JP3954226B2 - パワーウインドウ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に設けられるパワーウインドウ装置に係り、特にパワーウインドウ装置が浸水したときに、操作スイッチによってウインドウガラスを下降することができるパワーウインドウ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両のサイドドア等のウインドウガラスを自動的に開閉させるためにパワーウインドウ装置が用いられている。そして、搭乗者が前記パワーウインドウ装置に設けられた、マニュアルのアップスイッチ(上昇スイッチ)又はダウンスイッチ(下降スイッチ)をオン操作することにより、ウインドウガラスがアップ側又はダウン側に駆動されるようにされている。
【0003】
図5は、従来のパワーウインドウ装置10の駆動回路20の一例を示している。この駆動回路20において、バッテリ電源Bと接地線間には、リレーコイル21、トランジスタTR1のコレクタ・エミッタが直列に接続されている。又、前記リレーコイル21のプラス端子と、接地線間には、リレーコイル23、トランジスタTR2のコレクタ・エミッタが直列に接続されている。
【0004】
前記トランジスタTR1のベースは、バッテリ電源Bに対して下降スイッチ28及び抵抗R1を介して接続されている。又、前記トランジスタTR2のベースは、バッテリ電源Bに対して上昇スイッチ29及び抵抗R2を介して接続されている。駆動モータMは、図示しない車両のウインドウガラスを上昇又は下降駆動する直流モータからなる。
【0005】
又、前記バッテリ電源Bと、駆動モータMの一方の端子間には、リレー接点25が設けられている。同リレー接点25の可動接点25cは、駆動モータMの一方の端子に接続され、同リレー接点25の電源側固定接点25bはバッテリ電源Bに接続されるとともに接地側固定接点25aは接地線L1に接続されている。前記リレーコイル21と、リレー接点25とにより、第1リレー回路22が構成されている。
【0006】
同リレー接点25は、a接点とされており、前記コイル21が消磁時には、可動接点25cが接地側固定接点25aに接続されている。又、前記リレー接点25の可動接点25cは、前記リレーコイル21が励磁されると、電源側固定接点25bに接続される。
【0007】
又、前記バッテリ電源Bと、駆動モータMの他方の端子間には、前記リレー接点26が設けられている。同リレー接点26の可動接点26cは、駆動モータMの他方の端子に接続され、同リレー接点26の電源側固定接点26bはバッテリ電源Bに接続されるとともに接地側固定接点26aは接地線L1に接続されている。
【0008】
前記リレーコイル23と、リレー接点26とにより、第2リレー回路24が構成されている。
同リレー接点26は、a接点とされており、前記コイル23が消磁時には、可動接点26cが接地側固定接点26aに接続されている。又、前記リレー接点26の可動接点26cは、前記リレーコイル23が励磁されると、電源側固定接点26bに接続される。
【0009】
前記下降スイッチ28及び上昇スイッチ29はオン操作されていない非操作時には、図示しないバネにより付勢されて、ともにオフ状態とされている。
ウインドウガラスを下降させたい場合、下降スイッチ28をオン操作する。この操作に基づいて、第1リレー回路22のトランジスタTR1がオン作動する。
【0010】
そして、下降スイッチ28がオン操作されている間、リレーコイル21が励磁されて、可動接点25cが電源側固定接点25bに接続されるため、駆動モータMが正回転され、ウインドウガラスが下降する。
【0011】
又、ウインドウガラスを上昇させたい場合、上昇スイッチ29をオン操作する。この操作に基づいて、第2リレー回路24のトランジスタTR2がオン作動する。
【0012】
そして、上昇スイッチ29がオン操作されている間、リレーコイル23が励磁されて、可動接点26cが電源側固定接点26bに接続されるため、駆動モータMが逆回転され、ウインドウガラスが上昇する。
【0013】
図6は他の従来のパワーウインドウ装置10の駆動回路20の一例を示している。なお、図5の構成と同一又は相当する構成については、同一符号を付す。この従来例では、前記図5の従来例の構成に、さらにドア電子制御装置(Electronic Control Unit 、以下、ドアECUという)12が設けられている。
【0014】
そして、下降スイッチ28、上昇スイッチ29は、例えば2段クリック式のスイッチであってタンブラ型とされており、一端側(以下、ダウン側という)を一段押圧すると下降スイッチ28として機能し、すなわち、下降スイッチ28の可動接点が電源側固定接点に接続される。又、他端側(以下、アップ側という)を一段押圧すると上昇スイッチ29として機能し、すなわち、上昇スイッチ29の可動接点が電源側固定接点に接続される。
【0015】
又、ダウン側を2段押圧すると、下降スイッチ28及びオートスイッチ16がともにオン作動する。又、アップ側を2段押圧すると、上昇スイッチ29、及び前記オートスイッチ16がともにオン作動する。なお、オートで操作する場合は、2段押圧した後、下降スイッチ28、上昇スイッチ29の押圧を解除する。従って、下降スイッチ28、上昇スイッチ29は図6に示すように、可動接点がともにオフ位置となる。
【0016】
前記オートスイッチ16はドアECU12に接続されており、オートスイッチ16が下降スイッチ28の操作にともなってダウン側にオンされると、前記ドアECU12は、そのオン操作に基づいて、第1リレー回路22のリレーコイル21に励磁電流を流すようにされている。
【0017】
この結果、リレーコイル21の励磁によって、リレー接点25の可動接点25cが接地側固定接点25aから電源側固定接点25bに切換接続されるため、駆動モータMが正転される。この正転により、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスが下降する。
【0018】
又、前記ドアECU12は、オートスイッチ16が上昇スイッチ29の操作にともなってアップ側にオンされると、そのオン操作に基づいて、前記第2リレー回路24のリレーコイル23に励磁電流を流すようにされている。
【0019】
この結果、リレーコイル23の励磁によって、リレー接点26の可動接点26cが接地側固定接点26aから電源側固定接点26bに切換接続されるため、駆動モータMが逆転される。この逆転により、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスを上昇する。
【0020】
又、手動操作により、ウインドウガラスを下降させたい場合、下降スイッチ28を1段ダウン側にオン操作する。この操作により、リレーコイル21に励磁電流が流れる。このため、駆動モータMが正転され、ウインドウガラスが下降する。又、手動操作により、ウインドウガラスを上昇させたい場合、上昇スイッチ29を1段アップ側にオン操作する。この操作により、リレーコイル23に励磁電流が流れる。このため、駆動モータMが逆転され、ウインドウガラスが上昇する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような、図5及び図6のいずれのパワーウインドウ装置10においても、駆動回路20、ドアECU12、下降スイッチ28、及び上昇スイッチ29が雨水等の電解質の液にて濡れた場合、各接点間、電極間がリークする場合がある。
【0022】
しかし、前記下降スイッチ、上昇スイッチの入力部側におけるリーク、或いはリレーコイルへの出力部側におけるリーク等のようにどの箇所でリークするかは、不確定である。このリーク箇所が不確定のため、(a)リレーコイル23(アップ側)のみ励磁する、(b)リレーコイル21(ダウン側)のみ励磁する、(c)両リレーコイル21,23が励磁する、(d)両リレーコイル21,23は励磁されない、のいずれの状態になるのかも不確定となる。
【0023】
この結果、搭乗者による下降スイッチの操作に基づいて、パワーウインドウ装置の確実な制御が行なえなくなる問題がある。
本発明は上記の課題を解消するためになされたものであり、車両が浸水してパワーウインドウ装置が水に浸かったとき、操作スイッチの操作により、確実にウインドウガラスを下降できるようにしたパワーウインドウ装置を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ウインドウガラスを下降又は上昇駆動する駆動源と、前記駆動源の両端子に対して、それぞれ接続された第1リレー接点及び第2リレー接点と、励磁時には前記第1リレー接点を作動して前記駆動源を下降作動する第1コイルと、励磁時には前記第2リレー接点を作動して前記駆動源を上昇作動する第2コイルと、前記第1コイルを励磁作動させるための下降スイッチと、前記第2コイルを励磁作動させるための上昇スイッチとを備えたパワーウインドウ装置において、
浸水時に前記第1コイル及び前記第2コイルを励磁する励磁手段と、前記励磁手段が各コイルを励磁している状態のとき、前記下降スイッチのオン操作に基づいて、前記第2コイルの励磁を阻止する励磁阻止手段を設けたパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0025】
なお、「励磁を阻止する」とは、第2コイルに通過する電流が全くなくなって、第2コイルが励磁しない場合と、第2コイルを通過する電流はあるが、その通過した電流値によっては、第2コイルの両端子電圧が感動電圧に達せず、第2コイルによって切換接続されるリレー接点が切換作動できない場合も含む趣旨である。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1において、前記励磁手段は、浸水検出手段を含み、同浸水検出手段の浸水検出時に第1コイル及び第2コイルを励磁するものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル及び第2コイルを同時に励磁する単一の励磁手段にて構成されているパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0028】
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2において、前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイルを励磁する第1励磁手段及び及び第2コイルを励磁する第2励磁手段にて構成されているパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0029】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項において、前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル及び第2コイルのうち少なくとも一方のコイルを励磁するスイッチング手段を含むものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0030】
請求項6の発明は、請求項1又は請求項2において、前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル及び第2コイルを各別に励磁する一対のスイッチング手段を含むものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0031】
請求項7の発明は請求項2において、前記浸水検出手段は、単一の浸水検出回路から構成されているものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0032】
請求項8の発明は、請求項6において、前記浸水検出手段は、一対備え、浸水時にそれぞれが一対のスイッチング手段を各別にオン作動するものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0033】
請求項9の発明は、請求項2乃至請求項8のうちいずれか1項において、前記浸水検出手段は、互いに離間した一対の電極を含む浸水検出回路にて構成され、浸水時に両電極間にリーク電流が流れることにより浸水検出を行うものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0034】
請求項10の発明は、請求項2乃至請求項9のうちいずれか1項において、前記励磁阻止手段は、下降スイッチのオン作動時に、第2コイルの両端子電位を感動電圧よりも低くするものであるパワーウインドウ装置を要旨とするものである。
【0035】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、パワーウインドウ装置が浸水したとき、励磁手段は、浸水時に、第1コイル及び第2コイルを励磁する。この第1コイルと第2コイルとが両方励磁されているため、駆動源の両端子には電源電圧がともに印加され、駆動源は正転、逆回転のいずれにも駆動しない。
【0036】
励磁手段が各コイルを励磁している状態のとき、下降スイッチをオン操作すると、そのオン操作に基づいて、励磁阻止手段は、第2コイルの励磁を阻止する。一方、励磁手段によって、第1コイルは励磁が保持されているため、この結果、駆動源は下降作動され、ウインドウガラスを下降する。
【0037】
請求項2の発明によれば、励磁手段の浸水検出手段が浸水検出すると、励磁手段は、第1コイル及び第2コイルを励磁する。
請求項3の発明によれば、単一の励磁手段が、浸水時に前記第1コイル及び第2コイルを同時に励磁する。
【0038】
請求項4の発明によれば、第1励磁手段は、浸水時に第1コイルを励磁するとともに、第2励磁手段は浸水時に第2コイルを励磁する。
請求項5の発明は、励磁手段のスイッチング手段は、浸水時に第1コイル及び第2コイルのうち少なくとも一方のコイルを励磁する。
【0039】
請求項6の発明は、一対のスイッチング手段は、浸水時に第1コイル及び第2コイルを各別に励磁する。
請求項7の発明によれば、浸水検出手段を、単一の浸水検出回路にて構成することによって、請求項2に記載の作用を実現する。
【0040】
請求項8の発明はによれば、一対の浸水検出手段のそれぞれが、浸水時に一対のスイッチング手段を各別にオン作動することにより、請求項6の作用を実現する。
【0041】
請求項9の発明によれば、浸水検出手段を、互いに離間した一対の電極を含む浸水検出回路にて構成すると、浸水時に両電極間にリーク電流が流れることにより浸水検出が行なわれる。
【0042】
請求項10の発明によれば、励磁阻止手段は、下降スイッチのオン作動時に、第2コイルの両端子電位を感動電圧よりも低くすることにより、第2コイルの励磁を阻止する。
【0043】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を車両としての4ドアセダン型の自動車において、運転席側のサイドドアに設けられたパワーウインドウ装置10に具体化した第1の実施形態を図1を参照して説明する。なお、図5に示す前記従来例と、同一構成又は相当する構成については、同一符号を付して説明を省略し、異なるところを説明する。
【0044】
図1は、パワーウインドウ装置10の電気的構成を示す回路図を示している。この実施形態のパワーウインドウ装置10は、自動車の運転席のサイドドアに設けられたものである。
【0045】
パワーウインドウ装置10は駆動回路20、駆動モータMとを備えている。
この実施形態は、図5の構成にさらに、図1に示すように、リレーコイル21のマイナス端子と接地線間には、抵抗R3,トランジスタTR3のコレクタ・エミッタが接続されている。又、トランジスタTR3のベースと、バッテリ電源Bとの間には、第1の浸水検出器31及び抵抗R5が直列接続されている。又、トランジスタTR3のベース・エミッタ間には抵抗R7が接続され、バッテリ電源Bの電圧を両抵抗R5,R7及び前記第1の浸水検出器31のリーク時のリーク抵抗にて分圧し、抵抗R5と抵抗R7との接続点の電位をベースに印加するようにされている。
【0046】
前記第1の浸水検出器31は、自動車が浸水した場合、その浸水を検出するためのものであり、図示しない回路基板上に一対の電極31a,31bとから構成されている。
【0047】
前記第1の浸水検出器31は、浸水検出手段を構成するとともに、浸水検出回路を構成する。
電極31aは抵抗R5に接続され、電極31bはバッテリ電源Bに接続されている。そして、両電極31a,31bは互いに若干の間隙を介して対向配置され、通常時(非浸水時)は、短絡しないようにされている。前記回路基板は通常の雨水等では濡れない自動車の居住室内、エンジンルーム、トランクルーム等内に配置される。
【0048】
そして、前記第1の浸水検出器31が浸水して、両電極31a,31b間がリークすると、トランジスタTR3はベースに対して抵抗R5と抵抗R7との接続点の電位が印加されることにより、オン作動するようにされている。
【0049】
前記第1の浸水検出器31、及びトランジスタTR3、抵抗R3,R5,R7とにより、第1励磁回路35が構成されている。第1励磁回路35は第1励磁手段に相当する。又、トランジスタTR3はスイッチング手段及び第1スイッチ手段を構成する。
【0050】
なお、前記第1コイル21のマイナス端子とトランジスタTR1のコレクタ間には抵抗R9が接続されている。
又、この実施形態は、図5の構成にさらに、図1に示すように、リレーコイル23のマイナス端子と接地線間には、抵抗R4,トランジスタTR4のコレクタ・エミッタが接続されている。又、トランジスタTR4のベースと、バッテリ電源Bとの間には、第2の浸水検出器30及び抵抗R6が直列接続されている。又、トランジスタTR4のベース・エミッタ間には抵抗R8が接続され、バッテリ電源Bの電圧を両抵抗R6,R8及び前記第2の浸水検出器32のリーク時のリーク抵抗にて分圧し、抵抗R6と抵抗R8との接続点の電位をベースに印加するようにされている。
【0051】
前記第2の浸水検出器30は、自動車が浸水した場合、その浸水を検出するためのものであり、図示しない回路基板上に一対の電極30a,30bとから構成されている。第2の浸水検出器30は、浸水検出手段を構成するとともに、浸水検出回路を構成する。
【0052】
電極30aは抵抗R6に接続され、電極30bはバッテリ電源Bに接続されている。そして、両電極30a,30bは互いに若干の間隙を介して対向配置され、通常時(非浸水時)は、短絡しないようにされている。前記第2の浸水検出器30の電極30a,30bは前記第1の浸水検出器31の電極31a,31bと隣接して設けられ、両浸水検出器30,31の各電極間において、浸水時にはいずれもリークするように回路基板上に配置されている。
【0053】
そして、前記第2の浸水検出器30が浸水して、両電極30a,30b間がリークすると、トランジスタTR4はベースに対して抵抗R6と抵抗R8との接続点の電位が印加されることにより、オン作動するようにされている。
【0054】
前記第2の浸水検出器30、及びトランジスタTR4、抵抗R4,R6,R8とにより、第2励磁回路36が構成されている。第2励磁回路36は第2励磁手段に相当する。又、トランジスタTR4はスイッチング手段及び第2スイッチ手段を構成する。
【0055】
前記第1励磁回路35及び第2励磁回路36とにより、両リレーコイル21,23を励磁する励磁手段を構成している。
なお、前記第2コイル23のマイナス端子とトランジスタTR2のコレクタ間には抵抗R10が接続されている。
【0056】
又、前記下降スイッチ28の出力側端子(マイナス端子)と、第2コイル23のマイナス端子間にはトランジスタTR5のエミッタ・コレクタが接続されている。又、下降スイッチ28のプラス端子と、接地線間には抵抗R11、抵抗R12、第3の浸水検出器32が直列に接続されている。前記抵抗R12のプラス端子はトランジスタTR5のベースに接続されている。前記第3の浸水検出器32は抵抗R12に接続された電極32aと、接地線に接続された電極32bとを備えている。両電極32a,32bは互いに若干の間隙を介して対向配置され、通常時(非浸水時)は、短絡しないようにされている。
【0057】
同第3の浸水検出器32の電極32a,32bは前記第1の浸水検出器31及び第2の浸水検出器30の電極と隣接して設けられ、各浸水検出器30,31,32の各電極間において、浸水時にはいずれもリークするように回路基板上に配置されている。
【0058】
そして、前記第3の浸水検出器32が浸水して、両電極32a,32b間がリークした状態で、下降スイッチ28がオンされると、抵抗R11と抵抗R12の接続点の電位がトランジスタTR5のベースに印加することにより、トランジスタTR5がオン作動するようにされている。なお、抵抗R11と抵抗R12の接続点の電位は、抵抗R11,R12、及び前記電極32a,32b間のリーク抵抗の分圧比によって決定される。
【0059】
前記第3の浸水検出器32と、トランジスタTR5、抵抗R11、R12とにより、第2コイル励磁阻止回路37が構成されている。同第2コイル励磁阻止回路37は励磁阻止手段を構成している。
【0060】
又、この実施形態では、前記駆動モータMが駆動源に相当し、リレーコイル21が第1コイルに相当し、リレー接点25が第1リレー接点に相当する。そして、電源側固定接点25bが電源側接点に相当し、接地側固定接点25aが接地側接点に相当する。
【0061】
又、リレーコイル23が第2コイルに相当し、リレー接点26が第2リレー接点に相当する。そして、電源側固定接点26bが電源側接点に相当し、接地側固定接点26aが接地側接点に相当する。又、トランジスタTR3は第3スイッチ手段を構成している。
【0062】
上記のように構成された構成されたパワーウインドウ装置10の作用について説明する。
さて、パワーウインドウ装置10の回路が水等の電解質に濡れていないときにおいては、上昇スイッチ29、下降スイッチ28が操作されたときは前記従来例と同様の作用をするため、その説明を省略する。
【0063】
自動車が浸水して、回路基板に設けられた第1の浸水検出器31、第2の浸水検出器30、第3の浸水検出器32の各電極間がリークする。
このとき、前記第1の浸水検出器31の電極31a,31b間がリークすると、トランジスタTR3はベースに対して抵抗R5と抵抗R7との接続点の電位が印加され、オン作動する。すると、リレーコイル21が励磁され、リレー接点25の可動接点25cが電源側固定接点25bに接続される。
【0064】
一方、前記第2の浸水検出器30の電極30a,30b間がリークすると、トランジスタTR4はベースに対して抵抗R6と抵抗R8との接続点の電位が印加され、オン作動する。すると、リレーコイル23が励磁され、リレー接点26の可動接点26cが電源側固定接点26bに接続される。
【0065】
このようにリレー接点25と、リレー接点26の両可動接点25c,26cはともに各々電源側固定接点25b,26bに接続されると、駆動モータMの両端子にはバッテリ電源Bの電圧がともに印加されるため、正転、逆回転のいずれにも駆動されない。
【0066】
この状態で、搭乗者が下降スイッチ28をオン操作すると、トランジスタTR5はベースに抵抗R11と抵抗R12との接続点の電位が印加されることにより、オン作動する。この結果、リレーコイル23のマイナス端子にバッテリ電源Bの電圧が印加される。リレーコイル23はプラス端子にもバッテリ電源Bの電圧が印加されているため、リレーコイル23は消磁される。このため、リレー接点26の可動接点26cが接地側固定接点26aに接続される。
【0067】
一方、第1励磁回路35によって、リレーコイル21は励磁が保持されているため、リレー接点25の可動接点25aが電源側固定接点25bに接続されたままであり、この結果、駆動モータMが正回転され、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスが下降する。
【0068】
さて、本実施形態によると、次のような作用効果を奏する。
(1) 本実施形態では、第1の浸水検出器31、第2の浸水検出器30、第3の浸水検出器32の各電極間がリークすると、まず、第1励磁回路35(第1励磁手段)及び第2励磁回路36(第2励磁手段)のそれぞれのトランジスタTR3,TR4とがオン作動して、リレーコイル21,23を励磁するようにした、この結果、リレー接点25,26の可動接点25c,26cのいずれもが電源側固定接点25b,26bに接続される。
【0069】
このように、パワーウインドウ装置10の回路基板の浸水(自動車浸水)時における、上昇スイッチ29、下降スイッチ28の入力部側のリーク、或いはリレーコイル21,23への出力部側におけるリーク等のようにどの箇所でリークするかが、不確定であっても、第1の浸水検出器31、第2の浸水検出器30とによって、確実に両リレーコイル21,23を励磁できる。
【0070】
この後、下降スイッチ28をオン操作すると、第3の浸水検出器32が第1及び第2の浸水検出器31,30と同様にリークしているため、トランジスタTR5をオン作動するようにした。このことにより、リレーコイル23のマイナス端子にバッテリ電源Bを印加して、リレーコイル23の両端子を同電位にし、同リレーコイル23を消磁するようにした。この結果、リレー接点26の可動接点26が接地側固定接点26aに接続されるため、駆動モータMは正回転してウインドウガラスを確実に下降することができる。
【0071】
(2) 本実施形態では、第1の浸水検出器31、第2の浸水検出器30、第3の浸水検出器32の各電極を互いに隣接して配置した。この結果、回路基板が浸水したときに、各浸水検出器はほぼ同じ所に設けられているため、各浸水検出器の電極間がほぼ同じ時に、かつ同条件下でリークを起すことができる。
【0072】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を図2を参照して説明する。なお、前記第1の実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付して異なるところを中心に説明する。
【0073】
この実施形態では、励磁阻止手段としての前記第2コイル励磁阻止回路37の構成のみが異なっている。すなわち、この実施形態の第2コイル励磁阻止回路37は、下降スイッチ28のマイナス端子と、リレーコイル23のプラス端子間に接続されたダイオードD1、及び下降スイッチ28のマイナス端子と、リレーコイル23のマイナス端子間に接続されたダイオードD2とから構成されている。両ダイオードD1,D2はアノードが下降スイッチ28に接続され、カソードがリレーコイル23のそれぞれの端子に接続されている。
【0074】
さて、上記のパワーウインドウ装置10の作用について説明する。
この実施形態では、自動車が浸水して、回路基板に設けられた第1の浸水検出器31、第2の浸水検出器30の各電極間がリークする。
【0075】
このとき、前記第1の浸水検出器31の電極31a,31b間がリークすると、前記第1の実施形態と同様にリレーコイル21が励磁され、リレー接点25の可動接点25cが電源側固定接点25bに接続される。
【0076】
一方、前記第2の浸水検出器30の電極30a,30b間がリークすると、前記第1の実施形態と同様にリレーコイル23が励磁され、リレー接点26の可動接点26cが電源側固定接点26bに接続される。
【0077】
従って、リレー接点25と、リレー接点26の両可動接点25c,26cはともに各々電源側固定接点25b,26bに接続されると、駆動モータMの両端子にはバッテリ電源Bの電圧がともに印加されるため、正転、逆回転のいずれにも駆動されない。
【0078】
この状態で、搭乗者が下降スイッチ28をオン操作すると、リレーコイル23のマイナス端子にバッテリ電源Bの電圧が印加される。リレーコイル23の両端子にバッテリ電源Bの電圧が印加されるため、リレーコイル23は消磁される。このため、リレー接点26の可動接点26cが接地側固定接点26aに接続される。
【0079】
一方、下降スイッチ28のオン操作によって、及び第1励磁回路35によって、リレーコイル21は励磁が保持されているため、リレー接点25の可動接点25aが電源側固定接点25bに接続されたままであり、この結果、駆動モータMが正回転され、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスが下降する。
【0080】
さて、第2実施形態によると、次のような作用効果を奏する。
(1) 第2実施形態では、下降スイッチ28のマイナス端子と、リレーコイル23の両端子にそれぞれダイオードD1,D2を接続し、下降スイッチ28をオン操作することによって、リレーコイル23を消磁するようにした。このため、簡単な構成によって、リレーコイル23の励磁を阻止することができる。
【0081】
(第3実施形態)
この第3実施形態は、図6の従来構成と、同一構成又は相当する構成については、同一符号を付して説明を省略し、異なるところを説明する。
【0082】
この実施形態では、図3に示すように、バッテリ電源Bと下降スイッチ28のプラス端子間には、浸水検出器41と、抵抗R21、抵抗R22の直列回路が接続されている。浸水検出器41は、自動車が浸水した場合、その浸水を検出するためのものであり、図示しない回路基板上に一対の電極41a,41bとから構成されている。
【0083】
前記浸水検出器41は、浸水検出手段を構成するとともに、浸水検出回路を構成する。
電極41aは抵抗R21に接続され、電極41bはバッテリ電源Bに接続されている。そして、両電極41a,41bは互いに若干の間隙を介して対向配置され、通常時(非浸水時)は、短絡しないようにされている。前記回路基板は通常の雨水等では濡れない自動車の居住室内、エンジンルーム、トランクルーム等内に配置される。
【0084】
なお、下降スイッチ28のプラス端子とリレーコイル21のマイナス端子間には、逆流防止用のダイオードD3が接続されている。
又、リレーコイル23のプラス端子と下降スイッチ28のプラス端子間には、トランジスタTR11のコレクタ・エミッタが接続されている。又、トランジスタTR11のベースは抵抗R21,抵抗R22間の接続点に接続されている。そして、浸水検出器41の電極41a,41間がリークしているとき、下降スイッチ28がオン作動された際、バッテリ電源Bの電圧を両抵抗R21,R22及び前記第2の浸水検出器41のリーク時のリーク抵抗にて分圧するようにされている。そして、抵抗R21と抵抗R22との接続点の電位をトランジスタTR11のベースに印加して、トランジスタTR11をオン作動するようにされている。なお、リレーコイル23のプラス端子と、バッテリ電源Bとの間には抵抗R23が接続されており、浸水検出器41の電極41a,41間がリークしている状態で、下降スイッチ28がオン作動されて、トランジスタTR11が導通した際、同抵抗R23によりデッドショートを防止する。
【0085】
前記浸水検出器41の電極41aと接地線間には、抵抗R24と抵抗R25の直列回路が接続されている。又、リレーコイル21のマイナス端子と接地線間には、トランジスタTR12のコレクタ・エミッタが接続されている。トランジスタTR12のベースは、抵抗R24と抵抗R25の接続点に接続されている。
【0086】
そして、前記浸水検出器41のリーク時において、バッテリ電源Bの電圧を両抵抗R24,R25及び前記浸水検出器41のリーク抵抗にて分圧し、抵抗R24と抵抗R25との接続点の電位をトランジスタTR12のベースに印加するようにし、同トランジスタTR12をオン作動するようにされている。
【0087】
前記浸水検出器41、及びトランジスタTR12、抵抗R24,R25とにより、第1励磁回路35が構成されている。第1励磁回路35は第1励磁手段に相当する。又、トランジスタTR12はスイッチング手段及び第1スイッチ手段を構成する。
【0088】
又、前記浸水検出器41の電極41aと接地線間には、抵抗R26と抵抗R27の直列回路が接続されている。又、リレーコイル23のマイナス端子と接地線間には、トランジスタTR13のコレクタ・エミッタが接続されている。トランジスタTR13のベースは、抵抗R26と抵抗R27の接続点に接続されている。
【0089】
そして、前記浸水検出器41のリーク時において、バッテリ電源Bの電圧を両抵抗R26,R27及び前記浸水検出器41のリーク抵抗にて分圧し、抵抗R26と抵抗R27との接続点の電位をトランジスタTR13のベースに印加するようにし、同トランジスタTR13をオン作動するようにされている。
【0090】
前記浸水検出器41、及びトランジスタTR13、抵抗R26,R27とにより、第2励磁回路36が構成されている。第2励磁回路36は第1励磁手段に相当する。又、トランジスタTR13はスイッチング手段及び第2スイッチ手段を構成する。
【0091】
又、前記浸水検出器41、及びトランジスタTR11、抵抗R21,R22とにより、励磁阻止回路37が構成されている。励磁阻止回路37は励磁阻止手段に相当する。
【0092】
さて、上記のように構成された第3実施形態の作用を説明する。
パワーウインドウ装置10の回路が水等の電解質に濡れていないときにおいて、オートスイッチ16、上昇スイッチ29、下降スイッチ28が操作されたときは前記従来例と同様の作用をするため、その説明を省略する。
【0093】
自動車が浸水したとき、回路基板に設けられた浸水検出器41の電極間がリークする。このとき、浸水検出器41の電極41a,41b間がリークすると、トランジスタTR12はベースに対して抵抗R24と抵抗R25との接続点の電位が印加され、オン作動する。すると、リレーコイル21が励磁され、リレー接点25の可動接点25cが電源側固定接点25bに接続される。
【0094】
一方、前記浸水検出器41の電極41a,41b間がリークすると、トランジスタTR13はベースに対して抵抗R26と抵抗R27の接続点の電位が印加され、オン作動する。すると、リレーコイル23が励磁され、リレー接点26の可動接点26cが電源側固定接点26bに接続される。
【0095】
このようにリレー接点25と、リレー接点26の両可動接点25c,26cはともに各々電源側固定接点25b,26bに接続されると、駆動モータMの両端子にはバッテリ電源Bの電圧がともに印加されるため、正転、逆回転のいずれにも駆動されない。
【0096】
この状態で、搭乗者が下降スイッチ28をオン操作すると、トランジスタTR11はベースに抵抗R21と抵抗R22との接続点の電位が印加されることにより、オン作動する。この結果、リレーコイル23のプラス端子側の電位が下がり、一方、リレーコイル23のマイナス端子は前記トランジスタ13のオン作動により、グランド電位となっているため、リレーコイル23の両端電圧は、感動電圧(開放電圧)より下がる。このため、リレー接点26の可動接点26cが電源側固定接点26bから接地側固定接点26aに接続される。
【0097】
一方、第1励磁回路35によって、リレーコイル21は励磁が保持されているため、リレー接点25の可動接点25aが電源側固定接点25bに接続されたままであり、この結果、駆動モータMが正回転され、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスが下降する。
【0098】
さて、本実施形態によると、次のような作用効果を奏する。
(1) 第3実施形態では、浸水検出器41の電極間がリークすると、まず、第1励磁回路35及び第2励磁回路36のそれぞれのトランジスタTR12,TR13がオン作動して、リレーコイル21,23を励磁するようにした、この結果、リレー接点25,26の可動接点25c,26cのいずれもが電源側固定接点25b,26bに接続される。
【0099】
従って、第3実施形態においても、このように、パワーウインドウ装置10の回路基板の浸水(自動車浸水)時における、上昇スイッチ29、下降スイッチ28の入力部側のリーク、或いはリレーコイル21,23への出力部側におけるリーク等のようにどの箇所でリークするかが、不確定であっても、浸水検出器41によって、確実に両リレーコイル21,23を励磁できる。
【0100】
この後、下降スイッチ28をオン操作すると、リレーコイル23のプラス端子の電位を下げ、リレーコイル23の両端子間電圧を感動電圧から下げるようにし、同リレーコイル23を消磁するようにした。この結果、リレー接点26の可動接点26が接地側固定接点26aに接続されるため、駆動モータMは正回転してウインドウガラスを確実に下降することができる。
【0101】
(2) 第3実施形態では、単一の浸水検出器41により、浸水時の電極41a,41b間がリークしたときに両リレーコイル21,23を励磁した。この結果、回路基板が浸水したときに、単一の浸水検出器41により、同時に確実に両リレーコイル21,23を励磁できる。このことから、浸水時に第1及び第2実施形態と異なり、各浸水検出器30,31のリーク時期が互いに僅かでもずれると、ウインドウガラスが搭乗者の意図しない作動をすることが有り得るが、この第3実施形態では、単一の浸水検出器41にてリーク検出を行うため、そのようなことがない。
【0102】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図4を参照して説明する。なお、前記第3実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付して、第3実施形態と異なるところを中心にして説明する。
【0103】
この実施形態は、前記第3実施形態の構成中、第2励磁回路36の一部を構成しているトランジスタTR13、抵抗R26,R27、及びダイオードD3が省略されている。
【0104】
そして、その代わりに、抵抗R21と抵抗R22間にはダイオードD4が接続され、ダイオードD4のアノードは前記抵抗R21に、カソードは抵抗R22に接続されている。前記ダイオードD4は、逆流防止用の素子として機能する。前記抵抗R22のプラス端子はトランジスタTR11のベースに接続されている。又、抵抗R21のマイナス端子は、ダイオードD7のアノードに接続され、同ダイオードD7のカソードは下降スイッチ28のプラス端子に接続されている。このダイオードD7は、浸水検出器41が水没を検出した際に、下降スイッチ28がオン操作される前に、トランジスタTR11をオン作動させないための、逆流防止用である。
【0105】
さらに、リレーコイル21のマイナス端子は、ダイオードD5のアノードが接続され、同ダイオードD5のカソードはトランジスタTR12のコレクタに接続されている。
【0106】
又、リレーコイル23のマイナス端子はダイオードD6のアノードが接続され、同ダイオードD6のカソードはトランジスタTR12のコレクタに接続されている。
【0107】
前記浸水検出器41、及びトランジスタTR12、抵抗R24,R25、ダイオードD5,D6とにより、リレーコイル21,23をともにリーク時に励磁する励磁回路35が構成されている。励磁回路35は単一の励磁手段に相当する。又、トランジスタTR12はスイッチ手段を構成する。
【0108】
又、浸水検出器41、及びトランジスタTR11、抵抗R21,R22、ダイオードD4とにより、励磁阻止回路37が構成されている。励磁阻止回路37は励磁阻止手段に相当する。
【0109】
さて、上記のように構成された第4実施形態の作用を説明する。
この実施形態では、パワーウインドウ装置10の回路が水等の電解質に濡れていないとき、ウインドウガラスを下降させたい場合、下降スイッチ28を1段ダウン側にオン操作する。この操作により、ダイオードD7、下降スイッチ28を介してリレーコイル21に励磁電流が流れる。このため、駆動モータMが正転され、ウインドウガラスが下降する。
【0110】
なお、パワーウインドウ装置10の回路が水等の電解質に濡れていないときにおいて、手動操作により上昇スイッチ29を操作した場合、或いは、オートスイッチ16と下降スイッチ28を共に操作した場合やオートスイッチ16と上昇スイッチ29とを共に操作した場合には、従来技術と同様の作用をするため、その説明を省略する。
【0111】
自動車が浸水したとき、回路基板に設けられた浸水検出器41の電極間がリークする。このとき、浸水検出器41の電極41a,41b間がリークすると、トランジスタTR12はベースに対して抵抗R24と抵抗R25との接続点の電位が印加され、オン作動する。すると、リレーコイル21、ダイオードD5、トランジスタTR12のコレクタ・エミッタに電流が流れて、リレーコイル21が励磁され、リレー接点25の可動接点25cが電源側固定接点25bに接続される。
【0112】
又、トランジスタTR12のオン作動により、リレーコイル23、ダイオードD6、トランジスタTR12のコレクタ・エミッタに電流が流れて、リレーコイル23が励磁され、リレー接点26の可動接点26cが電源側固定接点26bに接続される。
【0113】
このようにリレー接点25と、リレー接点26の両可動接点25c,26cはともに各々電源側固定接点25b,26bに接続されると、駆動モータMの両端子にはバッテリ電源Bの電圧がともに印加されるため、正転、逆回転のいずれにも駆動されない。
【0114】
この状態で、搭乗者が下降スイッチ28をオン操作すると、トランジスタTR11はベースに抵抗R21と抵抗R22との接続点の電位が印加されることにより、オン作動する。この結果、リレーコイル23のプラス端子側の電位が下がり、一方、リレーコイル23のマイナス端子は前記トランジスタ12のオン作動により、グランド電位となっているため、リレーコイル23の両端電圧は、感動電圧(開放電圧)より下がる。このため、リレー接点26の可動接点26cが電源側固定接点26bから接地側固定接点26aに接続される。
【0115】
一方、励磁回路35によって、リレーコイル21は励磁が保持されているため、リレー接点25の可動接点25aが電源側固定接点25bに接続されたままであり、この結果、駆動モータMが正回転され、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスが下降する。
【0116】
さて、第4実施形態によると、次のような作用効果を奏する。
(1) 第4実施形態では、単一の励磁手段である励磁回路35(単一の励磁手段)にて、浸水検出器41の電極間がリークすると、両リレーコイル21,23をともに励磁するようにした、この結果、リレー接点25,26の可動接点25c,26cのいずれもが電源側固定接点25b,26bに接続される。
【0117】
従って、第4実施形態においても、このように、パワーウインドウ装置10の回路基板の浸水(自動車浸水)時における、上昇スイッチ29、下降スイッチ28の入力部側のリーク、或いはリレーコイル21,23への出力部側におけるリーク等のようにどの箇所でリークするかが、不確定であっても、浸水検出器41によって、確実に両リレーコイル21,23を励磁できる。
【0118】
(2) 第4実施形態では、第3実施形態と異なり、1つのトランジスタTR12により、両リレーコイル21,23を励磁しているため、第3実施形態と異なり、トランジスタ素子間のオン作動のバラツキがない。そのため、第3実施形態とは異なり、トランジスタの作動特性の相違に起因したウインドウガラスの搭乗者の意図しない作動が防止できる。
【0119】
本発明の実施形態は、上記実施形態以外に次のように変更することも可能である。
(1) 前記各実施形態では、パワーウインドウ装置10の各スイッチは、サイドドアに設けることを前提としているが、サイドドアに設けることは必須ではなく、例えば、運転席と助手席との間のコンソールに設けてもよく、又、インストルメントパネル等に設けてもよい。
【0120】
(2) 前記各実施形態では、運転席のサイドドアに設けられるパワーウインドウ装置10に具体化したが、助手席のサイドア、或いは後部座席用のサイドドアに設けられるパワーウインドウ装置に具体化してもよい。
【0121】
(3) 前記第2の実施形態において、ダイオードD1を省略して、ダイオードD2により第2コイル励磁阻止回路37を構成してもよい。
ここで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に挙げる。
【0122】
1) 前記励磁阻止手段(37)は、
互いに離間して配置され、一方が電源に接続され、他方が接地された一対の電極(32a,32b)と、前記下降スイッチ(28)の出力側と第2コイル(23)のマイナス端子側間に接続され、前記一対の電極(32a,32b)間がリーク状態で、前記下降スイッチ(28)がオン操作されたとき、オン作動され、第2コイル(23)のマイナス端子に電源電圧を印加する第3スイッチ手段(TR5)とを含むことを特徴とする請求項10に記載のパワーウインドウ装置。
【0123】
2) 請求項10において、励磁阻止手段は、下降スイッチの出力端子側と、第2コイルの両方の端子間にそれぞれ接続され、下降スイッチのオン時に下降スイッチの入力側端子に接続された電源電圧を印加するダイオードであるパワーウインドウ装置。こうすることにより、簡単な構成によって、第2コイルの励磁を阻止できる。前記第2の実施形態において、下降スイッチ28のプラス端子が入力側端子に相当する。
【0124】
3) 上記2)において、励磁阻止手段は、下降スイッチの出力端子側と、第2コイルのマイナス端子間に接続され、下降スイッチのオン時に下降スイッチの入力側端子に接続された電源電圧を印加するダイオードであるパワーウインドウ装置。こうすることにより、簡単な構成によって、第2コイルの励磁を阻止できる。前記第2の実施形態において、下降スイッチ28のプラス端子が入力側端子に相当する。
【0125】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至請求項10の発明によれば、浸水時に第1コイルと、第2コイルとを励磁状態に一旦確定させた上で、下降スイッチの操作により、第2コイルを消磁するため、下降スイッチにて、ウインドウガラスを確実に下降させることができる。
【0126】
さらに、請求項2の発明によれば、浸水検出手段により、浸水検出時に第1コイル、第2コイルを励磁することにより、請求項1の作用効果を実現できる。
請求項3の発明によれば、単一の励磁手段により、第1コイル及び第2コイルを同時に励磁できるため、ウインドウガラスの搭乗者の意図しない作動が防止できる。
【0127】
請求項4の発明によれば、第1励磁手段及び第2励磁手段により、第1コイル及び第2コイルを同時に励磁できることにより、請求項1又は請求項2の効果を実現できる。
【0128】
請求項5の発明によれば、第1コイル及び第2コイルのうち少なくとも一方のコイルを励磁するスイッチング手段を含むことによって、請求項1乃至請求項4のうちのいずれかの効果を実現できる。
【0129】
請求項6の発明によれば、浸水時に第1コイル及び第2コイルを各別に励磁する一対のスイッチング手段を含むことにより、請求項1又は請求項2の作用効果を実現する。
【0130】
請求項7の発明によれば、浸水検出手段を単一の浸水検出回路から構成することにより、リーク検出を確実に行うことができ、請求項2の効果を実現できる。
請求項8の発明によれば、浸水検出手段を一対備え、浸水時にそれぞれが一対のスイッチング手段を各別にオン作動することにより、請求項6の効果を実現できる。
【0131】
請求項9の発明によれば、一対の電極を含む浸水検出回路は、浸水時に両電極間にリーク電流が流れることにより浸水検出をできる。
請求項10の発明によれば、下降スイッチのオン作動時に、励磁阻止手段によって、第2コイルの両端子電位を感動電圧より低くすることにより、第2コイルの励磁を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図2】第2の実施形態のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図3】第3の実施形態のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図4】第4の実施形態のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図5】従来のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図6】他の従来のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【符号の説明】
10…パワーウインドウ装置、
21…リレーコイル(第1コイルを構成する。)、
23…リレーコイル(第2コイルを構成する。)
25…リレー接点(第1リレー接点を構成する。)、
25a…接地側固定接点(接地側接点を構成する。)、
25b…電源側固定接点(電源側接点を構成する。)、25c…可動接点、
26…リレー接点(第2リレー接点を構成する。)、
26a…接地側固定接点(接地側接点を構成する。)、
26b…電源側固定接点(電源側接点を構成する。)、26c…可動接点、
28…下降スイッチ、29…上昇スイッチ、
30…第2の浸水検出器(浸水検出手段及び浸水検出回路を構成する。)、
31…第1の浸水検出器(浸水検出手段及び浸水検出回路を構成する。)、
41…浸水検出器(浸水検出手段及び浸水検出回路を構成する。)、
30a,30b,31a,31b,41a,41b…電極、
35…第1励磁回路(第1励磁手段を構成する。)、
36…第2励磁回路(第2励磁手段を構成する。)、
37…第2コイル励磁阻止回路(励磁阻止手段を構成する。)、
M…駆動モータ(駆動源を構成する)、
TR3…トランジスタ(スイッチング手段、第1スイッチ手段を構成する。)、TR4…トランジスタ(スイッチング手段、第2スイッチ手段を構成する。)、TR5…トランジスタ(第3スイッチ手段を構成する。)。
TR12…トランジスタ(スイッチング手段、第1スイッチ手段を構成する。)、TR13…トランジスタ(スイッチング手段、第2スイッチ手段を構成する。)。
Claims (10)
- ウインドウガラスを下降又は上昇駆動する駆動源(M)と、
前記駆動源(M)の両端子に対して、それぞれ接続された第1リレー接点(25)及び第2リレー接点(26)と、
励磁時には前記第1リレー接点(25)を作動して前記駆動源(M)を下降作動する第1コイル(21)と、
励磁時には前記第2リレー接点(26)を作動して前記駆動源(M)を上昇作動する第2コイル(23)と、
前記第1コイル(21)を励磁作動させるための下降スイッチ(28)と、
前記第2コイル(23)を励磁作動させるための上昇スイッチ(29)と
を備えたパワーウインドウ装置において、
浸水時に前記第1コイル(21)及び前記第2コイルを励磁する励磁手段(35,36)と、
前記励磁手段(35,36)が各コイル(21,23)を励磁している状態のとき、前記下降スイッチ(28)のオン操作に基づいて、前記第2コイル(23)の励磁を阻止する励磁阻止手段(37)を設けたことを特徴とするパワーウインドウ装置。 - 前記励磁手段は、浸水検出手段(30,31,41)を含み、同浸水検出手段(41)の浸水検出時に第1コイル(21)及び第2コイル(23)を励磁するものである請求項1に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル(21)及び第2コイル(23)を同時に励磁する単一の励磁手段にて構成されている請求項1又は請求項2に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル(21)を励磁する第1励磁手段及び及び第2コイル(23)を励磁する第2励磁手段にて構成されている請求項1又は請求項2に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル(21)及び第2コイル(23)のうち少なくとも一方のコイルを励磁するスイッチング手段を含むものである請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記励磁手段は、浸水時に前記第1コイル(21)及び第2コイル(23)を各別に励磁する一対のスイッチング手段を含むものである請求項1又は請求項2に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記浸水検出手段は、単一の浸水検出回路から構成されているものである請求項2に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記浸水検出手段は、一対備え、浸水時にそれぞれが一対のスイッチング手段を各別にオン作動するものである請求項6に記載のパワーウインドウ装置。
- 前記浸水検出手段(30,31,41)は、
互いに離間した一対の電極(30a,30b等)を含む浸水検出回路にて構成され、浸水時に両電極間にリーク電流が流れることにより浸水検出を行うものである請求項2乃至請求項8のうちいずれか1項に記載のパワーウインドウ装置。 - 前記励磁阻止手段(37)は、下降スイッチ(28)のオン作動時に、第2コイル(23)の両端子電位を感動電圧より低くするものである請求項2乃至請求項9のうちいずれか1項に記載のパワーウインドウ装置。
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