JP3939994B2 - 玉縁縫製装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、玉縁縫製を行う玉縁縫製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、身生地に玉縁口布とフラップ布とを縫いつける玉縁縫製装置が知られている。このような、玉縁縫製装置は、大押え装置によってミシンテーブル上に載置される身生地上に玉縁口布を略逆T字状に折り曲げて保持するとともに、更に大押え装置によってこの玉縁口布にフラップ布を重ねて保持し、大押え装置とともに各布をミシン本体の二本針の直下に搬送する。そして、玉縁縫製装置は、各布を搬送しながら二本針ミシン本体の二本針を上下動することで、互いに平行な二本の縫い目を形成することで、玉縁口布及びフラップ布を身生地に縫い付ける。
【0003】
各布の搬送方向に沿った二つの縫い目のうち一方は、フラップ布を玉縁口布及び身生地に縫い付けるものであるから、その縫い目の搬送方向に沿った長さはフラップ布の搬送方向に沿った長さに等しい。そのために、従来の玉縁縫製装置は、例えば特公昭61−2391号公報に記載されているようなフラップ検知装置を有しており、このフラップ検知装置で搬送中のフラップ布の前後のエッジを検知し、前のエッジが針の直下に位置した際に縫製を開始し、後ろのエッジが針の直下に位置した際に縫製を終了する。しかしながら、従来のフラップ検知装置では、搬送方向に沿った針の真後ろでフラップ布のエッジを検知するようになっていないため、搬送方向に対してエッジが斜めになっているフラップ布の場合には二つ以上の位置でエッジを検知することによってエッジの傾きを求め、その傾きに基づいて縫製開始位置を算出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の玉縁縫製装置では、搬送方向に沿った針の真後ろではない箇所においてフラップ布のエッジを検知していたため誤差の発生が避けられず、所望の縫製開始位置をより正確に得ることができないことがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、縫製開始位置をより正確に行えるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、例えば図1、図2、図4、図11に示すように、請求項1記載の発明の玉縁縫製装置(例えば、玉縁縫製装置1)は、
身生地(例えば、身生地80)上に玉縁口布(例えば、玉縁口布81)をバインダ(例えば、バインダ6)に沿って略逆T字状に折曲保持するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部(例えば、折曲部81c)上にフラップ布(例えば、フラップ布82)を重ねて保持する大押え装置(例えば、大押え装置9)と、
二本の針(例えば、針4,5)を具備し、前記玉縁口布の一方の折曲部上に重ねられた前記フラップ布上と、前記玉縁口布の他方の折曲部(例えば、折曲部81d)上とに互いに平行な縫い目を形成する二本針ミシン本体(例えば、ミシン本体2)と、
前記二本針ミシン本体を駆動する駆動手段(例えば、ミシンモータ16)と、
前記身生地、前記玉縁口布及び前記フラップ布に縫い目を形成するために、これら布を保持した前記大押え装置を後方から前方へ移動する移動手段(例えば、送りモータ20)と、
前記フラップ布側の縫い目を延長した縫い目線上で前記フラップ布の前方側の第一エッジ(例えば、前エッジ82a)を検知するフラップ検知手段(例えば、第一センサユニット30)と、
前記フラップ検知手段による前記第一エッジの検知に基づいて、前記第一エッジ付近より線状の縫い目を形成するように前記移動手段及び前記駆動手段を制御する制御手段(例えば、制御装置12)と、を備え、
前記フラップ検知手段は、
前記縫い目線上に向けて光を投光する投光部(例えば、投光部33)と、
前記投光部の光による前記玉縁口布及び前記フラップ布からの反射光を受光するとともに反射光のレベルを示す検知信号を出力する受光部(例えば、受光部34)と、
前記受光部からの検知信号によって前記玉縁口布と前記フラップ布との境目を検知する認識検知部(例えば、制御装置12:ステップSA16)と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明では、フラップ検知手段により、フラップ布の第一エッジの位置が検知される。そして、この検知に基づいて、第一エッジ付近から縫い目を形成するように、制御手段により移動手段及び駆動手段が駆動される。そして、フラップ布側の縫い目を延長した縫い目線上で第一エッジがフラップ検知手段により検知されるので、従来の玉縁縫製装置に比べ、より正確に縫い目の形成開始位置を決定できる。
投光部から発せられる光が反射し、その光の反射光が受光部に入力される。そして、基本的には、フラップ布と玉縁口布との境目で反射光のレベルが変化し、受光部において反射光のレベルを示す検知信号を出力し、検知信号によって玉縁口布とフラップ布との境目を検知することで、フラップ布のエッジが検知される。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の玉縁縫製装置であって、例えば図4、図12に示すように、前記フラップ検知手段は、前記移動手段による前記大押え装置の前方への移動中における前記受光部による検知信号のレベルの減少後の前記玉縁口布の反射光を前記受光部で受光している時の前記受光部による検知信号の値に基づいて、前記フラップ布の前端部分の厚みによる前記玉縁口布の沈みを検知するための閾値を算出して設定する設定部(例えば、制御装置12:ステップSA3)を更に備え、
前記認識検知部は、前記受光部による検知信号のレベルが前記設定部により設定された閾値を越えて低下した後に前記受光部による検知信号のレベルの低下停止における位置と、その後の前記受光部による検知信号のレベルの増加停止における位置とに基づいて、前記玉縁口布と前記フラップ布との境目を検知する(ステップSA16)ことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、設定部によってフラップ布のエッジの検知基準となる閾値を設定でき、受光部からの検知信号のレベルがその閾値を越えたことで、フラップ布のエッジを認識検知するため、どのような色、種類のフラップ布でも正確に安定してそのエッジを検知することができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、例えば図11に示すように、請求項1記載の玉縁縫製装置であって、
前記フラップ検知手段は、更に、前記フラップ布の後方側の第二エッジ(例えば、後エッジ82b)を検知するとともに、前記制御手段は、前記フラップ検知手段による前記第二エッジの検知に基づいて、前記第二エッジ付近で縫い目の形成を終了するように前記移動手段及び前記駆動手段を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明では、フラップ検知手段により、フラップ布の第二エッジの位置が検知される。そして、この検知に基づいて、第二エッジ付近で縫い目の形成を終了するように、制御手段により移動手段及び駆動手段が駆動される。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の玉縁縫製装置であって、例えば図4、図12に示すように、前記フラップ検知手段は、前記移動手段による前記大押え装置の前方への移動中における前記フラップ検知手段による前記第一エッジ検知後の前記フラップ布の反射光を受光部で受光している時の前記受光部による検知信号の値に基づいて、前記フラップ布の後端部分の厚みの盛り上がりを検知するための閾値を算出して設定する設定部(例えば、制御装置12:ステップSA3)を更に備え、
前記認識検知部は、前記受光部による検知信号のレベルが前記設定部により設定された閾値を越えて増加した後に前記受光部による検知信号のレベルの増加停止における位置と、その後の前記受光部による検知信号のレベルの低下停止における位置とに基づいて、前記玉縁口布と前記フラップ布との境目を検知する(ステップSA16)ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明が適用された玉縁縫製装置について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。なお、図面中において、X方向を前後方向として、Y方向を左右方向として、更に、Z方向を上下方向とする。
【0018】
図1〜図4に示すように、玉縁縫製装置1は、平坦なベッド面を有するミシンテーブル3と、ミシンテーブル3より右方に設置されているとともに縫製位置P3で針4,5により縫製を行うミシン本体2と、ミシン本体2より後方の第一位置P1上に配されるバインダ6と、バインダ6を左右方向の間に挟むようにして配されるフラップ載置台7及び玉布載置台8と、ミシンテーブル3上に載置された身生地80に玉縁口布81を逆T字状に折り曲げて保持するとともに玉縁口布81上に重ねてフラップ布82を保持する大押え装置9と、上下動自在となっているとともにミシン本体2の前部に設けられるセンタメス10と、ミシンテーブル3に対して出没自在となっているとともにセンタメス10より前方の第二位置P2の近傍に設けられた二つのコーナメス11と、ミシン本体3による縫製の前にフラップ布82を検知するための第一センサユニット30及び第二センサユニット31と、玉縁縫製装置1全体を制御する制御装置12と、制御装置12に電気的に接続された操作パネル38及びペダルスイッチ39等とを備える。
【0019】
ミシン本体2の頭部13は、ミシンテーブル3の右方からミシンテーブル3上に向けて延出している。ミシン本体2の頭部13の左端部において、二本の針棒14,15が左右に配列されているとともに、頭部13から下方へ延出している。針棒14,15は、上下動自在となっている。左針棒14の下端には左針4が取り付けられており、右針棒15の下端には右針5が取り付けられている。ミシンテーブル3において、左針4及び右針5の直下が縫製位置P3となり、縫製位置P3は第一位置P1と第二位置P2との間になる。
【0020】
ミシン本体2にはが設けられており、ミシンモータ16の駆動取出軸に主軸が連結されている。更に、この主軸には、連結カム等から構成される左クラッチ機構を介して左針棒14が取り付けられているとともに、連結カム等から構成される右クラッチ機構を介して右針棒15が取り付けられている。
【0021】
駆動手段であるミシンモータ16は、主軸及び左クラッチ機構を介して左針4を上下に駆動するとともに主軸及び右クラッチ機構を介して右針5を上下に駆動するものである。左クラッチ機構は、ミシンモータ16の回転動力を左針4へ伝動するか否かを切り替えるものであり、右クラッチ機構は、ミシンモータ16の回転動力を右針5へ伝動するか否かを切り替えるものである。左クラッチ機構は、左クラッチ駆動機構17によって駆動され、右クラッチ機構は右クラッチ駆動機構18によって駆動される。
【0022】
ミシンモータ16、左クラッチ駆動機構17及び右クラッチ駆動機構18は、制御装置12によって別個に制御される。つまり、制御装置12によって左クラッチ駆動機構17がオンにされると、左クラッチ機構によって主軸と左針棒14が連結して、更に制御装置12によってミシンモータ16がオンにされるとミシンモータ16の回転に連動して左針4が上下動する。逆に、左クラッチ駆動機構17がオフにされると、左クラッチ機構が切られる。同様に、制御装置12によって右クラッチ駆動機構18がオンにされると、右クラッチ機構によって主軸と右針棒15が連結して、更に、制御装置12によってミシンモータ16がオンにされると、ミシンモータ16の回転に連動して右針5が上下動する。右クラッチ駆動機構18がオフされると、右クラッチ機構が切られる。
【0023】
針4,5の直下において、かつ、ミシンテーブル3の下方において釜装置(図示略)が設けられており、針4,5の上下動に協働して釜装置が動作することで、縫い目が形成されるようになっている。縫い目の形成後に糸を切断するための糸切り装置がミシンテーブル3の下方に設けられている。
【0024】
玉布載置台8及びフラップ載置台7は、第一位置P1上方近傍に、所定間隔をおいて左右略対称となる位置に配置されている。玉布載置台8上には玉縁口布81が載置され、フラップ載置台7上にはフラップ布82が載置されるようになっている。
【0025】
大押え装置9は、ミシンテーブル3上に設けられており、左右一対の大押え部19,19から構成されている。左右の大押え部19,19は、左右に互いに対向配置されており、前後に移動自在となっている。大押え部19,19は、パルスモータである送りモータ20によって前後に移動されるようになっている。大押え部19,19の前後方向の軌道に対して、針4,5を結ぶ左右の線は略直角となっている。なお、送りモータ20には、送りモータ20の回転量を検知して大押え装置9の移動量を示す信号を制御装置12に出力するエンコーダ45が設けられている。
【0026】
各大押え部19は、身生地80をミシンテーブル3に押えるための押え21と、左右に移動自在となって押え21に設けられた折込板23と、前後方向の回転軸回りに回転自在となって押え21上に設けられたフラップ押え部材53と、左右の折込板23,23を互いに接離するように左右に駆動する布折り駆動機構24と、フラップ押え部材53を回転軸回りに回転駆動するフラップ押え駆動機構25とを備える。布折り駆動機構24及びフラップ押え駆動機構25は制御装置12によって制御される。
【0027】
バインダ6は、基部6aとフランジ部6bとからなる断面略逆T字形状の部材である。バインダ6は、その基端部を中心にして前後方向の軸心周りに回転自在となっている。つまり、バインダ6は、玉布載置台8上に対向する位置からミシンテーブル3の第一位置P1の上方の位置までの間を回転することで移動できるようになっている。更に、バインダ6は、回転半径方向へ移動自在となっている。バインダ6は、バインダ駆動機構26によって左右に揺動するように駆動され、更に、バインダ駆動機構26によって回転半径方向に移動されるようになっている。バインダ駆動機構26は、制御装置12によって制御される。
【0028】
更に、第一位置P1近傍には、フラップ載置台7に載置されたフラップ布82を把持するフラップ把持部27(図5(d)に図示)が設けられている。フラップ把持部27は、フラップ供給駆動機構28(図4に図示)によってフラップ載置台7のすぐ近傍から第一位置P1の上方まで移動されるようになっている。フラップ供給駆動機構28は、制御装置12によって制御される。
【0029】
そして、玉布載置台8に載置された玉縁口布81及びフラップ載置台7に載置されたフラップ布82は以下のようにして第一位置P1に供給される。つまり、バインダ6が、玉布載置台8上の玉縁口布81に当接するように、バインダ駆動機構26によって移動される。そして、バインダ6が玉縁口布81を保持して持ち上げる(図5(a)に図示)と、バインダ駆動機構26がバインダ6を矢印A方向(図5(b)に図示)に移動することで、玉縁口布81が二つの大押え部19,19の間の直上にバインダ6によって搬送される。そして、バインダ駆動機構26がバインダ6を矢印B方向に下降することで、二つの大押え部19,19によりミシンテーブル3上にセットされた身生地80上に玉縁口布81が搬送される。
【0030】
そして、布折り駆動機構24が折込板23,23を互いに接近する方向(図5(c)中の矢印C方向)へ移動することによって、身生地80上へ搬送された玉縁口布81は左右両方向からバインダ6の基部6aへ押し込まれる。これにより、バインダ6が型となって、玉縁口布81がバインダ6の略逆T字状部分に沿って折り曲げられて保持される(図5(c)に図示)。
【0031】
そして、フラップ把持部27がフラップ載置台7の側縁からはみ出しているフラップ布82の部分を挟んで、フラップ供給駆動機構28がフラップ把持部27とともにフラップ布82を玉縁口布81上に移動して、フラップ布82を搬送する。これにより、フラップ布82は、玉縁口布81の一方の(左の)折曲部81c(図5(d)に図示)に重なられるとともに、押え21上に置かれる。そして、フラップ押え部材53がフラップ押え駆動機構25によって駆動されて、フラップ布82が押え21とフラップ押え部材53との間に挟まれる。なお、他方の(右の)折曲部81dにはフラップ布82が重ならない。
【0032】
以上のように、大押え装置9がミシンテーブル3上の第一位置P1で身生地80、玉縁口布81及びフラップ布82を保持する。この状態で、制御装置12による送りモータ20の駆動制御により、各布がミシンテーブル3上の第一位置P1から縫製位置P3を通って第二位置P2まで、X方向に沿って後方から前方へ大押え装置9によって搬送される。つまり、送りモータ20は、大押え装置9を移動する移動手段である。
【0033】
また、図1〜図3に示すように、バインダ6には生地ガイド52が設けられている。生地ガイド52によって、大押え装置9に保持された玉縁口布81及びフラップ布82が、後ろから前へ大押え装置9の移動にともないバインダ6の基部6a及びフランジ部6bに沿って移動するように誘導される。
【0034】
詳細については後述するが、身生地80、玉縁口布81及びフラップ布82が第一位置P1から第二位置P2位置へ搬送されている最中に、制御装置12によってミシンモータ16、左クラッチ駆動機構17及び右クラッチ駆動機構18が駆動制御されることで、針4,5により線状の縫い目が形成されて、玉縁口布81及びフラップ布82が身生地80に縫い付けられる。なお、図2において、符号L1は、左針4により形成される縫い目を大押え装置9の搬送方向に延長した縫製ライン(縫い目線)であり、符号L2は、右針5により形成される縫い目を大押え装置9の搬送方向に延長した縫製ライン(縫い目線)である。つまり、縫製ラインL1は、左針4の上下軌道に直交するとともに大押え装置9の搬送方向に平行な線である。同様に、縫製ラインL2は右針5の上下軌道に直交するとともに大押え装置9の搬送方向に平行な線である。
【0035】
また、針棒14,15の後方において、センタメス10が頭部13に設けられている。センタメス10は、クラッチ機構等を介して主軸に連結しており、ミシンモータ16によって駆動されて針棒14,15に連動して上下動する。センターメス10は、針4,5による二つの縫い目の間に下降することで、身生地80及び玉縁口布81を切断して、ポケット孔を形成する。
【0036】
第二位置P2近傍には、つまり、センタメス10の後方には、前後に列んだ二つのコーナメス11,11がミシンテーブル3に対して上下に出没自在に設けられている。コーナメス11,11は、制御装置12により制御されるコーナメス駆動機構29によって上下に駆動されるとともに、互いの間隔が調整される。コーナメス11,11は、縫製終了後にポケット孔の両端にV字型のコーナーカットを施す。
【0037】
図1〜図4に示すように、第一センサユニット30は、第一位置P1から第二位置P2へと前方に向けてフラップ布82が移動されている際にフラップ布82を検知するものである。第一センサユニット30は支持腕32の先端部に取り付けられており、支持腕32の基端部はバインダ6の基部6aに対して回転自在に取り付けられている。支持腕32が作業者などによって回転されることによって、針4,5の後方において第一センサユニット30がバインダ6の基部6aの左方と右方との間で移動される。フラップ布がバインダ6の左方に載置される場合、第一センサユニット30を左方に移動させ、また、フラップ布がバインダ6の右方に載置される場合、第一センサユニット30を右方に移動させることで、フラップ布がバインダ6の左右どちら側に載置される場合にも対応することができる。
【0038】
第一センサユニット30は、発光ダイオード或いはレーザダイオード等からなる投光部33と、フォトダイオード等からなる受光部34とから構成される。投光部33は、直下に向けて、即ち、バインダ6のフランジ部6bの上面に向けて光を投光するものである。フランジ部6bの上面には反射テープ又は鏡面仕上げ等が施されており、投光部33からの光がフランジ部6bの上面にて直上に向かって効率よく反射するようになっている。受光部34はフランジ部6bにおいての反射光を受光するものである。受光部34は、受光した反射光のレベル(光量)を検知し、検知されたレベルを示す検知信号を制御装置12に出力するものである。
【0039】
図2に示すように、第一センサユニット30がバインダ6の左方に保持された場合、投光部33は縫製ラインL1の直上から左針4後方の縫製ラインL1上に向けて光を発し、第一センサユニット30の受光部34は縫製ラインL1の直上において縫製ラインL1からの反射光を受光する。よって、第一センサユニット30は、縫製ラインL1に沿ってフラップ布82を検知できるようになっている。
【0040】
また、第一センサユニット30がバインダ6の右方に保持された場合、投光部33は縫製ラインL2の直上から右針5後方の縫製ラインL2上に向けて光を発し、第一センサユニット30の受光部34は縫製ラインL2の直上において縫製ラインL2からの反射光を受光する。
【0041】
第二センサユニット31は、第一位置P1から第二位置P2へと前方に向けてフラップ布82が移動されている際にフラップ布82を検知するものである。第二センサユニット31は、左右方向に移動自在となって頭部13の後端に取り付けられている。また、第二センサユニット31は、バインダ6の基部6aの左方に保持された第一センサユニット30より更に左方において保持されるようになっているとともに、バインダ6の基部6aの右方に保持された第一センサユニット30より更に右方において保持されるようになっている。この第二センサユニット31は、発光ダイオード或いはレーザダイオード等からなる投光部35と、フォトダイオード等からなる受光部36とから構成される。
【0042】
バインダ6の基部6aの左方において保持された第二センサユニット31は、第一位置P1に位置する左の押え21の直上に位置している。つまり、第二センサユニット31がバインダ6の基部6aの左方において保持された場合、第二センサユニット31の投光部35は直下に向けて光を発する。ところで、大押え装置9が第一位置P1から第二位置P2に移動している際には、第二センサユニット31の投光部35の直下で押え21が通過しているが、左の押え21の上面には反射テープ37等が張られており、投光部35からの光が左の押え21の上面にて直上に向かって効率よく反射するようになっている。受光部36は左の押え21での反射光を受光する。受光部36は、受光した反射光のレベル(光量)を検知し、検知されたレベルを示す検知信号を出力する制御装置12に出力するようになっている。なお、第二センサユニット31が基部6aの左方で保持された場合において、投光部35の透光方向に直交するとともに大押え装置9の搬送方向に平行な線を検出ラインL3という。ここで、検知ラインL3は、フラップ布82を玉縁口布81の一方の折曲部81c上に載置した状態において、縫製ラインL1を中心としたときの、縫製ラインL2と対称となるラインである。つまり、検知ラインL3は、玉縁縫製終了後にフラップ布82を玉縁口布81の他方の折曲部81d側へ折り返した場合(図14に図示)に、折曲部81dの縫い目に重なるラインである。
【0043】
バインダ6の基部6aの右方において保持された第二センサユニット31は、第一位置P1に位置する右の押え21の直上に位置している。つまり、第二センサユニット31がバインダ6の基部6aの左方において保持された場合、第二センサユニット31の投光部35は直下に向けて光を発する。左の押え21の上面と同様に右の押え21の上面には反射テープ37等が張られており、投光部35からの光が右の押え21の上面にて直上に向かって効率よく反射するようになっている。受光部36は右の押え21での反射光を受光する。なお、第二センサユニット31が基部6aの右方で保持された場合において、投光部35の透光方向に直交するとともに大押え装置9の搬送方向に平行な線を検出ラインL4という。
【0044】
次に、各布が第一位置P1から第二位置P2へと搬送される際に、第一センサユニット30の受光部34から制御装置12に出力される検知信号のレベルの推移を図6により説明する。図6において、縦方向(縦軸)は、検知信号のレベルを示し、横方向は、各布の移動量を示す。
【0045】
ここで、図6(b)に示すように、基本的に、玉縁口布81の前後長はフラップ布82の前後長をより長く、更に、玉縁口布81にフラップ布82が重合した状態では玉縁口布81の前エッジ81aはフラップ布82の前エッジ82aより前方に位置しており、玉縁口布81の後エッジ81bはフラップ布82の後エッジ82bより後方に位置している。
【0046】
従って、フラップ布82と玉縁口布81が互いに同色の場合、図6(a)に示すように、玉縁口布81及びフラップ布82が受光部34の直下を通過していない時には、バインダ6のフランジ部6bで光が反射するため、検知信号のレベルは最も高い状態にある。次いで、玉縁口布81が受光部34の直下を通過すると、玉縁口布81で光が反射するため、検知信号のレベルが減少する(低下する)。次いで、フラップ布82が受光部34の直下を通過すると、フラップ布82で光が反射するため、検知信号のレベルが増加する(上昇する)が最高レベルまでは増加しない。次いで、玉縁口布81が受光部34の直下を通過するため、検知信号のレベルが減少する。最終的に玉縁口布81が受光部34の直下を通過し終わると、検知信号のレベルが最高レベルまで増加する。
【0047】
ところで、玉縁口布81及びフラップ布82の色等によっては、検知信号のレベルが図6のように推移するとは限らない。
例えば、図7(a)に示すように、玉縁口布81及びフラップ布82が白色の場合には、光が比較的効率良く反射されるため、検知信号のレベルが比較的高くなる。この場合でも、玉縁口布81よりフラップ布82の方が第一センサユニット30に近いため、フラップ布82での反射光のレベルが玉縁口布81の反射光のレベルより高く、検知信号のレベルもそれに応じている。但し、フラップ布82及び玉縁口布81での反射光のレベルは、バインダ6での反射光のレベルより低い。
また、図7(b)に示すように、玉縁口布81及びフラップ布82が黒色の場合には、図7(a)の場合に比較して、検知信号のレベルが低くなる。
また、図7(c)に示すように、玉縁口布81が白色でありフラップ布82が黒色である場合には、玉縁口布81での反射光のレベルがフラップ布82での反射光のレベルより高くなるため、検知信号のレベルも玉縁口布81の方がフラップ布82より高くなる。
【0048】
なお、詳細については後述するが、本発明では基本的には、何れの場合でも、検知信号のレベルが急激に増加する箇所及び検知信号のレベルが急激に減少する箇所をフラップ布82の前エッジ又は後エッジとして検知している。そして、第一センサユニット30が縫製ラインL1上における反射光のレベルを検知しているため、フラップ布82の前エッジ82a又は後エッジ82bと縫製される縫い目との交わる箇所が確実に認識して検知することができる。従って、従来の玉縁縫製装置に比べ、より正確に縫い目の形成開始位置及び終了位置を決定できる。
【0049】
ところで、玉縁口布81とフラップ布82の色の組み合わせによっては、図7(d)に示すように、玉縁口布81における検知信号のレベルと、フラップ布82における検知信号のレベルが等しくなる。そのため、検知信号のレベルの急激な変化では、フラップ布82の前エッジ又は後エッジが検出できない。しかしながら、フラップ布82の前端部分又は後端部分での検知信号のレベルの推移が図8に示すようになり、それを利用することでフラップ布82の前エッジ又は後エッジを確実に検知することができる。
【0050】
すなわち、図8に示すように、フラップ布82は、複数の布が重ねられて縫い付けられたものであり、前端部分及び後端部分では複数の布が折り返されて縫われている。そのため、フラップ布82の前端部分及び後端部分は中央部分より厚くなっている。このようなフラップ布82が玉縁口布81に重なられると、玉縁口布81は、フラップ布82の前端部分及び後端部分によって押し付けられて、フラップ布82の前端部分及び後端部分で下に沈んでいる。
【0051】
そのため、フラップ布82の前エッジ及び後エッジ近傍での検知信号のレベルの推移は以下のようになる。
【0052】
《図8中の領域Dの部分》
フラップ布82の直前又は直後において玉縁口布81が下に沈んでいるため、玉縁口布81の他の部分での反射光のレベルよりフラップ布82の直前又は直後における玉縁口布81での反射光のレベルが低いから、検知信号のレベルも玉縁口布81の他の部分でのレベルより低くなる。
【0053】
《フラップ布82の前エッジ82a又は後エッジ82b》
この位置において、前エッジ82aでは受光部34に入射する光が玉縁口布82での反射光からフラップ布82での反射光へと切り替わり、後エッジ82bでは入射光がフラップ布82での反射光から玉縁口布81での反射光へと切り替わるため、反射光のレベルが急激に変化し、検知信号のレベルが急激に変化する。
【0054】
《図8中の領域Eの部分》
フラップ布82の前端部及び後端部がフラップ布82の他の部分(中央部)より厚くなっているため、フラップ布82の他の部分での反射光のレベルよりフラップ布82の前端部又は後端部での反射光のレベルが高いから、検知信号のレベルもフラップ布82の他の部分でのレベルより高くなる。
【0055】
以上のように、フラップ布82の直前又直後の領域Dでは、検知信号のレベルが玉縁口布81の他の領域の検知信号のレベルより低く、フラップ布82の前端又は前端近傍の領域では、検知信号のレベルがフラップ布の他の領域の検知信号のレベルより高い。本発明では、領域E,Dにおける検知信号のレベルの変化を利用することによって、玉縁口布81との境目に位置するフラップ布82の前エッジ又は後エッジを確実に検知している。
【0056】
次に、第二センサユニット31の検知信号について説明する。各布が第一位置P1から第二位置P2へと搬送されている際には、フラップ布82の被さってない部分の押え21(つまり、押え21の前端部分)が受光部36(第二センサユニット31)の直下を通過した後に、フラップ布82が受光部36の直下を通過する。フラップ布82が受光部36の直下を通過した後は、フラップ布82の被さっていない部分の押え21(つまり、押え21の後端部分)が受光部36の直下を通過する。従って、フラップ布82が受光部36の直下を通過している際には、反射光のレベルが押え21の場合より基本的に低くなる。つまり、第二センサユニット31では、受光部36がフラップ布82を検知した場合(受光部36の直下をフラップ布82が通過している場合)、ローレベルの検知信号が制御装置12に出力され、受光部36がフラップ布82を検知していない場合(受光部36の直下をフラップ布82が被さっていない部分の押え21が通過している場合)、ハイレベルの検知信号が制御装置12に出力される。なお、ハイレベルとローレベルの関係が逆でも良い。
【0057】
図4に示すように、操作パネル38は、操作されたことを検知して、操作内容に応じた信号を制御装置12に出力するものである。作業者は、操作パネル38を操作することで種々のデータを入力することができる。
ペダルスイッチ39が作業者によって踏み込まれた場合に、ペダルスイッチ39は具合に応じた信号を制御装置12に出力する。つまり、ペダルスイッチ39は、作業者の踏み込み操作により玉縁縫製装置1に所定の縫製動作を開始させるスイッチである。
【0058】
制御装置12は、CPU40と、RAM41と、ROM42と、インターフェース43と、駆動回路44と、これらを接続するシステムバスとを有する演算処理装置を基本構成としている。駆動回路44は、CPU40から入力した制御信号に基づき、モータ16,18及び駆動機構17,18,24,25,26,28,29に電流・電圧を出力することでそれぞれを駆動制御するものである。インターフェース43はセンサユニット30,31、操作パネル38、ペダルスイッチ39及びエンコーダ45から出力される信号をAD変換して、CPU40にデジタル信号を出力するものである。
【0059】
ROM42には、玉縁縫製装置1を制御するための制御プログラム及びこの制御プログラムで使用される制御データ等が格納されている。CPU40は、RAM40を作業領域としてROM42に格納された制御プログラムに従った演算を行えるとともに、操作パネル38、ペダルスイッチ39、第一センサユニット30、第二センサユニット31及びエンコーダ45から出力される信号に基づいて種々の演算処理を行える。そして、CPU40は演算結果に応じた信号をモータ16,18及び駆動機構17,18,24,25,26,28,29に出力できる。つまり、制御装置12は、CPU40の演算によりモータ16,18及び駆動機構17,18,24,25,26,28,29を制御でき、制御プログラムに従ったタイミングでモータ16,18及び駆動機構17,18,24,25,26,28,29を作動できる。
【0060】
CPU40は、大押え装置9の移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号である。)に対して、第一センサユニット30(受光部34)から出力される検知信号のレベル及び第二センサユニット31(つまり受光部36)から出力される検知信号のレベルを対応づけてRAM41に記憶する処理を行える。これにより、詳細については後述するが、制御装置12は、フラップ布82の前エッジ82a及び後エッジ82bを検知することができる。
【0061】
次に、玉縁縫製装置1の動作及び制御装置12の処理の流れについて、図9〜図10のフローチャートを参照して説明する。
【0062】
以下の説明では、第一センサユニット30及び第二センサユニット31がバインダ6の左方に配置して、バインダ6の左側に載置されるフラップ布82を検知するものとしている。
まず、制御装置12がバインダ駆動機構26、布折り駆動機構24、フラップ押え駆動機構25及びフラップ供給駆動機構28を制御する。これによって、バインダ6が玉縁口布81を玉布載置台8から身生地80上に搬送して、第一位置P1に位置する大押え装置9により玉縁口布81が略逆T字状に折り曲げられて保持されととともに、フラップ把持部27がフラップ載置台7から玉縁口布81の折曲部81c上に搬送して、大押え装置9によりフラップ布82を保持する(ステップS1)。
【0063】
ここで、フラップ布82の種類によって図11に示すように、セットされたフラップ布82の前エッジ82a及び後エッジ82bが前後方向に対して垂直ではなく、斜めになっているものがある。図11(a),(d)に示すように、フラップ布82が左斜め仕様の場合には、フラップ布82の前エッジ82a及び後エッジ82bは右から左に向かうにつれて後方に向かうように斜めになっている。図11(b)、(e)に示すように、フラップ布82が右斜め仕様の場合には、フラップ布82の前エッジ82a及び後エッジ82bは右から左に向かうにつれて前方に向かうように斜めになっている。また、図11(c)、(f)に示すように、フラップ布82が斜め仕様でない場合には(以下、この仕様を平行仕様という。)、前エッジ82a及び後エッジ82bが前後方向に対して垂直になっている。
【0064】
さて、図9に示すように、玉縁口布81及びフラップ布82のセット後、制御装置12が送りモータ20を制御することで、大押え装置9が第一位置P1から前へ移動する。これにより、大押え装置9により保持された身生地80、玉縁口布81及びフラップ布82が前方へと搬送される(ステップS2)。各布の搬送が開始すると、制御装置12は第一センサユニット30及び第二センサユニット31から検知信号を入力し、最後の処理が終了するまで常に検知信号のレベルを検知している。
【0065】
また、大押え装置9の移動にしたがい、生地ガイド52により、玉縁口布81及びフラップ布82がバインダ6の表面に沿った状態を保持しつつ、前へと誘導される(ステップS3)。そして、玉縁口布81の前エッジ81aが第一センサユニット30の直下に誘導されると、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが減少する(ステップS4:Yes)。第一センサユニット30からの検知信号のレベルが減少することで、制御装置12は第一センサユニット30の直下を玉縁口布81の前部が通過していると認識して検知する。
【0066】
そして、制御装置12は、第二センサユニット31から出力される検知信号のレベルに基づいて、第二センサユニット31の直下にフラップ布82の前エッジ82aが位置したか否かを判定している(ステップS5)。ここで、フラップ布82の前エッジ82aが図11(b)のように右斜め仕様である場合には、第一センサユニット30より先に第二センサユニット31の直下をフラップ布82の前エッジ82aが通過するため、第二センサユニット31の検知信号のレベルが減少する。第二センサユニット31の検知信号のレベルが減少することで、フラップ布82の前エッジ82aが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知して(ステップS5:Yes)、制御装置12の処理はステップS6へ移行する。一方、フラップ布82の前エッジ82aが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知しなかった場合には(ステップS5:No)、制御装置12の処理はステップS7に移行する。
【0067】
ステップS6では、第一センサユニット30より先に第二センサユニット31の検知信号のレベルが減少したため、制御装置12は、フラップ布82が右斜め仕様であると判断して、その旨をRAM41に記録する。更に、制御装置12は、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づき第二センサユニット31の直下でのフラップ布82の前エッジ82aの検知位置をRAM41に記録する。そして、制御装置12の処理はステップS7へ移行する。なお、ステップS7へ処理が移行した時点では、フラップ布82の前エッジ82aが第一センサユニット30の直下を通過していない。
【0068】
ステップS7では、第一センサユニット30でフラップ布82の前エッジ82aを検知するための処理が行われる。図12には、ステップS7の処理のサブルーチンが示されている。玉縁口布81の前エッジ81aが第一センサユニット30の直下を通過してから所定量(例えば、5mmであって、図6の符号Fで示される領域の長さである。)各布が前に移動した後、各布が所定送り量送られるごとに制御装置12は第一センサユニット30の検知信号のレベルをRAM41に記録する。このような記録を制御装置12所定回数(例えば、10回)繰り返す(ステップSA1)。つまり、玉縁口布81が第一センサユニット30の直下を通過している際の検知信号のレベルを制御装置12が記録する。
【0069】
そして、制御装置12は、各回の記録データに基づいて検知信号のレベルの平均値、最大値及び最小値を算出して、RAM41に記憶する(ステップSA2)。次いで、制御装置12は、フラップ布82の前エッジ82aの検知基準となるエッジ検知用閾値Th,Tlを以下の式(1)、(2)により算出して設定する(ステップSA4)。
Th=(最大値−平均値)×K+平均値 …(1)
Tl=平均値−(平均値−最小値)×K …(2)
ここで、Kは定数であり、例えば、通常はK=2である。
【0070】
第一センサユニット30からの検知信号のレベルがエッジ検知用閾値Th,Tlの範囲内にある場合には、第一センサユニット30の直下を玉縁口布81を通過していることになる。
【0071】
そして、制御装置12は、第一センサユニット30からの検知信号のレベルがエッジ検知用閾値Th以上であるか否かを判断している(ステップSA4)とともに、第一センサユニット30からの検知信号のレベルがエッジ検知用閾値Tl以下であるか否かを判断している(ステップSA5)。
ここで、図8に示すように、フラップ布82の直前において玉縁口布81が下に沈んでいるため、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが減少して、エッジ検知用閾値Tl以下になる。従って、制御装置12がその旨を判定すると(ステップSA5:Yes)、制御装置12の処理はステップSA10に移行する。
【0072】
ステップSA10では、制御装置12は、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが減少しているか否かを判断している。ここで、図8に示すように、各布の搬送に伴い、フラップ布82の前エッジ82a部分では検知信号のレベルが増加する。従って、制御装置12は、検知信号のレベルが増加したと判定して(ステップSA10:No)、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づいて、レベル減少の停止した際(検知信号のレベルが増加しだした際)の位置をレベル最小位置としてRAM41に記録してセットする(ステップSA11)。
【0073】
そして、制御装置12は、レベル最大位置をセットしたか否かを判断している(ステップSA6)とともに、レベル最小位置をセットしたか否かを判断している(ステップSA7)。ステップSA11において、レベル最小位置がセットされているため、制御装置12の処理はステップSA14に移行する(ステップSA7:Yes)。なお、レベル最大位置及びレベル最小位置をセットしていない場合には、制御装置12の処理はステップSA4に移行する。
【0074】
ステップSA14では、制御装置12は、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが増加しているか否かを判断している。ここで、図8に示すように、各布の搬送に伴い、フラップ布82の前エッジ82a部分では検知信号のレベルが増加しているが、フラップ布82の最も厚い箇所が第一センサユニット30の直下を通過すると、検知信号のレベルが減少しだす。従って、制御装置12は、検知信号のレベルが減少したと判定して(ステップSA14:No)、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づいて、レベル増加の停止した際(検知信号のレベルが減少しだした際)の位置をレベル最大位置としてRAM41に記録してセットする(ステップSA15)。
【0075】
そして、制御装置12は、レベル最小位置とレベル最大位置との中間の値をフラップ布82の前エッジの位置として検知する(ステップSA16)。つまり、ステップSA11において検知信号のレベルが増加しだした時に第一センサユニット30の直下を通過した位置と、ステップSA15において検知信号のレベルが減少しだした時に第一センサユニット30の直下を通過した位置との中間点を、制御装置12がフラップ布82の前エッジとして認識する。つまり、制御装置12は、左針4によって形成されうる縫い目とフラップ布82の前エッジ82aの箇所でフラップ布82の前エッジ82aを認識検知している。なお、ステップSA16において、制御装置12は、エッジ検知用閾値Th,Tl、レベル最大位置及びレベル最小位置を初期化してリセットする。
【0076】
第一センサユニット30からの検知信号によってフラップ布82の前エッジ82aが検知されたら、制御装置12の処理はステップS8に移行する。
【0077】
図9に示すように、ステップS8では、制御装置12は、第二センサユニット31から出力される検知信号のレベルに基づいて、第二センサユニット31の直下にフラップ布82の前エッジ82aが位置したか否かを判定している。ここで、フラップ布82の前エッジ82aが図11(a)のように左斜め仕様である場合には、第一センサユニット30の後に第二センサユニット31の直下をフラップ布82の前エッジ82aが通過するため、第二センサユニット31の検知信号のレベルが減少する。第二センサユニット31の検知信号のレベルが減少することで、フラップ布82の前エッジ82aが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知して(ステップS8:Yes)、制御装置12の処理はステップS9へ移行する。一方、フラップ布82の前エッジ82aが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知しなかった場合には(ステップS5:No)、制御装置12の処理はステップS10に移行する。
【0078】
ステップS9では、第一センサユニット30の検知の検知信号によるフラップ布82の前エッジ82aの認識後に第二センサユニット31の検知信号のレベルが減少したため、制御装置12は、フラップ布82が左斜め仕様であると判断して、その旨をRAM41に記録する。更に、制御装置12は、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づき第二センサユニット31の直下でのフラップ布82の前エッジ82aの検知位置をRAM41に記録する。そして、制御装置12の処理はステップS10へ移行する。なお、ステップS10へ処理が移行した時は、フラップ布82の前エッジ82aが第一センサユニット30の直下を通過した後である。また、第一センサユニット30により検知されたフラップ布82の前エッジ82aの検知位置と、第二センサユニット31により検知されたフラップ布82の前エッジ82aの検知位置が同じである場合には、制御装置12はフラップ布82の前エッジ82aが平行仕様であるとして判断する。
【0079】
ステップS10では、制御装置12は、エンコーダ45からの信号に基づいて、より前側にある前エッジ82aが平面視して針4,5と左右方向に一直線上に列んだか否かを判断する。
例えば、フラップ布82の前エッジ82aが図11(c)のように平行仕様である場合には、第一センサユニット30により検知されたフラップ布82の前エッジ又は第二センサユニット31により検知されたフラップ布82の前エッジの何れかが平面視して針4,5と左右方向に一直線上に列んだか否かを判断する。フラップ布82の前エッジ82aが図11(b)のように右斜め仕様である場合には、第二センサユニット31によって検知されたフラップ布82の前エッジ82aが平面視して左右に一直線に列んだか否かを判断する。
フラップ布82の前エッジ82aが図11(a)のように左斜め仕様である場合には、第一センサユニット30によって検知されたフラップ布82の前エッジ82aが平面視して左右に一直線に列んだか否かを判断する。
【0080】
より前側にあるフラップ布82の前エッジ82aが針4,5に対して左右に一直線上に列んでいない場合には(ステップS10:No)、制御装置12は大押え装置9を前へ送り続けて各布の搬送を継続する(ステップS11)とともに、ステップS10の判定を繰り返す。より前側にあるフラップ布82の前エッジ82aが針4,5に対して左右に一直線上に列んだ場合には(ステップS10:Yes)、制御装置12は送りモータ20を停止し、大押え装置9及び各布の前方への移動を一旦停止する(ステップS12)。
【0081】
次いで、制御装置12は、フラップ布82の前エッジが右斜め仕様であるか、左斜め仕様であるか、それとも平行仕様であるか、を判断する(ステップS13、ステップS16)。
【0082】
フラップ布82の前エッジが左斜め仕様である場合には(ステップS13:Yes)、制御装置12は左クラッチ駆動機構17、ミシンモータ16及び送りモータ20を作動させることで、左針棒14及び左針4のみが上下動するとともに、大押え装置9が前方の第二位置P2に向かって移動する(ステップS14)。これにより、フラップ布82の前エッジ82aから、身生地80へのフラップ布82及び玉縁口布81の縫い付けが左針4によって行われる。その後、縫製が開始してからオフセット量ΔW分だけ各布が前へ移動したら、制御装置12がミシンモータ16及び送りモータ20を停止することで、大押え装置9の前進及び左針4の上下動が停止する(ステップS15)。その後、制御装置12の処理はステップS19に移行する。なお、オフセット量ΔWとは、図13に示すように、第一センサユニット30によって検知されたフラップ布82の前エッジ82aと、第二センサユニット31によって検知されたフラップ布82の前エッジ82aとの間の前後方向の距離である。
【0083】
一方、図9に示すように、フラップ布82の前エッジが右斜め仕様である場合には(ステップS13:No、ステップS16:Yes)、制御装置12は右クラッチ駆動機構18、ミシンモータ16及び送りモータ20を作動させることで、右針棒15及び右針5のみが上下動するとともに、大押え装置9が前方の第二位置P2に向かって移動する(ステップS17)。これにより、第二センサユニット31により検知されたフラップ布82の前エッジ82aを折曲部81d側へ折り返した場合の位置から、身生地80への玉縁口布81の縫い付けが右針5によって行われる。その後、縫製が開始してからオフセット量ΔW分だけ各布が前へ移動したら、制御装置12がミシンモータ16及び送りモータ20を停止することで、大押え装置9の前進及び右針5の上下動が停止する(ステップS18)。その後、制御装置12の処理はステップS19に移行する。
【0084】
ステップS19においては、フラップ布82の前エッジ82aが平行仕様である場合(ステップS13:No、ステップS16:No)、又は、ステップS15及びステップS18でミシンモータ16及び送りモータ20が停止した後、制御装置12は、ミシンモータ16、送りモータ20、左クラッチ駆動機構17及び右クラッチ駆動機構18を作動させる。これにより、針4,5が上下動するとともに、大押え装置9が前方の第二位置P2に向かって移動する。針4,5による平行縫いが行われ、身生地80への玉縁口布81やフラップ布82が縫い付けられる。以上のように、ステップS13〜ステップS19の処理によって、図13に示すような縫製が行われる。つまり、図13(a)に示すように、左斜め仕様の場合には、左の折曲部81cのほうから先に縫製が行われ、その後両方の折曲部81c,81dの縫製が行われる。つまり、縫製終了後にフラップ布82を折曲部81dに折り返した場合に、折曲部81dの縫い目の開始位置がフラップ布82の前エッジ82aに重なる。一方、図13(b)に示すように、右斜め仕様の場合には、右の折曲部81dのほうから先に縫製が行われ、その後両方の折曲部81c,81dの縫製が行われる。更に、図13(c)に示すように、平行仕様の場合には、両方の折曲部81c,81dの縫製が同時に行われる。従って、玉縁縫製終了後にフラップ布82を玉縁口布81の他方の折曲部81d側へ折り返した場合に、第一センサユニット30によって検知されたフラップ布82の前エッジが折曲部81dの縫い目の縫い始めと重なる。このように、玉縁縫製終了後にフラップ布82を玉縁口布81の他方の折曲部81d側へ折り返した場合に、折曲部81dにおける縫目がフラップ布82によってほぼ確実に覆い隠されることになる。よって、仕上がりの美しい玉縁縫製を行うことができる。
【0085】
次いで、図10に示すように、制御装置12は、第二センサユニット31から出力される検知信号のレベルに基づいて、第二センサユニット31の直下にフラップ布82の後エッジ82bが位置したか否かを判定している(ステップS20)。ここで、フラップ布82の後エッジ82bが図11(e)のように右斜め仕様である場合には、第一センサユニット30より先に第二センサユニット31の直下をフラップ布82の後エッジ82bが通過するため、第二センサユニット31の検知信号のレベルが増加する。第二センサユニット31の検知信号のレベルが増加することで、フラップ布82の後エッジ82bが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知して(ステップS20:Yes)、制御装置12の処理はステップS21へ移行する。一方、フラップ布82の後エッジ82bが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知しなかった場合には(ステップS20:No)、制御装置12の処理はステップS22に移行する。
【0086】
ステップS21では、第一センサユニット30より先に第二センサユニット31の検知信号のレベルが増加したため、制御装置12は、フラップ布82の後エッジ82bが右斜め仕様であると判断して、その旨をRAM41に記録する。更に、制御装置12は、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づき第二センサユニット31の直下でのフラップ布82の後エッジ82bの検知位置をRAM41に記録する。そして、制御装置12の処理はステップS22へ移行する。なお、ステップS22へ処理が移行した時点では、フラップ布82の後エッジ82bが第一センサユニット30の直下を通過していない。
【0087】
ステップS22では、第一センサユニット30でフラップ布82の前エッジ82aを検知するための処理(図12に示すサブルーチン)が行われる。即ち、フラップ布82の前エッジ82aが第一センサユニット30の直下を通過してから所定量(例えば、5mm)各布が前に移動した後、各布が所定送り量送られるごとに制御装置12は第一センサユニット30の検知信号のレベルを記録する。このような記録を制御装置12所定回数(例えば、10回)繰り返す(ステップSA1)。つまり、フラップ布82が第一センサユニット30の直下を通過している際の検知信号のレベルを制御装置12が記録する。
【0088】
そして、制御装置12は、各回の記録データに基づいて検知信号のレベルの平均値、最大値及び最小値を算出して、RAM41に記憶し(ステップSA2)、フラップ布82の後エッジ82bの検知基準となるエッジ検知用閾値Th,Tlを上記式(1)、(2)により算出する(ステップSA4)。第一センサユニット30からの検知信号のレベルがエッジ検知用閾値Th,Tlの範囲内にある場合には、第一センサユニット30の直下をフラップ布82が通過していることになる。
【0089】
そして、制御装置12は、第一センサユニット30からの検知信号のレベルがエッジ検知用閾値Th以上であるか否かを判断している(ステップSA4)とともに、第一センサユニット30からの検知信号のレベルがエッジ検知用閾値Tl以下であるか否かを判断している(ステップSA5)。
ここで、上述したように、フラップ布82の後エッジ82bが厚くなっているため、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが増加して、エッジ検知用閾値Th以下になる。従って、制御装置12がその旨を判定すると(ステップSA4:Yes)、制御装置12の処理はステップSA8に移行する。
【0090】
ステップSA8では、制御装置12は、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが増加しているか否かを判断している。ここで、図8に示すように、各布の搬送に伴い、フラップ布82の後エッジ82b付近の最も厚みのある箇所が第一センサユニット30の直下を通過すると検知信号のレベルが減少する。従って、制御装置12は、検知信号のレベルが減少したと判定して(ステップSA8:No)、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づいて、レベル増加の停止した際(検知信号のレベルが減少しだした際)の位置をレベル最大位置としてRAM41に記録してセットする(ステップSA9)。
【0091】
そして、制御装置12は、レベル最大位置をセットしたか否かを判断している(ステップSA6)とともに、レベル最小位置をセットしたか否かを判断している(ステップSA7)。ステップSA9において、レベル最大位置がセットされているため、制御装置12の処理はステップSA12に移行する(ステップSA6:Yes)。
【0092】
ステップSA14では、制御装置12は、第一センサユニット30からの検知信号のレベルが増加しているか否かを判断している。ここで、図8に示すように、各布の搬送に伴い、第一センサユニット30の直下がフラップ布82から玉縁口布81へと移り変わるため検知信号のレベルが減少しているが、玉縁口布81の最も沈んだ箇所が第一センサユニット30の直下を通過すると、検知信号のレベルが増加しだす。従って、制御装置12は、検知信号のレベルが増加したと判定して(ステップSA12:No)、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づいて、レベル減少の停止した際(検知信号のレベルが増加しだした際)の位置をレベル最大位置としてRAM41に記録してセットする(ステップSA13)。
【0093】
そして、制御装置12は、レベル最小位置とレベル最大位置との中間の値をフラップ布82の後エッジの位置として検知する(ステップSA16)。つまり、ステップSA9において検知信号のレベルが減少しだした時に第一センサユニット30の直下を通過した位置と、ステップSA13において検知信号のレベルが増加しだした時に第一センサユニット30の直下を通過した位置との中間点を、制御装置12がフラップ布82の後エッジとして認識する。即ち、つまり、制御装置12は、左針4によって形成されうる縫い目とフラップ布82の後エッジ82bの箇所でフラップ布82の後エッジ82bを認識して検知している。
【0094】
第一センサユニット30からの検知信号によってフラップ布82の後エッジ82bが検知されたら、制御装置12の処理はステップS23に移行する。
【0095】
図10に示すように、ステップS23では、制御装置12は、第二センサユニット31から出力される検知信号のレベルに基づいて、第二センサユニット31の直下にフラップ布82の後エッジ82bが位置したか否かを判定している。ここで、フラップ布82の後エッジ82bが図11(d)のように左斜め仕様である場合には、第一センサユニット30の後に第二センサユニット31の直下をフラップ布82の後エッジ82bが通過するため、第二センサユニット31の検知信号のレベルが増加する。第二センサユニット31の検知信号のレベルが増加することで、フラップ布82の後エッジ82bが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知して(ステップS23:Yes)、制御装置12の処理はステップS24へ移行する。一方、フラップ布82の後エッジ82bが第二センサユニット31の直下に位置したことを制御装置12が検知しなかった場合には(ステップS23:No)、制御装置12の処理はステップS25に移行する。
【0096】
ステップS24では、第一センサユニット30の検知後に第二センサユニット31の検知信号のレベルが増加したため、制御装置12は、フラップ布82の後エッジ82bが左斜め仕様であると判断して、その旨をRAM41に記録する。更に、制御装置12は、移動量を示す信号(エンコーダ45から出力される信号)に基づき第二センサユニット31の直下でのフラップ布82の後エッジ82bの検知位置をRAM41に記録する。そして、制御装置12の処理はステップS25へ移行する。なお、ステップS25へ処理が移行した時は、フラップ布82の後エッジ82bが第一センサユニット30の直下を通過した後である。また、第一センサユニット30により検知されたフラップ布82の後エッジ82bの検知位置と、第二センサユニット31により検知されたフラップ布82の後エッジ82bの検知位置が同じである場合には、制御装置12はフラップ布82の後エッジ82bが搬送方向に対して平行であるとして判断する。
【0097】
ステップS25では、制御装置12は、エンコーダ45からの信号に基づいて、より前側にある後エッジ82bが平面視して針4,5と左右方向に一直線上に列んだか否かを判断する。
例えば、フラップ布82の後エッジ82bが図11(f)のように平行仕様である場合には、第一センサユニット30により検知されたフラップ布82の後エッジ又は第二センサユニット31により検知されたフラップ布82の後エッジの何れかが平面視して針4,5と左右方向に一直線上に列んだか否かを判断する。フラップ布82の後エッジ82bが図11(e)のように右斜め仕様である場合には、第二センサユニット31によって検知されたフラップ布82の後エッジ82bが平面視して左右に一直線に列んだか否かを判断する。
フラップ布82の後エッジ82bが図11(d)のように左斜め仕様である場合には、第一センサユニット30によって検知されたフラップ布82の後エッジ82bが平面視して左右に一直線に列んだか否かを判断する。
【0098】
より前側にあるフラップ布82の後エッジ82bが針4,5に対して左右に一直線上に列んでいない場合には(ステップS25:No)、制御装置12は送りモータ20及びミシンモータ16の作動し続けて、各布の搬送及び縫製を継続する(ステップS26)とともに、ステップS25の判定を繰り返す。より前側にあるフラップ布82の前エッジ82aが針4,5に対して左右に一直線上に列んだ場合には(ステップS25:Yes)、制御装置12は送りモータ20及びミシンモータ16を停止し、大押え装置9の移動及び針棒14,15の上下動を停止する(ステップS27)。
【0099】
次いで、制御装置12は、フラップ布82の前エッジが右斜め仕様であるか、左斜め仕様であるか、それとも平行仕様であるか、を判断する(ステップS28、ステップS31)。
【0100】
フラップ布82の前エッジが左斜め仕様である場合には(ステップS28:Yes)、制御装置12は左クラッチ駆動機構17をオフして、右クラッチ駆動機構18、ミシンモータ16及び送りモータ20を作動させることで、右針棒15及び右針5のみが上下動するとともに、大押え装置9が前方の第二位置P2に向かって移動する(ステップS29)。これにより、右針5によって身生地80への玉縁口布81の縫いつけが再開する。その後、縫製が再開してからオフセット量ΔW分だけ各布が前へ移動したら、制御装置12がミシンモータ16及び送りモータ20を停止することで、大押え装置9の前進及び右針5の上下動が停止する(ステップS30)。その後、制御装置12の処理はステップS30に移行する。
【0101】
一方、フラップ布82の後エッジ82bが右斜め仕様である場合には(ステップS28:No、ステップS31:Yes)、制御装置12は右クラッチ駆動機構18をオフして、左クラッチ駆動機構17、ミシンモータ16及び送りモータ20を作動させることで、左針棒14及び左針4のみが上下動するとともに、大押え装置9が前方の第二位置P2に向かって移動する(ステップS32)。これにより、左針4によって身生地80への玉縁口布81及びフラップ布82の縫いつけが再開する。その後、縫製が再開してからオフセット量ΔW分だけ各布が前へ移動したら、制御装置12がミシンモータ16及び送りモータ20を停止することで、大押え装置9の前進及び左針4の上下動が停止する(ステップS34)。その後、制御装置12の処理はステップS35に移行する。
【0102】
ステップS35においては、フラップ布82の後82bが平行仕様である場合(ステップS28:No、ステップS31:No)、又は、ステップS30及びステップS34でミシンモータ16及び送りモータ20が停止した後、制御装置12は糸切り装置を駆動制御する。
【0103】
制御装置12がコーナメス駆動機構29を作動させることで、コーナメス11,11によりコーナカットが施される。
その後、制御装置12が送りモータ20を逆方向に作動させることで、大押え装置9が第一位置P1へ移動する(ステップS36)。
【0104】
以上のように、本実施の形態では、受光部34はアナログセンサであり、更に、フラップ布82の前エッジ82a及び後エッジ82bの検知基準となるエッジ検知用閾値Th,Tlを受光部34からの検知信号に基づき設定している。従って、フラップ布82及び玉縁口布81がどのような色やどのような種類であって、正確に安定してそのエッジ82a,82bを検知することができる。
【0105】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更を行っても良い。
【0106】
例えば、第一センサユニット30を図15又は図16に示すように変更しても良い。
図15では、第一センサユニット30は、バインダ6のフランジ部6bの直上且つ左針4若しくは右針5の真後ろにおいてミシン本体2の頭部13に設けられた投光部100と、投光部100の直下よりやや前よりでバインダ6の基部6aに設けられたラインセンサ101とを備えている。ラインセンサ101は、図4の受光部34に対応するものである。但し、ラインセンサ101は、このラインセンサ101に対しての光の入射位置を検知するとともに、入射位置に応じたレベルの検知信号を制御装置12に出力するものである。ここで、投光部100から照射された光は、玉縁口布81の前エッジ81a及び後エッジ81bで乱反射するとともに、フラップ布82の前エッジ82a及び後エッジ82bで乱反射するため、ラインセンサ101へのその反射光の入射位置が異なる。従って、玉縁口布81の前エッジ81a並びに後エッジ81b及びフラップ布82の前エッジ82a並びに後エッジ82bが投光部100の直下を通過する際には、ラインセンサ101からの検知信号のレベルが変動する。これにより、制御装置12は、玉縁口布81の前エッジ81a並びに後エッジ81b及びフラップ布82の前エッジ82a並びに後エッジ82bを検知することができる。
【0107】
図16では、第一センサユニット30は、左針4の真後ろにおいて上下に揺動自在となってバインダ6の基部6aに設けられた左プルーブ110と、左プルーブ110の基端部110aに設けられているともに基部6aに取り付けられた左ポテンションメータ111と、右針5の真後ろにおいて上下に揺動自在となってバインダ6の基部6aに設けられた右プルーブ112と、右プルーブ112の基端部112aに設けられているともに基部6aに取り付けられた右ポテンションメータ113と、左プルーブ110及び右プルーブ111を下方に向けて付勢する板ばね114と、を備える。左プルーブ110の先端部110bは、板ばね114によりフランジ部6bの上面に当接しており、右プルーブ112の先端部112bは板ばね114によりフランジ部6bの上面に当接している。左ポテンションメータ111は、左プルーブ110がフランジ部6bから離れた場合のフランジ部6bの上面から先端部110bまでの距離を検知するとともに、検知された距離に応じたレベルの検知信号を制御装置12に出力するものである。同様に、右ポテンションメータ113は、右プルーブ112がフランジ部6bから離れた場合のフランジ部6bの上面から先端部までの距離を検知するとともに、検知された距離に応じたレベルの検知信号を制御装置12に出力するものである。
【0108】
以上の構成では、各布が搬送されている際に、玉縁口布81が先端部110b又は先端部112bとフランジ部6bとの間に挟まれると、検知信号のレベルが急激に増加(又は減少)するため、これにより、制御装置12は玉縁口布81の前エッジ81a又は後エッジ81bを検知することができる。更に玉縁口布81及びフラップ布82が先端部110b又は先端部112bとフランジ部6bとの間に挟まれると、検知信号のレベルが更に急激に増加(又は減少)するため、制御装置12はフラップ布82の前エッジ82a又は後エッジ82bを検知することができる。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、フラップ検知手段による検知に基づいて、第一エッジ付近から縫い目を形成するように、また、第二エッジ付近で縫い目を終了するように、制御手段により移動手段及び駆動手段が駆動される。そして、縫い目線上で第一エッジがフラップ検知手段により検知されるので、従来の玉縁縫製装置に比べ、より正確に縫い目の形成開始位置を決定できる。また、縫い目線上で第二エッジがフラップ検知手段により検知されるので、従来の玉縁縫製装置に比べ、より正確に縫い目の形成終了位置を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された玉縁縫製装置を示す概略斜視図である。
【図2】前記玉縁縫製装置の縫製位置近傍が主に示された部分拡大斜視図である。
【図3】前記玉縁縫製装置の縫製位置近傍が主に示された部分拡大側面図である。
【図4】前記玉縁縫製装置の制御系が示されたブロック図である。
【図5】前記玉縁縫製装置による玉縁口布及びフラップ布の供給の様子が示された正面図である。
【図6】身生地、該身生地に重なられた玉縁口布及びフラップ布の断面が示されるとともに、これら布及びバインダからの反射光による第一センサユニットの検知信号のレベルが示された図面である。
【図7】身生地、該身生地に重なられた玉縁口布及びフラップ布の断面が示されるとともに、これら布及びバインダからの反射光による第一センサユニットの検知信号のレベルが示された図面であって、玉縁口布及びフラップ布の色ごとによる検知信号のレベルの様子が示された図面である。
【図8】図6中の要部が具体的に示された図面である。
【図9】前記玉縁縫製装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】図9の続きを示すフローチャートである。
【図11】身生地、該身生地に重なられた玉縁口布及びフラップ布が示される平面図であって、フラップ布の仕様ごとに示された図面である。
【図12】図9中のステップS7及び図10中のステップS22の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】身生地、該身生地に重なられた玉縁口布及びフラップ布が示される平面図であって、フラップ布の前エッジ近傍での縫い目が示された図面である。
【図14】玉縁縫製終了後にフラップ布を玉縁口布の他方の折曲部へ折り返した状態を示す概略縦断面図である。
【図15】別例の第一センサユニットを具備する玉縁縫製装置が示された側面図である。
【図16】別例の第一センサユニットが設けられたバインダが示された斜視図である。
【符号の説明】
1 玉縁縫製装置
2 ミシン本体(二本針ミシン本体)
3 ミシンテーブル
4 左針
5 右針
6 バインダ
6a 基部
6b フランジ部
9 大押え装置
12 制御装置(制御手段、設定部、認識検知部)
16 ミシンモータ(駆動手段)
17 左クラッチ駆動機構(駆動手段)
18 右クラッチ駆動機構(駆動手段)
20 送りモータ(移動手段)
30 第一センサユニット(フラップ検知手段)
31 第二センサユニット(フラップ検知手段)
33 投光部
34 受光部
35 投光部
36 受光部
40 CPU
80 身生地
81 玉縁口布
81c 一方の折曲部
82d 他方の折曲部
82 フラップ布
82a フラップ布の前エッジ
82b フラップ布の後エッジ
100 投光部
101 ラインセンサ(受光部)
110 左プルーブ
111 左ポテンションメータ
112 右プルーブ
113 右ポテンションメータ

Claims (4)

  1. 身生地上に玉縁口布をバインダに沿って略逆T字状に折曲保持するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラップ布を重ねて保持する大押え装置と、
    二本の針を具備し、前記玉縁口布の一方の折曲部上に重ねられた前記フラップ布上と、前記玉縁口布の他方の折曲部上とに互いに平行な縫い目を形成する二本針ミシン本体と、
    前記二本針ミシン本体を駆動する駆動手段と、
    前記身生地、前記玉縁口布及び前記フラップ布に縫い目を形成するために、これら布を保持した前記大押え装置を後方から前方へ移動する移動手段と、
    前記フラップ布側の縫い目を延長した縫い目線上で前記フラップ布の前方側の第一エッジを検知するフラップ検知手段と、
    前記フラップ検知手段による前記第一エッジの検知に基づいて、前記第一エッジ付近より線状の縫い目を形成するように前記移動手段及び前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記フラップ検知手段は、
    前記縫い目線上に向けて光を投光する投光部と、
    前記投光部の光による前記玉縁口布及び前記フラップ布からの反射光を受光するとともに反射光のレベルを示す検知信号を出力する受光部と、
    前記受光部からの検知信号によって前記玉縁口布と前記フラップ布との境目を検知する認識検知部と、を備えることを特徴とする玉縁縫製装置。
  2. 前記フラップ検知手段は、前記移動手段による前記大押え装置の前方への移動中における前記受光部による検知信号のレベルの減少後の前記玉縁口布の反射光を前記受光部で受光している時の前記受光部による検知信号の値に基づいて、前記フラップ布の前端部分の厚みによる前記玉縁口布の沈みを検知するための閾値を算出して設定する設定部を更に備え、
    前記認識検知部は、前記受光部による検知信号のレベルが前記設定部により設定された閾値を越えて低下した後に前記受光部による検知信号のレベルの低下停止における位置と、その後の前記受光部による検知信号のレベルの増加停止における位置とに基づいて、前記玉縁口布と前記フラップ布との境目を検知することを特徴とする請求項1に記載の玉縁縫製装置。
  3. 前記フラップ検知手段は、更に、前記フラップ布の後方側の第二エッジを検知するとともに、前記制御手段は、前記フラップ検知手段による前記第二エッジの検知に基づいて、前記第二エッジ付近で縫い目の形成を終了するように前記移動手段及び前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の玉縁縫製装置。
  4. 前記フラップ検知手段は、前記移動手段による前記大押え装置の前方への移動中における前記フラップ検知手段による前記第一エッジ検知後の前記フラップ布の反射光を受光部で受光している時の前記受光部による検知信号の値に基づいて、前記フラップ布の後端部分の厚みの盛り上がりを検知するための閾値を算出して設定する設定部を更に備え、
    前記認識検知部は、前記受光部による検知信号のレベルが前記設定部により設定された閾値を越えて増加した後に前記受光部による検知信号のレベルの増加停止における位置と、その後の前記受光部による検知信号のレベルの低下停止における位置とに基づいて、前記玉縁口布と前記フラップ布との境目を検知することを特徴とする請求項1に記載の玉縁縫製装置。
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