JP4180596B2 - 熱可逆記録媒体、ラベル、カード、ディスク、ディスクカートリッジ及びテープカセットと画像処理方法 - Google Patents
熱可逆記録媒体、ラベル、カード、ディスク、ディスクカートリッジ及びテープカセットと画像処理方法 Download PDFInfo
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Description
しかし、これらの従来の熱可逆記録媒体は、透光・透明性を示す温度範囲の幅が2〜4℃と狭い欠点があり、透光・透明性や遮光・白濁性を利用して画像を形成する際の温度制御に難があった。
この点に考慮して、本発明者等は特開平2−1363号公報および特開平3−2089号公報に、高級脂肪酸と脂肪族ジカルボン酸を混合して用いることにより、透明になる温度範囲を20℃前後まで広げ、画像を消去(透明化)することを容易にできることを明らかにした。
これらは従来の熱可逆記録媒体と比べると消去性が向上しているが、処理速度が早くなりサーマルヘッドの加熱時間が短くなると充分な消去性を得ることができず、ひいては充分なコントラストを得ることができなかった。
本発明の他の目的は、高価な設備を導入することなく良好な繰り返し耐久性が得られる熱可逆記録媒体を提供することである。
(i)透明化上限温度が125℃以上
(ii)透明化上限温度と白濁化下限温度の温度差が20℃以下
(iii)透明化温度幅が30℃以上
(i)記憶情報が書換可能なディスクを内蔵したカートリッジ
(ii)記憶情報が書換もしくは追記可能なディスク
(iii)記憶情報が書換可能なテープカセット
本発明の熱可逆記録媒体は、前記のごとき透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用するものであるが、この透明状態と白濁不透明状態との違いは次のように推測される。
白濁化された記録媒体で温度を変えて加熱し、透明になる温度を調べる。記録媒体の加熱には熱傾斜試験機(東洋精機社製HG−100)を用い、加熱時間を0.1秒とし、加熱時の圧力は約9.8×104Paとし、加熱温度は、加熱しても白さが変化しない低温度から2℃の等温度間隔で透明化する温度まで加熱する。次に透明化した温度の低温から2〜5℃の等温度間隔で十分に白濁する温度まで加熱する。この時熱ブロックヘの記録媒体の粘着を防ぐため、ポリイミドやポリアミドの薄い(10μm以下)フィルムを上にのせてもよい。そのように加熱した後、常温に冷却し、マクベスRD−914反射濃度計を用い、各温度で加熱した部分の濃度を測定し、横軸を熱傾斜試験機の設定温度、縦軸を反射濃度としたグラフを作成する。記録媒体が透明な支持体を用いている場合には、光を吸収するシートか、Alなどの金属を蒸着した光を正反射するシートを記録媒体の背面に敷いて濃度を測定する。グラフは各温度毎の濃度値をプロットした後、プロットした隣接点同士を直線で結ぶことにより完成され、図13のようになる。
長期間保存後の記録媒体は、白濁化した記録媒体を35℃の環境下に1週間保存した後、画像形成直後の記録媒体で温度を変えて加熱し、透明になる温度を調べた時と同様に熱傾斜試験機を用い同条件で低温度から等温度間隔で温度を変えて十分に白濁する温度まで加熱する。そして画像形成直後の求めたグラフ上のy=Dtldの線と、濃度温度曲線との交点の温度を求める。この交点のうち、低温側を長期間保存後の動的透明化開始温度(Ttsd’)、高温側を長期間保存後の動的透明化終了温度(Tted’)とする。長期間保存後の動的透明化温度幅(dTwd’)は数式(III)により求められる。
1つのイソシアネート基当たりの分子量は250以上が好ましく、300以上がさらに好ましく、400以上が特に好ましく、また、2000以下が好ましく、1500以下がさらに好ましく、1000以下が特に好ましい。1つのイソシアネート基当たりの分子量が小さすぎると架橋された塗膜が柔軟な格造をとりにくくなるため消去性が低下し、分子量が大きすぎると分子が動きにくくなるため架橋度が低下し耐久性が低下する。
(1)透明化上限温度が125℃以上
(2)透明化上限温度と白濁化下限温度の温度差が20℃以下
(3)透明化温度幅が30℃以上
まず、白濁化された熱可逆記録媒体を用意する。透明化された熱可逆記録媒体や十分に白濁されていない熱可逆記録媒体を用いるには、十分に加熱したホットプレートに媒体を押しあて加熱することによって、事前に熱可逆記録媒体を白濁させる。加熱する時間は10秒〜30秒程度でよい。加熱する温度が白濁化するために十分な温度であることを確認するのは、その温度よりやや高い温度(例えば10℃高い温度)で再度加熱してみればよい。白濁度が両者で変わらなければ最初の加熱温度が白濁化するために十分に高い温度であったことになる。やや高い温度で加熱した方が白濁度が高くなっていれば、最初の温度ではまだ温度が低かったことになり、加熱温度を上げて再度同じことを繰リ返せばよい。
そのように加熱した後、常温に冷却し、マクベスRD−914反射濃度計を用い、各温度で加熱した部分の濃度を測定し、図3のように横軸を熱傾斜試験機の設定温度、縦軸を反射濃度としたグラフを作成する。熱可逆記録媒体が透明な支持体を用いている場合には、光を吸収するシートか、光を正反射するシートを熱可逆記録媒体の背面に敷いて濃度を測定する。グラフは各温度毎の濃度値をプロットした後、プロットした隣接点同士を直線で結ぶことにより完成される。作成されたグラフは通常図3のように台形状となる。
即ち、脂肪族モノカルボン酸の具体例としては、例えば、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、べヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。
上記一般式(5)で表わされる二塩基酸エステルにおいて、R、R'のアルキル基の炭素数は1〜22が好ましく、nは、1〜30が好ましく、2〜20が更に好ましい。また融点は40℃以上が好ましい。
コハク酸ジエステル
アジピン酸ジエステル
セバシン酸ジエステル
1−又は18−オクタデカメチレンジカルボン酸エステル
等が挙げられる。
具体的には以下のものが挙げられる。
1,3プロパンジオールジアルカン酸エステル
1,6ヘキサンジオールジアルカン酸エステル
1,10デカンジオールジアルカン酸エステル
1,18オクタデカンジオールジアルカン酸エステル
即ち、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられる。
中間層の厚さは0.1〜2μmくらいが好ましい。これ以下になると、保護効果が下がり、これ以上になると熱感度が低下する。
磁気記録層としては通常用いられる酸化鉄、バリウムフェライト等と塩ビ系やウレタン系或いはナイロン系樹脂等を用い、支持体に塗工形成されるか、または蒸着、スパッタリング等の方法により樹脂を用いず形成される。磁気記録部は支持体の感熱層の反対面に設けてもよいし、支持体と感熱層の間、感熱層上の一部に設けてもよい。
また、表示に用いる可逆感熱材料をバーコード、2次元コード等により記憶部に用いてもよい。これらの中では磁気記録、ICが更に好ましい。
接着剤層または粘着剤層の材料は一般的に使われているものが使用可能である。具体例としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン系樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。接着剤層または粘着剤層の材料はホットメルトタイプでも良い。
剥離紙を用いても良いし、無剥離紙タイプでも良い。
厚手カード、ディスク、ディスクカートリッジ、テープカセットなどのように剛直なものの上に熱可逆記録ラベルを粘着したり、感熱層を設ける場合には、サーマルヘッドとの接触性を向上させ画像を均一に形成するために弾力があり、クッションとなる層もしくはシートを剛直な基体とラベルもしくは感熱層の間に設けることが好ましい。
すなわち、書換可能なバーコードの背面には、上述の光を反射する層を設け、人間が目視する部位の背面には光を吸収する層、つまり着色層を設けることが好ましい。というのは、人間が目視する場合には、例えば白濁状態の画像部と着色状態の非画像部とは光量差に加えて色調差があり、かつ、目視する角度によっては非画像部からの過度の反射光によるグレアがなくなるので可逆的可視像を目視し易くするが、一方、これを反射濃度計やバーコード読取り装置のような装置で読み取る場合には、通常、光を斜めから入射させ面に対し垂直方向にセンサーを置き読み取ることになり、これは、とりもなおさず、着色層により可視光の少なくとも一部が吸収されコントラストが低くなった結果を計測するに過ぎないためである。
この熱可逆記録カードの機能例を図11を参照しつつ説明する。
画像の記録はサーマルヘッド、レーザ等、熱可逆記録媒体を画像上に部分的に加熱可能である画像記録手段が用いられる。画像の消去は、ホットスタンプ、セラミックヒータ、ヒートローラ、熱風等や、サーマルヘッド、レーザ等の画像消去手段が用いられる。この中ではセラミックヒータが好ましく用いられる。セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。セラミックヒータの設定温度は110℃以上が好ましく、112℃以上が更に好ましく、115℃以上が特に好ましい。
図12aは、本発明により面像の消去をセラミックヒータで、画像の形成をサーマルヘッドでそれぞれ行う場合の装置の概略例を示す。図12aの熱可逆性記録装置においては、最初、記録媒体の磁気記録層に記憶された情報を磁気ヘッドで読み取り、つぎにセラミックヒータで可逆性感熱層に記録された画像を加熱消去し、さらに、磁気ヘッドで読み取られた情報をもとにして、処理された新たな情報がサーマルヘッドにより、可逆性感熱層に記録される。その後、磁気気記録層の情報も新たな情報に書き替えられる。
ここで、セラミックヒータ(38)の設定温度は、先に説明したように、110℃以上が好ましく、112℃以上が更に好ましく、115℃以上が特に好ましい。
大日本インキ工業社製の磁気原反(メモリディック、DS−1711−1040:188μm厚の透明PETフィルムに磁気記録層及びセルフクリーニング層を塗工したもの)のPETフィルム側に約400Å厚のAlを真空蒸着した光反射層を設けた。その上に
塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 10部
(電気化学工業社製、デンカビニール#1000P)
メチルエチルケトン 45部
トルエン 45部
よりなる溶液を塗布、加熱乾燥し、約0.5μm厚の接着層を設けた。
ベヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 1.1部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−90) 0.25部
塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、MR110) 3.0部
テトラヒドロフラン 17.0部
o−キシレン 6.0部
よりなる溶解液Bを作成し、さらに
分散液A 7.8部
溶解液B 27.0部
イソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、2298−90T)
0.6部
よりなる感熱層液を作成し、前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し加熱乾燥して約11μmの感熱層を設けた。さらにこの感熱層を60℃環境下72時間にて硬化させた。
ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液 10部
(大日本インキ化学工業社製、ユニディック C7−157)
イソプロピルアルコール 10部
よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、80W/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射し硬化させ、約3μm厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。この後この熱可逆記録媒体をホットプレート上で150℃10秒間加熱処理し、感熱層の白濁化をさせた後、恒温槽で90℃1分間加熱処理し、感熱層を透明化して熱可逆記録媒体を作成した。
東レ社製ポリエステルフィルム(ルミラー#125、125μm厚)上に約400Å厚のAlを真空蒸着して光反射層を設けた。その上に
塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 10部
(電気化学工業社製、デンカビニール#1000P)
メチルエチルケトン 45部
トルエン 45部
よりなる溶液を塗布、加熱乾燥し、約0.5μm厚の接着層を設けた。この接着層上に実施例1の感熱層を作成し、実施例1と同様に硬化させ、またオーバーコート層を作成し、実施例1と同様に加熱処理して白濁化、さらに透明化して熱可逆記録媒体を作成した。この熱可逆記録媒体の支持体の感熱層面の裏面に、約5μm厚のアクリル系粘着剤層を設け、熱可逆記録ラベルを作成した。このラベルをCD−RW上に貼り合わせて可逆表示機能付きの光情報記録媒体を作製した。
実施例2の熱可逆記録ラベルをミニディスク(MD)ディスクカートリッジ上に貼り付けた。MDに記憶された情報の一部(年月日、曲名など)を、記録手段(サーマルヘッド)と消去手段(セラミックヒーター)を有する記録装置を用いて、サーマルヘッドの記録エネルギーをそれぞれの媒体の記録温度の変化に合わせて調整して感熱層へ表示記録し、可視化した。さらに、この表示記録の書き換えを50回繰り返したが、記録および消去は可能であった。
実施例1と同様に接着層を設けた大日本インキ工業社製磁気原反の接着層上に、
ヘキサデカン二酸(東京化成社製、試薬) 1部
ステアリルベヘネート(SIGMA社製:試薬) 5部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(ユニオンカーバイト社製、VMCH) 12部
1,9−ノナンジオールアクリレート 4部
光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア184) 0.2部
光硬化性樹脂(東亜合成化学社製、S−2040) 26.7部
テトラヒドロフラン 140部
よりなる溶液を塗布、130℃で1分間乾燥し、80w/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射し、厚さ約11μmの感熱層を形成した。この感熱層上に実施例1と同様にオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に接着層を設けた大日本インキ工業社製磁気原反の接着層上に、
1,18−オクタデカンジカルボン酸ドデシル 2.4部
(ミヨシ油脂社製)
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 2.6部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 14.0部
(鐘淵化学工業社製、M2018、塩化ビニル80%、
酢酸ビニル20%、平均重合度:1800)
反応性ポリマー 2.4部
(新中村化学工業社製、NKポリマー B−3015H)
光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア184) 0.1部
テトラヒドロフラン 108部
アミルアルコール 12部
よりなる溶液を塗布、130℃で1分間乾燥し、80W/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射し、厚さ約11μmの感熱層を形成した。この感熱層上に実施例1と同様にオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次にウレタン系樹脂(日本ポリウレタン社製ニッポラン3151、固形分35%)20部をテトラヒドラフラン26.7部で希釈した固形分15%溶液50部に対し、HOOC(CH2)5NHCO(CH2)4CONH(CH2)5COOH 1.5部を加え、ガラスビン中に直径約2ミリのセラミックビーズを入れ、ペイントシェーカー(浅田鉄工社製)を用い約48時間分散して分散液Cを作成した。さらに
べヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 1.1部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.25部
ポリウレタン系樹脂 15.6部
(日本ポリウレタン社製、ニッポラン3151(固形分35%))
テトラヒドロフラン 17.1部
o−キシレン 4.43部
よりなる溶解液Dを作成した。そして
分散液C 2.2部
溶解液D 26.6部
イソシアネート化合物 0.25部
(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHK)
よりなる感熱層液を作成し、前記の該磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。この後、この熱可逆性記録媒体を実施例1と同様に加熱処理し、感熱層を白濁化させた後、恒温槽で加熱処理して感熱層を透明化し、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次に実施例1と同様にして作成した分散液Aと
べヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 1.1部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.25部
塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、MR110) 2.81部
テトラヒドロフラン 18.6部
o−キシレン 4.0部
よりなる溶解液Eを作成して
分散液A 6.18部
溶解液E 20.4部
イソシアネート化合物 0.45部
(日本ポリウレタン工業社製、
コロネート2298−90T)
よりなる感熱層液を前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、その上に約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。この熱可逆性記録媒体をホットプレート上で150℃10秒間加熱処理し、感熱層を白濁化させた後、恒温槽で90℃1分間加熱処理し、感熱層を透明化して熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次に実施例1と同様にして作成した分散液Aと
ベヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 1.1部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.25部
塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、MR110) 2.81部
テトラヒドロフラン 18.6部
o−キシレン 4.0部
よりなる溶解液Fを作成し、
分散液A 6.18部
溶解液F 20.4部
イソシアネート化合物 0.61部
(日本ポリウレタン工業社製、
コロネート2298−90T)
よりなる感熱層液を前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、その上に約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。この後、この熱可逆性記録媒体を実施例1と同様に加熱処理し、感熱層を白濁化させた後、恒温槽で加熱処理して感熱層を透明化し、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次に、
ベヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 0.8部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.8部
塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、MR110) 4.2部
テトラヒドロフラン 25.7部
o−キシレン 4.5部
イソシアネート 0.66部
(日本ポリウレタン工業社製、
2298−90T)
よりなる感熱層液を作成し、前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、その上に約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次に実施例1と同様にして作成した分散液Aと
12−トリコサノン(東京化成社製試薬) 0.82部
14−ヘプタコサノン(東京化成社製試薬) 0.28部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.25部
塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、MR110) 2.81部
テトラヒドロフラン 18.6部
o−キシレン 4.0部
よりなる溶解液Gを作成し、
分散液A 6.18部
溶解液G 20.8部
イソシアネート化合物
(日本ポリウレタン工業社製、
コロネート2298−90T) 0.5部
よりなる感熱記録層液を前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、その上に約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。この後、この熱可逆性記録媒体を実施例1と同様に加熱処理し、感熱層を白濁化させた後、恒温槽で加熱処理して感熱層を透明化し、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次に実施例1と同様にして作成した分散液Aと
ベヘン酸ベヘニル(SIGMA社製、試薬) 1.1部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.25部
塩化ビニル系共重合体 2.81部
(日本ゼオン社製、MR110)
テトラヒドロフラン 18.6部
o−キシレン 4.0部
よりなる溶解液Hを作成し、
分散液A 6.18部
溶解液H 20.8部
イソシアネート化合物 0.5部
(日本ポリウレタン工業社製、
コロネート2298−90T)
よりなる感熱層液を前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、その上に約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。この後、この熱可逆性記録媒体を実施例1と同様に加熱処理し、感熱層を白濁化させた後、恒温槽で加熱処理して感熱層を透明化し、熱可逆記録媒体を作成した。
実施例1と同様に磁気原反のPETフィルム側に光反射層、接着層を積層した。次に
ベヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 0.8部
CH3(CH2)17S02(CH2)2COOH 0.8部
塩化ビニル共重合体(日本ゼオン社製、MR110) 4.2部
テトラヒドロフラン 25.7部
o−キシレン 4.5部
イソシアネート 0.66部
(日本ポリウレタン工業社製、
コロネート2298−90T)
よりなる感熱層液を作成し、前記の磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、その上に約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。
大日本インキ工業社製磁気原反(メモリディックDS−1711−1040:188ミクロン厚の透明PETフィルム上に磁気記録層およびセルフクリーニング層を塗工したもの)のPETフィルム側に実施例1と同様に光反射層、接着層を積層する。その接着層上に
ベヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 0.5部
エイコサン二酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.5部
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 3.0部
(ユニオンカーバイト社製、VAGH)
テトラヒドロフラン 15.0部
イソシアネート 0.5部
(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)
よりなる感熱層液を作成し、前記の磁気記録層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。
大日本インキ工業社製磁気原反(メモリディックDS−1711−1040:188ミクロン厚の透明PETフィルム上に磁気記録層およびセルフクリーニング層を塗工したもの)のPETフィルム側に実施例1と同様に光反射層、接着層を積層する。その接着層上に
ベヘン酸(ミヨシ油脂社製、ベヘン酸95) 1.0部
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 3.0部
(ユニオンカーバイト社製、VAGH)
テトラヒドロフラン 15.0部
イソシアネート 0.5部
(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)
よりなる感熱層液を作成し、前記の磁気記録層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥して約11ミクロンの感熱層を設け、実施例1と同様に加熱硬化し、約3ミクロン厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体を作成した。
(熱傾斜試験機での測定条件)
十分に白濁する温度にまで加熱し、白濁画像を形成した各記録媒体を用意し、熱傾斜試験機で(東洋精機社製、HG−100)加熱時間0.1s、圧力9.8×104Paに設定し、72℃から165℃まで透明化の開始の部分では2℃おきに温度幅を変え、透明化の終了部分では5℃おきに温度幅を変えて加熱加圧を行った。そして各々の温度における濃度をマクベス濃度計RD914にて測定した。次に十分に白濁する温度にまで加熱し、白濁画像を形成した各記録媒体を35℃環境下に1週間放置した後、前記と同じ方法で熱傾斜試験機によって加熱加圧を行い、各々の温度における濃度をマクベス濃度計RD914にて測定し、経時透明化開始温度変化、透明化温度幅変化率を求めた。
サーマルヘッド印字条件をパルス幅2.0ms、ライン周期2.86ms、印字速度43.10mm/s、副走査密度8dot/mmに設定し、サーマルヘッドの幅4.7mmにかかるプラテンロールの力を2.94Nに設定した。次に透明状態の記録媒体に0.176mj/dotから0.527mj/dotまで電圧を変える事でエネルギーを変化させ、各記録媒体の白濁飽和濃度になるエネルギーを決定した。その結果を以下に示す。
実施例1、実施例4、実施例5、実施例6、実施例8、実施例9、実施例10:0.414mj/dot
実施例7、比較例1、比較例2、比較例3、比較例4:0.339mj/dot
各記録媒体を上記エネルギーで印字し、白濁画像を形成した後、上記同条件にて0.09mj/dotから0.363mj/dotまで電圧を変えることでエネルギーを変化させて白濁画像上へ印字、消去を行い、各エネルギーでの消去性を求めた。次に上記白濁飽和濃度になるエネルギーで白濁画像を形成した各記録媒体を35℃環境下に1週間放置した後、前記と同じ方法で白濁画像上へ印字、消去を行い、各エネルギーでの消去性を求めた。
測定条件1と同様に白濁飽和濃度になるエネルギーで白濁画像を形成した各記録媒体に、より短い時間での消去性を求める目的でサーマルヘッド印字条件をパルス幅1.62ms、ライン周期1.8ms、印字速度69.44mm/s、副走査密度8dot/mmに設定し、サーマルヘッドの幅4.7mmにかかるプラテンロールの力を2.94Nに設定して、0.084mj/dotから0.297mj/dotまで電圧を変えることでエネルギーを変化させて白濁画像上へ印字、消去を行い、各エネルギーでの消去性を求めた。次に上記と同様に白濁飽和濃度になるエネルギーで白濁画像を形成した各記録媒体を35℃環境下に1週間放置した後、前記と同じ方法、条件で白濁画像上へ印字、消去を行い、各エネルギーでの消去性を求めた。
Claims (19)
- 支持体上に樹脂母材および樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成分とし、温度に依存して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた熱可逆記録媒体において、該樹脂母材として、ヒドロキシル基を有する熱可塑性樹脂を鎖式イソシアネート化合物と環式イソシアネート化合物の混合物を用い架橋して用いることを特徴とする熱可逆記録媒体。
- 鎖式イソシアネート化合物が、イソシアネート基当たりの分子量が250以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱可逆記録媒体。
- 有機低分子物質が少なくとも1種の低融点有機低分子物質と少なくとも1種の高融点の有機低分子物質を混合し用いるものであって、用いられる有機低分子物質の内、最も低い融点と最も高い融点の温度差が30℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可逆記録媒体。
- 該熱可塑性樹脂のガラス転移温度が40℃以上かつ120℃以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体。
- 下記の三条件(i)(ii)(iii)を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体。
(i)透明化上限温度が125℃以上
(ii)透明化上限温度と白濁化下限温度の温度差が20℃以下
(iii)透明化温度幅が30℃以上 - 有機低分子物質として、アミド結合、尿素結合、スルホニル結合の少なくとも一つとカルボキシル基を有する融点130℃以上の直鎖炭化水素含有化合物(A)の少なくとも一種と、該直鎖炭化水素含有化合物(A)の融点より30℃以上低い融点の直鎖炭化水素含有化合物(B)の少なくとも一種とを混合して用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体。
- 熱可逆記録媒体を構成する支持体の感熱層と反対側の表面上に接着剤層もしくは粘着剤層を設けてなることを特徴とする、ラベル用の請求項1乃至6のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体。
- 支持体が情報記憶部を有するカードであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体。
- 支持体が情報記憶部を有するカードであることを特徴とする請求項7に記載の熱可逆記録媒体。
- 情報記憶部が磁気記録層、IC、光メモリから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項8または9に記載の熱可逆記録媒体。
- 下記(i)(ii)または(iii)を支持体とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体。
(i)記憶情報が書換可能なディスクを内蔵したカートリッジ
(ii)記憶情報が書換もしくは追記可能なディスク
(iii)記憶情報が書換可能なテープカセット - 記憶情報が書換可能なディスクを内蔵したカートリッジ上に、請求項7に記載のラベル用の熱可逆記録媒体を貼着したことを特徴とする可逆表示付ディスクカートリッジ。
- 記憶情報が書換もしくは追記可能なディスク上に、請求項7に記載のラベル用の熱可逆記録媒体を貼着したことを特徴とする可逆表示付ディスク。
- 記憶情報が書換可能なテープカセット上に、請求項7に記載のラベル用の熱可逆記録媒体を貼着したことを特徴とする可逆表示付テープカセット。
- 少なくとも一部に印刷によって画像を形成することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体、ラベル、カード、ディスクカートリッジ、ディスクまたはテープカセット。
- 請求項1乃至15のいずれか1に記載の熱可逆記録媒体、ラベル、カード、ディスクカートリッジ、ディスクまたはテープカセットを用い、加熱により画像の記録と消去を行うことを特徴とする画像処理方法。
- サーマルヘッドを用いて記録および/または消去を行なうことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
- サーマルヘッドを用い、記録画像をオーバーライトし、該画像の消去と新しい画像の記録を行うことを特徴とする請求項16または17に記載の画像処理方法。
- セラミックヒータを用い画像を消去することを特徴とする、請求項16または18に記載の画像処理方法。
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