JP2010065806A - 貫通孔用管保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】前記装着筒部の合理的な改造により、スリーブ及び装着筒部の構造の簡素化、製造コストの低廉化を図る。
【解決手段】構造体Wに貫通状態で固定されるスリーブ1に対して開口側から挿入可能な装着筒部3の内周面3b側に、前記スリーブ1内に挿通される挿通管2の外周面を挾持保持する挾持部4が形成されているとともに、前記装着筒部3の外周面3aには、前記スリーブ1の内周面1aに螺合装着可能なテーパーネジ部5が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、鉄筋コンクリートの梁や柱、スラブ、壁等の構造体に貫通状態で設けられるスリーブに、配管や配線等を保護する鞘管等の挿通管を挿通する際に用いられる貫通孔用管保持具に関する。
従来の貫通孔用管保持具では、構造体に貫通状態で固定されるスリーブが、軸芯方向で伸縮自在に嵌合連結された内外の分割スリーブ体から構成され、各分割スリーブ体の開口端部に形成された拡径筒部の内周面には、円環状の係合突起が一体形成されているとともに、前記両分割スリーブ体の拡径筒部に嵌合装着される装着筒部には、前記係合突起に対して装着筒部の先端側が径方向内方側に弾性変形しながらスリーブ軸芯方向から係合可能な係合溝が形成されている。
さらに、前記装着筒部には、前記スリーブ内に挿通される挿通管としての鞘管の外周面を挾持保持する挾持部と、前記構造体におけるスリーブの開口端縁に連なる外側面に当接可能な鍔部とが一体成形されているとともに、前記装着筒部と挾持部との間には、該挾持部を構成する挾持爪の径方向外方への弾性変形を許容する環状空間が形成されている(特許文献1参照)。
特開2006−274643号公報
従来の貫通孔用管保持具では、前記スリーブの両端部側に、前記装着筒部の係合溝を係合保持する円環状の係合突起を形成し、且つ、この係合突起と係合溝との係合代を確保するために、スリーブの両端部を径方向外方に拡径構成する必要がある。
しかも、構造体に貫通形成される貫通孔の長さ変動を吸収するためには、前記スリーブを、軸芯方向に伸縮自在な内外の分割スリーブ体に分割構成する必要があり、その結果、スリーブ及び装着筒部の構造が複雑化するばかりでなく、製造コストの高騰化を招来する問題があった。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、前記装着筒部の合理的な改造により、スリーブ及び装着筒部の構造の簡素化、製造コストの低廉化を図ることのできる貫通孔用管保持具を提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、構造体に貫通状態で固定されるスリーブに対して開口側から挿入可能な装着筒部の内周面側に、前記スリーブ内に挿通される挿通管の外周面を挾持保持する挾持部が形成されているとともに、前記装着筒部の外周面には、前記スリーブの内周面に螺合装着可能なテーパーネジ部が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記構造体に貫通状態で固定されているスリーブに対して、前記装着筒部を回転させながら開口側から挿入操作すると、この装着筒部の外周面に形成されたテーパーネジ部がスリーブの内周面に螺合装着され、該装着筒部がスリーブに所定姿勢で装着される。
それ故に、前記構造体に貫通状態で固定されるスリーブとしても、前記構造体の貫通孔の長さに応じて切断可能な既存の直管状のものを用いることが可能で、しかも、スリーブの内径寸法が公差範囲内で変動する場合でも、その内径寸法の変動をテーパーネジ部で吸収することができる。
従って、スリーブの内径の変動に拘わらず装着筒部を確実、簡便に取り付けることができるものでありながら、スリーブ及び装着筒部の構造の簡素化、製造コストの低廉化を図ることができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記装着筒部に、前記スリーブの開口端縁に連なる構造体の外側面に当接可能な鍔部が形成され、この鍔部の外側面には回転操作部が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記装着筒部のテーパーネジ部をスリーブの内周面に螺合装着させる際、前記鍔部に形成された回転操作部を用いて装着筒部を回転させながら開口側から簡便に挿入操作することができる。
しかも、前記鍔部は、装着筒部の外周面の端縁と構造体の開口周縁との間を意匠的に体裁良く処理すべく、前記装着筒部から構造体の外側面に沿って径方向外方に延出されるため、前記回転操作部も装着筒部よりも径方向外方に配置されることになり、前記スリーブに対する装着筒部の螺合装着操作を小さな操作力で容易に行うことができる。
本発明による第3の特徴構成は、前記装着筒部のスリーブ軸芯方向の外面側に、これに挿通された挿通管の外周面との間を密封するシーリング材を充填するための環状凹部が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記装着筒部と挿通管の外周面との間をシーリング材で密封するとき、前記装着筒部のスリーブ軸芯方向の外面側に形成されている環状凹部を使用してシーリング材を体裁良く容易に充填処理することができる。
本発明による第4の特徴構成は、前記装着筒部と挾持部との間に、該挾持部を構成する挾持爪の径方向外方への弾性変形を許容する環状空間が、前記スリーブの軸芯方向中央側に向かって開口する状態で形成されているとともに、前記環状空間の一部に差込保持可能な差込部を備えた熱膨張性耐火材が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、火災発生時に、前記スリーブの内周面と挿入管の外周面との間に臨む熱膨張性耐火材が火災の熱で発泡膨張して、耐熱性に優れた残渣でスリーブ内の空隙を遮断することができる。しかも、前記熱膨張性耐火材を、前記挾持部を構成する挾持爪の径方向外方への弾性変形を許容するために装着筒部と挾持部との間に形成されている環状空間の一部を利用して差込保持させるが故に、前記挾持爪の径方向外方への弾性変形を略確保しながら熱膨張性耐火材をスリーブ内の所定位置に簡便に配置することができる。
本発明による第5の特徴構成は、前記挾持部に、径方向外方に弾性変形可能な挾持爪が備えられ、該挾持爪には、前記スリーブに対して押し込み移動される挿通管との当接によって挾持爪を径方向外方に逃がし変形させる第1傾斜面と、前記スリーブに対して引き出し移動される挿通管との当接によって挾持爪を径方向外方に逃がし変形させる第2傾斜面とが形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記挾持爪に形成した第1・第2傾斜面により、前記挿通管が鞘管であっても、この鞘管の押し込み操作及び引き出し操作のいずれに対しても挾持爪を径方向外方にスムースに逃がし変形させることができるから、例えば、スリーブに対する押し込み移動時に挾持爪を径方向外方に逃がし変形させる一つの傾斜面を形成してある場合のように、前記鞘管を二分割してスリーブの両開口部から押し込み操作させる施工形態に限定されるものではなく、長尺な一本の鞘管をスリーブの一方の開口部から他方の開口に向かって押し込み操作する施工形態をも採ることができるから、配管施工の自由度を高めて配管工事の能率化を図ることができる。
〔第1実施形態〕
図1〜図6は、構造体の一例であるコンクリート製の壁体Wに貫通状態で埋設される合成樹脂製の直管状のスリーブ1の両側部に、挿通管の一例である合成樹脂製の鞘管2を保持する貫通孔用管保持具Aが脱着可能に装着されている壁貫通配管構造を示す。
前記スリーブ1は、内径基準となる薄肉の硬質塩化ビニール管(SU管)を壁体Wの厚みに応じた所定寸法で切断されたものを用い、この切断された内径寸法制度の高いスリーブ1を、前記壁体Wを構築する型枠間に架設した状態でコンクリートを打設することにより壁体Wに貫通状態で埋設固定する。
前記貫通孔用管保持具Aは、壁体Wに貫通状態で固定されたスリーブ1の開口端部に対し外方側から挿入可能な外径でテーパー状の外周面3aに形成された合成樹脂製の装着筒部3の内周面3b側に、前記スリーブ1内に挿通される鞘管2の外周面を谷部2a位置において挾持保持する挾持部4が一体形成されているとともに、前記装着筒部3のテーパー状外周面3aの全域には、前記スリーブ1の内周面1aに螺合装着可能なテーパーネジ部5が一体形成されている。
そして、前記壁体Wに貫通状態で固定されたスリーブ1の開口端部に対して、前記管保持具Aの装着筒部3を回転させながら外方側から挿入操作すると、この装着筒部3の外周面に形成されたテーパーネジ部5がスリーブ1の内周面1aに螺合装着され、該装着筒部3がスリーブ1に所定姿勢で固定される。
それ故に、前記壁体Wに貫通状態で固定されるスリーブ1としても、上述の如く、前記壁体Wの厚み(貫通孔の長さ)に応じて切断可能な既存の直管状の硬質塩化ビニール管を用いることが可能で、しかも、スリーブ1の内径寸法が公差範囲内で変動する場合でも、その変動をテーパーネジ部5で吸収することができる。
特に、前記薄肉の硬質塩化ビニール管(SU管)の場合は内径基準であるため、公差による内径寸法のバラツキが少なくなり、前記テーパーネジ部5の勾配を小さく設定することができる。
前記装着筒部3には、前記スリーブ1の開口端縁に連なる壁体Wの外側面に当接可能な円環状の鍔部6が一体形成され、この鍔部6の外側面で、円周方向に一定管間隔を隔てた4箇所には、保持具A全体を手指で回し操作するための回転操作部7を構成する4枚の操作摘み板7Aが、直径方向に沿う姿勢で一体形成されている。
前記装着筒部3のテーパーネジ部5をスリーブ1の内周面1aに螺合装着させる際、前記鍔部6に形成された回転操作部7の操作摘み板7Aのうち、直径方向で対をなす操作摘み板7Aを用いて装着筒部3を回転させながら開口側から簡便に挿入操作することができる。
しかも、前記鍔部6は、装着筒部3のテーパー状外周面3aの端縁と壁体Wの開口周縁との間を意匠的に体裁良くカバー処理すべく、前記装着筒部3から壁体Wの外側面に沿って径方向外方に延出されるため、前記回転操作部7の操作摘み板7Aも装着筒部3よりも径方向外方に配置されることになり、前記スリーブ1に対する装着筒部3の螺合装着操作を小さな操作力で容易に行うことができる。
前記鍔部6は、前記テーパーネジ部5をスリーブ1の内周面1aに最大限に締付け側に螺合操作したとき、壁体Wの外側面に当接するように構成されているが、スリーブ1の内径寸法の公差により、鍔部6と壁体Wの外側面との間に隙間が発生することがある。この隙間が室内側で意匠的に問題が無い場合にはそのまま放置しても良いが、室外側等で密封処理する必要がある場合には、パッキンやシーリング材等で前記隙間を密封処理(水密処理)する。
前記装着筒部3におけるスリーブ軸芯方向の表面側となる外面3cには、当該装着筒部3の内周面3bと鞘管2の外周面との間を密封するシーリング材を充填するための環状凹部8が窪み形成されている。この環状凹部8は、鞘管2の外周面との間をシーリング材で密封処理(水密処理)したい場合に使用され、特に、前記構造体Wが外壁である場合において使用される可能性が高い。
前記挾持部4を構成するに、前記装着筒部3の内周面3bにおける鍔部6側に少し偏倚した部位には、装着筒部3の内周面3bよりも小径な外周面及び鞘管2の外周面における山部2bの最大外径よりも大なる内径の内周面を備え、且つ、その内周面の先端側に鞘管2の谷部2aに入り込み可能な尖鋭部を形成してある挾持筒部4Aが一体形成され、この挾持筒部4Aの周方向複数箇所には、該挾持筒部4Aのスリーブ軸芯方向の略中央位置にまで及ぶ長さのスリット4Bが形成されているとともに、前記挾持筒部4Aにおけるスリット4Bの隣接間に位置する各部位が、前記装着筒部3の内周面3bと挾持筒部4Aの外周面4dとの間に形成される環状空間(環状溝)9の範囲内において径方向外方に弾性変形可能な挾持爪4Cに構成されている。
前記各挾持爪4Cには、前記スリーブ1に対して押し込み移動される鞘管2の外周面における山部2bとの当接によって挾持爪4Cを径方向外方に逃がし変形させる傾斜面4aが形成されているとともに、挾持爪4Cの径方向外方への弾性変形を許容する前記環状空間9は、前記スリーブ1の軸芯方向中央側に向かって開口形成されている。
〔第2実施形態〕
図7、図8は、壁体Wに貫通状態で埋設されるスリーブ1の両側部に貫通孔用管保持具Aを脱着可能に装着してある壁貫通配管構造の別実施形態を示し、前記貫通孔用管保持具Aにおける挾持部4の各挾持爪4Cに、前記スリーブ1に対して外方側から押し込み移動される鞘管2の外周面における山部2bとの当接によって挾持爪4Cを径方向外方に逃がし変形させる第1傾斜面4bと、前記スリーブ1に対して外方側への引き出し移動される鞘管2の外周面における山部2bとの当接によって挾持爪4Cを径方向外方に逃がし変形させる第2傾斜面4cとを略V字状に形成してある。
そして、前記挾持爪4Cに形成した第1・第2傾斜面4b,4cにより、前記鞘管2の押し込み操作及び引き出し操作のいずれに対しても挾持爪4Cを径方向外方にスムーズに逃がし変形させることができる。それ故に、例えば、第1実施形態のように、スリーブ1に対する押し込み移動時に挾持爪4Cを径方向外方に逃がし変形させる一つの傾斜面4aを形成してある場合では、図2に示すように、前記鞘管2を二分割してスリーブ1の両開口部から押し込み操作させる施工形態に限定されるが、当該第2実施形態では、長尺な一本の鞘管2をスリーブ1の一方の開口部から他方の開口に向かって押し込み操作する施工形態をも採ることができるから、配管施工の自由度を高めて配管工事の能率化を図ることができる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第3実施形態〕
図9、図10は、壁体Wに貫通状態で埋設されるスリーブ1の両側部に貫通孔用管保持具Aを脱着可能に装着してある壁貫通配管構造の別実施形態を示し、前記両貫通孔用管保持具Aにおける環状空間(環状溝)9の各々には、該環状空間9の一部にスリーブ軸芯方向から差込保持可能な差込部10Aを備えた状態で円筒状に成形された熱膨張性耐火材(熱膨張性耐火成形材)の一例である熱膨張性ゴム10が設けられている。
前記熱膨張性ゴムとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム等のゴム物質を主体とし、これにゴム軟化材、熱膨張性耐火材である熱膨張性無機物、無機充填材などを配合したものが使用される。
前記熱膨張性無機物としては、グラファイト系、バーミキュライト、パーライト、熱膨張性黒鉛等を挙げることができ、また、前記無機充填材としてはシリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム等を挙げることができる。
そして、火災発生時には、前記スリーブ1の内周面1aと鞘管2の外周面との間に臨む前記装着筒部3及び挾持部4におけるスリーブ軸芯方向の中央側に位置する熱膨張性ゴム10が火災の熱で発泡膨張して、耐熱性に優れた残渣でスリーブ1内の空隙を遮断することができる。しかも、前記熱膨張性ゴム10を、前記挾持部4を構成する挾持爪4Cの径方向外方への弾性変形を許容するために装着筒部3と挾持部4との間に形成されている環状空間9の一部を利用して差込保持させるが故に、前記挾持爪4Cの径方向外方への所期の弾性変形を略確保しながら熱膨張性ゴム10をスリーブ1内の所定位置に簡便に配置することができる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
上述の第3実施形態では、前記円筒状の熱膨張性耐火材の一例である熱膨張性ゴム(発泡剤または発泡剤と発泡助剤により発泡させた発泡ゴムを含む)10を、両貫通孔用管保持具Aにおける環状空間9の各々に差込保持させたが、何れか一方の貫通孔用管保持具Aにおける環状空間9にのみ熱膨張性ゴム10を差込保持させてもよく、また、前記両貫通孔用管保持具Aにおける環状空間9にわたって一つの熱膨張性ゴム10を差込保持させてもよい。
さらに、前記熱膨張性耐火材10を、前記環状空間9の一部に差込保持可能な差込部10Aを備えた状態で円筒状に成形された樹脂発泡体の外周面及び内部の空隙に塗料状に調整した熱膨張性耐火材を含浸させて構成してもよい。
〔第4実施形態〕
上述の第3実施形態では、前記装着筒部3の内周面3bと前記挾持部4における挾持筒部4Aの外周面4dをスリーブ軸芯と平行に形成したが、図11に示すように、前記挾持筒部4Aの外周面4dをスリーブ軸芯方向中心側(挾持爪先端側)ほど小径となるテーパー面に形成し、前記環状空間9に対して筒形状に成形された熱膨張性耐火材の一例である熱膨張性ゴム10を差し込み保持させたとき、この熱膨張性ゴム10の内周面と挾持筒部4Aの外周面との間に、前記挾持爪4Cの径方向外方への弾性変形を許容する環状の残存空間9aを現出できるように構成してもよい。
この場合、前記熱膨張性ゴム10の形態としては、上述の第3実施形態のように、前記環状空間9の一部に差込保持可能な差込部10Aを突出形成する必要はなく、前記熱膨張性ゴム10の端部全体を環状空間9の全周に差込保持させても、挾持爪4Cが径方向外方に弾性変形することができるため、熱膨張性ゴム10の全体形状を単純な筒形状に成形することができる。
尚、その他の構成は、第3実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第3実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
また、前記環状空間9に差し込み保持された熱膨張性ゴム10の内周面10aと挾持筒部4Aの外周面4dとの間に、前記挾持爪4Cの径方向外方への弾性変形を許容する環状の残存空間9aを現出する手段として、前記挾持筒部4Aの外周面4dをスリーブ軸芯方向中心側(挾持爪先端側)ほど小径となるテーパー面に形成する代わりに、スリーブ軸芯方向中心側(挾持爪先端側)ほど小径となる階段面に形成してもよい。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、前記構造体として、コンクリートの打設によって構築される壁体について説明したが、鉄筋コンクリートの梁や柱、スラブ等でもよく、さらに、鉄筋コンクリート以外の構造体、例えば、一般住宅の壁構造であってもよい。
(2)前記装着筒部3と挾持部4及び鍔部6を備えた貫通孔用管保持具A全体を熱膨張性ゴム等の熱膨張性耐火成形材で構成してもよい。
(3)前記挾持部4としては、前記スリーブ1内に挿通される挿通管(鞘管等)2の外周面を挾持保持することのできるものであれば,如何なる構造のものを採用してもよい。
(4)前記回転操作部7としては、保持具A全体を手指で回し操作することのできるものであれば,如何なる構造のものを採用してもよい。
(5)前記挿通管2として、上述の各実施形態では蛇腹状の鞘管を用いたが、螺旋状の鞘管や山谷の無い滑らかな可撓性の円筒状の保護管を用いてもよく、さらに、冷媒管や給湯管等の配管であってもよい。
(6)上述の各実施形態では、前記貫通孔用管保持具Aを構成する装着筒部3、挾持部4、テーパーネジ部5、鍔部6、回転操作部7を樹脂で一体成形したが、少なくとも前記テーパーネジ部5を含む一部を金属等の硬質部材で構成してもよい。
本発明の第1実施形態の壁貫通配管構造を示す鞘管挿通前の断面側面図 鞘管挿通後の断面側面図 貫通孔用管保持具の側面図 貫通孔用管保持具の正面図 貫通孔用管保持具の背面図 貫通孔用管保持具の要部の拡大断面側面図 本発明の第2実施形態の壁貫通配管構造を示す鞘管挿通後の断面側面図 貫通孔用管保持具の要部の拡大断面側面図 本発明の第3実施形態の壁貫通配管構造を示す鞘管挿通後の断面側面図 貫通孔用管保持具及び熱膨張性耐火材の斜視図 本発明の第4実施形態を示す貫通孔用管保持具の要部の拡大断面側面図
符号の説明
W 構造体(壁体)
1 スリーブ
1a 内周面
2 挿通管(鞘管)
3 装着筒部
3a 外周面
3b 内周面
3c 外面
4 挾持部
4C 挾持爪
4b 第1傾斜面
4c 第2傾斜面
5 テーパーネジ部
6 鍔部
7 回転操作部
8 環状凹部
9 環状空間
10 熱膨張性耐火材
10A 差込部

Claims (5)

  1. 構造体に貫通状態で固定されるスリーブに対して開口側から挿入可能な装着筒部の内周面側に、前記スリーブ内に挿通される挿通管の外周面を挾持保持する挾持部が形成されているとともに、前記装着筒部の外周面には、前記スリーブの内周面に螺合装着可能なテーパーネジ部が形成されている貫通孔用管保持具。
  2. 前記装着筒部には、前記スリーブの開口端縁に連なる構造体の外側面に当接可能な鍔部が形成され、この鍔部の外側面には回転操作部が形成されている請求項1記載の貫通孔用管保持具。
  3. 前記装着筒部のスリーブ軸芯方向の外面側には、これに挿通された挿通管の外周面との間を密封するシーリング材を充填するための環状凹部が形成されている請求項1又は請求項2記載の貫通孔用管保持具。
  4. 前記装着筒部と挾持部との間には、該挾持部を構成する挾持爪の径方向外方への弾性変形を許容する環状空間が、前記スリーブの軸芯方向中央側に向かって開口する状態で形成されているとともに、前記環状空間の一部に差込保持可能な差込部を備えた熱膨張性耐火材が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の貫通孔用管保持具。
  5. 前記挾持部には径方向外方に弾性変形可能な挾持爪が備えられ、該挾持爪には、前記スリーブに対して押し込み移動される挿通管との当接によって挾持爪を径方向外方に逃がし変形させる第1傾斜面と、前記スリーブに対して引き出し移動される挿通管との当接によって挾持爪を径方向外方に逃がし変形させる第2傾斜面とが形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の貫通孔用管保持具。
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