JP3918252B2 - 非接触icカードおよびカードリーダライタ - Google Patents

非接触icカードおよびカードリーダライタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばクレジットカード、キャッシュカード、IDカード、プリペイドカードなどと称され、流通、物流,FA,OA、サービス業界分野などで利用され、磁気記録部、ICメモリなどの記憶手段に取引情報などを不可視情報として記憶する非接触ICカード、および、その非接触ICカードの情報を処理するカードリーダライタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、クレジットカードやキャッシュカードなどは、プラスチック製のカードに磁気ストライプを設けた磁気カードとして普及している。また、同じく磁気記録を利用したプリペードカードなども広く利用されている。さらに、最近では、これらに代わってカードにICチップを内蔵し、ICメモリに取引情報などを記憶させるICカード、あるいは、半導体レーザ光により、情報を光学的に読み書きする光カードなども登場し、大容量の携帯可能なカードとして注目されている。これらの大容量のカードの登場により、取引の多様化が可能になってきている。たとえば、取引後に銀行口座から取引金額を引落とすクレジット機能、チケットの予約機能、特定の場所に入退場する際のID照合機能などを1枚のカードで実現する、いわゆる多機能形カード、および、その処理装置が可能となってきた。
【0003】
しかし、取引が多様化するとともに、その取引内容をユーザが確認するためカードに取引に応じた内容表示をする必要性が生じてきている。これらのカードでは、携帯することを前提としているため表示面積も限られているとともに、取引の都度、表示内容が変わるため表示内容が迅速に書換可能でなければならない。
【0004】
これらの必要性を満足すべく種々の提案がなされている。たとえば、残額が一目でわかるように液晶表示部を設けたキャッシュカード、あるいは、図16に示すようなもの(たとえば特開平2−286398号公報参照)などが挙げられる。図16は従来の非接触式ICカードを示す斜視図である。図16において、2aは半導体集積回路(ICメモリ)、2bはループアンテナ、101は表示切り換えキー、102は液晶表示部である。図16のICカードでは、ICカードに液晶パネルの表示部102と表示切り換えキー101を設け、切換キー101の操作により、可視像の表示とバーコードの表示を切換えるようにしている。その他、ICカードに液晶表示部とキーボードを設け、キーボードの入力に基づく表示をさせるとともに、いわゆるカード形電卓と兼用させるものも登場している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の非接触式ICカードでは、可視像の表示に液晶表示素子を用いており、このような液晶表示素子を用いた場合、表示させるための電源、および、回路を別途に設けなければならず、カード自体に厚みを持たせ、薄形電池と専用回路を埋込まなければならない。最近、IC(集積回路)の実装技術の進歩、電池の薄形化などにより、かなり厚さの薄いカードが製造可能になっているが、電源を持たない場合に比べると、依然大きな差があり、収納性などが悪くなり、携帯性が損なわれてしまうといった問題点を有していた。また、表示を実現するための電源、専用回路などを設けるため、製造工程が増加し、高度な製造設備が必要となり、製造コストが非常に高くなってしまうといった問題点も有していた。
【0006】
この非接触ICカードでは、可視像を表示させるための電源および専用回路などを設ける必要がなく、携帯性を損なうことがなくなるとともに、製造工程の簡略化などが可能で低コスト化が図れることが要求され、また、このカードリーダライタでは、非接触ICカードに対して、少なくとも取引の都度、更新内容に応じた可視像あるいは指定内容に応じた可視像を表示させることが可能で、ユーザが必要とする情報を表示させることが可能なことが要求されている。
【0007】
本発明は、可視像を表示させるための電源および専用回路などを設ける必要がなく、携帯性を損なうことがなくなるとともに、製造工程の簡略化などが可能で低コスト化が図れる多機能形の非接触ICカード、および、非接触ICカードに対して、少なくとも取引の都度、更新内容に応じた可視像あるいは指定内容に応じた可視像を表示させることが可能で、ユーザが必要とする情報を表示させることが可能であるカードリーダライタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決する為に、熱変化により情報を表示する熱可逆性記録媒体に情報を書き込み、情報を格納する半導体集積回路にアクセスして情報を書き込みかつ消去し、帯状磁性体に対する書込み及び読み取りを行うカードリーダライタに使用される非接触ICカードであって、上記熱可逆性記録媒体、上記半導体集積回路及び上記帯状磁性体を備え、上記熱可逆性記録媒体、上記半導体集積回路及び上記帯状磁性体は、上記各々別のカード基板に設けられ、最上の上記カード基板の上側には上記可逆性記録媒体が設けられ、最下の上記カード基板の下側には上記帯状磁性体が設けられ、上記最上の上記カード基板の上記熱可逆性媒体は、当該カード基板の上側面のほぼ全域を覆うように構成した。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、熱変化により情報を表示する熱可逆性記録媒体に情報を書き込み、情報を格納する半導体集積回路にアクセスして情報を書き込みかつ消去し、帯状磁性体に対する書込み及び読み取りを行うカードリーダライタに使用される非接触ICカードであって、前記熱可逆性記録媒体、前記半導体集積回路及び前記帯状磁性体を備え、前記熱可逆性記録媒体、前記半導体集積回路及び前記帯状磁性体は、前記各々別のカード基板に設けられ、最上の前記カード基板の上側には前記可逆性記録媒体が設けられ、最下の前記カード基板の下側には前記帯状磁性体が設けられ、前記最上の前記カード基板の前記熱可逆性媒体は、当該カード基板の上側面のほぼ全域を覆うように構成されている。この構成により、上記熱可逆性記録媒体、半導体集積回路及び帯状磁性体に格納される3種の情報を一枚のカードにおいて取り扱うことができ、更に、最上のカード基板の上側には可逆性記録媒体が設けられ、最下のカード基板の下側には帯状磁性体が設けられ、最上のカード基板の熱可逆性媒体は、当該カード基板の上側面のほぼ全域を覆うことにより、上記熱可逆性記録媒体が表示する領域を極めて広く確保し、同時に、帯状磁性体を最下のカードの下側面に設ける際に、その左右(又は上下)の配置位置を選択自由にする。
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図14を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1による非接触ICカードを示す斜視図、図1(b)は図1(a)の分解斜視図である。図1において、1、2は第1、第2のカード基板、1aは熱可逆性記録媒体、2aは半導体集積回路、2bはループアンテナである。
【0037】
以上のような構成の非接触ICカードについて、その構造等を説明する。
図1の非接触ICカードは、熱可逆性記録媒体1aが形成される第1のカード基板1の下層面に半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成される第2のカード基板2の上層面を貼り付けた構成としたものであり、このICカードは複数の取引分野の取引を行なうことが可能な非接触ICカードである。各々のカード基板1、2の下層には粘着剤の接着剤(図示せず)を有しており、接着剤を介して、各々のカード基板が貼り付けられる。2種類の基板の接着強度の向上を図るため、好ましくは、半導体集積回路2a、2bが形成される第2のカード基板2の上層には、少なくとも粘着剤の接着剤(図示せず)を有して各々のカード基板1、2を貼り付けた方が良い。カード基板は、携帯する際の強度および製造コストなどを考慮して、たとえば、塩化ビニル板を用いている。熱可逆性記録媒体1aは、現行の熱可逆性記録媒体1aのみを用いるポイントカードなどと互換性を保つことができる。
【0038】
第2のカード基板2の内部には、EEPROMなどのICメモリが半導体集積回路2aとして埋設されていて、カードリーダライタ内のICメモリ読み書き制御部(後述)により、非接触的に、ICメモリの記憶内容を電気的に読み書きするようになっている。この際の給電および信号伝達のためのループアンテナ2bが第2のカード基板2の上層面所定部位に設けられている。ICメモリは、非接触的に、外部からの電源供給と電気信号の処理により、情報の書換えが可能であるとともに、取引内容に基づいた取引情報を格納する領域が一定のフォーマットで設定されている。
【0039】
半導体集積回路2aを構成するICメモリ及びループアンテナ2bが非接触ICカードの表面に露出しておらず、耐環境性、耐静電気性に優れた構成となっている。
【0040】
以上のように本実施の形態によれば、熱可逆性記録媒体1aにおいて可視像を書き換え、また、ループアンテナ2bを形成したことにより外部から電力、信号を得ることができるので、可視像を表示させるための電源および専用回路などを設ける必要がなく、携帯性を損なうことがなくなるとともに、製造工程の簡略化などが可能で低コスト化を図ることができる。また、熱可逆性記録媒体1aは、現行の熱可逆性記録媒体1aのみを用いるポイントカードなどと互換性を保つことができる。さらに、半導体集積回路2aを構成するICメモリ及びループアンテナ2bが非接触ICカードの表面に露出しておらず、耐環境性、耐静電気性に優れた構成となっている。
【0041】
(実施の形態2)
図2(a)は本発明の実施の形態2による非接触ICカードを示す斜視図、図2(b)は図2(a)の分解斜視図である。図2において、第1、第2のカード基板1、2、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bは図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。3は第3のカード基板、3aは帯状磁性体、3bは第3のカード基板3の上層面である。
【0042】
図2の非接触ICカードは、熱可逆性記録媒体1aが形成される第1のカード基板1の下層面に半導体集積回路2a、2bが形成される第2のカード基板2の上層面を貼り付け、半導体集積回路2a、2bが形成される第2のカード基板2の下層面側に帯状磁性体3aが形成される第3のカード基板3の下層面側を貼り付けた構成としたものであり、複数の取引分野の取引を行なうことが可能な非接触ICカードである。各々のカード基板1〜3の下層には粘着剤の接着剤(図示せず)を有しており、接着剤を介して、各々のカード基板1〜3が貼り付けられる。3種類のカード基板1〜3の接着強度の向上を図るため、好ましくは、半導体集積回路2a、2bが形成される第2のカード基板2の上層には、少なくとも粘着剤の接着剤(図示せず)を有して各々のカード基板を貼り付けた方が良い。
【0043】
カード基板1〜3は、携帯する際の強度および製造コストなどを考慮して、たとえば塩化ビニル板を用いている。帯状磁性体である磁気ストライプ3aは、第3のカード基板3の長手方向に帯状に設けられ、コード化されたユーザ登録番号や暗証番号などの情報が記憶されている。帯状磁性体である磁気ストライプ3aを設けることにより、現行の磁気ストライプ3aのみを用いているクレジットカードなどと互換性を保つことができる。又、熱可逆性記録媒体1aは、現行の熱可逆性記録媒体1aのみを用いるポイントカードなどと互換性を保つことができる。
【0044】
第2のカード基板2の内部には、EEPROMなどのICメモリが半導体集積回路2aとして埋設されていて、カードリーダライタ内のICメモリ読み書き制御部(後述)により、非接触的に、ICメモリの記憶内容を電気的に読み書きするようになっている。この際の給電および信号伝達のためのループアンテナ2bが第2のカード基板2の上層面所定部位に設けられている。ICメモリは、非接触的に、外部からの電源供給と電気信号の処理により、情報の書換えが可能であるとともに、取引内容に基づいた取引情報を格納する領域が一定のフォーマットで設定されている。
【0045】
半導体集積回路2aを構成するICメモリ及びループアンテナ2bが非接触ICカードの表面に露出しておらず、耐環境性、耐静電気性に優れた構成としている。
【0046】
以上のように本実施の形態によれば、第1、第2のカード基板1、2の他、帯状磁性体3aが形成された第3のカード基板3を有することにより、帯状磁性体3aにおいてデータの書き換えを行うことができ、現行の磁気ストライプ3aのみを用いているクレジットカードなどと互換性を保つことができる。
【0047】
(実施の形態3)
図3(a)は本発明の実施の形態3による非接触ICカードを示す斜視図、図3(b)は図3(a)の分解斜視図である。なお、図3(b)で、1bは第1のカード基板1の上層面である。
【0048】
図3の非接触ICカードは、第1のカード基板1と第3のカード基板3とが第2のカード基板2に対して上下逆である点が実施の形態2と異なるのみである。
【0049】
以上のように本実施の形態によれば、第2のカード基板2の上側に第3のカード基板3を配置し、第2のカード基板2の下側に第1のカード基板1を配置したことにより、現行の磁気ストライプ3aのみを用いているクレジットカードなどと互換性を保つことができ、また、熱可逆性記録媒体1aを有する第1のカード基板1が第2のカード基板2の下側に配置されているので、第2のカード基板2の半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが熱可逆性記録媒体1aから遠くなり、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bに対する熱負荷が低減される。
【0050】
(実施の形態4)
図4(a)は本発明の実施の形態4による非接触ICカードを示す分解斜視図、図4(b)は図4(a)に示す各カード基板を一体化したときの断面図である。図4(b)の断面図の断面位置を図4(a)のV−V線で示す。図4において、第1、第2、第3のカード基板1、2、3、熱可逆性記録媒体1a、上層面1b、半導体集積回路2a、ループアンテナ2b、帯状磁性体3aは図3と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。6はICメモリ2aの厚み相当分の凹部である。
【0051】
このように構成された非接触ICカードについて、その構造等を説明する。
図4の非接触ICカードは、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成される第2のカード基板2の上層側が貼り付けられる第3のカード基板3の下層面にはICメモリ2aに対応した領域にICメモリ2aの厚み相当分の凹部6を有し、接着剤(図示せず)を介して第2のカード基板2と第3のカード基板3とを貼り付けた構成としたものであり、ICメモリ2aを含む第2のカード基板2に第3のカード基板3を貼り付ける時の応力を低減すると共に、非接触ICカードの表面が凹凸になることを回避した構成としている。
【0052】
この構成をとる事により、後で述べるが、図12、図13に示すように、帯状磁性体である磁気ストライプ3aに対する書き込み及び読み取りを行う磁気ヘッド17と非接触ICカード面、及び熱可逆性記録媒体1aに対する情報の書き込みと消去を行うサーマルヘッド12および熱消去ヘッド11と非接触ICカード表面との接触状態が良好となり、安定した磁気ストライプ3aへの書き込み、読み取り、及び熱可逆性記録媒体1aに対する情報の書き込み、消去が行われる。
【0053】
以上のように本実施の形態によれば、第2のカード基板2の上層側には帯状磁性体3aが形成される第3のカード基板3が貼り付けられ、第2のカード基板2の下層側には熱可逆性記録媒体1aが形成された第1のカード基板1が貼り付けられ、第3のカード基板3は、帯状磁性体3aが形成された上層面の裏面領域である下層面には半導体集積回路の有するICチップに対応した領域に凹部6を有することにより、ICチップが凹部に収納されるので、製造の容易化、ICカードの小形化を図ることができると共に、第2のカード基板2に第3のカード基板3を貼り付ける時の応力を低減し、非接触ICカードの表面が凹凸になることを回避することができる。
【0054】
(実施の形態5)
図5(a)は本発明の実施の形態5による非接触ICカードを示す斜視図、図5(b)は図5(a)の分解斜視図、図5(c)は図5(a)の非接触ICカードの断面図である。図5(c)の断面図の断面位置を図5(b)のW−W線で示す。図5において、第1、第2、第3のカード基板1、2、3、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2b、帯状磁性体3a、凹部6は図4と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。4は熱可逆性記録媒体1aも半導体集積回路2aも帯状磁性体3aも形成されていない無情報カード基板である。
【0055】
このように構成された非接触ICカードについて、その構造等を説明する。
図5の非接触ICカードは、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成される第2のカード基板2の上層側が貼り付けられる無情報カード基板4の下層面にはICメモリ2aに対応した領域にICメモリ2aの厚み相当分の凹部6を有し、接着剤(図示せず)を介して第2のカード基板2と無情報カード基板4とを貼り付けた構成としたものであり、ICメモリ2aを含む第2のカード基板2に無情報カード基板4を貼り付ける時の応力を低減すると共に、非接触ICカードの表面が凹凸になることを回避した構成としている。また、カード基板2、3、4又はカード基板1、2、4の貼り付け厚さを規定の厚さにした。
【0056】
以上のように本実施の形態によれば、第2のカード基板2の上層側に無情報カード基板4を貼り付け、第2のカード基板2の下層側に第1のカード基板1又は第3のカード基板3を貼り付け、無情報カード基板4の下層面にはICメモリ2aに対応した領域にICメモリ2aの厚み相当分の凹部6を形成したことにより、ICメモリ2aを含む第2のカード基板2に無情報カード基板4を貼り付ける時の応力を低減すると共に、非接触ICカードの表面が凹凸になることを防止することができる。また、ICメモリ(半導体集積回路)2aが形成される第2のカード基板2の上層を表面に露出させず、また第1のカード基板1と前記第3のカード基板3のいずれかの上層を表面に露出させると共に規定の厚さに貼り付けることにより、半導体集積回路2aが表面に露出しないので、外部からの影響を防止することができる。
【0057】
(実施の形態6)
図6(a)は本発明の実施の形態6による非接触ICカードを示す分解斜視図、図6(b)は組立て説明図、図6(c)は組立て後の断面図である。図6において、第1、第2のカード基板1、2、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bは図4と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。5はL型断面の無情報カード基板、5aは無情報カード基板5の端面である。
【0058】
このように構成された非接触ICカードについて、その構造等を説明する。
図6に示す非接触ICカードは、無情報カード基板5の断面がL型断面であり、このL型断面の凹部に半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成された第2のカード基板2を含め、熱可逆性記録媒体1aが上層に形成された第1のカード基板1を、接着剤(図示せず)を介して、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成される第2のカード基板2の上層が非接触ICカードの表面に露出せず、熱可逆性記録媒体1aが形成される第1のカード基板1の上層が非接触ICカードの表面に露出するように、また非接触ICカードの規定の厚さになるように貼り付けたものである。
【0059】
なお、本実施の形態では第2のカード基板2の下層側には第1のカード基板1を貼り付けるようにしたが、これは例えば図5に示す第3のカード基板3でもよい。
【0060】
以上のように本実施の形態によれば、ICメモリ(半導体集積回路)2aが形成される第2のカード基板2の上層を表面に露出させず、また第1のカード基板1の上層を表面に露出させると共に規定の厚さに貼り付けることにより、半導体集積回路2aが表面に露出しないので、外部からの影響を防止することができる。
【0061】
(実施の形態7)
図7(a)は本発明の実施の形態7による非接触ICカードを示す分解斜視図、図7(b)はエンボス加工前の無情報カード基板を示す斜視図、図7(c)は図7(a)の非接触ICカードの組立て後の断面図である。図7(c)の断面図の断面位置を図7(b)のX−X線で示す。図7において、第1、第2のカード基板1、2、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2b、無情報カード基板5、凹部6は図5、図6と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。7はエンボス領域である。
【0062】
このように構成された非接触ICカードについて、その構造等を説明する。
図7に示す非接触ICカードは、無情報カード基板5の断面がL型断面であり、このL型断面の凹部に半導体集積回路2a、2bが構成された基板を含め、熱可逆性記録媒体1aが上層に形成された第1のカード基板1を、接着剤(図示せず)を介して、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成される第2のカード基板2の上層が非接触ICカードの表面に露出せず、熱可逆性記録媒体1aが形成される第1のカード基板1の上層が非接触ICカードの表面に露出するように、また非接触ICカードの規定の厚さになるように貼り付けたものである。
【0063】
また、無情報カード基板5のL型断面の凸部にエンボスを施せる領域(エンボス領域)7を確保しており、このエンボス領域7に、特定の人の識別情報をエンボス加工による凹凸で刻印することができる。
【0064】
なお、本実施の形態では第2のカード基板2の下層側には第1のカード基板1を貼り付けるようにしたが、これは例えば図5に示す第3のカード基板3でもよい。
【0065】
以上のように本実施の形態によれば、ICメモリ(半導体集積回路)2aが形成される第2のカード基板2の上層を表面に露出させず、また第1のカード基板1の上層を表面に露出させると共に規定の厚さに貼り付けることにより、半導体集積回路2aが表面に露出しないので、外部からの影響を防止することができる。また、無情報カード基板5のL型断面の凸部にエンボスを施せる領域7を確保しており、このエンボス領域7に、特定の人の識別情報をエンボス加工による凹凸で刻印することができる。さらに、ICメモリ2aが凹部6に収納されるので、製造の容易化、ICカードの小形化を図ることができると共に、第2のカード基板2に第1のカード基板1を貼り付ける時の応力を低減し、非接触ICカードの表面が凹凸になることを回避することができる。
【0066】
(実施の形態8)
図8(a)は本発明の実施の形態8による非接触ICカードを示す分解斜視図、図8(b)は実施の形態8の変形例を示す分解斜視図、図8(c)は図8(a)、(b)の非接触ICカードの組立て後の断面図である。図8(c)の断面図の断面位置を図8(a)、(b)のY−Y線で示す。図8において、第1、第2のカード基板1、2、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2b、凹部6は図4と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。
【0067】
このように構成された非接触ICカードについて、その構造等を説明する。
図8(a)に示す非接触ICカードは、熱可逆性記録媒体1aが形成される第1のカード基板1の下層面に、半導体集積回路2a、2bが形成される第2のカード基板2の上層面を貼り付け、第2のカード基板2の下層面側に、熱可逆性記録媒体1aが形成される第1のカード基板1の下層面側を貼り付けたものであり、非接触ICカードの表裏両面にカードの内容が表示できるという構成にしたものである。
【0068】
また、図8(b)に示す非接触ICカードは、帯状磁性体3aが形成される第3のカード基板3の下層面に、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bが形成される第2のカード基板2の上層面を貼り付け、第2のカード基板2の下層面側に、帯状磁性体3aが形成される第3のカード基板3の下層面側を貼り付けたものであり、現行の磁気ストライプ3aのみを用いているクレジットカードなどと互換性を保つことができ、しかも、非接触ICカードの表裏両面に帯状磁性体3aを機能させることができる。
【0069】
以上のように本実施の形態によれば、第2のカード基板2の上下の両面に第1のカード基板1又は第3のカード基板3を貼り付けるようにしたことにより、非接触ICカードの表裏両面にカードの内容が表示でき、帯状磁性体3aが形成された第3のカード基板3を両面に貼り付けた場合にはクレジットカードなどと互換性を保つことができる。
【0070】
(実施の形態9)
図9(a)〜(e)は本発明の実施の形態9による非接触ICカードを示す平面図である。図9において、第1、第2の第1のカード基板1、2、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2bは図4と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。図9(a)〜(e)に示す非接触カードは、熱可逆性記録媒体1aの情報の書き込みと消去が可能な表示領域は、これに対応する裏面領域が、半導体集積回路部2aとループアンテナ2bの領域を避けた位置とした非接触ICカードであり、サーマルヘッド、熱消去へッドにより熱負荷を与えて、熱可逆性記録媒体1aの情報の書き込みと消去を行う際、ICメモリ2a、ループアンテナ2bを含む半導体集積回路部2aに対する熱負荷の影響を低減する構成としている。
【0071】
以上のように本実施の形態によれば、熱可逆性記録媒体1aの情報の書き込みと消去が可能な表示領域は、これに対応する裏面領域が、半導体集積回路部2aとループアンテナ2bの領域を避けた位置としたことにより、サーマルヘッド、熱消去へッドにより熱負荷を与えて、熱可逆性記録媒体1aの情報の書き込みと消去を行う際、ICメモリ2a、ループアンテナ2bを含む半導体集積回路部2aに対する熱負荷の影響を低減することができる。
【0072】
(実施の形態10)
図10は本発明の実施の形態10による非接触ICカードを示す平面図である。図10において、第1、第2のカード基板1、2、熱可逆性記録媒体1a、半導体集積回路2a、ループアンテナ2b、エンボス7は図4、図7と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。図10に示す非接触ICカードは、熱可逆性記録媒体1aの情報の書き込みと消去が可能な表示領域は、エンボス領域7を避けた位置としたものであり、エンボス加工に於ける熱可逆性記録媒体1aの情報表示面の面歪みを回避した構成としている。
【0073】
以上のように本実施の形態によれば、熱可逆性記録媒体1aの情報の書き込みと消去が可能な表示領域をエンボス領域7を避けた位置としたものであり、エンボス加工に於ける熱可逆性記録媒体1aの情報表示面の面歪みを回避することができる。また、エンボス加工に於ける加工歪み等の半導体集積回路部2a、ループアンテナ2bへの悪影響を回避することができる。
【0074】
(実施の形態11)
図11は本発明の実施の形態11によるカードリーダライタを示す構成図である。図11において、Aは非接触ICカード、1aは熱可逆性記録媒体、16はカードリーダライタ、22はキーボード、23は表示部、26はホストコンピュータ、27は端末装置である。カードリーダライタ16は、複数の取引分野の取引を行なうための非接触ICカードの情報の処理装置である。
【0075】
このように構成されたカードリーダライタの構成、機能等について説明する。
図11において、Aは上述したように非接触ICカードであり、たとえば、図2に示すように、プラスチック製、塩化ビニル等の各々のカード基板には、磁気ストライプ3a、ICメモリ2a、および、カードリーダ・ライタとデータのやり取りを行う際に使用するループアンテナ2bが設けられているとともに、与える加熱温度により繰返し可視像の書換表示が可能な熱可逆記録媒体を用いた可視像表示部1aが設けられている。
【0076】
なお、非接触ICカードAは、それ1枚で複数の取引分野の取引を行なうことが可能で、取引時の内容に応じた取引情報を不可視情報として記憶、書換えが可能なように構成されている。
【0077】
カード処理装置であるカードリーダライタ16は、非接触ICカードAの取引処理などを行なうものであり、取引する分野の数に応じた種類が用意されている。図12はカード処理装置であるカードリーダライタ16を示す構成図である。
【0078】
図12において、17は非接触ICカードAに設けられた磁気ストライプ3aの内容を電気信号に変換する磁気ヘッド、18は磁気ヘッド17を駆動制御する磁気読み書き駆動制御部、19はICメモリ2aの内容をループアンテナ2bを介して非接触的に読み書きするICメモリ読み書き制御部、20は熱可逆記録媒体を用いた可視像表示部1aの表示内容を書換えるための表示書き換え部、21は取引時に入力が必要な指定項目がある場合にその処理を行なう指定入力処理部、22は指定入力処理部21に接続され指定入力を行なうキーボード、23は取引時の内容および指定内容などを表示する液晶表示素子、発光ダイオードなどからなる上述の表示部、24は表示部23を駆動制御する表示駆動制御部、25はこれら全体の制御を司る主制御部としてのCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)、26は上述のホストコンピュータである(ホストコンピュータ26は図11に示すようにカードリーダライタ16を構成しない)。
【0079】
ホストコンピュータ26には、カード処理装置であるカードリーダライタ16が読み込んだ非接触ICカードAの記憶内容がCPU25から送られる。ホストコンピュータ26は、内容を判断、更新するとともに、非接触ICカードAの表示内容を更新した内容に書換えるように、カード処理装置であるカードリーダライタ16に対し指示を出す。さらに、複数接続されているカード処理装置であるカードリーダライタ16に対し、それぞれの動作を一括管理している。端末装置27は、本システムを管理する管理者が、遠隔操作により、カード処理装置であるカードリーダライタ16の動作状況、システムのチェック、変更などを行なうためのものであり、ホストコンピュータ26に接続されている。これら各ユーザが所有するICカードに対し、取引に応じた複数のカード処理装置であるカードリーダライタ16、ホストコンピュータ26、端末装置27が接続されてシステムが構成されている。
【0080】
次に、図1、2を用いて非接触ICカードAの構成について詳細に説明する。カード基板は、携帯する際の強度および製造コストなどを考慮して、たとえば、プラスチック製、塩化ビニル板等を用いている。帯状磁性体である磁気ストライプ3aは、第3のカード基板3の長手方向に帯状に設けられ、コード化されたユーザ登録番号や暗証番号などの情報か記憶されている。帯状磁性体である磁気ストライプ3aを設けることにより、現行の磁気ストライプ3aのみを用いているクレジットカードなどと互換性を保つことができる。第2のカード基板2の内部には、EEPROMなどのICメモリ2aが埋設されていて、カードリーダライタ16内のICメモリ読み書き制御部19により、非接触的に、ICメモリ2aの記憶内容を電気的に読み書きするようになっている。この際の給電および信号伝達のためのループアンテナ2bが第2のカード基板2の上層面所定部位に設けられている。ICメモリ2aは、外部からの電源供給と電気信号の処理により、情報の書換えが可能であるとともに、取引内容に基づいた取引情報を格納する領域が一定のフォーマットで設定されている。たとえば、第1格納領域にはユーザの登録および履歴情報、第2格納領域にはクレジット取引情報、第3格納領域にはチケット予約情報というように設定される。したがって、カードリーダライタ16内のICメモリ読み書き制御部19から、取引に応じた領域のアドレスが指定されることにより、非接触的に、格納先から必要な記憶情報を読込み、書換えることが可能になる。
【0081】
以上述べた帯状磁性体である磁気ストライプ3aとICメモリ2aとにより、取引の不可視情報の記憶、書換えが行なわれる。
【0082】
可視像表示部1aでは、後述する与える加熱温度により繰返し可視像の書換えが可能な熱可逆性記録媒体が用いられ、カードリーダライタ16により、不可視情報の記憶、書換内容に基づいた可視像の書換えが行なわれる。
【0083】
次に、非接触ICカードAの可視像表示部1aに用いている、与えられる加熱温度によって繰返し可視像の書換えが可能な記録媒体について詳細に説明する。図14は可視像表示部1aの断面層構成図である。図14において、8は可視像形成時にコントラストを得るための着色層、9は書換可能な記録層、10は傷や摩耗から記録層9を含む各層を保護する保護層である。各層8、9、10は第1のカード基板1上に形成されている。記録層9は、与える加熱温度によって透明状態と白濁状態に繰返し変化する記録媒体で構成されており、たとえば、図15に示すような状態変化が生しる。
【0084】
図15は温度に対する透明状態を示すグラフ図である。図15に示すT2〜T3が透明化温度、T4〜T5が白濁化温度である。このような状態変化を起こす記録媒体については、学会などでもその特性に関する研究報告がされている(たとえば、第4回ノンインパクトプリンティング技術シンポジウム論文集、3−2、P57(昭和62年))。したがって、この記録層9の部分的な領域に選択的に白濁加熱と透明加熱を与えることにより、白濁部分と透明部分を作り出すことが可能となり、着色層8の色が見える透明部分と白濁部分とのコントラストによって可視像か形成される。さらに、白濁加熱と透明加熱を与える領域を変えることによって、繰返し任意の可視像に書換えることが可能になる。このような熱可逆性記録媒体は、主に高分子マトリックス中に低級脂肪分酸を分散させた高分子/低分子複合膜材料で構成され、透明状態および白濁状態に変化する温度は、材料の成分比や添加剤の種類によって変えることが可能である。本実施の形態では、たとえば、熱板を2秒間押付けたときの条件で、透明化が70〜100℃(T2〜T3)、白濁化が110〜180℃(T4〜T5)の特性を示す材料を使用している。
【0085】
次に、非接触ICカードAの可視像表示部1aの表示内容を書換えるときのカードリーダライタの動作等について図13を用いて詳細に説明する。図13はカードリーダライタ16の熱表示書き換え動作を説明するための説明図である。図13において、11は現取引が行なわれる前に表示されていた可視像を消去する熱消去へッド、12は新しい可視像を形成するサーマルヘッド、13は非接触ICカードAを搬送して可視像表示部1aを熱消去へッド11とサーマルヘッド12に圧接させるプラテンローラ、14、15はこれら熱消去ヘツド11およびサーマルヘッド12をそれぞれ駆動する駆動回路である。熱消去へッド11は、通電により発熱する発熱抵抗体を熱および電気的に絶縁性の基板上に帯状に設けてなり、これら発熱抵抗体を駆動回路14によって記録媒体が透明化する温度に通電発熱させ、これらと接触しながら移動する可視像表示部1aに全面消去加熱を与えることにより、既画像を消去するようになっている。サーマルヘッド12は、熱消去ヘッド11によって消去された可視像表示部1aが順次送られ、ライン上に並ぶ発熱低抗体を駆動回路15により画素単位で選択的に発熱させて、記録媒体が白濁化する加熱を与えることにより、新しい可視像が形成される。したがって、カードリーダライタ16により、取引に応じた可視像表示部1aの書換えが実現される。
【0086】
ここで、可視像表示書換を構成する熱消去へッド11は、特に高価な材料や、特殊な製造技術を用いることなく構成することができるため、大きなコスト高になることもない。また、サーマルヘッド12においては、現存する一般の感熱プリンタと特に変わりなく、記録媒体の白濁化温度も感熱紙の発色温度と類似しているため、感熱記録用のサーマルヘッド12の技術をそのまま用いることが可能である。さらに、本実施の形態では、可視像表示書換を、熱消去へッド11とサーマルヘッド12の2つのデバイスで構成したが、サーマルヘッド12で画素単位で選択的に白濁化加熱するのと同時に、それ以外の画素を透明化温度になるよう駆動制御すれば、熱消去ヘッド11を用いずに、サーマルヘッド12単独で構成することも可能である。
【0087】
次に、本実施の形態において、非接触ICカードA及びカードリーダライタ16を実際に使用する際の具体的な運用例を説明する。カードリーダライタ16は、それぞれ目的とする取引に応じて複数の機能構成が取られている。たとえば、第一例として、カードリーダライタ16は、販売店のレジに設置され、非接触ICカードAを用いて買物をするときのクレジット取引を行ない、指定した銀行口座から代金を自動引落し支払いするための処理が行なわれる。店員が品物の金額、支払条件(分割、一括など)をキーボード22等によって入力し、非接触ICカードAをカードリーダライタ16にかざすと、ICメモリ2a内に記憶されているユーザ登録番号、過去の取引履歴、取引有効期限、取引限度額などを読み込み、取引可能か否かの判断を行なう。また、ホストコンピュータ26との交信により、ブラックリストにのっていないかなどのチェックを行なう。取引の判断結果などは表示部23に表示され、即座に確認が可能である。正常に取引が行なわれた場合、その履歴をICメモリ2a内の第2格納領域に記憶させるとともに、非接触ICカードAをカードリーダライタ16に挿入すると、その日付と、店舗名、引落し金額が可視像表示部1aに表示され、ユーザに対し、そのときの取引結果を残すことが可能となる。
【0088】
次に、第二例としてのカードリーダライタ16は、航空券チケット、宿泊施設などの予約を行なうときの処理装置であり、チケット販売所、予約センタなど、市街の要所に設置される。ユーザが非接触ICカードAをカードリーダライタ16にかざし、希望する予約情報をキーボード22により指定すると、ホストコンピュータ26によって情報が呼び出され、表示部24に表示される。ここで、ユーザの希望する空席、あるいは、空部屋などが確認され、キーボード22により予約指定を行なうと、ホストコンピュータ26に予約登録される。さらに、再度、非接触ICカードAをカードリーダライタ16にかざすと、非接触ICカードAのICメモリ2a内の第3格綱領域に予約内容が記憶される。さらに、非接触ICカードAをカードリーダライタ16に挿入すると、可視像表示部1aには予約期間、予約施設などの予約情報か表示され、ユーザに対して、そのときの予約結果を残すことができる。
【0089】
次に、第三例のカードリーダライタ16は、特定の場所に対しての入場券を管理する処理装置である。企業などで特定の人物しか入れない部署がある場合、非接触ICカードAを従業員証として用い、非接触ICカードAをカードリーダライタ16にかざすだけで、非接触ICカードA内に記憶されているIDコードを第三例のカードリーダライタ16によって照合することで、入退出の可不可を判定する。また、第三例のカードリーダライタ16は、出退勤の時刻管理をも行なうことが可能で、ICメモリ2a内の他の格納領域に出退勤時刻を記憶させるとともに、非接触ICカードAをカードリーダライタ16に挿入することにより、可視像表示部1aに出退勤時刻を表示させることにより、出退勤時刻の履歴を残しておくことが可能になる。
【0090】
また、上述した第一〜第三のカードリーダライタ16で、それぞれの取引を行なった場合、非接触ICカードAの可視像表示部1aには、それぞれの取引内容に対し、それぞれ非接触ICカードAをカードリーダライタ16に挿入すれば、最も新しい取引内容が表示されるが、非接触ICカードAをカードリーダライタ16に挿入しなければ、前の取引の内容には書換えないといった処理がなされる。
【0091】
なお、本実施の形態では、可視像表示部の熱可逆記録層に用いる、加熱温度により透明状態と白濁状態に繰り返し変化する記録媒体として、高分子/低分子複合膜材料を用いたが、本発明を適用できる記録材料としては前記実施例の材料に限定されず、熱エネルギの制御のみで可逆的な色調変化をするロイコ染料を発色源とした記録材料でも適応できる。
【0092】
以上説明したように本実施の形態によれば、複数の取引分野の取引情報を取扱う非接触ICカードAにおいて、可視像を表示させるための電源および専用回路を持つことなく、可視像の書換表示が可能となる。したがって、カードの携帯性を損なうことが無くなるとともに、製造工程の簡略化などが可能になるため、カードの低コスト化が可能になる。また、上記非接触ICカードAを処理するカードリーダライタ16では、取引の都度、取引内容に応じた可視像への書換え、指定した表示内容への書換えが可能になり、非接触ICカードAのユーザか必要とする情報を表示させることが可能になる。
【0093】
【発明の効果】
本発明の記載の発明は、熱変化により情報を表示する熱可逆性記録媒体に情報を書き込み、情報を格納する半導体集積回路にアクセスして情報を書き込みかつ消去し、帯状磁性体に対する書込み及び読み取りを行うカードリーダライタに使用される非接触ICカードであって、前記熱可逆性記録媒体、前記半導体集積回路及び前記帯状磁性体を備え、前記熱可逆性記録媒体、前記半導体集積回路及び前記帯状磁性体は、前記各々別のカード基板に設けられ、最上の前記カード基板の上側には前記可逆性記録媒体が設けられ、最下の前記カード基板の下側には前記帯状磁性体が設けられ、前記最上の前記カード基板の前記熱可逆性媒体は、当該カード基板の上側面のほぼ全域を覆うように構成されている。この構成により、上記熱可逆性記録媒体、半導体集積回路及び帯状磁性体に格納される3種の情報を一枚のカードにおいて取り扱うことができ、更に、最上のカード基板の上側には可逆性記録媒体が設けられ、最下のカード基板の下側には帯状磁性体が設けられ、最上のカード基板の熱可逆性媒体は、当該カード基板の上側面のほぼ全域を覆うことにより、上記熱可逆性記録媒体が表示する領域を極めて広く確保し、同時に、帯状磁性体を最下のカードの下側面に設ける際に、その左右(又は上下)の配置位置を選択自由にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1による非接触ICカードを示す斜視図
(b)(a)の分解斜視図
【図2】(a)本発明の実施の形態2による非接触ICカードを示す斜視図
(b)(a)の分解斜視図
【図3】(a)本発明の実施の形態3による非接触ICカードを示す斜視図
(b)(a)の分解斜視図
【図4】(a)本発明の実施の形態4による非接触ICカードを示す分解斜視図
(b)非接触ICカードの組立て直前の断面図
【図5】(a)本発明の実施の形態5による非接触ICカードを示す斜視図
(b)(a)の分解斜視図
(c)非接触ICカードの組立て直前の断面図
【図6】(a)本発明の実施の形態6による非接触ICカードを示す分解斜視図
(b)組立て説明図
(c)組立て後の断面図
【図7】(a)本発明の実施の形態7による非接触ICカードを示す分解斜視図
(b)エンボス加工前の無情報カード基板を示す斜視図
(c)非接触ICカードの組立て直前の断面図
【図8】(a)本発明の実施の形態8による非接触ICカードを示す分解斜視図
(b)実施の形態8の変形例を示す分解斜視図
(c)非接触ICカードの組立て直前の断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態9による非接触ICカードを示す平面図
(b)本発明の実施の形態9による非接触ICカードを示す平面図
(c)本発明の実施の形態9による非接触ICカードを示す平面図
(d)本発明の実施の形態9による非接触ICカードを示す平面図
(e)本発明の実施の形態9による非接触ICカードを示す平面図
【図10】本発明の実施の形態10による非接触ICカードを示す平面図
【図11】本発明の実施の形態11によるカードリーダライタを示す構成図
【図12】カード処理装置であるカードリーダライタを示す構成図
【図13】カードリーダライタの熱表示書き換え動作を説明するための説明図
【図14】可視像表示部の断面像構成図
【図15】温度に対する透明状態を示すグラフ
【図16】従来の非接触ICカードを示す斜視図
【符号の説明】
1 第1のカード基板
1a 熱可逆性記録媒体
2 第2のカード基板
2a 半導体集積回路(ICメモリ)
2b ループアンテナ
3 第3のカード基板
3a 帯状磁性体(磁気ストライプ)
4、5 無情報カード基板
6 凹部
7 エンボス
8 着色層
9 記録層
10 保護層
11 熱消去ヘッド
12 サーマルヘッド
13 プラテンローラ
14、15 駆動回路
16 カードリーダライタ
17 磁気ヘッド
18 磁気読み取り駆動制御部
19 ICメモリ読み書き制御部
20 熱表示書き換え部
21 指定入力処理部
22 キーボード
23 表示部
24 表示駆動制御部
25 CPU
26 ホストコンピュータ
27 端末装置
A 非接触ICカード

Claims (1)

  1. 熱変化により情報を表示する熱可逆性記録媒体に情報を書き込み、情報を格納する半導体集積回路にアクセスして情報を書き込みかつ消去し、帯状磁性体に対する書込み及び読み取りを行うカードリーダライタに使用される非接触ICカードであって、
    前記熱可逆性記録媒体、前記半導体集積回路及び前記帯状磁性体を備え、
    前記熱可逆性記録媒体、前記半導体集積回路及び前記帯状磁性体は、前記各々別のカード基板に設けられ、最上の前記カード基板の上側には前記可逆性記録媒体が設けられ、最下の前記カード基板の下側には前記帯状磁性体が設けられ、前記最上の前記カード基板の前記熱可逆性媒体は、当該カード基板の上側面のほぼ全域を覆うことを特徴とする非接触ICカード。
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