JP2008095735A - 貫通孔閉塞具、貫通孔閉塞工法及びそれに用いられる耐熱性閉塞部材 - Google Patents

貫通孔閉塞具、貫通孔閉塞工法及びそれに用いられる耐熱性閉塞部材 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単且つ短時間で耐熱性充填材をもって貫通孔を閉塞することのできる貫通孔閉塞具を提供する。
【解決手段】長尺物挿通用の貫通孔Aが形成された構造体Wの外側面に対する取り付け部を有し、且つ、長尺物Pにおける貫通孔Aから突出する貫通孔突出部分に外装可能に構成されている環状保持枠1と、この環状保持枠1の内周面と長尺物Pの外周面との間に貫通孔Aの開口A1を閉塞する状態で介在される耐熱性閉塞部材3とが備えられ、環状保持枠1が周方向で複数に分割された分割保持枠体4から構成されている貫通孔閉塞具Tにおいて、耐熱性閉塞部材3が、軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成され、且つ、少なくとも構造体Wの外側面で複数の分割保持枠体4を合体させて環状保持枠1を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体4の内周面側に保持されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管などの長尺物を挿通させるために壁や床や天井などの構造体に形成された貫通孔を、耐熱性充填材でもって長尺物を挿通させた状態のまま閉塞する貫通孔閉塞具、貫通孔閉塞工法及びそれに用いられる耐熱性閉塞部材に関するものである。
従来、この種の貫通孔閉塞具としては、壁体の外側面に対する取り付け部を有し、且つ、壁体の外側面で配管における貫通孔から突出する貫通孔突出部分に外装可能に構成されている環状保持枠と、この環状保持枠の内周面と配管の外周面との間に貫通孔の開口を閉塞する状態で充填される耐熱性充填材としての防火用パテとが備えられているとともに、環状保持枠が周方向で二分割された2つの分割保持枠体から構成されたものが知られている(下記特許文献1参照)。
そして、この場合、予め配管の貫通孔突出部分に耐熱性充填材を盛り付けて貫通孔を閉塞したのち、この耐熱性充填材を囲う状態で分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成する、或いは、配管の貫通孔突出部分を囲う状態で分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成したのち、分割保持枠体の内周面と長尺物の外周面との間に耐熱性充填材を充填して貫通孔を閉塞するなどの貫通孔閉塞工法を採用していた。
特開2003−35882号公報
ところが、上記の如き従来の貫通孔閉塞具では、作業性の低い耐熱性充填材を扱う難易度の高い充填作業を施工現場で行わなければならず、しかも、その充填作業が分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成する作業とは別作業になることから、耐熱性充填材で貫通孔を閉塞するのに要する手間や時間が多大になる問題があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、簡単且つ短時間で耐熱性充填材をもって貫通孔を閉塞することのできる貫通孔閉塞具、貫通孔閉塞工法及びそれに用いられる耐熱用閉塞部材を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は貫通孔閉塞具に係り、その特徴は、
長尺物挿通用の貫通孔が形成された構造体の外側面に対する取り付け部を有し、且つ、長尺物における貫通孔から突出する貫通孔突出部分に外装可能に構成されている環状保持枠と、この環状保持枠の内周面と長尺物の外周面との間に貫通孔の開口を閉塞する状態で介在される耐熱性閉塞部材とが備えられ、前記環状保持枠が周方向で複数に分割された分割保持枠体から構成されているとともに、
前記耐熱性閉塞部材が、軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成され、且つ、少なくとも構造体の外側面で複数の前記分割保持枠体を合体させて前記環状保持枠を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体の内周面側に保持されるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記耐熱性閉塞部材が、軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成され、且つ、少なくとも構造体の外側面で複数の分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体の内周面側に保持されるように構成されているから、耐熱性閉塞部材が保持された状態の複数の分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成することにより耐熱性充填材をもって貫通孔の開口を閉塞することができて、分割保持枠体の内周面と長尺物の外周面との間に軟質の耐熱性充填材を直接充填するといった難易度の高い現場作業を不存にすることができるとともに、環状保持枠の形成と耐熱性充填材による貫通孔の開口の閉塞とを同時に行うことができ、これらのことから、先述の従来の貫通孔閉塞具に比べ、耐熱性充填材をもって貫通孔の開口を閉塞する貫通孔閉塞作業の簡略化と短縮化を図ることができる。
また、軟質の耐熱性充填材が貫通孔の開口を通じて環状保持枠の内周面と長尺物の外周面との間から脱落するのを袋状体でもって防止することができて、その耐熱性充填材の脱落に原因して構造体の耐熱性能が低下するのを効果的に防止することができる。
しかも、環状保持枠形成過程においては、分割保持枠体の内周面側に保持された耐熱性閉塞部材の長尺体周方向中間部が、長尺体との接触に連れて長尺体径方向外側に押し込まれ、その押し込まれる分だけ、耐熱性閉塞部材を構成する袋状体の長尺体周方向端部が、長尺体周方向中央側に引き寄せられる形態で、耐熱性閉塞部材の長尺体周方向端部が長尺体径方向内側に引き寄せられる。
すなわち、耐熱性閉塞部材の長尺体周方向端部を環状保持枠形成過程の進行に連れて自動的に長尺体径方向内側に引き寄せることができて、環状保持枠形成過程において分割保持枠体どうしの間に耐熱性閉塞部材が挟まれることを抑止することができ、これにより、例えば、環状保持枠形成過程において分割保持枠体どうしを合体させる際に、耐熱性閉塞部材が分割保持枠体どうしの間に挟まれないように耐熱性閉塞部材を操作するのに比べ貫通孔閉塞作業の簡略化を図りながらも、耐熱性閉塞部材が分割保持枠体どうしの間に挟まれることで袋状体が破損するのを抑止することができて、破損した袋状体から耐熱性充填材が脱落することに原因して構造体の耐熱性能が低下するのを効果的に抑止することができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記分割保持枠体の内周面と前記耐熱性閉塞部材の外周面との間には、分割保持枠体と耐熱性閉塞部材とを接合する接合手段が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、接合手段による分割保持枠体と耐熱性閉塞部材との接合により分割保持枠体と耐熱性閉塞部材とを一体的に取り扱うことができるから、例えば、耐熱性閉塞部材と分割保持枠体とを別々に施工現場に搬入して、施工現場で耐熱性閉塞部材を分割保持枠体に保持させる作業を行う場合に比べて現場作業の軽減化を図ることができ、これにより、貫通孔閉塞作業の簡略化と短縮化を一層図ることができるとともに、貫通孔閉塞部材の介在忘れなどの施工不良も効果的に防止することができる。
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記耐熱性閉塞部材が、複数の前記分割保持枠体の夫々に対し各別に保持される形態に分割構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、例えば、耐熱性閉塞部材が複数の分割保持枠体に跨って保持される形態に構成されている場合に比べて、耐熱性閉塞部材の取り扱い性を向上させることができて、この点で、貫通孔閉塞作業の簡略化を一層図ることができるとともに、施工現場への持ち運びも行い易くすることができる。
本発明の第4特徴構成は貫通孔閉塞工法に係り、その特徴は、
長尺物挿通用の貫通孔が形成された構造体の外側面に対する取り付け部を有し、且つ、長尺物における貫通孔から突出する貫通孔突出部分に外装可能な環状保持枠を周方向に複数に分割して構成された分割保持枠体の内周面に、軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成された耐熱性閉塞部材を保持させておき、その耐熱性閉塞部材が保持された状態の複数の分割保持枠体を構造体の外側面において長尺体の貫通孔突出部分の外周面を囲う状態で合体させて前記環状保持枠を形成することにより、環状保持枠の内周面と貫通孔突出部分の外周面との間に貫通孔の開口を閉塞する状態で耐熱性閉塞部材を介在させる点にある。
上記特徴構成によれば、耐熱性閉塞部材が保持された状態の複数の分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成することにより耐熱性充填材をもって貫通孔の開口を閉塞することができるから、分割保持枠体の内周面と長尺物の外周面との間に軟質の耐熱性充填材を直接充填するといった難易度の高い現場作業を不存にすることができるとともに、環状保持枠の形成と耐熱性充填材による貫通孔の開口の閉塞とを同時に行うことができ、これらのことから、先述の従来の貫通孔閉塞工法に比べ、簡単且つ短時間で耐熱性充填材をもって貫通孔の開口を閉塞することができる。
また、軟質の耐熱性充填材が貫通孔の開口を通じて環状保持枠の内周面と長尺物の外周面との間から脱落するのを袋状体でもって防止することができて、耐熱性充填材の脱落により貫通孔の開口の閉塞率が不十分になるなどの施工不良も効果的に抑止することができる。
しかも、環状保持枠形成過程においては、分割保持枠体の内周面側に保持された耐熱性閉塞部材の長尺体周方向中間部が、長尺体との接触に連れて長尺体径方向外側に押し込まれ、その押し込まれる分だけ、耐熱性閉塞部材を構成する袋状体の長尺体周方向端部が、長尺体周方向中央側に引き寄せられる形態で、耐熱性閉塞部材の長尺体周方向端部が長尺体径方向内側に引き寄せられる。
すなわち、耐熱性閉塞部材の長尺体周方向端部を環状保持枠形成過程の進行に連れて自動的に長尺体径方向内側に引き寄せることができて、環状保持枠形成過程において分割保持枠体どうしの間に耐熱性閉塞部材が挟まれることを抑止することができ、これにより、例えば、環状保持枠形成過程において分割保持枠体どうしを合体させる際に、耐熱性閉塞部材が分割保持枠体どうしの間に挟まれないように耐熱性閉塞部材を操作するのに比べて簡単に貫通孔の開口を閉塞することができながらも、耐熱性閉塞部材が分割保持枠体どうしの間に挟まれることで袋状体が破損するのを抑止することができて、破損した袋状体から耐熱性充填材が脱落することに原因して貫通孔の開口の閉塞率が不十分になるなどの施工不良を効果的に抑止することができる。
本発明の第5特徴構成は耐熱性閉塞部材に係り、その特徴は、
請求項4記載の貫通孔閉塞工法に用いられる耐熱性閉塞部材であって、
軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成されているとともに、少なくとも構造体の外側面で複数の前記分割保持枠体を合体させて前記環状保持枠を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体の内周面側に保持されるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、複数の分割保持枠体を合体させて環状保持枠を形成することにより耐熱性充填材をもって貫通孔の開口を閉塞することができて、貫通孔の開口を閉塞する際に分割保持枠体の内周面と長尺物の外周面との間に軟質の耐熱性充填材を直接充填するといった難易度の高い現場作業を不存にすることができるとともに、環状保持枠の形成と耐熱性充填材による貫通孔の開口の閉塞とを同時に行うことができて、耐熱性充填材をもって貫通孔の開口を閉塞する貫通孔閉塞作業の簡略化と短縮化を図ることが可能になる。
また、軟質の耐熱性充填材が貫通孔の開口を通じて環状保持枠の内周面と長尺物の外周面との間から脱落するのを袋状体でもって防止することができて、その耐熱性充填材の脱落に原因して構造体の耐熱性能が低下するのを効果的に防止することができる。
しかも、環状保持枠形成過程においては、分割保持枠体の内周面側に保持された長尺体周方向中間部が、長尺体との接触に連れて長尺体径方向外側に押し込まれ、その押し込まれる分だけ、袋状体の長尺体周方向端部が長尺体周方向中央側に引き寄せられる形態で、長尺体周方向端部が長尺体径方向内側に引き寄せられる。
すなわち、長尺体周方向端部を環状保持枠形成過程の進行に連れて自動的に長尺体径方向内側に引き寄せることができて、環状保持枠形成過程において分割保持枠体どうしの間に挟まれることを抑止することができ、これにより、例えば、環状保持枠形成過程において分割保持枠体どうしを合体させる際に分割保持枠体どうしの間に挟まれないように操作するのに比べて貫通孔閉塞作業の簡略化を図りながらも、分割保持枠体どうしの間に挟まれることで袋状体が破損するのを抑止することができて、破損した袋状体から耐熱性充填材が脱落することに原因して構造体の耐熱性能が低下するのを効果的に抑止することができる。
図1〜図8は、配管P(長尺物の一例)を挿通させるために壁体W(構造体の一例)に形成された貫通孔Aを、耐熱性充填材Cをもって配管Pを挿通させた状態のまま閉塞するのに使用される貫通孔閉塞具Tを示し、この貫通孔閉塞具Tは、長尺物挿通用の貫通孔Aが形成された壁体Wに対する取り付け部2を有し、且つ、壁体Wの外側面で配管Pにおける貫通孔Aから突出する貫通孔突出部分に外装可能に構成されている環状保持枠1と、この環状保持枠1の内周面と配管Pの外周面との間に貫通孔Aの開口A1を閉塞する状態で介在される耐熱性閉塞部材3とが備えられている。
前記環状保持枠1は、配管Pの周方向で複数に分割された複数(本例では二つ)の同形状の分割保持枠体4、4を略ハの字状の開き姿勢と環状の閉じ姿勢とに姿勢変更自在に連結して構成されており、詳しくは、一方の分割保持枠体4の一端部5と他方の分割保持枠体4の他端部6とが配管Pの周方向から係止自在な状態で、一方の分割保持枠体4の他端部6と他方の分割保持枠体4の他端部5とを配管Pの軸芯と平行の軸芯周りで回動自在に連結して構成されている。
前記分割保持枠体4の各々は、上端側ほど外径が減少する湾曲形状の側面断面形状を有する正面視略半リング形状の周壁部4Aと、その周壁部4Aの上端部から内向きに突出された正面視略半リング形状の天井壁部4Bとを有しており、一端部5における周壁部4Aの下端には、中央部に挿通孔5aが形成された被係止片5Aが連結方向(つまり、配管Pの周方向)に突出されているとともに、他端部6における周壁部4Aの下端には、中央部に前記挿通孔5aに嵌合可能な下向き突出形状の縁部を有する筒状挿通孔6aが形成された係止片6Aが連結方向に突出されている。
つまり、分割保持枠体4は、一方の分割保持枠体4の一端部5と他方の分割保持枠体4の他端部6とを夫々対向させた姿勢において、一端部5における被係止片5Aの挿通孔5aに対し他端部6における係止片6Aの筒状挿通孔6aを夫々嵌合させることにより、分割保持枠体4、4どうしを合体させる状態で、一方の分割保持枠体4の一端部5の被係止片5Aと他方の分割保持枠体4の他端部6の係止片6Aとを夫々係止させて、前記環状保持枠1を形成できるように構成されている。
そして、上述の如く、分割保持枠体4、4どうしを合体させた状態において、嵌合状態にある係止片6Aの筒状挿通孔6aと被係止片5Aの挿通孔5aとの連通により形成される複数(本例では2つ)の連通孔2aをもって、環状保持枠1を壁体Wに対しコンクリートネジKで取り付け可能な前記取り付け部2が構成されている。
また、分割保持枠体4の他端部6における天井壁部4Bには、係止凸部6bを有する補助係止片6Bが連結方向に突出されているとともに、一端部5における天井壁部4Bの下面には、前記係止凸部6bに対する被係止凹部5bを有する補助係止受け部5Bが構成されており、分割保持枠体4、4を合体させた状態での補助係止受け部5Bと補助係止片6Bとの係止をもって、前記被係止片5Aと係止片6Aによる分割保持枠体4、4どうしの係止状態が解除されるのを抑止するように構成されている。
そして、環状保持枠1の連通孔2aを形成する筒状挿通孔6aと挿通孔5aとを連通孔2aに対する連通状態で回動自在に止着可能なハトメ7を一方の連通孔2aに打つことにより、分割保持枠体4、4が連結一体化されている。
なお、8は、コンクリートネジKを取付け部2に臨ませやすくするために分割保持枠体4の周壁部4Aの両端部5、6に形成された凹設部である。
前記耐熱性閉塞部材3は、軟質の耐熱性充填材Cを袋状体9に充填して構成され、且つ、少なくとも壁体Wの外側面で複数の分割保持枠体4、4を合体させて環状保持枠1を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体4、4の内周面側に保持されるように構成されているとともに、分割保持枠体4、4の夫々に対し格別に保持される形態に分割構成されている。
具体的には、耐熱性閉塞部材3は、分割保持枠体4の内周面側に保持させた状態において分割保持枠体4の両端部5、6を結ぶ直線から内側の略半円状の空間を閉塞可能な十分な量の耐熱性充填材CをPE等で構成された袋状体9に充填して構成されており、上記環状保持枠形成過程において分割保持枠体4の周壁部4Aに押圧された際に、分割保持枠体4の周壁部4Aと天井壁部4B及び壁体Wの外側面とで囲われた状態で壁体Wの外側面に対し袋状体9の下面を滑動させながら、分割保持体4の内周面側に保持されるように構成されている。
前記分割保持枠体4の内周面(つまり、周壁部4Aと天井壁部4Bの内面)と耐熱性閉塞部材3の外周面(つまり、袋状体9の外周面)との間には、分割保持枠体4と耐熱性閉塞部材3とを接合する接合手段としての両面貼着テープ10が設けられており、この両面貼着テープ10による貼着をもって、分割保持枠体4と耐熱性閉塞部材3とが一体的に取り扱えるように構成されている。
なお、袋状体9に充填する耐熱性充填材Cとしては、本例では、ちょう度(JIS K 2220に規定)150〜300程度の防火用パテを採用している。
次に、前記貫通孔閉塞具Tを用いて貫通孔Aの開口A1を閉塞する貫通孔閉塞工法について説明する。
(イ)閉塞具配置工程
まず、壁Wに形成された貫通孔Aに配管Pを挿通させた段階において、貫通孔閉塞具Tをハの字状の開き姿勢で、配管Pの貫通孔突出部分が貫通孔閉塞具Tの中央に位置するように壁Wの外側面に配置する(図3の状態)。
(ロ)環状保持枠形成工程
貫通孔閉塞具Tが壁Wの外側面に配置された段階で、壁Wの外側面で貫通孔閉塞具Tの分割保持枠体4、4をハの字状の開き姿勢から環状の閉じ姿勢に変更操作して、配管Pの貫通孔突出部分の外周面を囲う状態で合体させて環状保持枠1を形成する(図4の状態)。
この環状保持枠形成工程では、図6、図7、図8にその順で段階的に示すように、分割保持枠体4の内周面側に保持された耐熱性閉塞部材3の配管P周方向中間部が配管Pとの接触に連れて配管P径方向外側に徐々に押し込まれ、その押し込まれる分だけ、耐熱性閉塞部材3を構成する袋状体9の配管P周方向端部が、配管P周方向中間部側に引き寄せられる形態で、耐熱性閉塞部材3の配管P周方向端部が配管P径方向内側に引き寄せられ、分割保持枠体4,4どうしの間に耐熱性閉塞部材3が挟まれることが自動的に抑止される。
(ハ)閉塞具取付工程
前記環状保持枠1を形成した段階で、コンクリートネジK、Kを貫通孔閉塞具Tの取付け部2、2の連通孔2a、2aに夫々挿入する状態で壁Wの外側面に螺入して、環状保持枠1を壁体Wの外周面に取り付け固定する。
以上、要するに、本発明の貫通孔閉塞具Tは、貫通孔Aの開口A1を閉塞する際に、環状保持枠1の内周面と配管Pの外周面との間に軟質の耐熱性充填材9を直接充填するといった難易度の高い現場作業を不存にすることができるとともに、環状保持枠4の形成と耐熱性閉塞部材3による貫通孔Aの開口A1の閉塞とを同時に行うことができて、貫通孔閉塞作業の簡略化と短縮化を図ることができる。
また、軟質の耐熱性充填材Cが貫通孔Aの開口A1を通じて環状保持枠1の内周面と配管Pの外周面との間から脱落するのを袋状体9でもって防止することができて、その耐熱性充填材Cの脱落に原因して壁体Wの耐熱性能が低下するのを効果的に防止することができる。
しかも、上述の如く、分割保持枠体4、4どうしの間に耐熱性閉塞部材3が挟まれるのを自動的に抑止することができて、貫通孔閉塞作業の簡略化を図りながらも、分割保持枠体4、4どうしの間に挟まれることで耐熱性閉塞部材3の袋状体9が破損するのを抑止することができて、破損した袋状体9から耐熱性充填材Cが脱落することに原因して壁体Wの耐熱性能が低下するのを効果的に抑止することができる。
〔その他の実施形態〕
(1)前述の実施形態では、分割保持枠体4の内周面と耐熱性閉塞部材3の外周面との間に分割保持枠体4と耐熱性閉塞部材3とを接合する接合手段として、両面貼着テープを設ける場合を例に示したが、接着剤、面ファスナー、ボルト、釘などを前記接合手段として設ける構成にしてもよい。
(2)前述の実施形態では、分割保持枠体4と耐熱性閉塞部材3とを接合手段により接合する場合を例に示したが、分割保持枠体4と耐熱性閉塞部材3とを接合しなくてもよい。
(3)前述の実施形態では、耐熱性閉塞部材3を複数の分割保持枠4、4の夫々に格別に保持される形態に分割構成する場合を例に示したが、分割しないで複数の分割保持枠4、4に跨って保持される形態に構成してもよい。
(4)前述の実施形態では、袋状体9に充填する耐熱性充填材Cとして、ちょう度150〜300程度の防火用パテを例に示したが、これに限らず、種々のちょう度の防火用パテであってもよく、或いは、防火用パテ以外のシール部材などであってもよい。
(5)分割保持枠体4への分割数や分割保持枠体4の連結形態(或いは、合体形態)などの環状保持枠1の具体的構成は、前述の実施形態で示した如き構成に限られるものではなく、種々の構成変更が可能である。
(6)前述の実施形態では、複数の分割保持枠体4どうしが連結一体化されている場合を例に示したが、複数の分割保持枠体4が連結されていなくてもよい。
本発明に係る貫通孔閉塞具の分解斜視図 本発明に係る貫通孔閉塞具の開き姿勢を示す斜視図 本発明に係る貫通孔閉塞具の開き姿勢を示す正面図 本発明に係る貫通孔閉塞具の閉じ姿勢を示す正面図 図4のV−V断面図 環状保持枠形成工程の始期段階を示す正面断面図 環状保持枠形成工程を途中段階を示す正面断面図 環状保持枠形成工程の完了段階を示す正面断面図
符号の説明
W 構造体(壁体)
P 長尺物(配管)
A 貫通孔
A1 貫通孔の開口
T 耐熱性閉塞部材
1 環状保持枠
2 取り付け部
4 分割保持枠体
C 耐熱性充填材
9 袋状体
10 接合手段(両面貼着テープ)

Claims (5)

  1. 長尺物挿通用の貫通孔が形成された構造体の外側面に対する取り付け部を有し、且つ、長尺物における貫通孔から突出する貫通孔突出部分に外装可能に構成されている環状保持枠と、この環状保持枠の内周面と長尺物の外周面との間に貫通孔の開口を閉塞する状態で介在される耐熱性閉塞部材とが備えられ、前記環状保持枠が周方向で複数に分割された分割保持枠体から構成されているとともに、
    前記耐熱性閉塞部材が、軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成され、且つ、少なくとも構造体の外側面で複数の前記分割保持枠体を合体させて前記環状保持枠を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体の内周面側に保持されるように構成されている貫通孔閉塞具。
  2. 前記分割保持枠体の内周面と前記耐熱性閉塞部材の外周面との間には、分割保持枠体と耐熱性閉塞部材とを接合する接合手段が設けられている請求項1記載の貫通孔閉塞具。
  3. 前記耐熱性閉塞部材が、複数の前記分割保持枠体の夫々に対し各別に保持される形態に分割構成されている請求項1又は2記載の貫通孔閉塞具。
  4. 長尺物挿通用の貫通孔が形成された構造体の外側面に対する取り付け部を有し、且つ、長尺物における貫通孔から突出する貫通孔突出部分に外装可能な環状保持枠を周方向に複数に分割して構成された分割保持枠体の内周面に、軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成された耐熱性閉塞部材を保持させておき、その耐熱性閉塞部材が保持された状態の複数の分割保持枠体を構造体の外側面において長尺体の貫通孔突出部分の外周面を囲う状態で合体させて前記環状保持枠を形成することにより、環状保持枠の内周面と貫通孔突出部分の外周面との間に貫通孔の開口を閉塞する状態で耐熱性閉塞部材を介在させる貫通孔閉塞工法。
  5. 請求項4記載の貫通孔閉塞工法に用いられる耐熱性閉塞部材であって、
    軟質の耐熱性充填材を袋状体に充填して構成されているとともに、少なくとも構造体の外側面で複数の前記分割保持枠体を合体させて前記環状保持枠を形成する環状保持枠形成過程において、分割保持枠体の内周面側に保持されるように構成されている耐熱性閉塞部材。
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