JP3936204B2 - 駐車支援装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、目標駐車位置までの移動を支援する駐車支援装置に関し、特に、旋回しながら後退することによる目標駐車位置への移動を支援する駐車支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
運転者の駐車操作を支援する駐車支援装置として特開2001−163235号公報に開示されている技術が知られている。この技術は、現在位置から運転者の設定した目標駐車位置へ切り返し操作を行うことなく、1回の後退移動で目標駐車位置への移動が可能な場合にのみ、目標駐車位置への自動操舵あるいは操舵ガイドによって運転者の駐車操作を支援するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、この技術では、1回の後退移動では目標駐車位置への移動が不可能な場合には、運転者が支援装置の支援なしに自ら切り返し操作を行う必要がある。しかしながら、切り返し操作は運転操作の中でも比較的難しい操作とされ、苦手としている運転者が多く、適切な位置への切り返しによる移動は簡単ではない。このように、1回の後退移動で目標駐車位置への移動が可能な位置に車両を移動させること自体が困難であり、支援装置が有効に機能する場合が限られていた。
【0004】
そこで本発明は、目標駐車位置への移動が1回の後退移動では不可能で、切り返し操作が必要とされる場合でも有効な駐車支援が可能な駐車支援装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る駐車支援装置は、初期位置から運転者が設定した目標駐車位置への旋回しながらの後退移動による駐車操作を支援する駐車支援装置において、目標駐車位置における車両中心を原点とし、目標駐車位置における車両の前後方向をY軸とし、可能な操舵によれば、初期位置から目標駐車位置へと後退によって到達する経路の設定が不能と判定した場合には、目標駐車位置へと接近するための後退経路を算出して、この後退経路に沿った移動を支援し、算出した後退経路に沿った移動後に車両が停止し、運転者が車両の移動方向を前進に切り替えた場合には、運転者が適切な切り返し操作を行うために該停止位置からの前進移動による切り返し操作を支援し、この前進移動による切り返し操作の支援では、切り返しによる到達位置に至る前進経路を算出し、到達位置における車両全体中のY座標の最大値y max2 が、後退経路における車両全体中のY座標の最大値y max を越えないことを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、1回の後退移動では目標駐車位置への移動が不能な場合であっても、目標駐車位置へ近接する位置への移動を支援するため、その後の切り返し操作が容易になる。
【0008】
また、運転者が車両の移動方向を前進方向に切り替えた時点からは、操舵を戻す切り返し操作を支援し、再度後退に切り替えた時に後退時の支援操作を行うことで確実な切り返し操作によって後退、前進を繰り返すことで1回の後退移動では不可能な目標駐車位置への移動が可能となる。
【0010】
また、前進経路に沿った移動範囲を制限することで切り返し操作時に車両を必要以上に大きく前後へ往復移動させることがなく、適切な切り返し操作を行うことができる。また、前進方向を監視する装置等を設けずとも、道路からのはみ出しを予防することができる。
【0011】
前進移動による切り返し操作の支援では、次回の後退移動により目標駐車位置へと到達するため経路を算出可能なように、Y軸と車両の中心とが近接するとともに、車両の中心から車両の前後方向に延長した線とY軸とのなす角が最小となる到達位置への前進経路を演算し、この前進経路に沿った移動を支援することが好ましい。
【0012】
前進時に、上述のY軸に近接し、Y軸と車両の前後方向延長線とのなす角が最小となる位置に移動するよう前進経路を演算して案内することで、次の後退移動時に小さな舵角で目標駐車位置へと移動することができる。
【0013】
少なくとも後退時の支援動作中に、車両が後退経路上を移動するよう舵角を自動的に変更する自動操舵装置を備えていることが好ましく、切り返し操作の支援も行う場合には、その場合、つまり前進時も自動操舵を行うことが好ましい。
【0014】
支援動作は前進経路、後退経路を運転者に案内して、前進経路、後退経路に沿った移動自体は運転者の操作に任せてもよいが、自動操舵装置により操舵を行うと、確実に前進経路、後退経路に沿った移動ができるので好ましい。
【0015】
操作支援や目標駐車位置設定は、音声出力装置で音声により案内するか、画像表示装置で画像表示により案内することが好ましい。画像または音声により誘導や状況説明等を行うことで確実な支援を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0017】
図1は本発明に係る駐車支援装置100の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る駐車支援装置100は、走行制御装置110と自動操舵装置120とを含み、制御装置である駐車支援ECU1により制御される。駐車支援ECU1は、本発明に係る設定手段を兼ねるものであり、CPU、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成され、走行制御装置110の制御を行う走行制御部10と自動操舵装置の制御を行う操舵制御部11とを有している。この走行制御部10と操舵制御部11とは駐車支援ECU1内でハード的に区分されていてもよいが、ハード的には同一のCPU、ROM、RAM等を用い、ソフト的に区分されていてもよい。
【0018】
走行制御装置110は、前述した走行制御部10と制動系、駆動系により構成される。制動系は各輪へ付与する制動力をブレーキECU31によって電子制御する電子制御ブレーキ(ECB)システムであって、アクチュエータ34により各輪に配置された油圧ブレーキのホイルシリンダ38へ付加されるブレーキ油圧を調整することで制動力を調整する。ブレーキECU31には、各輪に配置されてその車輪速を検出する車輪速センサ32と、車両の加速度を検出する加速度センサ33、アクチュエータ34内に配置されており、内部およびホイルシリンダ38に付加される油圧を検出する図示していない油圧センサ群、ブレーキペダル37とアクチュエータ34との間に接続されているマスタシリンダ35の油圧を検出するマスタシリンダ(M/C)油圧センサ36の各出力信号が入力されている。
【0019】
駆動系を構成するエンジン22はエンジンECU21によって制御され、エンジンECU21とブレーキECU31は走行制御部10と相互に情報を通信して協調制御を行う。ここで、エンジンECU21には、トランスミッションのシフト状態を検出するシフトセンサ12の出力が入力されている。
【0020】
自動操舵装置120は、ステアリングホイール40とステアリングギヤ41との間に配置されたパワーステアリング装置を兼ねる駆動モータ42と、ステアリングの変位量を検出する変位センサ43とを備え、操舵制御部11は駆動モータ42の駆動を制御するとともに、変位センサ43の出力信号が入力されている。
【0021】
走行制御部10と操舵制御部20とを備える駐車支援ECU1には、車両後方の画像を取得するための後方カメラ15で取得した画像信号と、駐車支援にあたって運転者の操作入力を受け付ける入力手段16の出力信号が入力されるとともに、運転者に対して画像により情報を表示するディスプレイ13と、音声により情報を提示するスピーカー14が接続されている。このディスプレイ13とスピーカー14が本発明に係る指示手段、報知手段を構成している。
【0022】
本駐車支援装置を用いた駐車支援処理について具体的に説明する前に、一般的な駐車操作について簡単に説明する。図2は、駐車操作時における車両位置を示す図である。ここでは、車両5を道路6に面した駐車区画7内に道路に直交する形で駐車させる、一般的ないわゆる車庫入れ操作を例に説明する。以下、目標駐車位置5tにおける車体中心を原点とする座標系(x,y,θ)を用いて車両の位置、方向を表す。この座標系は、目標駐車位置5tにおける車体の左右方向をx軸とし、前後方向をy軸としており、θは、y軸と車両の前後方向(以下、車両の向きと呼ぶ。)のなす角度であり、y軸から左回りに図るものとする。
【0023】
車両5をAの位置、方向(xA,yA,θA)に停車させて、ここから後退により目標駐車位置5tを目指した場合、最大舵角をとることで、その車両中心は、一定の回転半径を有する軌跡l1をたどり、目標駐車位置へと到達させることができる。
【0024】
しかし、道路の構造や障害物の存在などによりAよりy軸よりで、かつ、車体の向きθを小さいB(xB,yB,θB)までしか達することができず、この位置、姿勢から駐車操作を行った場合、そこから最大舵角をとり、最小回転半径で後退しても、とり得る軌跡l2によっては目標駐車位置へ1回の後退移動で到達することはできない。駐車区画7が構造物で仕切られた車庫の場合や、駐車区画7の隣接区画に他車両が存在するなど駐車区画7の周囲に障害物が存在する場合には、C位置より後退することはできない。この場合、Cから舵角を中立に戻しつつ一旦前進することで、軌跡l3をたどりDまで到達した後、再度、操舵しながら車両を後退させることにより軌跡l4をたどって車両を目標駐車位置に到達させる必要がある。これが一般に切り返しと呼ばれる運転操作である。最初の駐車位置や道路6の形状、障害物の位置によっては、この切り返し操作を複数回繰り返す必要がある。本発明に係る駐車支援装置はこの切り返し操作を支援するものである。
【0025】
以下、本発明に係る駐車支援装置の駐車支援操作について具体的に説明する。図3は支援操作処理の全体を説明するフローチャートであり、図4はそのうちの切り返し操作の支援処理部分を説明するフローチャートである。これらの処理は駐車支援ECU1の指示により行われるものである。
【0026】
実際の制御に入るには、運転者が初期停車位置において、後方カメラ15で撮像した画像を表示しているディスプレイ13を見ながら、入力手段16を操作することにより、駐車支援モードに設定して、画面上に表示されている駐車枠を移動させることで、目標駐車位置5tの設定を行う。この設定が完了したら、図3に示される支援操作処理がスタートする。
【0027】
まず、ステップS1では、駐車位置への経路設定完了フラグXsetに初期値である0をセットする。このXsetは1の時に現在位置から目標駐車位置5tへ1回の後退移動で到達できる経路が設定されていることを意味し、0の時には1回の後退移動では設定が不能であることを意味する。
【0028】
続く、ステップS2では、目標位置への到達経路設定処理を行う。つまり、初期位置P(x0,y0,θ0)から目標駐車位置5t(0,0,0)までの経路を求める。具体的には、図4に示される処理において、ステップS201で、まず車両から見た目標駐車位置の位置とその向きを求める。これは、画像認識処理による方法、ディスプレイ画像中での駐車枠の位置、方向から求める方法などが適用可能である。ここから、目標駐車位置と現在の車両位置との関係および目標駐車位置に対する現在の車両の向きがわかるから、ステップS202では、現在の車両の位置および車両の向きを目標駐車位置を原点とする上述の座標系における座標位置へと換算することで、現在位置座標(x,y,θ)を求める。次に、ステップS203では、自動操舵装置120により設定可能な舵角および舵角操作量の範囲内(可能な操舵範囲内)で1回の後退移動で現在位置から到達可能な範囲内に目標駐車位置が存在するか否かを判定する。経路設定が可能と判定した場合には、ステップS204へと移行し、Xsetに1を設定した後、ステップS205へと移行して、現在位置から目標駐車位置に至る最適な経路と、経路位置に対する舵角および舵角操作量を算出し、経路設定処理を終了する。
【0029】
一方、ステップS203でこのような経路の設定が不能であると判定した場合には、ステップS206へと移行して目標到達位置へと接近するための後退経路を算出し、経路設定処理を終了する。この経路は、一般的には速やかに最大舵角へ移行して、最大舵角のまま後退することで目標到達位置へと接近する経路である。
【0030】
以上の経路設定処理は、停止中に行う必要があり、割り込み処理によって停止状態であるか否かを検出し、停止状態でない場合、つまり車両が移動中の場合には、運転者に対してディスプレイ13、スピーカー14により車両を停止させるよう指示し、停止するまでは処理を待機して、停止後に処理を再開することが好ましい。
【0031】
図3に示されるメイン処理に戻ると、続く、ステップS3でXsetの値をチェックする。Xsetが1の時、つまり、目標駐車位置へと直接移動する経路が設定されている場合には、ステップS4へと移行する。
【0032】
ステップS4では、ディスプレイ13およびスピーカ14により運転者に経路設定が完了したことを報知して、シフトレバーを後退位置に設定するよう促す。続く、ステップS5では、駐車支援ECU1の走行制御部10が、エンジンECU21にエンジン22をトルクアップ状態でない場合には、トルクアップするよう指示し、自動操舵を開始する。トルクアップにより、エンジン22は通常のアイドル時より高い回転数で回転することにより、駆動力の高いトルクアップ状態に移行する。このため、アクセル操作を行うことなく、ブレーキペダル37のみで調整できる車速範囲が拡大し、車両のコントロール性が向上する。
【0033】
ここで、運転者がブレーキペダル37を戻すと、そのペダル開度に応じてアクチュエータ34によってホイルシリンダ38に付与されるホイルシリンダ油圧(ブレーキ油圧)が調整され、各輪に付与される制動力を調整することで車速を調整する。このとき、車輪速センサ32で検出している車速が上限車速を超えないようアクチュエータ34で各ホイルシリンダ38に付与するブレーキ油圧を調整することで制動力を付与して上限車速のガードを行う。進路上に障害物や歩行者等が存在した場合は、運転者がブレーキペダル37を踏み込むと、それに応じた制動力がブレーキECU31の制御によりアクチュエータ34を経てホイルシリンダ38へと付与されるので安全に減速、停止することができる。
【0034】
ステップS6では、車輪速センサ32から得られる車輪パルス(距離)と操舵角(方向)に基づいて車両の現在位置と方位(姿勢)を算出する。
【0035】
操舵制御部11は変位センサ43の出力を監視しながら、駆動モータ42を制御してステアリングギヤ41を操作することにより、舵角が駐車支援ECU1で求めた位置に応じた舵角変位となるよう制御する(ステップS7)。
【0036】
ステップS8では、現在位置Pが目標位置Ptに到達しているか否かを判定する。この判定においては、現在位置Pが目標位置Ptの近辺の所定のエリア内に到達しているか否かを判定すればよい。このエリアの広さは、後方カメラ15から取得された画像の画像認識の精度や、車速、加速度等から求められる現在位置の判定精度、自動操舵装置120の操舵精度等を基にして設定すればよい。
【0037】
目標位置へ到達していないと判定された場合には、ステップS6へ戻って処理を繰り返すことで、運転者がハンドル操作を行うことなく目標位置Ptまで設定した経路に沿って車両5を移動させることができ、運転者は進路上の安全確認と車速調整に専念することができ、駐車操作が簡便化される。
【0038】
目標位置Pt近傍へ到達したと判定した場合には、ステップS9へと移行して走行制御部10は、エンジンECU21にエンジン22の回転数を下げるよう指示して、トルクダウンを行い、操舵制御部11は、自動操舵制御を終了する。そして、ステップS10では、ディスプレイ13やスピーカー14を介して、運転者に目標駐車位置へ到達したことを報知するとともに、シフトレバーを駐車位置に設定して、エンジンを停止させるよう促し、処理を終了する。
【0039】
一方、ステップS3でXsetが0に設定されていた場合、つまり、目標駐車位置へ1回で後退移動により到達することはできないと判断され、駐車位置へ接近する経路のみが設定されている場合には、ステップS11へと移行する。
【0040】
ステップS11〜S14の処理は、ステップS4〜S7の処理と同一であるため、その説明は省略する。続く、ステップS15では、後退終了条件を満たしているか否かを判定する。この終了条件は、例えば、駐車区画7の隅に車体が接触する位置に到達した場合とすればよい。また、後退移動中に運転者が車両を停止させてシフトレバーを前進側に切り替えた場合も含んでよい。
【0041】
終了条件を満たしていない場合には、ステップS13へ戻り、処理を繰り返すことで、目標駐車位置へ接近しながらの後退を行うことができる。このようにすることで、目標駐車位置へ1回の後退移動により到達できない場合には、目標駐車位置へ可能な限り接近することで、切り返しを簡単に行うことができる。
【0042】
ステップS15で終了条件を満たしていた場合には、次にステップS16へと移行し、今度は前進による切り返し処理を行う。まず、ステップS16では、切り返しによる到達位置、方向(x2,y2,θ2)とそれに至る経路、操舵量変化を求める。この到達位置は、現在位置、向き(x1,y1,θ1)から可能な操舵角、操舵量の範囲内で前進した場合に、x2、θ2の絶対値をできるだけ小さくする最短距離として設定される。これにより、次の後退移動時に1回で目標駐車位置へと到達する可能性を高めることができる。さらに、この到達位置における車両5全体中のy座標値の最大値ymax2が、これまでの後退移動中における車両5全体中のy座標値の最大値ymaxを越えないように設定する。このようにすると、目標駐車位置からy軸方向に大きく離れることがないので、無駄な前後進による切り返し移動を行うことがなく、また、初期停車位置が例えば、道路6の駐車区画7の反対側の端であった場合でもこの道路6の反対側の端から車体の一部でもはみ出すことがなく、安全な切り返し動作が行える。
【0043】
このステップS16の処理中は、停止状態であることが好ましいので、割り込み処理によって停止状態であるか否かを検出し、停止状態でない場合、つまり車両が移動中の場合には、運転者に対してディスプレイ13、スピーカー14により車両を停止させるよう指示し、停止するまでは処理を待機して、停止後に処理を再開することが好ましい。
【0044】
続いて、ステップS17では、ディスプレイ13およびスピーカ14により運転者に切り返しの経路設定が完了したことを報知して、シフトレバーを前進位置に設定し、前進するよう促す。続く、ステップS18、S19では、進行方向は逆であるが、ステップS6、S7と同様に現在位置を算出し、経路に応じた舵角設定を行うことで、所定の切り返し経路を前進する。ステップS20では、切り返し経路誘導の終了条件が満たされているか否かを判定する。この終了条件は、到達目標位置(x2,y2,θ2)に近接した位置に達した場合のほか、前進移動中に運転者が車両を停止させてシフトレバーを後退側に切り替えた場合も含んでよい。
【0045】
終了条件を満たしていない場合には、ステップS18へ戻り、処理を繰り返すことで、前進しながら自動的に舵角を中立位置へと戻すことができる。これにより、初期停車位置よりも1回の後退移動で目標駐車位置への到達可能性が高くなる位置へ車両を移動させることができる。
【0046】
ステップS20で終了条件を満たしていた場合には、ステップS2へと戻る。これにより、1回の後退移動で目標駐車位置への到達が可能でない場合には、切り返し操作を繰り返すことで、最終的には目標駐車位置へ1回の後退移動で到達が可能な位置へと車両を移動させて、目標駐車位置へと到達することが可能となる。
【0047】
以上の説明では、初期停車位置から目標駐車位置までの移動の全てにおいて自動操舵装置120によって操舵を行う場合を説明したが、その操舵の一部または全部を運転者が行うようにしてもよい。具体的には、自動操舵装置120を省略し、ディスプレイ13やスピーカ14により運転者に必要な操舵を案内して、適切な経路に誘導するようにしてもよい。あるいは、運転者が進行方向を視認しがたい後退時には、自動操舵を用い、運転者が進行方向を視認しやすい前進時のみは自動操舵を用いずに、操舵案内にとどめてもよい。
【0049】
切り返し支援時の前後進それぞれの終了条件は、到達目標位置への到達を厳密に判定する必要はない。到達を厳密に判定することなく、運転者の前後進の切り替えを優先することで、入力手段16の操作を最小限に抑えて、支援時の運転操作以外の操作を減らすことで、操作性が向上する。
【0050】
以上の説明では、トルクアップ/トルクダウンを自動的に行うことで、駐車操作時にブレーキ操作のみでコントロールできる速度範囲を拡大する例を説明してきたが、トルクアップ/トルクダウンを自動的に行う必要はなく、速度調整については通常の操作時と同様の操作を行うようにしてもよい。
【0051】
また、以上の説明では、可能な操舵範囲として、舵角および舵角操作量が所定の範囲に入っている場合を例に説明したが、初期停車位置で据え切り等による舵角変更を行い、最大舵角で後退した場合も可能な操舵範囲に含めてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、目標駐車位置へ1回の後退移動での到達が不能な場合であっても、目標駐車位置近傍までの後退移動を支援することで、その後の切り返し操作を容易にする。
【0053】
さらに、切り返し支援を行うことで、初期停車位置からは目標駐車位置へ1回の後退移動での到達が不能な場合であっても、1度または複数度切り返しを行うことで、目標駐車位置へ確実に車両を導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駐車支援装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置における駐車支援制御の概要を説明する図である。
【図3】本発明に係る駐車支援制御を示すフローチャートである。
【図4】図3における経路設定処理を示すフローチャートである
【符号の説明】
1…駐車支援ECU、10…走行制御部、11…操舵制御部、12…シフトセンサ、13…ディスプレイ、14…スピーカー、15…後方カメラ、16…入力手段、21…エンジンECU、22…エンジン、31…ブレーキECU、32…車輪速センサ、33…加速度センサ、34…アクチュエータ、35…マスタシリンダ、36…油圧センサ、37…ブレーキペダル、38…ホイルシリンダ、40…ステアリングホイール、41…ステアリングギヤ、42…駆動モータ、43…変位センサ、5…車両、6…道路、7…駐車区画、100…駐車支援装置、110…走行制御装置、120…自動操舵装置。
Claims (6)
- 初期位置から運転者が設定した目標駐車位置への旋回しながらの後退移動による駐車操作を支援する駐車支援装置において、
前記目標駐車位置における車両中心を原点とし、前記目標駐車位置における車両の前後方向をY軸とし、
可能な操舵によれば、初期位置から目標駐車位置へと後退によって到達する経路の設定が不能と判定した場合には、前記目標駐車位置へと接近するための後退経路を算出して、この後退経路に沿った移動を支援し、
算出した前記後退経路に沿った移動後に車両が停止し、運転者が車両の移動方向を前進に切り替えた場合には、運転者が適切な切り返し操作を行うために該停止位置からの前進移動による切り返し操作を支援し、
この前進移動による切り返し操作の支援では、前記切り返しによる到達位置に至る前進経路を算出し、
前記到達位置における車両全体中のY座標の最大値y max2 が、前記後退経路における車両全体中のY座標の最大値y max を越えないことを特徴とする駐車支援装置。 - 前記前進移動による切り返し操作の支援では、次回の後退移動により前記目標駐車位置へと到達するため経路を算出可能なように、前記Y軸と車両の中心とが近接するとともに、前記車両の中心から車両の前後方向に延長した線と前記Y軸とのなす角が最小となる前記到達位置への前記前進経路を演算し、この前進経路に沿った移動を支援することを特徴とする請求項1記載の駐車支援装置。
- 少なくとも後退時の支援動作中に、車両が前記後退経路上を移動するよう舵角を自動的に変更する自動操舵装置を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の駐車支援装置。
- 前記駐車支援装置は、前進時の支援動作中も舵角変更を行うことを特徴とする請求項3記載の駐車支援装置。
- 操作支援や目標駐車位置設定を音声により案内する音声出力装置をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駐車支援装置。
- 操作支援や目標駐車位置設定を画像表示により案内する画像表示装置をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の駐車支援装置。
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