JP2002103654A - 可逆性感熱記録装置および可逆性感熱記録カード - Google Patents

可逆性感熱記録装置および可逆性感熱記録カード

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JP2002103654A
JP2002103654A JP2000295906A JP2000295906A JP2002103654A JP 2002103654 A JP2002103654 A JP 2002103654A JP 2000295906 A JP2000295906 A JP 2000295906A JP 2000295906 A JP2000295906 A JP 2000295906A JP 2002103654 A JP2002103654 A JP 2002103654A
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reversible thermosensitive
thermosensitive recording
card
recording
roll
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Atsushi Kutami
篤 久田見
Naoki Imahashi
直樹 今橋
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可逆性感熱記録カードの搬送性を改善し、異
音の発生を防止することが可能な可逆性感熱記録装置の
実現を課題とする。 【解決手段】 可逆性感熱記録カード搬送手段は複数の
搬送ロール7、8を有し、この搬送ロールの少なくとも
1つが、高さおよび大きさが0.01〜0.1mmで搬
送ロール7、8の基材の硬度以上に硬い硬度を有する材
質からなる突起をその表面に有する突起ロールであるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆性感熱記録装
置および可逆性感熱記録カードに関し、特にその搬送性
を改善した可逆性感熱記録装置および可逆性感熱記録カ
ードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、会員カード、IDカード、ク
レジットカード、キャッシュカードなどが広く用いられ
ている。これらのカードには、機械的に読取りが可能な
情報として、磁気記録方式、光記録方式、あるいはIC
記録方式等によって、情報が記録されている。しかしな
がら、これらの記録情報は機械的に読取り、あるいは書
き込みが可能なものの、機械装置を介さねば読み取れな
いという不便さも有していた。特に目視によって情報を
所得することができることが望まれている。これを解決
する手段として、カード上に、温度に依存して可逆的に
書き換え可能な可視情報を記録する可逆性感熱記録分を
設けた可逆性感熱記録カードが提唱されている。
【0003】ところが、従来の可逆性感熱記録カード
は、視認性の観点から、100℃付近で消去し、120
℃付近で発色するタイプが多かったが、黒、青などの発
色タイプは、ロイコ染料を使用したり、消去幅を広くし
たり、画像保存性を上げたりするため、どうしても消去
温度が高くなり、そのため、消去温度での裏材の変形で
カードと消去ヘッドが貼り付き、搬送不良になったり、
異音を発生したりするという問題があった。これらは、
カード基材のTG(ガラス転移温度)が高いと問題ない
が、他の情報記録加工ができるためには、材料としてT
Gが40〜100℃のポリ塩化ビニル樹脂を用いるか、
素材中にPET−G、ABSなどが含まれないといけな
い。TGが低いと変形して搬送性、印字消去に支障が生
じる。可逆性感熱記録部の消去ヘッドには、一般にセラ
ミックバー、サーマルヘッドなど、カードをこするタイ
プのものが用いられる。当然、印字ヘッドでも印字エリ
アの大きさによっては同じ現象が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
可逆性感熱記録カードはその消去温度で変形し、カード
と消去ヘッドが貼り付き、搬送不良になったり、搬送中
に異音を発生したりするという問題があった。また、加
熱範囲は部分的ではあるが、記録時にも同様な現象が発
生する。本発明は、比較的簡単な方法でこの問題を解決
して、搬送不良が発生せず、かつ、搬送中に異音が生じ
ることのない可逆性感熱記録装置および可逆性感熱記録
カードの実現を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、カード状のカード基材上に、その白濁・
透明度が熱により可逆的に変化する可逆性感熱記録層お
よび保護層を順次設けた可逆性感熱記録部を全面、また
は部分的に積層して設けた可逆性感熱記録カードを搬送
する搬送手段と、前記可逆性感熱記録部の白濁・透明度
を熱的に変化させて印字と消去を行う印字消去手段とを
具備する可逆性感熱記録装置において、前記搬送手段は
前記可逆性感熱記録カードを搬送するための複数の搬送
ロールを有し、この搬送ロールの少なくとも1つが、高
さおよび大きさがそれぞれ0.01〜0.1mmで前記
搬送ロールの基材の硬度以上に硬い硬度を有する材質か
らなる突起をその表面に有する突起ロールであることを
特徴とする。
【0006】また、カード基材上に、耐熱性の支持体の
上に加熱によりその白濁・透明度が可逆的に変化する可
逆性感熱記録層および保護層を順次設けた可逆性感熱記
録部を全面、または部分的に接着剤を介して積層して設
けた可逆性感熱記録カードにおいて、前記カード基材は
1つ以上のTG(ガラス転移温度)40〜100℃のプ
ラスチックシートからなる総厚さ0.1〜1.0mmの
カード状の基材であることを特徴とする。さらに、前記
カード基材は1つ以上のプラスチックシートからなり総
厚さ0.05〜0.2mmのカード状の基材であること
を特徴とする。これらにより、搬送不良が発生せず、か
つ、搬送中に異音が生じることのない可逆性感熱記録装
置および可逆性感熱記録カードを実現することができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる可逆性感熱
記録カードと可逆性感熱記録装置を添付図面を参照にし
て詳細に説明する。
【0008】本発明の可逆性感熱記録カードに用いられ
る可逆性感熱記録材料は、熱により透明度や色調が可逆
的に変化し、エネルギーの印加がなければ常温で色調及
び/又は透明度が異なる2以上の形態を保持できるもの
であることが好ましい。例として、ポリマーを2種以上
混合して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化する
もの(特開昭61−258853号公報)、液晶高分子
の相変化を利用したもの(特開昭62−66990号公
報)、常温より高い第1の特定温度で第1の色の状態と
なり、第1の特定温度よりも高い第2の特定温度で加熱
し、その後、冷却することにより第2の色の状態となる
もの等が挙げられる。特に、第1の特定温度に加熱した
後と第1の特定温度より高い第2の特定温度に加熱した
後で冷却することにより、透明度や濁度、色調などの色
の状態が変化するものは、制御しやすい温度を制御に用
いるため好適に用いられる。
【0009】これらの具体例としては、樹脂中に脂肪酸
などの長鎖低分子を分散し、第1の特定温度で透明状態
となり、第2の特定温度に加熱後冷却すると白濁状態と
なるもの(特開昭55−154198号公報)、特定の
樹脂と脂肪酸等を用い第1の特定温度で白濁状態とな
り、第2の特定温度で透明状態となるもの(特開平3−
169590号公報)、ロイコ染料と長鎖アルキル顕色
剤を用い第2の特定温度に加熱後、黒、赤、青等に発色
し、第1の特定温度で消色するもの(特開平5−124
360号公報、特開平5−294063号公報、特開平
6−171225号公報)、ロイコ染料と両性顕色剤を
用い第1の特定温度で発色し、第2の特定温度で消色す
るもの(特開平2−188293号公報、特開平2−1
88294号公報)等が挙げられる。
【0010】これらの中でも、脂肪酸などの有機低分子
物質を樹脂中に分散したもので第1の特定温度で透明状
態となり、第2の特定温度に加熱後、白濁状態となるも
のは、物理的変化であるため、保存安定性が良く、感度
及び耐久性も良いという利点があり、好ましく用いられ
る。また、ロイコ染料を用いた黒、赤、青等に発色する
ものはコントラストがよいため好適に用いられ、ロイコ
染料を用いたタイプの中でも長鎖アルキル顕色剤を用い
たものは発色と消色の温度を制御しやすいため、さらに
好ましく用いられる。この樹脂母材及びこの樹脂母材中
に分散された有機低分子物質を主成分とし第1の特定温
度で透明状態となり、第2の特定温度に加熱後冷却する
と、白濁状態となる熱可逆表示記録材料を具体的に説明
する。
【0011】この熱可逆表示記録材料に用いられる樹脂
としては、ガラス転移温度が50℃以上が好ましく、6
0℃以上が更に好ましく、100℃以下が好ましく、8
0℃以下が更に好ましい。具体的には、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ドニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレ
ート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデ
ン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリ
レート又はポリメタクリレート或いはアクリレート、メ
タクリレート共重合体;シリコーン樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、ポリビニルアル
コール、ポリアクロレイン、ポリカーボネート等が挙げ
られる。これらの樹脂は少なくとも1種で、或いは2種
以上混合して用いてもよい。
【0012】さらに繰り返し耐久性を向上させるには、
樹脂を架橋することが好ましく、架橋する方法としては
熱、紫外線、電子線が好ましい。樹脂を架橋させる際に
は、各種の架橋剤を用いても良い。例えば、熱架橋の場
合には、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体などのヒドロキシル基を有する樹脂にイソシアネ
ート基を有する材料を組み合わせて架橋する方法があ
り、紫外線架橋、電子線架橋の場合には、アクリル系ま
たはメタクリレート系のモノマーやオリゴマーを樹脂と
ともに用いて架橋する方法などがあるが、これらに限定
されるものではない。
【0013】一方、有機低分子物質としては記録層中で
粒子状になるものであればよく、一般に融点30〜20
0℃、好ましくは50〜200℃程度のものが使用され
る。このような有機低分子物質としては、長鎖炭化水素
を有する長鎖炭化水素含有化合物が好ましい。長鎖炭化
水素の炭素数は、6以上が好ましく、8以上が更に好ま
しく、10以上が特に好ましく、50以下が好ましく、
40以下が更に好ましく、30以下が特に好ましい。こ
の炭素数は、一つの分子の中で2カ所以上に分割されて
いてもよく、一つの分子内の炭化水素鎖の合計の炭素数
を表している。
【0014】有機低分子物質は、低融点の材料と高融点
の材料を組み合わせて用いることが好ましい。低融点有
機低分子物質と高融点低分子物質の融点の温度差は30
℃以上が好ましく、40℃以上が更に好ましく、50℃
以上が特に好ましい。融点の異なる有機低分子物質を組
み合わせて用いることにより、透明になる温度の範囲を
拡大することができる。低融点有機低分子物質の融点
は、50℃以上が好ましく、70℃以上が更に好まし
く、80℃以上が特に好ましく、100℃未満が好まし
い。低融点有機低分子物質の融点が上がると画像耐熱性
が向上する。高融点有機低分子物質の融点は、100℃
以上が好ましく、120℃以上が更に好ましく、130
℃以上が特に好ましく、140℃以上がより好ましく、
200℃以下が好ましく、180℃以下がさらに好まし
く、170℃以下が特に好ましい。高融点有機低分子物
質の融点が上がると、低融点有機低分子物質の融点との
温度差が拡大し、透明化温度幅が広くなり、処理速度が
上がっても透明化しやすくなり、高融点有機低分子物質
の融点が下がると画像形成の感度が向上する。
【0015】低融点有機低分子物質の具体例としては、
脂肪酸エステル、二塩基酸エステル、多価アルコールジ
脂肪酸エステル、高級アルキル基を有するケトン、脂肪
酸、アルキルアミド、アルキル尿素が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは少なくとも1
種あるいは2種以上混合して用いられる。また次に、本
発明で用いられる高融点有機低分子物質としては、脂肪
族飽和ジカルボン酸、高級アルキル基を有するケトンか
ら誘導されるセミカルバゾン、α−ホスホノ脂肪酸、脂
肪酸アミド、脂肪族ビスアミド、脂環式ジカルボン酸、
ステロイド骨格を有する脂肪酸などが挙げられ、上記の
ものが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0016】これらは、1種又は2種以上混合して用い
られる。これらの低融点有機低分子物質と高融点有機低
分子物質の混合重量比は、95:5〜5:95が好まし
く、90:10〜10:90が更に好ましく、80:2
0〜20:80が特に好ましい。なお、感熱層中の有機
低分子物質と樹脂との割合は、重量比で2:1〜1:1
6程度が好ましく、1:2〜1:8がさらに好ましく、
1:2〜1:4が特に好ましい。樹脂の比率がこれ以下
になると、有機低分子物質を樹脂中に保持した膜に形成
することが困難となり、またこれ以上になると、有機低
分子物質の量が少ないため、不透明化が困難になる。
【0017】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、可塑剤等の添加
剤を添加することができる。これらは、例えば特開昭6
3−104879号公報、特開昭63−178079号
公報などの公報に開示されている。しかしながら、本発
明において使用できる添加剤はこれらに限定されるもの
ではない。
【0018】次に、ロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を
用い、発色と消色が可能な熱可逆表示記録材料の詳細を
説明する。この熱可逆表示記録材料は樹脂バインダー中
にロイコ染料および顕色剤を分散させることによって形
成される。ここで用いられるロイコ染料は、例えばトリ
フェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合
物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合
物、インドリノフタリド系化合物などから選択できる。
顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をも
つ構造、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基、
リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、例え
ば、長鎖炭化水素基が連結した構造をもつ化合物であ
る。連結部分にはヘテロ原子を含む2価の基を介してい
ても良く、また長鎖炭化水素基中にもヘテロ原子を含む
2価の基または芳香族基が含まれていても良い。具体的
には特開平5−124360号公報などに記載されてい
る公知の顕色剤が使用できる。この顕色剤の融点は80
℃以上が好ましく、120℃以上が更に好ましく、20
0℃以下が好ましく、180℃以下が更に好ましい。
【0019】カード基材に可逆性感熱記録部を設ける方
法としては、例えば、支持体上に可逆性感熱記録層を設
け、支持体の反対面に接着剤を設けた可逆性感熱記録媒
体を用い、カード基材上にその可逆性感熱記録媒体を貼
り付ける方法などがある。ここで粘着剤より接着剤の方
が好ましく、さらに接着剤の中でもホットラミネートタ
イプがより接着力が高まり、印字消去を繰り返しても基
材とラベルが剥がれにくいため好ましい。ホットラミネ
ートの温度は60℃以上が好ましく、70℃以上が更に
好ましく、80℃以上が特に好ましく、また、200℃
以下が好ましく、180℃以下がさらに好ましい。この
温度が低すぎると、印字消去を繰り返した際にカード基
材とラベルが剥がれやすくなり、また、この温度が高す
ぎるとカード基材が変形してしまい、均一な印字や完全
な消去ができなくなる。また、吸湿性のものは、高湿環
境でもろくなる。
【0020】このラミネート温度は可逆性感熱記録材料
の画像消去温度であることが好ましい。すなわち、樹脂
母材及びこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質を
主成分とし、第1の特定温度で透明状態となり、第2の
特定温度に加熱後冷却すると白濁状態となる熱可逆表示
記録材料ではラミネート温度が透明化温度であることが
好ましく、ロイコ染料と長鎖アノレキル顕色剤を用い、
発色と消色が可能な熱可逆表示記録材料ではラミネート
温度が消色温度であることが好ましい。ラミネート温度
が画像消去温度であると、熱可逆記録部を画像消去状態
にするために再加熱する必要がなくなり、カード製造工
程を1工程増やす必要がないという利点がある。しか
し、接着力向上には、画像発色温度での加工は必要であ
り、基材の組み合わせで2工程以上増やしてもよい。
【0021】さらに、ホットラミネートの場合には、可
逆性感熱記録媒体を設けた側の表面と接着剤を設けた側
の表面を重ね合わせた際には40℃以下では接着、粘着
もしぐは転写が発生しないことが好ましい。40℃以下
で接着剤の一部が可逆性感熱記録層を設けた側の表面に
転写するとサーマルヘッドなどで印字する際に均一な画
像が形成できなくなるという問題を生じる。そのため、
ホットラミネートで用いられる接着剤の軟化温度は50
℃以上が好ましく、60℃以上が更に好ましく、70℃
以上が特に好ましい。
【0022】樹脂母材及びこの樹脂母材中に分散された
有機低分子物質を主成分とし、第1の特定温度で透明状
態となり、第2の特定温度に加熱後冷却すると、白濁状
態となる可逆性感熱記録の例では、支持体上に光反射層
を設け、その上に接着層を設け、さらに可逆性感熱記録
層、保護層を設け、支持体の反対面に接着剤を設けてい
る。
【0023】支持体は機械的に強靭で柔軟性や可とう性
を有する厚さの比較的薄いポリエステルフィルム、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレン、その他高分子材料
からなるプラスチックフィルム等を用いることができ
る。支持体の厚みは3〜180μmが好ましく3〜38
μmが更に好ましい。3μm以下だと、可逆性感熱記録
層、保護層などの塗布に支障があり、180μm以上だ
とラミネートの変形が大きくなるし、熱が高温になる。
【0024】光反射層は、可逆牲感熱記録層の白濁・透
明のコントラストを向上させる層であり、光反射層の下
層部を隠ぺいする効果も有している。光反射層は、従来
公知の真空蒸着層、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法等により設けることができる。膜厚は200〜
2000Åが好ましい。材料は、例えばAl、Cr、S
n、Ni、Cu等の金属が好ましい。
【0025】接着層は、必要に応じて印刷法、コーティ
ング法等により、樹脂を膜厚0.1〜10μm程度に設
けるもので、光反射層と可逆性感熱記録層の接着性を確
保するものである。使用可能な樹脂としては、例えばポ
リ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の従
来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線または電
子線硬化樹脂を単独、或いは、混合物として用いること
ができる。
【0026】保護層は、例えばアクリル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂等の従来公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬化樹脂を単
独、或いは、それらの混合物として用いることができ
る。樹脂を公知の印刷法、コーティング法等により、膜
厚1〜10μm程度に設けるものである。さらに保護層
の耐性を向上させるために、イソシアネート系等の硬化
剤、有機もしくは無機フィラー等を透明性を損なわない
範囲で添加することができる。
【0027】ラミネート用の接着剤層の材料の例として
は、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、
ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオ
レフィン系樹脂、ポリビニルブチーラール系樹脂、アク
リル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共
重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコ
ーン系樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。接着剤層の厚みは0.5〜15μm程度が
好ましく、2〜12μmが更に好ましい。特に吸湿を好
む樹脂は、極力除く。この強度アップのために、熱硬化
材、UV硬化材、EB硬化材が具備されてもよい。ま
た、2つ以上の層での積層でもよい。
【0028】ロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を用い、
発色と消色が可能な可逆性感熱記録媒体の例を示す。支
持体上に可逆性感熱記録層を設け、その上に中間層、保
護層を設け、支持体の反対面に接着剤もしくは粘着剤層
を設けている。中間層は必要に応じて設けられ、一般の
熱可塑性、熱硬化性樹脂や紫外線、電子線硬化性樹脂が
用いられる。ロイコ染料の光分解を防止するために紫外
線吸収剤を添加しても良い。中間層の厚みは0.5〜5
μm程度が好ましい。保護層および接着剤もしくは粘着
剤層は、上述の樹脂母材中に分散された有機低分子物質
を主成分とする可逆性感熱記録媒体と同様に形成され
る。
【0029】ホットラミネートによって、カード基材と
可逆性感熱記録媒体を接着させる際には、プレス装置な
どにより圧力を加えることが好ましい。この際の圧力は
10〜50kg/cm2 が好ましい。この圧力が低すぎ
るとラベルをカード基材と同一面まで埋め込むことが困
難になり、この圧力が高すぎるとカード基材内部に歪み
を生じ可逆性感熱記録媒体の表面がフラットになり傷つ
きやすくなる。
【0030】カード基材と可逆性感熱記録媒体の接着力
は500g/cm以上が好ましく、700g/cm以上
が特に好ましく、1000g/cm以上がより好まし
い。接着力がこれより低いと印字消去を繰り返した際
に、カード基材とラベルが剥がれてしまうという問題を
生じる。接着力の測定は表面性試験機(HEIDON杜
製)を用いて、引き剥がし速度を150mm/minと
して、180度引きはがし法により測定する。
【0031】なお、カード基材は、2つ以上で構成され
たTG40〜100℃の樹脂で、通常センターコアとセ
ンターコアの両面または片面に設けられるオーバーシー
トにより構成された複数の層をもっており、センターコ
アは印刷適性を有する白色、有色あるいは透明なプラス
チックシートが適用できる。例えば、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン等の
ポリオレフィン、ポリカーボネート、ABS樹脂等の材
料が使用できる。厚みとしては400〜1000μmが
好ましく、550〜700μmが更に好ましい。
【0032】オーバーシートは印刷適性を有する白色、
有色あるいは透明なプラスチックシートが適用できる。
例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル、ポリエチ
レンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポーリカー
ボネート、ABS樹脂等の材料が使用できる。厚みとし
ては50〜200μmが好ましく、50〜150μmが
更に好ましい。センターコアとオーバーシートの間、も
しくはカード表面の任意の部位に印刷により画像(絵
柄、文字)を形成することができる。
【0033】なお、100〜1000kg/cm2 、6
0〜200℃の1回以上のラミネートで加工して得た発
色消去する可逆性感熱記録カードを、高さと大きさが
0.01〜0.1mm、材質が基材の硬度以上のプラス
チック、金属、無機物の材質を有した図1(a)に示す
ような突起ロールで搬送しながら、サーマルヘッドで印
字し、セラミックバーまたはサーマルヘッドで消去をす
ることで、従来のゴムロールでは搬送しにくく、異音を
発生することがあったものが、異音の発生なく問題なく
搬送でき、印字と消去品質もよくなり、耐久性も向上し
た。
【0034】高さと大きさは、小さいとゴムロールと同
じ効果になり、高すぎるとカードが傷つきやすくなる。
特に基材の裏面に設けることで、可逆性感熱記録面を傷
つけずに耐久性を保持することができる。さらに、印字
ヘッド、消去ヘッドの真下か後にこのロールがあると、
搬送性の向上、異音防止の効果がある。手前での操作で
は、印字ヘッド、消去ヘッドでジャムする虞がある。ま
た、カードの裏面の傷もできるだけ目立たないようにす
るためには、ロールめ幅を、できるだけ小さくするか、
突起の面積を少なくするか、部分的にするかで、これに
よりカードの外観の寿命がよくなる。最低線接触で1個
以上占めていれば問題なく搬送することができる。な
お、このロールは、金属・プラスチックロールを基本
に、メッキを施して細かい金層の突起を形成する。しか
し、コストがかかるため、ダイヤモンド粉体で形成する
ことで、容易に突起ロールを提供することができる。ま
た、図1(b)のようにマスキングして突起のある部分
の面積を狭くすることで、更なるコスト低減が図れる。
金属が主体になっているので、ゴムロールの汚れによる
劣化、静電気によるごみ付着もなく、ロールの耐久性も
向上する。
【0035】印字ヘッド、消去ヘッドの押さえ圧は、弱
過ぎると印字と消去の機能をはたさないが、強すぎると
搬送が妨げられる。よって、ここでは、サーマルヘッド
で2〜100g/mm2 、セラミックバーで0.1〜1
00g/mm2 とするが、これでも、基材の材質によっ
て左右される。
【0036】上記のように、可逆性感熱記録媒体の支持
体以外の基材の材質は、通常TG40〜100℃で、消
去温度ですぐ変形する。特に、1secで上記条件で1
0%より大きく変形すると搬送不良や異音が発生する。
そこで変形防止するために、できるだけTG100℃付
近の樹脂を基材の構成に投入するが、情報記録手段によ
って構成が変わったりするので、層の厚さ、数、層の位
置、樹脂の混合、ポリウレタンなどの形状記憶タイプの
混合、TG100℃以上の樹脂や金属や無機物の混合で
調整して、消去温度で圧力1kg/cm2 secで変形
10%以下に構成すると、搬送不良や異音が発生しな
い。
【0037】さらに、可逆性感熱記録層の表面の摩擦係
数が0.1〜0.05になるように、シリコーンオイル
や、フッ素などの滑材を添加して調整して、消去ヘッ
ド、印字ヘッドとの接触のタイミングをなめらかにする
ことで、さらに効果があがり、記録面の傷の発生を抑え
ることも可能になる。裏面は、摩擦係数が高いと、ゴム
ロール、プラスチックロール、金属ロールで搬送しやす
く、特に、上記の摩擦係数より高いと効果がある。ま
た、凹凸を特にRa0.1〜0.5μmにするために、
シリカ、炭酸カルシウム、マイカなど印字、消去ヘッド
を摩耗しない無機物で構成した保護層を設けることで、
印字、消去ヘッドをクリーニングして、可逆性感熱記録
カードの寿命をあげることができる。
【0038】上記可逆性感熱記録カードは、複合機能と
して、次の2タイプがあり、1つ以上の機能が付加され
ている。情報記録部は、機械的に書き込み/読み取りが
可能な情報記憶が可能なタイプで、公知の磁気記憶手
段、IC記憶手段あるいは光記憶手段を単独又は組み合
わせて設けたものである。磁気記憶手段は通常テープ状
の磁気ストライプとしてカード基材上に形成されてお
り、ごの磁気ストライプは、図示しないが支持体上に剥
離層を介して形成された磁気ストライプからなる磁気ス
トライプ転写テープをカード基材上に配置し、熱転写に
より磁気ストライプをカード基材上に転写形成した後、
さらにカード基材全体を熱プレスにより面一加工を施
し、カード基材に埋め込まれたもので、磁気ストライプ
はカード基材内部に押し込まれ、カード基材表面とは面
一状となっている。
【0039】また、IC記憶手段は、CPU及び/又は
メモリ、或いはそれらを1チップ化したICチップと、
ICチップと電気的に接続される配線回路、外部接続端
子などを含め、電気的な要素が一体化されているICモ
ジュールであり、このICモジュールは、カード基材に
形成された凹部に、外部接続端子を表として埋設され、
接着剤等を介して固定される。この外部接続端手面とカ
ード基材表面とは面一状となっている。さらに、光記憶
手段は、金属合金の相変化もしくは光磁気変化を利用す
るもので、通常レーザの熱モードを利用して情報を記憶
し、同じくレーザを用いて情報を読みとるものである。
一回きりの情報記録部としてのもう1つのタイプは、バ
ーコード印刷や、ペン書き、印刷表示、エンボスなどの
記録された情報との組み合わせもよい。今までは、カー
ドで基材の総厚さ0.1〜1.0mmのものの搬送改善
であったが、耐熱性のあるシート上の腰のない0.05
〜0.18mmのものにも,この装置を適用することが
できる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてより具体的に
説明する。 (実施例1)市場で使用しているリコーTC(Thermoch
romic )フィルムBC651−M(25μm)をラミネ
ートフィルム2とし、図2(a)のように印刷を施した
TG50℃の白色PVC0.56mm基材4とTG50
℃の透明PVC0.1mm基材3の上に、圧力10kg
/cm2 、温度100℃、時間20minでラミネート
してカードを作成した。これを印字装置九州松下製R3
000に、図3に示した搬送部の構成で突起ロール1を
1つ以上設けて印字消去したところ、異音や搬送不良が
生じなかった。変形度合いは、消去温度に対し5%程度
である。図3中、カード表面側のロールには図1(c)
に示したような幅の狭いせま幅ロール7を用い、可逆性
感熱記録部に直接ロールが当たらないようにした。
【0041】(実施例2)市場で使用しているリコーT
CフィルムBC650−M(25μm)2を、図2
(b)のように印刷を施したTG60℃の白色PVC
0.28mm基材2枚4−1、4−2とTG50℃の透
明PVC0.1mm基材3の上に、圧力10kg/cm
2 、温度100℃、時間20minでラミネートしてカ
ードを作成した。これを印字装置九州松下製R3000
に、図3に示した搬送部の構成で突起ロールを1つ以上
設けて印字消去したところ、異音や搬送不良が生じなか
った。変形度合いは、消去温度に対し1%程度である。
【0042】(実施例3)市場で使用しているリコーC
R(Color Rewritable)フィルム430GD(38μ
m)を、図2(a)のように印刷したTG50℃の白色
PVC0.56mm基材とTG50℃の透明PVC0.
1mm基材の上に、圧力10kg/cm2 、温度140
℃、時間20minでラミネートしてカードを作成し
た。これを印字装置九州松下製R3000に、図3に示
した搬送部の構成で突起ロールを1つ以上設けて印字消
去したところ、異音や搬送不良が生じなかった。変形度
合いは、消去温度に対し10%程度である。
【0043】(実施例4)市場で使用しているリコーC
Rフィルム430GD(38μm)を、基材100μm
の帝人製白色PET(UP−2)にラミネートして形成
したA4シートを、図4に示した搬送部の構成で突起ロ
ールを1つ以上設けて形成した印字消去機で印字消去し
たところ異音や搬送不良が生じなかった。
【0044】(実施例5)市場で使用しているリコーC
Rフィルム430GD(38μm)上にさらにUV樹脂
C4−782(DIC製)を1μmコートして摩擦係数
1.0以上とし、図2(a)のように印刷したTG70
℃の白色PVC0.56mm基材とTG70℃の透明P
VC0.1mm基材の上に、圧力10kg/cm2 、温
度140℃、時間20minでラミネートしてカードを
作成した。これを印字装置九州松下製R3000に、図
3に示した搬送部の構成で突起ロールを1つ以上設けて
印字消去したところ、異音や搬送不良は生じなかった。
【0045】(実施例6)市場で使用しているリコーC
Rフィルム430GD(38μm)上にさらにJSR製
OPニスKZ7011を1μmコートして摩擦係数0.
09にし、図2(a)のように印刷したTG50℃の白
色PVC0.56mm基材とTG50℃の透明PVC
0.1mm基材の上に、圧力10kg/cm2 、温度1
40℃、時間20minでラミネートして表面粗さRa
0.1のカードを作成した。これを印字装置九州松下製
R3000に、図3に示した搬送部の構成で突起ロール
を1つだけ設けて印字消去したところ、異音や搬送不良
は生じなかった。
【0046】(比較例1)市場で使用しているリコーT
CフィルムBC651−M(25μm)を図2(a)の
ように印刷したTG50℃の白色PVC0.56mm基
材とTG50℃の透明PVC0.1mm基材の上に、圧
力10kg/cm2 、温度100℃、時間20minで
ラミネートしてカードを作成した。これを印字装置九州
松下製R3000で印字消去したところ、異音や搬送不
良が生じた。
【0047】(比較例2)市場で使用しているリコーT
CフィルムBC651−M(25μm)を図2(a)の
ように印刷したTG35℃の白色PVC0.56mm基
材とTG35℃の透明PVC0.1mm基材の上に、圧
力10kg/cm2 、温度100℃、時間20minで
ラミネートしてカードを作成した。これを印字装置九州
松下製R3000に、図3に示した搬送部の構成で突起
ロールを1つ以上設けて印字消去したところ、異音や搬
送不良が生じた。変形度合いは、消去温度に対し20%
程度である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
発明は、カード状のカード基材上に、その白濁・透明度
が熱により可逆的に変化する可逆性感熱記録層および保
護層を順次設けた可逆性感熱記録部を全面、または部分
的に積層して設けた可逆性感熱記録カードを搬送する搬
送手段と、可逆性感熱記録部の白濁・透明度を熱的に変
化させて印字と消去を行う印字消去手段とを具備する可
逆性感熱記録装置において、搬送手段は複数の可逆性感
熱記録カードを搬送するための搬送ロールを有し、この
搬送ロールの少なくとも1つが、高さおよび大きさが
0.01〜0.1mmで搬送ロールの基材の硬度以上に
硬い硬度を有する材質からなる突起をその表面に有する
突起ロールであることを特徴とする。これにより、可逆
性感熱記録カードの搬送性を改善し、異音の発生を防止
することが可能な可逆性感熱記録装置を実現することが
できる。
【0049】本発明の請求項2の発明は、突起ロール
は、可逆性感熱記録カードを、可逆性感熱記録部を有す
る面の裏面に接して搬送することを特徴とする。これに
より、可逆性感熱記録カードの表面に傷が発生すること
を防止でき、可逆性感熱記録カードの耐久性を保つこと
が可能な可逆性感熱記録装置を実現することができる。
【0050】本発明の請求項3の発明は、突起ロール
は、可逆性感熱記録カードの搬送路で、印字消去手段の
印字を行う印字ヘッドおよび消去を行う消去ヘッドの外
側に設けられることを特徴とする。これにより、印字ヘ
ッドおよび消去ヘッドの押し圧の余裕度をアップするこ
とができ、可逆性感熱記録カードの搬送性と印字・消去
性の改善を同時に可能にする可逆性感熱記録装置を実現
することができる。
【0051】本発明の請求項4の発明は、突起ロールの
突起は、ロール表面をエッチング処理して形成されるこ
とを特徴とする。これにより、突起ロールの加工を容易
に実現することができ、可逆性感熱記録カードの搬送性
を改善し、異音の発生を防止した可逆性感熱記録装置を
廉価に実現することができる。
【0052】本発明の請求項5の発明は、突起ロールの
突起は、ダイヤモンド粉体を金属メッキした物質で形成
されることを特徴とする。これにより、突起ロールの加
工コストを下げることができ、可逆性感熱記録カードの
搬送性を改善し、異音の発生を防止した可逆性感熱記録
装置を廉価に実現することができる。
【0053】本発明の請求項6の発明は、突起ロールの
突起は、突起ロールの表面に部分的に設けられることを
特徴とする。これにより、突起ロールの加工コストを下
げることができ、可逆性感熱記録カードの搬送性を改善
し、異音の発生を防止した可逆性感熱記録装置を廉価に
実現することができる。
【0054】本発明の請求項7の発明は、カード基材上
に、耐熱性の支持体の上に加熱によりその白濁・透明度
が可逆的に変化する可逆性感熱記録層および保護層を順
次設けた可逆性感熱記録部を全面、または部分的に接着
剤を介して積層して設けた可逆性感熱記録カードにおい
て、カード基材は1つ以上のTG(ガラス転移温度)4
0〜100℃のプラスチックシートからなる総厚さ0.
1〜1.0mmのカード状の基材であることを特徴とす
る。これにより、搬送性を改善し、異音の発生を防止す
ることが可能な可逆性感熱記録カードを実現することが
できる。
【0055】本発明の請求項8の発明は、可逆性感熱記
録カードのカード基材は、可逆性感熱記録部の消去温度
において、1kg/cm2 の加重に対し厚み変形量が1
0%以下であることを特徴とする。これにより、搬送性
を一層改善し、異音の発生を防止することが可能な可逆
性感熱記録カードを実現することができる。
【0056】本発明の請求項9の発明は、可逆性感熱記
録カードの可逆性感熱記録部を有する面の摩擦係数が、
可逆性感熱記録部の消去温度において、0.01〜0.
1であることを特徴とする。これにより、カード表面の
傷の発生を防止することが可能な可逆性感熱記録カード
を実現することができる。
【0057】本発明の請求項10の発明は、可逆性感熱
記録カードの可逆性感熱記録部を有する面の摩擦係数に
比べ、その裏面の摩擦係数が大きいことを特徴とする。
これにより、搬送性をさらに改善し、異音の発生を防止
することが可能な可逆性感熱記録カードを実現すること
ができる。
【0058】本発明の請求項11の発明は、可逆性感熱
記録カードの可逆性感熱記録部を有する面の表面粗さ
が、Ra0.1〜5μmであることを特徴とする。これ
により、印字ヘッドや消去ヘッドの摩耗を抑え、印字ヘ
ッドや消去ヘッドに対してクリーニング効果を有する可
逆性感熱記録カードを実現することができる。
【0059】本発明の請求項12の発明は、可逆性感熱
記録カードの可逆性感熱記録部を有する面の裏面の表面
粗さが、Ra0.1〜5μmであることを特徴とする。
これにより、搬送ロールの摩耗を抑え、搬送性を改善す
ることが可能な可逆性感熱記録カードを実現することが
できる。
【0060】本発明の請求項13の発明は、可逆性感熱
記録カードのカード基材と可逆性感熱記録部の支持体と
の間の接着強度が、500g/cm以上であることを特
徴とする。これにより、可逆性感熱記録部のはがれを防
止して、カード機能を保持することが可能な可逆性感熱
記録カードを実現することができる。
【0061】本発明の請求項14の発明は、可逆性感熱
記録カードのカード基材の所定の位置に情報記録を行う
情報記録部を具備し、この情報記録部は、磁気記録手
段、IC記録手段または光記録手段から選ばれた少なく
とも1つの記録手段を有することを特徴とする。これに
より、用途に多様性を持たすことが可能な可逆性感熱記
録カードを実現することができる。
【0062】本発明の請求項15の発明は、可逆性感熱
記録カードのカード基材の所定の位置に固定情報の記録
を行う固定情報記録部を具備し、この固定情報記録部
は、サインまたは印字記録手段、RF記録手段、バーコ
ード記録手段、凹凸またはエンボス記録手段から選ばれ
た少なくとも1つの記録手段を有することを特徴とす
る。これにより、偽造防止機能を有する可逆性感熱記録
カードを実現することができる。
【0063】本発明の請求項16の発明は、可逆性感熱
記録カードのカード基材上に、耐熱性の支持体の上に加
熱によりその白濁・透明度が可逆的に変化する可逆性感
熱記録層および保護層を順次設けた可逆性感熱記録部を
全面、または部分的に接着剤を介して積層して設けた可
逆性感熱記録カードにおいて、カード基材は1つ以上の
プラスチックシートからなり総厚さ0.05〜0.2m
mのカード状の基材であることを特徴とする。これによ
り、腰のない単一支持体で構成した可逆性感熱記録カー
ドを用いて、搬送性を改善し、異音の発生を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性感熱記録装置に用いられる突起
ロールの概略図。
【図2】本発明の可逆性感熱記録カードの構成を示す断
面図。
【図3】本発明の可逆性感熱記録装置の一実施の形態の
搬送部の配置図。
【図4】本発明の可逆性感熱記録装置の他の実施の形態
の搬送部の配置図。
【符号の説明】
1 突起ロール 2 ラミネートフィルム 3 透明PVC 4 白色PVC 5 セラミックバー 6 サーマルヘッド 7 せま幅ロール 8 全幅ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 5/06 G06K 17/00 A B41J 3/20 109E G06K 17/00 B41M 5/26 102 19/08 G06K 19/00 F Fターム(参考) 2C005 HA06 HA10 HA13 HA25 HB01 HB09 JA02 JA11 JA26 JC02 KA02 KA03 KA07 KA25 KA29 KA32 KA37 KA40 KA41 KA61 LA03 LA11 LA14 LA18 LA20 LA26 LB08 LB45 MA07 MA11 MA12 MA35 MA39 MB01 MB08 PA03 PA04 PA15 PA18 PA21 PA22 PA29 QB03 RA04 TA24 2H111 HA07 HA18 3F049 AA01 CA02 CA12 CA15 LA08 LA09 LA10 LB09 5B035 AA07 BB01 BB02 BB03 BB09 BB11 BC00 5B058 CA03 CA31 CA33 KA24 YA20

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カード状のカード基材上に、その白濁・
    透明度が熱により可逆的に変化する可逆性感熱記録層お
    よび保護層を順次設けた可逆性感熱記録部を全面、また
    は部分的に積層して設けた可逆性感熱記録カードを搬送
    する搬送手段と、前記可逆性感熱記録部の白濁・透明度
    を熱的に変化させて印字と消去を行う印字消去手段とを
    具備する可逆性感熱記録装置において、 前記搬送手段は前記可逆性感熱記録カードを搬送するた
    めの複数の搬送ロールを有し、この搬送ロールの少なく
    とも1つが、高さおよび大きさがそれぞれ0.01〜
    0.1mmで前記搬送ロールの基材の硬度以上に硬い硬
    度を有する材質からなる突起をその表面に有する突起ロ
    ールであることを特徴とする可逆性感熱記録装置。
  2. 【請求項2】 前記突起ロールは、前記可逆性感熱記録
    カードを、前記可逆性感熱記録部を有する面の裏面に接
    して搬送することを特徴とする請求項1に記載の可逆性
    感熱記録装置。
  3. 【請求項3】 前記突起ロールは、前記可逆性感熱記録
    カードの搬送路で、前記印字消去手段の印字を行う印字
    ヘッドおよび消去を行う消去ヘッドの外側に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記突起ロールの突起は、ロール表面を
    エッチング処理して形成されることを特徴とする請求項
    1に記載の可逆性感熱記録装置。
  5. 【請求項5】 前記突起ロールの突起は、ダイヤモンド
    粉体を金属メッキした物質で形成されることを特徴とす
    る請求項1に記載の可逆性感熱記録装置。
  6. 【請求項6】 前記突起ロールの突起は、前記突起ロー
    ルの表面に部分的に設けられることを特徴とする請求項
    1に記載の可逆性感熱記録装置。
  7. 【請求項7】 カード基材上に、耐熱性の支持体の上に
    加熱によりその白濁・透明度が可逆的に変化する可逆性
    感熱記録層および保護層を順次設けた可逆性感熱記録部
    を全面、または部分的に接着剤を介して積層して設けた
    可逆性感熱記録カードにおいて、 前記カード基材は1つ以上のTG(ガラス転移温度)4
    0〜100℃のプラスチックシートからなる総厚さ0.
    1〜1.0mmのカード状の基材であることを特徴とす
    る可逆性感熱記録カード。
  8. 【請求項8】 前記カード基材は、前記可逆性感熱記録
    部の消去温度において、1kg/cm2 の加重に対し厚
    み変形量が10%以下であることを特徴とする請求項7
    に記載の可逆性感熱記録カード。
  9. 【請求項9】 前記可逆性感熱記録部を有する面の摩擦
    係数が、前記可逆性感熱記録部の消去温度において、
    0.01〜0.1であることを特徴とする請求項7に記
    載の可逆性感熱記録カード。
  10. 【請求項10】 前記可逆性感熱記録部を有する面の摩
    擦係数に比べ、その裏面の摩擦係数が大きいことを特徴
    とする請求項7に記載の可逆性感熱記録カード。
  11. 【請求項11】 前記可逆性感熱記録部を有する面の表
    面粗さが、Ra0.1〜5μmであることを特徴とする
    請求項7に記載の可逆性感熱記録カード。
  12. 【請求項12】 前記可逆性感熱記録部を有する面の裏
    面の表面粗さが、Ra0.1〜5μmであることを特徴
    とする請求項7に記載の可逆性感熱記録カード。
  13. 【請求項13】 前記カード基材と前記可逆性感熱記録
    部の支持体との接着強度は、500g/cm以上である
    ことを特徴とする請求項7に記載の可逆性感熱記録カー
    ド。
  14. 【請求項14】 前記カード基材の所定の位置に情報記
    録を行う情報記録部を具備し、この情報記録部は、磁気
    記録手段、IC記録手段または光記録手段から選ばれた
    少なくとも1つの記録手段を有することを特徴とする請
    求項7に記載の可逆性感熱記録カード。
  15. 【請求項15】 前記カード基材の所定の位置に固定情
    報の記録を行う固定情報記録部を具備し、この固定情報
    記録部は、サインまたは印字記録手段、RF記録手段、
    バーコード記録手段、凹凸またはエンボス記録手段から
    選ばれた少なくとも1つの記録手段を有することを特徴
    とする請求項7に記載の可逆性感熱記録カード。
  16. 【請求項16】 カード基材上に、耐熱性の支持体の上
    に加熱によりその白濁・透明度が可逆的に変化する可逆
    性感熱記録層および保護層を順次設けた可逆性感熱記録
    部を全面、または部分的に接着剤を介して積層して設け
    た可逆性感熱記録カードにおいて、前記カード基材は1
    つ以上のプラスチックシートからなり総厚さ0.05〜
    0.2mmのカード状の基材であることを特徴とする可
    逆性感熱記録カード。
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