JP3798525B2 - パワーウインドウ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に設けられるパワーウインドウ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両のサイドドア等のウインドウガラスを自動的に開閉させるためにパワーウインドウ装置が用いられている。そして、搭乗者が前記パワーウインドウ装置に設けられた、マニュアルのアップスイッチ(上昇スイッチ)又はダウンスイッチ(下降スイッチ)をオン操作することにより、ウインドウガラスがアップ側又はダウン側に駆動されるようにされている。
【0003】
図4は、従来のパワーウインドウ装置の駆動モータMを上昇下降作動するための駆動回路の一例を示している。
この駆動回路20は、図示しないドア電子制御装置(Electronic Control Unit 、以下、ドアECUという)に対して設けられている。この駆動回路20について説明する。
【0004】
バッテリ電源Bと接地線間には、トランジスタTR1のエミッタ・コレクタ、リレーコイル21、トランジスタTR2のコレクタ・エミッタが直列に接続された第1リレー回路22と、トランジスタTR3のエミッタ・コレクタ、リレーコイル23、トランジスタTR4のコレクタ・エミッタが直列に接続された第2リレー回路24とが設けられている。前記第1リレー回路22のトランジスタTR1,TR2のベースは、前記ドアECUの出力端子に接続されている。又、前記第2リレー回路24のトランジスタTR3,TR4のベースは、前記ドアECUの出力端子に接続されている。
【0005】
前記ドアECUは、図示しない下降スイッチがオン操作されると、そのオン操作に基づいて、前記第1リレー回路22のトランジスタTR1のベースにロー(L)レベルのダウン制御信号を印加するとともに、トランジスタTR2のベースにハイ(H)レベルのダウン制御信号を印加する。トランジスタTR1及びトランジスタTR2は、前記ダウン制御信号に基づいて、オン作動し、リレーコイル21に励磁電流を流すようにされている。
【0006】
又、前記ドアECUは、図示しない上昇スイッチがオン操作されると、そのオン操作に基づいて、前記第2リレー回路24のトランジスタTR3のベースにロー(L)レベルのアップ制御信号を印加するとともに、トランジスタTR4のベースにハイ(H)レベルのアップ制御信号を印加する。トランジスタTR3及びトランジスタTR4は、前記アップ制御信号に基づいて、オン作動し、リレーコイル23に励磁電流を流すようにされている。
【0007】
又、前記バッテリ電源Bと、駆動モータMの一方の端子間には前記第1リレー回路22のリレー接点25が接続されている。同リレー接点25は、a接点とされており、前記コイル21が消磁時には可動接点は、接地線L1に接続された固定接点に接続されている。又、前記リレー接点25は、前記リレーコイル21が励磁されると、電源側固定接点(バッテリ電源B)に接続される。
【0008】
又、前記バッテリ電源Bと、駆動モータMの他方の端子間には前記第2リレー回路24のリレー接点26が接続されている。同リレー接点26は、a接点とされており、前記コイル23が消磁時には可動接点は、接地線L2に接続された固定接点に接続されている。又、前記リレー接点26は、前記リレーコイル23が励磁されると、電源側固定接点(バッテリ電源B)に接続される。
【0009】
前記駆動モータMは、図示しない車両のウインドウガラスを上昇又は下降駆動する直流モータからなる。
そして、前記下降スイッチ(図示しない)がオン操作されて、コイル21の励磁によりリレー接点25の可動接点が、電源側固定接点に接続されて、オン状態となると、駆動モータMが正転される。この結果、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスを下降する。
【0010】
又、上昇スイッチ(図示しない)がオン操作されて、コイル23の励磁によりリレー接点26の可動接点が、電源側固定接点に接続されて、オン状態となると、駆動モータMが逆転される。この結果、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスを上昇する。
【0011】
ところで、パワーウインドウ装置は、前記図示しない下降スイッチ、上昇スイッチが雨水等の電解質の液にて濡れた場合、両スイッチを操作していないにもかかわらず各スイッチの接点間のいずれもが同時にリークすることがある。このような場合には、ドアECUから、ダウン制御信号及びアップ制御信号が同時に印加したりして誤作動する場合がある。この場合には、第1リレー回路22、第2リレー回路24のリレーコイル21,23のいずれもが励磁して、リレー接点25,26が同時にオンするため、駆動モータMの両端子にはバッテリ電源Bの電圧が印加されるため、駆動モータMは駆動しない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両が水に浸かって、パワーウインドウ装置の下降スイッチ、上昇スイッチが水に濡れるとリークして、上記のように、ドアECUからダウン制御信号及びアップ制御信号が同時に印加したりして誤作動する場合がある。このため、この状態のときに、下降スイッチをオン操作しても、ドアECUは、両下降スイッチ、上昇スイッチの各接点が短絡しているため、駆動回路20は駆動モータMを下降駆動しないことになる。
【0013】
本発明は上記の課題を解消するためになされたものであり、パワーウインドウ装置が水に濡れた状態であっても、下降スイッチをオン操作したとき、ウインドウガラスを下降できるようにしたパワーウインドウ装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作又はウインドウガラスの上昇のためのオン操作に基づいて、ダウン制御信号又はアップ制御信号を出力する制御手段と、ウインドウガラスを下降又は上昇駆動する駆動源と、前記ダウン制御信号に基づいて、励磁される第1コイルと、前記駆動源に接続され、前記第1コイルの励磁時にオン作動し、前記駆動源を下降作動させる第1リレー接点とを含む第1リレー手段と、前記アップ制御信号に基づいて、励磁される第2コイルと、前記駆動源に接続され、前記第2コイルの励磁時にオン作動し、前記駆動源を上昇作動させる第2リレー接点とを含む第2リレー手段とを備えたパワーウインドウ装置において、前記第2コイルには、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて同第2コイルの両端子を短絡する短絡手段を設け、前記第1コイルには、前記ダウン制御信号に基づいてオン作動する第1スイッチング手段を接続し、同第1スイッチング手段のオン時に第1コイル用の励磁電流が通過する両端子間には、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、作動して、両端子間を短絡する第1短絡スイッチを設けたことを特徴とするパワーウインドウ装置をその要旨としている。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1において、前記第2コイルには、前記アップ制御信号に基づいてオン作動する第2スイッチング手段を接続し、同第2スイッチング手段のオン時に第2コイル用の励磁電流が通過する両端子間には、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、作動して、同両端子間を短絡する第2短絡スイッチを設けたことを特徴とするパワーウインドウ装置をその要旨としている。
【0017】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、パワーウインドウ装置の操作手段の接点間が水等の電解質の液に濡れると、操作手段の各接点間がリークする。このため、制御手段からダウン制御信号、アップ制御信号の両信号が出力される場合がある。
【0018】
この状態で、操作手段をウインドウガラスの下降のためにオン操作すると、短絡手段は、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて同第2コイルの両端子を短絡する。このため、第2コイルは制御手段からアップ制御信号によって励磁しようとしても、両端子が短絡しているため、励磁することはない。一方、第1コイルは、制御手段からのダウン制御信号に基づいて、励磁され、同第1コイルの励磁により、第1リレー接点がオン作動するため、前記駆動源は下降作動する。
【0019】
なお、操作手段側のリークによって、制御手段から仮にアップ制御信号のみが出力されていた場合であっても、操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作により、前記と同様にして第2コイルは消磁されて第1コイルのみが励磁され、第1リレー接点がオン作動するため、前記駆動源は下降作動する。
【0020】
又、前記第1リレー手段の第1スイッチング手段は、制御手段からのダウン制御信号に基づいてオン作動する。このとき、第1短絡スイッチは、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、オン作動して、第1コイル用の励磁電流が通過する両端子間を短絡する。この結果、第1コイル用の励磁電流は確実に第1コイルを通過することができ、第1コイルは確実に励磁する。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加えて、前記第2リレー手段の第2スイッチング手段は、制御手段からのダウン制御信号に基づいてオン作動する。又、第2短絡スイッチは、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、オン作動して、第2コイル用の励磁電流が通過する第2スイッチング手段の両端子間を短絡する。この結果、第2コイルをバイパスして短絡した電流は確実に第2スイッチング手段の両端子間をバイパスすることができ、第2コイルは確実に消磁する。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を車両としての自動車のパワーウインドウ装置に具体化した第1の実施形態を図1及び図2を参照して説明する。なお、図4に示す前記従来例と、同一構成又は相当する構成については、同一符号を付して説明を省略し、異なるところを説明する。
【0023】
図2は、パワーウインドウ装置10の電気的構成を示すブロック図を示し、図1は、駆動モータMを駆動するための駆動回路13を示している。
この実施形態のパワーウインドウ装置10は、自動車の運転席のサイドドアに設けられたものである。
【0024】
パワーウインドウ装置10はパワーウインドウスイッチ回路11、ドアECU12、駆動回路13、駆動モータMとから構成されている。
パワーウインドウスイッチ回路11は、下降スイッチ14,上昇スイッチ15、自動操作スイッチ(以下、オートスイッチという)16を備えている。この下降スイッチ14、上昇スイッチ15は、例えば2段式のタンブラ型のスイッチとされており、一側側(以下、ダウン側という)を一段押圧すると下降スイッチ14として機能し、他側側(以下、アップ側という)を一段押圧すると上昇スイッチ15として機能する。又、ダウン側を2段押圧すると、下降スイッチ14及びオートスイッチ16がともにオン作動する。又、アップ側を2段押圧すると、上昇スイッチ15、及びオートスイッチ16がともにオン作動する。
【0025】
下降スイッチ14は、ドアECU12に電気的に接続されている。又、上昇スイッチ15は、ドアECU12に電気的に接続されている。オートスイッチ16は、ドアECU12に電気的に接続されている。
【0026】
前記下降スイッチ14、上昇スイッチ15、オートスイッチ16は、操作手段を構成する。
下降スイッチ14がオンとなると、ドアECU12に下降指令信号が入力され、ドアECU12は、前記下降指令信号が印加されている間、駆動回路13を制御して駆動モータMを正転させる。
【0027】
又、上昇スイッチ15がオンとなると、ドアECU12に上昇指令信号が入力され、ドアECU12は、前記上昇指令信号が印加されている間、駆動回路13を制御して駆動モータMを逆転させる。
【0028】
オートスイッチ16がダウン側、或いはアップ側にオン操作された場合には、オートスイッチ16の押圧操作を解除してもドアECU12は、ウインドウガラスが全閉位置、又は、全開位置に達するまで、各トランジスタTR1乃至TR4に対してダウン又はアップ制御信号を印加し、駆動モータMを正転又は逆転させる。そして、この駆動モータMの回転により、下降するウインドウガラスが全開位置に位置すると、全開位置リミットスイッチ(図示しない)が検出し、又は、上昇するウインドウガラスが全閉位置に位置すると、全閉位置リミットスイッチ(図示しない)が検出作動するようにされている。
【0029】
そして、いずれかのリミットスイッチが検出すると、その検出に基づいてドアECU12は、ダウン制御信号又はアップ制御信号の印加を停止して前記駆動モータMを駆動を停止させ、ウインドウガラスを全開位置又は全閉位置に保持するようにされている。
【0030】
この実施形態では、前記従来例のリレー回路22の構成中、リレーコイル23の両端子間に、短絡スイッチ17が並列接続され、リレーコイル23のマイナス端子と、トランジスタTR4のコレクタ間には、デッドショート防止用の制限抵抗18が接続されているところが従来例と異なっている。前記短絡スイッチ17は、a接点であって、オートスイッチ16がダウン側にオン操作されたときに、オン作動するようにオートスイッチ16に対して連係されている。
又、従来例の構成において、トランジスタTR2のコレクタが、第1短絡スイッチ28を介して接地されているところが異なっており、他の構成は同一である。前記第1短絡スイッチ28は、a接点であって、オートスイッチ16がダウン側に2段押圧されたときに、オン作動するようにオートスイッチ16に対して連係されている。
【0031】
この実施形態では、前記駆動モータMが駆動源に相当し、リレーコイル21が第1コイルに相当し、リレー接点25が第1リレー接点に相当し、第1リレー回路22が第1リレー手段を構成する。
【0032】
又、リレーコイル23が第2コイルに相当し、リレー接点26が第2リレー接点に相当し、第2リレー回路24が第2リレー手段を構成する。又、短絡スイッチ17は、短絡手段を構成する。又、ドアECU12は、制御手段を構成する。この実施形態では、トランジスタTR2が第1スイッチング手段を構成する。
【0033】
上記のように構成されたパワーウインドウ10装置の作用について説明する。
さて、パワーウインドウスイッチ回路11が水等の電解質に濡れていないときにおいて、下降スイッチ14を一段ダウン側にオン操作すると、ドアECU12に下降指令信号が入力され、ドアECU12は、前記下降指令信号が印加されている間、第1リレー回路22のトランジスタTR1のベースにロー(L)レベルのダウン制御信号を印加するとともに、トランジスタTR2のベースにハイ(H)レベルのダウン制御信号を印加する。トランジスタTR1及びトランジスタTR2は、前記ダウン制御信号に基づいて、オン作動し、リレーコイル21に励磁電流を流す。リレーコイル21が励磁されて、リレー接点25がオン状態となると、駆動モータMが正転され、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスを下降する。
【0034】
反対に、上昇スイッチ15を一段アップ側にオン操作すると、ドアECU12に上昇指令信号が入力され、ドアECU12は、前記上昇指令信号が印加されている間、第2リレー回路24のトランジスタTR3のベースにロー(L)レベルのアップ制御信号を印加するとともに、トランジスタTR4のベースにハイ(H)レベルのアップ制御信号を印加する。トランジスタTR3及びトランジスタTR4は、前記アップ制御信号に基づいて、オン作動し、リレーコイル23に励磁電流を流す。リレーコイル23が励磁されて、リレー接点26がオン状態となると、駆動モータMが逆転され、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)が前記駆動モータMにより駆動されてウインドウガラスを上昇する。
【0035】
又、オートスイッチ16がダウン側、或いはアップ側に2段押圧操作された場合には、オートスイッチ16の押圧操作を解除してもウインドウガラスが全開位置、又は、全閉位置に達するまで上昇又は下降作動させる。そして、下降するウインドウガラスが全開位置に位置すると、全開位置リミットスイッチ(図示しない)が検出し、又、上昇するウインドウガラスが全閉位置に位置すると、全閉位置リミットスイッチ(図示しない)が検出作動する。
【0036】
そして、いずれかのリミットスイッチが検出すると、その検出に基づいてドアECU12は前記駆動モータMを駆動を停止させ、ウインドウガラスを全開位置又は全閉位置に保持する。
【0037】
パワーウインドウスイッチ回路11が雨水等の電解質の液にて濡れた場合、各スイッチ14〜16を操作していないにもかかわらず各スイッチの接点間のいずれもが同時にリークする場合がある。この状態では、ドアECU12には、下降スイッチ14,上昇スイッチ15のいずれからも下降指令信号、上昇指令信号が入力される。このときには、第1リレー回路22、第2リレー回路24のリレーコイル21,23のいずれもが励磁して、リレー接点が25,26が同時にオン状態となり、駆動モータMの両端子にバッテリ電源Bの電圧が印加されるため、駆動モータMは駆動しない。
【0038】
この状態で、下降スイッチ14を二段押圧操作すると、下降スイッチ14及びオートスイッチ16が同時にオン状態となる。又、オートスイッチ16のオン作動とともに短絡スイッチ17及び第1短絡スイッチ28もオンする。すなわち、リレーコイル23の両端子間が短絡するとともに、トランジスタTR2のコレクタとエミッタとが短絡(この場合には、接地)する。このため、リレーコイル23は消磁され、リレー接点26の可動接点は、接地側固定接点に切替え接続される。この時、リレー接点25の可動接点は、リレーコイル21が励磁されたままであるため、電源側固定接点に接続された状態である。
【0039】
この結果、ドアECU12は、前記下降指令信号が印加されている(下降スイッチ14が2段押圧されている)間、駆動モータMを正転させ、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)を前記駆動モータMにより駆動してウインドウガラスを下降する。なお、短絡スイッチ17がオンとされて、短絡スイッチ17を流れる短絡電流は、デッドショート防止用の制限抵抗18により制限されるため、デッドショートとなることはない。一方、前記トランジスタTR2のコレクタが接地されるため、トランジスタTR2に印加されるダウン制御信号の如何にかかわらず励磁電流を第1リレー回路21のリレーコイル21に確実に供給することができる。
【0040】
なお、前記のように各スイッチ14〜16の接点間のいずれもが同時にリークしている状態で、前記のように下降スイッチ14を押圧した後、そのオン操作を解除すると、下降スイッチ22及びオートスイッチ16が同時にオフ状態となる。オートスイッチ16のオフ作動に連動して、短絡スイッチ17及び第1短絡スイッチ28もオフする。この結果、リレーコイル23が励磁されて、リレー接点26の可動接点が電源側固定接点に切換接続される。
【0041】
この結果、第1リレー回路22、第2リレー回路24のリレーコイル21,23のいずれもが励磁されて、リレー接点が25,26がオン状態となるため、駆動モータMの両端子にバッテリ電源Bの電圧が印加されて、駆動モータMは停止する。
【0042】
なお、パワーウインドウスイッチ回路11の上昇スイッチ15の接点間、或いは上昇スイッチ15及びオートスイッチ16の接点間がリークした場合、ドアECU12からアップ制御信号のみが出力される。この場合であっても、下降スイッチ14の2段押圧操作(オン操作)により、前記と同様にしてリレーコイル23は消磁されてリレーコイル21のみが励磁される。このため、短絡スイッチ17がオン作動することにより、リレーコイル23は消磁され、リレー接点26の可動接点は、接地側固定接点に切替え接続される。
【0043】
一方、前記リレーコイル21の励磁によりリレー接点25は、電源側固定接点に接続されてオン作動するため、前記駆動源は下降作動する。
さて、本実施形態によると、次のような作用効果を奏する。
【0044】
(1) 本実施形態では、パワーウインドウスイッチ回路11が水等の電解質に濡れ、下降スイッチ14、上昇スイッチ15、オートスイッチ16の各接点間がリークした状態、或いは、上昇スイッチ15、或いは上昇スイッチ及びオートスイッチ16の接点間がリークした状態にあっても、下降スイッチ14を2段押圧オン操作すると、第2リレー回路24のリレーコイル23の両端子間を短絡して、リレーコイル23を消磁した。この結果、リレー接点26の可動接点が接地側固定接点に接続されて駆動モータMを逆転するため、パワーウインドウスイッチ回路11が水等に濡れても、下降スイッチ14のオン操作により、ウインドウガラスを下降することができる。
【0045】
(2) 本実施形態では、リレーコイル23とトランジスタTR4のコレクタとの間に制限抵抗18を設けた。この結果、短絡スイッチ17がオン状態となったときにおいて、短絡電流が流れても、制限抵抗18にてデッドショートになることが防止される。
【0054】
(3) 又、本実施形態では、トランジスタTR2のコレクタが、第1短絡スイッチ28を介して接地するように、オートスイッチ16がダウン側に2段押圧されたときに、同第1短絡スイッチ28をオン作動するようにした。
【0055】
この結果、トランジスタTR2のコレクタが接地されるため、トランジスタTR2に印加されるダウン制御信号の如何にかかわらず励磁電流を第1リレー回路21のリレーコイル21に確実に供給することができる。すなわち、ダウン制御信号のトランジスタTR2のベースに対する印加が不安定となっても、確実にリレーコイル21を励磁することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を図3を参照して説明する。
【0056】
この実施形態では、前記第1実施形態の構成にさらに、トランジスタTR4のコレクタが、第2短絡スイッチ29を介して接地されている構成が付加されているところが異なっているだけで、他の構成は同一である。
【0057】
前記第2短絡スイッチ29は、a接点であって、オートスイッチ16がダウン側に2段押圧されたときに、オン作動するようにオートスイッチ16に対して連係されている。
【0058】
この実施形態では、トランジスタTR4が第2スイッチング手段を構成する。従って、この実施形態では、パワーウインドウスイッチ回路11のスイッチ14〜16の各接点が雨水等の電解質の液にて濡れてリークした場合、前記第2実施形態と同様に第1リレー回路22、第2リレー回路24のリレーコイル21,23のいずれもが励磁して、リレー接点が25,26が同時にオン状態となり、駆動モータMの両端子にバッテリ電源Bの電圧が印加されるため、駆動モータMは駆動しない。
【0059】
この状態で、下降スイッチ22を二段押圧操作すると、下降スイッチ22及びオートスイッチ16が同時にオン状態となる。又、オートスイッチ16のオン作動とともに短絡スイッチ17、第1短絡スイッチ28及び第2短絡スイッチ29もオンする。すなわち、リレーコイル23の両端子間が短絡するとともに、トランジスタTR2,TR4のコレクタとエミッタとが短絡(この場合には、接地)する。
【0060】
前記リレーコイル23が消磁すると、前記第1実施形態と同様にして、前記駆動モータMが逆転し、ワイヤ式又はアーム式のレギュレータ(図示しない)を駆動してウインドウガラスを下降する。
【0061】
一方、前記トランジスタTR2のコレクタが接地されるため、トランジスタTR2に印加されるダウン制御信号の如何にかかわらず励磁電流を第1リレー回路21のリレーコイル21に確実に供給することができる。
【0062】
又、前記トランジスタTR4のコレクタが接地されるため、トランジスタTR4に印加されるアップ制御信号の如何にかかわらず短絡スイッチ17に短絡電流を確実に流すことができる。
【0063】
なお、前記のように各スイッチ14〜16の接点間のいずれもが同時にリークしている状態で、前記のように下降スイッチ14を押圧した後、そのオン操作を解除すると、下降スイッチ22及びオートスイッチ16が同時にオフ状態となる。オートスイッチ16のオフ作動に連動して、短絡スイッチ17、第1短絡スイッチ28及び第2短絡スイッチ29もオフする。この結果、リレーコイル23が励磁されて、リレー接点26の可動接点が電源側固定接点に切換接続される。
【0064】
この結果、第1リレー回路22、第2リレー回路24のリレーコイル21,23のいずれもが励磁されて、前記第1の実施形態と同様に駆動モータMの両端子にバッテリ電源Bの電圧が印加されて、駆動モータMは停止する。
【0065】
さて、本実施形態によると、次のような作用効果を奏する。
(1) 本実施形態では、前記第1の実施形態の(1)〜(3)と同様の作用効果を奏することができる。
【0066】
(2) 又、本実施形態では、トランジスタTR4のコレクタが、第2短絡スイッチ29を介して接地するように、オートスイッチ16がダウン側に押圧されたときに、同第2短絡スイッチ29をオン作動するようにした。
【0067】
この結果、トランジスタTR4のコレクタが接地されるため、トランジスタTR4に印加されるアップ制御信号の如何にかかわらず、短絡スイッチ17に短絡電流を確実に流すことができる。すなわち、アップ制御信号のトランジスタTR4のベースに対する印加が不安定となっても、確実に短絡電流を流すことができる。
【0068】
本発明の実施形態は、上記実施形態以外に次のように変更することも可能である。
(1) 前記第1の実施形態では、トランジスタTR2のコレクタとエミッタ間を短絡するようにしたが、トランジスタTR1のコレクタ・エミッタ間を第1短絡スイッチと同構成の短絡スイッチを設け、同短絡スイッチをオートスイッチ16がダウン側にオン操作されたときに、オン作動するようにしてもよい。又、トランジスタTR1及びトランジスタTR2のそれぞれに第1短絡スイッチと同構成の短絡スイッチを設けてもよい。
【0069】
(2) 前記第2の実施形態では、トランジスタTR4のコレクタとエミッタ間を第2短絡スイッチ29にて短絡するようにしたが、トランジスタTR3のコレクタ・エミッタ間を第2短絡スイッチ29と同構成の短絡スイッチを設け、同短絡スイッチをオートスイッチ16がダウン側に2段押圧されたときに、オン作動するようにしてもよい。又、トランジスタTR3及びトランジスタTR4のそれぞれに第2短絡スイッチと同構成の短絡スイッチを設けてもよい。
【0070】
(3) 前記各実施形態では、パワーウインドウスイッチ回路11は、サイドドアに設けることを前提としているが、サイドドアに設けることは必須ではなく、例えば、運転席と助手席との間のコンソールに設けてもよく、又、インストルメントパネル等に設けてもよい。
【0071】
ここで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に挙げる。
(1) 請求項1において、操作手段は、下降スイッチ、上昇スイッチ、及びオートスイッチからなるとともに、下降スイッチ、及び上昇スイッチは、択一的に操作されるように構成され、かつ、両スイッチの操作は2段押圧操作とされており、下降のための2段押圧操作時に、短絡手段が第2コイルの両端子を短絡するものであるパワーウインドウ装置。この構成によれば、下降スイッチの2段押圧操作のときにのみ、短絡手段にて第2コイルの両端子を短絡することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、パワーウインドウスイッチ回路が水に濡れた状態であっても、下降スイッチをオン操作したとき、ウインドウガラスを確実に下降できる。
【0073】
請求項1の発明によれば、請求項1の効果に加えて、第1短絡スイッチは、操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、オン作動して、第1コイル用の励磁電流が通過する両端子間を短絡するため、第1コイル用の励磁電流は確実に第1コイルを通過することができ、第1コイルは確実に励磁することができる。
【0074】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、第2短絡スイッチは、操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、オン作動して、第2コイル用の励磁電流が通過する第2スイッチング手段の両端子間を短絡するため、第2コイルを確実に消磁することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図2】同じくパワーウインドウ装置の電気的構成を示す電気回路図。
【図3】第2の実施形態のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【図4】従来のパワーウインドウ装置の駆動回路の電気回路図。
【符号の説明】
10…パワーウインドウ装置、11…パワーウインドウスイッチ回路、
12…ドアECU(制御回路を構成する)、13…駆動回路、
14…下降スイッチ、15…上昇スイッチ、16…オートスイッチ(下降スイッチ、上昇スイッチ15とともに操作手段を構成する。)、
17…短絡スイッチ(短絡手段を構成する。)、
21…リレーコイル(第1コイルを構成する。)、
22…第1リレー回路(第1リレー手段を構成する。)、
23…リレーコイル(第2コイルを構成する。)
24…第2リレー回路(第2リレー手段を構成する。)、
25…リレー接点(第1リレー接点を構成する。)、
26…リレーコイル(第2コイルを構成する。)、
28…第1短絡スイッチ、29…第2短絡スイッチ
M…駆動モータ(駆動源を構成する)、
TR2…トランジスタ(第1スイッチング手段)、
TR4…トランジスタ(第2スイッチング手段)。
Claims (2)
- 操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作又はウインドウガラスの上昇のためのオン操作に基づいて、ダウン制御信号又はアップ制御信号を出力する制御手段と、
ウインドウガラスを下降又は上昇駆動する駆動源と、
前記ダウン制御信号に基づいて、励磁される第1コイルと、前記駆動源に接続され、前記第1コイルの励磁時にオン作動し、前記駆動源を下降作動させる第1リレー接点とを含む第1リレー手段と、
前記アップ制御信号に基づいて、励磁される第2コイルと、前記駆動源に接続され、前記第2コイルの励磁時にオン作動し、前記駆動源を上昇作動させる第2リレー接点とを含む第2リレー手段とを備えたパワーウインドウ装置において、 前記第2コイルには、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて同第2コイルの両端子を短絡する短絡手段を設け、
前記第1コイルには、前記ダウン制御信号に基づいてオン作動する第1スイッチング手段を接続し、同第1スイッチング手段のオン時に第1コイル用の励磁電流が通過する両端子間には、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、作動して、両端子間を短絡する第1短絡スイッチを設けたことを特徴とするパワーウインドウ装置。 - 前記第2コイルには、前記アップ制御信号に基づいてオン作動する第2スイッチング手段を接続し、同第2スイッチング手段のオン時に第2コイル用の励磁電流が通過する両端子間には、前記操作手段のウインドウガラスの下降のためのオン操作に基づいて、オン作動して、同両端子間を短絡する第2短絡スイッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載のパワーウインドウ装置。
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