JP3961984B2 - 廃棄物貯蔵設備及びその設置方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物貯蔵設備及びその設置方法、より詳しくは、産業廃棄物や一般廃棄物などの廃棄物を長期に亘って沿岸部に貯蔵する廃棄物貯蔵設備及びその設置方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業廃棄物や一般廃棄物などの廃棄物のうち、可燃物を焼却処分し、焼却処分した後の焼却灰などの残渣カスや不燃物を埋立処分することが行われている。
【0003】
近年、このような埋立処分を沿岸海域で行うことが増加傾向にある。この場合には、先ず、予め定められた海域に護岸を構築し、その中を廃棄物埋立て区域としている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−161523号公報(第2〜3頁、図17)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の廃棄物埋立処分方法は、護岸の構築に多大の時間や労力や工費などが必要になる。すなわち、従来の護岸は、海底に敷設されたマウンド上にケーソンなどを沈設させることにより構築されるが、施工時において、外洋から押し寄せる波浪や、完成後の地震時荷重などの外力に耐えるために、強固に固定する必要がある。
【0006】
また、廃棄物から溶出する有害物質の流出を防止するために、鋼矢板の打設や遮水ゴムやシートを敷設することによる鉛直遮水工が必要となる。また、底面が透水性の高い原地盤である場合には、その底面にも遮水シートの敷設や地盤改良による水平遮水工も必要となるなど、二重、三重の異工程が必要である。
【0007】
従って、工期の長期化、労力や工費の増大を招くことになっているばかりか、完璧な遮水になっているか否かの確認ができていない。
【0008】
また、従来の処分地は、廃棄物の投入が完了した後、永年にわたるガス漏出の懸念があることから、造成された土地を有効に利用することができなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたものであって、請求項1に係る廃棄物貯蔵設備は、内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記隔壁で仕切られた前記小区画内に、予め、所定の間隔で支柱を立てておき、覆土後、前記支柱間をトラス構造に構築して建築物の基礎に適用することを特徴とするものである。
【0010】
このような廃棄物貯蔵設備によれば、内殻の中に廃棄物を貯蔵するため、廃棄物が外部へ飛散することがない。また、廃棄物から溶出した有害物質を含有する汚水は、外殻と内殻により形成される空間、すなわち、処理空間において集水可能となるため、当該廃棄物貯蔵設備から海域に流失して周辺の海域を汚染するようなこともなくなる。
【0011】
また、上記貯蔵ユニットは、工場内で製作した後、所定の海域に曳航して設置することができるため、現場での工期を大幅に短縮することができる。
【0012】
また、上記貯蔵本体は、任意の形状に製作することができるため、設置する海域の形状や廃棄物の量に応じて、順次、製作して洋上溶接などを行なって一体化することもできる。
【0013】
更に、外殻と内殻の間に形成される処理空間や、底部に形成された処理空間をバラストタンクとして使用することができるため、接地圧を任意に制御することができる。
【0014】
従って、貯蔵ユニットを設置する海底の地盤改良が簡単になる。また、設置した貯蔵ユニットを他の海域に移動させることができる。また、必要に応じて係留することができるため、海底生物の死滅を防止することができるなど多大の利点がある。
【0022】
このように、前記隔壁で仕切られた小区画内に、予め、所定の間隔で支柱を立てて置き、覆土後、基礎として利用し、廃棄物の投入完了後、隔壁で仕切られた小区画内に建築物などを建築することができる。
【0023】
請求項2に係る廃棄物貯蔵設備は、内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記隔壁上に、支持梁と、該支持梁に支えられた上部工とからなる車両用通路を設置させたことを特徴とするものである。
【0024】
このように、前記隔壁上に、支持梁と、該支持梁に支えられた上部工とからなる車両用通路を設置することにより、廃棄物の運搬に廃棄物運搬車を、直接、投入することができ、廃棄物の運搬および貯蔵設備への投入を容易に行なうことができる。
【0027】
請求項3に係る廃棄物貯蔵設備は、内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記貯蔵本体に汚水処理装置を設けると共に、該汚水処理装置に接続させた排水管を内外両殻間に形成された空間内に延設し、更に、前記空間内に設けた水位計の計測信号を導入した制御装置により前記汚水処理装置を制御することを特徴とするものである。
【0028】
このような廃棄物貯蔵設備によれば、廃棄物から溶出した有害物質を含有する汚水などの量が水位計により検出され、所定量以上になると自動的に汚水処理装置を起動させて排水することができる。
【0031】
請求項4に係る廃棄物貯蔵設備は、内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記内殻の底壁を漏斗状とし、その排出口を開閉弁を有する排水管を接続させることを特徴とするものである。
【0032】
このような廃棄物貯蔵設備によれば、廃棄物を貯蔵する内殻内の汚水を、外殻と内殻により形成される空間に容易に流入させることができる。
【0033】
また、開閉弁を操作することにより所定の区画内の水を排出することができる。その結果、特定の小区画の水のみを選択して排出することができ、貯蔵本体の浮力調整や廃棄物の投入に好適である。
【0039】
通常、廃棄物処分場は、20〜30年の単位で計画されているが、外的変化、例えば、社会経済やリサイクルの技術革新などにより、利用年数が左右される一方、1度に処理場全体を建設すると、建設費が多大なものとなることがあるが、この発明のように、貯蔵本体をユニット化し、状況に応じて貯蔵ユニットを増設することにより、処理場の建設計画に柔軟性を持たせることができる。また、当初の建設費も抑制することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0041】
図1において、2は、沿岸海域1に設置させた廃棄物貯蔵設備であり、複数(図1の場合は、5基)の貯蔵ユニット39a〜39eにより構成されている。これらの貯蔵ユニット39a〜39eは、沿岸海域1の海底に着底又は係留されている。
【0042】
これらの貯蔵ユニット39a〜39eは、基本的にほぼ同じ構造になっているため、ここでは、第2の貯蔵ユニット39bを例に採って具体的に説明する。
【0043】
図2に示すように、貯蔵ユニット39bは、内壁7及び底壁8より形成された内殻9を、外壁4及び底壁5より形成された外殻6内に所定の空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体3と、内殻6と外殻9間に形成された空間13の上部開口部を覆う甲板11と、前記内殻9の上部開口部を覆う蓋体12と、前記外殻9の少なくとも一側面に設けた護岸部10により形成されている。
【0044】
図1に戻って説明すると、貯蔵ユニット39c及び39dは、貯蔵ユニット39bと同様に外殻6の前端面に護岸部10を備えているが、廃棄物貯蔵設備2の両端に位置する貯蔵ユニット39a及び39eは、外殻9の前端面及び外洋1aに洗われる側端面に護岸部10を備えている。
【0045】
再度、図2に戻って説明すると、貯蔵本体3は、内殻9を外殻6の中に設けた二重殻構造に形成され、内殻9は、外殻6に設けた多数の支持部材15によって支持されている。この貯蔵本体3は、内殻9の周囲に第1の空間(第1の処理空間)13を有し、内殻9の直下に第2の空間(第2の処理空間)14を有している。更に、内殻9は、その中に設けた長手方向の隔壁16a及び横手方向の隔壁16bによって複数の小区画46に分割されている。18は、海底に敷設された基礎地盤を示している。
【0046】
上記護岸部10は、コンクリートと鋼材から構成された所謂ハイブリッド構造の箱型構造でも良いが、例えば、図3に示すように、ハイブリッド製の箱体の前壁10aに多数の縦型スリット17を設ける一方、その背後に遊水室36を設けて消波機能を持たせるようにしても良い。
【0047】
図4において、20は、第1の空間13内に設置された汚水処理装置である。この汚水処理装置20には、第1の排水管21が接続され、その下端は、第1の空間13の底部まで延設されている。また、この第1の空間13の下部には、水位計22が取り付けられている。そして、水位計22の信号V1は、制御装置23に入力され、そこで作成された制御信号V2によって汚水処理装置20を制御し、第1の空間13内に流入したバラスト水や保有水を浄化して機外に排出するようになっている。
【0048】
上記蓋体12は、内殻9内に形成された小区画46に投入された廃棄物(図示せず)の気密を保持するため、その下面全周にわたってゴムパッキンの如きシール材が取り付けられている。
【0049】
しかし、廃棄物からガスが発生する恐れがある場合は、この蓋体12に開閉弁27を有する吸気ダクト28と、開閉弁29を有するガス放出ダクト30とを接続するとともに、小区画46内にガス検知器(図示せず)を配置し、このガス検知器の信号によって開閉弁27,29を開放するとともに、ガスを図示しないガス無害化装置に導入して処理する。
【0050】
次に、貯蔵ユニットの設置方法について説明する。
【0051】
図5に示すように、工場で建造された第1の貯蔵ユニット39aを、図示しない引き舟により、予め構築しておいた基礎地盤18の真上に曳航する。
【0052】
次に、貯蔵本体3内の第1,第2の空間13,14及び内殻9内にバラスト水Lを張水し、図6に示すように、第1の貯蔵ユニット39aを基礎地盤18上に着底させる。この貯蔵ユニット39aと同様に第2〜第5の貯蔵ユニット39b〜39eを基礎地盤18上に着底させる。
【0053】
次に、図7に示すように、第1の小区画46内のバラスト水のみを図示しない揚水装置を用いて排水した後、第1の小区画46内にベルトコンベアなどの搬送装置35を用いて廃棄物Wを投入する。
【0054】
そして、第1の小区画46が廃棄物Wで満たされたならば、第1の小区画46の上に蓋体12を被せて密閉する(図8参照)。
【0055】
第1の小区画46内に貯蔵された廃棄物Wから発生した有害ガスは、ガス放出ダクト30を経て図示しないガス無害化装置に導入され、無害化後、大気中に排出される。また、通常、あってはならないことであるが、若し、内殻9から外殻6内に有害物質が流出した場合には、汚水処理装置20によって処理される。
【0056】
第1の小区画46に廃棄物Wが貯蔵されると、第2、第3、・・・の小区画46に、順次、廃棄物Wを投入する。そして、全ての小区画46に廃棄物Wが貯蔵されると、第1の貯蔵ユニット39aの上面が広大な造成地として利用することができる(図8参照)。その後、引き続き、第2、第3、・・・第5の貯蔵ユニット39b、39c、・・・39dに廃棄物Wを貯蔵する。
【0057】
次に、上記以外の実施形態について説明する。
【0058】
上記の説明では、複数、例えば、5基の貯蔵ユニット39a〜39eを、一挙に、設置する場合について説明したが、例えば、図9に示すように、最初に、第1の貯蔵ユニット39aのみを設置し、リサイクルの技術革新などの外的変化に対応して第2、第3、・・・の貯蔵ユニット39b、39c、・・・を、順次、設置するようにしてもよい。
【0059】
また、貯蔵ユニットを海底に着底させる場合について説明したが、貯蔵ユニットを係留ドルフィンなどに係留することもできる。この場合には、各小区画46へ廃棄物Wを投入する際に、貯蔵ユニット39の姿勢を制御する必要がある。すなわち、廃棄物Wの投入に合わせて、例えば、第2の空間14内のバラスト水をコントロールすることが必要である。
【0060】
また、図10に示すように、隔壁16によって仕切られた小区画46の底壁8aを漏斗状に形成し、その最下部に設けた開口24に開閉弁25を有する第2の排水管26の一端を接続するとともに、その他端を第1の空間13に連通させることもできる。
【0061】
上記の構造により、内殻9内のバラスト水や汚水の排出を容易に行うことができる。また、上記開閉弁25の操作により、各小区画46内のバラスト水や汚水を選択して排出できるため、廃棄物の投入や貯蔵ユニット39の浮力調節が容易なものとなる。
【0062】
図11は、貯蔵ユニットの他の実施形態を示しており、作業員が甲板11に設けられた出入口31から第1の空間13内に配置された昇降階段(図示せず)を利用して第1の空間13や第2の空間14内に出入り可能になっている。また、蓋体12には、吸気ダクト32が配置されるとともに、第1の空間13内には、汚水処理装置33とガス無害化装置34とが配置され、小区画46内の汚水やガスを無害化して排出するようになっている。
【0063】
上記貯蔵ユニット39は、ドック内で一体的に製造されるか、或いは、必要に応じてブロックとして製作され、所定の海域に曳航された後、洋上溶接などにより一体化される。また、この貯蔵ユニット39は、鋼板又はハイブリッド構造として製作されるが、少なくとも外殻6は、ハイブリッド構造として製作されるのが好ましい。尚、隔壁16の下端には、排水用の孔19が設けられている。
【0064】
図12に示すように、上記貯蔵ユニット39は、その上面に通路37を格子状に配している。この通路37は、隔壁16の上端部に設けた通路37aと、貯蔵本体3の甲板11を利用した通路37bにより形成されている。
【0065】
隔壁16の上端部に設けた通路37aは、図13に示すように、隔壁16の上端に一定間隔で取り付けた多数の横梁38と、その上に敷設した鋼板製の上部工41aにより形成されている。
【0066】
上記のように、貯蔵ユニット39の上面に通路37を格子状に設けることにより、廃棄物運搬車42の往来が容易になり、図15に示すように、廃棄物運搬車42によって運んだ廃棄物Wを廃棄物運搬車42から小区画46内に直接投入することができる。
【0067】
尚、図12中、符号40は、消波堤10の代わりに適用した波消しブロック群、46aは廃棄物投入中の小区画、46bは注水されている小区画、46cは廃棄物で満杯になった小区画、46dは覆砂した小区画を示している。
【0068】
また、隔壁16で仕切られた小区画46内にブルドーザを投入できない場合には、図13に示すように、貯蔵ユニット39に地均しクレーン43を設置し、当該クレーン43のアーム44から吊るしたバケット45によって小区画46内に投棄された廃棄物Wを平に地均しすることができる。
【0069】
また、図12及び図15に示すように、隔壁16で仕切られた小区画46の上方に蒲鉾型の移動式の屋根47を設置することにより、雨水の侵入を防ぐことができる。この屋根47は、上記通路37上に敷設したレール(図示せず)に沿って移動するようになっている。この移動式屋根47は、図15に示すように、前後左右方向に移動可能になっている。
【0070】
また、図14に示すように、隔壁16で仕切られた小区画46内に、予め、所定の間隔で支柱49を立てて置き、覆土後、前記支柱49間を筋交い材50を用いてトラス構造に構築して建築物の基礎51に適用することもできる。この場合には、小区画46内に建築物52などを建築することができる。
【0071】
また、図16に示すように、移動式雨水処理装置53を用いて隔壁16によって仕切られた小区画46内に溜まった雨水Nを処理することも可能である。移動式雨水処理装置53に処理された雨水Nは、例えば、タンクローリー54によって系外に搬送される。
【0072】
【発明の効果】
上記のように、本発明の廃棄物貯蔵設備は、内壁及び底壁よりなり、かつ、廃棄物を貯蔵するための内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、更に、前記内殻を前記外殻内に所定の空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻との間に形成された処理空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により形成された貯蔵ユニットを、前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置し、廃棄物Wを、二重殻構造の貯蔵本体の内殻内に貯蔵するようにしたため、仮に、廃棄物Wから溶出する有害物質を含有する保有水が内殻より洩れても内殻の外側にある外殻によって海域への流出が阻止されることから、環境汚染を未然に防止することができる。
【0073】
また、二重殻構造の貯蔵本体と護岸部とを含め、貯蔵ユニットを工場で一体的に製作した後、所定の沿岸海域に曳航して設置するため、現場での工期の短縮、労力や工費の低減を計ることができる。
【0074】
更に、この貯蔵ユニットは、バラストを調整することにより、再浮上させて移動させることができるため、沿岸海域の環境改善や、造成地の有効活用を計ることができるなどの幾多の利点を得ることができる。
【0075】
また、従来の処分地は、廃棄物投入完了後、ガス漏出の懸念から造成された土地の有効利用が永年にわたってできなかったが、本発明は、漏出ガスを処理空間に設けたガス無害化装置により一括処理ができるため、廃棄物投入後、早期に土地の有効利用が可能となる。
【0076】
一方、本発明の廃棄物貯蔵設備の設置方法は、内壁及び底壁よりなり、かつ、廃棄物を貯蔵するための内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、更に、前記内殻を前記外殻内に所定の空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻との間に形成された処理空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により形成された貯蔵ユニットを、経済やリサイクルの技術革新などの外的変化に合わせて、その都度、増設することを特徴とする。
【0077】
通常、廃棄物処分場は、20〜30年の単位で計画されているが、外的変化、例えば、社会経済やリサイクルの技術革新などにより、利用年数が左右される一方、1度に処理場全体を建設すると、建設費が多大なものとなることがあるが、この発明のように、貯蔵本体をユニット化し、状況に応じて貯蔵ユニットを増設することにより、処理場の建設計画に柔軟性を持たせることができる。また、当初の建設費も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物貯蔵設備の平面図である。
【図2】図1のA―A断面図である。
【図3】貯蔵ユニットの斜視図である。
【図4】図2のC部拡大断面図である。
【図5】貯蔵ユニットを設置する第一工程の説明図である。
【図6】貯蔵ユニットを設置する第二工程の説明図である。
【図7】貯蔵ユニットを設置する第三工程の説明図である。
【図8】貯蔵ユニットを設置する第四工程の説明図である。
【図9】貯蔵ユニットの設置方法を説明する平面図である。
【図10】貯蔵ユニットの要部拡大断面図である。
【図11】貯蔵ユニットの要部拡大断面図である。
【図12】貯蔵ユニットに作業車道路を設けた斜視図である。
【図13】地均しクレーンの作業説明図である。
【図14】小区画内に基礎構造物を設けた正面図である。
【図15】廃棄物運搬車より小区画内に直接廃棄物を投入する作業説明図である。
【図16】移動式雨水処理装置により隔壁で囲まれた小区画内の雨水を排水作業説明図である。
【符号の説明】
1 沿岸海域
3 貯蔵本体
4 外壁
5 底壁
6 外殻
7 内壁
8 底壁
9 内殻
10 護岸部
11 甲板
12 蓋体
39 貯蔵ユニット

Claims (4)

  1. 内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記隔壁で仕切られた前記小区画内に、予め、所定の間隔で支柱を立てておき、覆土後、前記支柱間をトラス構造に構築して建築物の基礎に適用することを特徴とする廃棄物貯蔵設備。
  2. 内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記隔壁上に、支持梁と、該支持梁に支えられた上部工とからなる車両用通路を設置させたことを特徴とする廃棄物貯蔵設備。
  3. 内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記貯蔵本体に汚水処理装置を設けると共に、該汚水処理装置に接続させた排水管を内外両殻間に形成された空間内に延設し、更に、前記空間内に設けた水位計の計測信号を導入した制御装置により前記汚水処理装置を制御することを特徴とする廃棄物貯蔵設備。
  4. 内壁及び底壁よりなる廃棄物貯蔵用の内殻と、外壁及び底壁よりなる外殻により構成され、かつ、前記内殻を前記外殻内に空間を有するように設けた2重殻構造の貯蔵本体と、前記内殻と前記外殻の間に形成された前記空間の上端開口部を覆う甲板と、前記内殻の上端開口部を覆う蓋体と、前記内殻内に設けた隔壁によって前記内殻内に形成された複数の小区画と、前記外殻の少なくとも一側面に設けた護岸部により貯蔵ユニットを形成し、該貯蔵ユニットを前記護岸部が外洋側に位置するように沿岸海域に設置した廃棄物貯蔵設備において、前記内殻の底壁を漏斗状とし、その排出口を開閉弁を有する排水管を接続させることを特徴とする廃棄物貯蔵設備。
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