JP4149630B2 - 玉縁縫いミシン - Google Patents

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    • D05B3/10Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing for making piped openings

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、本発明は、衣類のポケットの縫製時に、玉縁縫いと同時にポケットロにフラップ(垂れ)を縫い付けるように構成された玉縁縫いミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フラップ付きポケットを製造する場合には、玉縁縫いと同時にポケットロにフラップ(垂れ)を縫い付けるように構成されたミシンを用いている。
【0003】
まず、図10(a)に示すように背広の前身頃などを構成する身生地Wの表面に玉布Eを逆T字状に折り曲げて重ね合わせた後、図10(b)に示すように玉布Eの一方の折曲端部にフラップFとポケット袋の外側裁断片G1を重ね合わせ、他方の折曲端部にポケット袋の内側裁断片G2を重ね合わせる。次に、図10(c)に示すように玉布Eの両側折曲端から若干内方部分を平行にミシン縫いして、身生地Wと玉布E(これら2枚の布を玉縁布という)とフラップ布Fとポケット袋裁断片G1,G2とを縫い合わせる。その後、図10(d)の工程において、図11に示すように、玉布Eの中心部を身生地Wと共に布送り方向に沿って所定の長さメスで切り開いてポケット孔Hを形成し、さらにその両端部にアングル状の切り込みC,Cを形成する。そして、図10(d)および(e)に示すように玉布Eの縫い代部とポケット袋の裁断片G1,G2とをポケット孔Hを通して身生地Wの裏側に配置した後、ポケット袋裁断片Gl,G2の縁部同士を縫い合わせてポケット袋を形成し、最後にポケット孔Hの両端部に補強縫いを施すことによってフラップ付きポケットが完成する。
【0004】
以上の工程は従来手作業によるものであったが、年々その自動化が進められ、最近では図10(a)から(d)までの工程を全て自動で行うことのできる玉縁縫いミシンが提案されている。
【0005】
この種のミシンは、図12に示すように、玉布Eの両折曲端部をミシン縫いするための2本針ミシン2と、ミシンテーブル面1aに対して身生地Wを狭圧し、その身生地Wを伴ってミシンテーブル面1aに沿いミシンの針落ち点NPを挟んで布送り方向に離間する第1位置(P1)と第2位置(P2)との間を移動可能とした布転送機構3を具備している。
【0006】
前記第1位置(P1)は縫製準備位置であり、身生地W上に玉布Eを供給し且つ布転送機構3に設けられた布押さえ機構25,25と協働して玉布Eを逆T字状に折り重ねる折り重ね機構4と、玉布Eの一方の折曲端部にフラップFを供給するフラップ供給装置6、ポケット袋の内側外側裁断片G1を供給する第1布供給装置7aと、玉布Eの他方の折曲端部にポケット袋の外側裁断片G2を供給する第2布供給装置7bとが設けられている。また、第2位置(P2)には、ポケット孔Hの両端部にアングル状の切り込みC,Cを形成するための図示されていないコーナメス機構が設けられている。
【0007】
そして、この装置は、第1位置(P1)のミシンテーブル面1aに身生地Wをセットし、折り重ね機構4と、フラップ供給装置6の布置台8、第1及び第2の布供給装置7a,7bの各々の布置台50a,50bにフラップFとポケット袋裁断片G1,G2とをセットした後、装置を起動させると、先ず折り重ね機構4が作動してその布押さえ部29aの下面に折り重ね機構4の布置台4aから玉布Eを保持する。その後、折り重ね機構4は、布転送機構3上に移動した後、下降して玉布Eを身生地Wの表面に重ね合わせる(図10(a))。次に、フラップ供給装置6が作動し、図13に示すように、フラップ布Fが玉布Eの一方の折曲端部へ移動され、続いて、第1布供給装置7aと第2布供給装置7bとが作動し、第1布供給装置7aによって布置台50a上のポケット袋の内側裁断片G1が玉布Eの一方の折曲端部へ移動されると共に第2布供給装置7bによってポケット袋の外側裁断片G2が他方の折曲端部へ移動される(図10(b)))。
【0008】
ここで、フラップ供給装置6の構成を簡単に説明すると、図12及び図13に示すように、フラップ供給装置6は、布転送装置3の布押え機構25,25が搬送経路移動前に位置する搬送初期位置の側方に設けられたフラップFの布置台8と、この布置台8に載置されたフラップFを送出する送出位置から布押さえ機構25の側面側に設けられた供給位置との間を移動自在とされるとともに、送出位置FPにおいてフラップFを掴み、供給位置においてフラップFを離脱するように着脱自在とされた適宜なフラップ搬送機構39とから構成されているものとする。
【0009】
次に、布転送機構3上の布押え機構25,25が作動し、その布押え部材26,26によってフラップF及びポケット袋裁断片G1,G2の端部(縫い代部)を玉布Eの両折曲端部に押え付ける。その後、布転送機構3が第2位置側へ移動し、その移動の間にミシン2によって玉布Eの両折曲端部のミシン縫いが行われる。ミシン2のミシンベッド部には図示しない作動機構によって駆動されるセンターメス14が針板13より出没可能に設けられており、図11に示すように、ミシン縫いと同時に玉布Eの中心部が身生地Wと共に切り開かれる。そして、布転送機構3が第2位置に移動した時点で、コーナーメス機構5の一対の切断刃がミシンテーブル面1aより突出し、ポケット孔Hの両端部にアングル状の切り込みC,Cが形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように布転送機構3によって身生地Wを第1位置から第2位置へ移動させる間に、玉布EとフラップFとポケット袋裁断片G1,G2とを身生地Wに縫い付け、所定の位置にポケット孔Hを切り開き、ポケット孔Hの両端部にアングル状の切り込みC,Cを形成する一連の工程を実行するようにした前記玉縁縫いミシンにおいては、布転送機構3に対して身生地Wを予定の位置に正確にセットした上で、フラップFの全長にわたって正確にミシン縫いを行うと同時にポケット孔Hを正確に切り開き、ポケット孔Hの両端位置に正確に切り込みC,Cを形成しなければならない。
【0011】
そこで、従来においては、フラップFを布置台8に載置する際に、フラップFの前端又は後端が布置台8の載置基準点に位置するように作業者が載置するようになされており、その後、フラップ搬送機構39により前記布転送機構3上の布押え機構25,25の位置にフラップFを供給し、縫製される全ての布が重ね合わさった状態で布転送機構3が動作して、前記身生地W等を予め設定されている縫製開始位置へ搬送するようにしている。
【0012】
その際、従来においては、前記布転送機構3は常に、一旦、前記搬送初期位置まで動作し、その後、縫製に供されるフラップの長さに合わせた正規の縫製開始位置へ搬送するように動作していたため、例えば、フラップFが短い場合には、布搬送機構3の布押え機構25,25の先端がフラップFの後端よりもかなり後方まで移動するという、無駄な動作をしていた。この無駄な動作により、タクトタイムが遅くなるという問題があった。
【0013】
本発明は上記従来技術の問題点を解消すべく創案されたものであり、その目的は、ミシン縫いを開始する前の段階でフラップFの布送り方向の位置を検出し、このフラップの位置に応じて布転送機構の布押え機構の移動量を調整することで、作業効率を向上させるができる玉縁縫いミシンを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための装置】
上記目的を達成するため、本発明に係る請求項1に記載の玉縁縫いミシンは、玉縁布上にフラップを重ねた状態で保持し、前記重合布を縫い針手前の第1位置から縫い針後方の第2位置へと移動する布転送機構と、前記第1位置の近傍に配置されフラップが載置される布置台を有し、布置台上のフラップを第1位置で布転送機構に保持された玉縁布上へと移送するフラップ供給装置とを備える玉縁縫いミシンにおいて、前記布置台上に載置されるフラップの布送り方向における位置を検出する検出装置と、前記第1位置を前記検出結果に基づいて決定するとともにこの結果に基づいて布転送機構を第1位置へと駆動するように制御する制御装置とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の玉縁縫いミシンによれば、前記第1位置の近傍の布置台上で上記検出装置によってフラップの端部の位置が正確に検出され、その後、この検出結果に基づいて前記第1位置が決定され、前記布転送機構を、直ちに、その第1位置に移動させることができるので、縫製に係る作業時間を短縮することができる。
【0016】
また、請求項2に記載の玉縁縫いミシンは、請求項1に記載の玉縁縫いミシンに、さらに、1台のマーキングライトを配設した投光装置を布送り方向に往復自在に搬送させる搬送装置と、前記検出装置の検出結果に基づいて前記搬送装置の駆動を制御する制御装置とからなるマーキングライト装置を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の玉縁縫いミシンによれば、前記検出装置が検出し、演算したフラップの長さ及び位置のデータに基づいて前記投光装置を布送り方向に移動させ、前記マーキングライトを照射位置に照射させることができるので、生地のセット位置の決定を作業者の判断にのみ頼ることもなく、生地セットによる縫製の誤動作を防止することができ、縫製作業が迅速且つ確実なものとなる。
【0018】
さらに、請求項3に記載の玉縁縫いミシンは、
玉縁布上にフラップを重ねた状態で保持し、前記重合布を縫い針手前の第1位置から縫い針後方の第2位置へと移動する布転送機構と、玉縁布上にフラップを重ねた状態で保持し、前記重合布を縫い針手前の第1位置から縫い針後方の第2位置へと移動する布転送機構と、前記第1位置の近傍に配置されフラップが載置される布置台を有し、布置台上のフラップを第1位置で布転送機構に保持された玉縁布上へと移送するフラップ供給装置とを備える玉縁縫いミシンにおいて、前記布置台上に載置されるフラップの布送り方向における位置情報を記憶する記憶手段と、前記位置情報に基づいて第1位置を決定し、この決定に基づいて布転送機構を駆動するように制御する制御装置とを備えることを特徴とする。
【0019】
本発明の玉縁縫いミシンにおいても、前記第1位置の近傍の布置台上で上記検出装置によってフラップの端部の位置が正確に検出され、その位置情報を記憶しておき、この検出結果に基づいて前記第1位置が決定され、前記布転送機構を、直ちに、その第1位置に移動させることができるので、縫製に係る作業時間を短縮することができる。
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るミシンの布送り装置の実施形態を図1乃至図8を用いて説明する。
【0022】
図1に示す玉縁縫いミシンは、衣服の前身頃を構成する身生地W上に玉布Eを逆T字状に折曲して重ね合わせ、その玉布Eの一方の折曲端部にフラップとポケット袋の内側裁断片を重ね合わせ、他方の折曲端部にポケット袋の外側裁断片を重ね合わせた後、これをミシンの針落ち点を挟んだ第1位置から第2位置に転送し、その転送の間に玉布Eの両側折曲端の内側から内方の位置に2本の平行なミシン縫いを行って身生地Wと玉布Eとフラップ布とポケット袋裁断片とを縫い付けると同時に、これら2本の縫い目の間にポケット孔を切り開き、且つ第2位置においてそのポケット孔の両端部にアングル状の切り込みを形成するようにした玉縁縫いミシンである。
【0023】
この玉縁縫いミシンは、図1及び図2に示すように、ミシンテーブル1の中間に配置されたミシン本体2と、身生地W、玉布E、フラップF及びポケット袋裁断片G1,G2をミシンテーブル面1aに沿ってミシン本体2の針落ち点NPを挟んだBS方向の第1位置P1からFS方向の第2位置P2に転送するための布転送機構3と、第1位置P1においてこの布転送機構3と協働して身生地Wに対して玉布Eを逆T字状に折り曲げて重ね合わせる折り重ね機構4と、身生地W及び玉布Eに切り開かれたポケット孔Hの両端に第2位置P2においてアングル状の切り込みC,Cを形成するためのコーナメス機構5と、第1位置P1において、玉布Eの一方の折曲端部にフラップFを供給するフラップ供給装置6と、これと同じ玉布Eの一方の折曲端部にポケット袋の内側裁断片G1とを供給する第1の布供給装置7aと、玉布Eの他方の折曲端部にポケット袋の外側裁断片G2を供給する第2の布供給装置7bと、フラップFの布送り方向の位置を検出するためにフラップ供給装置6の布置台8に設けられた検出装置9と、身生地W等の被縫製物の縫い初め位置に付されたポイントマークを前記針落ち点NPに供給するための基準位置を照射して示すマーキングライト55を布送り方向に移動自在とするマーキングライト機構10と、前記検出装置9の検出値と予め設定されたプログラムに従ってミシン本体2及び各機構3,4,5,10を制御する制御装置11とで槻ね構成されている。
【0024】
ミシン本体2はその一対の針棒12,12の下端に各々針12a,12aを備えた周知の2本針ミシンであり、そのミシンベッド部には針板13の針孔を貫通した2本の針12a,12aと協働して2本の互いに平行な縫い目を作り出すための釜機構及び縫い目形成後に身生地Wと釜とに連なる下糸を切断するための下糸切断機構が配置されており、また、上記針板13の各針孔間には布転送方向に平行なスリットが設けられている。そしてこのスリットにはミシンベッド部内に配置されたセンターメス機構のセンターメス14が出没可能に配置されている。
【0025】
また、布転送機構3は、ミシンテーブル面1aのミシン本体2より後方の部分に布転送経路に沿って形成された切欠孔内に配置された移動ブロック15と、この移動ブロック15の上端部にその基端部16bが枢着されて上下方向に可動可能に支持されると共に先端部16aが布送り方向に延出させて設けられた左右一対の回動アーム16,16とからなる。
【0026】
前記移動ブロック15は、ミシンテーブル1の下面に沿って設けられたガイドロッド17が中央の貫通孔18に挿通されて布送り方向に移動可能に支持されている。そして、移動ブロック15のねじ孔19に螺合させて挿通されたねじ軸20をサーボモータ21で正逆回転させることにより、布転送機構3全体を布送り方向に移動できるようになっている。両回動アーム16,16は、コイルばね23,23によって上方に付勢されており、常時は移動ブロック15の両側上端に固定されたストッパ部材22に当接する位置まで持ち上げられている。そして、ストッパ部材22に取り付けられたシリンダ22aを伸長させ、コイルばね23,23の付勢力に抗して回動アーム16,16を押し下げることにより、その先端下部の押え板24,24でミシンテーブル面1a上の身生地Wを狭圧できるようになっている。
【0027】
また、両回動アーム16,16の先端上部には、玉布Eを両側から押え込んで逆T字状に折り曲げるための布押え機構25,25が設けられている。布押え機構25,25は、布転送方向に平行な軸回りに回動可能に支持させて回動アーム16,16に設けられた一対の縁押え部材26,26を備えている。各縁押え部材26,26は図示しない付勢装置によって起立方向に常時付勢されている。そして、回動アーム16,16の外側部に取り付けられたシリンダ27,27を伸長させて縁押え部材26,26を押し下げることにより、縁押え部材26,26の先端の水平部26a,26aが玉布Eの縫製点より内側の部分に当接して玉布EとフラップFとポケット袋裁断片G1,G2とを一括して押え付けることができるようになっている。
【0028】
前記折り重ね機構4は、布転送機構3の移動経路を避けてミシン本体2の手前側に立設された支柱28に設けられた昇降・回動機構52と、この昇降・回動機構52に支持されて移動される逆T字型のウェブ29と、玉布Eを載置するための布置台30とで主要部が構成されている。ウェブ29には、複数の刺針31を布押え部29aに形成された貫通孔を通して布押え部29aの下面から突出させて布を保持する布保持機構32が設けられている。そして、昇降・回動機構52を駆動してウェブ29を第1位置P1にある布置台30上へ移動させ、布押え部29aを布置台30上の玉布Eに当接させた状態で布保持機構32を作動させることにより、布押え部29aの下面から突出する複数の刺針31によって玉布Eを保持し、その状態でウェブ29を移動させて第1位置に待機する布転送機構3の一対の押え板24,24の間に着座させることにより、玉布Eが身生地Wの所定の位置に移送されて重ね合わされるようになっている。
【0029】
また、コーナメス機構5は、メス軸方向から見た刃形がいずれもアングル状(>,<)の一対のコーナメス33a,33bと、これらコーナメス33a,33bを刃先を上に向けた状態で上下に移動可能に、且つアングル部を互いに向き合わせた状態で布転送方向に離間して保持する固定枠34a及び移動枠34bと、コーナメス33a,33bをミシンテーブル1の第2位置P2に布転送方向に沿って形成された切欠部35よりミシンテーブル面1a上に出没させるためのメス駆動用シリンダ36と、コーナメス33a,33b同士の間隔を調節するためのメス間隔調節用シリンダ37とを備えている。メス駆動用シリンダ36は、固定枠34aに縦置きに取り付けられており、そのピストンロッド39が、上記2つのコーナメス33a,33bのメス軸同士を連結するメス駆動体38に連結されている。メス駆動体38は、そのほぼ全長に亘って水平方向に形成されたガイド孔38aと、ガイド孔38aの傍らに形成された固定孔38bとを有し、ガイド孔38aには一方のコーナメス33aのメス軸の途中に突設された係合ピンがガイド孔38aに沿って移動可能に係合され、固定孔38bには他方のコーナメス33bのメス軸の途中に突設された係合ピンが固定されている。メス間隔調節用シリンダ37は、シリンダ軸方向を布送り方向に一致させてミシンテーブル1の下面に取り付けられており、そのピストンロッド37aが移動枠34bに連結されている。そして、このコーナメス機構5は、メス間隔調節用シリンダ37を伸縮駆動させることによって上記2本のコーナメス33a,33bの間隔を自在に調節でき、調節後、メス駆動用シリンダ3を伸長させてメス駆動体38を上方へ移動させることにより、2本のコーナメス33a,33bを同時にミシンテーブル面1a上に突出させて、身生地W及び玉布Eに切り開かれたポケット孔Hの両端部にアングル状の切り込みC,Cを瞬時に形成できるようになっている。
【0030】
また、フラップ供給装置6は、図3および図4に示すように、フラップFが載置される布置台8と、回転軸45aを中心に回動する回動アーム45の先端にフラップFの長手方向と同一方向に延設し布置台8との間でフラップFを挟持するフラップ押え44と、フラップFの上端部を把持して玉布Eの折曲端部へ移送するための一対の把持部材39a,39bからなるフラップ搬送機構39と、さらに、フラップFの布送り方向の位置を検出するための検出装置9が配設されている。ここで、フラップ押え44は回動アーム45を介して図示しないフラップ押え駆動機構によって駆動されて、フラップFを挟持開放するようになっている。
【0031】
前記検出装置9は、具体的には、フラップ押え44の下面に貼設された反射板42と、布置台8の前記反射板42に対向する部分に延設された長孔である光学窓46を介して前記反射板に向かって光を照射するLED48と、反射板42からの反射光を前記光学窓46を介して受光する受光センサ49とにより構成している。なお、LED48と受光センサ49は、上方に照射光と反射光とを通過可能な光学窓47を形成した箱状の移動体43に固着され、また、移動体43は光学窓46の延在方向に沿って移動可能とされている。
【0032】
図5は前記検出装置9の移動体43の搬送装置65の構成を示した斜視図である。前記光学窓46の延在方向に離間して1対のプーリ66,66を配設しており、FS方向のプーリ66はパルスモータ70の駆動軸に連結され、一方、BS方向のプーリ66は布置台8の下面に回動可能に支持されている。なお、パルスモータ70は図示しない取付けステーを介して布置台8の下面に固着されている。
【0033】
また、1対のプーリ66,66間には搬送ベルト67を巻回し、この搬送ベルト67の一部に移動体43の外枠を固定しており、これにより、パルスモータ70を駆動することでプーリ66,66および搬送ベルト67を介して移動体43を光学窓46の延在方向に沿って移動することができる。なお、本実施形態においては、移動体43の基準位置(原点)は、移動可能範囲のFS方向端とされている。即ち、移動体43の移動可能範囲のFS方向端近傍に原点センサ65aを配設すると共に移動体43の外枠にはこの原点センサ65aにセンシングされる原点検出板65bを設けている。
【0034】
また、第1の布供給装置7aは、図2に示すように、ポケット袋の内側裁断片G1をフラップFに重ね合わせて載置すべく第1位置P1の左側上方に設けられた布置台50aと、布置台50a上に載置されたポケット袋の内側裁断片G1の上端部を把持して玉布Eの折曲端部へ移送するための一対の把持部材51a,51bからなる布移送機構51とを備えて構成されている。また、第2の布供給装置7bは、ポケット袋の外側裁断片G2を載置すべく第1位置P1の右側上方に設けられた布置台50bと、布置台50b上に載置されたポケット袋の外側裁断片G2の上端部を把持して玉布Eの折曲端部へ移送するための一対の把持部材53a,53bからなる布移送機構53とを備えて構成されている。これら第1及び第2の布供給装置7a,7bの布移送機構51,53は、図示しない駆動機構によって駆動されるようになっている。
【0035】
そして、前記ミシンテーブル1上の前記針落ち点NPに対する身生地Wの布送り方向上流側には、1台のマーキングライト55を有するマーキングライト機構10が配設されている。
【0036】
このマーキングライト機構10は、図6に示すように、前記1台のマーキングライト55を支持する投光装置56を布送り方向に往復自在に搬送させる搬送機構57と、縫製データを入力するための操作部58と、縫製データ毎に用意される照射位置データまたは前記検出装置9の検出したフラップの位置及び長さのデータに基づいて前記搬送機構57の駆動を制御し、マーキングライト55の点灯位置を調整する制御を行う制御装置とを有している。なお、本実施形態においては、前記搬送機構57は1対のプーリ60に巻回された搬送ベルト61と前記プーリの駆動装置としてのパルスモータPMとから構成し、前記制御装置としては、ミシン本体2の制御装置11を用いる。
【0037】
また、図示はしていないが、前述した移動体43の搬送機構63と同じく、原点検出板と原点センサとを設けており、マーキングライト55の移動範囲におけるFS方向端に原点センサを有している。
【0038】
そして、本実施形態の制御装置11には、上記検出装置9の検出信号及びミシンテーブル1の床面近傍に設けられた操作ペダル63の操作信号が入力されるようになっている。そして制御装置11は、操作ペダル63の数段階の踏み分け動作により操作信号が与えられると、フラップ押え駆動機構及び検出装置9を作動させてフラップFの長さ及び位置を検出し、布転送機構3の布押え機構25の初期動作基準位置を演算して布転送機構3の駆動量を制御するべくミシンの制御装置に制御信号を与えるとともに、その検出値に基づいて身生地W上の縫い始め位置及び縫い終わり位置を演算し、更にその演算結果に基いて、所定の針数縫製を行うべくミシンの制御装置に制御信号を与えるようプログラムされている。このミシン制御信号は、布転送装置3及びコーナメス機構5の各制御装置に対しては、布転送制御信号及びメス間隔制御信号として各々与えられるようになっている。また、ミシン本体2の制御装置11はセンターメス機構の制御およびマーキングライト機構10の制御も行うようになっている。なお、図7には、本実施形態における制御装置11に対する電気的接続の構成図を示す。
【0039】
次に、図8のフローに従い、上記のように構成されるこの実施形態のミシンのフラップFの縫製における作用について、特に、前記検出装置とマーキングライト機構10および布転送機構3の動作を中心に説明する。
【0040】
まず、作業者が前記フラップ供給装置のスイッチをオンすると、フラップ供給装置6の検出装置9を構成する移動体43がその駆動時における基準位置(原点)へ移動すると共に布転送機構がFS方向の最後端位置(原点)へ移動する(ステップST1)。なお、本実施形態においては、前記基準位置は、前記フラップFの前端が載置されることとなる布置台8の最前部である。
【0041】
次に、フラップFの縫製に関するデータを入力する(ステップST2)。例えば、身生地Wが左右いずれの身頃であるかにより、縫製開始前の身生地に付されたマーキングポイントMPのセット位置が、布送り方向において前後に異なるような場合、作業者にとって手前側に前記マーキングポイントMPをあわせるか(前基準)、逆に、作業者にとって奥側に前記マーキングポイントMPをあわせるか(後基準)のデータ等である。
【0042】
続いて、作業者がミシンテーブル1上の第1位置P1に身生地Wを載置したあと、第1の布供給装置7aの布置台8にフラップFをセットし(ステップST3)、操作ペダル63を踏んで1段目のスイッチをONにすると(ステップST4)、フラップ押え駆動機構が作動して回動アーム45が転倒し、フラップFに検出装置40のフラップ押え44が押し当てられてフラップFが布置台8上に保持される(ステップST5)。なお、操作ペダル63の1段目のスイッチがOFFのままであれば、操作パネルのデータ入力の工程(ステップST2)からやり直しをすることができる(ステップST4)。
【0043】
このフラップ押え44の下降を契機にして、前記移動体43を前記搬送装置65により移動させる(ステップST6)。
【0044】
すると、移動体43の受光センサ49は反射板42を介してLED48から投光される光を受光し始め、受光しなくなった時、即ち、フラップFがLED48と反射板42との間を遮ってセンサ49がOFFからON状態に変わったとき(ステップST7)、その時のパルス数(パルスモータ70の基準位置からのパルス数)から検出装置原点から前端位置までの距離d1(図9参照)を求め、これをフラップFの前端位置データとして前記制御装置11に記録する(ステップST8)。
【0045】
さらに、移動体43を移動させ(ステップST9)、受光センサ49が反射板2を介してLED48からの光を受光した時、即ち、LED48と反射板42との間からフラップFが無くなり、センサ49がONからOFF状態に変わったとき(ステップST10)、その時のパルス数(パルスモータ70の基準位置からのパルス数)から検出位置原点から後端位置までの距離d2(図9参照)を求め、これをフラップFの後端位置データとして前記制御装置11に記録する(ステップST11)。
【0046】
続いて、操作ペダル63を踏み分けて、次の動作を選択する(ステップST12)。即ち、前記フラップの前後端の検出がうまくいかなかったときなどは、1段目のスイッチをOFFに戻してリセットをし(ステップST13)、再度、移動体43の原点検索動作(ステップST1)からやり直す。また、次の段階へ作業を進める場合には、操作ペダル63を踏んで2段目のスイッチをONにする。なお、操作ペダル63の2段目のスイッチがOFFのままであれば、そのままの待機状態となる(ステップST12)。
【0047】
ここで、前記制御装置11の縫製データから、このフラップFの縫製基準が前基準となるか後基準となるかを判断し(ステップST14)、前基準である場合、前端データ位置へ、即ち、本実施形態では図9に示すようにマーキングライト機構10の原点位置と検出装置9の原点位置とが一定するように構成しており、前基準の場合、前基準位置とフラップFの前端位置とが一致し、後基準の場合、後基準位置とフラップFの後端位置とが一致するようにしているので、マーキングライト原点位置から距離d1だけ、マーキングライト55を移動する(ステップST15)。また、後基準である場合、後端データ位置へ、即ち、マーキングライト原点位置から距離d2だけマーキングライト55を移動する(ステップST16)(図9参照)。
【0048】
次に、制御装置11により、布転送機構3の押え機構25を前記フラップFの載置位置を考慮した適切な搬送量で第1位置P1へと前進させる(ステップST17)。以下に前記搬送量の算出方法を示す。
【0049】
図9に示すように、布転送機構3がFS方向に最後退した位置を待機位置とし、また、フラップFが布転送機構3に正常に保持される最もBS方向に寄った位置にある時の後端位置を載置限界位置とすれば、布転送機構3を、待機位置から載置限界位置が布置台8上のフラップ後端位置と一致する位置へと移動する量が搬送量となる。すなわち、搬送量D1は、
D1=X1+d2
によってされる。ここで、x1は布転送機構3が待機位置にある時の載置限界位置から検出装置原点との間の距離である固定値であり、予め制御装置11に記憶されており、d2はステップSTllで求められている。よって、最後退した位置にある布転送機構3をBS方向に向って搬送量D1移動することで、載置限界位置をフラップ後端位置と一致する第1位置P1へと移動することができる。
【0050】
このように、本発明においては、フラップ供給装置6に配設された検出装置9で予め検出されたフラツプFの後端位置データに基づいて布転送機構3の載置限界位置が布置台8上のフラップ後端位置と一致するように駆動しているので、布転送機構3の移動量を最小とすることができるから、移動距離が短縮され、作業効率を向上させることができる。なお、本実施の形態において、布転送機横3の移動量を最小にするようにしたが、必ずしも最小とする必要はなく、要するに布転送機構3の移動量をフラツプFの載置位置に応じて変更して移動時間を短くできればよい。
【0051】
続いて、前記マーキングライト55の照射位置に合わせて身生地Wをセットする(ステップST18)。
【0052】
そして、操作ペダル63を踏み分けて、さらに、次の動作を選択する(ステップST19)。即ち、布搬送機構の前進移動や、マーキングライト55の照射位置に誤りがあった場合などは、2段目のスイッチをOFFに戻し、再度、操作ペダル63を踏んで2段目のスイッチをONにするところ(ステップST12)からやり直す。また、次の段階へ作業を進める場合には、操作ペダル63をさらに踏んで3段目のスイッチをONにする。なお、操作ペダル63が2段目のスイッチがONのままであれば、身生地Wのセット待ち状態で待機となる。
【0053】
次に、前記フラップ供給装置6を動作させ、フラップFを身生地W上に供給する(ステップST20)。詳しくは、作業者はポケット袋の内側裁断片G1を第1布供給装置7aの布置台50aにセットし、また、第2布供給装置7bの布置台50bにポケット袋の外側裁断片G2をセットし、折り重ね機構4の布置台30には玉布Eをそれぞれセットし、まず、布転送機構3の回動アーム16,16が作用して身生地Wがミシンテーブル面1a上に狭圧され、折り重ね機構4を駆動して玉布Eを身生地W上に重ね合わせ、続いて前記フラップ供給装置を駆動させてフラップFを供給し、その後、第1及び第2の布供給装置7aの布移送機構40、42を作動させて、玉布Eの一方の折曲端部にフラップFとポケット袋の内側裁断片G1をセットし、他方の折曲端部にポケット袋の外側裁断片G2をセットすることとなる。次に、制御装置11は、布転送機構3の布押え機構25,25を作動させ、縁押え部材26,26の水平部26a,26aによって両側から玉布E、フラップF、及びポケット袋裁断片G1,G2を両側から押え込ませて固定し(ステップST21)、布転送機構3に布転送制御信号を与え、布転送機構3はこの布転送制御信号に従って移動し、身生地W、玉布E、フラップF、及びポケット袋裁断片G1,G2を第2位置P2へ転送する。
【0054】
その転送の間に、上記ミシン本体2がミシン制御信号に従って駆動し、玉布Eの両側折曲端部に2本の平行なミシン縫いを行って身生地Wと玉布Eとフラップ布Fとポケット袋裁断片G1,G2とを逢い合わせると同時にセンターメス機構を駆動して2本の縫い目の間にポケット孔を切り開く。また、第2位置においてもコーナメス機構5がメス間隔制御信号に従って駆動してポケット孔Hの両端部にアングル状の切り込みC,Cを形成する(ステップST22)。布転送機構3は、コーナメス機構5が切り込み動作を終えると再び移動して、上記一連の処理が施された身生地Wを第1位置P1へ転送した後、押え板24,24による身生地Wの狭圧を解除すると同時に布押え機構25,25による玉布Eの両側の押えを解除して縫製動作を完了させる。
【0055】
ここで、ステップST22において、フラップFの縫い合わせを開始する位置の決定方法を図9を参照しながら説明する。縫製開始位置をフラップFの前端位置とすれば、フラップFの前端位置が縫製位置(針落ち点NP)と一致した時に縫製を開始すればよいので、搬送量D2は、
D2=dl+X2
によって算出される。ここで、X2は検出装置原点と縫製位置との間の距離である固定値であり、予め制御装置11に記憶されており、dlはステップST8で求められている。よつて、弟1位置P1にある布転送機構3をFS方向に向かって搬送量D2移動し、そこで縫製を開始する。
【0056】
このように、本発明においては、フラップ供給装置6に配設された検出装置9で予め検出されたフラップの前端位置データに基づいてフラップFの前端位置が縫製位置と一致した時に縫製を開始するように駆動しているので、フラップFの前端位置から正確に縫製を開始することができる。なお、本実施の形態において、フラップFの前端位置から縫製を開始するようにしているが、必ずしも前端位置から開始する必要はなく、要するに予め検出されたフラップの前端位置データに基づいて所望とする位置から正確に縫製を開始することができればよい。
【0057】
また、ステップST22において、フラップFの縫い合わせを終了する位置の決定方法を図9を参照しながら説明する。縫製終了位置をフラップFの後端位置とすれば、フラップFの後端位置が縫製位置(針落ち点NP)と一致した時に縫製を終了すればよいので、搬送量D3は、
D3=d2−dl
によって算出される。ここで、dl及びd2はそれそれステップST8、11で求められている。よって、布転送機構3を前述のフラップ前端位置が縫製位置にある位置からFS方向に向かって搬送量D3移動し、そこで縫製を終了する。
【0058】
このように、本発明においては、フラップ供給装置6に配設された検出装置9で予め検出されたフラップFの後端位置データに基づいてフラップFの後端位置が縫製位置と一致した時に縫製を終了するように駆動しているので、フラップFの後端位置で正確に縫製を終了することができる。なお、本実施の形態において、フラップFの後端位置で縫製を終了するようにしているが、必ずしも後端位置で終了する必要はなく、要するに予め検出されたフラップFの後端位置データに基づいて所望とする付置で正確に縫製を終了することができればよい。
【0059】
以上のように、本実施形態のミシンは、布置台8上でフラップFの長さ及び位置を検出し、その検出値に基づいて制御装置11によりセンタメス機構を含むミシン本体2と布転送機構3とコーナメス機構5とを制御するようにしたので、フラップの長さに応じて上記一連の工程を正確に実行することができる。
【0060】
なお、本発明は以上の実施例に限定されるものではない。例えば検出装置11として、これら第1及び第2検出体の互いの対向面部にスリット状の光学窓を各々形成し、第1検出体の内部には、多数の発光ダイオード(LED)からなるLEDアレイをその発光部を光学窓より外部に臨ませるようにして設け、第2検出体の内部には、多数のCCD素子を直線状に列べて構成されるラインセンサを光学窓と対向する内壁位置に設けてるとともにラインセンサの受光面部には集光レンズを設ける構成とすることもできる。また、前述の実施形態においては、マーキングライト機構をも前記フラップ供給装置の検出装置の検出結果に基づく制御を行うようにしたが、マーキングライト機構の配設は必須のものではなく、また、マーキングライト機構の制御も独立した制御とすることができる。
【0061】
さらに、布転送機構3の第1位置P1への搬送量D1をフラップFの後端位置から直接算出するのではなく、例えば、予め制御装置11に縫製するフラップFの長さデータを記憶しておき、この長さデータと検出された前端位置データとを加えることで布転送機構3の第1位置P1への搬送量D1を算出するようにしてもよい。すなわち、布転送機構3がフラップFを確実に保持することを条件として、フラップFが布転送機構3に近い位置にある時には布転送機構3の移動量を短くし、遠い位置にある時には布転送機構3の移動量を長くして、布置台8上におけるフラップFの布送り方向の位置が布転送機構に近づくに応じて布転送機構3の移動量を短くして、移動時間を短くすることができれば、フラップFの後端位置データ及び前端付置データの何れを利用してもよい。
【0062】
また、予め制御装置11にフラップFの長さデータを記憶しておけば、上述の搬送量D1と同じく搬送量D2も後端位置が検出できれば、後端位置データと長さデータを加えることで算出することができるし、搬送量D3も前端位置が検出できれば、前端位置データと長さデータを加えることで算出することができる。
【0063】
また、本発明の第2の実施形態は、従来のようにフラップFを前基準、後基準によって布置台8の所定の基準位置に載置する玉縁縫いミシンにおいて、フラップFの布送り方向の位置に応じて布転送機構3の移動量を短くしようとするものである。
【0064】
先の実施形態と異なる点は、ハード構成にあっては、検出装置を備えていないという点と、布置台8のBS方向の端部付近並ひにFS方向の端部付近にそれぞれ後基準及び前基準なる線が記載されている点と、前基準及び後基準に応じて前基準用マーキングライトと後基準用マーキングライトを固定的に設けている点であって、ソフト構成においては、フラップFの長さ情報を設けている点である。なお、前基準線及び後基準線はフラップFの端が突き当たるように突部によって形成しても差し支えない。
【0065】
ここで、従来の装置を説明すると、従来のものは 前基準である場合、フラップFを前端が布置台8の前基準線と一致するように載置し、また、前基準用マーキングライトのマーキング付置に身頃地を合わせてセットして、玉縁縫いミシンをスタートして布転送機構3を前進させるようにしており、後基準である場合、フラップFを後端が布置台8の後基準線と一致するように載置し、また、後基準用マーキングライトのマーキング位置に身生地を合わせてセットして、玉縁縫いミシンをスタートして布転送機構3を前進させるようにしている。
【0066】
本実施の形態においては、後基準である場合の布転送機構3の搬送量は、フラップFの後端付置は変化しないことから一定であり、この場合、布転送機構3が待機位置から載置限界位置が後基準線と一致する位置まで移動する量となる。この搬送量を予め制御装置11に記憶しておき、後基準である場合にはこの情報量に基づいて布転送機構3を制御する。
【0067】
また、前基準である場合の布転送機構3の搬送量は、フラップFの後端位置がフラップFの長さによって変化するから、布転送機構3が待機位置から載置限界位置が前基準線と一致するまでの移動量にフラップFの長さを加算した距離を移動する量となる。この前基準線までの移動量及びフラップFの長さを予め制御装置11に記憶しておき、前基準である場合には、前基準線までの移動量とフラップFの長さとを加算した搬送量だけ、布転送機構3を前進するように制御する。
【0068】
これにより 少なくとも前基準である場合、フラップFが短くなるにしたがって布転送機構3の移動量を短くすることができ、布転送機構3の移動時間を短くすることができる。なお、フラップFの後端位置を検出するように検出装置を設けて、前基準である場合、上記効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】
このように、本発明に係る玉縁縫いミシンによれば、ミシン縫いを開始する前の段階でフラップの長さを確実に検出し、布転送機構によって身生地を第1位置にセットする際に、前記第1位置の近傍の布置台上で上記検出装置によってフラップの長さおよび前後端の位置が正確に検出され、その後、この検出結果に基づいて前記第1位置が決定され、前記布転送機構を、直ちに、その第1位置に移動させることができるので、縫製に係る作業時間を短縮することができ、作業効率を向上させることができる。また、上記第2検出体が布置台に対するフラップ押えの機能を兼ね備えることで、フラップの位置ずれを防止し、且つ第2検出体をフラップに密着させてフラップ長を精度良く検出できる。
【0070】
また、マーキングライト機構を前記検出装置の検出結果に基づいて駆動させる機構とすれば、演算したフラップの長さ及び位置のデータに基づいて前記投光装置を布送り方向に移動させ、前記マーキングライトを照射位置に照射させることができるので、生地のセット位置の決定を作業者の判断にのみ頼ることもなく、生地セットによる縫製の誤動作を防止することができ、縫製作業が迅速且つ確実なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 玉縁縫いミシンの一実施形態を示す側面図
【図2】 図1に示す玉縁縫いミシンの要部の動作を示す正面図
【図3】 図1に示す玉縁縫いミシンのフラップ供給装置の構成を示す側面図
【図4】 図3のフラップ供給装置の要部の構成を示す側面
【図5】 本実施形態の検出装置の移動体の搬送装置の構成を示した斜視図
【図6】 図1に示す玉縁縫いミシンのマーキングライト装置の構成を示す斜視図
【図7】 本実施形態における制御装置に対する電気的接続を示す構成図
【図8】 本実施形態の玉縁縫いミシンのフラップの縫製における検出装置とマーキングライト機構および布転送機構の動作を中心とするフローチャート
【図9】 布転送機構の移動量を示す説明図
【図10】 フラップつきポケットの一般的な製造工程を示す説明図
【図11】 図10(d)の工程における縫合体の斜視図
【図12】 従来の玉縁縫いミシンによる玉縁縫いの一工程の状態を示す正面図
【図13】 図12に示す工程より後の一工程の状態を示す正面図
【符号の説明】
1 ミシンテーブル
1a テーブル面
2 ミシン本体
3 布転送機構
4 折り重ね機構
5 コーナーメス機構
6 フラップ供給装置
7 布供給装置
7a 第1供給装置
7b 第2供給装置
8 布置台
9 検出装置
10 マーキングライト機構
11 制御装置
29 ウェブ
29a 布押え部
39 フラップ駆動機構
39a 把持機構
42 反射板
43 移動体
44 フラップ押え
45 回動アーム
46 光学窓
47 光学窓
48 LEDセンサ
49 ラインセンサ
55 マーキングライト
56 投光装置
57 搬送機構
58 操作部
60 プーリ
61 ベルト
63 操作ペダル
W 身生地
E 玉布
F フラップ
G1 ポケット袋外側裁断片
G2 ポケット袋外側裁断片
H ポケット孔
C 切り込み

Claims (3)

  1. 玉縁布上にフラップを重ねた状態で保持し、前記重合布を縫い針手前の第1位置から縫い針後方の第2位置へと移動する布転送機構と、
    前記第1位置の近傍に配置されフラップが載置される布置台を有し、布置台上のフラップを第1位置で布転送機構に保持された玉縁布上へと移送するフラップ供給装置とを備える玉縁縫いミシンにおいて、
    前記布置台上に載置されるフラップの布送り方向における位置を検出する検出装置と、
    前記第1位置を前記検出結果に基づいて決定するとともにこの結果に基づいて布転送機構を第1位置へと駆動するように制御する制御装置と
    を備えることを特徴とする玉縁縫いミシン。
  2. 1台のマーキングライトを配設した投光装置を布送り方向に往復自在に搬送させる搬送装置と、前記検出装置の検出結果に基づいて照射位置を決定し前記搬送装置の駆動を制御する制御装置とからなるマーキングライト装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の玉縁縫いミシン。
  3. 玉縁布上にフラップを重ねた状態で保持し、前記重合布を縫い針手前の第1位置から縫い針後方の第2位置へと移動する布転送機構と、
    前記第1位置の近傍に配置されフラップが載置される布置台を有し、布置台上のフラップを第1位置で布転送機構に保持された玉縁布上へと移送するフラップ供給装置とを備える玉縁縫いミシンにおいて、
    前記布置台上に載置されるフラップの布送り方向における位置情報を記憶する記憶手段と、
    前記位置情報に基づいて第1位置を決定し、この決定に基づいて布転送機構を駆動するように制御する制御装置と
    を備えることを特徴とする玉縁縫いミシン。
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