JP3960594B2 - 販売サービス情報の顧客カードへの表示方法、情報表示カード管理システムおよびそれに用いる顧客カード - Google Patents

販売サービス情報の顧客カードへの表示方法、情報表示カード管理システムおよびそれに用いる顧客カード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、目視可能で書き換え可能な可逆性情報表示部(以下情報表示部という)と、目視不可能で書き換え可能な情報を記録する情報記憶部(以下情報記憶部という)とを有する顧客カードを用いて、顧客へ効率的に販売促進情報あるいはサービス情報を提供する、顧客カードの新規な使い方に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば商業界においては、一定取引回数または一定取引額に応じて顧客にプレミアムを提供する商習慣があり、またPOSシステム等の顧客管理を行なうことにより、顧客ID情報に応じたサービスを提供して顧客確保が行われている。
近年この種の目的のために、情報表示部と情報記憶部とを有する顧客カードが提案され、既に市場で使われている。この種のカードの利点は、繰り返し利用していく間に変化していく各種情報を、情報記憶部に更新記録できると同時に、変化情報を情報表示部で目視確認できることである。
【0003】
例えば、特許第2685309号公報には、支持体上に磁気記録層(情報記憶部)及び支持体の磁気記録層と反対側に、交通の利用路線区間の路線図が印刷された印刷層、その上に表示層(情報表示部)が設けられ、表示層の残額及び前記利用路線区間の路線図に対応して乗車駅を表示するようにした(交通)料金カードが提案されている。
【0004】
また、特許第2692424号公報には、磁気記録層(情報記憶部)と可逆性感熱記録層(情報表示部)が設けられたポイントカードであって、一定取引回数または一定取引額に応じて顧客にプレミアムポイントを提供し、ポイント変化状況を可逆性感熱記録層に表示し、かつ磁気記録層に更新記録することが提案されている。
【0005】
特開平10−71792号公報には、健診情報表示部(情報表示部)と情報記憶部とを有する健診カードであって、健診情報表示部に表示され、情報記憶部に記憶される健診情報を更新し、健診業務の効率化と受診者へのサービス向上を図ることが提案されている。
【0006】
また、従来から商業界においては、商品の販売拡販のために、商品の機能、種類、価格、販売期間等の、商品に関する各種サービス情報が印刷されたチラシや広告物などを配布する慣習がある。しかしながら、これら印刷物は顧客に携帯されなかったり見ないで捨てられたりで、あまり有効なやり方でないばかりでなく、目的が充分達せられていないにもかかわらず、紙を多量に消費し、資源保護の点で問題になっている。
【0007】
この問題を解決するために、例えば特開2000−339542号公報には、情報記憶部を設けず書き換え可能な情報表示部を設けた会員カードを用い、別途用意するコンピュータの情報記憶手段に予め記憶させた販売情報等に関するデータを前記会員カードの情報表示部に表示し、必要に応じて消去更新して、会員に情報を提供するやり方が提案されている。
しかしながら、このようなやり方は、書き換え可能な情報表示部を有するカードを用いるため紙資源の浪費を減少できるという点においては有効であるが、客の意思に関係なく販売店等側から一方的に販売サービス情報が提供され、客にとっては必ずしも有用ではない情報も多く、この点において印刷物を配布するという従来のやり方と何ら変わりがなく、問題として存在している。
今まで、この問題は具体的に提議されておらず、無論それを解決するための提案はなされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、書き換え可能な可逆性情報表示部と情報記憶部を有する顧客カードを用いて、顧客にとって有用な販売サービス情報を、無駄のないしかも効率的なやり方で提供するための、該情報の顧客カードへの表示方法、情報表示カード管理システムおよびそれに用いる顧客カードを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、この課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を備えた顧客カードを用いて、カード保有者が必要とするジャンルを予め登録し、それに基づいた販売サービス情報だけを前記情報表示部に表示することによって、上記課題を解決できることを確認した。
【0010】
すなわち、上記課題は、本発明の、(1)「情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を備えた顧客カードを用いコンピュータに記憶蓄積させた販売サービス情報のうち、カード保有者が必要とするジャンルに関わる販売サービス情報を前記情報表示部にエネルギー印加手段によって表示する方法であって、前記情報記憶部に、必要とするジャンルが予め登録され、かつコンピュータに、登録されたジャンルに関わる販売サービス情報だけをエネルギー印加によって前記情報表示部に表示する旨のプログラムが予め格納され、該プログラムにしたがって情報を表示することを特徴とする情報表示方法」、(2)「コンピュータによって確認された必要とする販売サービス情報のジャンルを登録することによって、顧客カードを作成することを特徴とする、前記第(1)項に記載の情報表示方法」、(3)「コンピュータによって、登録されたジャンルを変更し更新することを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の情報表示方法」、(4)「コンピュータによって、前記情報表示部に表示された販売サービス情報をエネルギー印加して書き換え更新することを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項に記載の情報表示方法」、(5)「前回表示したときから一定期間経過した時点で書き換える旨のプログラムを予めコンピュータに格納し、該プログラムにしたがって前記情報表示部に表示された販売サービス情報をコンピュータによって書き換え更新することを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項に記載の情報表示方法」、(6)「情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を少なくとも有し、前記情報記憶部に顧客が必要とするジャンルが予め登録され、前記情報表示部にコンピュータに記憶蓄積させた販売情報のうち、前記情報記憶部に登録したジャンルと一致する情報を抽出するプログラムに従ってコンピュータが抽出した情報だけを前記情報表示部に表示する顧客カード、販売サービス情報を記憶蓄積する手段、コンピュータに記憶蓄積させた販売情報のうち、前記情報記憶部に登録したジャンルと一致する情報を抽出し、該抽出した情報を前記情報表示部に表示する旨のプログラムをコンピュータに格納する手段、前記情報記憶部に識別情報を書き込み書き換える手段(情報書き換え手段)、前記販売サービス情報を読み出す手段(情報読み出し手段という)および前記情報表示部に情報を表示し消去するためにエネルギーを印加する手段(エネルギー印加手段という)から少なくともなることを特徴とする情報表示カード管理システム」、(7)「エネルギー印加手段のエネルギーが熱であって、該熱エネルギー印加手段が情報表示用と情報消去用の別体で構成され、情報表示用がサーマルヘッドおよび情報消去用がサーマルヘッド、セラミックヒータ、熱ロールのいずれか1つであることを特徴とする前記第(6)項に記載の情報表示カード管理システム」、(8)「情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を少なくとも有し、前記情報記憶部に顧客が必要とするジャンルが予め登録され、予めコンピュータに格納され記憶蓄積された販売情報のうち、前記情報記憶部に登録したジャンルと一致する情報を抽出するプログラムに従ってコンピュータが抽出した販売サービス情報のみを、前記情報表示部に表示することを特徴とする顧客カード」、(9)「前記情報表示部が可逆性感熱記録材料から少なくともなることを特徴とする前記再(8)項に記載の顧客カード」により達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、顧客が希望するあるいは好む販売サービス情報に絞って、会員カードを媒体として顧客に提供する、顧客カードの新規な使い方に関するものであり、この「顧客カードの新規な使い方」が適用できる業種としては、来店する顧客に会員カードを提供し、販売サービス情報を提供することによって、固定客として繰り返し来店してもらい、商品の販売促進が期待できれば、特に限定されるものではない。
例えば業種として、書店、レコード店、ゲームソフト店、衣料アパレル関連、映画芸能チケット販売店、スポーツ用品店、旅行代理店等が挙げられる。
販売サービス情報とは、特に限定されず業種によって様々であるが、例えば売れ筋ランキング、新着商品情報、近日発売情報等が挙げられる。販売サービス情報は、店が通常予めコンピュータに記憶蓄積させている。
【0014】
本発明は、各業種で扱う商品をジャンルに分類付けし、その分類にしたがって顧客が希望する情報を提供することを特徴とするものである。ジャンルの分類付けは、必要に応じて細かくすることができる。
顧客は、分類付けされたジャンルを1つ以上選んで、あるいは複数のジャンルを組み合せて選んで、希望する販売サービス情報の提供を受けることができる。顧客が選定したジャンルは、情報記憶部および/またはコンピュータに記憶させる。
【0015】
さらにこのジャンルについてレコード店の例を挙げて説明する。
あるレコード店が扱う商品全てをジャンルに分類し、その結果が(1)〜(12)であったとすると、この結果を店側でコンピュータに登録しておく。この分類は逐次更新できる。
顧客が販売サービス情報の提供を希望するジャンルとして、演奏家A氏のもの全てという意味で(5)を、あるいはe国の民謡という意味で(9)×(4)を選定することができ、選定されたジャンルに関する販売サービス情報があれば顧客カードに表示されることになる。
1.音楽種別 (1)クラシック(2)ロック(3)歌謡曲(4)民謡
2.演奏家別 (5)A氏(6)B氏(7)C氏(8)D氏
3.国別 (9)e国(10)f国(11)g国(12)h国
書店についても、例えば次のようにジャンル分けに基づいて、顧客が希望する販売サービス情報が、レコード店と同様にして、提供される。他の業種についても同様である。
1.内容別 (1)技術(2)経済(3)歴史(4)宗教
2.作家別 (5)E氏(6)F氏(7)G氏(8)H氏
3.書籍種別 (9)ノンフイクション(10)フイクション(11)小説(12)漫画
【0016】
本発明は、情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を備えた顧客カードの新規な使い方に関するものであって、コンピュータに記憶蓄積させた販売サービス情報のうち、カード保有者が必要とするジャンルに関わる販売サービス情報だけを前記情報表示部に表示する旨のプログラムを、店側でコンピュータに予め格納しておき、希望するジャンルを新しい顧客に登録してもらってカードを作成し、該プログラムにしたがって情報を表示することとしたものである。
【0017】
ジャンルの登録は、顧客自らの申し出によって行われるのが一般的であるが、店側でカード保有者が購入する商品を累積登録し、この登録データからカード保有者が必要とするジャンルを導き出す旨のプログラムを格納し、該プログラムにしたがってジャンルを登録することもできる。
さらに、このように登録されたジャンルをカード保有者の申し出によって変更することもできる。
【0018】
本発明の顧客カードへの新規な情報表示方法は、情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を少なくとも有し、前記情報表示部がプログラムに従ってカード保有者が必要とするジャンルに関わる販売サービス情報だけを前記情報表示部に表示する顧客カード、販売サービス情報を記憶蓄積する手段、カード保有者が必要とするジャンルに関わる販売サービス情報だけを前記情報表示部に表示する旨のプログラムを格納する手段、前記情報記憶部に識別情報を書き込み書き換える手段(情報書き換え手段)、前記販売サービス情報を読み出す手段(情報読み出し手段という)および前記情報表示部に情報を表示し消去するためにエネルギーを印加する手段(エネルギー印加手段という)から少なくともなる新規な情報表示カード管理システムとして提案される。
このシステムを構成する各手段は特に限定されるものではない。例えば少なくとも情報書き込む手段、情報読み出し手段およびエネルギー印加手段とによって構成されるカードリーダ・ライタが使用されることが多い。カードリーダ・ライタは、通常コンピュータと回線で結ばれて稼働させている。さらにカードリーダ・ライタとコンピュータとが一体化された装置を用いることも可能である。
【0019】
また、本発明の情報表示カード管理システムにおいては、目視不能な磁気記録情報を読み取り、書き込み、更新するための一手段として、通常の磁気ヘッドが用いられるが、この磁気ヘッドに代えて又は加えて、カード上の可逆的可視表示画像をデジタル画像として読み取るために、光センサを設けることができ、カード上の可逆的可視表示画像を光照射する光源とカードから反射する光情報を画像情報として受光し、モニタしたデータ情報をコンピュータのCPUに送出、入力するのに用いられる。
【0020】
カード保有者は、カード作成後、来店する際に、カードをカードリーダ・ライタに通すと、通常カードリーダ・ライタの情報読み出し手段が、情報記憶部とコンピュータのそれぞれに予め記憶された個人認識情報を照合し、本人であることを認識されて、初めてプログラムにしたがって販売サービス情報が情報表示部に表示される状態になるのが一般的である。
販売サービス情報の情報表示部への表示あるいはその書き換え更新は、店で商品を購入する如何に関係なく行なうことができる。
【0021】
個人識別情報とは、例えば氏名、住所、生年月日、電話番号、血液型、会員番号のようなもので、特定個人を他人と区別識別するものであって、カードの利用を重ねても特別な事情を除いては内容に変化する可能性はほとんどなく、文字あるいは数字で表現されるものである。この個人識別情報は、通常カード作成時に記憶させ、また同時にカード保有者を識別するために、カードの情報記憶部とコンピュータの記憶部にそれぞれに、記憶させる個人識別情報の少なくとも1つを同じものにしておく必要がある。
【0022】
本発明において、プログラムに従ってカード所有者が希望する販売サービス情報をカードの情報表示部に表示するために用いられるエネルギー印加手段としては、エネルギーとして光または熱が適用可能であり、可逆性情報表示部を形成する材質と情報表示のメカニズムによるが、材質が感熱性の場合には熱エネルギー印加手段が用いられる。
該熱エネルギー印加手段は、一般的に情報表示手段と情報消去用手段として別体で構成されたものが用いられ、具体例として、前者についてはサーマルヘッド、後者についてはサーマルヘッド、セラミックヒータあるいは熱ロール等が挙げられる。
さらに、エネルギー印加手段の駆動状態を制御するために、通電量制御回路設けることも可能である。
【0023】
表示形、表示の大きさ、表示位置等のような、情報表示部への情報の表示パターンは限定されないが、予め設定したそのプログラムに従って表示することができ、またその表示パターンのプログラムを変更をすることもできる。
また、カードの情報表示部には、必要に応じて絵、写真、キャラクタ等を表示させることも可能である。
【0024】
情報表示部に表示された販売サービス情報を書き換え更新する時点は特に定められているわけではなく、カードの使用毎に行なうことができるが、前回表示した時点から一定期間経過した時点で書き換える旨のプログラムを予め格納し、該プログラムにしたがって行なうことも可能である。
すなわち、販売サービス情報の書き換え期間(日、週、月、年)は、顧客が任意に事前登録するか、使用頻度に応じてコンピュータに設定することもできる。この使用頻度とは、顧客が週に1回は来店してポイントの書き換えを行なっている場合は週単位で、毎週ではないが月に数回は来店してポイントの書き換えを行なっている場合は月単位にするということを意味する。また、頻度が変わってきた場合は、コンピュータに格納されたプログラムにしたがって、任意に変更することができる。
【0025】
業界によっては客を呼び固定化して商品の売上を向上するために、顧客の一定利用回数または一定取引額等のような店の利用状況に応じてプレミアムを提供するようなやり方が盛んに行なわれ、そのための顧客カードの使い方として、カード保有者の店の利用状況をポイントとして前記情報記憶部および/またはコンピュータに記憶し、その情報を情報表示部に表示することができる。
さらにそのポイントを加算するプログラムを予め格納し、そのプログラムにしたがって加算して得られる数値情報を情報記憶部および/またはコンピュータに記憶し、その情報を情報表示部に表示することができる。
【0026】
本発明に用いられる顧客カードは、支持体上に(1)情報記憶部と(2)書き換え可能な情報表示部を少なくとも有するものであり、これらの(1)情報記憶部と(2)書き換え可能な情報表示部は、それぞれ支持体の反対面上に設けても、同一面上に設けることもできるが、多くは前者の構成のものであり、また支持体上の(1)と(2)の面積も特に限定されるものではない。
さらに、カードの一部に書換不可能な印字又は印刷画像(以下印刷画像部という)を形成することができる。この印字又は印刷画像は、情報記憶部および/または情報表示部の上方に設けても良く、カードを繰り返し使用するうちに消えないように、熱硬化型、UV硬化型、EB硬化型のインクを用いて形成することが好ましい。
【0027】
書き換え可能な情報表示部画像表示部に用いられる可逆記録材料としては、熱、、電解などの刺激によって色または色調が変化するサーモクロミズム、エレクトロクロミズムを示すような物質などを用いることができる。
【0028】
近年、印可する熱エネルギーを変化させることによって色調が変化する可逆性感熱記録材料が市場で使用されている。例えば、特開昭63−107584号公報、特開平4−78573号公報、特開平05−00853号公報等に開示されるような、支持体上に有機低分子物質粒子を樹脂マトリックス中に分散させた層を設けてなる可逆性感熱記録材料、特開昭60−193691号公報に開示されるような顕色剤として没食子酸とフロログリシノールとを組合わせたものを用いた可逆性感熱記録材料、特開昭61−237684号公報に開示されるような顕色剤としてフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いる可逆性感熱記録材料、特開昭62−138556号公報、特開昭62−138568号公報および特開昭62−140881号公報に開示されるような発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有させた可逆性感熱記録材料、特開昭63−173684号公報に開示されるような顕色剤にアスコルビン酸誘導体を用いた可逆性感熱記録材料、特開平2−188293号公報および特開平2−188294号公報に開示されるような顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いる可逆性感熱記録材料、特開平05−124360号公報に開示されるような顕色剤に長鎖脂肪族基を持つ電子供与性化合物を用いた可逆性感熱記録材料等が提案されている。
【0029】
支持体上に、主成分として有機低分子物質粒子を樹脂マトリクス中に分散させた可逆性感熱記録層を有する前記記録材料は、該記録層に印可する熱エネルギーを変化することによって白濁―透明間で透明度が可逆的に変化するものである。通常該熱エネルギー印加には、透明になる温度の範囲があるものである。本発明に用いられる可逆性感熱記録材料は、前記のごときの透明状態と白濁状態の透明度の変化を利用しており、そのメカニズムについては次のように推測されている。
すなわち、(I)透明の場合には樹脂母材中に分散された有機低分子物質の粒子は有機低分子物質と樹脂母材は隙間なく密着しており、また粒子内部にも空隙はなく、片側から入射した光は散乱されることなく反対側に透過するため透明に見えること、また、(II)白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の微細な結晶で構成されており、結晶の界面もしくは粒子と樹脂母材の界面に隙間ができ片側から入射した光は空隙と結晶、空隙と樹脂の界面で屈折し、散乱されるため白く見えるものと考えられている。
代表例として、ポリエステル等の樹脂母材中に高級アルコール、高級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した感熱層が挙げられる。
【0030】
また、ロイコ染料と長鎖脂肪族基を持つ電子供与性化合物を用いた前記の可逆性感熱記録材料は、ロイコ染料の種類を変えることによって発色―消色間を可逆的に色調を変えることができ、電子供与性化合物の長鎖脂肪族基を変えることによって、発色―消色温度を変えることが出来るので、多色の可逆的熱発色性シートをつくることが出来る。このロイコ染料と長鎖脂肪族基を持つ電子供与性化合物は限定的でなく、このような挙動を生起するものであれば、特に限定されない。
顕色剤としては、長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物が開示されているように、分子内に発色剤を発色させることができる顕色能をもつ構造と分子間の凝集力をコントロールする構造を併せ持つ化合物が使用される。顕色能をもつ構造としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、リン酸基などの酸性の基が用いられるが、これらに限らず、チオ尿素基、カルボン酸金属基など発色剤を発色できる基を持てばよい。
分子間の凝集力をコントロールする構造の代表例としては長鎖アルキル基等の炭化水素基などがある。この炭化水素基の炭素数が8個以上のものが好ましく、さらに11個以上の長鎖脂肪族基を持つものが良好な発色・消色特性を得る上で好ましい。また、この炭化水素基には不飽和結合が含まれても良く、また分枝状の炭化水素基も包含される。この場合も主鎖部分は炭素数が8個以上のものが好ましく、さらに11個以上であることが好ましい。
上記のように顕色剤は、顕色能をもつ構造と炭化水素基のような分子間の凝集力をコントロールする構造が連結した構造を持つ。この連結部分にはヘテロ原子を含む2価の基、または、これらの基が複数個組合わせた基をはさんで結合していても良い。以下、本発明に用いられる顕色剤について具体的に例示する。なお、顕色剤は単独で用いても良いし2種類以上を混合して用いても良い。
【0031】
【化1】
Figure 0003960594
式中、Xはヘテロ原子を含む2価の基または直接結合手を示し、Xはヘテロ原子を含む2価の基を示す。Rは2価の炭化水素基を表し、Rは炭素数1から22の炭化水素基を表す。また、pは0から4の整数を表しpが2から4のとき繰り返されるRおよびXは同一でも、異なっていても良い。また、qは1から3を表わす。
【0032】
可逆性感熱記録材料は、支持体の片面に直接又は下塗り層を介して可逆性感熱記録層を設け、必要であればその上に直接又は中間層を介して表面保護層を設けることができる。
製造工程順序としては、こうして得られた可逆性感熱記録層を設けたものに、通常裏面に磁気記録層のような情報記憶部を設け、さらに必要な場合にはバック層を設けることが多く行なわれている。
表面保護層としては、透明性と耐熱性に優れるPES、PEIなどのプラスチックフイルムが好ましいが、これに限定されず、記録層を成膜後、UV硬化樹脂層をコートし硬化しても良い。表面保護層の厚さは薄過ぎると機械的強度が不足して基板に破損が生じ、また厚過ぎると記録層への熱伝達効率が悪化するので、1〜30μm程度が好ましい。
【0033】
本発明の顧客カードを構成する目視不可能で書換可能な情報を記憶し格納する情報記憶部としては、磁気記録層のみならず、磁気ストライブ、ICメモリあるいは光メモリの1種にすることができ、さらに、人間が肉眼では識別不可能な光学的なバーコードパターンとすることもできる。
ICメモリを用いる場合には、該メモリに全てのプログラムを格納することができる。
【0034】
本発明の顧客カードを構成する支持体としては、特に限定されないが、例えばPET、PC、PESなどのプラスチックフイルムあるいはこれらの複合体、ガラス板などを透光性材料を用いることが好ましく、シート状のカードとする場合の支持体の厚さは通常、50〜500μ、特に100〜300μm程度が好ましく、板状の剛体とする場合の厚さは、特に限定されない。
また、同種又は異種のフイルムを2枚以上貼り合わせて支持体として使用することもできる。
さらに、シート状支持体上に情報表示部を形成したものと、板状の剛体の支持体上に情報記憶部を形成したものをそれぞれ別途用意し、貼り合わせてカードとすることもできる。
【0035】
さらに、本発明を図を用いて説明する。
図1は、本発明に用いられる顧客カードの一例であって、表面側に情報表示部(1a)と印刷画像部(1b)が、裏面側に情報記憶部(1c)が設けられたものである。情報記憶部には、例えば磁気記録部、ICチップ、非接触ICチップなどが好ましく用いられる。
この場合、情報記憶部(1c)は、カード(1)の裏面全領域又は表面若しくは裏面の1部領域のみに設けることができ、また印刷画像部(1b)には、各種文字を印刷、印字、熱転写等により設けることができる。
【0036】
さらに、図2(a)は、顧客カード(1)の裏面側に設ける情報記憶部(1c)の一例を示すもので、情報記憶部(1c)にICチップ(2)を用いたものである。ICチップ(2)は窪み部(3)に納めて形成され、カード全体はシート状に加工した形である。この窪み部(3)に、図2(b)に示されるようなウェハ(11)が組み込まれて固定される。ウェハ(11)は、ウェハ基板(12)上に集積回路(13)と、さらにこの集積回路(13)に電気的に接続されている複数の接触端子(14)とが設けられたものである。この接触端子(14)はウェハ基板(12)の裏面側に露出しており、専用の処理装置(リーダライタ)がこの接触端子(14)に電気的に接触して所定の非可視情報を読み出したり書き換えたりできるように構成されている。
【0037】
図3(a)は、集積回路(13)を示す概略の構成ブロック図であり、図3(b)はRAMの記憶データの1例を示す構成ブロック図である。集積回路(13)は、例えばLSIで構成されており、その中には制御動作を所定のシーケンス(手順)で実行することのできるCPU(15)と、CPU(15)の動作プログラムデータを格納するROM(16)と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM(17)を含む。さらに集積回路(13)は、入力信号を受けてCPU(15)に入力データを与えるとともにCPU(15)からの出力信号を受けて外部に出力する入出力インターフェース(18)と、図示していないが、パワーオンリセット回路、クロック発生回路、パルス分周回路(割込パルス発生回路)、アドレスデコーダ回路とを含む。CPU(15)は、パルス分周回路から定期的に与えられる割込パルスに応じて、割込制御ルーチンの動作を実行することが可能となる。また、アドレスデコード回路はCPU(15)からのアドレスデータをデコードし、ROM(16)、RAM(17)、入出力インターフェース(18)にそれぞれ信号を与える。入出力インターフェース(18)には、複数(図中では8個)の接触端子(14)が接続されており、前記の専用プリンタ(リーダライタ)からの所定データがこの接触端子(14)から入出力インターフェース(18)を介してCPU(15)に入力される。CPU(15)は、入力信号に応答して、かつROM(16)内に格納されたプログラムデータに従って、各動作を行ない、かつ、所定のデータ、信号を入出力インターフェース(18)を介してカードリーダライタに出力する。
【0038】
この集積回路(13)はリーダライタのノード部と電気接触してリーダライタと情報を授受するための接触端子(14)の代わりに、図3(c)に示されるように、磁気塗膜アンテナ部(19)からなる従来から知られた非接触型の端子とすることができる。その他の各部は、図3(c)に示されると同じく、CPU(20)、ROM(21)、RAM(22)および入出力インターフェース(23)を示す。
【0039】
図3(b)に示されるように、RAM(17)は複数の記憶領域(17a)〜(17j)含む。例えば領域(17a)〜(17c)にはカード保有者の個人認識情報、すなわち例えばカード番号(17a)、カード発行年月日(17b)、保有者IDコード(17c)等を記憶するものであってよく、また、例えば領域(17d)〜(17j)にはカード保有者が販売サービス情報として提供を希望するジャンル、すなわち例えば書店の顧客カードの場合には、半導体回路技術(17d)、直木賞授賞作品(17e)、作家A氏(17f)、作家B氏(17g)等を、さらに店の利用状況に応じたポイント数(17h)、加算ポイント数(17i)等、さらに来店日(17j)等の参考情報を記憶するものであってよい。
【0040】
図4は、本発明の情報表示カード管理システムにおいて、顧客カードの情報表示部に情報画像を形成するための装置の一例を示す概念図である。シート状のカードを搬送ローラー等で移動させ、エネルギー印加手段としてのサーマルヘッドによって加熱し画像を表示する。このとき、冷却手段として加熱直後の画像表示部に接触して放熱させる能力を持つ物質や部材、例えば、空気、水、氷、金属部材、さらにそれら冷却するための送風ファン、ペルチェ素子などを用いることができる。また、サーマルヘッドの前にカードの少なくとも画像表示部を予め加熱する手段、以前形成された表示画像を消去するための手段等を有していてもよい。記録媒体を往復移動させ、サーマルヘッドによって繰り返しの書き込みをさせることも可能である。
この場合のサーマルヘッドの印加エネルギーの制御方法は、記録する画像特性および要求される作業効率に応じて前述のいずれかを適宜組み合わせて、あるいは、切り替えて使用しても良い。
【0041】
図5は、情報表示カード管理システムの1模式図で、カードリーダライタとコンピュータとが一体化された例である。
図5に示される情報表示カード管理システムは、回転無端ベルト状のカード搬送手段(30)の途中位置でプラテンローラ(32)に対向して設けられたヒートローラ型の表示画像消去手段(34)と、回転無端ベルト状のカード搬送手段(38)により搬送されてきたカード(36)の存在をモニタするカードセンサ(40)と、情報読み取り手段としての磁気記録ヘッド(42)と、表示画像形成手段としてのサーマルヘッド(44)と、プラテンローラ(43)に対向して設けられた前記サーマルヘッド(44)の通電発熱モードを制御するための通電制御回路(46)と、サーマルヘッド(44)の駆動モードを制御するためのヘッド駆動制御手段(48)と、カード挿入口(50)と、カード排出口(51)とを有する。
【0042】
そして、これら表示画像消去手段(34)、カードセンサ(40)、磁気記録ヘッド(42)、通電制御回路(46)、ヘッド駆動制御手段(48)は、CPU(60)との間を各通信ラインで連絡されている。CPU(60)は、これら各手段の操作順序を定めたシーケンスプログラム、これら各手段を制御するための制御プログラム等の所要プログラム及び本発明の情報表示方法を実行するためのプログラム及び表示画像標準パターンデータ等を格納したメモリ・ROM(61)、および各手段からの情報を呼出し可能に格納し、各手段からの新たな情報に基いてCPU(60)が比較を含む演算をした演算結果を呼出し可能に格納し直す(更新情報を格納する)ためのメモリ・RAM(62)を有する。
さらに、図示していないが、ホストコンピュータあるいはキー入力手段を用いる場合には、それらの通信ラインを結合するための端子を設けることができる。
【0043】
本発明の情報表示方法を実行するためのプログラムとは、例えば先述した次のような1)と2)をまとめたものである。
1)必須サブルーチン;
カード保有者が希望し登録されたジャンルに関わる販売サービス情報だけを情報表示部に表示する。
2)任意サブルーチン;
▲1▼顧客の商品の購入傾向に基づいて希望するジャンルを登録する。
▲2▼予め設定した時期に、情報表示部に表示する販売サービス情報を書換える。
▲3▼顧客の利用状況に応じて提供するポイント、あるいはその加算ポイントを表示する。
【0044】
カード保有者がカード挿入口(50)からカードを差し入れると、CPU(60)からの指令信号によりカード搬送手段(38)がカード(36)を搬送し、必要時にはカード(36)を所定位置で停止し、ヒートローラ型の表示画像消去手段(34)はCPU(60)からの指令信号により発熱作動してカード(36)上の不必要な表示画像を消去する。また、カード(36)の存在をモニタするカードセンサ(40)は、カード(36)が所定位置に達したときにはCPU(60)に存在信号を送信する。
【0045】
磁気ヘッド(42)は、CPU(60)からの指令信号により作動して、カード(36)の磁気記録部に非可視情報を書き込み、消去し又は更新する。サーマルヘッド(44)は、通電制御手段(46)を介する通電により発熱する微小ドット部位を有するヘッド部を備え、リニアモータ(47)、この例ではステップデジタルモータ、の駆動状態を制御する駆動制御装置(48)によりTD方向及びカード(36)の受容面に対する進退方向の動作が制御される。
【0046】
サーマルヘッド(44)のための駆動制御装置(48)には、CPU(60)からその出力ポートを介して駆動制御信号が入力され、通電制御手段(46)には、CPU(60)からその出力ポートを介して通電制御信号が入力される。
【0047】
メモリ・RAM(62)はCPU(60)の出力ポートを介して、CPU(60)からの指令に基いて所定のシーケンスプログラム等のプログラム、各手段を制御するための制御プログラム等の所要プログラム、所定の表示画像標準パターンデータ、表示画像を形成するための演算プログラムをCPU(60)に配出可能に格納する。
【0048】
メモリ・RAM(62)はCPU(60)の出力ポートを介して、各手段からの実測データ情報を呼出し可能に格納し、各手段からの情報に基いてCPU(60)が比較を含む演算をした演算結果を呼出し可能に格納し直(更新情報を格納)し、CPU(60)からの指令に基いて、入力された情報を呼出可能に格納し、かつ格納済み情報を新たに入力された情報によりCPU(60)が更新した結果を格納する。
具体的には、メモリ・ROM(61)は、ROM(リードオンリメモリ)以外のものであってもよく、メモリ(62)・RAMは、RAM(ランダムアクセスメモリ)以外のものであってもよい。
【0049】
また、この例の装置においては、目視不能な磁気記録情報を読み取り、書き込み、更新するための磁気ヘッド(42)に代えて又は磁気ヘッド(42)に加えて、図示してないが、カード(36)上の可逆的可視画像をデジタル画像として読み取るための光センサとして例えばCPU(60)とライン結合するジュアル光センサを設けることができ、このジュアル光センサは、CPU(60)の入出力ポートを介して光源駆動手段により駆動制御され、カード(36)上の可逆的可視画像を光照射する光源とカード(36)から反射する光情報を画像情報として受光し、モニタしたデータ情報をCPU(60)に送出、入力する。
【0050】
この場合には、画像データをカード(36)上に先に形成する際の印字のためのサーマルヘッド(44)の作動モード情報を、例えば位置情報と画素有無の情報からなるバイナリコード情報として記憶し、記憶された該作動モード情報に基いて、サーマルヘッド(44)により可逆画像を形成すべき領域について、サーマルヘッド(44)の駆動制御装置(48)及び通電制御手段(46)を、例えばテンプレートとしてデジタルフイルタを用いた太線化処理や拡大処理等の窓関数操作のようなコンピュータを用いたそれ自身公知の画像認識技術、デジタル画像処理法により設定し、該設定された可視画像形成の作動領域のための情報によってサーマルヘッド(44)の駆動及び通電制御手段を制御することができる。その画像データとしての情報をカード(36)に形成、更新する際の印字転写のためのサーマルヘッドの作動モード情報は、例えば可逆的色画像を走査する光源からの光情報を記憶することにより得ることができる。
【0051】
このような画像認識技術、デジタル画像処理法に関する参考書について念の為挙げれば、例えば、八木伸行、井上誠喜、林正樹、中須英輔、三谷公二、奥井誠人、鈴木正一、金次保明共書「C言語で学ぶ実践画像処理」平成8年6月8日(株)コロナ社、八木伸行、井上誠喜、林正樹、奥井誠人、合志清一共書「C言語で学ぶ実践デジタル映像処理」平成9年4月10日(株)コロナ社、Allen Gersho,Robert M.Gray著、古井貞煕、田崎三郎、小寺博、渡辺裕共訳「ベクトル量子化と情報圧縮」1998年11月10日(株)コロナ社,第58〜96頁は有益であり、画像認識技術のうち特にパターンマッチング法としては、例えばJorge L,C,Sanz & Anil K,Jain,”Machine-Vision Techniquics for inspection of printed wires boards and thick-films circuits”Optical Society of American,Vol,1-3,No.9/Sept,1986,pp1465-1482に数多くの方式が紹介されており、画像認識技術として注目されているパターンマッチング法(比較法)としては、Joan Mandevile ”Novel method for analysis of printed circuit Jargos”IBM J,Res.Develop.,Vol.29,No.1,JANUARY.1985のものがあり、これを用いたパターンマッチングの応用例としては例えば特公平8−7155号公報記載のものが挙げられる。
【0052】
<参考例>
以下に本発明に用いるカードの一部を構成する、支持体上に情報表示部を設けた可逆性感熱記録材料を参考例1と2で、さらにその記録材料に磁気記録層を設けたカードを参考例3で、説明する。
[参考例1]
(可逆性感熱記録材料)
下記の顕色剤及び発色剤を含む組成物A及びBを、それぞれボールミルで粒径1μm程度になるまで十分に粉砕・分散して記録層形成用塗布液を作製した。
Figure 0003960594
【0053】
厚さ100μmのポリエステルフィルム上に、塗布液Aを塗布、乾燥して膜厚約5μmの記録層Aを設けた。次に、記録層Aの上に、ポリビニルアルコールの10wt%水溶液を塗布、乾燥して厚さ約2μmの中間層を設けた。更に、中間層の上に、塗布液Bを塗布、乾燥して膜厚約5μmの記録層Bを設けた。
一方、厚さ4.5μmのポリエステルフィルムの片面に、接着剤層として飽和ポリエステル樹脂〔東洋紡(株)製、バイロン300〕のトルエン/メチルエチルケトン溶液を塗布、乾燥した。この層の厚さは約0.5μmであった。次に、記録層Bの上に、このフィルムを接着剤層と接するように重ね、圧力2kg(線圧)で温度125℃のヒートローラーを通して圧着した。
以上のようにして、中間層を挾んで記録層AとBを持ち、更に表面に保護層を持った記録材料を得た。
(発色操作)
この記録材料をホットプレートで125℃に加熱、急冷して、AとBの記録層が全面的に発色した状態とした(あずき色)。次に、サーマルヘッドで下記の条件で画像状に加熱し、そのときの発色色調を調べた。
(1)印加電圧13.3V、パルス幅1.6msecの条件で加熱したところ、緑色の色調のA層が消色する1方、B層が発色(緑色)が発色し、目視可能かつ更新可能な画像として良好な結果が得られた。
(2)印加電圧8.0V、パルス幅0.9msecの条件で加熱したところ、A層が赤色の色調に発色する1方、B層は消色し、同様に良好な結果が得られた。
このように、全体があずき色に発色した中に(1)及び(2)の条件で熱を印加することにより、赤と緑の画像が形成できた。
【0054】
[参考例2]
(可逆記録材料)
可逆記録材料として、フォトクロミック化合物である1,2−ビス(2−フェニル−4−トリフルオロメチルチアゾール)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン[以下PC1と略す]、1,2−ビス(3−(2−メチル−6−(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチエニル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン[以下PC2と略す]、1−(5−メトキシ−1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(5−シアノ−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン[以下PC3と略す]を用いた。
(発色操作)
PC1、PC2、PC3はそれぞれ、光照射前は無色であり、紫外光照射によって黄色、赤紫色、青色に変化した。また、白色光照射で再び無色に戻った。
PC1、PC2、PC3をそれぞれレジスト溶液中に10wt%分散し、フォトリソグラフィー法にて白色ポリエチレンテレフタレート基板(厚さ約0.5mm)にPC1、PC2、PC3の順でストライプ状のパターンを形成した。ピッチ幅は約220μm(線幅200μm、スペース20μm)であった。その後、感光層の表面に保護膜としてポリビニルアルコールの薄膜(2μm)を塗布して、可逆記録材料を作製した。レンズで集光した372nm紫外発光ダイオード(LED)を選択的に照射することで、同様に良好な印字画像が形成された。
【0055】
[参考例3]
以下に示す塗布液を準備し、参考例1と2において作製した可逆記録材料に、下記塗布液を乾燥重量が40g/mとなるようにようにして塗布後、ドライヤーで乾燥し、磁気記録層を設けて、本発明の顧客カードを作製した。
磁気記録層形成用塗布液
<A液>
バリウムフェライト(戸田工業製、MC−127) 50部
ポリアクリル酸ソーダ(東亜合成製、アロンT−40) 5部
カーボンブラック(38%分散液) 10部
水 35部
以上の組成からなる液をサンドグライダーで1時間分散させて分散A液を調製した。
<B液>
A液 50部
酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン 25部
水 25部
以上の液を混合攪拌させて磁気塗布液を調製した。
【0056】
本発明にしたがって、顧客の希望するジャンルに関わる販売サービス情報を、顧客カードに表示する方法について、3つの具体例をフローチャートを用いて示す。いずれも、顧客の店の利用状況に応じたポイント数およびその加算ポイント数を表示したものである。
<具体例1>
図6のフローチャートに示される具体例1は、レコード店での利用例であり、カード作成時顧客からの申出によって希望するジャンルを登録し、予め定めた時期に書換えを行なう例である。
<具体例2>
図7のフローチャートに示される具体例2は、書店での利用例であり、顧客の商品の購入傾向に基づいて希望するジャンルが登録され、予め定めた時期に書換えを行なう例である。
<具体例3>
図8のフローチャートに示される具体例3は、レコード店での利用例であり、カード作成時顧客からの申出によって希望するジャンルを複数組合わせて登録し、カード利用時に書換えを行なう例である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、顧客が必要とし好む販売サービス情報だけを顧客カードを媒体として入手可能となるため、従来のように情報を提供する側の一方的な意志によって時には顧客にとって不必要なものまで配布されることがなくなり、情報が効率的に提供され、かつ顧客カードの利便性を高めることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカード管理システムに使用されるカード状シートの一例を示す図である。
【図2】本発明のカード管理システムに使用されるカード状シートの他の一例を示す図である。
【図3】本発明の本発明に用いる、ICメモリを埋めこんだカード状シートの一使用例を示す図である。
【図4】本発明の画像記録材料の処理装置の構成概念例を示す図である。
【図5】本発明の情報表示カード管理システムの一例を示す図である。
【図6】具体例1のフローチャートである。
【図7】具体例2のフローチャートである。
【図8】具体例3のフローチャートである。
【符号の説明】
1 カード
1a 情報表示部
1b 印刷画像部
1c 情報記憶部
2 ICチップ
3 窪み部
4 非接触ICチップ
11 ウェハ
12 ウェハ基板
13 集積回路
14 接触端子
15 CPU
16 ROM
17 RAM
17a〜17j 記憶領域
18 入出力インターフェース
19 磁気塗膜アンテナ部
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 入出力インターフェース
30 回転無端ベルト状のカード搬送手段
32 プラテンローラ
34 表示画像消去手段
32 カード
38 回転無端ベルト状のカード搬送手段
40 カードセンサ
42 磁気記録ヘッド
43 プラテンローラ
44 サーマルヘッド
46 通電制御回路
47 リニアモータ
48 ヘッド駆動制御手段
50 カード挿入口
51 カード排出口
60 CPU
61 メモリ(ROM)
62 メモリ(RAM)

Claims (9)

  1. 情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を備えた顧客カードを用いコンピュータに記憶蓄積させた販売サービス情報のうち、カード保有者が必要とするジャンルに関わる販売サービス情報を前記情報表示部にエネルギー印加手段によって表示する方法であって、前記情報記憶部に、必要とするジャンルが予め登録され、かつコンピュータに、登録されたジャンルに関わる販売サービス情報だけをエネルギー印加によって前記情報表示部に表示する旨のプログラムが予め格納され、該プログラムにしたがって情報を表示することを特徴とする情報表示方法。
  2. コンピュータによって確認された必要とする販売サービス情報のジャンルを登録することによって、顧客カードを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報表示方法。
  3. コンピュータによって、登録されたジャンルを変更し更新することを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示方法。
  4. コンピュータによって、前記情報表示部に表示された販売サービス情報をエネルギー印加して書き換え更新することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報表示方法。
  5. 前回表示したときから一定期間経過した時点で書き換える旨のプログラムを予めコンピュータに格納し、該プログラムにしたがって前記情報表示部に表示された販売サービス情報をコンピュータによって書き換え更新することを特徴とする請求項4に記載の情報表示方法。
  6. 情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を少なくとも有し、前記情報記憶部に顧客が必要とするジャンルが予め登録され、前記情報表示部にコンピュータに記憶蓄積させた販売情報のうち、前記情報記憶部に登録したジャンルと一致する情報を抽出するプログラムに従ってコンピュータが抽出した情報だけを前記情報表示部に表示する顧客カード、販売サービス情報を記憶蓄積する手段、コンピュータに記憶蓄積させた販売情報のうち、前記情報記憶部に登録したジャンルと一致する情報を抽出し、該抽出した情報を前記情報表示部に表示する旨のプログラムをコンピュータに格納する手段、前記情報記憶部に識別情報を書き込み書き換える手段(情報書き換え手段)、前記販売サービス情報を読み出す手段(情報読み出し手段という)および前記情報表示部に情報を表示し消去するためにエネルギーを印加する手段(エネルギー印加手段という)から少なくともなることを特徴とする情報表示カード管理システム。
  7. エネルギー印加手段のエネルギーが熱であって、該熱エネルギー印加手段が情報表示用と情報消去用の別体で構成され、情報表示用がサーマルヘッドおよび情報消去用がサーマルヘッド、セラミックヒータ、熱ロールのいずれか1つであることを特徴とする請求項6に記載の情報表示カード管理システム。
  8. 情報記憶部と書き換え可能な情報表示部を少なくとも有し、前記情報記憶部に顧客が必要とするジャンルが予め登録され、予めコンピュータに格納され記憶蓄積された販売情報のうち、前記情報記憶部に登録したジャンルと一致する情報を抽出するプログラムに従ってコンピュータが抽出した販売サービス情報のみを、前記情報表示部に表示することを特徴とする顧客カード。
  9. 前記情報表示部が可逆性感熱記録材料から少なくともなることを特徴とする請求項8に記載の顧客カード。
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