JP2574680B2 - 四輪乗用田植機の前方運転操作機構 - Google Patents

四輪乗用田植機の前方運転操作機構

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JP2574680B2
JP2574680B2 JP62290156A JP29015687A JP2574680B2 JP 2574680 B2 JP2574680 B2 JP 2574680B2 JP 62290156 A JP62290156 A JP 62290156A JP 29015687 A JP29015687 A JP 29015687A JP 2574680 B2 JP2574680 B2 JP 2574680B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、簡易乗用型田植機の運転操作機構のうち車
体前方の運転操作機構に関するものである。
(従来技術) 従来、歩行により車体前方の運転操作が可能なもの
は、実開昭55−121612号が挙げられる。これは、二輪の
簡易乗用タイプの田植機であり、田植作業時には、乗用
して作業を行い、路上走行や田植機の運搬車への積み込
み作業時には、操向操作具を前倒して、歩行操作具とし
て、使用するものである。
しかしながら、二輪の簡易乗用タイプの田植機である
から、路上走行や田植機の運搬車への積み込み作業は乗
用して出来ず、又、田植作業時にも、泥地の状態によっ
ては乗用が困難な場合があった。
その点、四輪の簡易乗用タイプの田植機は、路上走行
や田植機の運搬車への積み込み作業時にも乗用して作業
ができ、又、泥地の状態が多少悪くても、乗用して田植
作業ができ、極めて有用である。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、四輪の簡易乗用タイプの田植機で、特
に小型の場合、前輪と後輪の輪距が小さいため、田植機
の車高の高い運搬車への積み込み作業や急勾配の坂道登
坂の場合、又、輪距が小さいため別の圃場へ移動する場
合に田植機を後進させて畦を乗り越えねばならない場合
に、該田植機が転倒する危険があった。
又、耕盤が深く車体が沈没したり、耕盤の状態によっ
ては、車体が大きく傾いたりした場合は、田植機に乗用
するのは危険であった。
(問題点を解決する手段) 本発明は、四輪の乗用タイプの田植機において、乗用
による運転操作が危険である時、運転者が車体から降り
て、車体前方から、田植機の運転操作が可能な補助的な
運転手段に関するものである。
即ち、本発明は、車体前方からも運転操作手段を操作
可能にした四輪乗用田植機であって、ボンネットの後方
上部にステアリングホイール用の操作軸を挿通する前後
方向の長孔を設けて、ステアリングホイールを前後に姿
勢変更自在に構成するとともに、車体ステップ上の主ク
ラッチペダルのアームに補助レバーを設けてボンネット
前部から突出させ、補助レバーの操作によって主クラッ
チペダルの踏み込み操作を行えるようにしたことを特徴
とする四輪乗用田植機の前方運転操作機構を提供するも
のである。
(作用) 本発明は、車体前方からも運転操作手段、例えばステ
アリングホイール(30)、植付昇降レバー(61)、主ク
ラッチレバー(81)、主クラッチペダル(41)等を操作
可能に配置したため、乗用時と同様の運転操作が可能と
なる。
(実施例) 次に、本発明の実施例について説明する。
先ず、第1図を基に簡易乗用型田植機全体から説明す
ると、乗用田植機(1)の車体の基本構造は、上フレー
ム(18)と下フレーム(19)より構成されており、該車
体の前部には、操作機構として、ステアリングホイール
(30)、植付昇降レバー(61)、主クラッチレバー(8
1)、主クラッチペダル(41)などが設けられている。
これらの操作機構は、いずれも後述するように、該車体
前方より操作が可能なように構成されている。
乗用田植機(1)は、前輪(17a)、(17b)、後輪
(8a)、(8b)を備えており、ステアリングホイール
(30)を左右に回転すると、前輪(17a)、(17b)が左
右に回転するようになっている。主クラッチペダル(4
1)は、下方に踏み込むことにより、テンションクラッ
チプーリ(49)が下方に移動し、メインベルト(4)の
緊張が解除されることにより、プーリ(3)の動力がプ
ーリ(5)に伝動されず、該車体の動力伝動系統は停止
した状態になる。植付昇降レバー(61)は、シリンダー
(62)、及び三点リンク機構のロワリンク(63)、トッ
プリンク(64)を介して、苗載台(66)を苗の植え付け
の時は下に、該作業を行わない時は上に移動させるため
のものである。主クラッチレバー(81)は、これを切り
替えることにより、後部ギアボックス(6)及び前部ギ
アボックス(15)をシフター(82)、(83)により切り
替え、前輪(17a)、(17b)と後輪(8a)、(8b)を路
上走行、植付、後退の三段階に駆動させる。
次に、エンジン(2)から、前輪(17a)、(17b)、
後輪(8a)、(8b)等への伝動過程を、第8図により説
明すると、エンジン(2)からプーリ(3)、メインベ
ルト(4)を介して、プーリ(5)を駆動させる。後部
ギアボックス(6)内の歯車機構は、主クラッチレバー
(81)を路上走行、植付、後退の三段階に切り替えるこ
とにより、シフター(82)を作動させて、歯車の切り替
えを行う。なお、第8図(ハ)で歯車の切り替えを説明
すると、d→bで植付、c→aで路上走行、d→e→f
→bで後退の各動作を行う。
次に後部ギアボックス(6)の伝動力は、一方は後輪
伝動ケース(7)を介して、後輪(8a)、(8b)が駆動
され、他方は、ベベルギアボックス(9)に伝動され
る。ベベルギアボックス(9)では、駆動力が植付駆動
側と、前輪駆動側に分かれる。植付駆動側は、植付クラ
ッチ(21)、植付駆動軸(22)を介して、苗載台(6
6)、植付アーム(68)などを動作させる。前輪駆動側
は、シャフト(10)、チェーンケース(11)、ユニバー
サルジョイント(12)、ベベルギアボックス(13)、チ
ェーンケース(14)を介して、駆動力が前部ギアボック
ス(15)に伝えられる。前部ギアボックス(15)内の歯
車機構は、シフター(83)が後部ギアボックス(6)内
のシフター(82)と連動しているので、主クラッチレバ
ー(81)の切り替えにより、前述したとおり後部ギアボ
ックス(6)内の歯車機構と同様の動作をする。前部ギ
アボックス(15)の駆動力は、デフケース(16)内の作
動歯車機構を介して、前輪(17a)、(17b)を駆動させ
る。なお、油圧ポンプ(20)は、植付部を昇降させるシ
リンダー(62)等へ作動油を送るものである。なお主ク
ラッチレバー(81)は、車体前方からも操作可能な位置
に配置されている。
次に、ステアリングホイール(30)が車体前方でも操
作が可能な構成について第2図、第3図により説明す
る。ステアリングホイール(30)を左右に回転させるこ
とにより、右回転力が、第一操作軸(31)、チェルト支
点(34)、第二操作軸(32)を経て、歯車(91)に伝わ
り、歯車(91)から、チェーン(92)を介して、歯車
(93)に伝えられた回転力は、歯車(93)に嵌合してい
るピボット軸(94)に伝えられ(図示せず)、ピボット
軸(94)から周知のベルクランク、タイロッド、油圧シ
リンダー等を用いて、前輪(17a)、(17b)を左右に回
転操作させる。なお、上フレーム(18)の上部に門型枠
(97)が設けられており、円筒ケース(96)は、門型枠
(97)に立設嵌合しており、円筒ケース(96)の上部に
座金(95)を介してピボット軸(94)が軸支されてい
る。
ステアリングホイール(30)は、いわゆるチェルト式
であり、チェルト支点(34)により、自由に第一操作軸
(31)の傾斜角度を変更できる。第一操作軸(31)は、
細長い円筒状の筒(31a)を環設しており、筒(31a)の
下部でチェルト支点(34)に近接して固定カム(35)が
設けられており、固定カム(35)には、凹部(36a)、
(36b)が、固定カム(35)の外周に設けられている。
レバー(37)は、支点(38)を中心に上下に回動でき、
バネ(39)は、レバー(37)を下方に回動するように付
勢してあり、これにより突部(40)が、凹部(36a)、
(36b)のいずれかに嵌合固定されるようになってい
る。そして、レバー(37)を上方に回動して、第3図の
ような突部(40)と凹部(36b)の嵌合状態を解除し、
ステアリングホイール(30)を前方に倒し、レバー(3
7)を下方に回動して突部(40)を凹部(36a)に嵌合す
ると、ステアリングホイール(30)は、固定され、運転
者が車体前方から、ステアリングホイール(30)を操作
可能となる。
次に、主クラッチペダル(41)が車体前方でも操作が
可能な構成について第4図(イ)、(ロ)により説明す
る。
先ず、主クラッチペダル(41)の動作状況について説
明すると、主クラッチペダル(41)を、運転者が足で下
方に踏み込むことにより、支軸(43)を中心にしてアー
ム(44)が主クラッチペダル(41)側に移動し、ロッド
(46)が前方に引っ張られることにより、テンションク
ラッチ(48)は、軸(47)を中心にして反時計方向に回
動し、テンションクラッチプーリ(49)が下方に回動す
ることにより、メインベルト(4)の緊張が解除され、
プーリ(3)の動力がプーリ(5)に伝動されず、該車
体の動力伝動系統は停止した状態になる。
次に、車体前方より主クラッチペダル(41)を操作可
能な補助レバー(51)について説明する。L字形の補助
レバー(51)は、アーム(42)に挿通しており、補助レ
バー(51)のアーム(42)との挿通部先端は、座金(5
2)、ピン(53)により補助レバー(51)が回動自在に
軸支されている。バネ(54)は、補助レバー(51)が下
方に移動する時に主クラッチペダル(41)及びアーム
(42)がそれに連れて下方に一体的に移動するように付
勢されている。補助レバー(51)は、車体前部に設けら
れており、運転者が車体前方より手で操作が可能であ
る。そして、補助レバー(51)をレバーガイド(55)中
を(55a)の位置から(55b)の位置に移動することによ
り、主クラッチペダル(41)を運転者が足で下方に踏み
込むのと同じ状態となる。なお、(55b)の位置は車体
内側に切れ込んであるが、補助レバー(51)を(55b)
に係止するための構成であり、補助レバー(51)のアー
ム(42)との挿通部先端が回動自在に軸支されているの
で、補助レバー(51)をレバーガイド(55)の下方に回
動し、下端で左に移動することにより、補助レバー(5
1)を(55b)に係止可能である。以上より、運転者は、
車体前方より、主クラッチペダル(41)が操作可能にな
る。
次に、植付昇降レバー(61)が車体前方でも操作が可
能な構成について第5図により説明する。植付昇降レバ
ー(61)は、図示の通り、車体前方からでも操作が可能
な位置に取りつけられており、植付昇降レバー(61)を
操作することにより、シリンダー(62)のピストンロッ
ドを介して、リフトアーム軸(63a)を支点に、ロワリ
ンク(63)が昇降され、同時に連結部材(65)を介して
トップリング(64)が三点リンク機構により、昇降する
ようになっている。連結部材(65)より車体後方には、
苗載台(66)、植付アーム(67)などが取り付けられて
いる。以上より、運転者は、車体前方より、植付昇降レ
バー(61)が操作可能であるが、このような構成は、特
に、連結部材(65)の後方に、植付機構とは別な機構、
特に第6図、第7図に示すように、リフト(77)を取り
付けた場合には有用な構成となる。すなわち、連結部材
(71)の下端には、支軸(72)を介してフォーク状のリ
スト杆(73)が延設されており、リフトハンドル(74)
は、その一部である螺杆(75)が連結部材(71)の上部
に突設されたネジ受け(76)に螺装されており、リフト
ハンドル(74)の下端は支軸(72)に連結されている支
持部材(77)に固定されている。リフトハンドル(74)
は、螺杆(75)がネジ受け(76)に螺装されているの
で、ハンドル(74)を回転させることにより、フォーク
状のリフト杆(73)を支軸(72)を中心に上下に回動可
能であり、フォーク状のリフト杆(73)の上に物を載せ
る時にリフト杆の傾斜角度の微調整が可能である。そし
て、植付昇降レバー(61)を操作することにより、シリ
ンダー(62)のピストンロッドを介して、前述の三点リ
ンク機構により、リフト(77)が昇降自在になっている
ので、リフト杆(73)の上に物を載せて上げ下げした
り、運んだりすることができる。
(発明の効果) 小型の四輪の簡易乗用タイプの田植機で、田植機の車
高の高い運搬車への積み込み作業や急勾配の坂道登坂の
場合、又、別の圃場へ移動する場合に田植機を後進させ
て畦を乗り越える場合、耕盤が深く車体が沈没したり、
耕盤の状態によっては、車体が大きく傾いたりした場合
に田植機が転倒する危険があると、運転者は車体を降り
て車体前方から運転操作が可能なため、作業の安全性が
増した。
連結部材(65)より後方の作業機を交換して、田植以
外の作業をする場合には、運転者は車体を降りて車体前
方から運転操作が可能なため、効率良く作業ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の装置の正面図、 第2図は、ステアリングホイール部分の切断正面図、 第3図は、第2図の部分拡大図、 第4図(イ)は、クラッチペダル部分及びテンション部
分の部分図であり、(ロ)は、補助レバーの正面図、 第5図は、乗用型田植機の正面図、 第6図は、リフト機構を搭載した説明図、 第7図は、第6図の平面図、 第8図(イ)は、伝動機構図であり、(ロ)、(ハ)
は、前部ギアボックスと後部ギアボックスの詳細図、 第9図は、上フレームと下フレームの組立図である。 (30)……ステアリングホイール (33)……接手 (35)……固定カム (37)……レバー (41)……主クラッチペダル (45)……ピン (51)……補助レバー (55)……レバーガイド (61)……植付昇降レバー (68)……植付爪 (77)……リフト (81)……主クラッチレバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体前方からも運転操作手段を操作可能に
    した四輪乗用田植機であって、ボンネットの後方上部に
    ステアリングホイール用の操作軸を挿通する前後方向の
    長孔を設けて、ステアリングホイールを前後に姿勢変更
    自在に構成するとともに、車体ステップ上の主クラッチ
    ペダルのアームに補助レバーを設けてボンネット前部か
    ら突出させ、補助レバーの操作によって主クラッチペダ
    ルの踏み込み操作を行えるようにしたことを特徴とする
    四輪乗用田植機の前方運転操作機構。
JP62290156A 1987-11-16 1987-11-16 四輪乗用田植機の前方運転操作機構 Expired - Lifetime JP2574680B2 (ja)

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