JP3957823B2 - 電圧検出回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電圧検出回路に係り、特に、半導体メモリ装置においてアクティブパワーダウンモード(Active Power Down Mode) で昇圧電圧VPPを検出するための電圧検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)は様々な動作モードを有するが、その中、アクティブパワーダウンモードは電源の消耗を減らすためのものであって、チップ内で消耗される電流の最小化が求められる。
【0003】
図4はアクティブパワーダウンモードにおける各信号のタイミング図であり、CKはシステムクロック、CKEはクロックイネーブル信号を示す。このCKEが“ハイ”となって作動された場合は正常なメモリ動作が行われるのに対し、CKEが“ロー”となれば外部からCKが印加されても半導体チップ内でクロックが発生しない。これによって、正常なメモリ動作が行われない。このように半導体メモリチップの動作モードがチップ内の全ての動作が停止したアクティブパワーダウンモードと設定される場合、チップ内部の電流消耗は大抵内部のDC電源駆動回路による。このような回路には外部電源電圧より高いレベルで動作する昇圧電圧を検出する回路も含まれる。図4において/RAS及び/CSはそれぞれチップの外部から印加されるローアドレスストローブ信号及びチップ選択信号を示し、WLはワードラインを、BLはビットラインを示す。そして、PAPDはCKEに基づいたモード制御信号を示す。
【0004】
図5は従来の技術による電圧検出回路であって、プルアップ部200、プルダウン部201、スイッチングトランジスタ202及び駆動部203を含めてなる。前記プルアップ部200は昇圧電圧VPPによってゲーティングされる二つのNMOSトランジスタ211,212からなり、プルダウン部201は電源電圧VCCによってゲーティングされるNMOSトランジスタ221,222,223からなり、駆動部203はインバーター215,216,217からなる。スイッチングトランジスタ202のゲートには/RAS信号に基づいた信号であるPRが印加される。従って、PR信号が“ハイ”ならスイッチングトランジスタ202がターンオンされプルアップ部のNMOSトランジスタ211,212の各ゲートに印加される昇圧電圧VPPのレベルによって駆動部203のロジック状態が変わる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電圧検出回路は半導体メモリチップの動作モードに係わらずに一定した電流経路を有するので、アクティブパワーダウンモードでは余計に電源が消耗されてしまう。
【0006】
従って、本発明は、従来の課題を解決するめになされたものであり、その目的は、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らし得る電圧検出回路を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、アクティブパワーダウンモードで有効抵抗が最も高い電圧検出回路を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、正常動作モードで高速に動作し得る電圧検出回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1記載の第1発明の電圧検出回路は、半導体装置において、正常動作モードで作動して電圧レベルの検出動作を行う第1検出回路部と、アクティブパワーダウンモードで作動して電圧レベルの検出動作を行う第2検出回路部とを具備し、前記第2検出回路部のMOSトランジスタの有効チャネル長さが前記第1検出回路部のMOSトランジスタの有効チャネル長さより長いことを要旨とする。従って、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らすとともに、アクティブパワーダウンモードで有効抵抗が最も高くできる。
【0010】
請求項2記載の第2発明は、前記第1検出回路部は、検出結果を出力する出力端子と、検出しようとする電圧のレベルによってプルアップ動作を行う第1プルアップ部と、正常動作モードでオンされて前記第1プルアップ部に電源を供給する第1プルアップスイッチング部と、プルダウン動作を行う第1プルダウン部と、正常動作モードでオンされて前記第1プルダウン部を前記出力端子に電気的に結合させる第1プルダウンスイッチング部とを具備し、前記第2検出回路部は、検出しようとする電圧のレベルによってプルアップ動作を行う第2プルアップ部と、アクティブパワーダウンモードでオンされて前記第2プルアップ部に電源を供給する第2プルアップスイッチング部と、プルダウン動作を行う第2プルダウン部と、アクティブパワーダウンモードでオンされて前記第2プルダウン部を前記出力端子に電気的に結合させる第2プルダウンスイッチング部とを具備することを要旨とする。従って、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らすとともに、アクティブパワーダウンモードで有効抵抗が最も高くできる。
【0011】
請求項3記載の第3発明は、前記出力端子と前記第1プルダウンスイッチング部との間に連結され、メモリセルアクセス期間にオンされるスイッチングトランジスタをさらに具備することを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0012】
請求項4記載の第4発明は、前記出力端子の信号をバッファリングする駆動部をさらに具備することを要旨とする。従って、信号PDETのロジックが反転及び遅延される。
【0013】
請求項5記載の第5発明は、半導体装置において、検出結果を出力する出力端子と、正常動作モードでオンされる第1プルアップスイッチング部と、アクティブパワーダウンモードでオンされる第2プルアップスイッチング部と、前記第1プルアップスイッチング部と前記出力端子との間に連結され、検出しようとする電圧のレベルによってプルアップ動作を行う第1プルアップ部と、前記第2プルアップスイッチング部と前記第1プルアップ部との間に連結され、検出しようとする電圧のレベルによってプルアップ動作を行う第2プルアップ部と、正常動作モードでオンされる第1プルダウンスイッチング部と、アクティブパワーダウンモードでオンされる第2プルダウンスイッチング部と、前記第1プルダウンスイッチング部を通じて出力端子に結合され、プルダウン動作を行う第1プルダウン部と、一端が前記第2プルダウンスイッチング部を通じて前記出力端子に結合され他端が前記第1プルダウン部に結合されており、プルダウン動作を行う第2プルダウン部とを具備して、正常動作モードにおける有効チャネルの長さよりアクティブパワーダウンモードにおける有効チャネル長さが長いことを要旨とする。従って、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らすとともに、アクティブパワーダウンモードで有効抵抗が最も高くできる。
【0014】
請求項6記載の第6発明は、前記出力端子と前記第1プルダウンスイッチング部との間に連結されており、メモリセルアクセス期間にオンされるスイッチングトランジスタをさらに具備することを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0015】
請求項7記載の第7発明は、前記出力端子の信号をバッファリングする駆動部をさらに具備することを要旨とする。従って、信号PDETのロジックが反転及び遅延される。
【0016】
請求項8記載の第8発明は、アクティブパワーダウンモードを含む複数の動作モードを有し、複数のメモリセルを含む同期式半導体メモリ装置において、半導体メモリ装置の動作モードを制御するモード制御信号に応じて選択的にターンオンされる第1及び第2プルアップスイッチング部と、前記モード制御信号に応じて選択的にターンオンされる第1プルダウンスイッチング部及び第2プルダウンスイッチング部と、前記第1プルアップスイッチング部及び第2プルアップスイッチング部のそれぞれに連結されることにより電流経路が制御され、検出しようとする電圧によってゲーティングされる第1プルアップ部及び第2プルアップ部と、前記第1プルダウンスイッチング部及び第2プルダウンスイッチング部のそれぞれに連結されることにより電流の経路が制御される第1プルダウン部及び第2プルダウン部と、前記第1及び第2プルアップ部と前記第1及び第2プルダウン部との間に連結され、前記メモリセルの駆動時に作動される信号に応じて駆動されるスイッチングトランジスタと、前記第1及び第2プルアップ部と前記スイッチングトランジスタとの連結ノードの電圧を駆動する駆動部とを具備することを要旨とする。従って、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らすとともに、アクティブパワーダウンモードで有効抵抗が最も高くできる。
【0017】
請求項9記載の第9発明は、前記第1プルアップ部及び前記第2プルアップ部は並列に連結されて選択的に駆動され、アクティブパワーダウン時に駆動される第2プルアップ部の有効チャネル長さが正常モードで駆動される第1プルアップ部の有効チャネル長さより長いことを要旨とする。従って、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らせる。
【0018】
請求項10記載の第10発明は、前記第1プルダウン部及び前記第2プルダウン部は並列に連結されて選択的に駆動され、アクティブパワーダウン時に駆動される第2プルダウン部の有効チャネル長さが正常モードで駆動される第1プルダウン部の有効チャネル長さより長いことを要旨とする。従って、半導体メモリチップのアクティブパワーダウンモードにおける電源消耗を減らせる。
【0019】
請求項11記載の第11発明は、前記第1プルアップ部及び前記第2プルアップ部は直列に連結され、アクティブパワーダウン時は第1プルアップ部及び第2プルアップ部のいずれも駆動され、正常モードでは第1プルアップ部のみ駆動されることを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0020】
請求項12記載の第12発明は、前記第1プルアップ部は直列に連結され、それぞれのゲートに昇圧電圧が印加される複数のNMOSトランジスタよりなることを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0021】
請求項13記載の第13発明は、前記第2プルアップ部は直列に連結され、それぞれのゲートに昇圧電圧が印加される複数のNMOSトランジスタよりなることを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0022】
請求項14記載の第14発明は、前記第1プルダウン部及び前記第2プルダウン部は直列に連結され、アクティブパワーダウンの時は第1プルダウン部及び第2プルダウン部のいずれも駆動され、正常モードでは第1プルダウン部のみ駆動されることを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0023】
請求項15記載の第15発明は、前記第1プルダウン部は直列に連結され、電源電圧がゲートに印加される複数のNMOSトランジスタよりなることを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0024】
請求項16記載の第16発明は、前記第2プルダウン部は直列に連結され、電源電圧がゲートに印加される複数のNMOSトランジスタよりなることを要旨とする。従って、正常動作モードで高速に動作できる。
【0025】
請求項17記載の第17発明は、前記第1プルアップスイッチング部は、前記モード制御信号に応じてゲーティングされドレインが電源電圧に連結されソースが前記第1プルアップに連結される第1PMOSトランジスタを具備することを要旨とする。従って、第1プルアップスイッチング部と第2プルアップスイッチング部は選択的にターンオンされる。
【0026】
請求項18記載の第18発明は、前記第2プルアップスイッチング部は、前記モード制御信号を反転する第1インバーターと、前記第1インバーターの出力によりゲーティングされ、ドレインが電源電圧に連結されソースが前記第2プルアップ部に連結される第2PMOSトランジスタとを具備することを要旨とする。従って、第1プルアップスイッチング部と第2プルアップスイッチング部は選択的にターンオンされる。
【0027】
請求項19記載の第19発明は、前記第1プルダウンスイッチング部は前記モード制御信号を反転する第2インバーターと、前記第2インバーターの出力によりゲーティングされ、ドレインが前記スイッチングトランジスタに連結されソースが前記第1プルダウン部に連結される第1NMOSトランジスタとを具備することを要旨とする。従って、第1プルダウンスイッチング部と第2プルダウンスイッチング部は選択的にターンオンされる。
【0028】
請求項20記載の第20発明は、前記第2プルダウンスイッチング部は前記第2インバーターの出力を反転する第3インバーターと、前記第3インバーターの出力によりゲーティングされ、ドレインが前記スイッチングトランジスタに連結されソースが前記第2プルダウン部に連結される第2NMOSトランジスタとを具備することを要旨とする。従って、第1プルダウンスイッチング部と第2プルダウンスイッチング部は選択的にターンオンされる。
【0029】
請求項21記載の第21発明は、前記スイッチングトランジスタはNMOSトランジスタであることを要旨とする。
【0030】
請求項22記載の第22発明は、前記駆動部は複数のインバーターを具備することを要旨とする。従って、信号PDETのロジックが反転及び遅延される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面に基づき本発明の電圧検出回路の一実施の形態を詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明による電圧検出回路を示したもので、電圧検出回路は第1検出回路302、第2検出回路304よりなる。第1検出回路302はモード制御信号PAPDが“ロー”レベルの場合に作動され、第2検出回路304はモード制御信号PAPDが“ハイ”レベルの場合に作動される。モード制御信号PAPDは正常動作モードの場合に“ロー”レベルとなり、アクティブパワーダウンモードの場合に“ハイ”レベルとなる。該モード制御信号PAPDは図4に示したように半導体メモリ装置の外部から印加されるCKEを遅らせることにより発生し得る。
【0033】
前記第1検出回路302及び第2検出回路304は、検出しようとする電圧(例えば、昇圧電圧VPP)のレベルによる信号を出力する。即ち、昇圧電圧VPPのレベルが所定レベル以下なら、その出力PDETがロジック“ロー”レベルとなり、所定レベル以上ならばその出力PDETはロジック“ハイ”レベルとなる。
【0034】
ここで、第1検出回路302の電流経路は第2検出回路304の電流経路より短くなる。即ち、第1検出回路302の有効チャネル長さは第2検出回路304の有効チャネル長さより短い。従って、第2検出回路304の抵抗が第1検出回路302の抵抗より大きく、よって第2検出回路304が作動される時の電流が第1検出回路302が作動される時の電流より小さくなる。
【0035】
図2は本発明の具体的な実施の形態による電圧検出回路図であって、第1プルアップスイッチング部310、第2プルアップスイッチング部320、第1プルアップ部330、第2プルアップ部340、スイッチングトランジスタ350、駆動部360、第1プルダウンスイッチング部370、第2プルダウンスイッチング部380、第1プルダウン部390及び第2プルダウン部395を含めてなる。ここで、第1検出回路302は、第1プルダウンスイッチング部310、第1プルアップ部330、スイッチングトランジスタ350、第1プルダウンスイッチング部370及び第1プルダウン部390よりなる。第2検出回路304は、第2プルアップスイッチング部320、第2プルアップ部340、第1プルアップ部310、スイッチングトランジスタ350、第2プルダウンスイッチング部380、第2プルダウン部395及び第1プルダウン部390よりなる。
【0036】
図2を参照すれば、第1プルアップスイッチング部310は、モード制御信号PAPD(図1参照)によってゲーティングされドレインが電源電圧VCCに連結されソースが第1プルアップ部330に連結されるPMOSトランジスタよりなる。第2プルアップスイッチング部320は、モード制御信号PAPDを反転するインバーター321と当該インバーター321の出力をゲートに入力するPMOSトランジスタ322とからなる。従って、第1プルアップスイッチング部310と第2プルアップスイッチング部320は選択的にターンオンされる。さらに詳細には、モード制御信号PAPDが“ロー”レベルなら(正常動作モード)、第1プルアップスイッチング部310はオンされ第2プルアップスイッチング部320はオフされて第1プルアップ部330のみ作動する。これに対して、モード制御信号PAPDが“ハイ”レベルなら(アクティブパワーダウンモード)、第1プルアップスイッチング部310はオフされ第2プルアップスイッチング部320はオンされる。これにより、電源電圧VCCは第2プルアップスイッチング部320を通じて第2プルアップ部340及び第1プルアップ部330に供給され、第2及び第1プルアップ部340、330のいずれも作動する。
【0037】
前記第1プルアップ部330はそれぞれのゲートに昇圧電圧VPPを入力するNMOSトランジスタ331,332よりなり、第2プルアップ部340はそれぞれのゲートに昇圧電圧VPPを入力するNMOSトランジスタ341,342,343,344よりなる。
【0038】
前記第1プルダウンスイッチング部370はモード制御信号PAPDを反転するインバーター371とそのゲートがインバーター371の出力に連結されたNMOSトランジスタ372よりなり、第2プルダウンスイッチング部380はインバーター371の出力を反転するインバーター381と当該インバーター381の出力をゲートに入力するPMOSトランジスタ382とからなる。従って、第1プルダウンスイッチング部370と第2プルダウンスイッチング部380は選択的にターンオンされる。さらに詳しくは、モード制御信号PAPDが“ロー”レベルなら(正常動作モード)、第1プルダウンスイッチング部370はオンされ第2プルダウンスイッチング部380はオフされて第1プルダウン部390のみ作動する。これに対して、モード制御信号PAPDが“ハイ”レベルなら(アクティブパワーダウンモード)、第1プルダウンスイッチング部370はオフされ第2プルダウンスイッチング部380はオンされることによって第2及び第1プルダウン部395,390のいずれも作動する。
【0039】
前記第1プルダウン部390はNMOSトランジスタ391,392からなり、第2プルダウン部395はNMOSトランジスタ396,397,398,399からなる。駆動部360はインバーター361,362,363からなる。
【0040】
このような電圧検出回路の動作を説明する前に動作モードによって変わる電流の大きさを調べる。まず、トランジスタが線型動作領域で動作する場合、電流の大きさは数1の通りである。
【0041】
【数1】
iD :NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタのチャネルの表面移 動度
COX:ゲートオキサイドの単位面積当たりキャパシタンス
W :トランジスタの有効チャネル広さ
L:トランジスタの有効チャネル長さ
Vgs:ゲートソース電圧
Vds:ドレインソース電圧
Vt :スレッショルド電圧
λ:チャネル長さモジュールレーションパラメーター
一方、トランジスタが風化飽和領域で動作する場合、電流は次の数2の通りとなる。
【0042】
【数2】
数1及び数2から判るように、トランジスタに流れる電流はトランジスタの有効チャネル長さLが長ければ少なくなり、短ければ多くなる。
【0043】
図2を参照すれば、第1及び第2プルアップ部330,340を構成するトランジスタ331,332,341,342,343,344のゲートにはドレインに印加される電源電圧VCCより高いレベルの昇圧電圧VPPが印加される。従って、前記トランジスタ331,332,341,342,343,344は線型領域で動作し、よって前記数1による電流が流れる。さらに、第1及び第2プルダウン部390,395を構成する各トランジスタ391,392,396,397,398,399は飽和領域で動作し、よって数2による電流が流れる。従って、正常動作モードでは高速動作のために有効チャネル長さを縮めて多くの電流を流しアクティブパワーダウンモードでは電源消耗を減らすために有効チャネル長さを延ばす。図2において、モード制御信号PAPDがアクティブされると第1プルアップスイッチング部310及び第1プルダウンスイッチング部370はオンされ第2プルアップスイッチング部320及び第2プルダウンスイッチング部380はオフされることにより、電流経路は第1プルアップ部330、スイッチングトランジスタ350及び第1プルダウン部390よりなる。従って、有効チャネル長さが短くなり、よって高速動作が可能となる。
【0044】
これに対して、モード制御信号PAPDがノンインアクティブ(nonーinactive)であれば、第2プルアップスイッチング部320及び第2プルダウンスイッチング部380がオンされ第1プルアップスイッチング部310及び第1プルダウンスイッチング部370がオフされることにより、電流経路は直列に連結された第2及び第1プルアップ部320,310、スイッチングトランジスタ350、第2及び第1プルダウン部395,390よりなる。従って、有効チャネル長さが延び、流れる電流の値が小さくなることによって電源消耗を減らし得る。
【0045】
検出しようとする電圧である昇圧電圧VPPは半導体メモリ装置においてワ−ドラインの駆動時に用いられるものであって、通常、VCC+Vth以上の値を有するべきである。ここで、Vthはワードラインの駆動時ターンオンされるトランジスタのターンオン電圧を示す。
【0046】
信号PDETのロジック状態は昇圧電圧VPPのレベルによって変わる。まず、正常動作モードにおける検出動作を説明する。正常動作モードではモード制御信号PAPDが“ロー”レベルとなってPMOSトランジスタ310及びNMOSトランジスタ372がオンされ、PMOSトランジスタ322及びNMOSトランジスタ382はオフされる。従って、検出動作は第1プルアップスイッチング部310、第1プルアップ部330、スイッチングトランジスタ350、第1プルダウンスイッチング部370及び第1プルダウン部390よりなる第1検出回路によって行われる。ローアクティブ信号(PR)は半導体メモリ装置の外部から印加されるローアドレスストローブ信号(/RAS)が作動することによって発生するものであって、ローアクティブ期間中“ハイ”レベルとなる。従って、正常動作モード及びローアクティブ期間であれば、電流はPMOSトランジスタ310、NMOSトランジスタ331,332,350,372,391,392を通じて流れる。ここで、信号PDETのレベルは次の数3の通りとなる。
【0047】
【数3】
数3中、 VPDETは信号PDETの電圧を示し、RON-310、 RON-331、 RON-332、 RON-350、 RON-372、 RON-391、 RON-392はそれぞれトランジスタ310,331,332,350,372,391,392のターンオン抵抗を示す。ここで、他のターンオン抵抗値は一定に保たれるが、NMOSトランジスタ331,332のターンオン抵抗は昇圧電圧VPPのレベルによって変わる。従って、信号PDETの電圧レベルは昇圧電圧VPPのレベルが目標レベルより低い場合はロジック“ロー”レベルとなり、昇圧電圧VPPのレベルが目標レベルより高い場合はロジック“ハイ”レベルとなる。
【0048】
一方、アクティブパワーダウンモードではモード制御信号PAPDが“ハイ”レベルとなり、PMOSトランジスタ310及びNMOSトランジスタ372がオフされ、NMOSトランジスタ332及びNMOSトランジスタ382はオンされる。従って、検出動作は第2プルアップスイッチング部320、第2プルアップ部340、第1プルアップ部330、スイッチングトランジスタ350、第2プルダウンスイッチング部380、第2プルダウン部395及び第1プルダウン部390よりなる第2検出回路によって行われる。前記第2プルアップ部340及び第1プルアップ部330に含まれたNMOSトランジスタ341,342,343,344,331,332のターンオン抵抗値は昇圧電圧VPPのレベルが高まるほど低くなる。これによって、信号PDETは昇圧電圧VPPのレベルが目標レベルより低い場合はロジック“ロー”レベルとなり、昇圧電圧VPPのレベルが目標レベルより高い場合はロジック“ハイ”レベルとなる。
【0049】
前記駆動部360は複数のインバーター361,362,363よりなり、信号PDETをバッファリングして昇圧電圧検出信号PDETPPAを出力する。昇圧電圧検出信号PDETPPAは昇圧電圧VPPが目標レベル以下の場合はロジック“ハイ”レベルとなり、そうでない場合はロジック“ロー”レベルとなる。
【0050】
図3は本発明の他の実施の形態による電圧検出回路図であり、第1プルアップスイッチング部410、第2プルアップスイッチング部420、第1プルアップ部430、第2プルアップ部440、スイッチングトランジスタ450、駆動部460、第1プルダウンスイッチング部470、第2プルダウンスイッチング部480、第1プルダウン部490及び第2プルダウン部495からなる。図3において、第1検出回路は第1プルアップスイッチング部410、第1プルアップ部430、スイッチングトランジスタ450、第1プルダウンスイッチング部470及び第1プルダウン部490からなり、第2検出回路は第2プルアップスイッチング部420、第2プルアップ部440、スイッチングトランジスタ450、第2プルダウンスイッチング部480及び第2プルダウン部495からなる。
【0051】
図3に示した電圧検出回路は図2に示した回路と違って、第1プルアップ部430及び第2プルアップ部440は並列に連結されており、モード制御信号PAPDに応じて選択的に駆動される。さらに、第1プルダウン部490及び第2プルダウン部495も並列に連結されており、モード制御信号PAPDに応じて選択的に駆動される。即ち、モード制御信号PAPDがアクティブであればインバーター421によって反転されたモード制御信号が印加される第2プルアップスイッチング部のPMOSトランジスタ422がオンされ、モード制御信号PAPDがインバーター471,481を経由して印加される第2プルダウンスイッチング部のNMOSトランジスタ482がオンされることにより第2プルアップ部440及び第2プルダウン部495が駆動される。
【0052】
これに対して、モード制御信号PAPDがインアクティブであれば、第1プルアップ部410のPMOSトランジスタ410がオンされ、インバーター471によって反転されたモード制御信号PAPDが印加されるNMOSトランジスタ472がオンされることによって第1プルアップ部及び第1プルダウン部が駆動される。
【0053】
この際、アクティブパワーダウンモードで選択される第2プルアップ部440及び第2プルダウン部495によって形成される電流経路の有効チャネル長さは、正常動作モードで選択される第1プルアップ部430及び第1プルダウン部490による電流経路の有効チャネル長さに比べて長い。従って、アクティブパワーダウンモードにおける電力消耗が減る。
【0054】
このような電圧検出回路において、PR信号が“ハイ”レベルなら、スイッチングトランジスタ450がオンされPR信号が“ロー”レベルならスイッチングトランジスタ450はオフされる。従って、PR信号は電圧検出回路のイネーブル信号として作用する。PR信号が“ハイ”レベルならプルアップ部を構成するトランジスタ431,432,441,442,443,444の各ゲートに印加される昇圧電圧VPPのレベルによって信号PDETの電圧レベルも変わる。信号PDETのロジックは駆動部460によって反転及び遅延され、昇圧電圧検出信号PDETPPAが発生する。
【0055】
【発明の効果】
本発明による電圧検出回路は複数のプルアップ部及びプルダウン部よりなり、モード制御信号PAPDに応じてプルアップ部及びプルダウン部が選択的に駆動される。ここで、正常動作モードでは縮まった電流経路が設定され、アクティブパワーダウンモードではさらに長い電流経路が設定される。従って、正常動作モードでは有効チャネル長さが短いため高速動作が可能であり、アクティブパワーダウンモードでは有効チャネル長さが長いため有効抵抗が増えて流れる電流が減り、よって電源消耗が減る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による電圧検出回路図である。
【図2】本発明の一実施の形態による具体的な電圧検出回路図である。
【図3】本発明の他の実施の形態による電圧検出回路図である。
【図4】半導体DRAM装置のアクティブパワーダウンモードにおける各信号のタイミング図である。
【図5】従来の技術による電圧検出回路図である。
【符号の説明】
302 第1検出回路
304 第2検出回路
310,420 第1プルアップスイッチング部
320,420 第2プルアップスイッチング部
330,430 第1プルアップ部
340,440 第2プルアップ部
350,450 スイッチングトランジスタ部
360,460 駆動部
370,470 第1プルダウンスイッチング部
380,480 第2プルダウンスイッチング部
390,490 第1プルダウン部
395,495 第2プルダウン部
Claims (6)
- 半導体装置において、
検出結果を出力する出力端子と、検出しようとする電圧がゲートに印加されるMOSトランジスタにより構成される第1プルアップ部と、正常動作モードでオンされて前記第1プルアップ部に電源を供給する第1プルアップスイッチング部と、プルダウン動作を行う第1プルダウン部と、正常動作モードでオンされて前記第1プルダウン部を前記出力端子に電気的に結合させる第1プルダウンスイッチング部とを具備して、正常動作モードで作動して電圧レベルの検出動作を行う第1検出回路部と、
検出しようとする電圧がゲートに印加されるMOSトランジスタにより構成される第2プルアップ部と、アクティブパワーダウンモードでオンされて前記第2プルアップ部に電源を供給する第2プルアップスイッチング部と、プルダウン動作を行う第2プルダウン部と、アクティブパワーダウンモードでオンされて前記第2プルダウン部を前記出力端子に電気的に結合させる第2プルダウンスイッチング部とを具備して、アクティブパワーダウンモードで作動して電圧レベルの検出動作を行う第2検出回路部と、
を具備し、
前記第2プルアップ部を構成するMOSトランジスタの有効チャネル長さが、前記第1プルアップ部を構成するMOSトランジスタの有効チャネル長さより長く、
前記第2プルダウン部を構成するMOSトランジスタの有効チャネル長さが、前記第1プルダウン部を構成するMOSトランジスタの有効チャネル長さより長いことを特徴とする電圧検出回路。 - 前記出力端子と前記第1プルダウンスイッチング部との間に連結され、メモリセルアクセス期間にオンされるスイッチングトランジスタをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の電圧検出回路。
- 前記出力端子の信号をバッファリングする駆動部をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の電圧検出回路。
- 半導体装置において、
検出結果を出力する出力端子と、
正常動作モードでオン(ON)される第1プルアップスイッチング部と、
アクティブパワーダウンモードでオン(ON)される第2プルアップスイッチング部と、
一端が前記第1プルアップスイッチング部に連結され他端が前記出力端子に連結され、検出しようとする電圧がゲートに印加されるMOSトランジスタにより構成され、前記第1プルアップスイッチング部から電源を供給される第1プルアップ部と、
一端が前記第2プルアップスイッチング部に連結され他端が前記第1プルアップ部の一端に直列で連結され、検出しようとする電圧がゲートに印加されるMOSトランジスタにより構成され、前記第2プルアップスイッチング部から電源を供給される第2プルアップ部と、
正常動作モードでオンされる第1プルダウンスイッチング部と、
アクティブパワーダウンモードでオンされる第2プルダウンスイッチング部と、
一端が前記第1プルダウンスイッチング部を通じて出力端子に結合され、プルダウン動作を行う第1プルダウン部と、
一端が前記第2プルダウンスイッチング部を通じて前記出力端子に結合され他端が前記第1プルダウン部の一端に直列に結合されており、プルダウン動作を行う第2プルダウン部とを具備し、
アクティブパワーダウンモード部を備え、アクティブパワーダウンモードにおける前記第2プルアップ部のMOSトランジスタ及び前記第2プルダウン部のMOSトランジスタにより構成される有効チャネル長さは、正常動作モードにおける前記第1プルアップ部のMOSトランジスタ及び前記第1プルダウン部のMOSトランジスタにより構成される有効チャネル長さより長いことを特徴とする電圧検出回路。 - 前記出力端子と前記第1プルダウンスイッチング部との間に連結されており、メモリセルアクセス期間にオンされるスイッチングトランジスタをさらに具備することを特徴とする請求項4に記載の電圧検出回路。
- 前記出力端子の信号をバッファリングする駆動部をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載の電圧検出回路。
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