の厚みに応じて自由に変更することができるとともに、スリーブ全体を一体成形することが可能であるため、スリーブ自体の製造コストの低廉化を図ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図5は本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具を示し、コンクリート製構造物1の配管予定箇所に排水管等の配管P用の貫通孔2を形成するために埋設される円筒状のスリーブ3が、火災発生時の加熱による熱膨張によって配管挿通後の貫通孔2を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、スリーブ3の内周面3aにおける配管軸線X方向の一端部には、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触又は近接して、配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを配管軸線X方向の特定位置で閉塞又は略閉塞する円環状の閉塞部3Aが一体成形されている。
前記スリーブ3の配管軸線方向一端部の端面は、それの厚み方向中央側が配管軸線X方向の外方側に突出する円弧状に形成されている。
【0029】
前記スリーブ3の外周面3bにおける配管軸線X方向の他端部で、かつ、その周方向に等間隔を隔てた三箇所には、コンクリート製構造物1を構築するコンクリート型枠4に対して釘5等の適宜固定手段で固定するための取付け孔3dを備えた突片状の取付け部3Bが一体成形されている。
【0030】
前記スリーブ3の外周面3bにおける配管軸線X方向の中央部で、かつ、その周方向に等間隔を隔てた三箇所には、コンクリート製構造物1に埋設固定される突片状の抜止め突起3Cが一体成形されている。
【0031】
前記閉塞部3Aは、スリーブ3の径方向内方で、かつ、配管軸線X方向の他端部側に向かって円環状に突出形成されていて、挿入される配管Pとの接当に連れて半径方向外方(拡径側)に弾性変形可能に構成されている。
【0032】
そのため、閉塞部3Aの内径D1を、スリーブ3の貫通孔2に挿通される配管Pの設定最小外径D2に設定した場合でも、設定最大外径D2の配管Pが挿入されたときには、その配管Pとの当接に連れて閉塞部3Aがスリーブ3の径方向外方に弾性変形することになる。
【0033】
それ故に、配管Pの外径変動に拘わらず、スリーブ3に形成された閉塞部3Aをそれに挿通された配管Pの外周面に接触させて、火災発生時に煙がスリーブ3の内周面3aと配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを通して他の箇所に侵入することを確実に防止することができる。
【0034】
前記スリーブ3を構成する熱膨張性耐熱樹脂の組成には、炭酸カルシウム等の無機質充填材、熱膨張性基材、ゴム成分、合成樹脂等を含有していて、コンクリートの打設時の圧力に抗して所定又は略所定のスリーブ形状に維持できるだけの剛性と適度の弾性力を備えている。
【0035】
また、熱膨張性基材としては、膨張黒鉛、バーミキュライト、アルカリ金属ケイ酸塩などを挙げることができるとともに、熱膨張性耐熱樹脂の熱膨張倍率も任意に設定することが可能であるが、当該実施形態では2倍〜20倍の範囲内に設定している。
【0036】
前記スリーブ3の配管軸線X方向他端部には、配管Pを挿通させない未使用時において開口を閉止する金属製又は耐火材製のキャップ6が、配管軸線X方向から脱着自在に嵌合されているとともに、スリーブ3の配管軸線X方向一端部には、配管Pを挿通させない未使用時又は図3に示すコンクリート打設時において開口を閉止する耐火性に優れたゴム栓7が、閉塞部3Aの先端に係止される状態で配管軸線X方向から脱着自在に嵌合保持されている。
【0037】
そして、例えば、図3に示すように、コンクリート製構造物1の壁部を構築する場合には、左右のコンクリート型枠4の相対向する内側面4aのうち、一方の内側面4aの配管用貫通孔2の形成予定箇所に、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の配管軸線方向X他端部に形成された取付け孔3dを、釘5等の適宜固定手段で取付けたのち、左右のコンクリート型枠4間にコンクリートを打設し、養生後にコンクリート型枠4を撤去して、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3が埋設固定された耐熱構造のコンクリート製壁部を構築する。
【0038】
それ故に、コンクリート製構造物1の配管用貫通孔2の形成予定箇所に埋設されるスリーブ3自体を、熱膨張によって配管P挿通後の貫通孔2を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作してあるから、コンクリート製構造物1の構築が終了すると同時に、配管用貫通孔2に対する耐火構造工事も実質的に終了することになり、しかも、従来のように、コンクリート製構造物の構築後に紙製スリーブを除去するといった煩雑で手間の掛かる除去作業が一切不要であるとともに、二分割タイプの複雑なパテ保持金具も不要で、かつ、それの装着に要する手間も削減することができる。
【0039】
更に、図5に示すように、コンクリート製構造物1に埋設されたスリーブ3に対して配管Pを差込み操作するだけで、スリーブ3に形成された閉塞部3Aが配管Pの外周面に接触又は近接して、配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを配管軸線X方向の特定位置で閉塞又は略閉塞することができるから、火災発生時に煙がスリーブ3の内周面3aと配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを通して他の箇所に侵入することを抑制することができる。
【0040】
尚、コンクリート製構造物1の床部を構築する場合には、配管用貫通孔2の軸芯長さよりも大なる長さに構成されている熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3を用いる。
【0041】
〔第2実施形態〕
図6は耐火構造物用貫通孔形成具の別実施形態を示し、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の内周面3aにおける配管軸線X方向の他端部と、これに挿入された配管Pの外周面との間に、配管Pを所定位置に保持しながら間隙Sを閉止する筒状部8Aと、スリーブ3の開口端面に配管軸線X方向から接当するフランジ部8Bとを一体成形してある筒状キャップ8が脱着自在に設けられている。
【0042】
この筒状キャップ8は、貫通孔2に挿入された配管Pに簡単に外装できるように、周方向で二分割された分割キャップ体から構成されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0043】
〔第3実施形態〕
上述の第1実施形態では、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の配管軸線X方向他端部に、配管Pを挿通させない未使用時において開口を閉止する金属製又は耐火材製のキャップ6を、配管軸線X方向から脱着自在に嵌合装着したが、図7に示すように、スリーブ3の内周面3aの配管軸線X方向他端部に雌ネジ3eを形成するとともに、キャップ6には、スリーブ3の雌ネジ3eに螺合する雄ネジ6aと、キャップ6をアレンレンチ等の人為操作具で回転操作する為の回転操作凹部6bとを形成して、スリーブ3に対してキャップ6を脱着自在に螺合装着して実施してもよい。
【0044】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0045】
〔第4実施形態〕
図8は耐火構造物用貫通孔形成具の別実施形態を示し、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の内周面3aにおける配管軸線X方向の中央部に、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触して、配管Pの外周面との間に形成される間隙を配管軸線X方向の特定位置で閉塞する円環状の閉塞部3Dを、半径方向内方に向かって中実状に一体的に突出成形してある。
前記閉塞部3Dの配管軸線X方向の両側には、該閉塞部3Dの配管軸線X方向中央側が径方向内方に位置するテーパー面が形成されている。
【0046】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0047】
〔第5実施形態〕
上述の第4実施形態では、スリーブ3の内周面3aに突出形成される閉塞部3Dを中実状に構成したが、図9に示すように、閉塞部3Dを他の部位と略同じ厚みで半径方向内方に向かって膨出形成してもよい。
【0048】
この場合、スリーブ3の閉塞部3の外周面側に現出される環状凹部3f内に打設されるコンクリートの一部が入り込むため、スリーブ3をコンクリート製構造物1に固定するためのアンカー部として機能する。
【0049】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0050】
〔第6実施形態〕
上述の第1実施形態では、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の内周面3aにおける配管軸線X方向一端部に、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触して、配管Pの外周面との間に形成される間隙を配管軸線X方向の特定位置で閉塞する円環状の閉塞部3Aを一体成形したが、この閉塞部3Aを、図10に示すように、スリーブ3の内周面3aにおける配管軸線X方向両端部に一体成形して実施してもよい。
【0051】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0052】
〔第7実施形態〕
上述の第1〜第6実施形態では、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の軸芯長さを一定又は略一定に構成したが、図11、図12に示すように、スリーブ3の軸芯方向長さLを変更する長さ変更手段9を設けて実施してもよい。
【0053】
この長さ変更手段9は、スリーブ3を構成する一対の分割スリーブ体3E,3Fを配管軸線X方向で伸縮自在に嵌合させることにより構成されている。
【0054】
また、両分割スリーブ体3E,3Fの外側端部には、コンクリート製構造物1を構築するコンクリート型枠4に対して釘5等の適宜固定手段で固定するための取付け孔3dを備えた突片状又は円環状の取付け部3Bが一体成形されているとともに、内嵌側の分割スリーブ体3Eの内周面における配管軸線X方向一端部には、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触又は近接して、配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを配管軸線X方向の特定位置で閉塞又は略閉塞する円環状の閉塞部3Aが一体成形されている。
【0055】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0056】
また、外嵌側の分割スリーブ体3Fの内周面における配管軸線X方向一端部に、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触又は近接して、配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを配管軸線X方向の特定位置で閉塞又は略閉塞する円環状の閉塞部3A一体成形して実施してもよい。
【0057】
〔第8実施形態〕
上述の第1〜第6実施形態では、熱膨張性耐熱樹脂製のスリーブ3の軸芯長さを一定又は略一定に構成したが、図13、図14に示すように、スリーブ3の軸芯方向長さLを変更する長さ変更手段9を設けて実施してもよい。
【0058】
この長さ変更手段9は、スリーブ3の配管軸芯X方向中間部に径方向外方に膨出する状態で屈曲形成された軸線方向に弾性的に伸縮変形自在な環状突起3Gから構成されている。
【0059】
前記スリーブ3の配管軸芯X方向両端部には、コンクリート製構造物1を構築するコンクリート型枠4に対して釘5等の適宜固定手段で固定するための取付け孔3dを備えた突片状又は円環状の取付け部3Bが一体成形されているとともに、スリーブ3の内周面における配管軸線X方向一端部には、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触又は近接して、配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを配管軸線X方向の特定位置で閉塞又は略閉塞する円環状の閉塞部3Aが一体成形されている。
【0060】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0061】
また、スリーブ3の内周面における配管軸線X方向他端部に、貫通孔2に挿通される配管Pの外周面に弾性的に接触又は近接して、配管Pの外周面との間に形成される間隙Sを配管軸線X方向の特定位置で閉塞又は略閉塞する円環状の閉塞部3Aを一体成形して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第1実施形態を示す分解状態での断面側面図
【図2】図1におけるII−II線矢視図
【図3】コンクリート打設前の型枠取付け状態を示す断面側面図
【図4】コンクリート製構造物の構築後の断面側面図
【図5】コンクリート製構造物のスリーブに配管を挿通したときの断面側面図
【図6】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第2実施形態を示す断面側面図
【図7】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第3実施形態を示す断面側面図
【図8】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第4実施形態を示す断面側面図
【図9】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第5実施形態を示す断面側面図
【図10】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第6実施形態を示す断面側面図
【図11】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第7実施形態を示す断面側面図
【図12】コンクリート打設前の型枠取付け状態を示す断面側面図
【図13】本願発明の耐火構造物用貫通孔形成具の第8実施形態を示す断面側面図
【図14】コンクリート打設前の型枠取付け状態を示す断面側面図
【図15】従来の貫通孔の耐火構造を示す断面側面図
【符号の説明】
P 配管
X 配管軸線
1 コンクリート製構造物
2 貫通孔
3 スリーブ
3A 閉塞部
3B 取付け部
3C 抜止め突起
3D 閉塞部
3E 分割スリーブ体
3F 分割スリーブ体
3G 環状突起
3a 内周面
3b 外周面
4 コンクリート型枠
9 長さ変更手段

Claims (4)

  1. コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成されている耐火構造物用貫通孔形成具。
  2. コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面の配管軸線方向一端部には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成され、更に、前記スリーブの配管軸線方向一端部の端面が、それの厚み方向中央側が配管軸線方向の外方側に突出する円弧状に形成されている耐火構造物用貫通孔形成具。
  3. コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面の配管軸線方向中央部には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成され、更に、前記閉塞部の配管軸線方向の両側には、該閉塞部の配管軸線方向中央側が径方向内方に位置するテーパー面が形成されている耐火構造物用貫通孔形成具。
  4. コンクリート製構造物の配管予定箇所に配管用貫通孔を形成するために埋設される円筒状のスリーブ自身が、熱膨張によって配管挿通後の貫通孔を実質的に閉塞可能な熱膨張性耐熱樹脂から製作されているとともに、前記スリーブの内周面の配管軸線方向一端部には、貫通孔に挿通される配管の外周面に弾性的に接触又は近接して、配管の外周面との間に形成される間隙を配管軸線方向の特定位置で閉塞又はほぼ閉塞する円環状の閉塞部が一体形成され、更に、前記スリーブの外周面の配管軸線方向一端部には、コンクリート製構造物を構築するコンクリート型枠に対する取付け部が一体形成されている耐火構造物用貫通孔形成具。
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