JP2003210879A - 玉縁縫製装置、および、玉縁縫製方法 - Google Patents

玉縁縫製装置、および、玉縁縫製方法

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JP2003210879A
JP2003210879A JP2002014438A JP2002014438A JP2003210879A JP 2003210879 A JP2003210879 A JP 2003210879A JP 2002014438 A JP2002014438 A JP 2002014438A JP 2002014438 A JP2002014438 A JP 2002014438A JP 2003210879 A JP2003210879 A JP 2003210879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より効率よく玉縁縫製を行えるようにする。 【解決手段】 玉縁縫製装置はミシン、大押え、モー
タ、載置台6、搬送腕7、CCDセンサ8、制御部を備
える。大押えは、身生地上に玉布を略逆T字状のバイン
ダに沿って折曲保持するとともに、玉布の一方の折曲部
上にフラップ布Fを重ねて保持する。ミシンはフラップ
布F上と玉布の他方の折曲部上とに互いに平行な縫目を
形成する。モータは、縫目の形成において、ミシンの針
の針落ち位置を挟む第1位置P1から第2位置P2へ大
押えを移動する。搬送腕7は載置台6上に載置されたフ
ラップ布Fを保持し、玉布の一方の折曲部上へ搬送す
る。CCDセンサ8は載置台6上にフラップ布Fが載置
された状態で、フラップ布Fの針の針落ち経路L1上に
おける第2位置P2側の前端fwの位置を検出する。こ
れに基づき、制御部90はフラップ布Fの前端fw付近
から縫目を形成するようモータを駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、玉縁縫製を行う玉
縁縫製装置、および、玉縁縫製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、身生地に玉縁口布とフラップ
布とを縫いつける玉縁縫製装置が知られている。例え
ば、特許第2798887号公報に記載の玉縁縫い機
は、フラップが載置される布置台と、布置台に載置され
たフラップを縁飾り布(玉縁口布)へ移送する布移送機
構と、フラップのミシン縫い方向の長さを検出すべく布
置台に設けられた検出装置と、を備えている。この検出
装置の検出値に基づいて、ミシンによる被縫布(身生
地)と縁飾り布とフラップ布との縫着を制御装置によっ
て制御するようになっている。
【0003】このような従来の玉縁縫製装置において
は、実際に縫製するラインではない位置でフラップのエ
ッジの位置を検出して、縫製を開始する位置を決めてい
る。具体的には、例えば、調整用のオフセット量を予め
入力して、このオフセット量と、検出されたフラップエ
ッジの位置とに基づいて縫製開始位置を算出したり、二
つ以上の位置でフラップエッジを検出し、フラップエッ
ジラインの傾きに基づいて縫製開始位置を算出したりし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の玉縁縫
製装置においては、縫製ライン上ではない位置でフラッ
プエッジを検出していたため、誤差の発生が避けられ
ず、より正確な、所望の縫製開始位置を得ることができ
ない、という問題が生じていた。さらに、オフセット量
の入力に手間がかかったり、二つ以上の位置でフラップ
エッジを検出するための機構が複雑でコストがかかる、
等の問題も生じていた。
【0005】また、玉縁縫製においては、作業効率の向
上が従来より求められている。また、フラップ布には、
大きく分けて、玉縁縫製における縫目形成方向に対して
フラップエッジがほぼ垂直に交わる平行フラップと、斜
めに交わる斜めフラップと、の二つの仕様があり、フラ
ップ布を載置台にセットする際に仕様を間違えてしまう
可能性もあった。このため、フラップ布のセットの誤り
を正確に検出して、誤縫製を防止したい、などの要望も
あった。
【0006】本発明の課題は、より正確な縫製開始位置
の決定、縫製の迅速化、誤縫製の防止等を可能にして、
より効率よく玉縁縫製を行えるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜図5に示す
ように、ミシンテーブル(T)上に載置される身生地
(M)上に、玉縁口布(G)を略逆T字状のバインダ
(5)に沿って折曲保持するとともに、この玉縁口布の
一方の折曲部(G1)上にフラップ布(F)を重ねて保
持する保持部(折込板31、フラップ押え部材32)を
有する大押え装置(3)と、二本の針(N1・N2)を
備え、前記玉縁口布の一方の折曲部上に重ねられた前記
フラップ布上と、前記玉縁口布の他方の折曲部(G2)
上とに、互いに平行な縫目を形成する二本針ミシン(ミ
シン2)と、前記二本の針による縫目の形成において、
前記針の針落ち位置(縫製位置P3)を挟む両側のうち
の一方側の第1位置(縫製準備位置P1)から他方側の
第2位置(縫製終了位置P2)へ前記保持部が移動する
よう、前記大押え装置を移動する移動手段(大押え駆動
モータ34)と、前記二本針ミシンを駆動する針駆動手
段(ミシン駆動モータ25)と、前記第1位置近傍に設
けられるフラップ載置台(6)と、前記第1位置近傍に
おいて、前記フラップ載置台上に載置されたフラップ布
を保持し、前記玉縁口布の一方の折曲部上へ搬送するフ
ラップ搬送手段(フラップ搬送腕7)と、を備える玉縁
縫製装置(1)であって、前記フラップ載置台上に前記
フラップ布が載置された状態で、このフラップ布の前記
針(N1)の針落ち経路(L1)上における前記第2位
置側の前端(fw)の位置を検出するフラップ検出手段
(CCDセンサユニット8)と、このフラップ検出手段
による前記フラップ布の前記針落ち経路上における前端
の位置の検出に基づいて、前記フラップ布の前記針落ち
経路上における前端付近から縫目を形成するよう、前記
移動手段を駆動制御して、前記玉縁口布と前記フラップ
布とが前記保持部により保持された状態の前記大押え装
置を移動するとともに、前記針駆動手段を駆動制御して
前記二本針ミシンを駆動する制御手段(制御部90)
と、を備えることを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明によれば、玉縁縫製装
置は前記フラップ検出手段と前記制御手段とを備えるの
で、フラップ検出手段により、フラップ布の針落ち経路
上における第2位置側の前端の位置が検出される。そし
て、この検出に基づいて、フラップ布の針落ち経路上に
おける前端付近から縫目を形成するよう、制御手段によ
り移動手段と針駆動手段とが駆動される。
【0009】このように、請求項1記載の発明において
は、針落ち経路上におけるフラップ布の端部(前端)が
検出されるので、縫製ライン上ではない位置でフラップ
エッジを検出していた従来の玉縁縫製装置に比べ、より
正確に縫目の形成開始位置を決定できる。したがって、
より効率よく玉縁縫製を行うことができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の玉
縁縫製装置において、フラップ検出手段は、フラップ載
置台上にフラップ布が載置された状態で、このフラップ
布の針落ち経路上における第2位置側とは逆の側の後端
(bw)の位置を検出し、制御手段は、前記フラップ検
出手段による前記フラップ布の前記針落ち経路上におけ
る後端の位置の検出に基づいて、前記フラップ布の前記
針落ち経路上における後端付近で縫目の形成を終了する
よう、前記移動手段を駆動制御して、前記玉縁口布と前
記フラップ布とが前記保持部により保持された状態の前
記大押え装置を移動するとともに、前記針駆動手段を駆
動制御して前記二本針ミシンを駆動することを特徴とす
る。
【0011】請求項2記載の発明によれば、フラップ検
出手段により、フラップ布の針落ち経路上における第2
位置側とは逆の側の後端の位置が検出される。そして、
この検出に基づいて、フラップ布の針落ち経路上におけ
る後端付近で縫目の形成を終了するよう、制御手段によ
り移動手段と針駆動手段とが駆動される。このように、
針落ち経路上におけるフラップ布の端部(後端)が検出
されるので、縫製ライン上ではない位置でフラップエッ
ジを検出していた従来の玉縁縫製装置に比べ、より正確
に縫目の形成終了位置を決定できる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の玉縁縫製装置において、フラップ搬送手段は、フ
ラップ載置台上にフラップ布が載置された状態でこのフ
ラップ布の針落ち経路近傍を少なくとも把持する把持部
(72)を備え、この把持部には、前記フラップ布の前
記針落ち経路上における前端を覗ける窓部(窓73)が
設けられ、フラップ検出手段は、前記窓部を介して前記
フラップ布の前記針落ち経路上における前端の位置を検
出することを特徴とする。
【0013】ここで、窓部は、例えば、切り欠かれた形
状の切欠部であってもよいし、ガラス等の透明部材がは
め込まれた透明部であっても良く、前記前端が覗ける構
成であれば、特に上述の例に限定されるものではない。
【0014】請求項3記載の発明によれば、前記把持部
に前記窓部が設けられているので、フラップ検出手段
は、フラップ布が把持部により把持されて正確に位置決
めされた状態で、窓部を介してフラップ布の針落ち経路
上における前端の位置を検出することができる。したが
って、より精度良く前端の位置を検出できる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の玉縁縫製装置において、針駆動手段は、
二本針ミシンの二本の針を別々に駆動可能であり、フラ
ップ検出手段は、玉縁縫製終了後にフラップ布を玉縁口
布の他方の折曲部側へ折り返した場合に、この他方の折
曲部における針(N2)の針落ち経路(L2)に重なる
ライン(L3)上における、前記フラップ布の第2位置
側の前端(rfw)の位置を、フラップ載置台上にフラ
ップ布が載置された状態で検出し、制御手段は、前記フ
ラップ検出手段による前記フラップ布の前記ライン上に
おける前端の位置の検出に基づいて、玉縁縫製終了後に
前記フラップ布を前記玉縁口布の他方の折曲部側へ折り
返した場合に前記フラップ布の前記ライン上における前
端が前記玉縁口布の他方の折曲部における前記針落ち経
路と重なる位置付近から、前記玉縁口布の他方の折曲部
上に縫目を形成するよう、移動手段を駆動制御して、前
記玉縁口布が保持部により保持された状態の大押え装置
を移動するとともに、前記針駆動手段を駆動制御して前
記二本針ミシンを駆動することを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、フラップ検
出手段により、フラップ布の前記ライン上における第2
位置側の前端の位置が検出される。そして、この検出に
基づいて、玉縁縫製終了後にフラップ布を玉縁口布の他
方の折曲部側へ折り返した場合にフラップ布のライン上
における前端が玉縁口布の他方の折曲部における針落ち
経路と重なる位置付近から、玉縁口布の他方の折曲部上
に縫目を形成するよう、制御手段により移動手段と針駆
動手段とが駆動される。
【0017】したがって、玉縁縫製終了後にフラップ布
を玉縁口布の他方の折曲部側へ折り返した場合に、他方
の折曲部における縫目がフラップ布によってほぼ確実に
覆い隠されることになる。よって、仕上がりの美しい玉
縁縫製を行うことができる。
【0018】請求項5記載の発明は、例えば、図6〜図
8に示すように、ミシンテーブル上に載置される身生地
上に、玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折曲保
持するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラ
ップ布を重ねて保持し、この状態で、ミシンの針の針落
ち位置を挟む両側のうちの一方の側の第1位置から他方
の側の第2位置へ、前記身生地、前記玉縁口布、および
前記フラップ布を移動可能に構成され、前記第1位置近
傍に設けられるフラップ載置台と、このフラップ載置台
上に前記フラップ布が載置された状態で、このフラップ
布の前記針の針落ち経路上における前記第2位置側の前
端の位置を検出するフラップ検出手段と、前記フラップ
載置台上にフラップ布が載置された状態でこのフラップ
布の前記針落ち経路近傍を少なくとも把持するととも
に、前記フラップ布の前記針落ち経路上における前端を
覗ける窓部を有する把持部を備え、前記第1位置近傍に
おいて、前記把持部により前記フラップ載置台上に載置
されたフラップ布を把持し、前記玉縁口布の一方の折曲
部上へ搬送するフラップ搬送手段と、を備える玉縁縫製
装置による玉縁縫製方法であって、前記フラップ載置台
上に載置されたフラップ布を前記把持部により把持する
工程(ステップS12)と、その後、前記窓部を介し
て、前記フラップ布の前記針落ち経路上における前端の
位置を前記フラップ検出手段により検出する工程(ステ
ップS14)と、その後、前記フラップ搬送手段によ
り、前記フラップ布を前記玉縁口布の一方の折曲部上へ
搬送する工程(ステップS25)と、その後、前記フラ
ップ検出手段による前記フラップ布の前記針落ち経路上
における前端の位置の検出に基づいて、前記フラップ布
の前記針落ち経路上における前端付近から縫目を形成し
て、前記フラップ布を前記玉縁口布及び前記身生地へ縫
いつける工程(ステップS38〜S51)と、を含むこ
とを特徴とする。
【0019】請求項5記載の発明によれば、フラップ検
出手段により、フラップ布の針落ち経路上における前端
の位置が検出され、その後、この検出に基づいて、フラ
ップ布の針落ち経路上における前端付近から縫目が形成
される。このように、請求項5記載の発明では、針落ち
経路上におけるフラップ布の端部(前端)が検出される
ので、縫製ライン上ではない位置でフラップエッジを検
出していた従来の玉縁縫製装置に比べ、より正確に縫目
の形成開始位置を決定できる。したがって、より効率よ
く玉縁縫製を行うことができる。
【0020】また、フラップ載置台上に載置されたフラ
ップ布を把持部により把持した後、フラップ検出手段に
より、フラップ布の針落ち経路上における前端の位置を
検出するので、フラップ布が把持部により把持されて正
確に位置決めされた状態で、フラップ布の針落ち経路上
における前端の位置を検出できる。したがって、より精
度良く前端の位置を検出することができる。
【0021】請求項6記載の発明は、例えば、図3に示
すように、ミシンテーブル上に載置される身生地上に、
玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折曲保持する
とともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラップ布
を重ねて保持する保持部を有する大押え装置と、ミシン
の針の針落ち位置を挟む両側のうちの一方の側の第1位
置から他方の側の第2位置へ前記保持部が移動するよ
う、前記大押え装置を移動する移動手段と、前記第1位
置近傍に設けられるフラップ載置台と、前記第1位置近
傍において、前記フラップ載置台上に載置されたフラッ
プ布を保持し、前記玉縁口布の一方の折曲部上へ搬送す
るフラップ搬送手段と、を備える玉縁縫製装置であっ
て、前記フラップ載置台上に載置されたフラップ布の動
きを検出する動き検出手段(CCDセンサユニット8)
と、この動き検出手段により前記フラップ布が動いてい
ないことを検出した場合に、前記フラップ搬送手段を駆
動制御して、前記フラップ布の保持を開始する制御手段
と、を備えることを特徴とする。
【0022】請求項6記載の発明によれば、玉縁縫製装
置は前記動き検出手段と前記制御手段とを備えるので、
動き検出手段により、フラップ載置台上に載置されたフ
ラップ布の動きが検出される。そして、このフラップ布
が動いていないことが検出されると、制御手段によりフ
ラップ搬送手段が駆動され、フラップ布の保持が開始さ
れる。したがって、玉縁縫製装置の作業者は、フラップ
載置台上にフラップ布を載置するだけで、自動的にフラ
ップ搬送手段にフラップ布を保持させることができる。
よって、作業効率を向上でき、より効率よく玉縁縫製を
行うことができる。
【0023】請求項7記載の発明は、例えば、図3およ
び図5に示すように、ミシンテーブル上に載置される身
生地上に、玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折
曲保持するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上に
フラップ布を重ねて保持する保持部を有する大押え装置
と、ミシンの針の針落ち位置を挟む両側のうちの一方の
側の第1位置から他方の側の第2位置へ前記保持部が移
動するよう、前記大押え装置を移動する移動手段と、前
記第1位置近傍に設けられるフラップ載置台と、前記第
1位置近傍において、前記フラップ載置台上に載置され
たフラップ布を保持し、前記玉縁口布の一方の折曲部上
へ搬送するフラップ搬送手段と、を備える玉縁縫製装置
であって、前記フラップ載置台上に載置されたフラップ
布が、斜めフラップであるか否かを検出する斜めフラッ
プ検出手段(CCDセンサユニット8)と、この斜めフ
ラップ検出手段により前記フラップ布が斜めフラップで
あることを検出した場合に、その旨を報知する報知手段
(操作パネル94)と、を備えることを特徴とする。
【0024】ここで、斜めフラップとは、保持部により
玉縁口布を保持した状態の大押え装置を移動手段によっ
て第1位置から第2位置へ移動するとともに、ミシンを
駆動することによって形成される縫目の形成方向に対し
て、この縫目形成方向におけるフラップ布の端部が斜め
に交わる場合の前記フラップ布のことを意味する。な
お、以下の発明の詳細な説明では、前記縫目形成方向に
対して、この縫目形成方向におけるフラップ布の端部が
ほぼ垂直に交わる場合の前記フラップ布のことを、平行
フラップと称する。
【0025】また、フラップ布が斜めフラップである旨
を報知する報知手段としては、具体的には、例えば、表
示装置や、音響装置等が挙げられるが、玉縁縫製装置の
作業者が、斜めフラップである旨を確認できるよう報知
するものであれば良く、特に上述の例に限定されるもの
ではない。
【0026】請求項7記載の発明によれば、玉縁縫製装
置は前記斜めフラップ検出手段と前記報知手段とを備え
るので、斜めフラップ検出手段により、フラップ載置台
上に載置されたフラップ布が斜めフラップであるか否か
が検出される。そして、このフラップ布が斜めフラップ
であることが検出されると、報知手段によりその旨が報
知される。
【0027】これにより、玉縁縫製装置の作業者は、間
違いなく斜めフラップをフラップ載置台上に載置してい
るか、平行フラップを載置すべきところを間違えて斜め
フラップを載置してしまっていないか、を確実に確認す
ることができる。したがって、フラップ布のセットの誤
りを正確に検出して誤縫製を防止でき、より効率よく玉
縁縫製を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、図
中に示したXYZ軸によりそれぞれの方向を定め、X方
向における+(プラス)側を前、−(マイナス)側を後
とする。また、Y方向における+側を右、−側を左とす
る。また、Z方向における+側を上、−側を下とする。
【0029】図1に示すように、本発明の一実施の形態
例としての玉縁縫製装置1は、例えば、工業用に用いら
れるものであり、ミシン2、大押え装置3、玉布載置台
4、バインダ5、フラップ載置台6、図示しないフラッ
プ搬送腕および制御装置を備えて構成されている。
【0030】ミシン2は、左右一対の針棒21・22の
下端に、それぞれ針N1・N2を備える従来より周知の
二本針ミシンである。ミシン2の頭部23は、ミシンテ
ーブルTの縫製位置P3上方に配置されている。針棒2
1・22は、ミシン2内部においてミシン駆動モータ
(図5に図示。以下、モータと略称する)25に連結さ
れた主軸の回転に連動して、上下動するようになってい
る。すなわち、モータ25は、ミシン2の針N1・N2
を駆動する針駆動手段である。
【0031】各針棒21・22は、図示しない周知の切
替機構により、主軸の回転と連動するか否かを切り替え
られるようになっている。これにより、針棒21または
針棒22のみの駆動と、両針棒21、22の駆動を行う
ことができる。切替機構による主軸との連動切替は、図
5に示す制御装置9の制御部90の制御に基づいて行わ
れる。
【0032】針棒21・22の下方のミシンベッド部に
は、二本の針N1・N2と協働して縫目を作り出すため
の図示しない釜機構や、縫目形成後に下糸を切断するた
めの糸切り機構等が配置されている。また、ミシン2に
は、針棒21・22よりもX方向においてより前側に、
センターメス24が設けられている。センターメス24
は、Z方向に上下駆動可能に構成されており、玉縁縫製
終了後に、針N1・N2による二つの縫目の間において
身生地M(図2に図示)を切断し、ポケット孔を形成す
るものである。
【0033】大押え装置3は、ミシンテーブルT上に設
けられており、左右一対の大押え部30を備えて構成さ
れている。大押え部30により、ミシンテーブルTとの
間に身生地Mを押え付けて保持できるようになってい
る。また、パルスモータである大押え駆動モータ(図5
に図示。以下、モータと略称する)34により、大押え
装置3全体をX方向に移動させることができるようにな
っている。すなわち、モータ34は大押え装置3を移動
する移動手段である。
【0034】大押え部30は、上下一対の板の間に配置
される折込板31と、上板上面に配置されるフラップ押
え部材32(図2に図示。保持部)をそれぞれ有してい
る。折込板31は、Y方向に移動可能で、二つの大押え
部30間に配置される玉縁口布G(図2に図示。以下、
玉布Gと略称する)を保持するものである。また、フラ
ップ押え部材32は、大押え部30の上板上に載置され
るフラップ布F(図2に図示)を保持するものである。
なお、図2では、大押え部30の下板および折込板31
の図示を省略している。
【0035】大押え装置3は、図1に示すミシンテーブ
ルT上の縫製準備位置(以下、第1位置と称する)P1
で身生地M、玉布G、フラップ布Fを保持し(二点鎖線
で図示)、この状態で、制御部90によるモータ34の
駆動制御により、各布を、ミシンテーブルT上の第1位
置P1から縫製位置P3を通って縫製終了位置(以下、
第2位置と称する)P2まで、X方向(縫製方向)に沿
って後から前へ搬送するようになっている。第2位置P
2近傍には、一対のコーナーメス33が設けられてい
る。コーナーメス33は、ミシンテーブルT上へ下方か
ら出没可能に設けられており、玉縁縫製終了後にポケッ
ト孔の両端にV字型のコーナーカットを施すものであ
る。
【0036】玉布載置台4とフラップ載置台6は、第1
位置P1上方近傍に、所定間隔をおいて左右略対称とな
る位置に配置されている。玉布載置台4上には玉布Gが
載置され、フラップ載置台6上にはフラップ布Fが載置
されるようになっている。フラップ載置台6の詳細な構
成については、後述する。
【0037】バインダ5は、断面略逆T字形状の部材で
あり、第1位置P1上方近傍において、Z方向に上下移
動可能で、かつ、左右方向へ揺動可能な構成とされてい
る。バインダ5は、玉布載置台4に載置された玉布Gを
保持し、二つの大押え部30によりミシンテーブルT上
にセットされた身生地M上へ、二つの大押え部30間に
玉布Gを搬送するようになっている。
【0038】バインダ5により身生地M上へ搬送された
玉布Gは、左右両方向から大押え部30の折込板31に
よりバインダ5の基部51に押し込まれるようにして保
持され、バインダ5の略逆T字状部分に沿って折曲保持
されるようになっている(図4に図示。なお、図4にお
いては、大押え部30の図示を省略している)。また、
図2に示すように、バインダ5には、大押え装置3のX
方向における第1位置P1側から第2位置P2側への移
動にともない、大押え部30により保持された玉布Gと
フラップ布Fとがバインダ5の基部51に沿って移動す
るように誘導する生地ガイド52が設けられている。
【0039】図3に示すように、フラップ載置台6に
は、その略中央からY方向における右側に開口する凹部
61が設けられており、凹部61におけるフラップ載置
台6の略中央には、ガラス等から構成される透明板62
が設けられている。また、凹部61におけるフラップ載
置台6の右端部には、X方向に延在する略長方形の切欠
部63が設けられている。
【0040】切欠部63のX方向における前後それぞれ
には、フラップ載置台6上にフラップ布Fを載置すると
きの基準となる前基準板66と後基準板67とが設けら
れている。前基準板66と後基準板67は、それぞれX
方向に調整可能な構成とされている。ここで、図3にお
いては、前基準板66に合わせた状態で載置したフラッ
プ布Fを破線により図示している。
【0041】フラップ載置台6には、フラップ載置台6
上に載置されたフラップ布Fを押さえるフラップ布押え
68が設けられている。フラップ布押え68は、電磁弁
ユニット(図5に図示)69の電磁弁の開閉動作により
駆動されるエアシリンダ(図示略)によって、図4に示
す矢印Y1の方向に回転するようになっている。
【0042】図4に示すように、フラップ搬送腕(フラ
ップ搬送手段)7は、図示しないエアシリンダによっ
て、基端部71を中心に、フラップ掴み位置P4とフラ
ップ搬送先位置P5と、の間を矢印Y2の方向に回転す
るようになっている。フラップ搬送腕7の先端には、フ
ラップ布Fを把持する把持部72が設けられている。把
持部72は、固定側の固定部72aと、移動側のフラッ
プ掴み72bとから構成されている。
【0043】図3に示すように、フラップ搬送腕7がフ
ラップ掴み位置P4に配置されている状態では、固定部
72aは、前基準板66および後基準板67に下方から
当接した状態で、フラップ載置台6の切欠部63内に配
置するようになっている。固定部72aには、切欠部6
3内に配置している状態で上下方向に貫通するととも
に、X方向に延在する窓(窓部)73が設けられてい
る。
【0044】ここで、窓73のX方向における延在長さ
は、フラップ載置台6上にフラップ布Fが載置された状
態で、玉縁縫製装置1により玉縁縫製が行われる際に左
側の針N1によってフラップ布Fに縫目が形成される針
落ち経路L1(図3において、二点鎖線により図示)上
の前端fwと後端bwとを覗くのに十分な長さとなって
いる。
【0045】フラップ掴み72bは、その基部72cを
中心にして、図示しないエアシリンダにより矢印Y3方
向に回転するようになっている。これにより、フラップ
載置台6上に載置されたフラップ布Fは、回転したフラ
ップ掴み72bにより固定部72a上へ押しつけられ
て、把持部72により把持されるようになっている。
【0046】以上の構成により、フラップ掴み位置P4
で、把持部72によりフラップ布Fを把持し、この状態
でフラップ搬送腕7がフラップ掴み位置P4からフラッ
プ搬送先位置P5へ回転することで、フラップ載置台6
上に載置されたフラップ布Fが、第1位置P1近傍に大
押え装置3によりセットされた身生地Mおよび玉布Gの
一方の折曲部G1(図4に図示)上へ搬送されるように
なっている。
【0047】図3に示すように、フラップ載置台6の裏
面には、X方向に延在するCCDセンサユニット8が配
置されている。CCDセンサユニット8はその両端がガ
イド64によってそれぞれ支持されており、Y方向に沿
って移動自在とされている。CCDセンサユニット8
は、図示しない多数の発光ダイオード(LED:light
emitting diode)からなるLEDアレイと、多数のCC
D(charge coupled device)からなるCCDラインセ
ンサと、を備えて構成されている。CCDとしては、例
えば、一画素当たり256階調(8bit)のデータを取
得できるものが用いられる。LEDアレイとCCDライ
ンセンサは、それぞれX方向に延在するとともに、フラ
ップ載置台6上に載置されるフラップ布FのX方向にお
ける最大幅よりも長さが長くなるよう設けられている。
【0048】CCDセンサユニット8のLEDアレイ
は、フラップ載置台6の下方から光を出射し、CCDラ
インセンサは、フラップ載置台6上面から透明板62や
窓73を通過した光の量を検出する。これにより、フラ
ップ載置台6上の検出体(フラップ布F)による光の反
射率に基づいて、フラップ布Fの針落ち経路L1におけ
る前端fwの位置や後端bwの位置、フラップ布Fのフ
ラップ仕様(平行フラップ、斜めフラップ)、フラップ
布Fの動きなどを検出するようになっている。すなわ
ち、CCDセンサユニット8は、フラップ布Fの前端・
後端の位置を検出するフラップ検出手段、フラップ布F
の動きを検出する動き検出手段、フラップ布Fが斜めフ
ラップであるか否かを検出する斜めフラップ検出手段で
ある。
【0049】図4に示すように、フラップ載置台6の裏
面には、CCD移動パルスモータ65(図5にも図示
有。以下、モータ65と略称する)が固定されており、
モータ65の出力軸には、ボールねじのねじ軸65aが
連結されている。ねじ軸65aには雌ねじ65bが螺合
されており、ねじ軸65aの長手方向に移動可能とされ
ている。雌ねじ65bはCCDセンサユニット8の下面
に固定されている。これにより、制御部90によるモー
タ65の駆動制御によってねじ軸65aが回転し、雌ね
じ65bとともにCCDセンサユニット8がY方向に移
動制御されるようになっている。
【0050】また、モータ65の原点位置であるA点上
方には、透明板62の上面近傍に、黒色の基準となる黒
領域baが設けられ、A点の右側に隣接するB点上方に
は、白色の基準となる白領域waが設けられている。ま
た、フラップ載置台6上に載置されたフラップ布Fをフ
ラップ掴み72bが固定部72aとの間で把持した状態
で、フラップ布Fにおける針落ち経路L1とほぼ重なる
位置において、フラップ掴み72bの裏面に黒線blと
白線wlが並んで設けられている。
【0051】図5に示すように、玉縁縫製装置1の制御
装置9は、玉縁縫製装置1全体の動作を統括制御する制
御部(制御手段)90を備えて構成されている。制御部
90は、ROM(Read Only Memory)91、CPU(Ce
ntral Processing Unit)92、RAM(Random Access
Memory)93などを備えて構成されている。また、玉
縁縫製装置1は、操作パネル94と、ペダルスイッチ9
5とを備えている。
【0052】操作パネル94は、例えば、フラップ布F
の仕様(平行フラップ、斜めフラップ等)や、縫い長さ
等の縫製に関する情報を、制御装置9に入力するもので
ある。操作パネル94は表示部を備えている。表示部
は、例えば、操作パネル94による入力情報を表示した
り、フラップ載置台6上に載置されたフラップ布Fが斜
めフラップ仕様であることを文字等によって表示したり
する処理を行う。すなわち、操作パネル94は、斜めフ
ラップである旨を報知する報知手段である。ペダルスイ
ッチ95は、作業者の踏み込み操作により、玉縁縫製装
置1に所定の縫製動作を開始させるスイッチである。
【0053】制御部90のROM91には、ミシン2を
制御するための縫製プログラムや、縫製プログラムで使
用されるデータ等が予め記憶されている。RAM93
は、ROM91から読み出したデータや縫製プログラ
ム、操作パネル94から入力された縫製に関する各種デ
ータを一時的に記憶するとともに、CPU92の演算処
理などの作業領域を提供するものである。
【0054】CPU92は、縫製プログラムに基づいて
各種の演算処理を行うとともに、制御部90に接続され
る各種装置の制御を行う。具体的には、例えば、CCD
センサユニット8のLEDへの出力信号の制御や、CC
Dからの入力信号の処理、操作パネル94やペダルスイ
ッチ95からの入力信号の処理、操作パネル94の表示
部の駆動制御、電磁弁ユニット69、モータ65・25
・34の駆動制御を行う。
【0055】次に、上述の玉縁縫製装置1による玉縁縫
製方法について、図6〜図8のフローチャートを参照し
て説明する。まず、図6および図7を参照して、フラッ
プ布Fを大押え装置3にセットするフラップ布セット処
理について、主に説明する。まず、玉縁縫製装置1の電
源スイッチをONにすると、ステップS1で、CPU9
2は、モータ65を原点方向に駆動して、CCDセンサ
ユニット8をA点へ移動させる。
【0056】次に、ステップS2で、CCDが黒を検出
したか否かを判定する。CCDセンサユニット8がA点
に位置していて、黒領域baの黒色を検出しているので
あれば、黒領域baはLEDが発光する光をほとんど反
射しないので、CCDにより検出される光量は十分に低
い値であるはずである。よって、ステップS2では、C
CDにより検出した光量が十分に低い値か否かを判定す
る。十分に低い値でない場合には、黒を検出していない
と判断し、ステップS1へ戻る。十分に低い値である場
合には、黒を検出していると判断し、ステップS3へ移
行する。
【0057】次に、ステップS3で、モータ65をさら
に数パルス駆動して微調整するとともに、LEDライン
の発光光量のバランスを調整する。具体的には、背景色
が完全な黒であっても微少の反射光量が得られるよう、
LEDの発光光量を増加させる。LEDの発光光量を調
整して黒領域baによる反射光量を検出し、このときの
光量検出値を黒レベル値として、CPU92がRAM9
3に記憶させる。
【0058】次に、ステップS4で、モータ65を逆原
点方向に定量駆動し、白領域wa下方のB点へCCDセ
ンサユニット8を移動させる。次に、ステップS5で、
LEDラインの発光光量のバランスを調整する。具体的
には、白領域waによる反射光量がCCDの検出可能範
囲を越えない程度になるまで、LEDの発光光量を減少
する。これにより、白色の検出が可能となる。LEDの
発光光量を調整して白領域waによる反射光量を検出
し、このときの光量検出値を白レベル値として、CPU
92がRAM93に記憶させる。
【0059】次に、ステップS6で、再度、モータ65
を正・逆に駆動して、黒領域ba、白領域waそれぞれ
による反射光量(黒レベル値、白レベル値)をそれぞれ
検出する。CPU92は、黒領域ba、白領域waそれ
ぞれについて検出した光量検出値(黒レベル値と白レベ
ル値)の中間点を、反射光量検出値の原点の値として、
RAM93に記憶させる。
【0060】次に、ステップS7で、モータ65を定量
駆動して、CCDセンサユニット8を、図4に示すC点
(待機位置)へ移動させる。C点は、透明板62の下方
において、B点よりも右側の位置である。CCDセンサ
ユニット8がC点へ移動して、待機している状態では、
CCDセンサユニット8の温度上昇や、透明板62の汚
れ等に対応するため、CPU92は定期的にモータ65
を駆動制御して、自動的にステップS1〜S6の黒レベ
ル値、白レベル値の登録処理(黒白調整動作)を行う。
【0061】ここで、作業者は、手動、あるいは自動制
御により、あらかじめ、玉縁縫製装置1のミシンテーブ
ルT上に身生地Mを大押え部30によりセットした状態
としておくとともに、玉布Gをバインダ5および大押え
部30によって略逆T字状に保持した状態にしておく。
また、作業者は、前基準板66または後基準板67に合
わせて、フラップ布Fをフラップ載置台6上に載置す
る。
【0062】次に、ステップS8で、CPU92は、C
CDの入力値に基づいて、反射光量が、ステップS3で
RAM93に記憶させた黒レベル値以上であるか否かを
判定する。ここで、CPU92は、X方向において所定
長さ以上(例えば、30mm以上や、50mm以上な
ど)の範囲にわたって、黒レベル値以上の反射光量が得
られているか否かを判定する。
【0063】所定長さ以上の範囲にわたって黒レベル値
以上の反射光量が得られている場合には、フラップ載置
台6上にフラップ布Fが載置された、と判断し、ステッ
プS9へ移行する。これ以外の場合には、フラップ布F
はフラップ載置台6に載置されていない、と判断し、ス
テップS8の判定を繰り返す。
【0064】ステップS9では、0.2msecの間、
CCDの入力値が所定量以上変化したか否かを判定す
る。具体的には、まず、CPU92が、CCDラインセ
ンサによって0.2msecの間に複数回検出された反
射光量の値を、順次RAM93に記憶させる。次に、R
AM93に記憶された反射光量の検出値をCPU92が
読み出し、0.2msec間の入力値が所定量以上変動
したか否かを判定する。なお、CCD入力値の変動を
0.2msecの間で判断するものとしたが、特に0.
2msecに限定されるものではなく、入力値の変動を
判断する時間範囲は適宜に変更可能である。また、例え
ば、作業者が操作パネル94を操作することにより、C
CD入力値の変動を判断する時間範囲を複数の数値の中
から選択したり、具体的な数値を入力設定するものとし
ても良い。
【0065】CCDの入力値が所定量以上変化した場合
には、フラップ載置台6上のフラップ布Fはまだ載置位
置が決定しておらず、作業者がフラップ布Fの位置を決
めている最中である、と判断し、ステップS8へ戻る。
CCDの入力値の変化が所定量未満である場合には、フ
ラップ布Fは動いておらず、作業者によるフラップ布F
の位置決めが終了した、と判断し、ステップS10へ移
行する。
【0066】次に、ステップS10で、モータ65を駆
動制御して、図4に示すE点へ向けてCCDセンサユニ
ット8の移動を開始する。E点は、フラップ掴み位置P
4にあるフラップ搬送腕7の固定部72aの窓73下方
の位置である。次に、ステップS11で、CPU92
は、電磁弁ユニット69を駆動制御してエアシリンダを
駆動し、フラップ押え68を下降させ、フラップ布Fを
フラップ押え68によりフラップ載置台6上へ押しつけ
て固定する。次に、ステップS12で、CPU92は、
エアシリンダを駆動制御してフラップ掴み72bを下降
させ、フラップ布Fを把持部72により把持する。
【0067】次に、ステップS13で、CPU92が、
モータ65の出力パルス数に基づいて、CCDセンサユ
ニット8がE点へ移動し終えたか否かを判定する。CC
Dセンサユニット8がE点へ移動し終えていない場合に
はステップS13の判定を繰り返すとともにモータ65
を駆動し続け、CCDセンサユニット8がE点へ移動し
終えた場合には、ステップS14へ移行する。
【0068】次に、ステップS14で、CCDラインセ
ンサにより、窓73を介して、針落ち経路(針落ちライ
ン)L1におけるフラップ布Fによる反射光量を検出す
る。具体的には、CCDラインセンサにより、フラップ
掴み72b裏面の黒線blや白線wlに沿って、フラッ
プ布Fの裏面およびフラップ掴み72b裏面の黒線bl
や白線wlからの反射光量を検出する。CPU92は、
反射光量の変化点(例えば、所定量以上の反射光量の変
化が生じている位置)をフラップ布Fの前端fwまたは
後端bwであると判断し、X方向においてより前側の変
化点を前端fwとするとともに、より後側の変化点を後
端bwとして、それぞれの位置データ(フラップエッジ
データ)をRAM93にそれぞれ記憶させる。
【0069】ここで、例えば、黒線blに沿って反射光
量を検出した場合に、フラップ布Fの色(例えば、黒)
等によっては、反射光量の変化点を検出できない場合な
どが考えられる。このような場合には、制御部90の自
動制御によって、CCDセンサユニット8が白線wlの
下に位置するよう微少量移動させるとともに、白線wl
に沿って反射光量を検出して、反射光量の変化点を検出
する。また、逆に、フラップ布Fの色が白であり、白線
wlに沿って反射光量を検出すると反射光量の変化点を
検出できない場合には、黒線blに沿って反射光量を検
出するよう、調整する。これにより、フラップ布Fの前
端fwおよび後端bwの位置データを確実に取得し、そ
れぞれのデータをRAM93に記憶させる。
【0070】次に、ステップS15で、モータ65を駆
動制御して、CCDセンサユニット8をD点へ向けて移
動開始する。D点は、フラップ布FにおけるラインL3
下方の位置である。ここで、ラインL3は、図2および
図4に示すように、フラップ布Fを玉布Gの一方の折曲
部G1上に搬送した状態において、左側の針N1の針落
ち経路L1を中心としたときの、右側の針N2の針落ち
経路L2と対称となるラインである。つまり、ラインL
3は、玉縁縫製終了後にフラップ布Fを玉布Gの他方の
折曲部G2側へ折り返した場合(図9に図示)に、折曲
部G2における針落ち経路L2に重なるラインである。
【0071】次に、ステップS16で、モータ65の出
力パルス数に基づいて、CCDセンサユニット8がD点
へ移動し終えたか否かを判定する。CCDセンサユニッ
ト8がD点へ移動し終えていない場合にはステップS1
6の判定を繰り返すとともにモータ65を駆動し続け、
CCDセンサユニット8がD点へ移動し終えた場合に
は、ステップS17へ移行する。
【0072】次に、ステップS17で、CCDラインセ
ンサにより、ライン(逆針落ちライン)L3におけるフ
ラップ布Fによる反射光量を検出する。具体的には、C
CDラインセンサにより、フラップ押え68に沿って、
フラップ布Fの裏面およびフラップ押え68裏面からの
反射光量を検出する。CPU92は、ステップS14と
ほぼ同様にして、反射光量の変化点をラインL3上にお
けるフラップ布Fの前端(前端rfwと称する)または
後端(後端rbwと称する)であると判断し、X方向に
おいてより前側の変化点を前端rfwとするとともに、
より後側の変化点を後端rbwとして、それぞれの位置
データ(フラップエッジデータ)をRAM93にそれぞ
れ記憶させる。
【0073】次に、ステップS18で、CPU92は、
RAM93に記憶されている針落ち経路L1上のフラッ
プエッジデータと、ラインL3上のフラップエッジデー
タとを比較する。具体的には、針落ち経路L1上とライ
ンL3上とにおけるフラップ布Fの前端fwと前端rf
w、後端bwと後端rbwの位置が、X方向においてそ
れぞれ微少距離範囲以内であるか否かを判定する。微少
距離範囲外であれば、フラップ布Fは斜めフラップであ
ると判断して、ステップS18へ移行し、微少距離範囲
以内であれば、平行フラップであると判断して、ステッ
プS20へ移行する。
【0074】斜めフラップである場合には、ステップS
19で、CPU92は操作パネル94の表示部を駆動制
御し、フラップ載置台6上に載置されたフラップ布Fが
斜めフラップである旨を、例えば文字などにより表示す
る。なお、例えば、表示灯などによって、斜めフラップ
である旨を報知するものとしても良いし、また、例え
ば、ブザーなどの音響装置により、斜めフラップである
旨を報知しても良い。その後、ステップS20へ移行す
る。
【0075】ステップS19の後、または、フラップ布
Fが平行フラップである場合には、ステップS20へ移
行し、モータ65を駆動制御して、CCDセンサユニッ
ト8をC点へ向けて移動させ、C点で停止させる。な
お、フラップ布Fが平行フラップである場合に、例え
ば、操作パネル94の表示部により、平行フラップであ
る旨を表示する処理などを行うものとしてもよい。
【0076】次に、ステップS21で、エアシリンダを
駆動制御して、フラップ押え68を上昇させ、フラップ
押え68によるフラップ布Fの押えを解除する。このと
き、作業者は、フラップ載置台6上に載置したフラップ
布Fの仕様や、載置位置が正確であり、このまま玉縁縫
製を開始してよいと判断した場合には、ペダルスイッチ
95を踏み込んでON操作する。一方、フラップ載置台
6上におけるフラップ布Fの載置が不正確であり、フラ
ップ布Fをセットし直す必要がある場合には、フラップ
載置台6上のフラップ布Fを手でさわって動かす。
【0077】次に、ステップS22(図7)で、CPU
92は、ペダルスイッチ95がONされたか否かを判定
する。ONされた場合には、ステップS25(後述す
る)へ移行し、ONされていない場合には、ステップS
23へ移行する。
【0078】次に、ステップS23では、所定時間(例
えば、0.2msec)の間、CCDの入力値が所定量
以上変化したか否かを判定する。具体的には、CCDラ
インセンサによって所定時間の間に複数回検出された反
射光量の値が、所定量以上変動しているか否かを判定す
る。所定量以上変動していない場合には、ステップS2
2に戻る。所定量以上変動した場合には、作業者がフラ
ップ載置台6上のフラップ布Fを手で動かした、と判断
して、ステップS24へ移行し、フラップ掴み72bを
上昇させて、把持部72によるフラップ布Fの把持を解
除する。次に、ステップS8へ戻り、作業者は、フラッ
プ布Fの再セットを行う。
【0079】上述のステップS22でペダルスイッチ9
5がONされた、と判定した場合には、ステップS25
へ移行し、フラップ搬送腕7をフラップ掴み位置P4か
らフラップ搬送先位置P5へ移動させる。これにより、
図4に示すように、把持部72により把持されたフラッ
プ布Fが、フラップ載置台6上から玉布Gの一方の折曲
部G1上に搬送される。また、折曲部G1上に搬送され
たフラップ布Fは、図2に示すように、フラップ押え部
材32により押えられて、大押え部30に保持される。
【0080】次に、ステップS26で、フラップ掴み7
2bを上昇させて、把持部72によるフラップ布Fの把
持を解除する。次に、ステップS27で、フラップ搬送
腕7をフラップ搬送先位置P5からフラップ掴み位置P
4へ後退させる。以上の処理により、フラップ布Fが大
押え装置3にセットされる。
【0081】次に、ステップS28で、所定動作により
縫製を開始する。次に、ステップS29で、上述のステ
ップS14・S17で記憶された針落ち経路L1上にお
けるフラップ布Fの前端fwと後端bwの位置データ
と、ラインL3上におけるフラップ布Fの前端rfwと
後端rbwの位置データとに基づいて、玉縁縫製(図8
に示すステップS31〜S53)を行う。その後、玉縁
縫製処理を終了する。
【0082】ここで、ステップS28・S29の縫製を
行う前に、制御部90は、RAM93に記憶されたフラ
ップエッジデータに基づき、以下のデータ登録処理を行
う。
【0083】具体的には、CPU92は、針落ち経路L
1上におけるフラップ布Fの前端fwと、ラインL3上
における前端rfwと、のX方向における位置を比較す
る。前端fwと前端rfwのX方向における位置が微少
距離範囲以内であれば、CPU92は、フラップ布Fが
前側において平行フラップである旨をRAM93に記憶
させる。前端fwと前端rfwのX方向における位置が
微少距離範囲外であれば、CPU92は、前端fwと前
端rfwのどちらがより前側(第2位置P2側)にある
かを判定する。前端fwよりも前端rfwの方が前側に
ある場合には、フラップ布Fが前側において右斜めフラ
ップである旨をRAM93に記憶させる。前端rfwよ
りも前端fwの方が前側にある場合には、フラップ布F
が前側において左斜めフラップである旨をRAM93に
記憶させる。なお、「右斜めフラップ」「左斜めフラッ
プ」中の「右」「左」の記載は、便宜上使用しているも
のであり、図中のY方向における「右」「左」とは異な
るものである。RAM93に、フラップ布Fが前側にお
いて右斜めフラップ、または左斜めフラップである旨を
記憶させた場合には、CPU92は、前端fwと前端r
fwとのX方向における位置のずれ量を、前側における
斜め縫製オフセット量としてRAM93に記憶させる処
理を行う。
【0084】また、CPU92は、針落ち経路L1上に
おけるフラップ布Fの後端bwと、ラインL3上におけ
る後端rbwと、のX方向における位置を比較する。後
端bwと後端rbwのX方向における位置が微少距離範
囲以内であれば、CPU92は、フラップ布Fが後側に
おいて平行フラップである旨をRAM93に記憶させ
る。後端bwと後端rbwのX方向における位置が微少
距離範囲外であれば、CPU92は、後端bwと後端r
bwのどちらがより前側にあるかを判定する。後端bw
よりも後端rbwの方が前側にある場合には、フラップ
布Fが後側において右斜めフラップである旨をRAM9
3に記憶させる。後端rbwよりも後端bwの方が前側
にある場合には、フラップ布Fが後側において左斜めフ
ラップである旨をRAM93に記憶させる。RAM93
に、フラップ布Fが後側において右斜めフラップ、また
は左斜めフラップである旨を記憶させた場合には、CP
U92は、後端bwと後端rbwとのX方向における位
置のずれ量を、後側における斜め縫製オフセット量とし
てRAM93に記憶させる処理を行う。
【0085】次に、図8を参照して、実際に玉縁縫製を
行う処理について、主に説明する。まず、ステップS3
1で、作業者が、身生地M、玉布G、フラップ布Fを大
押え装置3にセットし、ペダルスイッチ95を踏み込ん
でON操作する。ここで、フラップ布Fのセットは、上
述のステップS1〜S27の処理により行う。
【0086】次に、ステップS32で、CPU92がモ
ータ34を駆動制御して、大押え装置3全体を第1位置
P1から第2位置P2へ向けて、X方向に沿って移動さ
せる。これにより、大押え装置3により保持された身生
地M、玉布G、フラップ布Fが、針N1・N2の下へ向
けて搬送される。
【0087】次に、ステップS33で、大押え装置3の
移動にしたがい、各生地がX方向へ移動し、図2に示す
ように、生地ガイド52にしたがって、玉布Gとフラッ
プ布Fがバインダ5の表面に沿った状態を保持しつつ、
針N1・N2の下へ向けて誘導される。
【0088】次に、ステップS34で、CPU92は、
モータ34の出力パルス数に基づいて、フラップ布Fの
前側において、より前側(第2位置P2側)にあるフラ
ップエッジ(前端fwまたは前端rfw)が、針N1・
N2の針落ち位置(縫製位置P3:図2中において一点
鎖線により図示)まで移動したか否か、を判定する。例
えば、フラップ布Fが前側において平行フラップである
場合には、前端fw・rfwのいずれかが縫製位置P3
まで移動したか否かを判定する。フラップ布Fが前側に
おいて右斜めフラップである場合には、前端rfwが縫
製位置P3まで移動したか否かを判定する。フラップ布
Fが前側において左斜めフラップである場合には、前端
fwが縫製位置P3まで移動したか否かを判定する。
【0089】フラップ布Fの前側において、より前側に
あるフラップエッジが、まだ縫製位置P3まで移動して
いない場合には、大押え装置3をX方向に沿って移動し
続けるとともに、ステップS34の判定を繰り返す。フ
ラップ布Fの前側において、より前側にあるフラップエ
ッジが、縫製位置P3まで移動した場合には、ステップ
S35へ移行し、CPU92はモータ34の駆動を停止
して、大押え装置3のX方向への移動を一旦停止する。
【0090】次に、ステップS36で、フラップ布Fの
前側におけるフラップ仕様が、平行フラップであるか、
斜めフラップであるか、を判定する。平行フラップであ
る場合には、後述するステップS42へ移行する。斜め
フラップである場合には、ステップS37へ移行し、斜
めフラップの仕様方向が、右斜めであるか、左斜めであ
るか、を判定する。
【0091】フラップ布Fの前側におけるフラップ仕様
が右斜めフラップである場合には、ステップS38へ移
行し、CPU92は、右の針棒22のみを有効として、
モータ25の回転を開始する。これにより、右の針N2
によって、針落ち経路L2上において、玉縁縫製終了後
にフラップ布Fを玉布Gの折曲部G2側へ折り返した場
合にラインL3上における前端rfwが針落ち経路L2
と重なる位置付近から、身生地Mへの玉布Gの縫いつけ
が開始される。次に、ステップS40へ移行する。
【0092】フラップ布Fの前側におけるフラップ仕様
が左斜めフラップである場合には、ステップS39へ移
行し、CPU92は、左の針棒21のみを有効として、
モータ25の回転を開始する。これにより、左の針N1
によって、針落ち経路L1上において、前端fw付近か
ら、身生地Mへのフラップ布Fと玉布Gの縫いつけが開
始される。次に、ステップS40へ移行する。
【0093】次に、ステップS40で、モータ34を駆
動制御して、モータ25の回転に合わせて縫製ピッチ毎
に大押え装置3をX方向に第1位置P1から第2位置P
2へ移動させる。これにより、縫製ピッチ毎に、有効と
された針棒(針棒21または針棒22)のみが上下し
て、針落ち経路L1または針落ち経路L2上で縫目が形
成される。
【0094】次に、ステップS41で、ステップS40
で大押え装置3の移動を開始した位置から、フラップ布
Fの前側における斜め縫製オフセット量分だけ大押え装
置3をX方向に移動させ、その後、モータ25の駆動を
停止するとともに、大押え装置3の送りを停止する。次
に、ステップS42へ移行する。
【0095】上述のステップS36で平行フラップであ
ると判定した場合、または、ステップS41で、斜め縫
製オフセット量分だけ大押え装置3を移動し終えた後、
ステップS42で、CPU92は、両方の針棒21・2
2を有効としてモータ25を駆動制御する。これによ
り、両方の針N1・N2によって、両方の針落ち経路L
1・L2上で、身生地Mへの玉布Gやフラップ布Fの縫
いつけが開始される。このとき、フラップ布Fが平行フ
ラップまたは右斜めフラップである場合には、左の針N
1によって、針落ち経路L1上において、前端fw付近
から縫いつけが開始される。また、フラップ布Fが平行
フラップまたは左斜めフラップである場合には、右の針
N2によって、針落ち経路L2上において、玉縁縫製終
了後にフラップ布Fを玉布Gの折曲部G2側へ折り返し
た場合にラインL3上における前端rfwが針落ち経路
L2と重なる位置付近から、縫いつけが開始される。
【0096】次に、ステップS43で、モータ34を駆
動制御して、モータ25の回転に合わせて縫製ピッチ毎
に大押え装置3をX方向に第1位置P1から第2位置P
2へ移動させる。これにより、縫製ピッチ毎に針棒21
・22が上下して、両方の針落ち経路L1・L2上で縫
目が形成される。
【0097】次に、ステップS44で、CPU92は、
モータ34の出力パルス数に基づいて、フラップ布Fの
後側において、より前側にあるフラップエッジ(後端b
wまたは後端rbw)が、縫製位置P3まで移動したか
否か、を判定する。例えば、フラップ布Fが後側におい
て平行フラップである場合には、後端bw・rbwのい
ずれかが縫製位置P3まで移動したか否かを判定する。
フラップ布Fが後側において右斜めフラップである場合
には、後端rbwが縫製位置P3まで移動したか否かを
判定する。フラップ布Fが後側において左斜めフラップ
である場合には、後端bwが縫製位置P3まで移動した
か否かを判定する。
【0098】フラップ布Fの後側において、より前側に
あるフラップエッジが、まだ縫製位置P3まで移動して
いない場合には、モータ25・34を駆動制御して、大
押え装置3を縫製ピッチ毎に送るとともに針棒21・2
2を上下動して、針落ち経路L1・L2上で縫目を形成
し続けるとともに、ステップS44の判定を繰り返す。
フラップ布Fの後側において、より前側にあるフラップ
エッジが、縫製位置P3まで移動した場合には、ステッ
プS45へ移行し、CPU92はモータ25・34の駆
動を停止して、針棒21・22の駆動、大押え装置3の
X方向への移動を停止する。
【0099】次に、ステップS46で、フラップ布Fの
後側におけるフラップ仕様が、平行フラップであるか、
斜めフラップであるか、を判定する。平行フラップであ
る場合には、後述するステップS52へ移行する。斜め
フラップである場合には、ステップS47へ移行し、斜
めフラップの仕様方向が、右斜めであるか、左斜めであ
るか、を判定する。
【0100】フラップ布Fの後側におけるフラップ仕様
が右斜めフラップである場合には、ステップS48へ移
行し、右の針棒22を無効とし、左の針棒21のみを有
効として、モータ25の回転を開始する。これにより、
針落ち経路L2上における身生地Mへの玉布Gの縫いつ
けが終了するとともに、左の針N1によって、針落ち経
路L1上において、身生地Mへのフラップ布Fと玉布G
の縫いつけが再開される。次に、ステップS50へ移行
する。
【0101】フラップ布Fの後側におけるフラップ仕様
が左斜めフラップである場合には、ステップS49へ移
行し、左の針棒21を無効とし、右の針棒22のみを有
効として、モータ25の回転を開始する。これにより、
針落ち経路L1上における後端bw付近で、身生地Mへ
のフラップ布Fと玉布Gの縫いつけが終了するととも
に、右の針N2によって、針落ち経路L2上において、
身生地Mへの玉布Gの縫いつけが再開される。次に、ス
テップS50へ移行する。
【0102】次に、ステップS50で、モータ34を駆
動制御して、モータ25の回転に合わせて縫製ピッチ毎
に大押え装置3をX方向に第1位置P1から第2位置P
2へ移動させる。これにより、縫製ピッチ毎に、有効と
された針棒のみが上下して、針落ち経路L1または針落
ち経路L2上で縫目が形成される。
【0103】次に、ステップS51で、ステップS50
で大押え装置3の移動を開始した位置から、フラップ布
Fの後側における斜め縫製オフセット量分だけ大押え装
置3をX方向に移動させ、その後、モータ25の駆動を
停止するとともに、大押え装置3の送りを停止する。次
に、ステップS52へ移行する。
【0104】上述のステップS46で平行フラップであ
ると判定した場合、または、ステップS51で、斜め縫
製オフセット量分だけ大押え装置3を移動し終えた後、
ステップS52で、CPU92は、図示しない糸切り機
構を駆動制御して糸切動作を行い、縫製を終了する。こ
こで、フラップ布Fが平行フラップまたは右斜めフラッ
プである場合には、針落ち経路L1上における後端bw
付近で、縫目の形成が終了する。
【0105】その後、CPU92は、大押え装置3を第
2位置P2まで移動させるとともに、必要に応じて、セ
ンターメス24やコーナーメス33を駆動制御して、ポ
ケット孔やコーナーカットを施す。次に、ステップS5
3で、大押え装置3を第2位置P2から第1位置P1へ
移動し、原点位置(第1位置P1)へ後退させる。その
後、玉縁縫製を終了する。
【0106】以上のように、本実施の形態例の玉縁縫製
装置1および玉縁縫製方法によれば、E点に移動したC
CDセンサユニット8により、フラップ布Fの針落ち経
路L1上における前端fw・後端bwの位置が検出され
る。そして、この検出に基づいて、針落ち経路L1上に
おいて、針N1により前端fw付近から縫目を形成する
よう制御され、後端bw付近で縫目の形成が終了するよ
う制御される。このように、玉縁縫製装置1において
は、針落ち経路L1上における前端fw・後端bwの位
置が検出されるので、縫製ライン上ではない位置でフラ
ップエッジを検出していた従来に比べて、より正確に、
縫目の形成開始位置や縫目の形成終了位置を決定でき
る。よって、より効率良く玉縁縫製を行うことができ
る。
【0107】また、フラップ搬送腕7の把持部72にお
いて、フラップ布Fの針落ち経路L1上における前端f
wや後端bwを覗ける窓73が設けられているので、C
CDセンサユニット8は、フラップ布Fが把持部72に
より把持されて正確に位置決めされた状態で、窓73を
介して前端fwや後端bwの位置を検出することができ
る。したがって、より精度良く前端fwや後端bwの位
置を検出できる。
【0108】また、D点に移動したCCDセンサユニッ
ト8により、フラップ布FのラインL3上における前端
rfw・後端rbwの位置が検出される。そして、この
検出に基づいて、針落ち経路L2上において、玉縁縫製
終了後にフラップ布Fを玉布Gの折曲部G2側へ折り返
した場合に前端rfwが針落ち経路L2と重なる位置付
近から縫目を形成するよう制御され、後端rbwが針落
ち経路L2と重なる位置付近で縫目の形成が終了するよ
う制御される。したがって、玉縁縫製終了後にフラップ
布Fを玉布Gの折曲部G2側へ折り返した場合に、折曲
部G2における縫目が、フラップ布Fによってほぼ確実
に覆い隠されることになる。よって、仕上がりの美しい
玉縁縫製を行うことができる。
【0109】また、ステップS9で、0.2msecの
間、CCDの入力値が所定量以上変化したか否かを判定
することにより、フラップ載置台6上に載置されたフラ
ップ布Fの動きが検出される。そして、CCDの入力値
の変化が所定量未満であり、フラップ布Fが動いていな
いことが検出されると、ステップS10・S11を経
て、ステップS12でフラップ掴み72bが下降し、フ
ラップ布Fが把持部72により把持される。したがっ
て、作業者は、フラップ載置台6上にフラップ布Fを載
置するだけで、自動的に把持部72にフラップ布Fを把
持させることができる。よって、作業効率を向上でき、
より効率よく玉縁縫製を行うことができる。
【0110】また、ステップS18で、針落ち経路L1
上のフラップエッジデータと、ラインL3上のフラップ
エッジデータを比較することにより、フラップ載置台6
上に載置されたフラップ布Fが斜めフラップであるか否
かが検出される。そして、斜めフラップである場合に
は、ステップS19で、その旨が操作パネル94の表示
部により表示される。これにより、作業者は、間違いな
く斜めフラップを載置しているか、平行フラップを載置
すべきところを間違えて斜めフラップを載置してしまっ
ていないか、を確実に確認できるので、誤縫製を防止す
ることができる。
【0111】また、CCDセンサユニット8は、黒レベ
ル値、白レベル値の登録処理(黒白調整動作)を自動的
に行うので、例えば、温度上昇によりLEDの発光強度
が変化したり、透明板62等が汚れて検出しにくい状態
になった場合等にも、適切にフラップエッジ(前端rf
w、後端rbw)の検出や、フラップ布Fの動きの検出
などを行える。
【0112】なお、本実施の形態例においては、ステッ
プS12で把持部72によりフラップ布Fを把持した
後、ステップS14・S17でフラップ布Fの前端fw
・rfw、後端bw・rbwの位置を検出するものとし
たが、これに限らず、フラップ布Fの前端fw・rf
w、後端bw・rbwの位置を検出した後に、フラップ
布Fを把持部72により把持するものとしても良い。こ
の場合には、フラップ布Fを把持部72により把持した
後、続けて、フラップ布Fを玉布Gの折曲部G1上へ搬
送する工程(ステップS25)へ移行できる。したがっ
て、玉縁縫製の迅速化を図ることができる。
【0113】また、フラップ布Fの検出にCCDライン
センサを使用しているが、これに代えて、単純な反射型
の光センサをライン方向(X方向)に移動させるユニッ
トを設ける構成としてもよい。この場合には、上述の実
施の形態例よりも、フラップ布Fの検出時間は増加する
が、ほぼ同様の効果を得ることができる。
【0114】また、CCDセンサユニット8は、A点〜
E点の五箇所の位置に移動して位置検出等を行う構成と
したが、これに限らず、例えば、C点とD点を共通の位
置としても良いし、C点のライン上におけるフラップ布
Fの検出範囲外に、A点、B点の黒領域ba・白領域w
aをそれぞれ設ける構成としても良い。
【0115】また、ボールねじを用いてCCDセンサユ
ニット8を移動させる構成としたが、特にこの構成に限
定されるものではなく、例えば、ベルト・プーリ機構な
どの他の駆動機構によって移動させるものとしても良
い。
【0116】また、CCDセンサユニット8は、モータ
65によりY方向に移動させるものとしたが、例えば、
フラップ搬送腕7を、E点に配置されたCCDセンサユ
ニット8と干渉しないよう、いったんオフセットして玉
布Gの折曲部G1にフラップ布Fを搬送するような構成
とした場合には、CCDセンサユニット8をE点の位置
に固定する構成としても良い。この場合には、モータ6
5等は不要であるので、より安価な構成とすることがで
きる。また、この場合には、フラップ布Fの検出範囲外
に黒領域ba・白領域waをを設ける構成とすれば、C
CDセンサユニット8の自動調整処理が可能である。
【0117】また、CCDセンサユニット8をフラップ
載置台6下方に設ける構成としたが、フラップ載置台6
上に載置されたフラップ布Fの前端fw・rfwや、後
端bw・rbwを検出できる位置であればどこに設けら
れていても良く、設置位置は特に限定されるものではな
い。例えば、CCDセンサユニット8を、玉縁縫製装置
1の図示しない機枠などに設ける構成としても良い。ま
た、CCDセンサユニット8の小型化が可能であれば、
フラップ掴み72bや固定部72aにCCDセンサユニ
ット8を設ける構成としてもよい。この場合には、さら
に簡素な構成とすることができる。
【0118】また、フラップ掴み72bの裏面に黒と白
(濃淡)の線bl・wlを設ける構成としたが、例え
ば、フラップ押え68の裏面にも、黒白(濃淡)の線を
設ける構成としても良い。この場合には、ラインL3上
における前端rfw、後端rbwの位置データをより確
実に取得することが可能となる。
【0119】また、従来より、フラップ布Fを前基準板
66に合わせるか、後基準板67に合わせるか、平行フ
ラップを用いるか斜めフラップを用いるか、等の情報を
操作パネル94により予め入力する構成が知られている
が、操作パネル94による入力結果とCCDセンサユニ
ット8の検出結果とが一致していない場合に、その旨を
報知したり、自動的にCCDセンサユニット8の検出結
果に合わせて縫製のセット条件を変更することも可能で
ある。その他、上述の玉縁縫製装置1および玉縁縫製方
法は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更可能
であるのは勿論である。
【0120】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、フラップ
検出手段により、フラップ布の針落ち経路上における前
端の位置が検出され、この検出に基づいて、フラップ布
の針落ち経路上における前端付近から縫目を形成するよ
う、制御される。したがって、縫製ライン上ではない位
置でフラップエッジを検出していた従来に比べ、より正
確に縫目の形成開始位置を決定でき、より効率よく玉縁
縫製を行える。
【0121】請求項2記載の発明によれば、フラップ検
出手段により、フラップ布の針落ち経路上における後端
の位置が検出され、この検出に基づいて、フラップ布の
針落ち経路上における後端付近で縫目の形成を終了する
よう、制御される。したがって、従来に比べて、より正
確に縫目の形成終了位置を決定できる。請求項3記載の
発明によれば、フラップ検出手段は、フラップ布が把持
部により把持されて正確に位置決めされた状態で、フラ
ップ布の針落ち経路上における前端の位置を検出でき
る。よって、より精度良く前端の位置を検出できる。
【0122】請求項4記載の発明によれば、フラップ検
出手段により、フラップ布のライン上における前端の位
置が検出され、この検出に基づいて、玉縁縫製終了後に
フラップ布を玉縁口布の他方の折曲部側へ折り返した場
合にフラップ布のライン上における前端が玉縁口布の他
方の折曲部における針落ち経路と重なる位置付近から、
玉縁口布の他方の折曲部上に縫目を形成するよう、制御
される。したがって、玉縁縫製終了後にフラップ布を玉
縁口布の他方の折曲部側へ折り返した場合に、他方の折
曲部における縫目が、フラップ布によってほぼ確実に覆
い隠されることになる。よって、仕上がりの美しい玉縁
縫製を行える。
【0123】請求項5記載の発明によれば、フラップ布
の針落ち経路上における前端の位置が検出された後、こ
の検出に基づいて、フラップ布の針落ち経路上における
前端付近から縫目が形成される。したがって、縫製ライ
ン上ではない位置でフラップエッジを検出していた従来
に比べ、より正確に縫目の形成開始位置を決定できるの
で、より効率よく玉縁縫製を行える。また、フラップ布
が把持部により把持されて正確に位置決めされた状態
で、フラップ布の針落ち経路上における前端の位置を検
出できる。よって、より精度良く前端の位置を検出でき
る。
【0124】請求項6記載の発明によれば、玉縁縫製装
置の作業者は、フラップ載置台上にフラップ布を載置す
るだけで、自動的にフラップ搬送手段にフラップ布を保
持させることができる。したがって、作業効率を向上で
き、より効率よく玉縁縫製を行える。
【0125】請求項7記載の発明によれば、玉縁縫製装
置の作業者は、間違いなく斜めフラップをフラップ載置
台上に載置しているか、平行フラップを載置すべきとこ
ろを間違えて斜めフラップを載置してしまっていない
か、を確実に確認できる。したがって、フラップ布のセ
ットの誤りを正確に検出して誤縫製を防止でき、より効
率よく玉縁縫製を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態例の玉縁縫製装
置を示す概略斜視図である。
【図2】図1中の玉縁縫製装置を示す部分拡大斜視図で
ある。
【図3】図1中の玉縁縫製装置のフラップ載置台および
フラップ搬送腕を示す概略斜視図である。
【図4】図3中のフラップ載置台およびフラップ搬送腕
と、図1中のバインダとを示す概略縦断面図である。
【図5】図1中の玉縁縫製装置のブロック構成図であ
る。
【図6】図1中の玉縁縫製装置によるフラップ布セット
処理を主に説明するためのフローチャートである。
【図7】図7の続きを示すフローチャートである。
【図8】図1中の玉縁縫製装置による実際の玉縁縫製を
主に説明するためのフローチャートである。
【図9】玉縁縫製終了後にフラップ布を玉縁口布の他方
の折曲部へ折り返した状態を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 玉縁縫製装置 2 ミシン(二本針ミシン) 3 大押え装置 5 バインダ 6 フラップ載置台 7 フラップ搬送腕(フラップ搬送手段) 8 CCDセンサユニット(フラップ検出手段、動き検
出手段、斜めフラップ検出手段) 25 ミシン駆動モータ(針駆動手段) 31 折込板(保持部) 32 フラップ押え部材(保持部) 34 大押え駆動モータ(移動手段) 72 把持部 73 窓(窓部) 90 制御部(制御手段) 94 操作パネル(報知手段) F フラップ布 G 玉縁口布 G1 折曲部(一方の折曲部) G2 折曲部(他方の折曲部) L1 針落ち経路 L2 針落ち経路 L3 ライン M 身生地 N1・N2 針 P1 縫製準備位置(第1位置) P2 縫製終了位置(第2位置) P3 縫製位置(針落ち位置) T ミシンテーブル bw 後端 fw 前端 rfw 前端
フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA11 AA25 BA07 CC01 CC05 CE23 CE27 EB02 EB06 EC08 EE03 EE07 EE08 EH01 EH11 EH17 GD02 GD08 GE03 GE13 GF02 GF03 JA07 JA13 LA46 LB01 LB02 NA22 NA67 NA71 NB09 NB12 NB13 NC06 NC18 QA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンテーブル上に載置される身生地上
    に、玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折曲保持
    するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラッ
    プ布を重ねて保持する保持部を有する大押え装置と、 二本の針を備え、前記玉縁口布の一方の折曲部上に重ね
    られた前記フラップ布上と、前記玉縁口布の他方の折曲
    部上とに、互いに平行な縫目を形成する二本針ミシン
    と、 前記二本の針による縫目の形成において、前記針の針落
    ち位置を挟む両側のうちの一方側の第1位置から他方側
    の第2位置へ前記保持部が移動するよう、前記大押え装
    置を移動する移動手段と、 前記二本針ミシンを駆動する針駆動手段と、 前記第1位置近傍に設けられるフラップ載置台と、 前記第1位置近傍において、前記フラップ載置台上に載
    置されたフラップ布を保持し、前記玉縁口布の一方の折
    曲部上へ搬送するフラップ搬送手段と、を備える玉縁縫
    製装置であって、 前記フラップ載置台上に前記フラップ布が載置された状
    態で、このフラップ布の前記針の針落ち経路上における
    前記第2位置側の前端の位置を検出するフラップ検出手
    段と、 このフラップ検出手段による前記フラップ布の前記針落
    ち経路上における前端の位置の検出に基づいて、前記フ
    ラップ布の前記針落ち経路上における前端付近から縫目
    を形成するよう、前記移動手段を駆動制御して、前記玉
    縁口布と前記フラップ布とが前記保持部により保持され
    た状態の前記大押え装置を移動するとともに、前記針駆
    動手段を駆動制御して前記二本針ミシンを駆動する制御
    手段と、を備えることを特徴とする玉縁縫製装置。
  2. 【請求項2】 フラップ検出手段は、フラップ載置台上
    にフラップ布が載置された状態で、このフラップ布の針
    落ち経路上における第2位置側とは逆の側の後端の位置
    を検出し、 制御手段は、前記フラップ検出手段による前記フラップ
    布の前記針落ち経路上における後端の位置の検出に基づ
    いて、前記フラップ布の前記針落ち経路上における後端
    付近で縫目の形成を終了するよう、前記移動手段を駆動
    制御して、前記玉縁口布と前記フラップ布とが前記保持
    部により保持された状態の前記大押え装置を移動すると
    ともに、前記針駆動手段を駆動制御して前記二本針ミシ
    ンを駆動することを特徴とする請求項1記載の玉縁縫製
    装置。
  3. 【請求項3】 フラップ搬送手段は、フラップ載置台上
    にフラップ布が載置された状態でこのフラップ布の針落
    ち経路近傍を少なくとも把持する把持部を備え、この把
    持部には、前記フラップ布の前記針落ち経路上における
    前端を覗ける窓部が設けられ、 フラップ検出手段は、前記窓部を介して前記フラップ布
    の前記針落ち経路上における前端の位置を検出すること
    を特徴とする請求項1または2記載の玉縁縫製装置。
  4. 【請求項4】 針駆動手段は、二本針ミシンの二本の針
    を別々に駆動可能であり、 フラップ検出手段は、玉縁縫製終了後にフラップ布を玉
    縁口布の他方の折曲部側へ折り返した場合に、この他方
    の折曲部における針の針落ち経路に重なるライン上にお
    ける、前記フラップ布の第2位置側の前端の位置を、フ
    ラップ載置台上にフラップ布が載置された状態で検出
    し、 制御手段は、前記フラップ検出手段による前記フラップ
    布の前記ライン上における前端の位置の検出に基づい
    て、玉縁縫製終了後に前記フラップ布を前記玉縁口布の
    他方の折曲部側へ折り返した場合に前記フラップ布の前
    記ライン上における前端が前記玉縁口布の他方の折曲部
    における前記針落ち経路と重なる位置付近から、前記玉
    縁口布の他方の折曲部上に縫目を形成するよう、移動手
    段を駆動制御して、前記玉縁口布が保持部により保持さ
    れた状態の大押え装置を移動するとともに、前記針駆動
    手段を駆動制御して前記二本針ミシンを駆動することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の玉縁縫製装
    置。
  5. 【請求項5】 ミシンテーブル上に載置される身生地上
    に、玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折曲保持
    するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラッ
    プ布を重ねて保持し、この状態で、ミシンの針の針落ち
    位置を挟む両側のうちの一方の側の第1位置から他方の
    側の第2位置へ、前記身生地、前記玉縁口布、および前
    記フラップ布を移動可能に構成され、 前記第1位置近傍に設けられるフラップ載置台と、 このフラップ載置台上に前記フラップ布が載置された状
    態で、このフラップ布の前記針の針落ち経路上における
    前記第2位置側の前端の位置を検出するフラップ検出手
    段と、 前記フラップ載置台上にフラップ布が載置された状態で
    このフラップ布の前記針落ち経路近傍を少なくとも把持
    するとともに、前記フラップ布の前記針落ち経路上にお
    ける前端を覗ける窓部を有する把持部を備え、前記第1
    位置近傍において、前記把持部により前記フラップ載置
    台上に載置されたフラップ布を把持し、前記玉縁口布の
    一方の折曲部上へ搬送するフラップ搬送手段と、を備え
    る玉縁縫製装置による玉縁縫製方法であって、 前記フラップ載置台上に載置されたフラップ布を前記把
    持部により把持する工程と、 その後、前記窓部を介して、前記フラップ布の前記針落
    ち経路上における前端の位置を前記フラップ検出手段に
    より検出する工程と、 その後、前記フラップ搬送手段により、前記フラップ布
    を前記玉縁口布の一方の折曲部上へ搬送する工程と、 その後、前記フラップ検出手段による前記フラップ布の
    前記針落ち経路上における前端の位置の検出に基づい
    て、前記フラップ布の前記針落ち経路上における前端付
    近から縫目を形成して、前記フラップ布を前記玉縁口布
    及び前記身生地へ縫いつける工程と、を含むことを特徴
    とする玉縁縫製方法。
  6. 【請求項6】 ミシンテーブル上に載置される身生地上
    に、玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折曲保持
    するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラッ
    プ布を重ねて保持する保持部を有する大押え装置と、 ミシンの針の針落ち位置を挟む両側のうちの一方の側の
    第1位置から他方の側の第2位置へ前記保持部が移動す
    るよう、前記大押え装置を移動する移動手段と、 前記第1位置近傍に設けられるフラップ載置台と、 前記第1位置近傍において、前記フラップ載置台上に載
    置されたフラップ布を保持し、前記玉縁口布の一方の折
    曲部上へ搬送するフラップ搬送手段と、を備える玉縁縫
    製装置であって、 前記フラップ載置台上に載置されたフラップ布の動きを
    検出する動き検出手段と、 この動き検出手段により前記フラップ布が動いていない
    ことを検出した場合に、前記フラップ搬送手段を駆動制
    御して、前記フラップ布の保持を開始する制御手段と、
    を備えることを特徴とする玉縁縫製装置。
  7. 【請求項7】 ミシンテーブル上に載置される身生地上
    に、玉縁口布を略逆T字状のバインダに沿って折曲保持
    するとともに、この玉縁口布の一方の折曲部上にフラッ
    プ布を重ねて保持する保持部を有する大押え装置と、 ミシンの針の針落ち位置を挟む両側のうちの一方の側の
    第1位置から他方の側の第2位置へ前記保持部が移動す
    るよう、前記大押え装置を移動する移動手段と、 前記第1位置近傍に設けられるフラップ載置台と、 前記第1位置近傍において、前記フラップ載置台上に載
    置されたフラップ布を保持し、前記玉縁口布の一方の折
    曲部上へ搬送するフラップ搬送手段と、を備える玉縁縫
    製装置であって、 前記フラップ載置台上に載置されたフラップ布が、斜め
    フラップであるか否かを検出する斜めフラップ検出手段
    と、 この斜めフラップ検出手段により前記フラップ布が斜め
    フラップであることを検出した場合に、その旨を報知す
    る報知手段と、を備えることを特徴とする玉縁縫製装
    置。
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