JP3724114B2 - 乗用作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、乗用型田植機や農用トラクター等の乗用作業機に関するものである。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】
走行車体の後部に昇降リンク機構を介して農作業装置を装着し、油圧切替バルブにより油圧ポンプからの油路を切り替えて油圧昇降シリンダを伸縮させ、該油圧昇降シリンダの伸縮により前記昇降リンク機構が昇降する構成とすると共に、走行車体に設けたエンジンの動力を油圧式無段変速装置の入力軸へ伝達し、該油圧式無段変速装置にて変速して該油圧式無段変速装置の出力軸から主ミッションケ−ス内を介して走行車体の前後輪及び農作業装置へ伝達する乗用作業機において、簡潔で非常に小型な構成とすることを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記の従来技術のもつ課題を解決すべく、走行車体2の後部に昇降リンク機構28を介して農作業装置3を装着し、油圧切替バルブ30により油圧ポンプ16からの油路を切り替えて油圧昇降シリンダ29を伸縮させ、該油圧昇降シリンダ29の伸縮により前記昇降リンク機構28が昇降する構成とすると共に、走行車体2に設けたエンジン10の動力を油圧式無段変速装置13の入力プ−リ14を介して該油圧式無段変速装置13の入力軸13aへ伝達し、該油圧式無段変速装置13にて変速して該油圧式無段変速装置13の出力軸13bから走行車体2の前部に設けた主ミッションケ−ス20内を介して走行車体2の前後輪5,6及び農作業装置3へ伝達する乗用作業機において、前記入力軸13aを前記入力プ−リ14とは反対側に突出させて、油圧式無段変速装置13に取付固着した前記油圧ポンプ16を駆動する構成とすると共に、ステアリング軸97の上下中央部を支持する中央支持筒101を主ミッションケース20に固着し、該中央支持筒101よりも車体前方に配置したバッテリー載置台106が設けられた支持プレート90の下部を主ミッションケース20に固着して、該支持プレート90を中央支持筒101に固着し、前記バッテリー載置台106を走行車体2の前部で機体平面視で主ミッションケース20と重複する位置に設けて、該バッテリー載置台106上にバッテリー107を載置し、走行車体2の前部ボンネット8の前側のカバー8aを取り外せる構成とし、左右方向に延びる左右フレーム111を主ミッションケ−ス20から固着して主ミッションケ−ス20の前方に設け、油圧ポンプ16へ油を供給するための油圧タンク33を左右方向に長い形状にして主ミッションケ−ス20の前側で前記左右フレーム111から支持し、左右フレーム111は内部の空間部111aが左右両端部で外方に開放された構成とし、該左右フレーム111内に棒状のバランスウエイト114を挿入しことを特徴とする乗用作業機としたものである。
【0004】
【発明の作用効果】
この発明は、油圧式無段変速装置13に油圧ポンプ16を直接固着して、油圧式無段変速装置13の入力軸13aにて油圧ポンプ16を駆動する構成としたので、簡潔な構成となり、更に、別に油圧ポンプ16を駆動する駆動部が不要となり、非常に小型の構成となる。
また、ステアリング軸97の上下中央部を支持する中央支持筒101を走行車体2の前部に設けた主ミッションケース20に固着し、該中央支持筒101よりも車体前方に配置したバッテリー載置台106が設けられた支持プレート90の下部を主ミッションケース20に固着して、該支持プレート90を中央支持筒101に固着し、前記バッテリー載置台106を走行車体2の前部で機体平面視で主ミッションケース20と重複する位置に設けて、該バッテリー載置台106上にバッテリー107を載置したので、走行車体2の後側に農作業装置3を装着した機体の前後重量バランスが良好になると共に、バッテリー107が走行車体2の前部で機体平面視で主ミッションケース20と重複するように配置されて、走行車体2の後側に農作業装置3が装着された機体の前後重量バランスを良好にすると共に、バッテリー107を配置することにより機体の前後長を長くしたり機体の左右方向の重量バランスを悪化させることがない。
更に、走行車体2の前部ボンネット8は、該ボンネット8の前側のカバー8aを取り外せるので、該カバー8を取り外した状態で、バッテリー107を機体前方からバッテリー載置台106に載置して装着でき、このとき、ステアリング軸97より前側に配置させてバッテリー107を装着するので、バッテリー107の装着が機体の前側から容易に行える。
しかも、油圧ポンプ16へ油を供給するための油圧タンク33を左右方向に長い形状にして主ミッションケ−ス20の前側で左右フレーム111から支持したので、機体の前後方向の長さを短くできる。また、左右フレーム111は内部の空間部111aが左右両端部で外方に開放された構成とし、該左右フレーム111内に棒状のバランスウエイト114を挿入したので、機体の前部となる左右フレーム111内に棒状のバランスウエイト114を挿入して後部に農作業装置3を装着する機体の前後重量バランスを良好にでき、バランスウエイトを機体の前部に突出させて機体の前後長を長くすることがなく、有効に左右フレーム111内の空間部111aを利用できる。
【0005】
【実施例】
図面に基づいて、この発明の一実施例を説明する。
1は農作業機の一例として6条植えの乗用型田植機を示したものであり、走行車体2と農作業装置の一種である6条植えの苗植付部3及び6条分の施肥装置4等より構成されている。
【0006】
走行車体2は、左右一対の前輪5・5及び後輪6・6が装着され、これらの前後輪5・5,6・6を駆動して走行する。走行車体2の左右方向の中央部に操縦席7が備えられ、該操縦席7の前側の前部ボンネット8の上側にはステアリングハンドル9が設けられている。走行車体2の略中央に駆動源であるエンジン10が設けられ、このエンジン10の出力プーリ11から第一伝動ベルト12及びHST(油圧式無段変速装置)13の入力プーリ14を介してHST入力軸13aが駆動され、前記HST13に動力が伝達される。尚、前記第一伝動ベルト12には、該ベルト12に張力を与えるテンションプーリ15が設けられている。
【0007】
また、油圧ポンプ16がボルトにより前記HST13の右側に取付固着され、HST13を貫通して入力プーリ14とは反対側にまで突出した前記HST入力軸13aの駆動により前記油圧ポンプ16が駆動されるようになっている。従って、HST13に油圧ポンプ16を直接固着して、且つ、HST入力軸13aにて油圧ポンプ16を駆動する構成としたので、簡潔な構成となり、更に、別に油圧ポンプ16を駆動する駆動部が不要となり、非常に小型の農作業機の構成となる。
【0008】
そして、前記HST入力軸13aから任意の変速比で変速されて駆動するHST出力軸13bにHST出力プーリ17が取り付けられ、該プーリ17から第二伝動ベルト18及び主ミッションケース入力プーリ19を介して主ミッションケース20内へ伝動される構成となっている。
尚、前記第二伝動ベルト18には、該ベルト18に張力を与える上下テンションプーリ21・21が設けられている。そして、前記主ミッションケース20の左右に突出した左右それぞれの前輪アクスル部20a・20aに動力が伝達され、前輪5・5が駆動するようになっている。また、主ミッションケース20からの動力が左右それぞれの後輪伝動軸22・22を介して左右の後輪伝動ケース23・23に伝達され、後輪6・6が駆動するようになっている。
【0009】
また、主ミッションケース20からの動力がエンジン10の右側方を通過するように設けられた作業装置伝動軸24を介して作業クラッチケース25内に伝達され、該作業クラッチケース内からの動力が植付伝動軸26を介して苗植付部3に伝達されると共に前記作業クラッチケース25から上方向に延びる施肥伝動軸27を介して施肥装置4に伝達されるようになっている。
【0010】
前記苗植付部3は、走行車体2の後部に設けられた昇降リンク機構28を介して装着され、前記油圧ポンプ16からの油圧により作動する油圧昇降シリンダ29の伸縮により上下に昇降するように設けられている。尚、前記油圧ポンプ16から前記油圧昇降シリンダ29への油路の切替は、走行車体2の後部に設けられた油圧切替バルブ30により行うようになっている。
【0011】
また、走行車体2の略中央部にはメインフレーム31が設けられており、該メインフレーム31は上側に前記エンジン10を搭載し前側に主ミッションケース20を固着した構成となっている。また、メインフレーム31の後部には、前記昇降リンク機構28が取り付けられると共に左右の後輪伝動ケース23・23を固着した後輪6・6のローリングフレーム32が枢着され、走行車体2に対して後輪6・6が揺動自在に設けられている。
【0012】
ところで、図3に示すように前記油圧ポンプ16の油圧回路は、油圧昇降シリンダ29への圧油供給回路とHST13のチャージ回路とを備えている。すなわち、前記油圧ポンプ16の駆動により油圧タンク33からの油路34を介して該ポンプ16に油が供給され、2連ポンプである前記油圧ポンプ16から油圧昇降シリンダ29への圧油供給用の油路35とHST13のチャージ回路用の油路36とが設けられている。前者の油路35により油圧切替バルブ30に油圧が供給され、該バルブ30から下降ロックバルブ37を介して油圧昇降シリンダ29に油圧が供給される。尚、油圧切替バルブ30から油圧タンク33ヘの戻り油の油路38が設けられている。また、後者の油路36からフィルター39を介してHST13へ油圧が供給され、HST13からの戻り油を油圧タンク33へ戻す油路40が設けられている。
【0013】
苗植付部3は、苗載台50と植付伝動部51と各条の苗植付装置52…とを備えて構成され、作業クラッチケース25からの動力が植付伝動軸26を介して植付伝動部51の植付伝動ケース51a内に入力されて作動するようになっている。また、苗植付部3の下部には、センターフロート53及び両側部にサイドフロート54・54が設けられており、該フロート53・54・54が圃場面を滑走するようになっている。尚、フロート53・54・54は、それぞれの左右方向の枢支軸55…回りに回動自在に設けられている。また、苗植付部3が圃場面に対して所定の高さに制御されるように前記センターフロート53の上下方向の傾斜角すなわち圃場面に対する迎い角を検出することによって圃場面を感知する圃場面感知機構56が構成され、該圃場面感知機構56の作動に伴ってワイヤ57を介して前記油圧切替バルブ30が作動するようになっている。
【0014】
また、前記苗載台50は、前記植付伝動ケース51aの両側から突出する左右移動軸58に苗載台取付部材59・59により取り付けられている。苗植付装置52…の作動に伴って左右移動する前記左右移動軸58により苗載台50を左右に往復移動させ、該苗載台50の左右移動により苗植付装置52…が苗載台上のマット苗を苗取口60…から一株づつ掻き取っていくようになっている。また、前記苗載台50は、苗載台50の左右移動終端において苗載台上のマット苗を各条の苗送りベルト61…により一株分づつ苗植付装置52…側に移送する公知の構成である。
【0015】
走行車体2のステアリングハンドル9の右側には、HST13の変速比を変更操作できるHSTレバー70が設けられている。ステアリングハンドル9の左側には、主ミッションケース20内のギヤの噛み合いを切り替えて機体の車速を機体前方に最大に押した状態での「停止(ニュートラル)」と操作領域の中間位置にした状態での「路上走行速」と機体後方に最大に引いた状態での「植付作業速」とに切り替えることができる主変速レバー71が設けられている。また、操縦席7の右側には植付・昇降レバー72が設けられ、この植付・昇降レバー72の操作で作業クラッチケース25内の作業クラッチによる苗植付部3及び施肥装置4の駆動の入切や油圧切替バルブ30を作動させることによる苗植付部3の昇降が行われるようになっている。ステアリングハンドル9の下方には、後輪6・6のデフ差動状態とデフロック状態とを切り替える後輪デフロックレバー73、ステアリングハンドル9の角度を調節するハンドルチルトレバー74が設けられている。
【0016】
また、前部ボンネット8の左側の下方に走行車体2の前後輪5・5,6・6、苗植付部3及び施肥装置4ヘの動力の伝達を断つ主クラッチペダル75、該クラッチペダル75と略左右対称な位置に左右の後輪6・6をそれぞれ制動するためのブレーキペダル76・76が設けられている。前記主クラッチペダル75の踏み込み操作により、第二伝動ベルト18の上下テンションプーリ21・21を操作して該ベルト18によるHST13から主ミッションケース20ヘの伝動が断たれるようになっている。前記左右それぞれのブレーキペダル76・76の踏み込み操作により、主ミッションケース内の左右それぞれのブレーキ装置が作動して左右それぞれの後輪6・6が制動されるようになっている。
【0017】
ここで、主クラッチペダル75の作用を図9と図10により詳しく説明すると、主クラッチペダル75は主ミッションケース20の側壁面に設けた枢支軸120に回動自在に支持され、引っ張りバネ121にてクラッチが入る方向イに付勢されている。
上下テンションプーリ21・21は、各々主ミッションケース20に設けた支持板122に設けた枢支軸123・123に基部が枢支されて揺動する揺動アーム124・124の先端に固着された枢支軸125・125に回転自在に支持されている。尚、各枢支軸125・125より前方に向けて各々アーム126・126を延設し、該両アーム126・126間に引っ張りバネ127を設けて、上下テンションプーリ21・21は近づく方向(クラッチが入る方向)に付勢されている。また、揺動アーム124・124は左右方向で接近して側面視で重なる位置に配設されており、その両揺動アーム124・124が側面視で重なる部分はカム面124’・124’になっている。
【0018】
128は主ミッションケース20に設けた枢支軸129に基部が枢支されて前後方向に揺動するテンションプーリ作動アームであって、その先端に左右方向に貫通して固着した枢支軸130の一側にカムローラー131が回転自在に設けられている。また、枢支軸130の他側は前記主クラッチペダル75と連結ロッド132を介して連結されている。
【0019】
そして、カムローラー131は前記両揺動アーム124・124のカム面124’・124’に接当してロ方向に移動すると、上下テンションプーリ21・21が引っ張りバネ127に抗して上下に開いて離れる方向に両揺動アーム124・124を揺動させるように作用する。
従って、主クラッチペダル75を踏まない状態(図9)では、上下テンションプーリ21・21が第二伝動ベルト18を上下方向から押すので、該第二伝動ベルト18によるHST13から主ミッションケース20ヘの伝動が前進及び後進にかかわらず適切に伝えられる。そして、操縦者が主クラッチペダル75を踏むと、連結ロッド132を介してテンションプーリ作動アーム128が矢印ロ方向に揺動して、上下テンションプーリ21・21が引っ張りバネ127に抗して上下に開いて離れる方向に両揺動アーム124・124を揺動させるので、上下テンションプーリ21・21は第二伝動ベルト18を上下方向から全く押さない状態となり(図10)、該第二伝動ベルト18によるHST13から主ミッションケース20ヘの伝動が完全に絶たれる。
【0020】
前記HSTレバー70は、左右方向の回動軸81回りに前後方向に無段変速操作して走行車体2の前進から後進までの任意の速度に設定できるようになっている。前記左右方向の回動軸81は、走行車体側に設けられたレバー軸支持筒82に嵌入された構成となっている。前記左右方向の回動軸81の左端には前記回動軸81と一体回転するHST操作アーム83が設けられ、該アーム83の先端部とHST13の変速操作を行うトラニオンアーム13cとがHST操作ロッドにより連結された構成となっている。
【0021】
また、HSTレバー70と前記左右方向の回動軸81とは前後方向の回動軸84により枢着されている。HSTレバー70の下方にはガイド溝85aが設けられたガイドプレート85が走行車体側と一体に設けられると共に、前記ガイド溝85aに案内されるように設けられた被案内プレート86がHSTレバー70に固着されている。前記ガイド溝85aはHSTレバー70の中立位置で該レバーを左右方向に操作するようなクランク形状となっており、前後方向の操作でHSTレバー70が前進側から後進側へあるいは後進側から前進側へ直接操作されることを防止している。尚、前記前後方向の回動軸84部分にはトルクスプリング84aが設けられており、このトルクスプリング84aによりHSTレバー70が左側(前進操作側)に付勢されている。従って、HSTレバー70を後進側へ操作するとき、中立位置で前記HSTレバー70を右方向に操作してから後方に操作するようになっている。
【0022】
HSTレバー70の前記ガイドプレート85の下側には、該プレート85に取り付けられた回動軸87回りに回動可能なバックリフト連動用プレート88が設けられている。前記バックリフト連動用プレート88は、HSTレバー70の後進操作位置の状態でHSTレバー70の前記被案内プレート86が当接する立上り部88aが設けられており、HSTレバー70の後進側の操作で回動するようになっている。尚、前記バックリフト連動用プレート88には、該プレート88をHSTレバー70の前進操作位置側に付勢するトルクスプリング88bが設けられている。バックリフト連動用プレート88の先端部にはバックリフト連動用ワイヤ89が取り付けられており、該ワイヤ89により油圧切替バルブ30を操作してHSTレバー70が後進操作位置の状態で苗植付部3が上昇するようにして、苗植付部3が接地した状態で機体を後進させることによる苗植付部3の破損等を防止している。
【0023】
HSTレバー70のレバー軸支持筒82は、正面視U字型の支持プレート90の左右を繋ぐように溶接され固着された構成となっている。前記支持プレート90は、下部において取付ボルト91・91により主ミッションケース20に取付固着されている。前記支持プレート90の上部には、主変速レバー71が前後方向に回動自在に取り付けられている。尚、主変速レバー71は、該レバー71の操作により一体回転するレバー軸71aのアーム92と主ミッションケース20に設けられた主変速シフタ93とが主変速操作ロッド94により連結され、変速操作が行えるようになっている。また、前記支持プレート90の上部には、該支持プレート90の左右を繋ぐように2本の連結軸95・96が固着して設けられている。前記連結軸95・96のうちの前側の連結軸95には、該連結軸95を回動軸とする後輪デフロックレバー73及びハンドルチルトレバー74が設けられている。後側の連結軸96には、ステアリング軸97の上部を支持する上部支持筒98と一体に設けられた正面視逆U字型のプレート99が固着されている。支持プレート90の上下方向の中央後部には、該支持プレート90の左右を繋ぐように中央部プレート100が固着されている。この中央部プレート100とステアリング軸97の上下中央部を支持する中央支持筒101に一体のプレート102とがボルト103・103、ナット104・104により固着されている。尚、前記中央支持筒101は、主ミッションケース20の上面にボルト105…により取付固着されている。
【0024】
前記支持プレート90の左側の下部には、バッテリー載置台106が固着して設けられている。このバッテリー載置台106の下面にHSTレバー70の前記レバー軸支持筒82が溶接して固着された構成となっている。前記バッテリー載置台106の左側部及び後部には左側立上り部106a及び後立上り部106bが設けられており、この立上り部106a・106bにより載置されたバッテリー107が機体の振動等によって位置ずれするのを防止している。尚、前記バッテリー107は、バッテリー載置台106の後立上り部106bの上端からバッテリー載置台106の前部に設けられた前係止プレート108との間に弾性のある帯状のゴム体109をバッテリー107の上側に載置した固定用プレート110の上側から掛けることにより取り付けられるようになっている。尚、前記前係止プレート108は、左右方向の回動軸108a回りに回動自在に設けられている。
【0025】
走行車体2の前部ボンネット8は、該ボンネット8の前側のカバー8aを取り外せるようになっている。従って、該カバー8を取り外した状態で、バッテリー107を機体前方から前記バッテリー載置台106に載置して装着できるようになっている。このとき、左右一対の前輪5・5を走行させるステアリング軸97より前側に配置させるように前記バッテリー107を装着するので、バッテリー107の装着が機体の前側から容易に行える。
【0026】
以上により、この乗用型田植機1は、走行車体2の前部に主ミッションケース20が設けられているので走行車体2の後側に苗植付部3が装着された機体の前後重量バランスが良好になると共に、バッテリー107が前記走行車体2の前部且つ左右中央部の機体平面視で前記主ミッションケース20と重複するように配置されているので、走行車体2の後側に苗植付部3が装着された機体の前後重量バランスを良好にすると共に、バッテリー107を配置することにより機体の前後長を長くしたり機体の左右方向の重量バランスを悪化させることがない。
【0027】
主ミッションケース20の前方には、左右方向に延びる断面四角形状の左右フレーム111が設けられている。この左右フレーム111は、主ミッションケース20の前部にボルト112…により取付固定された左右それぞれのプレート113・113に溶接され固着されている。前記左右フレーム111は、内部に空間部111aを備えた構成であると共に該空間部111aが左右フレーム111の左右両端部において外方に開放されている。後部に苗植付部3を装着する機体の前後重量バランスを良好にすべく、機体の前部となる左右フレーム111の端部から棒状のバランスウエイト114を前記左右フレーム内に挿し込むようになっている。前記棒状のバランスウエイト114の端部にはフランジ114aが設けられると共に、左右フレーム111の左右両端部にウエルドナットが溶接されたフランジ111b・111bが設けられ、ボルトにより前記棒状のバランスウエイト114を前記左右フレーム111に固定するようになっている。左右フレーム内に挿入する棒状のバランスウエイト114を用いることによって、バランスウエイトを機体の前部に突出させて装着して機体の前後長を長くすることがなく、有効に左右フレーム内の空間部111aを利用できる。
【0028】
また、前記左右フレーム111に固着されウエルドナットが溶接されたバンパ取付プレート115…に、ボルトにより左右方向に3分割されたバンパ116・117・117を取り付けるようになっている。このバンパ116・117・117の材質は重量の異なる鋳物と樹脂の2種類のものがあり、施肥装置4の有無や苗植付部3の重量の相違に応じて前記2種類のバンパを付け替えて、機体の前後重量バランスを調節し良好にすることができる。すなわち、前記バンパ116・117・117は左右方向に3分割されているので、個々のバンパ部分を前記2種類のものにそれぞれ付け替えることができ、機体の前後重量バランスを極め細かく調節できる。
【0029】
主ミッションケース20の前側には、油圧タンク33が設けられている。この油圧タンク33は、前記左右フレーム111に溶接された左右それぞれの油圧タンク取付プレート118・118にボルト119・119により取り付けられた構成となっている。この油圧タンク33は、左右方向に長い直方体に近い形状となっており、機体の前後方向の長さを短くして機体の前後長が長くならないような形状にしている。また、油圧タンク33は、機体の左右方向の略中央に設けられ、機体の左右方向の重量バランスを悪化させないような配置となっている。
【0030】
140は操縦席7の左側に設けられた操作具としてのオールストップレバーで、該オールストップレバー140を引くと、操作ワイヤ141を介して第一伝動ベルト12のテンションプーリ15の揺動アーム142が引っ張りバネ143に抗して矢印ハ方向に移動するので、第一伝動ベルト12によるエンジン10からHST13への伝動が絶たれ、機体の全ての装置が停止する。逆に、オールストップレバー140を押した状態にすると、操作ワイヤ141は緩み、引っ張りバネ143にてテンションプーリ15は第一伝動ベルト12を押すので、該第一伝動ベルト12によりエンジン10の動力がHST13へ伝達される。従って、オールストップレバー140によるテンションプーリ15の操作にて、エンジン10とHST13との間の動力伝達がされる状態と動力伝達が切れる状態とに切り替えられることになり、このテンションプーリ15が所謂テンションクラッチとなっている。
【0031】
150はステアリングハンドル9に装着したハンドルノブであって、機体直進時のステアリングハンドル9の位置で、左側のやや上側に装着されており(図2の状態)、操縦者が左手でこのハンドルノブ150の把持部151を持ち易いような位置となっている。
ここで、このハンドルノブ150の構成を説明しておくと、本体部152をステアリングハンドル9の上側に置いて、ステアリングハンドル9の下側から止め金具153を当ててボルト154・154にて締め付けて、ステアリングハンドル9にハンドルノブ150を装着している。そして、本体部152に下部がボルト155にて固定された枢支軸156に把持部151が回転自在に装着されている。
【0032】
然して、操縦者は左手でこのハンドルノブ150の把持部151を握り自由にステアリングハンドル9を操作できる。
尚、160・160は左右予備苗載台、161はエンジン10の始動スイッチである。
次に、上記の乗用型田植機にて田植作業を行う説明をする。
【0033】
先ず、施肥装置4の肥料タンクに粒状肥料を入れ、苗載台50に苗を載置し、各予備苗載台160…に苗の入った育苗箱を載置する。
そして、例えば、圃場(水田)で田植作業を行うには、オールストップレバー140を引いて第一伝動ベルト12のテンションプーリ15を矢印ハ方向に移動させて、第一伝動ベルト12によるエンジン10からHST13への伝動が切れた状態にし、始動スイッチ161にてエンジン10を始動する。このとき、エンジン10にHST13の駆動負荷がかからないので、エンジンの始動が適確に行える。
【0034】
そして、植付け開始位置まで機体を移動させた後に、主変速レバー71を植付作業速に切り替え、植付・昇降レバー72を苗植付部3及び施肥装置4の駆動が入りで苗植付部3の自動昇降制御が行われる位置に操作して、機体を前進させて植付けを開始する。その後、HSTレバー70を前方に押して機体の前進速度を上げ植付けを行う。このとき、植付作業と同時に、施肥装置により苗植付位置の側方の圃場中に粒状肥料が施肥される。
【0035】
畦際まで植付けると、機体を旋回して逆方向に向かって植付けを行うが、この旋回時に操縦者は左手でハンドルノブ150の把持部151を握りステアリングハンドル9を操作し、右手でHSTレバー70を持って速度調節及び前進・後進の切り替え操作をすることができ、作業性良く短時間で旋回できる。
また、田植作業中に苗載台50の苗が残り少なくなった場合には、オールストップレバー140を引いて第一伝動ベルト12のテンションプーリ15を矢印ハ方向に移動させて、第一伝動ベルト12によるエンジン10からHST13への伝動を絶つだけで、即座に機体は停止し、然も、油圧式無段変速装置13の作動負荷により車輪が遊転して機体が前進若しくは後進してしまうようなことが防止された状態となる。そこで、作業者は効率良く予備苗載台160か苗載台50に苗を供給することができる。また、田植作業を再開する場合には、オールストップレバー140押し下げると、エンジン10からHST13へ動力が伝動され、作業を中止する前の状態から引き続き即座に田植作業を続行できて、作業性が非常に良い。
【0036】
一方、田植作業を進めて左右予備苗載部160・160の苗が無くなると、機体前端を畦に近付けて、オールストップレバー140を引いてエンジン10からHST13への伝動を絶って機体を停止させ、畦から苗を機体上に補給する。この時、一緒に粒状肥料を施肥装置4の肥料タンクに補給する。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図である。
【図2】乗用型田植機の全体平面図である。
【図3】油圧回路図である。
【図4】走行車体の要部を示す前部側面図である。
【図5】走行車体の要部を示す前部正面図である。
【図6】HSTレバーの操作による苗植付部の上昇の連繋構成を示す側面図である。
【図7】図6の矢印A方向から見た図である。
【図8】主ミッションケースとHSTと油圧ポンプの関係を示す要部平面図である。
【図9】要部の拡大側面図である。
【図10】要部の作用説明用の拡大側面図である。
【図11】ハンドルノブの拡大側面図である。
【符号の説明】
1…乗用作業機(乗用型田植機)、2…走行車体、3…農作業装置(苗植付部)、5…前輪、6…後輪、8…前部ボンネット、8a…カバー、10…エンジン、13…油圧式無段変速装置(HST)、13a…油圧式無段変速装置の入力軸(HST入力軸)、13b…油圧式無段変速装置の出力軸(HST出力軸)、14…入力プ−リ、16…油圧ポンプ、20…主ミッションケ−ス、28…昇降リンク機構、29…油圧昇降シリンダ、30…油圧切替バルブ、33…油圧タンク、90…支持プレート、97…ステアリング軸、101…中央支持筒、106…バッテリー載置台、111…左右フレーム、111a…空間部、114…バランスウエイト

Claims (1)

  1. 走行車体(2)の後部に昇降リンク機構(28)を介して農作業装置(3)を装着し、油圧切替バルブ(30)により油圧ポンプ(16)からの油路を切り替えて油圧昇降シリンダ(29)を伸縮させ、該油圧昇降シリンダ(29)の伸縮により前記昇降リンク機構(28)が昇降する構成とすると共に、走行車体(2)に設けたエンジン(10)の動力を油圧式無段変速装置(13)の入力プ−リ(14)を介して該油圧式無段変速装置(13)の入力軸(13a)へ伝達し、該油圧式無段変速装置(13)にて変速して該油圧式無段変速装置(13)の出力軸(13b)から走行車体(2)の前部に設けた主ミッションケ−ス(20)内を介して走行車体(2)の前後輪(5,6)及び農作業装置(3)へ伝達する乗用作業機において、前記入力軸(13a)を前記入力プ−リ(14)とは反対側に突出させて、油圧式無段変速装置(13)に取付固着した前記油圧ポンプ(16)を駆動する構成とすると共に、ステアリング軸(97)の上下中央部を支持する中央支持筒(101)を主ミッションケース(20)に固着し、該中央支持筒(101)よりも車体前方に配置したバッテリー載置台(106)が設けられた支持プレート(90)の下部を主ミッションケース(20)に固着して、該支持プレート(90)を中央支持筒(101)に固着し、前記バッテリー載置台(106)を走行車体(2)の前部で機体平面視で主ミッションケース(20)と重複する位置に設けて、該バッテリー載置台(106)上にバッテリー(107)を載置し、走行車体(2)の前部ボンネット(8)の前側のカバー(8a)を取り外せる構成とし、左右方向に延びる左右フレーム(111)を主ミッションケ−ス(20)から固着して主ミッションケ−ス(20)の前方に設け、油圧ポンプ(16)へ油を供給するための油圧タンク(33)を左右方向に長い形状にして主ミッションケ−ス(20)の前側で前記左右フレーム(111)から支持し、左右フレーム(111)は内部の空間部(111a)が左右両端部で外方に開放された構成とし、該左右フレーム(111)内に棒状のバランスウエイト(114)を挿入したことを特徴とする乗用作業機。
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