JP3956035B2 - 田植機 - Google Patents
田植機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3956035B2 JP3956035B2 JP29705897A JP29705897A JP3956035B2 JP 3956035 B2 JP3956035 B2 JP 3956035B2 JP 29705897 A JP29705897 A JP 29705897A JP 29705897 A JP29705897 A JP 29705897A JP 3956035 B2 JP3956035 B2 JP 3956035B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- switch
- speed
- gear box
- transmission
- main
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、田植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンと推進装置(車輪)の間の伝動経路に歯車式の有段変速機や油圧式又はベルト式の無段変速機が設けられ、操作杆でその変速位置が設定(選択)されて所望の車速が得られるように出来ている。また、その伝動経路に主副2個の変速機が直列に配置され、主変速機の操作杆に設けたスイッチを操作すると、副変速機が切り替わるもの(特開平9−76782)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前者の無段変速機にあっても、その操作杆は、操作後にその位置に静止しているため、この時の車速をさらに若干増速又は減速したいとき、操作杆を操作させるための腕の動きが必要となって操作が煩わしい。後者は、スイッチを操作すると、車速が大巾に増減速されて所望の車速が得られない。この発明は、腕を動かさないで、一定の変速位置から若干の増速又は減速が徐々に出来るようにするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、フレーム(3)の前後に主歯車箱(4)と後輪歯車箱(5)とを設け、前記主歯車箱(4)の両横に一対の前輪(6)を設け、前記後輪歯車箱(5)の両横に一対の後輪(7)を設け、エンジン(8)をフレーム(3)の上に取付け、油圧式の変速機(9)を主歯車箱(4)の上に取付け、エンジン(8)から第一のベルト(11)を介して油圧式の変速機(9)の入力軸(12)に伝動され、油圧式の変速機(9)の出力軸(13)から第二のベルト(14)を介して主歯車箱(4)の主軸(15)に伝動され、主歯車箱(4)内から前輪(6)及び後輪(7)に伝動する構成とした走行車体(1)を設け、該走行車体(1)の後部に苗植装置(2)を取付けた田植機において、変速機を作動させる操作杆(28)に増速スイッチ(32H)及び減速スイッチ(32L)を設け、増速スイッチ(32H)又は減速スイッチ(32L)を押し続けると変速機(9)が作動して操作杆(28)で設定した車速から徐々に増速又は減速し、該増速スイッチ(32H)又は減速スイッチ(32L)を離すと車速が維持され、再度増速スイッチ(32H)又は減速スイッチ(32L)を押して離すと、車速が元の速度に復帰する構成とした田植機とした。
【0005】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施例を説明する。走行車体(車両)1の後部に苗植装置2が取付けられて田植機となっている(図1)。走行車体1がつぎのように構成されている。フレーム3の前後に主歯車箱4と後輪歯車箱5が設けられ、それぞれの両横に一対の前輪6と後輪7が配置されている。エンジン8と油圧式の変速機(HST)9がそれぞれフレーム3と主歯車箱4の上に取付けられ、前者のクランク軸10の回転がベルト11で後者の入力軸12に導入されている。後者の出力軸13の回転がベルト14で主歯車箱4の主軸15に導入されている。
【0006】
HST9は、入力軸12と出力軸13にポンプとモータが設けられ、上方に突出したトラニオン軸16が図2の位置でモータおよび出力軸13の回転が停止し、これから右に突出したレバー17で時計方向又は反時計方向に回されると、出力軸13が正転又は逆転を開始し、その回動角が大きくなるに従って回転数が増加する無段変速機に構成されている。ポテンショメータ18がトラニオン軸16に設けられ、その回動角が制御装置19(図5)に入力されている。
【0007】
田植機の作業速度(低速)と路上速度(高速)が選択出来る歯車式の副変速機20が主歯車箱4内に設けられ、主軸15の回転がこれを経由して後輪差動装置21と前輪差動装置22に達し、それぞれで分かれて左右の後輪7と前輪6に伝わり、これらが水田の耕盤上又は路面で回転して走行車体1が進行するようになっている。
【0008】
エンジン8がカバー23で被われ、その上に座席24が設けられている。ハンドルフレーム25がその前に配置され、ハンドルポスト26が上に突出し、その上端のステアリングハンドル27を操作すると、前輪6が操縦されて走行車体1の進路が変わるようになっている。操作杆28がハンドルフレーム25の右に設けられ、その作動で下端のアーム28aが前後に揺動するようになっている。ロッド29の前端がアーム28aの下端に連結され、その後端が電動シリンダ30とこれから後に突出したロッド30aでレバー17に連結され、操作杆28の操作とロッド30aの出没でトラニオン軸16が揺動するように出来ている。副変速レバー31がハンドルフレーム25の左に設けられ、前記の副変速機20が操作されるようになっている。
【0009】
増速スイッチ32Hと減速スイッチ32Lが操作杆28に設けられ、それぞれの「ON」「OFF」が制御装置19に入力されている。制御装置19の出力で電動シリンダ30がロッド30aをつぎのように出没させるようになっている。図6のように、(1)増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを指先で押すと、「ON」し、ロッド30aが徐々に突出又は没入して出力軸13の回転が徐々に増加又は低下する。(2)その押しを離すと、「OFF」し、ロッド30aがその位置に止って増加又は低下した出力軸13の回転が維持される。(3)増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを押して離すと、「ON」して「OFF」し、スイッチ32H又は32Lを最初に押したときのポテンショメータ18からの入力を制御装置19が記憶していて、その入力が同一になるまでロッド30aが戻り、出力軸13の回転が元の回転まで低下又は増加する。
【0010】
なお、上記において、(2)の増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lから指を離したとき(「OFF」したとき)、ロッド30aが元に戻って出力軸13の回転が(3)の斜線を通って元の回転に低下又は上昇する構成でも良い。この構成とすることにより、元の車速に戻す際、増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを離すだけで格別な操作を必要としないので、一時的に車速を調節するとき等の操作性が向上する。
【0011】
さらに、図7のように、増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを押して離すと「ON」して、出力軸13の回転が一定の巾で増速又は減速し、さらにこれを押して離すと「OFF」して、増速又は減速した回転が元の回転に戻るように構成することができる。支柱33がフレーム3の後部から上に伸び、これと後の昇降枠34に一対の平行なリンク35の両端が回動自在に取付けられている。昇降シリンダ36の前部がフレーム3に取付けられ、ピストンロッドがこれから斜後上に突出し、上のリンク35と一体のアーム37とその突端が接続している。そして、ポンプ(図示していない)が吐出した油を昇降シリンダ36に供給すると、ピストンロッドが突出して昇降枠34が上昇し、その油をタンクに戻すと、昇降枠34が下降するように出来ている。
【0012】
歯車箱38が昇降枠34の下部にローリング軸でその回りに揺動するように取付けられている。等間隔に配置された5個の植付フレーム39(図2)が歯車箱38から後に伸び、それぞれの後部の両横に回転ケース40が設けられている。一対の植込杆41がそれぞれの回転ケース40に取付けられ、回転ケース40がエンジン8の動力で図1で反時計方向に回転すると、その中の遊星歯車で同じような姿勢を保って旋回するように出来ている。
【0013】
苗受板42が植付フレーム39に固定され、上記の植込杆41の先端が旋回の下降の初期にその苗取口(図示していない)を通るようになっている。一対の支柱43が外側の植付フレーム39の前部から斜前上に突出し、その突端と苗受板42の前部で苗載台44が左右に移動できるように支持されている。この苗載台44は、下面に5組のベルトコンベア45を備え、エンジン8の動力で左右に往復駆動される。
【0014】
すなわち、5枚の集団苗が後部を苗受板42上に突出させてそれぞれのベルトコンベア45の上に載る。集団苗は、苗載台44とともに左右に往復移動する。そして、その後部は、上記の移動で苗取口の上に来ると、植込杆41の下端で一株分づつ欠き取られる。欠き取られた苗は、植込杆41の下端が下降したときに突入して泥土に移植される。なお、集団苗の後部の横端の欠き取りが終ると、ベルトコンベア45が作動して集団苗のつぎの後部を苗受板42上に繰り出したのち、苗載台44が逆方向に移動を開始する。
【0015】
5個のフロート46がそれぞれの植付フレーム39の下に配置され走行車体1の前進で泥面を滑走し、それぞれの前部が左右に張り出していてその張出部が上記の苗が移植される位置を予め整地するように出来ている。上記の田植機は、つぎのように用いる。座席24の左の昇降レバー47を「上げ」の位置にして苗植装置2が上昇している田植機を水田の所定の位置に入れる。その昇降レバー47を「下げ」にすると、苗植装置2が下降してフロート46が泥面に接触する。副変速レバー31を操作して副変速機20の作業速を選択し、スロットルレバー(図示していない)でエンジン8の回転を所定の回転に上昇させたのち、操作杆28の上端を前に押す。すると、レバー17が時計方向に回って出力軸13が正転を始め、その回転が前輪6、後輪7、苗載台44および植込杆41に伝わって、田植機が前進しながら苗を移植する。操作杆28をさらに後に引いて所望の作業速度に設定する。そののち、田植作業中に走行車体1が耕盤の深い所(又は浅い所)に来てエンジン8の負荷が増加(又は軽減)すると、減速スイッチ32L(又は増速スイッチ32H)を押す。すると、車速および苗の植込速度が徐々に減速(又は増速)する。そして、その減速(又は増速)によってエンジン8の回転が復帰すると、上記の押しを離す。すると、その車速が維持される。そののち、耕盤が標準状態の所に来ると、減速スイッチ32L(又は増速スイッチ32H)を押して離す。すると、車速(および苗の植込速度)が元の速度に復帰する。
【0016】
なお、田植機が枕地に来たとき、昇降レバー47を「上げ」にして走行車体1をUターンさせるが、このとき、減速スイッチ32Lを押して車速を下げ、Uターンが終了すると、減速スイッチ32L再度押して下った車速を元に戻すことができる。このようなとき、Uターンの前後で操作杆28の位置が一定に保たれ、同じ車速が得られて運転が簡便かつ軽快である。
【0017】
【効果】
以上のように、田植作業中に走行車体1が耕盤の深い所(又は浅い所)に来てエンジン8の負荷が増加(又は軽減)すると、走行車体1の進行速度を選択する操作杆28に設けた増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを押して、走行車体1の車速を操作杆28で選択した車速から徐々に増加又は減少させ、エンジン8の回転が復帰すると、該増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを離して車速が維持できるので、腕を動かすことなく所望の車速を得ることができる。そののち、耕盤が標準状態の所に来ると、再度増速スイッチ32H又は減速スイッチ32Lを押して離して、車速を元の速度に復帰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した田植機の側面図
【図2】その伝動機構図
【図3】その一部の拡大した側面図
【図4】その一部の拡大した斜面図
【図5】その一部のブロック回路図
【図6】その車速を示すグラフ
【図7】他の車速を示すグラフ
【符号の説明】
1:走行車体、2:苗植装置、3:フレーム、4:主歯車箱、5:後輪歯車箱、6:前輪、7:後輪、8:エンジン、9:無段変速機(HST)、11:ベルト、12:入力軸、13:出力軸、14:ベルト、15:主軸、28:操作杆、32H:増速スイッチ、32L:減速スイッチ
Claims (1)
- フレーム(3)の前後に主歯車箱(4)と後輪歯車箱(5)とを設け、前記主歯車箱(4)の両横に一対の前輪(6)を設け、前記後輪歯車箱(5)の両横に一対の後輪(7)を設け、エンジン(8)をフレーム(3)の上に取付け、油圧式の変速機(9)を主歯車箱(4)の上に取付け、エンジン(8)から第一のベルト(11)を介して油圧式の変速機(9)の入力軸(12)に伝動され、油圧式の変速機(9)の出力軸(13)から第二のベルト(14)を介して主歯車箱(4)の主軸(15)に伝動され、主歯車箱(4)内から前輪(6)及び後輪(7)に伝動する構成とした走行車体(1)を設け、該走行車体(1)の後部に苗植装置(2)を取付けた田植機において、変速機を作動させる操作杆(28)に増速スイッチ(32H)及び減速スイッチ(32L)を設け、増速スイッチ(32H)又は減速スイッチ(32L)を押し続けると変速機(9)が作動して操作杆(28)で設定した車速から徐々に増速又は減速し、該増速スイッチ(32H)又は減速スイッチ(32L)を離すと車速が維持され、再度増速スイッチ(32H)又は減速スイッチ(32L)を押して離すと、車速が元の速度に復帰する構成とした田植機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29705897A JP3956035B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 田植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29705897A JP3956035B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 田植機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11129774A JPH11129774A (ja) | 1999-05-18 |
JP3956035B2 true JP3956035B2 (ja) | 2007-08-08 |
Family
ID=17841676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29705897A Expired - Fee Related JP3956035B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 田植機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3956035B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4923466B2 (ja) * | 2005-07-28 | 2012-04-25 | 井関農機株式会社 | 無段変速機の変速操作装置 |
JP5083387B2 (ja) * | 2010-07-29 | 2012-11-28 | 井関農機株式会社 | トラクタ |
JP5062319B2 (ja) * | 2010-11-30 | 2012-10-31 | 井関農機株式会社 | 無段変速機の変速操作装置 |
-
1997
- 1997-10-29 JP JP29705897A patent/JP3956035B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11129774A (ja) | 1999-05-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3956035B2 (ja) | 田植機 | |
JP3851018B2 (ja) | 作業車 | |
JPH09233920A (ja) | 苗植機 | |
JP3937536B2 (ja) | 田植機 | |
JP3625982B2 (ja) | コンバインの刈取制御装置 | |
JP3123478B2 (ja) | 農作業機 | |
JPH0132830Y2 (ja) | ||
JPH10274317A (ja) | Hst式ミッション装置 | |
JP3254531B2 (ja) | 移植機 | |
JP3724114B2 (ja) | 乗用作業機 | |
JPH11243726A (ja) | 移動農機 | |
JP2626639B2 (ja) | 農作業機 | |
JP4329400B2 (ja) | 田植機 | |
JP2982968B2 (ja) | 乗用型農作業機の操作レバー装置 | |
JP3194109B2 (ja) | 移動農機 | |
JP3203646B2 (ja) | 移動農機等の変速操作装置 | |
JPS599937Y2 (ja) | 移動農機における走行変速装置 | |
JPH0746091Y2 (ja) | 移動農機の操向装置 | |
JP2004065012A (ja) | 走行車輌 | |
JPH0220204B2 (ja) | ||
JPH09159021A (ja) | 走行車体 | |
JP2545781Y2 (ja) | 乗用田植機 | |
JPH04311306A (ja) | 苗植機 | |
JPH10152032A (ja) | 走行車体 | |
JP2522989Y2 (ja) | 移動農機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041013 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060926 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061024 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070410 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070423 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100518 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |