JP4716665B2 - 廃棄物処分場およびその廃棄物処分方法 - Google Patents

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Description

本発明は、沿岸海域などに建設される廃棄物処分場およびその廃棄物処分方法に関する。
近年、産業廃棄物や一般廃棄物の排出量が急増しており、これに対して、廃棄物を一旦焼却処理して残留物や不燃物等の最終処分量を減少させる方法がとられているが、最終処分量(埋立量)は今後益々増大することが予想され、これに見合うだけの処分場を陸地に求めるのが困難な状況となっている。そこで、今後は沿岸海域に海面処分場を建設する気運が大きくなっている。
このような海面処分場は、海中に護岸を築造して護岸で囲まれた領域に埋立てる場合と、沿岸と護岸とで囲まれた領域に埋立てる場合とがあるが、いずれの場合も、廃棄物から浸出する汚染水の外海への漏洩防止対策および施工期間の増大が最大の課題となっている。
図16〜図18は、海面処分場の提案例を示したものである。
先ず、図18に示すように、海面処分場は岸40と海41中に設置した護岸38とで囲まれた範囲を廃棄物受け入れ領域39とする。また、護岸38は一般に複数のケーソン30を連結して構成するが、各ケーソン30は、図16に示すように、底板32と、この底板32の各辺縁の近傍から立設され、リブ33で補強された外側壁34と、外側壁34より内側に間隔をあけて底板32から立設された内側壁35とを備え、外側壁34と内側壁35間に隔室37を設けると共に、内側壁35で囲まれる内側空間を廃棄物収容室36とした構成である。そして図17に示すように、この各ケーソン30を、遮水機能を備えた連結構造42を介して順次連結して護岸38を築造して行く(特許文献1)。
また、上記海面処分場などの沿岸構造物に使用される連結構造としては、一般に、ゴム円筒形シール材をケーソン端壁面に複数配置し、当該シール材間にアスファルトマスチックのような不透水性材料を充填する方法とか遮水シートを張設し、ケーソン目地間の遮水性を連続させる方法が一般的に知られている。
上記海面処分場によると、ケーソン30を連結して護岸38が完成する前の時期から、各ケーソン30の内側壁35で囲まれた内側空間36を廃棄物収容室として廃棄物を投棄することが可能となり、廃棄物の激増に伴って要望の強い、早期の廃棄物受入れ開始が可能となる。
特開2002−161523号公報
ところが、波浪や地震などを受けて護岸38を構成するケーソン30が横移動や変形することがあり、そのため、上記連結構造がこれらの変形や移動に追随できずに部材の亀裂や破損が生じた場合には、遮水機能に支障をきたし、廃棄物受け入れ領域39内の汚染水が外海へ漏洩するおそれがあり、また、沿岸海域では海底の土質性状などの影響で地盤沈下とか、側方流動とかが起ることがあり、その場合には、隣接するケーソン30同士が不等沈下や傾斜を起こし、同様にケーソン30の底部から汚染水が漏洩するおそれがある、という問題がある。
このようなことから、本発明は、より確実な汚染水の漏洩防止効果が発揮される廃棄物処分場およびその廃棄物処分方法を提供することを課題とする。
本発明の請求項1の発明は、側壁および底部とで函体状を成し、その内側空間に廃棄物用貯留部を備えた複数組の貯留構造物を、海域に構築された仕切り用護岸の内側に、間隔をあけて配列設置して構成する廃棄物処分場において、
上記貯留構造物が、相互に浮上および着底自在に配列設置されているとともに、
上記貯留構造物と貯留構造物間および貯留構造物と仕切り用護岸間に、各貯留構造物の相互浮沈を許容するように複数の緩衝材を介装したことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記請求項1において、上記貯留構造物が、函体状に形成された鋼殻を複数の補強材で補強した鉄骨構造に構成され、その内・外周面を防食処理すると共に、内周面に遮水シートを貼設したことを特徴とする。
請求項3の発明は、前記請求項1又は2において、上記貯留構造物の底面に、予めマットを貼設し、同マットを介して海底に着地するようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、前記請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、上記貯留構造物が着底した後、貯留構造物と貯留構造物間および貯留構造物と仕切り用護岸の海水滞留空間に移動止材を流し込むようにすることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記請求項1において、上記貯留構造物が、海域に築造された仕切り用護岸としての仕切り用護岸の内側に、常時浮上した状態で、間隔をあけて配列設置されていることを特徴とする。
請求項6の発明は廃棄物処分方法に関するもので、
側壁および底部とで函体状を成し、その内側空間に廃棄物用貯留部を備えた複数組の貯留構造物を、海域に構築された仕切り用護岸の内側に相互に浮上および着底自在に配列設置し、前記貯留構造物が相互に間隔をあけて設置して構成する廃棄物処分場において、
浮上状態の貯留構造物を、バラストにより投棄量に応じて喫水を調節しながら貯留部内に廃棄物を投棄し、その際、投棄量に応じて貯留部内の保有水を順次水処理装置に導いて処理した後排水し、貯留構造物を沈降させながら廃棄物を処分するようにしたことを特徴とする。
請求項7の発明は、前記請求項6において、上記貯留構造物が着底した後、貯留部内に所定水位の保有水を残留させ、ウェットワークで廃棄物を処分することを特徴とする。
請求項8の発明は、前記請求項6において、上記貯留構造物が着底した後、貯留部内の保有水をすべて排除し、ドライワークで廃棄物を処分することを特徴とする。
以上述べたように、本発明によれば、内部に廃棄物用貯留部を備えると共に、耐食性に優れ、かつ漏水防止対策を施した貯留構造物を、仕切り用護岸で囲われた海域内に配列設置して二重の漏水対策を施した構成なので、より確実な汚染水の漏洩防止効果が発揮される。
また、喫水調整等に伴って内部汚染水を排出する際は、必ず水処理装置を経由して行うようにしたので、外海環境を汚すことはない。
また、隣接する貯留構造物間には複数の緩衝材を介装したので、貯留構造物の沈降動作が安定する上、貯留構造物間の衝撃を緩衝することができる。
また、海水滞留空間に漏洩した汚染水の仕切り用護岸内への漏出を防止することができ、貯留構造物は、底面に貼着したマットを介して海底に敷設した遮水シート上に着底するので、貯留構造物同士が不等沈下を起こした場合には、その不等沈下量が吸収され、貯留部内から海水滞留空間へ漏洩した汚染水の仕切り用護岸内への漏出を防止することができる。
また、海水滞留空間に流し込んだ移動止材の効果と相俟って波浪などによる移動が防止され、廃棄物処分場の内海の汚染状況は、モニタリング装置によって常時監視し、異常発生時にすばやく有効な対策を行うことができるなどの効果がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による廃棄物処分場とその廃棄物処分方法について、図面を参照して説明する。
図1は、実施例1に係る廃棄物処分場の全体構成を示す平面図であり、図2は、その半浮函式貯留構造物の側面構成図(図1のA−A矢視図)である。
図1〜図2に示すように、本発明の廃棄物処分場は、海域に構築された仕切り用護岸としての外壁9と、外壁9内に配列して設置され、内部空間に廃棄物用貯留部3を備えた複数の貯留構造物1とで構成される。
上記外壁9は、海底43に築造されたマウンド44上に、例えばケーソンを沈めて連結するなどの方法で建設するが、ここでは外壁9の構成や建設方法については特に限定しないが、外壁9には従来から用いられている方法で遮水機能を具備することによって、管理型護岸としておけばよい。
そして本発明の実施例1に係る貯留構造物は、図2に示すように、側壁1aおよび底部1bとで函体状に形成され、浮上状態および着底状態でそれぞれ廃棄物の投棄ができる半浮函式の貯留構造物1に構成されており、常時は貯留部3を被覆し、廃棄物投棄時は開放可能な蓋1cを備えている。
ここで、隣接する貯留構造物1同士およびは貯留構造物1と外壁9とは、それぞれ所定間隔をあけて設置されており、各貯留構造物1は単体で浮沈動作を行うことができる。また、各貯留構造物間や貯留構造物1と外壁9との隙間(すなわち海水滞留空間13)には、複数の緩衝材5が介装されており、貯留構造物1の相互浮沈動作を補助すると共に、波浪や地震などを受けた際の貯留構造物間の衝撃を緩衝するようになっている。
また、図1に示すように、外壁内の海水滞留空間13に滞留する海水の汚染度を検知するためのモニタリング装置15が、適当間隔をおいて配置されている。
次に、図3に貯留構造物1の断面構成を示す。図3に示すように、貯留構造物1は、函体状を成す鋼殻2aの外周面および内周面にそれぞれコンクリートを打設して外層2bおよび内層2cを形成したハイブリッド構造であり、この側壁1aの内側空間に廃棄物用貯留部3を備えている。
また、貯留構造物1の底面にはマット(例えばアスファルト材など)8が貼着されている。これにより、海水に対する防食効果,汚染水の漏出防止効果,海底に着底した際の摩擦増大効果(位置移動防止効果)や衝撃緩和効果(着底時の動揺による衝突エネルギー吸収効果)、不陸吸収効果(浮函体間の不等沈下量吸収効果)などを得るようになっている。
なお、図3に示すハイブリッド構造では、外層2bと内層2cの厚さを等しくし、鋼殻2aを外壁1aの中央に配置した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば図4に示すように、鋼殻2aの位置を外側寄りにするように配置したり、或いは図5に示すように、鋼殻2aの位置を内側寄りに配置したりしてもよい。
上記図3乃至図5に示す場合では、貯留構造物1の断面構成がハイブリッド構造の場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、この他、例えば図6に示すように、鉄筋11bとコンクリート11aより成る鉄筋コンクリート構造の貯留構造物10とすることも有効である。
また、図7に示すように、鋼殻21aを複数の横リブ21b,縦リブ21cで補強し、内・外周に防食処理を施すと共に、内周に遮水シート21dを貼り付けた鉄骨構造の貯留構造物20でも有効である。
本例の半浮函式貯留構造物1では、初期の浮上状態から廃棄物の受入れが可能であり、廃棄物の投棄量の増加に伴って沈降して着底する間、バラストによって貯留構造物1の姿勢を安定させるようになっているが、図8はバラスト水(海水)16aによる方法を、図9は重石16bによる方法をそれぞれ示す。
上記したように、貯留構造物1が着底した際に、防食効果,漏水防止効果,摩擦増大効果、衝突緩和効果不等沈下量吸収効果等を得るために、その底面にはマット8が貼着されているが、これらの効果をより確実に発揮させるよう、図10に示すように、隣接する貯留構造物と貯留構造物との隙間の海底43上に遮水シート(ゴム材,アスファルト材など)16を敷き渡し、あるいは図11に示すように、貯留構造物1の着底範囲全体に亘って遮水シート16を敷設するようになっている。
また、貯留構造物1が完全に着底すると、図12に示すように、貯留構造物と貯留構造物との隙間(海水滞留空間)13に移動止材(土砂など)14を流し込み、波浪などによる貯留構造物1の移動を拘束するようになっている。
また、図13は、貯留構造物の他の配列設置方法を示す。上述した図1の実施例では、各貯留構造物1が単体で浮沈動作する配置を示したが、ここでは図示するように、同形に構成された4台の貯留構造物のうち、1Aと1B,1Cと1Dを位置固定して、(a)と(b)のそれぞれの組で独立した浮沈動作が可能な配置となっている。
以下、本例の廃棄物処分場の作用および効果を説明する。
本発明の廃棄物処分場を建設する場合は、まず、図2に示すように、建設予定海域の海底43上にマウンド44を築造し、その上に仕切り用護岸としての外壁9を建設する。次いで外壁9で囲われた海域内に、別途製作され、内部に廃棄物収容室3を備えた複数の貯留構造物1を搬入し、所定間隔をあけて配列設置する。
貯留構造物1は、函体状を成す鋼殻2aの外周面および内周面にコンクリート製の外層2bおよび内層2cを形成したハイブリッド構造なので、海水に対する耐食性に優れ、耐用年数が長いという長所を有している。
その他、鉄筋コンクリート構造の貯留構造物10の場合は、製作費が安く、耐食性にも優れて耐用年数も長いという長所があり、また鉄骨構造物の貯留構造物20の場合は、貯留構造物の自重が軽量なので運搬,設置工事が容易であるなどの長所を有している。
また、外壁9内に貯留構造物1が浮上状態で配列設置されると、隣接する貯留構造物間および貯留構造物1と外壁9間の隙間に、貯留構造物の相互浮沈を許容するように、それぞれ複数の緩衝材5を介装する。また、図8、9に示すように、貯留部3内にバラスト水16a(または重石16b)を積込み、貯留構造物1の喫水量を調整する。
上記のように、貯留構造物間および貯留構造物1と外壁9間の海水滞留空間13に、複数の緩衝材5を介装することにより、廃棄物の投棄に伴う貯留構造物1の沈降動作が安定すると共に、地震や波浪を受けた際に貯留構造物1に加わる衝撃を緩衝することができる。
また、バラストによって喫水量を適正に調整することにより沈降動作が安定し、浮上状態の貯留構造物1への廃棄物の投棄を安全に行うことができるが、バラストに重石13bを用いると、初期の喫水調整時から内部の保有水が少なくて済むので、その後、投棄によって汚染された保有水を浄化処理して排水する際の処理量を減らすことができる。
ここで、浮上状態の貯留構造物1の貯留部3内への廃棄物の投棄が開始されると、貯留構造物1は次第に沈降するが、その際、内部のバラスト水(汚染水)は順次水処理装置6へ導かれ、浄化処理された後外海へ排出される。これにより、外海が汚染されることはない。
廃棄物の投棄が進んで貯留構造物1が海底に着底すると、各貯留構造物間の海水滞留空間13の海底上に移動止材14を流し込み、貯留構造物の位置移動を拘束した状態で廃棄物の投棄が継続される。この際、貯留部3内の保有水を残留させ、ウェットワークで廃棄物を処分するようにしてもよいし、保有水をすべて排除し、ドライワークで廃棄物を処分するようにしてもよい。
また、着底状態の貯留構造物1は、底面に貼着したマット8を介して海底に敷設した遮水シート16上に着底しているので、貯留構造物同士が不等沈下を起こした場合には、上記のマット8および遮水シート16の作用によって、その不等沈下量が吸収され、万一、汚染水が貯留部3内から海水滞留空間13へ漏洩した場合でも、その汚染水が外壁9内を流動するのを防止することができ、さらに万一、汚染水が貯留部3内から外壁9内に漏洩した場合には海底地盤43を介して外海環境を汚染することはない。
また、地震や波浪などを受けてもマット8および遮水シート16の摩擦増大効果および移動止材14によってその移動が防止される。
さらに、浮上状態および着底状態の貯留構造物1に対する廃棄物の投棄期間を通じて、廃棄物処分場内における海水の汚染度は、図1に示すモニタリング装置15によって常時監視されており、異常が発生した場合にはこれをいち早く検知し処理することができる。
このように、本発明の廃棄物処分場およびその廃棄物処理方法によると、内部に廃棄物用貯留部3を備えると共に、耐食性に優れ、かつ漏水防止対策を施した貯留構造物1を、外壁9で囲われた海域内に配列設置して二重の漏水対策を施した構成なので、より確実な汚染水の漏洩防止効果が発揮される上、喫水調整等に伴って内部汚染水を排出する際は、必ず水処理装置6を経由して行うようにしたので、外海環境を汚すことはない。
また、隣接する貯留構造物間には複数の緩衝材5を介装したので、貯留構造物1の沈降動作が安定する上、貯留構造物間の衝撃を緩衝することができる。
さらに、水滞留空間13に漏洩した汚染水の外壁9内への漏出を防止することができ、貯留構造物1は、底面に貼着したマット8を介して海底に敷設した遮水シート16上に着底するので、貯留構造物同士が不等沈下を起こした場合には、その不等沈下量が吸収され、貯留部3内から海水滞留空間13へ漏洩した汚染水の外壁9内への漏出を防止することができ、海水滞留空間13に流し込んだ移動止材14の効果と相俟って波浪などによる移動が防止され、廃棄物処分場の内海の汚染状況は、モニタリング装置15によって常時監視し、異常発生時にすばやく有効な対策を行うことができるなどの効果がある。
本発明による実施例2について図14を用いて説明する。
図14は、本発明の実施例2に係る浮函式貯留構造物の側面構成図である。
実施例2は、廃棄物処分場に配置される貯留構造物の他の構成に関するものであり、上述した第1の実施例と同一の部材については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図14に示すように、本実施例2の貯留構造物は、実施例1同様、側壁1aおよび底部1bで函体状に形成され、内部空間に廃棄物用貯留部3および開閉自在の蓋1cを備え、外壁9内に配列設置される。
そして本例の貯留構造物は、図示するように、廃棄物の投棄全期間を通じて浮上状態に保持された浮函式貯留構造物に構成されている。また、実施例1同様、各貯留構造物間および貯留構造物1と外壁9の隙間(海水滞留空間13)には複数の緩衝材5が介装されて、貯留構造物1の相互浮沈動作の補助,波浪や地震などを受けた際、貯留構造物間の衝撃の緩衝を行う。
さらに、廃棄物処分場内の保有水の汚染度を監視するモニタリング装置および汚染水を浄化処理して排水するための水処理装置などを備えている(図示せず)。
なお、貯留構造物の構造は実施例1同様、ハイブリッド構造および鉄筋コンクリート構造,鉄骨構造などが有効である。
本例の貯留構造物は、浮函式に構成されていて、廃棄物の投棄全期間を通じて浮上状態で保持され、着底することがないので、地震の影響を受けることがなく、また海底の地盤沈下が起こってもまったくその影響を受けることがなく、正常な遮水機能を発揮し、外海環境を汚すことなく廃棄物を処理できるという効果がある。
その他の作用および効果は実施例1と同様である。
本発明による実施例3について図15を用いて説明する。
図15は、本発明の実施例3に係る着底式貯留構造物の側面構成図である。
本発明の実施例3は、廃棄物処分場に配置される貯留構造物のさらに他の構成に関するものであり、上述した第1の実施例と同一の部材については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図15に示すように、本実施例3の貯留構造物は、実施例1と同様、側壁1aおよび底部1bとで函体状に形成され、内部空間に廃棄物用貯留部3を有すると共に、開閉自在の蓋1cを備え、底部にマット(アスファルト材など)8を貼設して成り、外壁9内に配列設置される。
そして本例の貯留構造物は、図示するように、廃棄物の投棄全期間を通じて海底に着底状態に保持された着底式貯留構造物に構成されている。そして貯留構造物1と貯留構造物1および貯留構造物1と外壁9の各隙間(海水滞留空間13)の底部には、移動止材(土砂など)14を海底上に流し込み、その上部には緩衝材5を介装し、貯留構造物1の移動を拘束するようになっている。
また、廃棄物処分場内の保有水の汚染度を監視するモニタリング装置および汚染水を浄化処理して排水するための水処理装置などを備えている(図示せず)。
なお、貯留構造物の構造は実施例1同様、ハイブリッド構造および鉄筋コンクリート構造,鉄骨構造などが有効である。
本例の貯留構造物は、廃棄物の投棄全期間を通じて海底に着底状態に保持され、各貯留構造物間の隙間および貯留構造物1と外壁9の隙間には、移動止材14を流し込んでいるので、波浪や地震を受けてもその移動が拘束され、遮水機能が確実に発揮されて外海環境を汚すことなく廃棄物を処分できるという効果がある。
その他の作用および効果は実施例1と同様である。
以上のように、本発明にかかる廃棄物処分場は、急増する産業廃棄物や一般廃棄物を処分するために、沿岸海域などに建設するものに用いて適している。
実施例1に係る廃棄物処分場の全体構成を示す平面図である。 その半浮函式貯留構造物の側面構成図(図1のA−A矢視図)である。 ハイブリッド貯留構造物の断面構成図である。 他のハイブリッド貯留構造物の断面構成図である。 他のハイブリッド貯留構造物の断面構成図である。 鉄筋コンクリート貯留構造物の断面構成図である。 鉄骨貯留構造物の断面構成図である。 貯留構造物のバラスト手段を示す図である。 他の貯留構造物のバラスト手段を示す図である。 貯留構造物の底部遮水手段を示す図である。 他の貯留構造物の底部遮水手段を示す図である。 貯留構造物の移動止手段を示す図である。 廃棄物処分場の他の構成を示す平面図である。 実施例2に係る廃棄物処分場の全体構成を示す平面図である。 実施例3に係る廃棄物処分場の全体構成を示す平面図である。 従来技術の廃棄物処分場の概略図である。 従来技術の廃棄物処分場の概略図である。 従来技術の海面処分場の概略図である。
符号の説明
1 廃棄物貯留部
1a 側壁
1b 底部
2a 鋼殻
3 貯留部
5 緩衝材
6 水処理装置
9 外壁

Claims (8)

  1. 側壁および底部とで函体状を成し、その内側空間に廃棄物用貯留部を備えた複数組の貯留構造物を、海域に構築された仕切り用護岸の内側に、間隔をあけて配列設置して構成する廃棄物処分場において、
    上記貯留構造物が、相互に浮上および着底自在に配列設置されているとともに、
    上記貯留構造物と貯留構造物間および貯留構造物と仕切り用護岸間に、各貯留構造物の相互浮沈を許容するように複数の緩衝材を介装したことを特徴とする廃棄物処分場。
  2. 請求項1において、
    上記貯留構造物が、函体状に形成された鋼殻を複数の補強材で補強した鉄骨構造に構成され、その内・外周面を防食処理すると共に、内周面に遮水シートを貼設したことを特徴とする廃棄物処分場。
  3. 請求項1又は2において、
    上記貯留構造物の底面に、予めマットを貼設し、同マットを介して海底に着地するようにしたことを特徴とする廃棄物処分場。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    上記貯留構造物が着底した後、貯留構造物と貯留構造物間および貯留構造物と仕切り用護岸の海水滞留空間に移動止材を流し込むようにすることを特徴とする廃棄物処分場。
  5. 請求項1において、
    上記貯留構造物が、海域に築造された仕切り用護岸としての仕切り用護岸の内側に、常時浮上した状態で、間隔をあけて配列設置されていることを特徴とする廃棄物処分場。
  6. 側壁および底部とで函体状を成し、その内側空間に廃棄物用貯留部を備えた複数組の貯留構造物を、海域に構築された仕切り用護岸の内側に相互に浮上および着底自在に配列設置し、前記貯留構造物が相互に間隔をあけて設置して構成する廃棄物処分場において、
    浮上状態の貯留構造物を、バラストにより投棄量に応じて喫水を調節しながら貯留部内に廃棄物を投棄し、その際、投棄量に応じて貯留部内の保有水を順次水処理装置に導いて処理した後排水し、貯留構造物を沈降させながら廃棄物を処分するようにしたことを特徴とする廃棄物処分方法。
  7. 請求項6において、
    上記貯留構造物が着底した後、貯留部内に所定水位の保有水を残留させ、ウェットワークで廃棄物を処分することを特徴とする廃棄物処分方法。
  8. 請求項6において、
    上記貯留構造物が着底した後、貯留部内の保有水をすべて排除し、ドライワークで廃棄物を処分することを特徴とする廃棄物処分方法。
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