JPS6033772Y2

JPS6033772Y2 - 歩行型田植機の操縦装置

Info

Publication number: JPS6033772Y2
Application number: JP1980102696U
Authority: JP
Inventors: 和憲大釜
Original assignee: ヤンマー農機株式会社
Priority date: 1980-07-19
Filing date: 1980-07-19
Publication date: 1985-10-08
Also published as: JPS5725524U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、機体の略中央部に一つの車輪を有するいわゆ
る一輪式の歩行型田植機における操縦装置に関するもの
である。

歩行型田植機の方向旋回操作に際して、当該歩行型田植
機が、２つの車輪を有する２輪式であるときは機体を上
昇しても機体は左右に傾かず、且つ両車軸のうち一方の
車輪への動力伝達を切ることにより、田植機は作業者の
力によらずして自動的に旋回できる。

しかし、一輪式の場合には走行及び田植付を停止して機
体を上昇すると作業者は左右に傾かないように常に支持
すると共に、作業者の力で旋回するようにしなければな
らないので、その旋回性能は２輪式より低く、特に畦際
での旋回に際しては、作業者は田植機を支えた状態で畔
を乗り越えなければならないから、畦際での旋回が可成
り困難であった。

本考案は、この種の一輪式の歩行型田植機において、田
植機をその後方及び左右両側からも操縦できるようにし
て、旋回操作が楽に迅速にできるようにしたものである
。

以下図面に示す実施例について説明すると、図において
１は田植機の車体フレームで、該車体フレーム１は、上
面にエンジン２が取付く伝動ケース３と、該伝動ケース
３の左右両端から後方に延びる左右一対の中空状サイド
フレーム４，５とによって平面３学状に構成され、その
伝動ケース３に一体形に設けた走行ミッションケース６
には、前記両サイドフレーム４，５の間を後方に延びる
スイングケース７の前端が回動自在に枢着され、該スイ
ングケース７の先端には、車体フレーム１の中心線上に
位置する走行車輪８が設けられ、この走行車輪８は、前
記走行ミッションケース６内の走行軸４６からスイング
ケース７内のチェノ４７を介して動力伝達され、走行ミ
ッションケース６内には、エンジン２からベルト４８及
び歯車対４９にて伝動される中間軸５０の回転を減速し
て前記走行軸４６に伝達するための歯車機構５１を備え
ると共に、走行軸４６への動力伝達をＯＮ。

ＯＦＦするための走行うラッチ５２を備え、該走行うラ
ッチ５２はシフターレバー５３の回動によって操作され
る。

前記両サイドフレーム４，５の後端には苗植付ケース９
，１０を各々固着して、該両苗植付ケース９，１０間を
凹型の連結フレーム１１にて連結し、この門型連結フレ
ーム１１と前記スイングケース７との間に車輪昇降装置
１２を設けて車輪８を上下動することにより、田植機の
全体を昇降するようになっている。

１３．１４は前記両画植付ケース９，１０の外側面から
後方に互に平行に延びる左右一対のノ＼ンドル部材を、
６１．６２は両画植付ケース９，１０の後面から後方に
互に平行に延びる支持部材を各々示し、前記両バンドル
部材１３．１４は側面視において斜め上向きの傾斜状に
折曲され、その間には、前記両支持部材６１．６２間に
装架したガイドレール１５と、両バンドル部材１３．１
４間に装架したレール機構１６とによって左右の横方向
に移動自在に支持した後傾式の苗載台１７が設けられ（
この場合、両バンドル部材１３．１４は第１図に２点鎖
線で示すように苗載台１７と略平行にしても良い）、す
なわち１、両バンドル部材１３．１４は、平面視におい
て苗載台１７の左右両側面の外側の位置において後方に
伸びるように設けられている。

一方前記苗載台１７の裏面箇所における両支持部材６１
．６２間には、外周に往復ねじ溝１９を有する横送り軸
１８を、苗載台１７の移動方向と平行に軸受２０，２１
にて軸支し、この横送り軸１８に摺動自在に被嵌したボ
ス体２２には往復ねじ溝１９に係合する舟型キー２３を
設け、ボス体２２を苗載台１７に係合することにより、
横送り軸１８の回転で苗載台１７を左右に往復して横送
りするに構成する。

なお、横送り軸１８の両端には苗載台１７の横送りの終
端で苗マットを縦送りするためカム４４．４５を備えて
いる。

前記両苗植付ケース９，１０内には水平横方向に爪軸２
４．２５を各々軸支し、該両爪軸２４．２５の内側端に
は揺動式の苗植機構２６゜２７を各々設け、右側の苗植
付ケース１０における爪軸２５上の傘歯車２８には右側
のサイドフレーム５内に挿通した軸２９先端の傘歯車３
０を、左側の苗植付ケース９における爪軸２４上の傘歯
車３１には左側のサイドフレーム４内に挿通した軸３２
先端の傘歯車３３を各々噛合する一方、両サイドフレー
ム４，５内に挿通した軸２９，３２の前端伝動ケース３
内に設けた軸５４の両端に傘歯車対５５．５６を介して
連動し、前記軸５４に前記中間軸５０から、歯車対５７
及び５８を介して動力伝達することにより前記エンジン
２の動力を両爪軸２４，２５に伝達してその苗植機構２
６．２７を駆動し、且つ左側の苗植付ケース９における
爪軸２４の外端部のスプロケット３４と、前記横送り軸
１８の外端部のスプロケット３５とにチェノケース３６
内のチェノ３７を巻掛けて、爪軸２４から横送り軸１８
に回転伝動するように構成する。

なお、伝動ケース３内の軸５４にはシフターレバー６０
で操作される植付クラッチ５９を備えている。

また、３８．３９は前記車輪８の両側方で且つ両サイド
フレーム４，５及び両画植付ケース９゜１０の下部に位
置する左右一対のフロートを示し、該両フロート３８．
３９の後部は前記両バンドル部材１３．１４の基部に植
付深さ調節杆４０を介して取付けられ、前記は両サイド
フレーム４．５に対してリンク４１を介して上下自動自
在に取付けられている。

この場合、両フロート３８．３９の内側面には平面三角
形状の均平部４２．４３を一体形に備え、該両胸平部４
２．４３の上部に前記両苗植機構２６．２７が各々位置
すると共に、両胸平部４２．４３の後方の部位に苗植機
構２６，２７で苗を植付けるようになっている。

そして、前記両バンドル部材１３．１４の上端を側面視
において略画水平１３’、１４’に折曲し、該雨水平部
１３’、１４’の末端間を横部材６５で一体的に連結す
ることにより、平面視において苗載台１７の左右両側面
及び後端部の三方を囲うループ状の操縦バンドル６６に
構威し、横部材６５の左右両側及び両バンドル部材１３
．１４の水平部１３’、１４’には、各々握りレバー６
７゜６Ｂ、６９．７０を設け、横部材６５の左側握りレ
バー６７及び右側水平部１４′の握りレバー７０を、前
記走行うラッチ５２のシフターレバー５３に、これらの
両レバー６７．７０のうちいずれか一方の握り操作でク
ラッチＯＦＦになるようにワイヤー６３を介して連動連
結する一方、横部材６５の右側握りレバー６８及び左側
水平部１３′の握りレバー６９を、前記植付クラッチ５
９のシフターレバー６０に、これら両レバー６８．６９
のうちいずれか一方の握り操作でクラッチＯＦＦになる
ようにワイヤー６４を介して連動連結して成るものであ
る。

なお、前記両走行うラッチ用握りレバー６７．７０及び
両植付りラッチ用握りレバー６８．６９は、これを握り
操作すれば、各クラッチＯＦＦの位置で係止する機構（
図示せず）を備え、この係止機構の解除によって、クラ
ッチＯＮに戻すようになっている。

この構成において、苗載台１７上に苗マットを供給し、
エンジン２の始動によって車輪８及び苗植機構２６．２
７を駆動すれば、田植機は車輪８により前進走行する一
方、苗載台１７が横送り軸１８の回転によって左右に往
復して横送りされ、苗載台１７上の苗マットは上下揺動
の苗植機構２６．２７によって１株づつ分割されたのち
、予めフロート３８，３９の各均平部４２，４３で整地
したあとの圃場面に順次２条に沿って植付けされるので
ある。

そして、田植作業が畦際まで進行し、田植機を方向旋回
するに際しては、先づ握リレバー６７又は７０にて走行
うラッチ５２をＯＦＦすることによって前進を停止し、
更に握りレバー６８又は６９にて植付クラッチ５９をＯ
ＦＦすることにより苗植機構２６．２７及び苗載台１７
の作動を停止し、次いで車輪昇降装置１２によて車輪８
を下降することで田植機を上昇して行なうのであり、こ
の場合本考案は操縦バンドル６６を平面視において苗載
台１７の左右両側面及び後端部の三方を囲うループ状に
構威し、且つその後部左右両側に、走行うラッチ用握り
レバー６７．７０と植付クラッチ用握りレバー６８．６
９を一対づつ設けたから、作業者は田植機の後部に限ら
ず、田植機の左右両側に位置して操作することができる
。

すなわち、作業者が田植機の左側に位置するときには、
左手で左側バンドル部材１３．１４の水平部１３′を右
手で横部材６５の左側を各々持つことにより、また、作
業者が田植機の右側に位置するときには右手で右側バン
ドル部材１４の水平部１４′を左手で横部材６５の右側
を各々持つことにより、田植機を左右両側からも支持し
ながら走行うラッチ５２と植付クラッチ５９を操作する
ことができるから、田植機の後で横部材６５を持った状
態で足元が畔につかえて旋回し難いような場合に、作業
者は田植機の横に回って横側から支持して操作すること
により、足元が畔につかえることがなく、また、田植機
を支持した状態で旋回方向に歩く距離を短縮することが
できるのである。

従って本考案によれば、畦際等での方向旋回が楽に且つ
迅速にできると共に、田植機の側方からの操縦ができる
から便利で、田植作業の能率を向上できるのであり、し
かも、操縦バンドルは平面視において苗載台の左右両側
面及び後端部の三方を囲うループであるから、強固であ
ると共に、操縦バンドルを側面視において苗載台と同方
向に傾斜したことにより、苗載台に対するバンパーとな
り、安全性を向上できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は田植機の側面図
、第２図は田植機の平面図、第３図は第１図の■−■視
拡大平断面図、第４図は第１図のＩＶ−ＩＶ視拡大断面
図、第５図は第１図のＶ−Ｖ視拡犬断面図である。１・・・・・・車体フレーム、２・・・・・・エンジン
、３・・・・・・伝動ケース、６・・・・・・走行ミッ
ションケース、４゜５・・・・・・サイドフレーム、８
・・・・・・車輪、？−−−−−−スイングケース、９
，１０・・・・・・苗植付ケース、２６゜２７・・・・
・・苗植機構、６６・・・・・・操縦バンドル、１７・
・・・・・苗載台、１９・・・・・・横送り軸、５２・
・・・・・走行うラッチ、５９・・・・・・植付クラッ
チ、１３．１４・・・・・・バンドル部材、６５・・・
・・・横部材、６７．６８・・・・・・走行うラッチ用
レバー、６９，７０・・・・・・植付クラッチレバ−０

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略中夫に一つの車輪を有する車体フレームの後部に後傾
式の苗載台と苗植機構とを設けて成る田植機において、
前記苗載台における左右両側面の外側の位置には、前記
車体フレームから後方に延びる左右一対のハンドル部材
を配設し、該両ハンドル部材を、側面視において前記苗
載台と略平行に傾斜させる共に、両ハンドル部材の後端
を横部材で連結して、平面視において前記苗載台の左右
両側及び後端の三方を囲うループ状操縦ハンドルに構成
し、該ループ状操縦ハンドルの後端における左右両角部
に、運転操作具を各々設けて成る歩行型田植機の操縦装
置。