JP3189301B2 - 車両用誘導駐車装置 - Google Patents
車両用誘導駐車装置Info
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Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用誘導駐車装置、特
に現代制御理論に基づく車両用誘導駐車装置に関する。
に現代制御理論に基づく車両用誘導駐車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車を自動操縦によって所
定位置に駐車させるための自動駐車システムが知られて
いる。この自動駐車システムにおいて用いられる駐車方
法としては予め走行経路を設定しこの設定された走行経
路どおりに車両を誘導する固定経路誘導方式と、駐車開
始時の車両の座標及び方位と駐車完了時の車両の座標及
び方位とから必要な操舵角を求めこれに基づいて車両の
誘導を行う地点間誘導方式等が知られている。
定位置に駐車させるための自動駐車システムが知られて
いる。この自動駐車システムにおいて用いられる駐車方
法としては予め走行経路を設定しこの設定された走行経
路どおりに車両を誘導する固定経路誘導方式と、駐車開
始時の車両の座標及び方位と駐車完了時の車両の座標及
び方位とから必要な操舵角を求めこれに基づいて車両の
誘導を行う地点間誘導方式等が知られている。
【0003】しかし、これら2方式を単独で用いたので
は駐車開始時の初期位置及び方位に運転者が車両を運転
していかなければならない問題や途中の障害物が考慮に
入っていないため車両が例えば壁などに接触してしまう
問題があった。
は駐車開始時の初期位置及び方位に運転者が車両を運転
していかなければならない問題や途中の障害物が考慮に
入っていないため車両が例えば壁などに接触してしまう
問題があった。
【0004】そこで、例えば実開昭60−16206号
公報に開示された自動駐車装置のようにこれら2方式を
組合せ、駐車開始位置までは地点間誘導方式により誘導
し、駐車開始位置から駐車完了位置までは固定経路誘導
方式により誘導することが提案されている。
公報に開示された自動駐車装置のようにこれら2方式を
組合せ、駐車開始位置までは地点間誘導方式により誘導
し、駐車開始位置から駐車完了位置までは固定経路誘導
方式により誘導することが提案されている。
【0005】一方、このような方式を用いず、現代制御
理論を車両の軌道追従制御に用いて自動駐車を行う試み
が提案されている。
理論を車両の軌道追従制御に用いて自動駐車を行う試み
が提案されている。
【0006】周知のごとく、現代制御理論においては、
あるシステムを安定に制御する際出力値と目標値との偏
差に応じて入力値を変更する古典制御と異なり、システ
ムの状態変数を制御に使用することを特徴としており、
例えばm入力、p出力、n次元(状態変数n)のシステ
ムを考えると、このシステムの状態は一般にxを状態変
数,uを入力,yを出力とすると、 dx/dt=Ax+Bu ・・・(1) y=Cx ・・・(2) と表すことができる。但し、u,x,y,A,B,Cは
それぞれ図17に示すようなマトリクスで表現される。
すなわち、現在の状態と入力値から状態変化が定まり、
現在の状態から出力が定まるモデルである。
あるシステムを安定に制御する際出力値と目標値との偏
差に応じて入力値を変更する古典制御と異なり、システ
ムの状態変数を制御に使用することを特徴としており、
例えばm入力、p出力、n次元(状態変数n)のシステ
ムを考えると、このシステムの状態は一般にxを状態変
数,uを入力,yを出力とすると、 dx/dt=Ax+Bu ・・・(1) y=Cx ・・・(2) と表すことができる。但し、u,x,y,A,B,Cは
それぞれ図17に示すようなマトリクスで表現される。
すなわち、現在の状態と入力値から状態変化が定まり、
現在の状態から出力が定まるモデルである。
【0007】そして、このようなシステムを安定化させ
るための手法として2次形式評価関数を最小にするレギ
ュレータ手法が知られており、この手法においては評価
関数
るための手法として2次形式評価関数を最小にするレギ
ュレータ手法が知られており、この手法においては評価
関数
【0008】
【数1】
【0009】を最小にする解がu=Fxなるフィードバ
ック関数となることが知られている。但し、Fはあるマ
トリクスであり、これらの式を用いてシステムを目標の
状態に制御するのである。
ック関数となることが知られている。但し、Fはあるマ
トリクスであり、これらの式を用いてシステムを目標の
状態に制御するのである。
【0010】発明者等は先にこのような現代制御を用い
て三輪車両の軌道追従制御を行うことを提案している
(第30回自動制御連合講演会)。すなわち、図16に
示すように駐車完了位置を(0,0)とし、駐車区画の
ほぼ中心を通る直線をX軸とし、X軸に垂直な方向をY
軸とする座標系X−Yにおける車両位置を(x,y)、
軌道上の走行距離をz、目標とするガイドラインをX軸
とした場合、車輪が滑らない条件下では車両の軌道は dθ/dz=1/L・tan(α) dy/dz=sin(θ) ・・・(3) で表される。但し、Lは車両のホイールベース、θはX
軸に対する車両10の姿勢角、αは車両10の操舵角で
ある。dz/dx=1/cos(θ)であるから 、 dθ/dx=1/Lcos(θ)・tan(α) dy/dx=tan(θ) となる。状態変数θの代わりにtan(θ)を用いる
と、 dtan(θ)/dx=tan(α)/Lcos3 (θ) であるから、車両の挙動を示す状態方程式は結局
て三輪車両の軌道追従制御を行うことを提案している
(第30回自動制御連合講演会)。すなわち、図16に
示すように駐車完了位置を(0,0)とし、駐車区画の
ほぼ中心を通る直線をX軸とし、X軸に垂直な方向をY
軸とする座標系X−Yにおける車両位置を(x,y)、
軌道上の走行距離をz、目標とするガイドラインをX軸
とした場合、車輪が滑らない条件下では車両の軌道は dθ/dz=1/L・tan(α) dy/dz=sin(θ) ・・・(3) で表される。但し、Lは車両のホイールベース、θはX
軸に対する車両10の姿勢角、αは車両10の操舵角で
ある。dz/dx=1/cos(θ)であるから 、 dθ/dx=1/Lcos(θ)・tan(α) dy/dx=tan(θ) となる。状態変数θの代わりにtan(θ)を用いる
と、 dtan(θ)/dx=tan(α)/Lcos3 (θ) であるから、車両の挙動を示す状態方程式は結局
【0011】
【数2】
【0012】となる。この(4)式が(1)式に対応す
るものである。そして、この(4)式と前述のレギュレ
ータ問題の解としての(2)式に基づきy=0(すなわ
ちX軸に沿った)となる制御系が設計される。
るものである。そして、この(4)式と前述のレギュレ
ータ問題の解としての(2)式に基づきy=0(すなわ
ちX軸に沿った)となる制御系が設計される。
【0013】図18,図19にはこのようにして設計さ
れた制御系に基づき、車庫等の駐車区画の入口中心線を
x軸(ガイドライン)にとった場合の車両の軌跡が示さ
れている。図18は初期姿勢角θ=−0.5rad (x軸
を中心として右回りを正)の時の軌跡、図19は初期姿
勢θ=1.55rad の時の軌跡であり、いずれもx軸上
に車両が誘導されている。
れた制御系に基づき、車庫等の駐車区画の入口中心線を
x軸(ガイドライン)にとった場合の車両の軌跡が示さ
れている。図18は初期姿勢角θ=−0.5rad (x軸
を中心として右回りを正)の時の軌跡、図19は初期姿
勢θ=1.55rad の時の軌跡であり、いずれもx軸上
に車両が誘導されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、状態方程
式及びレギュレータ手法を用いて車両を誘導することに
より自動駐車を行うことが可能となるが、例えば図19
において車両の軌跡がX軸から大きくオーバシュートし
ていることからも理解されるように、車両の初期姿勢角
が90度近傍かそれ以上となると所望の軌道上に誘導す
ることができない問題があった。
式及びレギュレータ手法を用いて車両を誘導することに
より自動駐車を行うことが可能となるが、例えば図19
において車両の軌跡がX軸から大きくオーバシュートし
ていることからも理解されるように、車両の初期姿勢角
が90度近傍かそれ以上となると所望の軌道上に誘導す
ることができない問題があった。
【0015】これは、車両の状態は前述の(4)式で記
述されるものの、その姿勢角θが90度となってしまう
とtanθや1/cosθが不定となり、車両の状態を
原理上決定できなくなってしまうこと、及び90度以上
は本手法の適用限界を外れることに基づく。従って、こ
のような制御を種々の状況下にある実際の誘導駐車に適
用する場合、例えば図20に示されるように駐車スペー
ス11が道路にたいしてほぼ直角に近い場合には誘導駐
車できない問題があった。
述されるものの、その姿勢角θが90度となってしまう
とtanθや1/cosθが不定となり、車両の状態を
原理上決定できなくなってしまうこと、及び90度以上
は本手法の適用限界を外れることに基づく。従って、こ
のような制御を種々の状況下にある実際の誘導駐車に適
用する場合、例えば図20に示されるように駐車スペー
ス11が道路にたいしてほぼ直角に近い場合には誘導駐
車できない問題があった。
【0016】また、図20に示された状況で駐車スペー
ス11の前方に広いスペースがない場合、車両運転者な
らば後進して駐車不可能になった時には一旦前進し、そ
の後、後進して駐車することができるが、従来のように
後進制御のみを行っていた場合にはこのような切り返し
を行うことができず、駐車スペースに誘導することがで
きない問題があった。
ス11の前方に広いスペースがない場合、車両運転者な
らば後進して駐車不可能になった時には一旦前進し、そ
の後、後進して駐車することができるが、従来のように
後進制御のみを行っていた場合にはこのような切り返し
を行うことができず、駐車スペースに誘導することがで
きない問題があった。
【0017】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
なされたものであり、その目的は車両の姿勢角がどのよ
うな状況であっても確実に車両を車庫等の駐車区画に誘
導できるとともに、前進制御をも行うことによって切り
返しが必要な狭いスペースにおいても確実に駐車区画に
誘導することができる車両用誘導駐車装置を提供するこ
とにある。
なされたものであり、その目的は車両の姿勢角がどのよ
うな状況であっても確実に車両を車庫等の駐車区画に誘
導できるとともに、前進制御をも行うことによって切り
返しが必要な狭いスペースにおいても確実に駐車区画に
誘導することができる車両用誘導駐車装置を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の車両用誘導駐車装置は図1に示されるよう
に、駐車区画に対して予め設定されたガイドライン上に
車両が位置するように車両の操舵角を制御し、車両を駐
車区画に誘導する車両用誘導駐車装置において、車両が
前進あるいは後進のいずれであるかを判定する判定手段
2と、仮ガイドラインを設定するものであって、前記仮
ガイドラインに対する車両の姿勢角が90度未満となる
ように、前後進に応じて前記仮ガイドラインを設定する
設定手段3と、前記仮ガイドライン上に車両が位置する
ように、前記仮ガイドラインに対する位置、姿勢角及び
操舵角間の前後進に応じた以下の関係式 前進時: α=tan-1{Lcos3(θp){f1Yp−f2t
an(θp)}} 後進時: α=tan-1{Lcos3(θp){f1Yp+f2t
an(θp)}} 但し、Yp:車両の位置 θp:車両の姿勢角 α:車両の操舵角 L:車両のホイールベース f1、f2:定数 に従い車両の操舵角を算出する演算手段4と、算出され
た前記操舵角に基づき車両の操舵を制御する制御手段5
とを有し、前記設定手段は、車両の姿勢角を90度未満
に維持しつつ、前記仮ガイドラインを前記ガイドライン
に近づけるように順次回転させることを特徴とする。
に、本発明の車両用誘導駐車装置は図1に示されるよう
に、駐車区画に対して予め設定されたガイドライン上に
車両が位置するように車両の操舵角を制御し、車両を駐
車区画に誘導する車両用誘導駐車装置において、車両が
前進あるいは後進のいずれであるかを判定する判定手段
2と、仮ガイドラインを設定するものであって、前記仮
ガイドラインに対する車両の姿勢角が90度未満となる
ように、前後進に応じて前記仮ガイドラインを設定する
設定手段3と、前記仮ガイドライン上に車両が位置する
ように、前記仮ガイドラインに対する位置、姿勢角及び
操舵角間の前後進に応じた以下の関係式 前進時: α=tan-1{Lcos3(θp){f1Yp−f2t
an(θp)}} 後進時: α=tan-1{Lcos3(θp){f1Yp+f2t
an(θp)}} 但し、Yp:車両の位置 θp:車両の姿勢角 α:車両の操舵角 L:車両のホイールベース f1、f2:定数 に従い車両の操舵角を算出する演算手段4と、算出され
た前記操舵角に基づき車両の操舵を制御する制御手段5
とを有し、前記設定手段は、車両の姿勢角を90度未満
に維持しつつ、前記仮ガイドラインを前記ガイドライン
に近づけるように順次回転させることを特徴とする。
【0019】
【作用】前述したように、車両の姿勢角が90度近傍か
それ以上となると原理的に制御不可能となるが、本発明
では従来のようにガイドラインを固定するのではなく、
車両の姿勢角が90度未満となるようにガイドライン
(仮ガイドライン)を設定し、この仮ガイドラインを本
来のガイドラインに近づけ、最終的に本来のガイドライ
ンに一致するように回転させて制御を可能とするもので
ある。
それ以上となると原理的に制御不可能となるが、本発明
では従来のようにガイドラインを固定するのではなく、
車両の姿勢角が90度未満となるようにガイドライン
(仮ガイドライン)を設定し、この仮ガイドラインを本
来のガイドラインに近づけ、最終的に本来のガイドライ
ンに一致するように回転させて制御を可能とするもので
ある。
【0020】すなわち、設定手段3が仮ガイドラインに
対する車両の姿勢角が90度未満となるように仮ガイド
ラインを設定する。
対する車両の姿勢角が90度未満となるように仮ガイド
ラインを設定する。
【0021】さらに、狭いスペースで切り返し等が必要
な場合を考慮し、車両が前進かあるいは後進かを判定手
段2にて判定し、設定手段3ではこの前後進に応じて仮
ガイドラインを設定する。
な場合を考慮し、車両が前進かあるいは後進かを判定手
段2にて判定し、設定手段3ではこの前後進に応じて仮
ガイドラインを設定する。
【0022】そして、位置、姿勢角及び前進/後進に応
じて設定されたガイドラインに沿って車両の操舵を制御
するが、このために演算手段4は前進あるいは後進に応
じて前式に従い操舵角を算出する。この式は車両の状態
方程式
じて設定されたガイドラインに沿って車両の操舵を制御
するが、このために演算手段4は前進あるいは後進に応
じて前式に従い操舵角を算出する。この式は車両の状態
方程式
【0023】
【数3】
【0024】から導かれる関係式である。
【0025】すると、車両が切り返しを行うために前進
する場合にもガイドラインに沿って操舵制御されるた
め、車両を駐車区画に誘導することができる。
する場合にもガイドラインに沿って操舵制御されるた
め、車両を駐車区画に誘導することができる。
【0026】
【実施例】以下、図面を用いながら本発明にかかる車両
用誘導駐車装置の好適な実施例を説明する。
用誘導駐車装置の好適な実施例を説明する。
【0027】図2には本実施例における車両の概略構成
図が示されている。車両10のリア部には後述するよう
に車両の位置や姿勢角を検出するための位置センサ12
が設けられている。この位置センサ12からの検出信号
は電子制御装置ECU14に入力され、所定の演算処理
を行って操舵角を算出し、制御信号として操舵角アクチ
ュエータ16に出力する構成である。このECU14が
後述するようにガイドラインを漸次設定する設定手段及
び操舵角を算出する演算手段として機能することとな
る。なお、本実施例ではアクセルやブレーキ、及び前後
退の選択を行うためのシフトレバー操作は運転者が手動
で行うものとしている。もちろん、アクセルやブレーキ
操作をも制御装置で制御する構成とすることもできる
が、このように操舵角のみを制御装置で制御し、他は運
転者が制御する構成とすることにより、車両周囲の障害
物を運転者が認識してそれを回避する行動(ブレーキ操
作による停止)を直ちに行うことが可能となる。
図が示されている。車両10のリア部には後述するよう
に車両の位置や姿勢角を検出するための位置センサ12
が設けられている。この位置センサ12からの検出信号
は電子制御装置ECU14に入力され、所定の演算処理
を行って操舵角を算出し、制御信号として操舵角アクチ
ュエータ16に出力する構成である。このECU14が
後述するようにガイドラインを漸次設定する設定手段及
び操舵角を算出する演算手段として機能することとな
る。なお、本実施例ではアクセルやブレーキ、及び前後
退の選択を行うためのシフトレバー操作は運転者が手動
で行うものとしている。もちろん、アクセルやブレーキ
操作をも制御装置で制御する構成とすることもできる
が、このように操舵角のみを制御装置で制御し、他は運
転者が制御する構成とすることにより、車両周囲の障害
物を運転者が認識してそれを回避する行動(ブレーキ操
作による停止)を直ちに行うことが可能となる。
【0028】図5には本実施例における位置センサ12
の構成が示されている。位置センサ12は発光素子12
aと受光素子12bを有しており、軸回りに回動可能に
取り付けられている。また、この位置センサ12と同様
の位置センサが駐車すべき車庫の所定位置にも取り付け
られており、同様に軸回りに回動可能に取り付けられて
いる。そして、互いに回動して最大光度で受光する位置
をサーチし、その位置で回動を停止する。この時の車両
側及び位置センサの回動位置をそれぞれδv 、δp とす
ると、図6において車両10の位置(X,Y)及び姿勢
角θは次式から算出される。
の構成が示されている。位置センサ12は発光素子12
aと受光素子12bを有しており、軸回りに回動可能に
取り付けられている。また、この位置センサ12と同様
の位置センサが駐車すべき車庫の所定位置にも取り付け
られており、同様に軸回りに回動可能に取り付けられて
いる。そして、互いに回動して最大光度で受光する位置
をサーチし、その位置で回動を停止する。この時の車両
側及び位置センサの回動位置をそれぞれδv 、δp とす
ると、図6において車両10の位置(X,Y)及び姿勢
角θは次式から算出される。
【0029】 X=L’cos(δp)+Lp Y=L’sin(δp) θ=δv+(π/2−δp) なお、車庫の長さLpは既知であり、また車両と車庫と
の相対距離L’は例えば車両に取り付けた超音波センサ
等により別個に測定することができる。
の相対距離L’は例えば車両に取り付けた超音波センサ
等により別個に測定することができる。
【0030】このようにして車両の位置(X,Y)及び
姿勢角θが検出された後、ECU14では現代制御理論
を用いて操舵角を制御する。
姿勢角θが検出された後、ECU14では現代制御理論
を用いて操舵角を制御する。
【0031】図3にはECU14での処理フローチャー
トが示されている。まず、車両10の運転席近傍に設け
られた操作スイッチONにより駐車開始モードがスター
トする。そして、S101にて駐車完了位置を(0,
0)とするX,Y座標系での車両10の位置(X,Y)
及び姿勢角θを前述の方法により検出する。
トが示されている。まず、車両10の運転席近傍に設け
られた操作スイッチONにより駐車開始モードがスター
トする。そして、S101にて駐車完了位置を(0,
0)とするX,Y座標系での車両10の位置(X,Y)
及び姿勢角θを前述の方法により検出する。
【0032】次に、S107に移行してISが−1であ
るか否かが判定される。このフラグISは車両のシフト
レバーが前進位置にあるか、あるいは後進位置にあるか
を判定するフラグであり、シフトレバーに設けられた位
置センサ15からの検出信号を基にECU14は前進位
置にあるか後進位置にあるかを判定し、車両運転者が後
進位置にシフトレバーを設定した場合にはIS=1に設
定され、前進位置に設定された場合にはIS=−1に設
定される。従って、車両の後部が駐車区画方向に向いて
おり、車両を後進させるべく車両運転者がシフトレバー
を後進位置に設定している場合にはこのステップにNO
と判定されることとなる。
るか否かが判定される。このフラグISは車両のシフト
レバーが前進位置にあるか、あるいは後進位置にあるか
を判定するフラグであり、シフトレバーに設けられた位
置センサ15からの検出信号を基にECU14は前進位
置にあるか後進位置にあるかを判定し、車両運転者が後
進位置にシフトレバーを設定した場合にはIS=1に設
定され、前進位置に設定された場合にはIS=−1に設
定される。従って、車両の後部が駐車区画方向に向いて
おり、車両を後進させるべく車両運転者がシフトレバー
を後進位置に設定している場合にはこのステップにNO
と判定されることとなる。
【0033】そして、既出の車両の状態を示す式(4)
【0034】
【数4】
【0035】に従い操舵角を算出するが、前述したよう
に姿勢角θが90度近傍かそれ以上の場合には制御を行
うことが不可能である。
に姿勢角θが90度近傍かそれ以上の場合には制御を行
うことが不可能である。
【0036】そこで、本実施例においては、車両の誘導
を行うためのガイドライン(図6におけるX軸)を漸次
変更して仮ガイドラインとし、この仮ガイドラインに沿
って車両を誘導することを特徴としている。このため最
初に設定した座標系X−Yを車両の位置に応じて仮の座
標系Xp−Ypとし、この座標系Xp−Ypにおいて制
御を行い、座標系Xp−Ypを変更し、最終的にX−Y
座標系において(0、0)に車両を誘導するのである。
を行うためのガイドライン(図6におけるX軸)を漸次
変更して仮ガイドラインとし、この仮ガイドラインに沿
って車両を誘導することを特徴としている。このため最
初に設定した座標系X−Yを車両の位置に応じて仮の座
標系Xp−Ypとし、この座標系Xp−Ypにおいて制
御を行い、座標系Xp−Ypを変更し、最終的にX−Y
座標系において(0、0)に車両を誘導するのである。
【0037】図3におけるS101はこの座標系Xp −
Yp を設定するためのステップであり、その詳細が図4
に示されている。図4において、座標系設定ロジックが
起動すると、まずS200にて起動時フラグがONか否
かが判定される。起動時ではONに設定されているた
め、YESと判定されS201に移行する。このS20
1では起動時フラグをOFFに設定して次回の処理に備
え、S202に移行する。S202ではXp −Yp 座標
系の原点(X0 ,Y0 )を X0 =XM , Y0 =0 に設定する。なお、XM は車庫前方1〜2m程度に設定
される。そして、次のステップ203において、このX
M と車両を結ぶ直線とY軸とのなす角θa 及び座標の回
転角θm が算出される。すなわち、 θa =atant(X−X0 ,Y−Y0 ),θm =−θa である。なお、関数atant(x,y)は(x,y)
よりθa を求める所定の関数である。
Yp を設定するためのステップであり、その詳細が図4
に示されている。図4において、座標系設定ロジックが
起動すると、まずS200にて起動時フラグがONか否
かが判定される。起動時ではONに設定されているた
め、YESと判定されS201に移行する。このS20
1では起動時フラグをOFFに設定して次回の処理に備
え、S202に移行する。S202ではXp −Yp 座標
系の原点(X0 ,Y0 )を X0 =XM , Y0 =0 に設定する。なお、XM は車庫前方1〜2m程度に設定
される。そして、次のステップ203において、このX
M と車両を結ぶ直線とY軸とのなす角θa 及び座標の回
転角θm が算出される。すなわち、 θa =atant(X−X0 ,Y−Y0 ),θm =−θa である。なお、関数atant(x,y)は(x,y)
よりθa を求める所定の関数である。
【0038】S203にてθa 及びθm が算出された
後、S204にてXM と車両を結ぶ直線と車両の進行方
向とのなす角θp が算出される。図7にはθ、θa 、θ
p の関係が示されている。すなわち、 θp =θ−θa ・・・(5) である。そして、次のS205にてθp の絶対値ABS
(θp )と所定のθMAX(π/2以下)との大小比較が
行われる。このステップでNOと判定された場合には車
両の姿勢角が大きいことを意味し、次のS206にて座
標の回転角θm を設定しなおす。すなわち、Xp −Yp
座標系におけるガイドラインXp を車両の進行方向に設
定するために θm =−θ とする。そして、次回の処理において再度座標変換が必
要であることを示すためにS207にて再座標変換フラ
グをONとする。なお、S205にてYESと判定され
た場合にはS206を経ることなくS207に移行し、
XM と車両を結ぶ直線をガイドラインXp に設定する。
後、S204にてXM と車両を結ぶ直線と車両の進行方
向とのなす角θp が算出される。図7にはθ、θa 、θ
p の関係が示されている。すなわち、 θp =θ−θa ・・・(5) である。そして、次のS205にてθp の絶対値ABS
(θp )と所定のθMAX(π/2以下)との大小比較が
行われる。このステップでNOと判定された場合には車
両の姿勢角が大きいことを意味し、次のS206にて座
標の回転角θm を設定しなおす。すなわち、Xp −Yp
座標系におけるガイドラインXp を車両の進行方向に設
定するために θm =−θ とする。そして、次回の処理において再度座標変換が必
要であることを示すためにS207にて再座標変換フラ
グをONとする。なお、S205にてYESと判定され
た場合にはS206を経ることなくS207に移行し、
XM と車両を結ぶ直線をガイドラインXp に設定する。
【0039】このようにして座標系Xp −Yp が設定さ
れた後、図3においてS102に移行しXp 、Yp 、θ
p を計算する。これらの値の計算には前述のステップで
算出された座標回転角θm 及びS100にて検出された
車両の位置(X,Y)が用いられる。すなわち、 Xp =( X−X0 )cos(θm )+(Y−Y0 )sin(θm ) Yp =−(X−X0 )sin(θm )+(Y−Y0 )cos(θm ) である。また、θp は既出の(5)式で算出される。
れた後、図3においてS102に移行しXp 、Yp 、θ
p を計算する。これらの値の計算には前述のステップで
算出された座標回転角θm 及びS100にて検出された
車両の位置(X,Y)が用いられる。すなわち、 Xp =( X−X0 )cos(θm )+(Y−Y0 )sin(θm ) Yp =−(X−X0 )sin(θm )+(Y−Y0 )cos(θm ) である。また、θp は既出の(5)式で算出される。
【0040】Xp −Yp 座標系における車両の位置(X
p ,Yp )及び姿勢角θp が算出された後、次のS10
3に移行する。このS103は制御のタイミングを設定
するステップであり、Xp が一定値減少した時点で制御
が開始される。積分器はこのタイミングで加算を行うた
め、運転者のアクセルあるいはブレーキ操作により車両
が停止あるいは速度が変化した場合でも時間に依存しな
いので精度よく制御を行うことができる。
p ,Yp )及び姿勢角θp が算出された後、次のS10
3に移行する。このS103は制御のタイミングを設定
するステップであり、Xp が一定値減少した時点で制御
が開始される。積分器はこのタイミングで加算を行うた
め、運転者のアクセルあるいはブレーキ操作により車両
が停止あるいは速度が変化した場合でも時間に依存しな
いので精度よく制御を行うことができる。
【0041】このS103でYESと判定された場合に
は次のS104に移行し、車両の操舵角αが算出され
る。この操舵角αの算出は、前述した車両の状態方程式
(4)式及びレギュレータの解である(2)式から算出
される。具体的には、(2)式と(4)式から tan(α)/Lcos3 (θp )=f1 Yp +f2 tan(θp ) が成立ち、従って、 α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp +f2 tan(θp )}} により操舵角αが算出される。なお、Lは車両10のホ
イールベースである。
は次のS104に移行し、車両の操舵角αが算出され
る。この操舵角αの算出は、前述した車両の状態方程式
(4)式及びレギュレータの解である(2)式から算出
される。具体的には、(2)式と(4)式から tan(α)/Lcos3 (θp )=f1 Yp +f2 tan(θp ) が成立ち、従って、 α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp +f2 tan(θp )}} により操舵角αが算出される。なお、Lは車両10のホ
イールベースである。
【0042】S104にて操舵角αが算出された後、S
105にてECU14は操舵アクチュエータ16に制御
信号を送り、操舵角制御を実行する。操舵制御が行われ
た後、S106にてXが0以下であるか否かが判定され
る。前述したように(0,0)を駐車完了位置としてい
るため、Xが0より大きいと判定された場合には車両の
駐車は未だ完了していないことを意味し、再びS100
に移行して位置の検出及びS101の座標系の設定が行
われる。
105にてECU14は操舵アクチュエータ16に制御
信号を送り、操舵角制御を実行する。操舵制御が行われ
た後、S106にてXが0以下であるか否かが判定され
る。前述したように(0,0)を駐車完了位置としてい
るため、Xが0より大きいと判定された場合には車両の
駐車は未だ完了していないことを意味し、再びS100
に移行して位置の検出及びS101の座標系の設定が行
われる。
【0043】S101の座標系の設定においては、前述
したように図4に示される処理が行われるが、図4のS
200においては起動時フラグがOFFとなっているた
めこのステップでNOと判定され、S208に移行す
る。このS208では再座標変換フラグがONか否かが
判定され、前述のS207にて再座標変換フラグがON
されているためYESと判定されてS209に移行す
る。このS209ではθ−θa の絶対値ABS(θ−θ
a )と所定のθmax との大小比較が行われ、YESと判
定された場合にはS210にてθm =−θa と設定して
ガイドラインをXMと車両を結ぶ直線に変更する。そし
て、S211に移行し、車両の位置Yの絶対値ABS
(Y)と所定のYd (車庫前方0〜1m)との大小比較
が行われる。また、S209にてNOと判定された場合
にはS210を経ることなくこのS211に移行する。
このステップでNOと判定された場合、すなわち車両が
未だ車庫から離れている場合には再び図2に示されるS
102に移行し、操舵制御が実行される。一方、このス
テップでYES、すなわち車両10が車庫に十分近づい
たと判定された場合にはS212に移行する。
したように図4に示される処理が行われるが、図4のS
200においては起動時フラグがOFFとなっているた
めこのステップでNOと判定され、S208に移行す
る。このS208では再座標変換フラグがONか否かが
判定され、前述のS207にて再座標変換フラグがON
されているためYESと判定されてS209に移行す
る。このS209ではθ−θa の絶対値ABS(θ−θ
a )と所定のθmax との大小比較が行われ、YESと判
定された場合にはS210にてθm =−θa と設定して
ガイドラインをXMと車両を結ぶ直線に変更する。そし
て、S211に移行し、車両の位置Yの絶対値ABS
(Y)と所定のYd (車庫前方0〜1m)との大小比較
が行われる。また、S209にてNOと判定された場合
にはS210を経ることなくこのS211に移行する。
このステップでNOと判定された場合、すなわち車両が
未だ車庫から離れている場合には再び図2に示されるS
102に移行し、操舵制御が実行される。一方、このス
テップでYES、すなわち車両10が車庫に十分近づい
たと判定された場合にはS212に移行する。
【0044】S212以降の各ステップにおいては、X
p −Yp 座標系をX−Y座標系に一致させるように漸次
回転させて制御を行うステップである。すなわち、まず
X0をX0 =0に設定する。これは駐車完了位置を座標
系の原点に設定することを意味する。そして、θm の絶
対値ABS(θm )と所定のθd との大小比較が行われ
る。なお、θd は0.1〜0.5rad 程度に設定され
る。このステップでNO、すなわち座標の回転角が未だ
大きい場合にはS214に移行し、座標系Xp −Yp で
の車両の姿勢角θp の絶対値と前述の所定のθd との大
小比較が行われる。 このステップでNOと判定された
場合にはS102に移行して制御を続け、一方YESと
判定された場合にはこの座標系Xp −Yp において車両
の姿勢角が十分小さくなったことを意味し、S215に
移行する。S215ではθm の符号が判別され、YES
すなわちθm が正である場合にはS216に移行してθ
m =θm +θd としてX−Y座標系に近づけるように回
転させ、θm が負の場合にはS218にてθm =θm −
θd としてX−Y座標系に近づけるように回転させてS
102に移行する。また、S213にて座標の回転角θ
m が所定のθd より小さい場合、すなわち座標系Xp −
Yp がX−Y座標系にほとんど一致する場合にはS21
7に移行し、座標の回転角θmを0に設定してX−Y座
標系に一致させてS102に移行する。
p −Yp 座標系をX−Y座標系に一致させるように漸次
回転させて制御を行うステップである。すなわち、まず
X0をX0 =0に設定する。これは駐車完了位置を座標
系の原点に設定することを意味する。そして、θm の絶
対値ABS(θm )と所定のθd との大小比較が行われ
る。なお、θd は0.1〜0.5rad 程度に設定され
る。このステップでNO、すなわち座標の回転角が未だ
大きい場合にはS214に移行し、座標系Xp −Yp で
の車両の姿勢角θp の絶対値と前述の所定のθd との大
小比較が行われる。 このステップでNOと判定された
場合にはS102に移行して制御を続け、一方YESと
判定された場合にはこの座標系Xp −Yp において車両
の姿勢角が十分小さくなったことを意味し、S215に
移行する。S215ではθm の符号が判別され、YES
すなわちθm が正である場合にはS216に移行してθ
m =θm +θd としてX−Y座標系に近づけるように回
転させ、θm が負の場合にはS218にてθm =θm −
θd としてX−Y座標系に近づけるように回転させてS
102に移行する。また、S213にて座標の回転角θ
m が所定のθd より小さい場合、すなわち座標系Xp −
Yp がX−Y座標系にほとんど一致する場合にはS21
7に移行し、座標の回転角θmを0に設定してX−Y座
標系に一致させてS102に移行する。
【0045】このように、車両の位置及び姿勢角に応じ
て制御を行う際の座標系Xp −Ypを漸次変更すること
によりX−Y座標系における姿勢角が90度近傍あるい
はそれ以上でも制御を行うことができ、最終的にS10
6にてXが0以下と判定され駐車が終了する。
て制御を行う際の座標系Xp −Ypを漸次変更すること
によりX−Y座標系における姿勢角が90度近傍あるい
はそれ以上でも制御を行うことができ、最終的にS10
6にてXが0以下と判定され駐車が終了する。
【0046】図8及び図9には車両の姿勢角が90度及
びそれ以上の場合における本実施例の制御例が示されて
おり、座標系Xp −Yp が車両の位置に応じて漸次回転
して制御が行われることが理解される。すなわち、図8
においてはXp −Yp 座標系におけるガイドラインであ
るXp 軸がX軸に一致するように漸次回転する例が示さ
れており、また図9においては車両の進行方向に平行な
方向をガイドラインとする座標系Xr −Yr が示され、
その後Xp 軸をガイドラインとするXp −Yp座標系が
設定される例が示されている。両図において、車両10
はその都度ガイドライン上に位置するように誘導され、
最終的にガイドラインが車庫のほぼ中心を通る直線(図
8、図9におけるX軸)に一致するために車庫に誘導さ
れる様子が理解される。
びそれ以上の場合における本実施例の制御例が示されて
おり、座標系Xp −Yp が車両の位置に応じて漸次回転
して制御が行われることが理解される。すなわち、図8
においてはXp −Yp 座標系におけるガイドラインであ
るXp 軸がX軸に一致するように漸次回転する例が示さ
れており、また図9においては車両の進行方向に平行な
方向をガイドラインとする座標系Xr −Yr が示され、
その後Xp 軸をガイドラインとするXp −Yp座標系が
設定される例が示されている。両図において、車両10
はその都度ガイドライン上に位置するように誘導され、
最終的にガイドラインが車庫のほぼ中心を通る直線(図
8、図9におけるX軸)に一致するために車庫に誘導さ
れる様子が理解される。
【0047】一方、車両の前部が駐車区画方向に向いて
いる場合や切り返しを行う場合に車両運転者がシフトレ
バーを前進位置に設定した場合にはフラグISが1とな
るため図3のS107にてYESと判定され、S500
すなわち図21のフローチャートに移行することとな
る。
いる場合や切り返しを行う場合に車両運転者がシフトレ
バーを前進位置に設定した場合にはフラグISが1とな
るため図3のS107にてYESと判定され、S500
すなわち図21のフローチャートに移行することとな
る。
【0048】この図21に示されたフローチャートは図
4に示されたフローチャートと次の点で相違している。
すなわち、S204にてθp の計算が行われた後にS3
00にて座標を設定する処理に移行する。このS300
の処理は例えば図12に示されているように車両が駐車
区画方向に向いている場合にガイドラインを道路に平行
な方向に設定するための処理であり、その詳細が図10
に示されている。図10において、まずS301で車両
の位置が判定される。これは位置のY座標が正か否かで
判定され、図12に示されるように車両が図中右方向に
位置している場合にはYESと判定される。そして、S
304に移行して車両の姿勢角θの大小比較が行われ
る。
4に示されたフローチャートと次の点で相違している。
すなわち、S204にてθp の計算が行われた後にS3
00にて座標を設定する処理に移行する。このS300
の処理は例えば図12に示されているように車両が駐車
区画方向に向いている場合にガイドラインを道路に平行
な方向に設定するための処理であり、その詳細が図10
に示されている。図10において、まずS301で車両
の位置が判定される。これは位置のY座標が正か否かで
判定され、図12に示されるように車両が図中右方向に
位置している場合にはYESと判定される。そして、S
304に移行して車両の姿勢角θの大小比較が行われ
る。
【0049】すなわち、 −π≦θ<0 を満たすか否かが判定される。このステップでYES
(図12に示されるような場合にはθ=−π/2である
からYESと判定される)と判定された場合には道路に
平行な方向にガイドラインを設定すべくS305にてθ
m =π/2に設定する。
(図12に示されるような場合にはθ=−π/2である
からYESと判定される)と判定された場合には道路に
平行な方向にガイドラインを設定すべくS305にてθ
m =π/2に設定する。
【0050】一方、車両が図12において駐車区画に対
して図中左方向に位置している場合にはYが負となるか
らS301にてNOと判定され、S302に移行する。
そして姿勢角θの大小比較が行われ、 0≦θ<π を満たす場合、すなわち車両が駐車区画方向にむいてい
る場合にはガイドラインを車両進行方向に設定すべくS
305にてθm =−π/2に設定する。
して図中左方向に位置している場合にはYが負となるか
らS301にてNOと判定され、S302に移行する。
そして姿勢角θの大小比較が行われ、 0≦θ<π を満たす場合、すなわち車両が駐車区画方向にむいてい
る場合にはガイドラインを車両進行方向に設定すべくS
305にてθm =−π/2に設定する。
【0051】このようにしてガイドラインが設定された
後は、図3のS102以降の処理に移行して前述したよ
うな操舵制御が行われるが、ここで注意すべきはIS=
−1に設定されている場合には前述したようにS104
にて操舵角 α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp +f2 tan(θp )}} が算出されるのではなく、前進制御に対応するため α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp −f2 tan(θp )}} により操舵角を算出することである。このため、S10
4ではIS=−1か否かを判定し、IS=1のときは前
述した α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp +f2 tan(θp )}} にて操舵角を算出し、一方IS=−1のときは α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp −f2 tan(θp )}} にて操舵角を算出する。
後は、図3のS102以降の処理に移行して前述したよ
うな操舵制御が行われるが、ここで注意すべきはIS=
−1に設定されている場合には前述したようにS104
にて操舵角 α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp +f2 tan(θp )}} が算出されるのではなく、前進制御に対応するため α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp −f2 tan(θp )}} により操舵角を算出することである。このため、S10
4ではIS=−1か否かを判定し、IS=1のときは前
述した α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp +f2 tan(θp )}} にて操舵角を算出し、一方IS=−1のときは α=tan-1{Lcos3 (θp ){f1 Yp −f2 tan(θp )}} にて操舵角を算出する。
【0052】このようにシフトレバーの位置に対応させ
て制御則を変更することにより、前進あるいは後進いず
れの場合にもガイドラインに沿って車両を誘導すること
が可能となる。従って、図12に示されるような場合に
はまず最初に進行方向に平行なガイドラインに沿って前
進し、その後車両運転者がシフトレバーを後進位置に設
定したのちに駐車区画のほぼ中心を通るガイドラインに
沿って後進制御が行われ駐車区画へ誘導される。
て制御則を変更することにより、前進あるいは後進いず
れの場合にもガイドラインに沿って車両を誘導すること
が可能となる。従って、図12に示されるような場合に
はまず最初に進行方向に平行なガイドラインに沿って前
進し、その後車両運転者がシフトレバーを後進位置に設
定したのちに駐車区画のほぼ中心を通るガイドラインに
沿って後進制御が行われ駐車区画へ誘導される。
【0053】また、図13に示されるように後進制御が
行われている際に曲がりきれずに駐車区画の一端に衝突
してしまう場合、車両運転者はこの時点でシフトレバー
を前進位置に設定し、従ってこの時のガイドラインに沿
って前進制御が行われて切り返しが行われ、再び運転者
がシフトレバーを後進位置に設定すると後進制御が開始
し、駐車区画に誘導されることとなる。
行われている際に曲がりきれずに駐車区画の一端に衝突
してしまう場合、車両運転者はこの時点でシフトレバー
を前進位置に設定し、従ってこの時のガイドラインに沿
って前進制御が行われて切り返しが行われ、再び運転者
がシフトレバーを後進位置に設定すると後進制御が開始
し、駐車区画に誘導されることとなる。
【0054】さらに、この図21に示されたフローチャ
ートが図4に示されたフローチャートと異なる点は、S
211にてNO、すなわち車両10が未だ車庫から離れ
た位置にいる場合にはS400の処理に移行し、座標設
定を行うことである。このS400の処理の詳細は図1
1に示されている。図11において、まずS401にて
車両の位置が判定される。これは位置のY座標が正か否
かで判定され、図14や図15に示されるように車両が
図中右方向、かつ車庫から遠い位置に存在する場合には
YESと判定される。そして、S402に移行してガイ
ドラインを道路に平行な方向に設定すべくθm =−π/
2に設定する。一方、S401にてNO、すなわち車両
が車庫に対して左方向に位置している場合にはS403
に移行し、ガイドラインを道路に平行な方向に設定すべ
くθm =π/2に設定する。
ートが図4に示されたフローチャートと異なる点は、S
211にてNO、すなわち車両10が未だ車庫から離れ
た位置にいる場合にはS400の処理に移行し、座標設
定を行うことである。このS400の処理の詳細は図1
1に示されている。図11において、まずS401にて
車両の位置が判定される。これは位置のY座標が正か否
かで判定され、図14や図15に示されるように車両が
図中右方向、かつ車庫から遠い位置に存在する場合には
YESと判定される。そして、S402に移行してガイ
ドラインを道路に平行な方向に設定すべくθm =−π/
2に設定する。一方、S401にてNO、すなわち車両
が車庫に対して左方向に位置している場合にはS403
に移行し、ガイドラインを道路に平行な方向に設定すべ
くθm =π/2に設定する。
【0055】従って、車両が車庫から遠い位置にいる場
合で図14あるいは図15に示されるように車両が路側
に近い場合(図14)や車両が道路に対してほぼ垂直の
場合(図15)、車両運転者が後進のみでは路側に衝突
すると判断してシフトレバーを前進位置に設定した場合
にはガイドラインが道路に平行な方向に設定されるた
め、図14及び図15に示されるようにシフトレバーの
前進及び後進の切替により車両は道路に平行な方向に誘
導制御され、あとは前述したガイドラインの漸次変更制
御により車庫まで誘導されることになる。
合で図14あるいは図15に示されるように車両が路側
に近い場合(図14)や車両が道路に対してほぼ垂直の
場合(図15)、車両運転者が後進のみでは路側に衝突
すると判断してシフトレバーを前進位置に設定した場合
にはガイドラインが道路に平行な方向に設定されるた
め、図14及び図15に示されるようにシフトレバーの
前進及び後進の切替により車両は道路に平行な方向に誘
導制御され、あとは前述したガイドラインの漸次変更制
御により車庫まで誘導されることになる。
【0056】このように、本実施例ではシフトレバーの
設定位置、すなわち前進/後進の設定位置に応じてガイ
ドライン及び制御則を変更しているため、通常の車両運
転者が行う切り返しを自動で行うことができ、狭いスペ
ースでも確実に車両を車庫に誘導できる。
設定位置、すなわち前進/後進の設定位置に応じてガイ
ドライン及び制御則を変更しているため、通常の車両運
転者が行う切り返しを自動で行うことができ、狭いスペ
ースでも確実に車両を車庫に誘導できる。
【0057】なお、本実施例においてはアクセルやブレ
ーキ操作、システムの始動操作は車両運転者が行うよう
にしているが、これらをすべて自動で行う構成を採用す
ることにより人が出入りできないような狭いスペースに
車両を誘導することが可能となる。
ーキ操作、システムの始動操作は車両運転者が行うよう
にしているが、これらをすべて自動で行う構成を採用す
ることにより人が出入りできないような狭いスペースに
車両を誘導することが可能となる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における車
両用誘導駐車装置によれば、適宜切り返しを行い車両の
初期位置及び姿勢角によらずに確実に車両を駐車させる
ことができる効果がある。
両用誘導駐車装置によれば、適宜切り返しを行い車両の
初期位置及び姿勢角によらずに確実に車両を駐車させる
ことができる効果がある。
【図1】本発明の構成ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における車両の概略構成図で
ある。
ある。
【図3】同実施例の制御フローチャート図である。
【図4】同実施例における座標系設定のフローチャート
図である。
図である。
【図5】同実施例における位置センサの構成図である。
【図6】同実施例における位置(X,Y)検出の説明図
である。
である。
【図7】同実施例における制御変数の説明図である。
【図8】同実施例における制御例を示す説明図である。
【図9】同実施例における制御例を示す説明図である。
【図10】同実施例における座標系設定のフローチャー
ト図である。
ト図である。
【図11】同実施例における座標系設定のフローチャー
ト図である。
ト図である。
【図12】同実施例における制御例を示す説明図であ
る。
る。
【図13】同実施例における制御例を示す説明図であ
る。
る。
【図14】同実施例における制御例を示す説明図であ
る。
る。
【図15】同実施例における制御例を示す説明図であ
る。
る。
【図16】現代制御理論を用いた車両制御における制御
変数の説明図である。
変数の説明図である。
【図17】現代制御理論を用いた車両制御における制御
変数のマトリクス表示の説明図である。
変数のマトリクス表示の説明図である。
【図18】従来例における制御例を示す説明図である。
【図19】従来例における制御例を示す説明である。
【図20】駐車区画の一例を示す説明図である。
【図21】本発明の一実施例の座標系設定のフローチャ
ート図である。
ート図である。
10 車両 12 位置センサ 14 電子制御装置ECU 16 操舵アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02
Claims (1)
- 【請求項1】 駐車区画に対して予め設定されたガイド
ライン上に車両が位置するように車両の操舵角を制御
し、車両を駐車区画に誘導する車両用誘導駐車装置にお
いて、 車両が前進あるいは後進のいずれであるかを判定する判
定手段と、 仮ガイドラインを設定するものであって、前記仮ガイド
ラインに対する車両の姿勢角が90度未満となるよう
に、前後進に応じて前記仮ガイドラインを設定する設定
手段と、 前記仮ガイドライン上に車両が位置するように、前記仮
ガイドラインに対する位置、姿勢角及び操舵角間の前後
進に応じた以下の関係式 前進時: α=tan-1{Lcos3(θp){f1Yp−f2t
an(θp)}} 後進時: α=tan-1{Lcos3(θp){f1Yp+f2t
an(θp)}} 但し、Yp:車両の位置 θp:車両の姿勢角 α:車両の操舵角 L:車両のホイールベース f1、f2:定数 に従い車両の操舵角を算出する演算手段と、 算出された前記操舵角に基づき車両の操舵を制御する制
御手段と、 を有し、前記設定手段は、車両の姿勢角を90度未満に
維持しつつ、前記仮ガイドラインを前記ガイドラインに
近づけるように順次回転させることを特徴とする車両用
誘導駐車装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17249191A JP3189301B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 車両用誘導駐車装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17249191A JP3189301B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 車両用誘導駐車装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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