JP4097563B2 - 車両用走行支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、目標位置への走行軌跡を求めて、この走行軌跡に車両が追従するよう車両走行の支援を行う車両用走行支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定の走行軌跡に車両が追従して走行するよう操舵支援や自動操舵を行う技術が知られており、この技術を採用した装置として自動走行装置や駐車支援装置(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
【0003】
この特許文献1の技術では、予め設定した走行軌跡から実際の走行軌跡がずれた場合でも、車両の現在位置と目標位置との位置関係に基づいて目標位置へ到達する軌跡を再設定することで、正確にドライバを誘導することが可能となる、と記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−240661号公報(段落0153、0154、図21)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうした走行軌跡の再設定を備えた走行支援装置においても、経路を再設定することが不能と判定した場合には、支援を中止し、運転者に目標位置の再設定や車両位置の支援なしでの移動を要求している。しかしながら、本発明者がこうした経路の再設定が要求されるケースについて検討した結果、実際に車両がたどることが可能な経路に比べて、計算で求められる経路は計算手法により限定されているため、実際には、車両が現在位置から目標位置へ到達可能であるにもかかわらず、計算上目標位置への到達が不能と判定される場合があることを見出した。本発明者の知見によれば、このような場合でも、車両がさらに目標位置へと近づいた場合には、同じ計算手法によっても目標走行軌跡の再設定が可能となる場合があることも見出した。
【0006】
本発明は、このような知見に基づいて、目標位置や目標走行軌跡の再設定をより精度良く行うことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る走行制御装置は、目標位置までの目標走行軌跡を走行距離に対する操舵量の関係として算出し、設定した走行距離−操舵量の関係に応じて操舵支援を行うことにより該目標走行軌跡に沿って車両を誘導するとともに、誘導中に、目標位置の変更があった場合に、目標走行軌跡を再設定する機能を備える車両用走行支援装置において、誘導中に、目標位置の変更があった場合でも、目標位置の変更があったのが、舵角を増大させる方向に操舵を行った後の保舵状態から舵角を中立方向に戻す状態までの間であった場合には、誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導することを特徴とする。あるいは、本発明に係る走行制御装置は、目標位置までの目標走行軌跡を走行距離に対する操舵量の関係として算出し、設定した走行距離−操舵量の関係に応じて操舵支援を行うことにより該目標走行軌跡に沿って車両を誘導するとともに、誘導中に、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合に、目標走行軌跡を再設定する機能を備える車両用走行支援装置において、誘導中に、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合でも、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達したのが、舵角を増大させる方向に操舵を行った後の保舵状態から舵角を中立方向に戻す状態までの間であった場合には、誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導することを特徴とする。
【0008】
このように目標走行軌跡の再設定条件が満たされた場合でも、所定の条件から再設定の反映を回避すべきか否かを判定し、再設定の反映を回避すべきと判定した場合には、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導する。このようにして従前の目標走行軌跡を利用して目標位置まで近づくことで、より経路を再設定しやすい位置へと移動してから経路を再設定することができ、支援装置を有効に活用することができ、操作性が向上する。
【0009】
この目標走行軌跡の再設定条件とは、目標位置の変更、または、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合である。このような場合には、目標位置へと確実に到達するためには、目標走行軌跡を再設定する必要がある。なお、目標位置の変更には、目標位置自体を変更する場合に加えて、目標位置再検出によってその位置を修正する必要が生じた場合を含む。
【0011】
目標走行軌跡の計算値と実際の走行軌跡は、操舵の遅れやセンサの精度等によりずれ、つまり誤差が発生してしまう。この誤差は、操舵の中立状態から計算した場合が最も小さくできる。特に、操舵状態から中立に戻す状態(その前の保舵状態を含む。)においては、この誤差が大きくなりやすく、中立状態へと移行してから経路を再設定したほうが、精度の高い経路再設定が可能となる。
【0014】
目標位置の変更があった場合でも、車両が目標位置を含む目標領域に進入した場合には、誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導するものとしてよい。また、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合でも、車両が目標位置を含む目標領域に進入した場合には、誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導するものとしてよい。
【0015】
車両が目標位置を含む所定の領域の一部に進入した場合には、目標位置から大きくずれる可能性は低く、このような場合に経路の再設定を行うことは、操作を煩雑にしたり、かえって目標位置からずれてしまう可能性があり、好ましくない。したがって、このような場合には、経路の再設定を行わないことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0019】
以下、本発明に係る走行支援装置として駐車支援装置を例に説明する。なお、本発明の特許請求の範囲からは外れるが、以下、本発明の前提となる構成を含む駐車支援装置を参考的な形態としてまず説明する。図1は、本発明の前提となる構成を含む駐車支援装置100のブロック構成図である。この駐車支援装置100は、走行制御装置110と、自動操舵装置120を備えており、制御装置である駐車支援ECU1により制御される。駐車支援ECU1は、CPU、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成され、走行制御装置110の制御を行う走行制御部10と自動操舵装置の制御を行う操舵制御部11とを有している。この走行制御部10と操舵制御部11とは駐車支援ECU1内でハード的に区分されていてもよいが、共通のCPU、ROM、RAM等を用い、ソフト的に区分されていてもよい。
【0020】
走行制御装置110は、前述した走行制御部10と制動系、駆動系により構成される。制動系は各輪へ付与する制動力をブレーキECU31によって電子制御する電子制御ブレーキ(ECB)システムであって、アクチュエータ34により各輪に配置された油圧ブレーキのホイルシリンダ38へ付加されるブレーキ油圧を調整することで制動力を調整する。ブレーキECU31には、各輪に配置されてその車輪速を検出する車輪速センサ32と、車両の加速度を検出する加速度センサ33、アクチュエータ34内に配置されており、内部およびホイルシリンダ38に付加される油圧を検出する図示していない油圧センサ群、ブレーキペダル37とアクチュエータ34との間に接続されているマスタシリンダ35の油圧を検出するマスタシリンダ(M/C)油圧センサ36の各出力信号が入力されている。
【0021】
駆動系を構成するエンジン22はエンジンECU21によって制御され、エンジンECU21とブレーキECU31は走行制御部10と相互に情報を通信して協調制御を行う。ここで、エンジンECU21には、トランスミッションのシフト状態を検出するシフトセンサ12の出力が入力されている。
【0022】
自動操舵装置120は、ステアリングホイール40とステアリングギヤ41との間に配置されたパワーステアリング装置を兼ねる駆動モータ42と、ステアリングの変位量を検出する変位センサ43とを備え、操舵制御部11は駆動モータ42の駆動を制御するとともに、変位センサ43の出力信号が入力されている。
【0023】
走行制御部10と操舵制御部20とを備える駐車支援ECU1には、車両後方の画像を取得するための後方カメラ15で取得した画像信号と、駐車支援にあたって運転者の操作入力を受け付ける入力手段16の出力信号が入力されるとともに、運転者に対して画像により情報を表示するモニタ13と、音声により情報を提示するスピーカー14が接続されている。
【0024】
次に、この駐車支援装置100の動作を具体的に説明する。以下では、いわゆる後退による車庫入れと、縦列駐車の2つの場合の支援動作を例に説明する。図2(a)は、車庫入れの場合、図2(b)は、縦列駐車の場合のそれぞれの目標走行軌跡を説明する図である。
【0025】
図2(a)に示されるように、車庫入れの場合には、道路210に面して設けられた車庫220内へ車両200を収容するものであり、車両200を後退させながら軌跡P1(詳細については後述する。)上を移動するよう誘導する。
【0026】
一方、図2(b)に示されるように、縦列駐車の場合は、道路211に沿って駐車中の別の車両201と202の間に存在する駐車スペース221に車両200を移動させるものであり、車両200を後退させながら軌跡P6を移動するよう誘導する。この軌跡P6を、中間目標位置G0で2つに分割(P61、P62)すると、P61とP62のそれぞれは、前述した車庫入れの場合の軌跡P1に類似する形状を有していることが分かる。以下、基本経路として車庫入れの場合を例に説明し、必要があれば、縦列駐車の場合に適用した場合の違いについて追加して説明を行う。
【0027】
図3は、駐車支援動作の制御フローチャートの一例であり、図4は、この制御において設定される設定走行軌跡(経路)を説明するグラフである。
【0028】
ここで、図3に示される制御は、運転者が入力手段16を操作して、駐車支援制御の開始を駐車支援ECU1に指示してから、指示した目標駐車位置近傍へ到達するまで、あるいは、目標駐車位置へ1回の後退で到達することができないと判定されるまで、運転者が入力手段16から支援動作をキャンセルしない限り駐車支援ECU1により実行される。
【0029】
具体的には、運転者は、車両200の重心が図2(a)のA点に一致するよう車両200を移動させた後、入力手段16により駐車支援動作の開始(図3に示される制御処理の開始)を指示する。そして、運転者はモニタ13に表示されている後方カメラ15で撮像した画像を見ながら、入力手段16を操作することにより、画面上に表示されている矩形の駐車枠を動かして目標駐車位置へと移動させることにより目標駐車位置Gの設定を行う(ステップS2)。この駐車枠は実際の車両の前後左右にそれぞれ所定の余裕をとって設定されている。以下、目標駐車位置Gに配置されたこの駐車枠の示す領域を目標駐車領域230と称する。
【0030】
駐車支援ECU1は、画像認識処理によりG点の位置を求める(ステップS4)。このG点の位置は、例えば現在の車両位置Aを原点とする相対座標として求めればよい。逆に、G点の位置を原点とし、G点における車両の前後方向をZ軸、左右方向をX軸として、現在の車両位置Aの座標を判定してもよい。
【0031】
続いて、現在位置から求めた目標駐車位置Gへと至る経路(走行軌跡)P1を算出する(ステップS6)。この走行軌跡は、図4に示されるように、走行距離に対する操舵角(旋回曲率=旋回半径の逆数)として設定される。このとき設定される軌跡の代表例は、まず、A点からB点まで舵角0(旋回距離句曲率0)で後退し、そこからC点まで操舵角の走行距離に対する変化速度を一定として操舵角を増大させて(舵を切る)、操舵角、旋回曲率が最大で旋回半径が最小旋回半径(Rmin)となる状態に移行し、D点まではこの操舵角を維持し、D点からは逆に操舵角の走行距離に対する変化速度を一定として操舵角を減少させて(舵を戻す)、E点で舵角0の中立状態に移行し、E点から目標駐車位置G点までは、舵角0で直進後退する軌跡を算出する。この結果、走行軌跡AB間とEG間は直線となり、CD間は半径Rminの円弧であり、BC間、DE間は、それぞれ一端が曲率1/Rmin、他端が曲率0のクロソイド曲線となる。
【0032】
なお、開始位置A点と目標駐車位置G点が接近し、その偏向角(現在位置における車両の前後方向軸と目標駐車位置における車両の前後方向のなす角度)θが大きい場合には、直線区間や円弧区間、一方のクロソイド曲線区間が存在しない場合もありうる。
【0033】
このように、走行距離−操舵角の対応として目標走行軌跡を設定することで、車輪速センサ32の出力から求まる走行距離と、変位センサ43の出力から求まる操舵角により、軌跡を移動しているか否かの検出が容易である。また、目標走行軌跡が車両の速度、加速度に依存しないため、制御が簡略化できる利点もある。
【0034】
次に、経路が設定できたか否かを判定する(ステップS8)。車両位置、車両の旋回特性等の条件から現在位置A点から目標位置G点に到達する経路の設定が不能と判定した場合には、ステップS40に移行し、現在位置Aからは目標位置G点に到達できない旨をモニタ13やスピーカー14を用いて運転者に報知し、処理を終了する。運転者は、必要であれば、車両200を移動させて再度駐車支援動作を作動させればよい。
【0035】
目標経路が設定できた場合には、ステップS10に移行して、実際の誘導制御へと移行する。ここで、駐車支援ECU1の走行制御部10は、シフトレバーが後退位置に設定されたら、エンジンECU21にエンジン22をトルクアップするよう指示することが好ましい。これにより、エンジン22は通常のアイドル時より高い回転数で回転し、駆動力の高いトルクアップ状態に移行する。このため、アクセル操作を行うことなく、ブレーキペダル37のみで調整できる車速範囲が拡大し、車両のコントロール性が向上する。運転者がブレーキペダル37を操作すると、そのペダル開度に応じてアクチュエータ34を作動させることでホイルシリンダ38に付与されるホイルシリンダ油圧(ブレーキ油圧)が調整され、各輪に付与される制動力を調整する。これにより車速を調整する。このとき、車輪速センサ32で検出している車速が上限車速を超えないようアクチュエータ34で各ホイルシリンダ38に付与するブレーキ油圧を調整することで制動力を付与して上限車速のガードを行う。
【0036】
誘導制御においては、まず、車両の現在位置の判定を行う(ステップS10)。この現在位置判定は、後方カメラ15で撮像している画像における特徴点の移動を基に判定すればよい。このときの特徴点としては、例えば、前述の目標駐車領域230(本発明における目標位置を含む所定の領域に相当する。)を採用すればよい。また、車輪速センサ32や加速度センサ33の出力を基にした走行距離変化と変位センサ43の出力を基にした舵角変化を基にして判定を行うこともできる。
【0037】
そして、この現在位置(走行距離)を基に先に設定した走行距離−操舵角の設定軌跡に基づいて実際の舵角制御を行う(ステップS12)。具体的には、操舵制御部11は、変位センサ43の出力を監視しながら、駆動モータ42を制御してステアリングギヤ41を操作し、舵角が設定した舵角変位に合致するよう制御する。
【0038】
こうして設定した経路に沿った移動が行われるので、運転者は進路上の安全確認と車速調整に専念することができる。進路上に障害物や歩行者等が存在した場合は、運転者がブレーキペダル37を踏み込むと、それに応じた制動力がブレーキECU31の制御によりアクチュエータ34を経てホイルシリンダ38へと付与されるので安全に減速、停止することができる。
【0039】
次に、現在後方カメラ15で現在撮像している画面中に存在する目標駐車領域230の比率を判定する(ステップS14)。具体的には、この比率αとしきい値αth(例えば50%)とを比較する。
【0040】
αがαth未満の場合には、目標駐車領域230が画面から大きく外れていることから、目標駐車領域230、ひいては目標駐車位置Gの位置判定精度が低下している可能性がある。このような場合に、目標駐車位置Gへと至る経路を再設定しても、その設定精度が確保できず、再設定前、つまり従前の経路より目標駐車位置Gから逸れてしまう経路を設定してしまう可能性もある。そこで、このような場合には、後述する軌跡の再設定処理をパス(回避)してステップS18の目標位置到達判定へと移行する。
【0041】
αがαth以上の場合には、目標駐車領域230の大半が画面内に納まっており、目標駐車領域230、ひいては目標駐車位置Gの位置判定精度が確保されていると判定し、ステップS16へと移行する。ここでは、経路の再設定条件が満たされているか否かを判定する。この経路の再設定条件とは、(1)現在位置の目標経路上からのずれが大きい場合、(2)目標位置自体の変動があった場合、が挙げられる。(1)の現在位置の目標経路上からのずれは、例えば、目標操舵量と実際の操舵量のずれを走行距離に対して積算することで求めることができる。あるいは、目標駐車領域230の位置ずれによっても判定可能である。(2)の目標位置の変動としては、目標駐車位置を変更する場合のほか、目標駐車領域230の位置を再判定した結果、初期の目標駐車位置230の判定位置と今回の判定位置とのずれを検出した場合が挙げられる。このような場合には、従前の経路で移動を続けると、目標駐車位置Gへと移動できない可能性があるため、ステップS6へと戻り、目標駐車位置G点へと至る経路の再設定を行う。
【0042】
一方、ステップS16で経路の修正が必要ないと判定された場合と、ステップS14で目標駐車領域230が画面から大きく外れていると判定された場合には、ステップS18へと移行し、目標駐車位置G点近傍に到達したか否かを判定する。目標駐車位置へ到達していない場合には、ステップS10へと戻ることで、支援制御を継続する。目標駐車位置へと到達したと判定された場合には、ステップS20へと移行し、モニタ13、スピーカー14により運転者に目標駐車位置へと到達した旨を報知して処理を終了する。
【0043】
以上の説明では、目標駐車領域230が後方カメラ15の画角から大きく外れている場合には、経路の再設定判定そのものを回避する場合を説明したが、処理はこれに限られるものではない。
【0044】
図5は、この処理の変形例を示すフローチャートである。この変形例では、ステップS12の舵角制御後、経路の再設定条件を満たしているか否かの判定を先に行い(ステップS13)、再設定が必要な場合には、目標駐車領域230の画面中の存在比αを判定して(ステップS15)、αがαth未満の場合には、ステップS18へ、αがαth以上の場合には、ステップS10へと移行する。これにより、目標駐車領域230が後方カメラ15の画角から大きく外れている場合には、経路の再設定を回避することができ、図3の処理と同様の効果が得られる。
【0045】
なお、経路の再設定そのものを禁止するのではなく、再設定は行いつつ、それを車両誘導に適用するのを回避してもよい。この場合、誘導に用いている経路と最新の設定経路とが異なることを、運転者に対してモニタ13やスピーカー14によって報知することが好ましい。運転者はその際の車両200の現在位置と目標駐車位置Gとの関係から、誘導を続けるべきか、キャンセルしてやり直すべきかを判定することができる。
【0046】
次に、本発明の実施形態に係る駐車支援動作を図6のフローチャートを参照して説明する。ここでは、図2(b)に示される縦列駐車を例に説明する。なお、図3の処理と共通する部分についてはその説明を省略する。
【0047】
この処理は、ステップS4の最終的な目標駐車位置G1を設定するまでの処理は図3の処理と同一である。その後に、これを基にして中間位置G0(例えばA点とG1点の中点とする。)とそのときの偏向角θ(例えば、A点とG1点を結ぶ直線と現在の車両の向きがなす角θ1の2倍とする。)を設定する(ステップS5)。そして、A点からG0点に至る経路とG0点からG1点に至る経路を設定する(ステップS7)。
【0048】
この走行軌跡は、図7に示されるように、走行距離に対する操舵角(旋回曲率=旋回半径の逆数)として設定される。このとき設定される軌跡の代表例は、まず、A点〜G0点までの経路P61は、図4に示される経路P1のAE区間に類似する。一方、G0点からG1点までの経路P62は、この経路P61と舵を逆に切る経路となる。つまり、P61とP62とは、点G0を中心に点対称に配置される。この結果、走行軌跡AB0間とE1G1間は直線となり、C0D0間、C1D1間は半径Rminの円弧であり、B0C0間、D0G0間、G0C1間、D1E1間は、それぞれ一端が曲率1/Rmin、他端が曲率0のクロソイド曲線となる。なお、中間位置G0の選び方によっては、P61とP62は点対称ではなくなる。
【0049】
経路判定処理(ステップS8、S40)と実際の誘導制御(ステップS10、S12)は、図3のフローチャートの処理と同一である。なお、最初の段階では、G0までの経路P61のみを用いて誘導制御を行う。つまり、初期段階では、G0が目標位置となる。その後、現在位置が舵角の戻し範囲にあるか否かを判定する(ステップS14a)。具体的には、図7に示された設定経路における少なくともD0〜G0間、およびD1〜E1間であり、好ましくは、ともにそれに先行する保舵区間の一部を含む。すなわち、F0〜G0間およびF1〜E1間とすることが好ましい。
【0050】
この位置に存在する場合、現在は操舵を戻している途中であることを意味する。このような場合には、車両200の目標駐車スペース221に対する偏向角θの変動が特に大きい。そのため、目標位置G0、G1の位置判定精度も低下する可能性がある。このような場合に、目標位置G0、G1へと至る経路を再設定しても、その設定精度が確保できず、再設定前、つまり従前の経路より目標位置G0、G1から逸れてしまう経路を設定してしまう可能性もある。そこで、このような場合には、後述する軌跡の再設定処理をパス(回避)してステップS18の目標位置到達判定へと移行する。その後の処理は、図3のフローチャートと同一である。
【0051】
操舵戻し中でないと判定した場合には、偏向角の変動も小さく、目標駐車スペース221、ひいては目標位置G0、G1の位置判定精度が確保されていると判定し、ステップS16へと移行する。その後の処理は図3のフローチャートの処理と同一である。
【0052】
ここでは、縦列駐車の場合を説明したが、車庫入れの場合も同様に操舵戻し区間の手前から操舵が中立に至るまでの領域(少なくともDE間、好ましくはFE間)での経路再設定を回避すればよい。このようにすると、位置測定誤差が発生しやすい状況で経路を再設定することがないので、精度の高い経路再設定のみを実行することができ、走行支援の支援性が向上する。
【0053】
また、縦列駐車の場合も図3に示される制御と同様の制御を行うことができる。この場合には、画像認識による修正は、最終目標駐車位置G1だけでなく、中間目標位置G0に対しても行うことが好ましい。
【0054】
さらに、以上に述べた目標の駐車領域230の一部に車両が進入した場合には、再計算を停止することが好ましい。車両がこのように目標の駐車領域230へ進入してからは発生しうる駐車位置のずれは比較的小さく、経路の再設定を行う必要性が低いと考えられるからである。
【0055】
以上の説明では、自動操舵機能を有する駐車支援装置における実施例を説明してきたが、操舵を自動的に切り替えるのではなく、運転者に対して適切な操舵量を指示する操舵ガイダンスを行う駐車支援装置でも同様に用いることができる。また、駐車支援装置に限らず、経路に応じた移動を誘導する走行支援装置、レーンキープシステム等にも適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、目標位置の判定精度が低下する可能性がある所定の条件(操舵角を戻し操作中である場合)を満たしている場合には、経路の再設定条件が満たされた場合でも、再設定を回避して従前の経路によって誘導を行い、これらの条件が満たされなくなった段階で経路の再設定を行うことにより、目標位置を精度良く判定し、経路を再設定する際の精度を向上させることができる。このため、走行支援装置の支援性が向上し、その操作性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前提となる構成を含む駐車支援装置100のブロック構成図である。
【図2】 車庫入れと、縦列駐車の場合のそれぞれの目標走行軌跡を説明する図である。
【図3】 図1の装置における駐車支援動作の制御フローチャートの一例である。
【図4】 図3の制御で設定される設定走行軌跡を説明するグラフである。
【図5】 図3の処理の変形例を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施形態に係る駐車支援動作の制御フローチャート例である。
【図7】 図6の制御で設定される設定走行軌跡を説明するグラフである。

Claims (4)

  1. 目標位置までの目標走行軌跡を走行距離に対する操舵量の関係として算出し、設定した走行距離−操舵量の関係に応じて操舵支援を行うことにより該目標走行軌跡に沿って車両を誘導するとともに、誘導中に、目標位置の変更があった場合に、前記目標走行軌跡を再設定する機能を備える車両用走行支援装置において、
    誘導中に、前記目標位置の変更があった場合でも、前記目標位置の変更があったのが、舵角を増大させる方向に操舵を行った後の保舵状態から舵角を中立方向に戻す状態までの間であった場合には、前記誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導することを特徴とする車両用走行支援装置。
  2. 目標位置までの目標走行軌跡を走行距離に対する操舵量の関係として算出し、設定した走行距離−操舵量の関係に応じて操舵支援を行うことにより該目標走行軌跡に沿って車両を誘導するとともに、誘導中に、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合に、前記目標走行軌跡を再設定する機能を備える車両用走行支援装置において、
    誘導中に、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合でも、車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達したのが、舵角を増大させる方向に操舵を行った後の保舵状態から舵角を中立方向に戻す状態までの間であった場合には、前記誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導することを特徴とする車両用走行支援装置。
  3. 前記目標位置の変更があった場合でも、車両が目標位置を含む目標領域に進入した場合には、前記誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導することを特徴とする請求項に記載の車両用走行支援装置。
  4. 車両の現在位置と目標走行軌跡とのずれが所定以上に達した場合でも、車両が目標位置を含む目標領域に進入した場合には、前記誘導中に目標走行軌跡を再設定する機能による目標走行軌跡の再設定処理を回避して、従前の目標走行軌跡を用いて車両を誘導することを特徴とする請求項2に記載の車両用走行支援装置。
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