JP5916533B2 - 中空壁における貫通孔の耐火構造及び充填材受け具 - Google Patents

中空壁における貫通孔の耐火構造及び充填材受け具 Download PDF

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Description

本発明は、一対の壁材間に中空部を有する中空壁からなる防火区画壁において壁材を厚み方向に貫通して形成された貫通孔に配線・配管材が挿通され、貫通孔の内面と配線・配管材との間に熱膨張性耐火充填材が充填されてなる中空壁における貫通孔の耐火構造、及び熱膨張性耐火充填材を受ける充填材受け具に関する。
従来より、建築物における防火区画壁に配線・配管材を貫通させる場合、この防火区画壁の貫通孔には耐火構造が設けられる。耐火構造は、貫通孔に挿通された配線・配管の外面と貫通孔の内面との間に、熱により膨張する熱膨張性耐火充填材を充填することによって形成されている。そして、火災等が発生すると、その熱によって熱膨張性耐火充填材が膨張し、配線・配管材が焼失することで形成された空隙を閉塞する。
特許文献1には、防火区画壁としての中空壁に形成された耐火構造が開示されている。図5に示すように、防火区画壁80は、一対の壁部材81が立設されてなり、壁部材81同士の間に空間82が形成されている。各壁部材81には厚み方向に貫通する貫通孔81aが対向する位置に形成されている。そして、両貫通孔81aに可燃性長尺体83が挿通されている。貫通孔81aの内面と、可燃性長尺体83との間には熱膨張性耐火材84が充填されている。
特開2008−111471号公報
ところで、特許文献1に開示の熱膨張性耐火材84は、シーリング材に熱膨張性材を混合してなるのものであり、ペースト状である。このため、ペースト状の熱膨張性耐火材84を、貫通孔81aの内面と、可燃性長尺体83との間に充填すると、熱膨張性耐火材84が空間82に垂れ落ちてしまい、熱膨張性耐火材84の充填作業が非常に行いにくいものである。
本発明は、中空壁において貫通孔の内面と配線・配管材の外面との間への熱膨張性耐火充填材の充填作業を簡単に行うことができる中空壁における貫通孔の耐火構造及び充填材受け具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、一対の壁材間に中空部を有する中空壁において前記壁材を厚み方向に貫通して形成された貫通孔に配線・配管材が挿通され、前記貫通孔の内面と前記配線・配管材との間に熱膨張性耐火充填材が充填されてなる中空壁における貫通孔の耐火構造であって、前記貫通孔内には充填材受け具が配置され、該充填材受け具は、周壁により筒状に形成されるとともに、前記壁材の壁表側に開口する開口部と、前記開口部よりも前記中空部側に配置された前記熱膨張性耐火充填材を受ける受け部と、を備えており、前記充填材受け具を貫通した前記配線・配管材の外面と、前記周壁の内面との間に形成された充填空間に前記熱膨張性耐火充填材が充填されるとともに、前記受け部によって前記熱膨張性耐火充填材が受け止められ、前記周壁には、前記充填空間と前記周壁の外側とを連通させる連通孔が形成され、前記連通孔における前記受け部側の端縁は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えることなく前記壁材の厚み内に位置しており、前記熱膨張性耐火充填材は前記連通孔を介して前記貫通孔の内面に密着しており、前記受け部は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えて前記中空部内に位置していることを要旨とする。

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請求項に記載の発明は、一対の壁材間に中空部を有する中空壁において前記壁材を厚み方向に貫通して形成された貫通孔内に配置され、前記貫通孔に挿通された配線・配管材の外面と前記貫通孔の内面との間に充填される熱膨張性耐火充填材を受ける充填材受け具であって、周壁により筒状に形成されるとともに、前記壁材の壁表側に開口する開口部と、前記開口部よりも前記中空部側に配置されて前記熱膨張性耐火充填材を受け止める受け部と、を備え、前記周壁には、該周壁の内側と外側とを連通させる連通孔が形成され、前記周壁の軸方向に沿った前記開口部側の端縁から前記連通孔における前記受け部側の端縁までの長さは、前記壁材の厚みより短く設定され、前記周壁の開口部側の端縁を前記壁材の壁表面に位置させた状態では、前記連通孔における前記受け部側の端縁は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えることなく前記壁材の厚み内に位置し、前記周壁の軸方向に沿った前記開口部側の端縁から前記受け部の内面までの長さは、前記壁材の厚みより長く設定され、前記周壁の開口部側の端縁を前記壁材の壁表面に位置させた状態では、前記受け部は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えて前記中空部内に位置することを要旨とする。
(削除)
本発明によれば、中空壁において貫通孔の内面と配線・配管材の外面との間への熱膨張性耐火充填材の充填作業を簡単に行うことができる。
実施形態の中空壁における貫通孔の耐火構造を示す断面図。 充填材受け具を示す分解斜視図。 (a)は充填材受け具を示す正面図、(b)は充填材受け具を示す斜視図。 中空壁における貫通孔の耐火構造の別例を示す断面図。 背景技術を示す図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
まず、防火区画壁としての中空壁Wについて説明する。
図1に示すように、中空壁Wは前後一対の壁材Waを間隔を空けて立設して形成されている。なお、各壁材Waはそれぞれ2枚の板を貼り合わせて形成されている。そして、一対の壁材Waの間には一定幅の中空部Tが形成されている。各壁材Waには、円孔状の貫通孔Wbが形成されるとともに、両貫通孔Wbは中空壁Wの厚み方向に対向する位置に形成されている。そして、両貫通孔Wbには配線・配管材としての電線管Pが挿通され、電線管Pは中空壁Wの厚み方向に貫通している。
次に、貫通孔Wbに配置される充填材受け具10について説明する。
図2に示すように、充填材受け具10は、合成樹脂材料により半円筒状に形成された受け具構成体11を二つ組み付けて円筒状に形成されている。各受け具構成体11は半円筒状の壁部12を備える。各受け具構成体11の軸方向一端側外周面には、係合片13が突設されている。係合片13は壁部12の周方向に沿って半円状に延びるように、かつ一定の厚みを有するように形成されている。また、各受け具構成体11の軸方向一端側は、開放されて開口部12aが形成されている。
各受け具構成体11の軸方向他端側内周面には、充填材受持部としての複数の受け部14が突設されている。各受け部14は扇形状に形成されるとともに弾性変形可能に形成されている。そして、各受け部14は弾性変形することにより受け具構成体11の内側を開閉可能になっている。
受け具構成体11の軸方向他端内周には、壁部12とほぼ同等の厚みを有する環状基部15が内側に向けてフランジ状に突設されている。各受け部14は円弧状に延びる基端が環状基部15に連設されている。各受け部14は、環状基部15に連結されている部分を基端として、その先端部が弾性変形する構造になっている。受け部14の厚みは、壁部12及び環状基部15の厚みよりも薄く形成され、弾性変形し易くしてある。隣り合う受け部14の対向縁の間には、放射方向に沿って隙間16が形成されている。
図1に示すように、受け具構成体11(充填材受け具10)の軸方向一端側(係合片13側)の端縁から受け部14の内面までの受け具構成体11の軸方向に沿った長さをN1とする。また、壁材Waの厚みをMとする。受け具構成体11(充填材受け具10)における長さN1は、壁材Waの厚みMより長くなっている。このため、受け具構成体11(充填材受け具10)を受け部14側から貫通孔Wb内に挿入するとともに、係合片13を壁材Waの壁表面Wcに係合させた状態では、受け部14は壁材Waの厚み(壁裏面Wd)を越えて中空部Tに位置する。
各受け具構成体11の壁部12において、周方向の中央には、四角形状をなす連通孔17が壁部12を厚み方向に貫通して形成されている。連通孔17は、長辺方向が壁部12の周方向へ延びるように形成されている。受け具構成体11の軸方向一端側(係合片13側)の端縁から連通孔17における軸方向他端側(受け部14側)の端縁までの受け具構成体11の軸方向に沿った長さをN2とする。また、壁材Waの厚みをMとする。受け具構成体11における長さN2は、壁材Waの厚みMより短くなっている。このため、受け具構成体11を受け部14側から貫通孔Wb内に挿入するとともに、係合片13を壁材Waの壁表面Wcに係合させた状態では、連通孔17における軸方向他端側は壁材Waの厚み内に位置し、連通孔17全体も壁材Waの厚み内に位置する。
図3(a)及び(b)に示すように、上記構成の受け具構成体11を二つ組み付けて円筒状に形成することで充填材受け具10が形成される。充填材受け具10において、二つの壁部12が組み付けられて円筒状の周壁20が形成されるとともに、この周壁20の外径は、貫通孔Wbの孔径より若干小さく設定されている。また、二つの係合片13が組み付けられてフランジ18が形成されるとともに、このフランジ18の直径は、貫通孔Wbの孔径より大きく設定されている。このため、充填材受け具10は、周壁20が貫通孔Wbに挿入された状態では、フランジ18が貫通孔Wb周縁の壁表面Wcに係合するようになっている。また、二つの壁部12の開口部12aを組み合わせることで、円孔状の開口部22が形成される。
次に、貫通孔Wbの耐火構造について説明する。
図1に示すように、各貫通孔Wbには、充填材受け具10の周壁20が挿入されるとともに、貫通孔Wbの開口縁部には、フランジ18(フランジ部13)が当接した状態で係止している。各受け具構成体11の壁部12の外周面は、貫通孔Wbの内周面に近接している。充填材受け具10内には電線管Pが挿通されるとともに、電線管Pは中空壁Wを厚み方向に貫通している。そして、充填材受け具10は、電線管Pの外周面との間に充填空間Kaを空けて周方向の全体に亘って取り囲んでいる。この充填空間Kaは、充填材受け具10における周壁20の内周面と、電線管Pの外周面との間に環状に区画されている。また、充填材受け具10の複数の受け部14は電線管Pに沿って充填空間Ka内へ向けて突出するように変形している。貫通孔Wbの奥方では、複数の受け部14により充填空間Kaが閉鎖されている。
充填空間Kaは、開口部22(開口部12a)によって壁材Waの壁表面Wc側に開放されている。そして、充填空間Kaには開口部22から熱膨張性耐火充填材21が充填されるとともに、この熱膨張性耐火充填材21によって充填空間Kaが閉塞されている。なお、熱膨張性耐火充填材21は、シーリング材に熱膨張性材を混合してなるのものであり、ペースト状をなすものである。また、熱膨張性耐火充填材21は、300℃以上の熱を受けると体積が加熱前の2倍以上に膨張するものである。熱膨張性耐火充填材21は、充填材受け具10の周壁20内(壁部12内)全体に満たされている。また、熱膨張性耐火充填材21は、各受け部14を押し退けて中空部Tに到達するまで充填空間Kaには充填されず、受け部14によって熱膨張性耐火充填材21が充填材受け具10から飛び出ることが防止されている。
また、フランジ18(係合片13)を壁表面Wcに係合させた状態では、受け部14は壁材Waの壁裏面Wdを越えて中空部Tに位置する。このため、受け部14に達するまで充填された熱膨張性耐火充填材21は、壁材Waの厚みを越えて中空部Tに達するまで充填材受け具10内に充填されている。
また、充填空間Kaに充填された熱膨張性耐火充填材21の一部は、各受け具構成体11の連通孔17から受け具構成体11の外側に漏出している。係合片13(フランジ18)を壁材Waの壁表面Wcに係合させた状態では、連通孔17における軸方向他端側は壁材Waの厚み内に位置し、連通孔17全体は壁材Waの厚み内に位置している。このため、連通孔17から漏出した熱膨張性耐火充填材21の一部は、貫通孔Wbの内周面である壁材Waに直接接着している。よって、熱膨張性耐火充填材21の壁材Waへの接着により、充填材受け具10が貫通孔Wb内で壁材Waに固定されている。
そして、電線管Pは、両貫通孔Wb側で充填材受け具10によって取り囲まれるとともに、それら充填材受け具10の内周面と電線管Pの外周面との間の充填空間Kaに熱膨張性耐火充填材21が充填されている。電線管Pにおいて、充填材受け具10で挟まれた部位は中空部T内で露出している。
次に、充填材受け具10及び耐火構造の作用について、耐火構造の形成方法とともに記載する。
まず、貫通孔Wbに電線管Pを挿通する。次に、充填材受け具10を形成する一対の受け具構成体11を貫通孔Wbに壁表面Wc側から別々に挿入する。このとき、各受け具構成体11に設けられた複数の受け部14を電線管Pの外周面に押し当てることにより、各受け部14を壁表面Wc側に向けて弾性変形させる。さらに、各受け具構成体11を貫通孔Wbの奥方に押し込むと、各係合片13が貫通孔Wb周縁の壁表面Wcに係合する。すると、それ以上の受け具構成体11の貫通孔Wb奥側への挿入が規制されるとともに、二つの受け具構成体11によって充填材受け具10が形成される。
図1に示すように、各受け部14は、壁表面Wc側に向けて弾性変形されて電線管Pの外周面に密接するとともに、これら複数の受け部14により電線管Pが支持される。また、複数の受け部14によって、充填空間Kaの貫通孔Wbの奥側が閉鎖されている。
続いて、図示しないコーキングガンを使用して、開口部22から充填空間Kaに熱膨張性耐火充填材21を充填する。充填材受け具10において、中空部T内には受け部14が配置され、しかも、各受け部14は電線管Pの外周面に密接している。このため、熱膨張性耐火充填材21は壁材Waの厚み方向で壁表面Wcより中空部T側にで受け部14によって受け止められ、中空部Tに垂れ落ちることなく充填空間Kaのみに熱膨張性耐火充填材21を充填することができる。
また、熱膨張性耐火充填材21の充填中においても、電線管Pは、複数の受け部14によって貫通孔Wbの中央部に支持された状態が維持されるために、熱膨張性耐火充填材21の充填作業が容易であると共に、その充填後においても、電線管Pの位置は、貫通孔Wbの中央部からずれることはない。
さらに、充填空間Kaに熱膨張性耐火充填材21を充填していくと、連通孔17から漏出した熱膨張性耐火充填材21が貫通孔Wbの内周面に接着する。このため、熱膨張性耐火充填材21の壁材Waへの接着により各受け具構成体11の貫通孔Wbからの移動や抜け出しが防止される。その結果、電線管Pの周囲の充填空間Kaに熱膨張性耐火充填材21が均等に充填される。
このように構成された中空壁Wの一方の壁表面Wc側で火災等が発生すると、電線管Pやその他のものの燃焼により煙が発生する。このとき、貫通孔Wbは、熱膨張性耐火充填材21により閉塞されているため、貫通孔Wbが煙の経路となることが防止され、中空部T内や他方の壁表面Wc側へ煙が伝わる不都合がなくなる。
さらに、電線管Pが燃焼し、火災等や燃焼により発生した熱により熱膨張性耐火充填材21が加熱される。すると、熱膨張性耐火充填材21が貫通孔Wbの径方向及び軸方向に向けて膨張し、電線管Pを押し潰しながら貫通孔Wbを密封閉鎖する。その結果、電線管Pの外周面と貫通孔Wbの内周面との間が熱、煙の経路となり、中空部T及び他方の壁表面Wc側へ熱、煙が伝わる不都合がなくなる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)中空壁Wにおける貫通孔Wbの耐火構造において、貫通孔Wb内に充填材受け具10を配置した。充填材受け具10は、中空部T側に受け部14を備えている。そして、充填空間Kaに充填された熱膨張性耐火充填材21は、充填材受け具10の受け部14によって、壁材Waの厚み方向で壁表面Wcより中空部T側で受け止められる。このため、受け部14によって、中空壁Wの中空部Tに熱膨張性耐火充填材21が垂れ落ちることを防止することができる。また、受け部14が熱膨張性耐火充填材21を受け止めるため、充填空間Kaに熱膨張性耐火充填材21を充填するとき、熱膨張性耐火充填材21の垂れ落ちを考慮せずに充填作業を行うことができ、熱膨張性耐火充填材21の充填作業を簡単に行うことができる。
(2)充填材受け具10の周壁20に連通孔17を形成した。そして、充填材受け具10を貫通孔Wbに配置したとき、連通孔17は壁材Waの厚み内に位置している。このため、充填空間Kaに充填された熱膨張性耐火充填材21を、連通孔17を介して貫通孔Wbの内周面に接着させることができる。よって、充填材受け具10が貫通孔Wbから抜け出ることを防止することができる。しかも、連通孔17から熱膨張性耐火充填材21が中空部Tに垂れ落ちることを防止することができる。
(3)充填材受け具10を貫通孔Wbに配置したとき、受け部14は壁材Waの壁裏面Wdを越えて中空部Tに配置される。このため、受け部14が壁材Waの厚み内に位置する場合と比べると、充填空間Kaへの熱膨張性耐火充填材21の充填量を多くすることができ、耐火性能を高めることができる。さらには、中空壁Wの壁材Waの厚みが薄い場合は、受け部14を中空部Tに位置させることで必要量の熱膨張性耐火充填材21を確保することができる。
(4)充填材受け具10は、2分割構造になっている。このため、貫通孔Wbに電線管Pを挿通した後でも、充填材受け具10を二つの受け具構成体11に分割することで、受け具構成体11を貫通孔Wbに簡単に挿入することができる。したがって、充填材受け具10を簡単に貫通孔Wbに設けることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、充填材受け具10として受け具構成体11を二つ組み付けて形成されるものに具体化したが、これに限らない。充填材受け具10は、受け具構成体11に分割されない一つの円筒状に形成されたものであってもよい。
○ 実施形態では、充填材受け具10を貫通孔Wbに配置したとき、受け部14が中空部Tに位置するように充填材受け具10を形成したが、受け部14は壁材Waの厚み内に位置していてもよい。
○ 実施形態では、充填材受け具10に連通孔17を形成し、連通孔17を介して熱膨張性耐火充填材21を壁材Waに密着させたが、連通孔17は無くてもよい。
○ 実施形態では、配線・配管材を電線管Pに具体化したが、配線・配管材はケーブルやその他の管材に具体化してもよい。
○ 実施形態では、受け部14を弾性変形可能な扇形状に形成したが、受け部は弾性変形しないものであってもよく、例えば、受け部は、半円状をなす底板であってもよい。
○ 実施形態では、貫通孔Wbに充填材受け具10を配置し、この充填材受け具10の受け部14によって充填材受持部を形成したが、これに限らない。例えば、充填材受け具10は用いず、壁材Waの厚み方向における壁表面Wcより中空部T側(例えば、壁材Waの壁裏面)に複数の弾性片を取付けるとともに、これら弾性片によって充填材受持部を形成してもよい。
○ 実施形態では、熱膨張性耐火充填材21を貫通孔Wbの内周面に接着させて充填材受け具10を壁材Waに固定したが、その他の方法で充填材受け具10を壁材Waに固定してもよい。例えば、フランジ18と壁材Waの壁表面Wcとを、粘着テープ又は接着剤によって固着して充填材受け具10を壁材Waに固定してもよい。又はフランジ18の表面から壁材Waの壁表面Wcにかけて難燃性のパテを塗り、このパテ内にフランジ18を埋め込んで充填材受け具10を壁材Waに固定してもよい。
○ 実施形態では、両貫通孔Wbに充填材受け具10を設けて耐火構造を形成したがこれに限らない。
図4に示すように、一対の貫通孔Wbのうちいずれか一方の貫通孔Wbに充填材受け具10及び熱膨張性耐火充填材21を設けて耐火構造を形成してもよい。
○ 実施形態では、貫通孔Wbを円孔状に形成したが、貫通孔Wbは四角孔状等の多角孔状であってもよいし、楕円孔状であってもよい。
P…配管材としての電線管、T…中空部、W…中空壁、Ka…充填空間、N1,N2…長さ、Wa…壁材、Wb…貫通孔、Wc…壁表面、Wd…壁裏面、10…充填材受け具、12a,22…開口部、14…充填材受持部としての受け部、17…連通孔、20…周壁、21…熱膨張性耐火充填材。

Claims (2)

  1. 一対の壁材間に中空部を有する中空壁において前記壁材を厚み方向に貫通して形成された貫通孔に配線・配管材が挿通され、前記貫通孔の内面と前記配線・配管材との間に熱膨張性耐火充填材が充填されてなる中空壁における貫通孔の耐火構造であって、
    前記貫通孔内には充填材受け具が配置され、該充填材受け具は、周壁により筒状に形成されるとともに、前記壁材の壁表側に開口する開口部と、前記開口部よりも前記中空部側に配置された前記熱膨張性耐火充填材を受ける受け部と、を備えており、前記充填材受け具を貫通した前記配線・配管材の外面と、前記周壁の内面との間に形成された充填空間に前記熱膨張性耐火充填材が充填されるとともに、前記受け部によって前記熱膨張性耐火充填材が受け止められ、
    前記周壁には、前記充填空間と前記周壁の外側とを連通させる連通孔が形成され、前記連通孔における前記受け部側の端縁は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えることなく前記壁材の厚み内に位置しており、前記熱膨張性耐火充填材は前記連通孔を介して前記貫通孔の内面に密着しており、
    前記受け部は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えて前記中空部内に位置していることを特徴とす中空壁における貫通孔の耐火構造。
  2. 一対の壁材間に中空部を有する中空壁において前記壁材を厚み方向に貫通して形成された貫通孔内に配置され、前記貫通孔に挿通された配線・配管材の外面と前記貫通孔の内面との間に充填される熱膨張性耐火充填材を受ける充填材受け具であって、
    周壁により筒状に形成されるとともに、前記壁材の壁表側に開口する開口部と、
    前記開口部よりも前記中空部側に配置されて前記熱膨張性耐火充填材を受け止める受け部と、を備え、
    前記周壁には、該周壁の内側と外側とを連通させる連通孔が形成され、前記周壁の軸方向に沿った前記開口部側の端縁から前記連通孔における前記受け部側の端縁までの長さは、前記壁材の厚みより短く設定され、
    前記周壁の開口部側の端縁を前記壁材の壁表面に位置させた状態では、前記連通孔における前記受け部側の端縁は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えることなく前記壁材の厚み内に位置し、
    前記周壁の軸方向に沿った前記開口部側の端縁から前記受け部の内面までの長さは、前記壁材の厚みより長く設定され、前記周壁の開口部側の端縁を前記壁材の壁表面に位置させた状態では、前記受け部は、前記壁材における前記中空部側の壁裏面を越えて前記中空部内に位置することを特徴とす充填材受け具。
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