JP2982968B2 - 乗用型農作業機の操作レバー装置 - Google Patents

乗用型農作業機の操作レバー装置

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JP2982968B2 JP2085791A JP8579190A JP2982968B2 JP 2982968 B2 JP2982968 B2 JP 2982968B2 JP 2085791 A JP2085791 A JP 2085791A JP 8579190 A JP8579190 A JP 8579190A JP 2982968 B2 JP2982968 B2 JP 2982968B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、乗用田植機や乗用管理機などの乗用型農
作業機に関する。
〔従来技術〕
従来、乗用型走行車体の後側に農作業機を装着した乗
用型農作業機において、農作業機を上げ下げする操作と
農作業機の駆動を入り切りする操作とを座席の側方で操
作する構成とし、走行速度を変速する操作を座席前方の
ハンドル近くで操作する構成とした乗用田植機があっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の構成のものは、畦際で旋回するときには、
農作業機の駆動を切り、そして、農作業機を上げ、更
に、走行速度を低速に変速する操作を行なって、ハンド
ルを大きく切って旋回する場合が多いが、農作業機を上
げ下げする操作と農作業機の駆動を入り切りする操作と
を座席の側方で操作する構成とし、走行速度を変速する
操作を座席前方のハンドル近くで操作する構成としてい
るから、操作箇所が別れて迅速に操作しにくく、しか
も、畦際であるため、前方から視線を大きくそらさない
で操作していると、操作状態を確認しにくく的確な操作
が行ないにくい点もあった。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記従来の技術の問題点を解決するため
に、乗用型走行車体1の後側に農作業機2を装着した乗
用型農作業機において、農作業機2を上げ下げする操作
と農作業機2の駆動を入り切りする操作とを行う操作レ
バー34と、走行速度を変速する操作を行う操作レバー44
とを、前記乗用型走行車体1の座席4前方のハンドル9
近くで操作可能に構成したことを特徴とする乗用型農作
業機としたものである。
〔発明の作用及び効果〕
この発明の乗用型農作業機は、上記構成としたもので
あるから、畦際で旋回するとき、農作業機を上げ下げす
る操作と、農作業機の駆動を入り切りする操作と、走行
速度を変速する操作とを、座席4前方のハンドル9近く
で操作可能に構成した農作業機2を上げ下げする操作と
農作業機2の駆動を入り切りする操作とを行う操作レバ
ー43と走行速度を変速する操作を行う操作レバー44とで
操作でき、よって、上記旋回時の操作がすべてハンドル
とその周辺の操作レバーで迅速に行なえ、また、畦際で
あるために前方への視線を大きくそらさないで操作を行
うことも容易且つ的確に行なえて、機体操縦に習熟して
なくても操作が容易なものとなる。
そして、機体操縦に習熟してきて、走行速度を減速し
ないで迅速に旋回する場合は、農作業機2を上げ下げす
る操作と農作業機2の駆動を入り切りする操作とは一本
の操作レバー43で操作し、走行速度を変速する操作を行
う操作レバー44の操作は行わないで済む。よって、農作
業機2を上げ下げする操作と農作業機2の駆動を入り切
りする操作とを行う操作レバー43と、走行速度を変速す
る操作を行う操作レバー44とを、前記乗用型走行車体1
の座席4前方のハンドル9近くで操作可能に構成したこ
とにより、機体操縦に習熟した場合は、一層操作が迅速
に、又、容易且つ的確に行えるものとなる。
〔実施例〕
乗用型農作業機の一例として乗用型田植機における、
この発明の一実施例を図面に基いて詳細に説明する。
1は乗用型走行車体で、後方にリンク22を介して苗移
植作業機2を連結している。
3はエンジンであって、座席4の下側で、リヤアクス
ルケース5上に搭載されている。エンジン3の側方から
上側はステップフロア6と一体的に設けられたエンジン
カバー7で覆われている。座席4はそのカバー7の上に
設けられている。また、エンジン3はリコイルスタート
式のエンジンであり、スターター用リコイルロープの牽
引把持部となるノブ8は、エンジンカバー7の前側壁部
に設けられた段差部に右に傾いた状態で取り付け支持さ
れている。
9は操縦ハンドルで、座席4の前方に配設され、ミッ
ションケース10の前方に固着されたステアリングギヤケ
ース11内から上方へ延出したステアリング軸12の上端に
連結されている。操縦ハンドル9を回動させれば、ステ
アリング軸12も一体的に回動する。
13は副変速装置で、ミッションケース10の前側に配設
されている。副変速装置13には、エンジン3から発生し
た回転出力が油圧ポンプ14の駆動を介して伝動軸13aに
より伝動されている。副変速装置13を介してミッション
10に伝えられた動力は走行、作業機系へと伝達される。
この副変速装置13は、エンジン3から動力入力する駆
動軸13aとミッション6に動力入力する入力軸13bとの間
をベルトで伝動し、そのベルト伝動において高速、低速
の2段階の減速比を選択的に伝動できるように設けた構
成としている。
即ち、この副変速装置13の変速機構は、駆動軸13aに
同径のプーリー13L、13Hを、入力軸13bに異形の13L′、
13H′をそれぞれ軸方向に重ねて配設し、それらプーリ
ーにかけられたベルト13L″、13H″にテンションローラ
ーL7、H7で伝動状態、或は非伝動状態とするテンション
を選択的に与える機構で、高速、低速の二段階に減速比
の変更ができる機構になっている。後側のプーリー13L
(小径)と13L′(大径)に掛けられたベルト13L″が伝
動状態となったら、即ちテンションローラーL7がベルト
13L″にテンションをかけるよう作動したら低速変速と
なる。逆に、前側のプーリー13H(小径)と13H′に掛け
られたベルト13H″が伝動状態となったら、即ちテンシ
ョンローラーH7がベルト13H″にテンションをかけるよ
うに作動したら高速変速となる(第3図)。
尚、この副変速装置13は、「高速」「低速」の2段変
速であるが、複数段の変速装置や無段階の変速装置でも
よく、また前後進の変速操作可能な主変速装置をも兼ね
た変速装置であってもよい。
15、15は前輪で、ミッションケース10の後方に一体的
に固設されたフロントデフケース16の左右両側にエクス
テンションを介して下方向に縦に配設された前輪伝動ケ
ースの下側ケース16a、16aに軸架されている。前輪15、
15の駆動は、ミッション10内で減速された回転動力が、
フロントデフケース16内の差動装置を介して、エクステ
ンションケースと前輪伝動ケース16a、16a内の伝動機構
を経て、左右の前輪15、15に伝動し駆動される。また、
前輪15、15は操向車輪として、ハンドル9の操向操作が
ステアリング軸12で伝達されステアリングギヤケース11
を介し、更にアーム17、ロッド18、18を介して前輪伝動
ケース16a、16aに伝達され、操縦ハンドル9の回動に対
応して前輪15、15が回動するようになっている。
19、19は後輪で、リヤアクスル5の左右両側にエクス
テンションケースを介して設けられた後輪伝動ケース2
0、20の後方に軸架されている。ミッション6内の動力
はリヤアクスル5に伝達され、リヤアクスル5内の差動
装置を介して後輪伝動ケース20、20内の伝動機構を経
て、左右後輪19、19に回転が伝えられている。
21は油圧ピストンである。油圧ピストン21の油圧シリ
ンダの基部側がリヤアクスル5の後部に軸支され、ピス
トンロッドの先端が走行車体1と作業機2を連結する昇
降リンク22のアッパーリンク22aの走行車体1側基部付
近に枢着されている。油圧ピストン21のシリンダ内へオ
イルが流入、流出することによって、ピストンロッドが
突出、引退し、昇降リンク22が走行車体1側を回動支点
として上下し、作業機が昇降する。
リンク22は、一枚の幅広で厚い板バネからなるアッパ
ーリンク22aと、2本の鉄鋼角材からなるロアーリンク2
2b、22bが、走行車体1側の後輪伝動ケース20に固着さ
れた走行車体側リンクベース23にリンク回動支点として
連結され、作業機2側には作業機2を左右ローリング自
在に軸支している作業機側リンクベース24が連結されて
いる。
25は作業機伝動軸で、ミッション6内から取り出され
たPTO軸の回転動力を、作業機2の駆動軸へ自在継手を
介して伝達する。
26は苗載台で、前側が上位に後側が下位になるよう傾
斜させて植付部伝動ケース27に固定されているレール上
に左右スライド可能に取り付けられている。伝動ケース
27内の左右往復機構により苗載せ台26は左右に往復移動
して、植付装置28…にその植えけサイクルに合わせて一
株づつ苗を供給する。
植付装置28…は、植付部伝動ケース26の左右端側から
それぞれ後方に向かって延びる2本の植付伝動フレーム
29、29の後側に、左右両側2条分づつ取り付けられ全体
で4条植え付分装着されている。各条の植え付け装置28
…は植付伝動フレーム29、29内のチェーン伝動機構を介
して伝動ケース26の動力が伝達されている。また、植付
装置28は、回転ケース30とそれに装着された2基の植付
具31、31から構成されている。この2基の植付具31、31
のそれぞれに植付爪31a、31aが設けられ、その先端が回
転ケース30の回転に伴うケース内のギヤ列の回転伝動に
よって楕円状の軌跡を描く運動を行い、苗載台26の苗供
給に合わせて一株づつ苗を取って圃場に植え付けてい
く。
32a、32b、32cはそれぞれ左側、中央側、及び右側の
整地フロートで、植付伝動フレーム29、29の下側にそれ
ぞれ吊り下げられ、植え付け圃場の泥面を整地しながら
滑走していく。
33は操作パネルで、操縦ハンドル9の下側に配設され
て、このパネル33の下側はパネルカバーで覆われてい
る。
34はステアリングポストで、前記ステアリング軸12を
支持している。このポスト34の外周付近はポストカバー
34aで覆われ、そのカバー34aの左右、前後の幅はハンド
ル9の外径よりも細く設けられている。このポストカバ
ー34aの下端基部周辺には、操縦者の足場となるステッ
プフロア8が座席4の下側周辺から延設されていて、操
縦ハンドル9の周りにも操縦者が立てるようになってい
る。
35は乗車ステップで、走行車体1の座席4の左右側下
方にステップフロア8と一体に設けられている。
36は前側乗車ステップで、走行車体1の前方の左右両
側に設けられている。この前側乗車ステップ36、36は、
重量物で構成されていてバランスウェイトを兼用し、ミ
ッション6にその基部が固着されていて、乗車ステップ
35、35からだけでなく、走行車体1の前側からも乗り降
りが容易にできる。
37はクラッチペダル、38a、38bはそれぞれ後輪の左右
ブレーキペダル、39はデフロックペダルで、それぞれ操
作パネル33の下方左右側でステップフロア6上に突設さ
れている。
40はスロットルレバーで、41はメインスイッチであ
る。
42は主変速レバーで、前記ハンドル9の左側に延設さ
れている。このレバー42の基部は、ポストカバー34aの
基部の側近から立設され、ポストカバー34aの側部に近
接して上方に延びている。レバー42の上端部は、ハンド
ル9の近傍まで延びていて、平面視でハンドル9の内側
に重ならないで、ハンドル9の外側に位置するよう屈曲
して延設されている。この主変速レバーは、ミッション
ケース10内の変速ギヤの噛み合い切り替えをさせるシフ
ターに連結されていて、前進2段(作業速(S1)、路上
走行速(S2))、後進1段(B)、中立(N)の変速操
作ができるようになっている。また、第5図に示される
ように、このレバー42の操作は前後に操作するようにな
っていて、前述のそれぞれの変速レバー位置は、座席側
の最後位置から前方へ順に、後進1段(B)→作業速
(S1)→中立(N)→路上走行速(S2))となってい
る。
43は作業機レバーで、作業機2を昇降させる油圧シリ
ンダの作動を操作するレバーと、苗植付作業機2を駆動
させる伝動経路に設けられた植付クラッチの入り切りを
操作するレバーとを兼ねた、油圧、植付レバーである。
この作業機レバー43の回動支点側には一体的に回転す
るレバーアーム43aが設けられ、一方、カム軸回りに摺
動回転自在のカム筒43gにアーム43bが一体的に設けられ
ていて、そのそれぞれのアーム43a、43bがロッドを介し
て連結し、作業機レバー43の操作に連動してカム筒43g
が回転するようになっている。カム筒13gには、作業機
2昇降用の油圧シリンダを作動させる油圧用操作カム43
cと、植付作業機2の植付クラッチを入り切り操作する
植付用操作カム43dが一体的に設けられている。
油圧用操作カム43cのカム面には油圧用操作アーム43
c′の一端に取り付けられたローラが接当し、また、ア
ーム43c′の他端には油圧シリンダ21を作動させるバル
ブに連結する油圧ワイヤー43c″とが連結している。操
作アーム43c′は操作アーム軸S2に摺動回転自在に嵌合
した操作アーム筒43cに一体的に取り付けられてい
る。作業機レバー43の操作により、油圧用操作カム43c
と操作アーム43c′が連動し、それによって油圧ワイヤ
ー43c″が引っ張られたり戻されたりして、油圧バルブ
が作動し作業機2が「上げ」、「下げ」される。
また、植付用操作カム43dのカム面には植付用操作ア
ーム43d′の一端に取り付けられたローラが接当し、ま
た、アーム43d′の他端には植付クラッチに連結する植
付クラッチワイヤー43d″が連結している。操作アーム4
3d′は操作アーム軸S3に摺動回転自在に嵌合した操作ア
ーム筒43dに一体的に取り付けられている。作業機レ
バー43の操作により、植付用操作カム43dと操作アーム4
3d′が連動し、それによって植付クラッチワイヤー43
d″が引っ張られたり戻されたりして、植付クラッチが
作動し、植付作業機2の駆動が「入り」、「切り」され
る。
この作業機レバー43の各レバー操作位置における作動
状態は、第7図に示されるように、作業機レバー43が操
作最前位置(P1)に位置するときは、油圧シリンダ21に
より作業機2を「上げ」るように油圧バルブと連動連結
され、逆に、座席側の操作最後位置(P4)まで引き戻せ
ば、作業機2の駆動が「入り」となっているように植付
クラッチと連動連結されている。更に、操作最前位置
(P1)から操作最後位置(P4)までの間で、前側から後
側へ順に、作業機2の上下「固定」(レバー位置(P
2))、作業機2の「下げ」(作業機2の駆動「切
り」)(レバー位置(P3))の操作位置が設けられてい
る。
44は副変速レバーで、主変速レバー42と対称的にポス
トカバー34aの左右反対側で、同様にポストカバー34aに
沿うようにしてハンドル9の外側、近傍まで延設されて
いる。
また、副変速切り替えは、副変速レバー44を前側に操
作すれば、そのレバー支点側の一体回転するレバーアー
ム44aにより副変速操作カム13gが回転する。このカム13
gはカム軸S1に摺動回転自在に嵌合したカム筒13g′に一
体的に取り付けられている。副変速操作カム13gのカム
作動面には、低速用操作アームL1のローラーL2と高速用
操作アームH1のローラーH2とが接当している。副変速レ
バー44によってカム筒13g′が回動し、副変速操作カム1
3gが回転すると、各ローラーL2、H2がカム面に沿って摺
動し、低速用操作アームL1と高速用操作アームH1とが操
作アーム軸S2、S3周りに回動する。各操作アームL1、H1
はそれぞれ操作アーム軸S2、S3に摺動回転自在に嵌合し
た操作アーム筒L3、H3に一体的に取り付けられている。
また、各操作アームL1、H1のローラL2、H2の取り付け腕
部とは反対側の腕部側に、ロッドL4、H4の一端が連結し
ている。そのロッドL4、H4の他端には、それぞれ低速用
テンション操作アームL5と高速用テンション操作アーム
H5との連結している。各テンション操作アームL5、H5
は、テンションアーム軸S4に摺動回転自在に嵌合したテ
ンションアーム筒L6、H6に一体的に取り付けられ、また
そのアーム筒L6、H6にはそれぞれ低速用テンションロー
ラL7、高速用テンションローラH7を先端側に遊転自在に
取り付けた低速用テンションアームL8、高速用テンショ
ンアームH8が一体的に固着されている。各操作アームL
1、H1が回動すると、ロッドL4、H4を介して各テンショ
ンアーム筒L8、H8が回動する。
操作アームL1、H1のローラーL2、H2は、副変速操作カ
ム13aのカム面の凹凸部に常に互い違いに接当するよう
になって、常にテンションローラーL7、H7のどちらか一
方がベルトテンション状態に、他方が非テンション状態
に選択的に作動するようになっている。即ち、低速用操
作アームL1のローラーL2がカム13gの凸部に乗り上げて
いるときは、高速用操作アームH1のローラーH2がカム13
gの凹部にはまり込む。凸部に乗り上げた方の低速用操
作アームL1はロッドL4を介して低速用テンションアーム
L1を引っ張り、低速用テンションローラーL7を低速伝動
用ベルト13L″が伝動状態となるテンション位置に移動
させる。一方、高速用操作アームH1はローラーH2がカム
13gの凹部にはまり込んでいるため、ロッドH4を介して
高速用テンションアームH7を押し出し、高速用テンショ
ンローラーH7は高速伝動用ベルト13H″の伝動テンショ
ン位置から離れている。この場合に副変速が「低速」伝
動状態となる。逆に、高速用操作アームH1のローラーH2
がカム13gの凸部に乗り上げているときは、低速用操作
アームL1のローラーL2がカム13gの凹部にはまり込むよ
うになって、副変速が「高速」伝動状態となる(第3
図)。
副変速レバー44の各レバー操作位置での作動状態は、
第7図に示されるように、前側(レバー位置(P5))に
操作移動すれば副変速が「高速」に、後側(座席側)
(レバー位置(P5))に操作移動すれば副変速が「低
速」に変速されるようになっている。
以上のように、作業機レバー43と副変速レバー44は共
に前後方向にレバー操作するように並設され、副変速レ
バー44は作業機レバー43の外側に配設されている。ま
た、副変速レバー44が、その低速側の操作方向が前記作
業機レバー43の作業機駆動入りの操作位置側と同方向と
なるように設けられている。即ち、以上の実施例では、
副変速レバー44の「低速」のレバー位置と、作業機レバ
ー43の作業機駆動「入り」のレバー位置とが、それぞれ
のレバー操作範囲の最後位置(座席4側)に設けられて
いる(第5図、第6図、第7図)。
また、第9図に示されるように、作業機レバー43と副
変速レバー44の把持部を一本化したレバー45に構成にす
ると、更に、操作性が高まる。
尚、この実施例とは逆に、副変速レバー44の「低速」
のレバー位置と、作業機レバー43の作業機駆動「入り」
のレバー位置とを、それぞれのレバー操作範囲の最前位
置(機体前方側)に設けてもよい。このとき、副変速レ
バー44は操作最後位置(座席4側)が「高速」となり、
作業機レバー43は、作業機駆動[入り」から座席側後方
から前方へ順に作業機駆動「切り」、作業機「下げ」→
作業機上下「固定」→作業機「上げ」と操作できるよう
に構成され、旋回時は逆U字状にレバーを移動させるこ
とになる。
また、副変速レバー44は、その上端部の上下位置が作
業機レバー43の上端部の上下位置より下側に位置するよ
うに配設されている(第6図)。
以上のようにこの発明の実施例は、作業機レバー43と
副変速レバー44がハンドル9の近傍に並設されているの
で、機体の旋回操作時に、互いのレバーの持ち替えやハ
ンドル操作が容易に行えて操作性が非常に良い。
更に、副変速レバー44が、その低速側の操作方向が前
記作業機レバー43の作業機駆動入りの操作位置側と同方
向となるように設けられている。これにより、第7図、
第8図に示されるように、旋回操作に入る時の連続操作
で、副変速レバー44の操作を「高速」→「低速」に、次
に作業機レバー43の操作を作業機駆動「入り」→「切
り」→作業機「下げ」→「上げ」に操作をする場合、副
変速レバー44を低速側へ操作したとき、次に持ち替える
べき作業機レバー43が作業機駆動「入り」の位置に操作
されていてすぐ近傍に位置していることになる。また、
旋回操作を終える時の連続操作は、旋回操作に入る時の
連続操作と逆の操作になるので、同様に作業機レバー43
を作業機駆動「入り」への操作から、次に持ち替えるべ
き副変速レバー44が低速側に操作されていてすぐ近傍に
位置していることになる。以上のように、旋回時のレバ
ー操作手順に即した、副変速レバー44と作業機レバー43
の構成なので互いのレバーの持ち替えが円滑に行え、ま
た、U字状にレバーを移動操作していくだけなので操作
手順が明瞭で誤操作を防止し、滑らかな旋回時の操作が
できる。
以上の構成により、旋回時に操作する作業機レバー43
と副変速レバー44、そしてハンドル9の煩雑な操作がよ
り円滑に誤操作なく行われるようになり、乗用型農作業
機の操作性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
各図面について簡単に説明する。 第1図:実施例の乗用型田植機を示す側面図 第2図:実施例の乗用型田植機を示す正面図 第3図:副変速装置の構成を示す正面図 第4図:副変速装置の構成を示す側面図 第5図:操作レバー装置を示す平面図 第6図:操作レバー装置を示す側面図 第7図:操作レバーの作動状態チャート図 第8図:旋回時の操作レバー操作手順を示すチャート図 第9図:別の実施例の操作レバー装置を示す平面図 図中の主な符号を簡単に説明する。 1:乗用型走行車体 2:苗植付作業機 4:座席 9:ハンドル 15、15:前輪 19、19:後輪 22:リンク 43:作業機レバー 44:副変速レバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗用型走行車体1の後側に農作業機2を装
    着した乗用型農作業機において、農作業機2を上げ下げ
    する操作と農作業機2の駆動を入り切りする操作とを行
    う操作レバー43と、走行速度を変速する操作を行う操作
    レバー44とを、前記乗用型走行車体1の座席4前方のハ
    ンドル9近くで操作可能に構成したことを特徴とする乗
    用型農作業機。
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