JP3933198B2 - フェニルオキサゾリジノン抗菌剤 - Google Patents

フェニルオキサゾリジノン抗菌剤 Download PDF

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    • A61P31/04Antibacterial agents

Description

発明の背景
本発明は、ピロリジニルまたはアゼチジニル基のいずれかを有する、新規かつ有用なフェニルオキサゾリジノン化合物を開示する。該化合物は、有用な抗菌剤であり、多剤-耐性ブドウ球菌、レンサ球菌および腸球菌のごときグラム陽性菌好気性細菌、ならびに、バクテロイド種(Bacteroides spp.)およびクロストリジウム種(Clostridium spp.)のごとき嫌気性菌、およびマイコバクテリウム・チューベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)およびマイコバクテリウム種(Mycobacterium spp.)のごとき抗-酸生物を包含する、多種のヒトおよび獣医学的病原体に対して有効である。
情報開示
本発明の化合物は、主題の化合物が複数-置換ピロリジニルまたはアセチジニル基を有することを除いて以下の刊行物に開示された化合物に、そのフェニルオキサゾリジノン環構造により関連する。本発明はユニークであって、有用な抗菌活性を有する。
PCT/US93/03570号出願は、置換ジアジン基を含むオキサゾリジノン、および抗菌剤としてのその使用を開示している。
PCT/US92/08267号出願は、抗菌剤として有用な置換アリールおよびヘテロアリール-フェニル-オキサゾリジノンを開示している。
PCT/US89/03548号出願は、抗菌剤として有用な5'-インドリニル-5β-アミドメチルオキサゾリジノン、3-(縮合環置換)フェニル-5β-アミドメチルオキサゾリジノン、3-(窒素置換)フェニル-5β-アミドメチルオキサゾリジノンを開示している。
種々のオキサゾリジノンを開示する他の参照には、米国特許第4,801,600号、第4,921,869号、Gregory,W.A.ら,J.Med.Chem.,32,1673-81(1989);Gregory,W.A.ら,J.Med.Chem.33,2569-78(1990);Wang,C.ら,Tetrahedron,45,1323-26(1989);およびBrittelliら,J.Med.Chem.,35,1156(1992)が含まれる。
欧州特許公開352,781号は、フェニルおよびピリジル置換フェニルオキサゾリジノンを開示している。
欧州特許公開316,594号は、3-置換スチリルオキサゾリジノンを開示している。
欧州特許公開312,000号は、フェニルメチルおよびピリジニルメチル置換フェニルオキサゾリジノンを開示している。
発明の概要
1の態様において、本発明は、構造式I:
Figure 0003933198
[式中:
Qは構造i、ii、iii、ivおよびv:
Figure 0003933198
から選択され;
ここに、R1
(a)HまたはF、
(b)OR7
(c)SR7
(d)NR89
(e)CN、
(f)C1-C4アルコキシカルボニル、
(g)カルボキサミド、
(h)所望により、1または2以上のフッ素、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C1-C4アシルオキシで置換されていてもよいC1-C4アシル、
(i)NHO(C1-C6アルキル)またはNHOCH2Ph、
(j)NSO2R(ここに、Rは所望により1または2以上のF、Cl、C1-6アルコキシまたはフェニルで置換されていてもよいC1-6アルキル);
各R2は、独立して、
(a)HまたはF、
(b)OH、
(c)OR(ここに、RはC1-C6アルキル)、
(d)C1-C4アルキル、
(e)Ph、
から選択され;
各R3は、独立して、
(a)H、
(b)所望により、F、Cl、ヒドロキシ、C1-C3アルコキシカルボニル、C1-C3アシルオキシ、C1-C3アルキルオキシまたはN(C1-C4アルキル)2で置換されていてもよいC1-C3アルキル、
(c)フェニル、
(d)ピリジル、
から選択され;
4は、独立して、H、OCH3、FまたはCl;
5は、(a)水素、
(b)所望により、1または2以上のF、Cl、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシで置換されていてもよいC1-C8アルキル、
(c)C3-C6シクロアルキル、
(d)アミノ、
(e)C1-C8アルキルアミノ、
(f)C1-C8ジアルキルアミノ、
(g)C1-C8アルコキシ;
6は、(a)O、
(b)S、
(c)NR10
(d)CR1112
(e)(OR)2(ここに、R=C1-C6アルキル)、
(f)O(CH2mO、
(g)(SR)2(ここに、R=C1-C6アルキル)、
(h)S(CH2mS、
(i)原子価を埋めるOHとH、HとH、HとFまたはFとF;
7は、(a)H、
(b)所望により、1または2以上のF、Cl、-CN、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、C1-C8アルコキシカルボニル、フェニルで置換されていてもよいC1-C8アルキル、
(c)所望により、1または2以上のヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシで置換されていてもよいC1-C8アシル、
(d)C1-C8アルコキシカルボニル、
(e)所望により、当該カルボキサミドの窒素上でC1-C4アルキルまたはフェニルで置換されていてもよいカルボキサミド、
(f)所望により、1または2以上のハロゲン、CN、C1-C3アルコキシ、C1-C3アルコキシカルボニル、所望により1または2以上のFまたはC1-C3アルコキシで置換されていてもよいC1-C4アルキルで置換されていてもよいフェニル;
8およびR9は、独立して:
(a)H、
(b)所望により、1または2以上のF、Cl、-CN、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、C1-C8アルコキシカルボニル、フェニルで置換されていてもよいC1-C8アルキル、
(c)所望により、1または2以上のヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、アミノ、C1-C4アシルアミノ、アミノ-C1-C4アシルアミノで置換されていてもよいC1-C8アシル、
(d)所望により、1または2以上のF、Cl、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、アミノ、C1-C4アシルアミノ、C1-C4アルコキシカルボニルアミノで置換されていてもよいベンゾイル、
(e)C1-C8アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、
(f)所望により、当該カルボキサミドの窒素上でC1-C4アルキルまたはフェニルで置換されていてもよいカルボキサミド、
(g)トリフルオロアセチル、
(h)CO(C1-C6アルキル)
から選択され;
10は、(a)H、
(b)OR7
(c)NHR7
(d)所望によりフェニルで置換されていてもよいC1-C8アルキル;
11およびR12は、独立して:
(a)H、F、
(b)所望によりハロゲン、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルコキシカルボニル、フェニルで置換されていてもよいC1-C4アルキル、
(c)C1-C8アシル、
(d)C1-C4アルコキシカルボニル、
(e)CN
から選択され;
17は、(a)O、
(b)S;
18およびR19は、独立して:
(a)H、
(b)所望により、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシで置換されていてもよいC1-C4アルキル、
(c)OH、
(d)所望により、ヒドロキシまたはC1-C4アルコキシで置換されていてもよいC1-C4アルコキシ、
(e)NR89
(f)-OC(O)C1-C4アルキル
から選択され;
nは0または1で、mは2または3]
で示される化合物、またはその医薬上許容される塩。
1の態様において、本発明は、構造式i:
Figure 0003933198
で示される化合物である。
もう1の態様において、本発明は構造式ii:
Figure 0003933198
で示されるものを含む。
もう1の態様において、本発明は構造式iii:
Figure 0003933198
で示されるものを含む。
なおもう1の態様において、本発明は、構造式iv:
Figure 0003933198
で示される化合物である。
なおもう1の態様において、本発明は、構造式v:
Figure 0003933198
で示される化合物である。
もう1の態様において、本発明は、有効量の前記の式I(i-v)で示される化合物を、治療を要する患者に投与することによる、ヒトまたは他の恒温動物における微生物感染症の治療方法に指向される。該化合物は、経口、非経口または局所のいずれかで医薬組成物で投与し得る。好ましくは、該化合物は、約0.1〜約100mg/kg体重/日、より好ましくは、約3.0〜約50mg/kg体重/日の量で投与する。
発明の詳細な説明
本発明は、前記した構造式I(および式i-vに構造的に表す)で示される新規の置換アゼチジニル-およびピロリジニル-フェニルオキサゾリジノンを開示する。該化合物は、有用な抗菌剤であって、多種のヒトおよび獣医学的病原体、特に、多剤耐性ブドウ球菌(staphylococci)、腸球菌(enterococci)およびレンサ球菌(streptococci)を包含する好気性グラム-陽性細菌、ならびに、バクテロイドおよびクロストリジウム種のごとき嫌気性生物、およびマイコバクテリウム・チューベルクローシス(Mycobacteium tuberculosis)および他のマイコバクテリア種のごとき抗-酸性細菌に対して有効である。
4置換基は、好ましくは、両方がフッ素、より好ましくはフッ素および水素である。
5置換基は、好ましくは、水素、メチル、ジクロロメチル、ヒドロキシメチルまたはメトキシである。より好ましくは、R5は水素、メトキシまたはメチルである。R5はメチルであるのが最も好ましい。
6置換基は、好ましくはO、OCH2CH2O、NOHおよびNOCH3である。
「アルキル」とは、直鎖または分岐鎖のいずれかとなり得る示した数の炭素原子を有する炭素原子鎖を意味する。
「アルコキシ」とは、メトキシ(-OCH3)、エチルオキシ、ブチルオキシ他のごとき基を形成する酸素に結合した示した数の炭素原子、およびその異性体形を意味する。
「アシルオキシ」とは、アセチル(CH3CO-);ベンゾイル(C65CO-)のごとき、OH基が欠失した有機酸を形成する示した数の炭素原子を意味する。
「シクロアルキル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル他を形成する示した数の炭素原子、およびその異性体形を意味する。
「Ph」とはフェニルを意味する。「カルボニル」とは-C(=O)-基である。「アミノ」とはNH2を意味し、「アルキルアミノ」とはその1の水素位置がアルキルで置き換わったもので、「ジアルキルアミノ」とはその両方の水素がアルキル基で置き換わったものである。
「医薬上許容される塩」とは、いずれかの当該分野で認識されている手段によって調製し得る酸付加塩である。典型的に、酸付加塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、シクロヘキサンスルファミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩および他の医薬上許容されるアミンの対イオンが包含される。
アゼチジニル-フェニルオキサゾリジノン
本発明で特許請求する化合物のオキサゾリジノン環のC-5の好ましい絶対的立体配置は、式iおよびiiの構造で表される。この絶対的立体配置はCahn-Ingold-Prelog命名系下で(S)と呼称される。抗菌剤として薬理学的に活性なものはこの(S)-エナンチオマーである。ラセミ混合物も同様に、純粋な(S)-エナンチオマーと同じ目的で有用であり;異なるのは同抗菌剤効果を生成するのには2倍のラセミ体物質を用いなければならないことである。キラル中心が式i、iiおよびiiiの化合物のアゼチジンフラグメントに存在する場合(RがHでない場合)には、ジアステレオマーが可能なことは当業者に明らかであろう。ラセミ体およびエナンチオマー的に富む形のこれらのジアステレオマーも、本発明の式i、iiおよびiiiの化合物の範囲内にある。
エナンチオマー的に純粋な形の式i、iiおよびiiiのオキサゾリジノンの好ましい製法をチャートI-VIに図示する。チャートI-VIは、Qがi、iiまたはiiiであるコア環式構造周辺を中心に置く本発明の種々の化合物の製造の包括的構造表示を含む。
チャートIに示すごとく、構造1の3-ヒドロキシアゼチジンを、適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)中の適当な塩基、例えば水素化ナトリウムで脱プロトン化し、ついで、アルキルハライド、例えばヨウ化メチルでアルキル化してアゼチジンエステル2(R13=アルキル)を得ることができる。望むなら、アリールアゼチジンエステル2(R13=所望により置換されていてもよいフェニル)は、公知の方法(Taylor,C.R.,Jr.;Cale,A.D.,Jr.;Stauffer,H.F.,Jr.米国特許第4,956,359号、1990年)を用いることによってアゼチジノール1から製造し得る。1および2のベンズヒドリル基を、適当な溶媒、例えばメタノール中、鉱酸、例えば塩酸存在下、適当な触媒、例えば炭素上水酸化パラジウム存在下の水素化分解によって除去して、アゼチジン3(R13=H、アルキル、フェニル)を得る。構造3の化合物を、ついで適当な塩基/溶媒組合せ、例えばアセトニトリルまたはTHF中のジメチルスルフォキシドまたはN,N-ジイソプロピルエチルアミン中の二塩基リン酸カリウム存在下、適当な温度、典型的には常温〜70℃で、官能基化ニトロベンゼン4(X=ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホン酸)と反応させて付加物5を得る。構造式iの化合物のR1または進展した中間体がヒドロキシであることが望ましい場合、tert-ブチルジメチルシリル基のごとき適当な保護基は、常温にて、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)のごとき適当な溶媒中、イミダール存在下にて5(R13=H)と塩化tert-ブチルジメチウシリルと反応させることによって付加し、5(R13=tert-ブチルジメチルシリル)を得る。この保護基が単なる代表的なものであって、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年記載のもののごとき別の保護基も用い得ることは当業者に明らかであろう。ついで、適当な溶媒、例えばTHF/H2O中、10%パラジウム/炭素またはW-2ラネーニッケルのごとき適当な触媒存在下の接触還元によって、5のニトロ基を還元する。この後者の溶媒系を用いる場合、該反応混合物は最初に濾過して触媒を除去し、ついで、中間体アニリンを含有する濾液を、例えば重炭酸ナトリウムおよびベンジルまたはクロロギ酸メチルで処理して、対応するベンジル(R14=CH2Ph)またはメチル(R14=CH3)ウレタン誘導体6を得る。ついで、ウレタン6を、-78〜-40℃のごとき適当な温度にて、テトラヒドロフラン(THF)のごとき適当な溶媒中、n-ブチルリチウム(n-BuLi)、リチウム ジイソプロピルアミド(LDA)またはリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのごとき適当な塩基で脱プロトン化して、リチウム化中間体を得、ついでこれを市販されている(-)-(R)-グリシジル酪酸で処理する。ついで、常温に温めて、エナンチオマー的に富んだ形の5-(ヒドロキシメチル)オキサゾリジノン7を直接得る。
チャートIIに示すごとく、ついで、化合物7を、例えば塩化メタンスルホンニル/ピリジンまたは塩化メタンスルホンニル/トリエチルアミン/ジクロロメタンまたは塩化p-トルエンスルホニル/ピリジンの作用によって、対応するメシラート8(R15=メチル)またはスルホン酸アリール8(R15=ArSO2、例えばp-トルエンスルホニル)に変換する。ついで、得られたスルホン酸誘導体8を、50-90℃の温度にて、所望により18-クラウン-6のごとき触媒存在下、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)または1-メチル-2-ピリジノンのごとき非プロトン性溶媒中、アジ化ナトリウムまたはアジ化カリウムのごときアジド源と反応させてアジド9を得る。ついで、該アジドを、酢酸エチルまたはメタノールのごとき適当な溶媒中にて、炭素上パラジウムまたは白金触媒で水素化分解することによって還元し、対応するアミン10を得る。別法として、該アジド9は、テトラヒドロフランのごとき適当な溶媒中、トリフェニルホスフィンのごとき三価リン化合物で処理し、つづいて水を添加することによっても還元し得る。中間体アミン10は、還流温度、エタノール/H2O中にて、(還流温度にて、適当な溶媒、例えばアセトニトリル中でスルホネート8とカリウム フラルイミドを反応することによって得た)フタリミド誘導体11をメチルアミンで処理することによっても調製し得る。別法として、アミン10は、70-95℃油浴中に浸漬した密閉反応容器中にて、H2O/イソプロパノール/THFよりなる溶媒系中の水酸化アンモニウム水溶液でのアンモノリシスによってメシラート8から直接調製し得る。ついで、アミン10を当業者に公知である反応によってアシル化して、構造12のオキサゾリジノンを得る。例えば、該アミンは、-30〜30℃の範囲の温度にて、ピリジンのごとき塩基性溶媒中、酸塩化物または無水和物と反応させて、アシル化化合物12(R5=所望により、置換されていてもよいアルキル)を得ることができる。本発明の範囲内にある他のカルボニル基は、標準的なアシル化技術、例えばMarch,J.「Advanced Organic Chemistry」第3版;John Wiley&Sons社:New York,1985年;p370-375で強調されているもの、によってアミン10に容易に付加して12のさらなる例を得ることができることは当業者に明らかであろう。R13がHであることが望ましい場合、12の選択した例の付加したtert-ブチルジメチルシリル保護基は、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年に注記されているもの、特に、常温にてアセトニトリル中のフッ化水素酸水溶液のごとき適当な条件を用いて除去して対応するアルコールを得る。構造12(R13=H、アルキル、所望により置換されていてもよいフェニル)の化合物は、式Iのアゼチジン-置換オキサゾリジノン抗菌剤の例を表しており、これは、本発明の対象である。
それ自体が構造式iの抗菌剤の例であるアゼチジン-含有オキサゾリジノン12は、さらに、式iのさらなる化合物およびチャートIIIに示す構造式iiの例にも合成し得る。例えば、12(R13=H)は、アセトニトリル/ジクロロメタン中のN-メチルモルホリン N-オキシドおよびモレキュラーシーブ存在下にてそれを触媒過ルテニウム酸テトラ-n-プロピルアンモニウムと反応させることによって対応するアゼチジノン13に酸化し得る。化合物13は、構造式iiの抗菌剤の一例である。13のケトン基は、さらなる修飾物に反応し易い。13とローエッソン試薬またはMarch,J.「Advanced Organic Chemistry」第4版;John Wiley&Sons社:New York,1992年;p893-894記載のごとき別の試薬とを反応させて対応するチオケトン14(R6=S)を得る。オキシム14(例えば、R6=NOHおよびNOCH3)は、常温にて適当な溶媒、例えばメタノール中、適当な塩基、例えばピリジン存在下にて、13と、例えば、塩酸ヒドロキシルアミンまたは塩酸メトキシルアミンとを反応させることによって容易に調製される。種々のヒドラゾン誘導体(R6=NNHR7)は、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年,p212-213およびMarch,J.「Advanced Organic Chemistry」第4版;John Wiley&Sons社:New York,1992年;p904-905に記載のごとく、13とヒドラジンとを反応させることによって調製し得る。イミン14(R6=N-アルキルまたはN-アリール)は、March,J.「Advanced Organic Chemistry」第4版;John Wiley&Sons社:New York,1992年;p896-897記載のごとく、13を第一級アミンで処理することによって合成する。オレフィン誘導体(14:R6=CR1112)は、当業者に知られているごとく、13と、リンイリドなどのごとき種々のオレフィン化試薬とを反応させることによって調製する。代表的な例は、March,J.「Advanced Organic Chemistry」第4版;John Wiley&Sons社:New York,1992年;p956-963に記載されている。R6がCF2である場合には、これは、Tetrahedron Letters 1964年、p1461に記載されているごとく、ケトン13とジフルオロクロロ酢酸ナトリウム(NaO2CCF2Cl)およびトリフェニルホスフェートとの処理が含まれる。得られたオレフィン結合は、接触還元または当業者に公知である他の方法によって還元して、構造式iの例を提供し得る。構造14の他の化合物、例えば環状および非環式ケタールおよびジチオケタールは、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年、p177-207記載の条件下にて、13の化合物をジオール、ジチオール、アルコールまたはチオールと反応させることによって調製し得る。化合物12(R13=H)も、当業者に公知である適当な溶媒中、適当な塩基存在下にて、無水和物、クロロギ酸アルキル、イソシアネートなどのごとき種々のカルボニル誘導体で12を処理することによって、種々の誘導体15(R16=所望により置換されていてもよいアシル、アルコキシカルボニル、カルボキサミドなど)に変換し得る。化合物14および15は、構造式iおよびiiのオキサゾリジノン抗菌剤の例を表している。
チャートIV-VIは、構造式i(式中、R1はOR7以外の基)の例の製造法を概説している。チャートIVに示すごとく、トリエチルアミンおよびジクロロメタン存在下にてアゼチジノール出発物質1と塩化メタンスルホニルとを反応させることにより得たメシラート16を、種々の求核試薬と反応させる。例えば、16をアンモニア、第一級アミンまたは第二級アミンで処理すると、構造17の3-アミノアゼチジンが得られる。同様にして、16をチオレートまたはシアニドで処理すると、各々、付加物18および19が得られる。化合物19は、水素化アルミニウムリチウムなどで対応する3-(3-アミノメチル)アゼチジン20に還元し得る。化合物19は、カルボキシレート誘導体21にも変換し得る。当業者であれば、さらに、21のカルボキシレート基を対応するカルボキサミドまたは種々のアシル基に変換することができ、これは、さらなる合成後には、構造式iの抗菌剤のさらなる例を含む。化合物17および20は、適当な塩基存在下にて17および20をハロゲン化アルキルまたはトシラートで処理することを含む、当業者に公知である方法によってさらにN-アルキル化し得る。別法として、選択したアルキル基は、March,J.「Advanced Organic Chemistry」第4版;John Wiley&Sons社:New York,1992年;p898-900記載の還元アルキル化法によって17および20の窒素に付加し得る。遊離NHが存在するアミノ中間体17および20の場合には、これらの基を保護して、幾つかの続く反応を無事に進行させることが必要である。該アミノ基は、必要により、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年、p309-403記載の方法を用いて、対応するt-ブチルカルバメート(BOC)、ベンジルカルバメート(Cbz)、トリフルオロアセトアミドまたはフタルイミド誘導体などに変換し得る。ついで、17-21のベンズヒドリル保護基を、鉱酸、例えば塩酸存在下、適当な触媒、例えば炭素上水酸化パラジウム存在下の水素化分解によって除去して、中間アゼチジン22(R1はOR7でない)を得る。
チャートVは、中間体アゼチジン22の構造式i(R1はOR7でない)の例への合成を概説している。化学は、チャートI記載のものと実質的に同一である。化合物22をニトロベンゼン誘導体23に最初に変換する。構造24のカルバメートへの還元および変換は、前記と同様に行う。チャートIに記載のごとく、中間体24を光学的に活性な5-(ヒドロキシメチル)オキサゾリジノン25に合成する。ついで、チャートIIに概説する方法を適用することによって、25の構造26の化合物への変換が許容される。いずれもの付加保護基、例えば化合物(式中、R1はアミノ)上のBOC基の除去は、当業者に公知である方法、例えばGreene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年記載のものによって達成される。ついで、得られた遊離アミノ基を、望むなら、N-アルキル化またはN-アシル化して、構造26のさらなる化合物、例えば、構造式iのオキサゾリジノン抗菌剤の例を得ることができる。
チャートVIは、適当な溶媒、例えばジクロロメタン中、トリエチルアミンのごとき適当な塩基存在下にて、塩化メタンスルホニルの作用によってヒドロキシアゼチジニルフェニルオキサゾリジノン中間体12(R13=OH)を対応するメシラート27に変換するチャートIVに概説した化学のバリエーションを図示している。メシラート16についてチャートIVに記載する同一の求核試薬置換は、より官能基化したメシラート27で行い、化合物28-30を得ることができる。チャートIV記載のものと同様な方法を用いて、30を化合物31および32に変換し得る。化合物28-32は、構造式iのオキサゾリジノン抗菌剤の例であり、これは本発明の対象である。化合物28-32が単なる表示例であって、それ自体はさらなる化学変形に影響され易く、構造式iのさらなる例が得られることは当業者に明らかであろう。
チャートVIIは、構造式iiiの化合物の製法を概説している。構造33の2-アゼチジノンを、適当な溶媒、例えばTHF中、適当な塩基、例えば水素化ナトリウムで処理して脱プロトン化中間体を得、ついで、これを官能基化ニトロベンゼン誘導体4(X=ハロゲン)と反応させて、付加物34を得る。適当な保護基、.例えばGreene,T.W.;Wuts,P.G.M.「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版;John Wiley&Sons社:New York,1991年記載のものが、化合物33の選択したR18およびR19置換基に必要であることは当業者に明らかであろう。中間体34は、チャートIおよびIIに概説する工程を介して、それ自体が本発明の対象である構造式iiiの例である構造35の化合物に変換し得る。別法として、チャートIおよびIIに概説した方法を介して調製したアゼチジニル-置換中間体36は、適当な溶媒系、例えば酢酸エチル/水中、メタ過ヨウ素酸ナトリウムのごとき適当な酸化剤存在下、例えば触媒四酸化ルテニウムで対応するアゼチジノン35(R17=O)に酸化する。化合物35(R17はS)の例を調製するためには、選択したアゼチジノン中間体をローエッソン試薬などと反応させる。
本発明の一部として調製し得るアゼチジニル-フェニルオキサゾリジノンの例は以下の通りである:
1.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
2.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
3.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
4.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
5.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(メトキシイミノ)-1-アゼチジニル)フェニル]-
2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
6.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
7.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
8.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(2-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
9.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-2-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
10.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-2-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
11.N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メチル-2-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
12.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3,3-ジメチル-2-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
13.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(ヒドロキシイミノ)-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
14.N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2R)-メチル-3-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
15.N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2S)-メチル-3-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
16.N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(メトキシイミノ)-(2R)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
17.N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(メトキシイミノ)-(2S)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトナミド
18.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(ジフルオロメチレン)-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
19.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(メトキシメチレン)-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
20.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(ヒドロキシアセチル)-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
21.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(メトキシアミノ)-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
22.N-[[3-[3-フルオロ-4-[2,4-ジメチル-3-オキソ-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
23.N-[[3-[3-フルオロ-4-[2,4-ジメチル-3-(メトキシイミノ)-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
24.N-[[3-[3-フルオロ-4-[2,4-ジメチル-3-メトキシ-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-(5S)-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
25.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[(3S)-メトキシ-(2R)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
26.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[(3R)-メトキシ-(2S)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
27.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[(3S)-ヒドロキシ-(2R)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
28.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[(3R)-ヒドロキシ-(2S)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
29.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-フルオロ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
30.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-フルオロ-(2R)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
31.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-フルオロ-(2S)-メチル-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
32.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[(ヒドロキシアセチル)アミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
33.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[(メタンスルホニル)アミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
34.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[(ホルミル)アミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
35.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[(アセチル)アミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
36.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[(メトキシカルボニル)アミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
37.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
ピロリジニル-フェニルオキサゾリジノン
本発明は、前記の構造式ivおよびv記載の新規な置換ピロリジニルフェニルオキサゾリジノンを開示する。該化合物は、有用な抗菌剤であって、多種のヒトおよび獣医学的病原体、特に、多剤耐性ブドウ球菌(staphylococci)およびレンサ球菌(streptococci)を包含する好気性グラム-陽性細菌、ならびに、バクテロイドおよびクロストリジウム種のごとき嫌気性生物、およびマイコバクテリウム・チューベルクローシス(Mycobacteium tuberculosis)および他のマイコバクテリア種のごとき抗-酸性細菌を包含する好気性グラム-陽性細菌に対して有効である。
このシリーズで最も好ましい化合物は、オキサゾリジノン環のC5のCahn-Ingold-Prelog表示に従う(S)-立体配置を有する光学的に純粋なエナンチオマーとして調製されるであろう。光学的に純粋な材料は、多種の不斉合成のうちの1種、または、例えば、酒石酸ジベンゾイルまたは10-カンファスルホン酸のごとき適当な光学的に活性な酸での中間体アミン11(チャートXII記載のもの)のラセミ体修飾につづく塩基での処理で光学的に活性なアミンを得、これから塩の選択結晶化によるラセミ体修飾からの分割によって調製し得る。抗菌剤として薬理学的に活性であるためにこのシリーズの化合物の(S)-エナンチオマーが好ましいが、ラセミ修飾物も純粋な(S)-エナンチオマーと同様に有用である;異なる点は、同一の抗菌効果を誘導するには2倍のラセミ体材料が必要な点である。加えて、キラル中心が構造式ivおよびvの化合物のピロリジン基に存在する場合、ジアステレオマーが可能であることは当業者に明らかであろう。ラセミ体または立体配置的に富む形のいずれかのこれらのジアステレオマーも、本発明の式ivおよびvの化合物の範囲内である。
エナンチオマー的に純粋な形態の式ivおよびvのピロリジニルフェニルオキサゾリジノンの好ましい製法をチャートXI-XIXに図示する。チャートXI-XIXは、コア環式構造(式中、Qはivまたはv)周辺を中心とする本発明の種々の化合物製造用の包括的構造表示を含む。
チャートXIに示すごとく、市販されているか、または、文献(米国特許第4,753,953号)法の変形によって調製した構造1の誘導体は、水を共沸させつつ酸触媒条件下でエチレングリコールのごときジオールで保護し、アセタール2を形成することができる。ついで、2のN-ベンジル基を、適当な溶媒中、炭素上パラジウムまたは炭素上水酸化パラジウムのごとき貴金属触媒存在下にて水素化分解することによって除去し、ピロリジン誘導体3を得ることができる。ピロリジン誘導体3は、適当な温度、典型的には常温〜90℃にて、適当な塩基および溶媒の組合せ、例えばDMSO中の二塩基性リン酸カリウム中でニトロベンゼン誘導体4(Y=ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネート)で処理して、付加物5を得ることができる。ついで、5のニトロ基を、酢酸エチルまたはテトラヒドロフラン(THF)のごとき適当な溶媒中、炭素上パラジウムまたはW-ラネーニッケルのごとき触媒存在下の接触水素化によって還元して、アニリン誘導体6を得る。THFをこの還元用の溶媒として用いる場合、濾過によって触媒を除去するか、またはアニリン誘導体6を単離する必要はないが、しかし、単に、窒素のごとき不活性ガスで反応容器を置換し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液を添加し、得られた冷却混合物をベンジルまたはクロロギ酸メチルで処理して対応するベンジル(R14=CH2Ph)またはカルバミン酸メチル(R14=CH3)誘導体7を得る。カルバメート誘導体7のいずれかは、-78℃〜-40℃のごとき適当な温度にて、THF、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)またはその混合液のごとき適当な溶媒中、n-ブチルリチウム、リチウム ジイソプロピル アミド(LDA)またはリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)のごときリチウム塩基で脱プロトン化してリチウム化中間体を得、これを市販されている(R)-(-)-グリシジル酪酸で直接処理する。この反応混合物を常温に温めると、非常にエナンチオマー的に富んだ形で(ヒドロキシメチル)オキサゾリジノン8が得られる。
チャートXIIに示すごとく、トリエチルアミンまたはピリジン存在下の塩化メタンスルホニルまたはピリジン存在下の塩化p-トルエンスルホニルで処理することによって、化合物8は対応するメシラート(R15=CH3)またはトシラート(R15=p-CH364)に変換し得る。ついで、得られたスルホネート誘導体9は、50-90℃の範囲の温度にて、18-クラウン-6のごとき任意触媒を入れたDMFまたはN-メチルピロリジノン(NMP)のごとき非プロトン性二極性溶媒中のアジ化ナトリウムまたはアジ化カリウムのごときアルカリ性金属アジ化物で処理して、アジド10を得ることができる。アジド10は、酢酸エチル、THFまたはメタノールのごとき適当な溶媒中、パラジウム、白金またはニッケル触媒存在下の水素化分解によって、対応するアミン11に還元し得る。別法として、アジド10は、THFのごとき溶媒中、トリフェニルホスフィンまたは他の三価リン化合物で処理し、続いて水を添加することによって還元し得る。
アミン11は、40-90℃、DMF中または還元アセトニトリル中でカリウムフタルイミデートでスルホネート9を処理することによって調製してフタルイミド12を得ることができ、ついでこれを、例えば、還流エタノール中のメチルアミン水溶液で処理することによって脱プロトン化して11を得ることができる。アミン11へのより直接的な経路は、油浴中で75-105℃に加熱した密閉試験管中のイソプロピルアルコール-THF溶媒系中のアンモニア水溶液でスルホネート9を処理することである。ついで、アミン11を当業者によく知られている反応によってアシル化して、構造13の(アシルアミノメチル)オキサゾリジノンを得る。例えば、アミン11は、-40-40℃の範囲の温度にて、ピリジンまたはトリエチルアミンのごとき塩基存在下にて、酸塩化物または酸無水和物で処理することによって、アシル誘導体13(R5=所望により置換されていてもよいアルキル)を得ることができる。同様な条件下では、カルバメートのごとき他のアシル誘導体を容易に調製し得ることは理解し得る。最後に、アセトン水溶液中でp-トルエンスルホン酸のごとき水性酸で13を処理するとアセタール官能基性を加水分解して対応するカルボニル誘導体14が得られ、これは式ivのピロリジノン置換抗菌剤の例を表す。式ivの化合物の他の具体例が14から調製し得ることは当業者により理解し得る。ローエッソン試薬または硫化水素のごとき他の別の試薬と14との反応により、チオケトン誘導体15(R6=S)が得られるであろう。オキシム(R6=NHOHまたはNHOCH3)は、メタノールのごとき溶媒中、ピリジンまたは酢酸ナトリウムのごとき塩基存在下にて、塩酸ヒドロキシルアミンまたは塩酸メトキシアミンのいずれかで処理することによって14から調製し得る。ヒドラゾン誘導体(R6=NNHR12)は、ヒドラジン誘導体と14を処理することによって調製し得る。同様にして、イミン(R6=NR12)は、第一級アミンで14を処理することによって調製し得る。オレフィン誘導体(R6=CR1112)は、リンイリド(ウィティッヒ試薬)、リン酸エステル(ホナー-エモンズ試薬)または当業者に公知である他の試薬のごとき種々のオレフィン化試薬で14を処理することによって調製し得る。接触水素化または他の方法によるオレフィン結合の還元が構造式vの例を供することは容易に理解される。
チャートXIII-XVは、構造式v(式中、R1=OR7、R3=Hおよびn=0)の例の製造を概説している。チャートXIIIに示すごとく、ホウ水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウムなどのごとき多種の標準的ヒドリド還元剤のいずれかで処理することによって、チャートXIに記載する中間体1をアルコール16に還元する。ついで、16のベンジル保護基は、炭素上水酸化パラジウムまたは10%炭素パラジウムのごとき触媒を用いた水素化分解によってつついて除去し、アミノアルコール17を得る。17の幾つかの例が市販されているが、高い抗菌対象のより複雑な例を含めるために、17のデ・ノボ合成の可能性を考慮しなければならないことをここに特記しなければならない。ついで、アミノアルコール17が、40-90℃の範囲の温度にて、ジメチルスルフォキシドのごとき適当な溶媒中の二塩基性リン酸カリウムのごとき適当な塩基存在下にて、4(Y=ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネート)のごときニトロベンゼン誘導体と反応して18が得られる。18の続く変換がヒドロキシ基が保護されることを要することは当業者に明らかであろう。このことは、例えば、DMF、THFまたはジクロロメタンのごとき適当な溶媒中、イミダゾールまたはジイソプロピルエチルアミンのごとき塩基存在下、所望により触媒としての4-ジメチルアミノピリジンが存在してもよい中で、18をtert-ブチルジメチルクロロシランで処理してtert-ブチルジメチルシリルエーテル19(R=Si(CH32t-Bu)を製造することによって成し得る。19のニトロ基は、THFまたは酢酸エチルのごとき溶媒中、10%炭素パラジウムまたはW-2ラネーニッケルのごとき触媒存在下での水素化分解によって還元して、アニリン誘導体20を得ることができる。アニリン誘導体20はルーチン的に単離しないが、飽和重炭酸ナトリウム、および、クロロギ酸ベンジルもしくはクロロギ酸メチルのごときクロロギ酸アルキル誘導体で直接処理して、対応するベンジル(R14=CH2Ph)またはメチル(R14=CH3)カルバメート誘導体21を得る。ついで、カルバメート誘導体21は、-78℃〜-40℃の範囲の温度にて、THFまたはDMFまたはそれらの混合液のごとき溶媒中、n-ブチルリチウムまたはリチウム ジイソプロピルアミド(LDA)またはリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)のごとき塩基によって脱プロトン化してリチウム化誘導体を得、これを市販の(R)-(-)-グリシル酪酸で処理する。ついで、得られた混合物を常温に温めて、(ヒドロキシメチル)オキサゾリジノン22を直接得る。
中間体オキサゾリジノン22を多種の方法で用いて構造式ivの化合物の種々の具体例を調製し得ることは当業者により理解し得る。チャートXIVに示すごとく、オキサゾリジノン22は、チャートXIIにおいて化合物8を化合物13に変換するのに用いたものと同一の一連の反応によって、(アシルアミノメチル)オキサゾリジノン23に変換し得る。23(R=Si(CH32t-Bu)の保護基は、THF中のフッ化テトラブチルアンモニウムでの処理のごとき当業者に公知である標準的な方法によって除去してアルコール24を得ることができ、これは構造式vの一例である。化合物24は、当業者に公知である適当な溶媒中にて適当な塩基および触媒を用いて、無水和物、塩化アシル、クロロギ酸 アルキルおよびアリール、イソシアネート他のごとき種々のカルボニル誘導体で処理することによって、多種の誘導体23(R=R7=所望により置換されていてもよいアシル、アルコキシカルボニル、カルボキサミドなど)に変換し得る。かくして、化合物23および24は、構造式vのオキサゾリジノン抗菌剤の例を表す。
中間体オキサゾリジノン22の他の使用をチャートXVに説明する。示すごとく、22(R=Si(CH32t-Bu)は、例えば、ジクロロメタン、THF他のごとき適当な溶媒中、tert-ブチルジフェニルクロロシランと、ジイソプロピルエチルアミンのごとき適当な塩基と、4-ジメチルアミノピリジンのごとき触媒とで処理することによって保護して、二保護誘導体25(R=Si(CH32t-Bu、R1=SiPh2t-Bu)を得ることができる。二-保護誘導体25は、50-100℃の範囲の温度にて、種々の比率の水およびTHFの共溶媒を用いて酢酸で処理することによって選択的に脱保護して、tert-ブチルジメチルシリルエーテル保護基を除去し、アルコール26を得る。アルコール26は、ヨウ化メチルまたはその置換誘導体のごときハロゲン化アルキル存在下、THF、DMF他のごとき二極性非プロトン性溶媒中にて水素化ナトリウムのごとき適当な塩基で処理することによって脱保護ヒドロキシル基上でアルキル化して、シリルエーテル25(R=R7=直鎖または分岐鎖アルキル、R1=SiPh2t-Bu)を得ることができる。ついで、25のシリコン保護基は、THFのごとき溶媒中、フッ化テトラブチルアンモニウムで処理することによって除去してアルコール27(R=直鎖または分岐鎖アルキル)を得ることができる。ついで、アルコール27は、チャートXIIにおいて8を13に変換するのに用いたものと同一の一連の反応によって、(アシルアミノメチル)オキサゾリジノン誘導体28(R7=直鎖または分岐鎖アルキル)に変換し得る。(アシルアミノメチル)オキサゾリジノン誘導体27は、構造式vのオキサゾリジノン抗菌剤の一例である。
チャートXVI-XIXは、構造式v(R1は置換アミノ基)の例の製造を概説している。チャートXVIは、R1=NHRでn=0である場合を概説している。示すごとく、所望により、トリフルオロアセトアミド(R=COCF3)またはtert-ブトキシカルボニル誘導体(R=CO2t-Bu)のいずれかとして保護されていてもよい、市販されているか、または当該分野でよく知られている方法によって製造したアミノピロリジン29は、メタノールのごとき適当な溶媒中、炭素上水酸化パラジウムのごとき適当な触媒存在下にて水素化分解して、ベンジル保護基を除去してピロリジン30を得る。ピロリジン30は、ジメチルスルフォキシド(DMSO)またはDMFのごとき適当な溶媒中、二塩基性リン酸カリウムのごとき適当な塩基存在下、4のごときニトロ芳香族化合物と反応させて、置換生成物31を得ることができる。31のニトロ基は、THFまたは酢酸エチルのごとき適当な溶媒中、10%炭素上パラジウムまたはW-2ラネーニッケル存在下にて水素化分解してアニリン誘導体32を得る。アニリン誘導体32はルーチン的に単離しないが、一般的に、重炭酸ナトリウム飽和溶液と、クロロギ酸ベンジルまたはクロロギ酸メチルのごときクロロギ酸アルキルとで直接処理して、対応するベンジル(R14=CH2Ph)またはメチル(R14=CH3)カルバメート誘導体33を得る。アシル誘導体によって33が保護されている場合においては、当業者によく知られている適当な方法によって該保護基を除去して第一級アミン誘導体34を得る必要がある。ついで、アミン34は、Knappら2によって開拓された条件下、ホルムアルデヒド存在下にてN,N-ジメチル尿素またはN,N-ジベンジル尿素のごときジアルキル尿素誘導体で処理して、ジメチル(R=CH3)またはイベンジル(R=CH2Ph)トリアゾン誘導体35のいずれかを得る。ついで、トリアゾン35は、-78°〜-40℃の範囲の温度にて、DMFまたはDMFとTHFの混合液のごとき溶媒中、n-ブチルリチウム、リチウム ジイソプロピルアミド(LDA)またはリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのごとき塩基で脱保護して、リチウム化誘導体を得ることができ、これは市販されている(R)-(-)-グリシジル酪酸で直接処理する。ついで、得られた混合物を常温に温めて(ヒドロキシメチル)オキサゾリジノン36を得る。
チャートXVIIはトリアゾン誘導体36の式vの化合物への変換を記載する。示すごとく、トリアゾン誘導体36は、チャートXIIにおいて化合物8を13に変換するのに用いたものと同一の方法によって、(アシルアミノメチル)オキサゾリジノン37に変換し得る。37のトリアゾン基は、希塩酸で加水分解するか、または塩化アンモニウム飽和溶液で処理することによって除去して、アミン38を得ることができる。化合物38は、当業者に公知の適当な溶媒中にて適当な塩基および触媒を用いて、塩化アシル、アリル無水物、クロロギ酸アルキルおよびアリール、イソシアネート他のごとき種々のカルボニル誘導体で処理することによって多種のカルボニル誘導体39(R=所望により置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ他)に変換し得る。加えて、化合物38は、メタノールのごときプロトン性溶媒中、水素ガス存在下にて10%炭素上パラジウムのごとき触媒またはシアノホウ水素化ナトリウムのごとき試薬の存在下で、適当なアルデヒドまたはケトンで処理することによって、多種のアルキル誘導体40(R=所望により置換されていてもよい直鎖または分岐鎖アルキル)に変換し得る。別法として、38は、所望により水が存在していてもよい、THFまたはアセトニトリルのごとき適当な溶媒中、炭酸ナトリウムのごとき塩基存在下にて所望により置換されていてもよいハロゲン化アルキルで処理し得る。かく調製した化合物39および40は、式v(式中n=0)の化合物の例を構成する。
チャートXVIIIは、構造式v(式中、R3=H、R1=NR89で、n=1)の化合物の例の製造を記載する。示すごとく、トリフルオロアセトアミド(R=COCF3)またはtert-ブトキシカルボニル誘導体(R=CO2t-Bu)のいずれかとして保護されていてもよい、公知の方法1a'3によって入手可能なピロリジン誘導体41は、メタノールのごとき適当な溶媒中、炭素上水酸化パラジウムまたは10%炭素上パラジウムのごとき触媒存在下の水素化分解によって脱ベンジル化する。ピロリジン42は、ジメチルスルフォキシド(DMSO)のごとき溶媒中、二塩基性リン酸カリウムのごとき塩基存在下にて、4のごときニトロベンゼン誘導体と反応させて、芳香族置換生成物43を得ることができる。アリールピロリジン43は、THFまたは酢酸エチルのごとき溶媒中、10%炭素上パラジウムまたはW-2ラネーニッケルのごとき触媒存在下で水素化分解することによって還元して、アニリン誘導体44を得ることができる。アニリン誘導体44はルーチン的に単離しないが、一般的に、重炭酸ナトリウム飽和溶液とクロロギ酸ベンジルおよびクロロギ酸メチルのごときクロロギ酸アルキルとで直接処理して、対応するベンジル(R14=CH2Ph)またはメチル(R14=CH3)カルバメート誘導体45を得る。45をアシル誘導体として保護する場合には、当業者によく知られている適当な手段によって該保護基を除去して第一級アミン誘導体46を得ることが必要である。ついで、アミン46は、Knappら2によって開拓された条件下、ホルムアルデヒド存在下にて、N,N'-ジメチル尿素またはN,N'-ジベンジルのごときジアルキル尿素誘導体で処理して、ジメチル(R=CH3)またはジベンジル(R=CH2Ph)トリアゾン誘導体47のいずれかを得る。トリアゾン47は、-78°〜-40℃の範囲の温度にて、DMFまたはDMFとTHFとの混合液のごとき溶媒中、n-ブチルリチウム、リチウム ジイソプロピルアミド(LDA)またはリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのごとき塩基で脱保護して、リチウム化誘導体を得ることができ、これを市販されている(R)-(-)-グリシジル酪酸で直接処理する。ついで、得られた混合物を常温に温めて、(ヒドロキシメチル)オキサゾリジノン48を得る。
チャートXIXは、トリアゾン誘導体48の構造式vの化合物への変換を記載する。示すごとく、トリアゾン誘導体48は、チャートXIIにおいて化合物8を13に変換するのに用いたものと同一の方法によって、(アシルアミノメチル)オキサゾリジノン49に変換し得る。トリアゾン基49は、希塩酸溶液での加水分解、または塩化アンモニウム熱飽和溶液で処理することによって除去し、アミン50を得ることができる。ついで、アミン50は、当業者に公知である適当な溶媒中、適当な塩基および触媒を用いて、塩化アシル、無水和物、クロロギ酸アルキルおよびアリール、イソシアネート他のごとき種々のカルボニル誘導体で処理することによって、多種のカルボニル誘導体51(R=所望により置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ他)に変換し得る。加えて、アミン50は、メタノールのごときプロトン性溶媒中、水素ガスと10%炭素上パラジウムのごとき触媒またはシアノホウ水素化ナトリウムのごとき試薬とが存在する中、適当なアルデヒドまたはケトンで50を処理することによって、多種のアルキル誘導体52(R=所望により置換されていてもよい直鎖または分岐鎖アルキル)に変換し得る。別法として、50は、所望により水が存在していてもよいTHFまたはアセトニトリルのごとき適当な溶媒中、炭酸ナトリウムのごとき塩基存在下、所望により置換されていてもよいハロゲン化アルキルで処理して、52を得ることができる。かく調製した化合物51および52は、構造式v(式中、n=1)のオキサゾリジノン抗菌剤の例を構成する。
記載した合成方法は、本来単なる代表的なものであって、別法の合成方法、例えば、引用文献に記載されている幾つかの例も公知であることは当業者に明らかであろう。
本発明の一部として合成し得るピロリジニル-フェニルオキサゾリジノンの例は以下の通りである:
1.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-オキソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
2.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-オキソ-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
3.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(2,4-ジメチル-3-オキソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
4.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(2,2-ジメチル-3-オキソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
5.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(4,4-ジメチル-3-オキソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
6.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(2,4-ジメチル-3-オキソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
7.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-イソニトロソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
8.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(O-メチル-3-イソニトロソピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
9.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
10.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-ヒドロキシ-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
11.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-ヒドロキシ-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
12.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
13.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3,4-ジヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
14.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3,4-ジヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
15.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(ヒドロキシアセチルアミノ)ピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
16.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)ピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
17.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(メトキシアセチルアミノ)ピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
18.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
19.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(エトキシカルボニルアミノ)ピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
20.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
21.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(ヒドロキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
22.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(メトキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
23.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(メトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
24.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(エトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
25.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
26.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(ヒドロキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
27.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(メトキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
28.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(メトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
29.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(エトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
30.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
31.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(ヒドロキシアセチルアミノ)メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
32.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(メトキシアセチルアミノ)メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
33.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(メトキシカルボニルアミノ)メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
34.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-(エトキシカルボニルアミノ)メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
35.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
36.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(ヒドロキシアセチルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
37.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(メトキシアセチルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
38.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(メトキシカルボニルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
39.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(シス-3-(エトキシカルボニルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
40.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
41.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(ヒドロキシアセチルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
42.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(メトキシアセチルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
43.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(メトキシカルボニルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
44.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(エトキシカルボニルアミノ)メチル-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
45.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[トランス-3-(フェニルメトキシ)アセチルアミノ-4-ヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
46.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(メトキシアセチルアミノ)-4-ヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
47.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(メトキシカルボニルアミノ)-4-ヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
48.(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(トランス-3-(エトキシカルボニルアミノ)-4-ヒドロキシピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
抗菌活性
本発明のオキサゾリジノン抗菌剤は、種々の生物に対して有効な活性を有する。本発明の化合物のイン・ビトロ活性は、米国ペンシルベニア州19084、ビラノバ、イースト・ランカスター・アベニュー771番のNational Committee for Clinical Laboratory Standardsによって1983年1月に公開された「Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically」に記載されている寒天希釈によって最低阻害濃度(MIC)の測定のごとき標準的な試験方法によって評価し得る。スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)およびストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)に対する本発明の選択した化合物の活性を表1に示す。
Figure 0003933198
アゼチジニル-フェニルオキサゾリジノン
実施例1:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
工程1:1-(ジフェニルメチル)-3-メトキシアゼチジン
乾燥テトラヒドロフラン(125mL)中の水素化ナトリウムのスラリー(油中の60%分散液0.440g、11.0ミリモル)を窒素下、氷浴で0℃に冷却し、固形1-(ジフェニルメチル)-3-アゼチジノール(2.393g、10.0ミリモル)で5分間にわたって処理する。0℃にて30分間撹拌した後、ヨードメタン(1.490g、0.654mL、10.5ミリモル)を添加した。添加が完了したら、冷却浴を除去し、その反応混合物を一晩温めて常温とした。その反応混合物をpH7リン酸緩衝液に注入し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮した。粗製生成物を、1-10%酢酸エチル/ジクロロメタンのグラジエントで溶出しつつジクロロメタンで充填したシリカゲル(300mL)上のクロマトグラフィーに付した。適当な画分を濃縮して、標題化合物2.081g(82%)を淡黄色シロップとして得た。
MS(EI)253(M+
工程2:3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン
25%テトラヒドロフラン/エタノール(100mL)中の1-(ジフェニルメチル)-3-メトキシアゼチジン(2.000g、7.91ミリモル)を、5N HCl(5.0mL)および炭素上水酸化パラジウム(パールマン触媒、0.500g)で処理した。その混合物を45psiのH2下にてパール装置で振盪した。16時間後に、TLC分析(シリカゲル、6%アセトニトリル/クロロホルム)によると幾分かの出発物質が残存していた。さらに0.500gのパールマン触媒を添加し、水素化分解を、反応が完了したような時間まで、さらに16時間続けた。その反応混合物をセライトR(CeliteR)を通して濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して琥珀色油性物とした。この材料をジメチルスルフォキシド(30mL)中に溶解し、リン酸水素ジカリシウム(6.88g、39.6ミリモル)および3,4-ジフルオロニトロベンゼン(1.05mL、9.49ミリモル)で処理した。その反応混合物をTLC分析(シリカゲル、6%アセトニトリル/クロロホルム)が反応が完了したと明らかにする時間まで、常温にて16時間撹拌した。その反応混合物を水(150mL)で希釈し、クロロホルム(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(3×25mL)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して粗製生成物を得た。精製は、0-1%アセトニトリル/クロロホルムのグラジエントで溶出しつつ、シリカゲル(100g)上のクロマトグラフィーによって行った。ついで、適当な分画を濃縮すると、融点57.5-58℃およびMS(EI)226(M+)を有する明黄色固形物として標題化合物1.50g(84%)を得た。
工程3:N-(カルボベンジルオキシ)-3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)アニリン
1:1のメタノール/テトラヒドロフラン(35mL)中の3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン(1.50g、6.64ミリモル)の溶液を、室温にて10%炭素上パラジウムおよび、ついで、ギ酸アンモニウム(1.26g、19.9ミリモル)で処理した。20分後に、反応混合物の色が黄色から無色に変化した。該反応混合物をセライトRを通して濾過し、その濾液を減圧下にて濃縮した。回収した油性物を直ちに3:1のアセトン/水(25mL)に溶解し、炭酸カリウム(2.75g、19.9ミリモル)およびクロロギ酸ベンジル(1.31mL、8.30ミリモル)で処理した。30分後に、TLC分析(6%アセトニトリル/クロロホルム)は、反応が完了したことを明らかにした。該反応混合物をクロロホルム(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して紫色油性物とした。この材料は、1-3%のアセトニトリル/クロロホルムのグラジエントで溶出しつつ、シリカゲル(100g)上のクロマトグラフィーに付して、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物1.24g(56%)を融点95-96.5℃、MS(EI)330(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
工程4:(R)-[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール
乾燥テトラヒドロフラン(10mL)中のN-(カルボベンジルオキシ)-3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)アニリン(0.865g、2.62ミリモル)の溶液を、窒素雰囲気下で-78℃まで冷却し、n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液1.65mL、2.65ミリモル)で処理した。-78℃にて15分間撹拌した後、その反応混合物を(R)-グリシジル酪酸(0.374mL、2.65ミリモル)で処理した。ついで、冷却浴を除去し、反応混合物を温めて常温とした。1時間後に、反応が完了したことをTLC分析によって判断した。その反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液(0.5mL)を添加することによってクエンチし、減圧下にて濃縮して黄色固形物とした。1-2%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出しつつ、シリカゲル(10g)上のクロマトグラフィーに付し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物0.530g(68%)を融点131-132℃およびMS(EI)296(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
工程5:(R)-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
窒素雰囲気下にて、乾燥ジクロロメタン(25mL)中の(R)-[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール(0.492g、1.66ミリモル)の溶液を氷浴で0℃に冷却し、トリエチルアミン(0.254mL、1.83ミリモル)、ついで塩化メタンスルホニル(0.141mL、1.83ミリモル)で処理した。0℃にて1時間後に、TLC分析(10%メタノール/クロロホルム)は反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて白色固形物に濃縮した。1-3%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出しつつ、シリカゲル(100g)上のクロマトグラフィーに付し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物0.601g(97%)を、融点122.5-123.5℃およびMS(EI)374(M+)を有する白色固形物として得た。
工程6:(R)-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド
(R)-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート(0.508g、1.36ミリモル)をN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)中のアジ化ナトリウム(0.106g、1.63ミリモル)と合わせた。その反応混合物を窒素雰囲気下で65℃に加熱した。2時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)によると、少量の出発メシラートがまだ残存していた。さらに0.044gのアジ化ナトリウムを添加して、その反応物をTLCが反応が完了したことを示すまでさらに1.5時間加熱した。その反応混合物を濾過し、真空下にて濃縮した。その残渣をシリカゲル(25g)上のクロマトグラフィーに付し、1-3%のメタノール/クロロホルムで溶出した。適当な画分を合わせ、真空下にて濃縮して標題化合物0.426g(98%)を灰色がかった固形物として得た。分析試料は、3:1酢酸エチル/ヘキサンからこの物質を再結晶化して融点111-112.5℃およびMS(EI)321(M+)を有する白色固形物を得ることによって調製した。
工程7:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
5:1メタノール/ジクロロメタン(20mL)中の(R)-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド(0.393g、1.22ミリモル)の溶液を、窒素蒸気下にて10%炭素上パラジウム(0.030g)で処理した。ついで、その雰囲気を水素(風船)と置き換えた。水素下にて3時間撹拌した後、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)によって還元が完了していると判断された。その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下にて濃縮した。粗製5-(アミノメチル)オキサゾリジノンをジクロロメタン(15mL)中に溶解し、常温、窒素雰囲気下にてピリジン(0.118mL、1.46ミリモル)および無水酢酸(0.138mL、1.46ミリモル)で処理した。2時間後に、TLCによってその反応が完了したと判断された。その反応混合物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し減圧下にて濃縮した。シリカゲル(50g)上のクロマトグラフィーに付し、1-3%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に標題抗菌剤0.281g(68%)を白色固形物として得た。2:1酢酸エチル/ヘキサンからの再結晶化によって調製した分析試料は、融点160−161.5℃およびMS(EI)337(M+)を有する白色固形物であった。
実施例2:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
工程1:3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン
1-(ジフェニルメチル)-3-アゼチジノール塩酸塩(2.000g、7.29ミリモル)をメタノール(75mL)中に溶解し、6N HCl(1.20mL、7.29ミリモル)で処理した。ついで、窒素蒸気下にて、炭素上水酸化パラジウム(0.200g)を添加した。ついで、40psiのH2下にて、その反応混合物をパール装置上で振盪した。16時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は出発物質が消費されたことを明らかにした。反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下にて濃縮して琥珀色油性物とした。この物質をジメチルスルフォキシド(29mL)中に溶解し、雰囲気を窒素と置き換えた。リン酸水素二カリウム(5.07g、29.2ミリモル)、つづいて3,4-ジフルオロニトロベンゼン(0.966mL、8.75ミリモル)を添加した。その混合物を窒素下、常温にて撹拌した。3時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物を水(250mL)で希釈し、クロロホルム(4×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(2×50mL)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して黄色固形物を得た。シリカゲル(100g)上のクロマトグラフィーに付し、3-7%アセトニトリル/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物1.00g(65%)を融点130.5℃およびMS(EI)212(M+)を有する橙色固形物として得た。工程2:4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロニトロベンゼン
窒素下にて、N,N-ジメチルホルムアミド(104mL)中の3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン(5.51g、26.0ミリモル)の溶液を、氷浴で0℃に冷却し、イミダゾール(1.86g、27.3ミリモル)、ついで塩化tert-ブチルジメチルシリル(4.12g、27.3ミリモル)で処理した。その反応混合物を0℃にて30分間、ついで室温にて一晩撹拌した。この時点でのTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、少量の出発物質がいまだ残存していることを明らかにした。さらなる量の塩化tert-ブチルジメチルシリル(0.392g)を添加した。一晩撹拌した後に、TLC分析は反応が完了したことを示した。反応混合物を水(500mL)で希釈し、ジクロロメタン(4×70mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮して黄色固形物とした。シリカゲル(200g)上のクロマトグラフィーに付し、5%および10%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物6.30g(74%)を融点98.5-99.5℃およびMS(EI)326(M+)を有する黄色固形物として得た。
工程3:N-(カルボベンジルオキシ)-4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロアニリン
4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロニトロベンゼン(1.00g、3.07ミリモル)を、窒素雰囲気下にて3:1テトラヒドロフラン/水(25mL)中の10%炭素上パラジウム(0.100g)と合わせた。吸引および充填を繰り返すことによって、雰囲気を水素(風船)と置き換えた。2時間後に、反応溶液の最初の黄色が消失し、TLC分析(15%酢酸エチル/ヘキサン)は反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を直ちに窒素雰囲気下に置き、重炭酸ナトリウム(1.41g、16.8ミリモル)およびクロロギ酸ベンジル(0.528mL、3.69ミリモル)で処理した。常温にて30分後に、TLC分析(15%酢酸エチル/ヘキサン)は反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物を減圧下で濃縮して灰色がかった固形物とした。シリカゲル(125g)上のクロマトグラフィーに付し、5-30%酢酸エチル/ヘキサンのグラジエントで溶出して、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物0.565g(43%)を融点91-93℃およびMS(EI)430(M+)を有する白色固形物として得た。
工程4:(R)-[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール
窒素雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン(100mL)中のN-(カルボベンジルオキシ)-4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロアニリン(6.30g、14.7ミリモル)の溶液を-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液9.16mL、14.7ミリモル)で処理した。添加を完了したら、その反応混合物を-78℃にて15分間撹拌し、ついで(R)-グリシジル酪酸(2.21mL、14.7ミリモル)で処理した。添加が完了した後に、冷却浴を除去し、その反応混合物を常温にて1.5時間撹拌した。その後に、塩化アンモニウム飽和水溶液(20mL)を添加した。3分後に、重炭酸ナトリウム飽和水溶液(10mL)をその反応混合物に添加し、減圧下にてロータリーエバポレーターに付することによって有機溶媒を除去した。ジクロロメタン(100mL)を添加し、その混合物を水およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮した。シリカゲル(200g)上のクロマトグラフィーに付して、1-3%のメタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物4.39g(75%)を融点183-186℃およびMS(EI)396(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
工程5:(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
粗製(R)-[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール(5.38g、13.6ミリモル)を乾燥ジクロロメタン(70mL)中に溶解し、氷浴で0℃に冷却し、トリエチルアミン(2.08mL、14.9ミリモル)、ついで塩化メタンスルホニル(1.15mL、14.9ミリモル)で処理した。0℃にて30分後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)によると反応は完了していた。その反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮して灰色がかった固形物とした。粗製生成物をイソプロパノールおよびジエチルエーテルでトリチュエートすることによって調製した分析試料を、つづいて濾過し真空下にて乾燥して融点142-145℃およびMS(EI)474(M+)を有する灰色がかった固形物を得た。
工程6:(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド
粗製(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート(9.42ミリモル)を乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(50mL)中に溶解し、常温にてアジ化ナトリウム(4.42g、68.0ミリモル)で処理した。その反応混合物を窒素下にて65℃に4時間加温した。この時点のTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、反応が完了していることを明らかにした。この反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(3×25mL)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して琥珀色固形物とした。シリカゲル(125g)上のクロマトグラフィーに付し、10-20%酢酸エチル/ヘキサンのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題アジド2.21g(3工程につき56%)を融点121-122.5およびMS(EI)421(M+)を有する白色固形物として得た。
工程7:(S)-N-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
1:1酢酸エチル/メタノール(200mL)中の(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド(2.04g、4.85ミリモル)の溶液を、窒素蒸気下にて10%炭素上パラジウム(0.300g)で処理した。ついで、吸引および充填を繰り返すことによって雰囲気をH2(風船)で置き換えた。3時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は還元が完了したことを明らかにした。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して白色固形物とした。粗製5-(アミノメチル)オキサゾリジノンをジクロロメタン(100mL)中に溶解し、窒素雰囲気下にて0℃に冷却し、ピリジン(0.431mL、5.33ミリモル)および無水酢酸(0.503mL、5.33ミリモル)で処理した。0℃にて30分後に、TLC(5%メタノール/クロロホルム)によるとアセチル化が完了した。その反応混合物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して粗製生成物を褐色固形物として得た。シリカゲル(125g)上のクロマトグラフィーに付し、1-3%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物1.77g(84%)を融点183.5-184℃およびMS(EI)437(M+)を有する白色固形物として得た。
工程8:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
ポリプロピレンボトル中の(S)-N-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド(1.23g、2.81ミリモル)のアセトニトリル(55mL)溶液を、常温にて38%フッ化水素酸水溶液(15mL)で処理した。TLC分析は、脱保護が3時間後に完了することを明らかにした。その反応混合物を水(15mL)で希釈し、固形重炭酸ナトリウムで中和した。さらなる水(50mL)を添加し、その混合物をクロロホルムで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して標題オキサゾリジノン抗菌剤を融点174-177℃およびMS(EI)323(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
実施例3:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
工程1:1-(ジフェニルメチル)-3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]アゼチジン
1-(ジフェニルメチル)-3-(メチルアミノ)アゼチジン(5.00g、19.8ミリモル)を、6%水/アセトニトリル(200mL)中の炭酸カリウム(16.4g、119ミリモル)および2-フルオロエチルトシラート(6.50g、29.8ミリモル)と合わせた。その混合物を窒素雰囲気下にて還流温度まで加熱した。還流温度にて3時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は少量の出発物質が残存していることを明らかにした。さらに1.8gの2-フルオロエチルトシラートを添加し、その反応混合物をさらに2時間還流した。その反応混合物を常温に冷却し、減圧下にて濃縮した。シリカゲル(200g)上のクロマトグラフィーに付し、1-5%アセトニトリル/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物4.07g(69%)をIR1598,1452,1362,1029cm-1を有する琥珀色シロップとして得た。
工程2:3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]ニトロベンゼン
パールボトルを1-(ジフェニルメチル)-3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]アゼチジン(3.88g、13.0ミリモル)および25%テトラヒドロフラン/エタノール(130mL)で満たした。ついで、炭素上水酸化パラジウム(1.9g)を窒素蒸気下にて添加した。ついで、その混合物を45psiのH2下でパール装置上で振盪した。20時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は水素化分解が完了したことを明らかにした。その反応混合物をセライトを通して濾過し、減圧下にて濃縮して無色油性物とした。この物質をジメチルスルフォキシド(50mL)中に溶解し、リン酸水素二カリウム(13.6、78.0ミリモル)、つづいて3,4-ジフルオロニトロベンゼン(1.72mL、15.6ミリモル)で処理した。ついで、その反応混合物を常温にて撹拌し、反応進行をTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)でモニターした。4時間後に、その反応混合物をH2O(500mL)に添加し、ジクロロメタン(4×75mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して黄色シロップとした。シリカゲル(200g)上のクロマトグラフィーに付し、0-2.5%アセトニトリル/ジクロロメタンのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後、標題化合物2.87g(81%)を融点46.5-48℃およびMS(FAB)272(M+H+)を有する黄色固形物として得た。
工程3:N-(カルボベンジルオキシ)-3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジル]アニリン
2:1テトラヒドロフラン/水(50mL)および酢酸(2.0mL)中の3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]ニトロベンゼン(2.66g、9.82ミリモル)の溶液を、窒素蒸気下にて10%パラジウム/炭素で処理した。吸引および充填を繰り返すことによって雰囲気をH2(風船)で置き換えた。TLC分析(6%アセトニトリル/クロロホルム)はこの時点で、還元が完了したことを明らかにした。反応混合物をセライトを介して濾過した。空気への曝露は最小限とした。なぜならば、これらの条件下では紫色が急速に発色するためである。濾液は、氷浴で冷却しておよそ0℃とし、炭酸カリウム(6.8g、49ミリモル)およびクロロギ酸ベンジル(1.63mL、10.3ミリモル)で処理した。反応混合物をおよそ0℃にて1時間撹拌し、ついで30分間にわたって室温まで温めた。この時点のTLC分析(6%アセトニトリル/クロロホルム)は、反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物を水(200mL)で希釈し、クロロホルムで抽出した(3×75mL)。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて暗褐色シロップに濃縮した。シリカゲル(200g)上のクロマトグラフィーに付し、1-3%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物3.71g(100%)を琥珀色シロップとして得た。分析試料は、さらなるクロマトグラフィー精製によって調製し、融点57-59℃およびMS(EI)375(M+)を有する明琥珀色固形物を得ることによって調製した。
工程4:(R)-N-[3-[3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール
窒素下、乾燥テトラヒドロフラン(40mL)中のN-(カルボベンジルオキシ)-3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]アニリン(3.38g、9.01ミリモル)の溶液を-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液5.69mL、9.10ミリモル)で処理した。その反応混合物を-40℃に温め、ついで-78℃に再冷却し、(R)-グリシジル酪酸(1.29mL、9.10ミリモル)で処理した。添加を完了したら、その反応混合物を常温に温めた。1時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)によって、反応は完了しているようであった。その反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液(1mL)でクエンチし、水(100mL)で希釈し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮して琥珀色シロップとした。シリカゲル(200g)上のクロマトグラフィーに付し、1-4%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物1.69g(55%)を融点124-125℃およびMS(EI)341(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
工程5:(R)-[[3-[4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
乾燥ジクロロメタン(16mL)中の(R)-N-[3-[3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール(1.40g、4.11ミリモル)の溶液をトリエチルアミン(0.628mL、4.52ミリモル)で処理し、ついで窒素雰囲気下にて0℃に冷却した。ついで、塩化メタンスルホニル(0.348mL、4.52ミリモル)を添加し、その混合物を0℃にて撹拌した。2時間後のTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、少量の出発物質が未だ残存していることを明らかにした。さらなる部の塩化メタンスルホニル(0.100mL、1.30ミリモル)を添加し、0℃にてさらに1時間反応を続けた。その反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して標題化合物1.88g(100%)を明澄色固形物として得た。1H NMR分析は、この物質が高品質であることを示した。分析試料は、シリカゲル(10g)上の粗製生成物200mgをクロマトグラフィーに付し、1-4%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後、標題化合物99mgを、融点96.5-98℃およびMS(EI)419(M+)を有する灰色がかった固形物として得ることによって調製した。
工程6:(R)-[[3-[4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド
乾燥N,N-ジメチルフロムアミド(15mL)中の(R)-[[3-[4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニルメチル]メタンスルホン酸塩(1.65g、3.94ミリモル)の溶液を、固形アジ化ナトリウム(0.768g、11.8ミリモル)で処理した。ついで、その反応混合物を窒素雰囲気下にて65℃に加熱した。3時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、少量の出発メシラートがいまだ残存していることを明らかにした。さらなる部のアジ化ナトリウム(0.256g、3.94ミリモル)を添加し、その反応混合物を65℃にて1時間加熱した。その反応混合物を常温まで冷却し、濾過し、減圧下にて濃縮した。その残渣を、シリカゲル(100g)上のクロマトグラフィーに付し、1-4%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に1.24g(86%)の標題化合物を融点60-63℃およびMS(EI)366(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
工程7:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
メタノール(20mL)中の(R)-[[3-[4-[3-[N-(2-フルオロエチル)-N-メチルアミノ]-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド(1.14g、3.11ミリモル)の溶液を、窒素蒸気下にて10%パラジウム/炭素(0.114g)で処理した。繰り返して吸引および充填することによって、その雰囲気をH2(風船)で置き換えた。2.5時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、還元が完了したことを明らかにした。その反応混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を真空下にて濃縮して灰色がかった固形物とした。この物質をジクロロメタン(20mL)中に溶解し、窒素下にてピリジン(0.264mL、3.27ミリモル)および無水酢酸(0.309mL、3.27ミリモル)で処理した。30分後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、アセチル化が完了したことを示した。反応混合物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮して琥珀色油性物を得た。シリカゲル(125g)上のクロマトグラフィーに付し、1-4%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題オキサゾリジノン抗菌剤0.892g(75%)を融点125.5-127℃およびMS(EI)382(M+)を有する灰色がかった固形物として得た。
実施例4:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
10%アセトニトリル/ジクロロメタン(100mL)中の(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド(実施例2、0.440g、1.36ミリモル)の溶液を、常温にて粉末化4Åモレキュラーシーブ(0.682g)、4-メチルモルホリンN-オキシド(0.319g、2.72ミリモル)、ついでテトラ-n-プロピルアンモニウム 過ルテニウム酸塩(0.024g、0.068ミリモル)で処理した。常温にて1.5時間撹拌した後、TLC分析(10%メタノール/クロロホルム)は、少量の出発アルコールが未だ残存していることを明らかにした。さらなる4-メチルモルホリン N-オキシドを添加しても、出発物質は消費されなかった。その反応混合物を減圧下にて濃縮して暗紫色固形物とし、ついでこれをシリカゲル(20g)上のクロマトグラフィーに付し、1-3.5%のメタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題オキサゾリジノン抗菌剤0.204g(47%)を融点192-193℃およびMS(EI)321(M+)を有する白色固形物として得た。
実施例5:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-[3-(メトキシイミノ)-1-アゼチジニル]フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
5%メタノール/ジクロロメタン(10mL)中の(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-オキソ-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド(実施例4、0.200g、0.623ミリモル)の溶液を、常温にてピリジン(0.201mL、2.49ミリモル)、ついで塩酸メトキシルアミン(0.052g、0.623ミリモル)で処理した。1.5時間後に、TLC分析(10%メタノール/クロロホルム)は、反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物を減圧下にて濃縮し、白色固形物とした。シリカゲル(10g)上のクロマトグラフィーに付し、1-3%メタノール/クロロホルムのグラジエントで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題オキサゾリジノン抗菌剤0.204g(94%)を灰色がかった固形物として得た。別の合成作業は、融点189-192℃およびMS(EI)350(M+)を有する物質を供した。
実施例6:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
工程1:1-(ジフェニルメチル)-3-メトキシ-3-メチルアゼチジン
乾燥テトラヒドロフラン(200mL)中の1-(ジフェニルメチル)-3-メチル-3-アゼチジニル塩酸塩(5.00g、17.2ミリモル)のスラリーを氷浴で0℃に冷却し、窒素下にて水素化ナトリウム(油中の2.10gの60%分散液、51.8ミリモル)で処理した。冷却浴を除去し、その混合物を還流温度まで15分間加温した。室温に冷却した後、ヨードメタン(7.40g、3.22mL、51.8ミリモル)を添加した。添加を完了したら、その反応混合物を還流温度に15時間加熱した。TLC分析(9:1ヘキサン/酢酸エチル)は、メチル化が完了したことを明らかにした。その反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチした。その混合物を酢酸エチルおよび水で分離漏斗に移し、ついで酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮した。その粗製生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、9:1酢酸エチル/ヘキサンで溶出した。適当な画分を濃縮して、標題化合物2.30g(50%)をMS(EI)267(M+)を有する無色油性物として得た。
工程2:3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン
25%テトラヒドロフラン/エタノール中の1-(ジフェニルメチル)-3-メトキシ-3-メチルアゼチジン(2.20g、8.2ミリモル)の溶液を、窒素蒸気下、氷酢酸(1.60g、1.50mL、24.7ミリモル)で、ついで炭素上水酸化パラジウム(0.220g)で処理した。その反応混合物を、35psiのH2下、パール装置上で振盪した。この時点で、TLC分析(9:1ヘキサン/酢酸エチル)は、反応が完了したことを明らかにした。その混合物をセライトR(酢酸エチル洗浄)を通して濾過し、その濾液を真空下にて濃縮して油性物を得た。この物質をジメチルスルフォキシド(15mL)中に溶解し、その溶液を常温にてリン酸水素二カリウム(8.60g、49.2ミリモル)および3,4-ジフルオロニトロベンゼン(1.30g、0.086mL、8.0ミリモル)で処理した。この黄色反応混合物を窒素雰囲気下、常温にて18時間撹拌した。その反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて乾燥して黄色固形物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィーに付して8:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物1.80g(90%)を融点110-111℃およびMS(EI)240(M+)を有する黄色固形物として得た。
工程3:N-(カルボベンジルオキシ)-3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)アニリン
25%テトラヒドロフラン/メタノール(35mL)中の3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン(1.60g、6.7ミリモル)の溶液を、繰り返しN2で吸引および充填することにより脱気し、ついで10%パラジウム/炭素(0.160g)で処理した。ついで、ギ酸アンモニウム(2.10g、33.3ミリモル)を添加し、その混合物を最後に脱気した。その反応混合物を常温下にて20分間撹拌し、その間に黄色反応混合物が無色となった。TLC分析(2:1ヘキサン/酢酸エチル)は、反応が完了したことを明らかにした。反応混合物をセライトR(ジクロロメタンおよびメタノール洗浄)を通して濾過し、その濾液を真空下にて濃縮して紫色ガムを得、これを直ちにN2下にて1:1アセトン/水(30mL)に溶解した。その混合物を氷浴で0℃に冷却し、重炭酸ナトリウム(1.10g、13.4ミリモル)およびクロロギ酸ベンジル(1.20g、1.00mL、7.37ミリモル)で処理した。その冷却浴を3時間放散させた。常温にてさらに2時間撹拌した後、その反応混合物をジクロロメタン(50mL)で分離漏斗に移した。有機相を分離させ、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して紫色油性物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、6:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、放置すると融点73-75℃およびMS(EI)344(M+)を有するワックス固形物に固化する粘性油性物として標題化合物2.04g(89%)を得た。
工程4:(R)-[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール
乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中のN-(カルボベンジルオキシ)-3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)アニリン(1.85g、5.4ミリモル)の溶液をドライアイス/アセトン浴で-78℃に冷却し、シリンジを介してn-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液3.50mL、5.7ミリモル)で処理した。この温度にて5分後に、(R)-グリシジル酪酸塩(0.823g、0.807mL、5.7ミリモル)をシリンジを介して添加し、その反応混合物を冷却浴を徐々に放散させつつ一晩放置した。TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、出発物質Cbz誘導体が消費されたことを明らかにした。その反応混合物を減圧下にて濃縮して、ワックス状の橙色固形物とした。その残渣を20%メタノール/ジクロロメタン中に溶解し、飽和塩化アンモニウム、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで順次洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して粗製生成物を得た。シリカゲル上の放射状クロマトグラフィーに付し、2%、3%および5%メタノール/クロロホルムで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、1H NMR分析によると非常に純粋な無色ガムとして標題化合物0.811g(48%)を得た。分析試料は、ジクロロメタン/ジエチルエーテルから再結晶化させ、融点113-114℃およびMS(EI)310(M+)を有する白色固形物を得ることによって調製した。
工程5:(R)-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
乾燥ジクロロメタン(10mL)中の(R)-[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール(0.700g、2.25ミリモル)の溶液を氷浴で0℃に冷却した。ついで、トリエチルアミン(0.250g、0.345mL、2.48ミリモル)、ついで塩化メタンスルホニル(0.271g、0.183mL、2.37ミリモル)を添加し、その反応混合物を冷却浴が放散する間、N2下にて撹拌した。3時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、メシル化が実質的に完了したことを明らかにした。その反応混合物をさらなるジクロロメタンで希釈し、0.5N 塩酸、重炭酸ナトリウム飽和水溶液およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮した。シリカゲル上の放射状クロマトグラフィーに付し、3%メタノール/クロロホルムで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、回収した出発アルコール0.022gと、MS(EI)388(M+)を有する白色固形物として標題化合物0.700g(80%)とを得た。
工程6:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
2:1の水酸化アンモニウム/イソプロパノール(30mL)中の(R)-[[3-[3-フルオロ-4-(3-メトキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネートの混合物を加熱還流(ドライアイス・コンデンサー)した。7時間後のTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、大部分の出発物質を明らかにした。その反応をさらに46時間続けた。常温に冷却した後、TLCは出発メシラートが実質的に消費されたことを示した。そのその反応混合物をジクロロメタン(200mL)とともに分離漏斗に移し、水で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮した。粗製5-(アミノメチル)オキサゾリジノンを乾燥ジクロロメタン(10mL)中に溶解し、氷浴で0℃に冷却し、ピリジン(0.698g、0.708mL、8.75ミリモル)および無水酢酸(0.357g、0.330mL、3.50ミリモル)で処理した。ついで、その冷却浴を除去し、反応混合物を常温にて一晩撹拌した。その反応混合物をさらなるジクロロメタン(60mL)で希釈し、5%希塩酸、重炭酸ナトリウム飽和水溶液、水およびブラインで洗浄した。ついで、その有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して粗製ガムを得た。シリカゲル上の放射状クロマトグラフィーに付し、1%、2%および4%メタノール/クロロホルムで溶出して、適当な画分を濃縮した後、標題のオキサゾリジノン抗菌剤0.481g(78%)を白色泡状固形物として得た。凍結乾燥試料は融点132-134℃およびMS(EI)351(M+)を有していた。
実施例7:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
工程1:3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン
2:1メタノール/テトラヒドロフラン(60mL)中の1-(ジフェニルメチル)-3-メチル-3-アゼチジノール塩酸塩(3.00g、10.4ミリモル)の溶液を、N2蒸気下にてトリエチルアミン(1.00g、1.40mL、10.4ミリモル)、ついで水酸化パラジウム/炭素(0.300g)で処理した。その混合物を40psiのH2下にてパール装置上で振盪した。2.5時間後のTLC分析(2:1ヘキサン/酢酸エチル)は、水素化分解が完了したことを明らかにした。その反応混合物をセライトR(ジクロロメタン洗浄)を通して濾過し、その濾液を減圧下にて濃縮して油性物を得、これを直ちに乾燥ジメチルスルフォキシド(15mL)に採取し、N2下、常温にてリン酸水素二カリウム(3.40g、19.8ミリモル)および3.4-ジフルオロニトロベンゼン(1.60g、1.10mL、9.9ミリモル)で処理した。その温度にて16時間撹拌した後、TLC分析(2:1ヘキサン/酢酸エチル)は、反応が実質的に完了したことを明らかにした。その反応混合物をジクロロメタン(100mL)および水(150mL)と共に分離漏斗に移した。振盪した後に、その有機相を分離した。水性相をジクロロメタンで再抽出し、合わせた有機抽出物を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して油性物とした。シリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、3:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、融点109-110℃およびMS(EI)226(M+)を有する橙色固形物として標題化合物2.15g(98%)を得た。
工程2:4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロニトロベンゼン
乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中の3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)ニトロベンゼン(1.80g、8.0ミリモル)の溶液を氷浴で0℃に冷却し、N2下にてイミダゾール(0.572g、8.4ミリモル)および塩化tert-ブチルジメチルシリル(1.30g、8.4ミリモル)で処理した。その反応混合物を、冷却浴を徐々に放散しつつ、一晩撹拌した。ついで、その反応混合物を、水および1:1ヘキサン/ジエチルエーテルと一緒に分離漏斗に移した。振盪した後、層を分離し、水性相をさらなる1:1ヘキサン/ジエチルエーテルで再抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して油性物とした。シリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、3%ジエチルエーテル/ヘキサンで、ついで1:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出して、適当な画分を濃縮した後、出発アルコール0.536gおよび融点98-99.5℃およびMS(EI)340(M+)を有する明黄色固形物として標題化合物1.90g(70%)を得た。
工程3:N-(カルボベンジルオキシ)-4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロアニリン
2:1メタノール/テトラヒドロフラン(30mL)中の4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロニトロベンゼン(1.70g、5.0ミリモル)の溶液を、吸引およびN2充満を繰り返すことによって脱気し、ついでN2下にて10%パラジウム/炭素(0.170g)で処理した。固形ギ酸アンモニウムを添加し、その反応混合物を最後に脱気し、発熱の知見によりその混合物を氷浴で冷却した。反応混合物の色は黄色から無色に変化した。TLC分析(2:1ヘキサン/酢酸エチル)は、還元が完了したことを明らかにした。その反応混合物をセライトRを通して濾過し、その濾液を真空下にて濃縮して固形物として中間体アニリンを得、これを直ちに1:1アセトン/水に溶解し、氷浴で0℃に冷却し、重炭酸ナトリウム(0.840g、10.0ミリモル)ついで、ギ酸クロロベンジル(0.938g、0.785mL、5.5ミリモル)で処理した。その反応混合物を、冷却浴を徐々に放散しつつ、N2下にて一晩撹拌させた。合計16時間後に、その反応混合物をジクロロメタン(100mL)と一緒に分離漏斗に移した。振盪した後に、その有機相を分離し、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下にて濃縮して粗製油性物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、9:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題化合物1.68g(76%)をMS(EI)444(M+)を有するガムとして得た。
工程4:(R)-[3-4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール
2下、乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中のN-(カルボベンジルオキシ)-4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロアニリン(1.60g、3.8ミリモル)の溶液をドライアイス/アセトン浴で-78℃に冷却し、シリンジを介してn-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.55M溶液2.40mL、3.8ミリモル)で処理した。この温度にて5分後に、(R)-グリシジル酪酸(0.548g、0.538mL、3.8ミリモル)を添加した。添加が完了したら、冷却浴を除去し、その反応混合物をN2下にて放置し常温まで温めた。この温度にて2時間後に、TLC分析(2:1ヘキサン/酢酸エチル)は、出発物質Cbz誘導体が消費されたことを明らかにした。その反応混合物を真空下にて濃縮し、その残渣を酢酸エチルに溶解し、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して粗製生成物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、30%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題5-(ヒドロキシメチル)-オキサゾリジノン1.10g(71%)を融点143.5-144.5℃およびMS(EI)410(M+)を有する白色固形物として得た。
工程5:(R)-[[3-4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
乾燥ジクロロメタン(15mL)中の(R)-[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール(1.00g、2.43ミリモル)の溶液を氷浴で0℃に冷却し、N2下にてトリエチルアミン(0.295g、0.406mL、2.92ミリモル)、ついで塩化メタンスルホニル(0.321g、0.217mL、2.80ミリモル)で処理した。0℃にて2時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、反応が完了したことを明らかにした。その反応混合物をさらなるジクロロメタン(75mL)と一緒に分離漏斗に移した。その有機層を0.5N塩酸、重炭酸ナトリウム飽和水溶液、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して融点113-115℃およびMS(EI)488(M+)を有する白色固形物として標題化合物1.039(94%)を得た。
工程6:(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド
2下にて乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート(0.960g、2.10ミリモル)の溶液を常温にてアジ化ナトリウム(0.273g、4.2ミリモル)で処理した。その反応混合物を70℃に3時間加熱し、ついで室温に冷却した。この時点のTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は反応が完了したことを明らかにした。溶媒を真空下にて除去し、その残渣をジクロロメタン(100mL)および水に採取した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮して、融点127-128℃およびMS(EI)435(M+)を有する白色固形物として標題化合物0.820g(90%)を得た。
工程7:(S)-N-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
酢酸エチル(20mL)中の(R)-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アジド(0.750g、1.72ミリモル)の溶液を、吸引およびN2充満を繰り返すことにより脱気した。ついで、その溶液をN2蒸気下にて10%パラジウム/炭素(0.075g)で処理した。吸引および充満を繰り返すことによってその雰囲気をH2(風船)で置き換え、その反応混合物を常温にて撹拌した。6時間後のTLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、還元が完了したことを明らかにした。その反応混合物をセライトRを通して濾過し、その濾液を減圧下にて濃縮した。その残渣を乾燥ジクロロメタン(10mL)中に溶解し、氷浴で0℃に冷却し、ピリジン(0.680g、0.696mL、8.60ミリモル)および無水酢酸(0.263g、0.243mL、2.58ミリモル)で処理した。冷却浴を除去し、その反応混合物をN2下、常温にて撹拌した。3時間後に、その反応混合物をジクロロメタン(100mL)と一緒に分離漏斗に移した。その混合物を10%塩酸、重炭酸ナトリウム飽和水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮した。シリカゲル上の放射状クロマトグラフィーに付し、3%および、ついで5%のメタノール/クロロホルムで溶出し、適当な画分を濃縮した後に標題化合物0.643g(83%)を融点137-138℃およびMS(EI)451(M+)を有する白色固形物として得た。
工程8:(S)-N-[[3-[3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-1-アゼチジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
ポリプロピレンボトル中のアセトニトリル(20mL)中の(S)-N-[[3-[4-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-3-メチル-1-アゼチジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド(0.550g、1.22ミリモル)の溶液を、常温にて40%フッ化水素酸水溶液(5mL)で処理した。16時間後に、TLC分析(5%メタノール/クロロホルム)は、脱保護が実質的に完了したことを明らかにした。その反応混合物を幾分かのジクロロメタン(150mL)と一緒にエルレンマイアーフラスコに移した。その撹拌混合物を炭酸ナトリウム飽和水溶液(300mL、脱気)で処理した。脱気後に、その混合物を分離漏斗に移し、相を分離した。6N塩酸を添加することによって水性相をpH7に中和し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮した。シリカゲル上の放射状クロマトグラフィーに付し、5%メタノール/クロロホルムで溶出し、適当な画分を濃縮した後に、標題のオキサゾリジノン抗菌剤0.374g(91%)を融点152-153℃およびMS(EI)337(M+)を有する白色固形物として得た。
ピロリジノン-フェニルオキサゾリジノンの例
実施例8:(S)-N-[[3-[4-(1-アザ-5,5-ジメチル-4,6-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
3-フルオロ-1-ニトロ-4-(2,5-ジヒドロピリル)ベンゼン
DMSO30mL中の2,4-ジニトロフルオロベンゼン2.30g(14.47ミリモル)および二塩基性リン酸カリウム5.04g(28.93ミリモル)の溶液を、3-ピロリン1.0g(14.47ミリモル)で処理し、つづいて60℃にて24時間加温した。その溶液を冷却し、クロロホルム100mLで希釈し、つづいて水(5×75mL)で抽出した。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して黄色固形物を得、これを熱酢酸エチル-ヘキサンから再結晶化させて標題化合物2.58g(86%)を黄色晶柱、融点132-134℃として得た。
3-フルオロ-1-ニトロ-4-(シス-3,4-ジヒドロキシピロリジニル)ベンゼン
アセトン60mLおよび水13mL中の前記化合物1.25g(6.02ミリモル)およびN-メチルモルホリン N-オキシド881mg(7.52ミリモル)の溶液を、tert-ブチルアルコール中の2.5%四酸化オスミニウム溶液4mLで処理し、つづいて常温にて24時間撹拌した。その溶液と二硫酸ナトリウム500mg、マグネソール(magnesol)2gおよび水10mLと一緒に20分間撹拌した。その混合物をセライトを通して濾過し、その濾過ケーキをアセトンで洗浄した。その濾液を真空下にて濃縮し、酢酸エチル100mLおよび水150mLで抽出した。その水性層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して黄色固形物を得た。この物質を熱アセトン-ヘキサンから再結晶化させて標題化合物1.33g(91%)を融点151-153℃を有する黄色固形物として得た。
1-(1-アザ-5,5-ジメチル-4,6-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)-2-フルオロ-4-ニトロベンゼン(3)
ジメチルホルムアミド10mL中の前記のジオール1.27g(5.24ミリモル)の溶液を、2,2-ジメトキシプロパン1.09g(1.3mL、10.49ミリモル)および幾分かのp-トルエンスルホン酸結晶で処理し、つづいて常温にて24時間撹拌した。その溶液をクロロホルム50mLで希釈し、水(5×30mL)で抽出した。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して標題化合物1.45g(98%)をさらなる用途に十分に純粋である黄色固形物として得た。分析試料は、熱アセトン-ヘキサンから再結晶化させることによって得た。融点113-114℃。
1-(1-アザ-5,5-ジメチル-4,6-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)-2-フルオロ-4-(フェニルメトキシカルボニル)アミノベンゼン
テトラヒドロフラン50mL中の前記化合物1.45g(5.14ミリモル)の溶液を、10%炭素パラジウム260mgで処理し、つづいて一気圧にて3時間水素化分解した。その反応容器を窒素でパージし、重炭酸ナトリウム飽和溶液20mLで処理し、つづいて0℃まで冷却し、クロロギ酸ベンジル1.75g(1.47mL、10.27ミリモル)を添加した。その溶液を0℃にて30分間撹拌し、つづいて18時間常温に加温した。その混合物を酢酸エチル50mLおよび水50mLで希釈し、セライトを通して濾過し、濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。濾液層を分離し、その有機相を水50mLおよび塩化ナトリウム飽和溶液50mLで再抽出した。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して軽紫色固形物を得、これを熱酢酸エチル-ヘキサンから再結晶化させて標題化合物1.56g(79%)を微細な白色結晶として得た。
1H NMR(CDCl3):δ7.39,7.25,6.93,6.67,5.19,4.80,3.73,2.97,1.53,1.37
(R)-[3-[4-(1-アザ-5,5-ジメチル-4,6-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール(5)
-78℃のテトラヒドロフラン48mL中の前記化合物のCbz誘導体1.36g(3.52ミリモル)の溶液をヘキサン中のn-ブチルリチウム2.41mL(1.6M、3.87ミリモル)で滴下処理し、つづいて-78℃にて30分間撹拌した。ついで、その溶液をニート(R)-(+)-グリシジル酪酸558mg(0.55mL、3.87ミリモル)で処理し、つづいて0℃にて30分間、ついで常温にて18時間温めた。ついで、その溶液を0℃に冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液4mLで処理し、つづいてジクロロメタン200mLで希釈し、水(2×50mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(50mL)で抽出した。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して茶色固形物を得、これを230-400メッシュのシリカゲル80g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中の2%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物840mgを灰色がかった固形物として得た。
1H NMR(CDCl3):δ7.34,7.06,6.71,4.80,4.75,4.01,3.73,3.67,3.56,2.95,1.50,1.36
(S)-[[3-[4-(1-アザ-5,5-ジメチル-4,6-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
0℃のジクロロメタン11mL中の前記アルコール791mg(2.25ミリモル)およびトリエチルアミン283mg(0.39mL、2.81ミリモル)の溶液を、塩化メタンスルホニル296mg(0.20mL、2.58ミリモル)で処理し、つづいて0℃にて30分間撹拌した。その混合物を常温に加温し、ジクロロメタン75mLで希釈し、つづいて水(2×30mL)および重炭酸ナトリウム飽和溶液(30mL)で抽出した。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して、さらなる用途に十分に純粋な灰色がかった固形物として標題のメシラート810mg(84%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ7.36,7.07,6.73,4.90,4.82,4.48,4.41,4.10,3.89,3.77,3.10,3.02,1.51,1.37
(S)-N-[[3-[4-(1-アザ-5,5-ジメチル-4,6-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
再密閉可能な厚壁チューブ中の1:1テトラヒドロフラン-イソプロピルアルコール8mL中の前記メシラート810mg(1.88ミリモル)の溶液を水酸化アンモニウム8mLで処理した。そのチューブを密閉し、100℃にて22時間加温した。そのチューブを冷却し、その反応混合物をクロロホルムと水との間に分配させた。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して褐色固形物520mgを得、これを用いてピリジン2mL中に溶解し、無水酢酸357mg(0.33mL、3.50ミリモル)で処理し、つづいて常温にて18時間撹拌した。その溶液をクロロホルム(20mL)で希釈し、水(4×20mL)で抽出した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮し、得られた固形物をクロロホルム-ヘキサンから再結晶化させて、標題アセトアミド350mg(59%)を融点195-7℃を有する灰色がかった針状結晶として得た。
実施例9:(S)-N-[[3-[4-(3,4-シス-ジヒドロキシピロリジニル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド(9)
テトラヒドロフラン2mL中の実施例8で調製した化合物249mg(0.63ミリモル)の溶液を、2N塩酸溶液2mLで処理し、つづいて常温にて18時間撹拌した。その混合物を真空下にて濃縮し、その残渣を重炭酸ナトリウム飽和溶液30mLで処理した。その混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して灰色がかった固形物110mgを得た。
この物質を2mmクロマトトロン・プレート上の放射状クロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中の7%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、標題のジオール60mg(28%)を融点183-189℃(分解)を有する白色固形物として得た。
実施例10:(S)-N-[[3-[4-(3-ヒドロキシピロリジニル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシピロリジニル)ニトロベンゼン
ジメチルホルムアミド(30mL)中の3-ピロリジノール(1.82g)および3,4-ジフルオロニトロベンゼン(3.0g)の溶液に、炭酸カリウム(3.94g)を添加した。その混合物を室温にて一晩撹拌し、ついで濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。その濾液を合わせ、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム上のクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルの含量を増加させつつ(50%から60%)酢酸エチル/ヘキサンで溶出した。適当な画分をプールし、減圧下にて濃縮して標題化合物(4.83g)を得た;
1H NMR(CD3OD,270MHz)δ0.85(2H,m),2.25-2.57(4H,m),3.26(1H,m),5.47(1H,t,J=8.6Hz),6.62(1H,dd,J=2.4,14.0Hz),6.69(1H,dd,J=2.4,8.6Hz)
3-フルオロ-4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ピロリジニル]ニトロベンゼン
テトラヒドロフラン(100mL)中の前記化合物(4.83g)、トリエチルアミン(9.5mL)およびジメチルアミノピリジン(2.79g)の混合物を、0℃にて塩化tert-ブチルジメチルシリル(5.15g)で処理し、室温にて2日間撹拌した。その混合物を濾過し、不溶性の物質をジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム上のクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサン(70/30)で溶出した。適当な画分を合わせ、減圧下にて濃縮して標題化合物(11)(6.45g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ0.09(6H,s),0.88(9H,s),2.02(2H,m),3.42-3.78(4H,m),4.52(1H,m),6.53(1H,t,J=8.9Hz),7.87(1H,dd,J=2.4,14.0Hz),7.94(1H,dd,J=2.4,8.9Hz)
3-フルオロ-4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ピロリジニル]アニリン
炭素上パラジウム(10%、500mg)を、ジクロロメタン(20ml)およびメタノール(100ml)の混合溶媒中の前記化合物(5.0g)の混合物に添加した。その混合物を1気圧水素下にて6時間撹拌し、ついで濾過し、炭素上パラジウムをメタノールおよびジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液を減圧下にて濃縮して標題化合物(4.52g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ0.08(6H,s),0.88(9H,s),1.87(1H,m),2.11(1H,m),3.05(1H,m),3.29(2H,m),3.56(1H,m),4.48(1H,m),6.38(1H,dd,J=2.4,8.9Hz),6.44(1H,dd,J=2.4,14.0Hz),6.61(1H,t,J=8.9Hz)
1-ベンジルオキシカルボニルアミノ-4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ピロリジニル]-3-フルオロベンゼン
クロロギ酸ベンジル(3.0mL)を0℃のテトラヒドロフラン(50mL)中の前記化合物(4.52g)および重炭酸ナトリウム(1.76g)の混合物に添加した。その混合物を室温にて一晩撹拌し、ついで濾過し、テトラヒドロフランで洗浄した。合わせた濾液を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムに付し、ヘキサン/酢酸エチル(90/10)で溶出した。適当な画分を一緒にして減圧下にて濃縮して、標題化合物(4.40g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ0.08(6H,s),0.88(9H,s),1.87(1H,m),2.11(1H,m),3.05(1H,m),3.29(2H,m),3.56(1H,m),4.48(1H,m),5.18(2H,s),6.59(1H,t,J=8.9Hz),6.88(1H,dd,J=2.4,8.9Hz),7.10(1H,dd,J=2.4,14.0Hz),7.36(5H,m)
(S)-[[3-[4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ピロリジニル]-3-フルオロフェニル]]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メタノール
乾燥テトラヒドロフラン(50mL)中の前記化合物(4.40g)の溶液を窒素下にて-78℃に冷却し、5分間撹拌しつつn-BuLi7.3mL(ヘキサン中の1.6M)で処理した。その混合物を(R)-(+)-グリシジル酪酸1.65mLで処理し、一晩室温に徐々に温めた。硫酸アンモニウム飽和溶液(10mL)を添加することによってその反応をクエンチし、その混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。その合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル含量を増加させつつ(50%から70%)ヘキサン/酢酸エチルで溶出した。適当な画分をプールし、減圧下にて濃縮して標題化合物(1.44g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ0.08(6H,s),0.88(9H,s),1.91-2.10(2H,m),3.18(1H,m),3.39-3.48(2H,m),3.63(1H,m),3.78(1H,m),3.87-4.01(3H,m),4.48(1H,m),4.66(1H,m),6.63(1H,t,J=9.5Hz),7.04(1H,dd,J=2.4Hz,9.5Hz),7.32(1H,dd,J=2.4,14.6Hz)
(S)-[[3-[4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ピロリジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]メタンスルホネート
ピリジン(10mL)中の前記化合物(1.44g)の溶液に、撹拌しつつ、0℃の塩化p-トルエンスルホニル(0.88g)を添加した。その混合物を室温にて一晩撹拌した。水(40mL)を撹拌しつつその混合物に徐々に添加し、その混合物をさらに1時間撹拌して結晶を得た。その結晶を濾過によって採取し、水で洗浄し、減圧下、40℃にて一晩乾燥して標題化合物(1.96g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ0.09(6H,s),0.88(9H,s),1.90-2.08(2H,m),2.46(3H,s),3.21(1H,m),3.40-3.49(2H,m),3.65(1H,m),3.81(1H,dd,J=5.9,8.9Hz),4.03(1H,t,J=8.9Hz),4.24(2H,m),4.49(1H,m),4.80(1H,m),6.63(1H,t,J=9.5Hz),6.96(1H,dd,J=2.4,9.5Hz),7.23(1H,dd,J=2.4,14.6Hz),7.36(2H,d,J=7.8Hz),7.79(2H,d,J=7.8Hz)
(S)-N-[[3-[4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)ピロリジニル]-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
ジメチルホルムアミド(20mL)中の前記化合物(1.96g)の混合物をアジ化ナトリウム(455mg)で処理し、60℃にて一晩加温した。室温まで冷却した後、その混合物を濾過し、その沈殿をジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム上のクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/アセトン(80/20)で溶出した。適当な画分を合わせ、減圧下にて濃縮して化合物(1.40g)を得た。乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中のこの化合物の溶液を、トイフェニルホスフィン(868mg)で処理し、室温にて2時間撹拌した。その混合物を水(0.5mL)で処理し、40℃にて4時間、ついで室温にて一晩撹拌した。その混合物を減圧下にて濃縮し、トルエンと共沸させることによって乾燥させた。得られた残渣をジクロロメタン(20mL)中に懸濁し、0℃にてピリジン(0.5mL)および無水酢酸(0.6mL)で処理した。その混合物を室温にて一晩撹拌し、減圧下にて濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに付し、メタノール含量を増加させつつ(1%から3%)メタノール/ジクロロメタンで溶出した。適当な画分をプールし、減圧下にて濃縮して標題化合物(1.502g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ0.08(6H,s),0.88(9H,s),1.89-2.09(2H,m),2.02(3H,s),3.18(1H,m),3.36-3.67(6H,m),3.71(1H,dd,J=6.8,8.9Hz),3.99(1H,t,J=8.9Hz),4.48(1H,m),4.76(1H,m),6.20(1H,ブロード,NH),6.61(1H,t,J=9.2Hz),6.98(1H,dd,J=2.4,9.2Hz),7.30(1H,dd,J=2.4,15.1Hz)
(S)-N-[[3-[4-(3-ヒドロキシピロリジニル)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
乾燥テトラヒドロフラン(8mL)中の前記化合物(1.50g)の混合物を0℃にてフッ化テトラブチルアンモニウム(6.7mL;テトラヒドロフラン中の1.0M)で処理し、4時間撹拌させつつ放置して室温まで温めた。その混合物を水(50mL)で処理し、ジクロロメタン(30mL×4)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下にて濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに付して、アセトン/ヘキサン(80/20)で溶出した。適当な画分を合わせ、減圧下にて濃縮して標題化合物(0.77g)を得た;
1H NMR(DMSO-d6)δ1.78-2.00(2H,m),1.80(3H,s),3.12(1H,m),3.26-3.54(5H,m),3.67(1H,dd,J=6.8,8.9Hz),4.04(1H,t,J=8.9Hz),4.34(1H,m),4.68(1H,m),4,91(1H,d,J=4.1Hz,OH),6.72(1H,t,J=9.7Hz),7.07(1H,dd,J=2.4,9.7Hz),7.38(1H,dd,J=2.4,16.2Hz),8.23(1H,t,J=5.7Hz,NH)
実施例11:(S)-N-((3-(3-フルオロ-4-(3-オキソピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
7-ベンジル-7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン
ベンゼン(70mL)中の1-N-ベンジル-3-ピロリジノン(1.92g)およびエチレングリコール(6.81g)の懸濁液に、p-トルエンスルホン酸一水和物(1.93g)を添加した。ディーン-スタークトラップによって水を共沸除去しつつ、その混合物を6時間還流した。室温に冷却した後、その混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液(50mL×3)で洗浄した。ついで、その水性層をジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下にて濃縮して標題化合物(1.57g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.06(2H,t,J=7.3Hz),2.64(2H,s),2.66(2H,t,J=7.3Hz),3.61(2H,s),3.89(4H,m),7.28(5H,m)
7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン
炭素上水酸化パラジウム(20%、200mg)をジクロロメタン(10mL)およびメタノール(20mL)の混合溶媒中の前記化合物(1.57g)の溶液に添加した。その混合物を3kgf/cm2の水素下にて2日間撹拌し、ついで濾過し、炭素上水酸化パラジウムをメタノールおよびジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液を減圧下にて濃縮して標題化合物(1.38g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.17(2H,t,J=7.3Hz),3.35(2H,s),3.52(2H,t,J=7.3Hz),3.99(4H,s)
4-(7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン-7-イル)-3-フルオロニトロベンゼン
前記化合物(1.38g)で出発する以外は重要でない変形を施し、実施例9の常法に従って標題化合物(1.50g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.18(2H,t,J=7.3Hz),3.67(2H,s),3.72(2H,t,J=7.3z),4.02(4H,s),6.53(1H,t,J=7.
3Hz),7.88(1H,dd,J=2.4,14.0Hz),7.94(1H,dd,J=2.4,8.9Hz)
4-(7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン-7-イル)-3-フルオロ-1-(フェニルメトキシカルボニルアミノ)-ベンゼン
前記化合物(1.49g)で出発する以外は重要でない変形を施し、実施例9の常法に従って標題化合物(2.44g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.16(2H,t,J=6.8Hz),3.41(2H,t,J=6.8Hz),3.46(2H,s),3.98(4H,s),5.18(2H,s),6.60(1H,t,J=9.2Hz),6.91(1H,dd,J=2.4,9.2Hz),7.22(1H,dd,J=2.4,14.0Hz),7.37(5H,m)
(R)-(3-(3-フルオロ-4-(7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン-7-イル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メタノール
乾燥ジメチルホルムアミド(25mL)中の前記化合物(2.44g)の溶液を窒素下にて-78℃に冷却し、5分間撹拌しつつ、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド6.6mL(テトラヒドロフラン中の1.0M)で処理した。その混合物を(R)-(-)グリシジル酪酸0.93mLで処理し、一晩放置して徐々に室温に温めた。水(5mL)を添加することによって、少量の過剰なリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドをクエンチした。その混合物を減圧下にて濃縮し、トルエンと一緒に共沸させた。その残渣をジクロロメタン(100mL)中に懸濁し、不溶性の物質を濾過によって除去した。その濾液を減圧下にて濃縮し、ついで得られた残渣をシリカゲルカラムに付し、ヘキサン/アセトン(50/50)で溶出した。適当な画分をプールし、減圧下にて濃縮して標題化合物(1.79g)を得た;
1H NMR(DMSO-d6)δ2.07(2H,t,J=7.3Hz),3.35(4H,溶媒による信号と重複),3.50-3.69(2H,m),3.78(1H,dd,J=7.3,9.2Hz),3.92(4H,s),4.02(1H,t,J=9.2Hz),4.67(1H,m),5.20(1H,t,J=5.9Hz,OH),6.77(1H,t,J=10.3Hz),7.13(1H,dd,J=2.4,10.3Hz),7.46(1H,dd,J=2.4,16.2Hz)
(R)-N-((3-(3-フルオロ-4-(7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン-7-イル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アジド
前記化合物(1.78g)で出発する以外は重要でない変形を施し、実施例9の常法に従って、標題化合物(1.76g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.14(2H,t,J=7.3Hz),2.44(3H,s),3.45(2H,t,J=7.3Hz),3.49(2H,s),3.73-4.13(2H,m),3.98(4H,s),4.24(2H,m),4.80(1H,m),6.60(1H,t,J=9.5Hz),6.96(1H,dd,J=2.4,9.5Hz),7.23(1H,dd,2.4,14.6Hz),7.36(2H,d,J=7.8Hz),7.78(2H,d,J=7.8Hz)
(R)-N-((3-(3-フルオロ-4-(7-アザ-1,4-ジオキサスピロ(4,5)ノナン-7-イル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
重要でない変形を施し、実施例9の常法に従って、ついでリンドラー(Lindlar)触媒(150mg)を、ジクロロメタン(10mL)およびメタノール(40mL)の混合溶媒中の前記化合物(17)(1.45g)の混合物に添加した。その混合物を大気圧の水素下で2日間撹拌し、ついで濾過し、触媒をメタノールおよびジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣をジクロロメタン(20mL)中に懸濁し、0℃にてピリジン(0.3mL)および無水酢酸(0.7mL)で処理した。その混合物を室温にて一晩撹拌し、減圧下にて濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに付し、メタノール含量を増加させつつ(2%から5%)メタノール/ジクロロメタンで溶出した。適当な画分をプールし、減圧下にて濃縮して標題化合物(0.72g)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.01(3H,s),2.16(2H,t,J=7.3Hz),3.43(2H,t,J=7.3Hz),3.47(2H,s),3.53-3.67(2H,m),3.71(1H,dd,J=6.8,9.2Hz),3.98(5H,m),4.75(1H,m),6.27(1H,ブロード),6.61(1H,t,J=9.2Hz),6.99(1H,dd,J=2.4Hz,9.2Hz),7.33(1H,dd,J=2.4,15.1Hz)
(S)-N-((3-(3-フルオロ-4-(3-オキソピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
アセトン(12mL)および水(3.7mL)中の前記化合物(610mg)の混合物を、p-トルエンスルホン酸一水和物(609mg)で処理し、3時間還流した。室温まで冷却した後に、その混合物を減圧下にて濃縮した。その残渣をトリエチルアミン5mLで処理し、ジクロロメタン(30mL×5)で抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムに付し、ヘキサン/アセトン(50/50)で溶出した。適当な画分を合わせ、減圧下にて濃縮して標題化合物(390mg)を得た;
1H NMR(CDCl3)δ2.03(3H,s),2.65(2H,t,J=6.8Hz),3.47-3.78(7H,m),4.02(1H,t,J=8.9Hz),4.76(1H,m),6.18(1H,t,J=5.9Hz,NH),6.77(1H,t,J=9.2Hz),7.09(1H,dd,J=2.4,9.2Hz),7.43(1H,dd,J=2.4,15.1Hz)
実施例12:(S)-N-((3-(3-フルオロ-4-(3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)ピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
工程1:3-フルオロ-1-ニトロ-4-(3-トリフルオロアセチルアミノ)ピロリジニルベンゼン
DMSO87mL中の3-(トリフルオロアセチルアミノ)ピロリジン塩酸塩4.49g(20.54ミリモル)、3,4-ジフルオロニトロベンゼン2.97g(18.68ミリモル)および二塩基性リン酸カリウム7.16g(41.10ミリモル)の溶液を90℃にて18時間加温した。その混合物を冷却し、酢酸エチル300mLで希釈した。その溶液を水(5×100mL)で抽出し、乾燥(Na2SO4)した。真空下にて濃縮して黄色固形物を得、これを熱酢酸エチル-ヘキサンから再結晶化させて標題化合物5.0g(84%)を、融点165-167℃を有する黄色結晶固形物として得た。
工程2:3-フルオロ-1-(フェニルメトキシカルボニル)アミノ-4-(3-トリフルオロアセチルアミノ)ピロリジニルベンゼン
酢酸エチル100mL中のニトロ化合物4.10g(12.76ミリモル)の溶液を10%炭素パラジウム500mgで処理し、つづいて大気圧下にて4時間水素化分解した。その混合物を、酢酸エチルで濾過ケーキを洗浄しつつ、セライトを通して濾過した。その濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をアセトン50mL中に溶解し、飽和NaHCO3溶液75mLで処理し、つづいて0℃に冷却し、クロロギ酸ベンジル4.36g(3.64mL、25.53ミリモル)で処理した。ついで、溶液を18時間常温に温めた。その混合物を酢酸エチル200mLで希釈し、水(2×50mL)で抽出し、つづいて乾燥(Na2SO4)した。真空下にて濃縮してベージュ色固形物を得、これを熱酢酸エチル-ヘキサンから再結晶化させて標題Cbz誘導体4.41g(81%)を融点143-145℃を有するかすかなベージュ色の針状物として得た。
工程3:3-フルオロ-1-(フェニルメトキシカルボニル)アミノ-4-(3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)ピロリジニル)ベンゼン
THF36mL中のCbz誘導体1.86g(4.37ミリモル)の溶液を2N NaOH溶液50mLで処理し、つづいて36時間加熱還流した。その溶液を冷却し、水50mLで希釈し、つづいて酢酸エチル(4×75mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl溶液で抽出し、つづいて乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮した。得られた琥珀色の油性物をジオキサン20mLおよびトルエン40mLに溶解し、得られた溶液をN,N'-ジメチル尿素385mg(4.37ミリモル)および37%ホルムアミド水溶液5mLで処理した。その混合物をおよそ5mLの水がディーン-スタークトラップに採取されるまで加熱還流した。その溶液を冷却し、真空下にて濃縮した。残渣を230-400メッシュのシリカゲル180g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中の2%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物1.40g(73%)を融点192-194℃を有する微細な白色結晶として得た。
工程4:(R)-(3-(3-フルオロ-4-(3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)ピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メタノール
-50℃にてDMF10mL中のトリアゾン737mg(1.67ミリモル)の溶液を、THF中のリチウム ヘキサメチルジシラジド1.84mL(1.84ミリモル)で処理した。その溶液を-50℃にて5分間撹拌し、つづいて(R)-(+)-グリシジル酪酸265mg(0.26mL、1.84ミリモル)を添加した。ついで、その溶液を18時間常温に温めた。その混合物を真空下(およそ0.3mmHg)にて濃縮し、その残渣を230-400メッシュのシリカゲル36g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中の3%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物400mg(59%)を白色固形物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.36,7.05,6.65,4.72,4.27,4.18,3.95,3.77,3.46,2.88,2.17,1.94
工程5:(R)-(3-(3-フルオロ-4-(3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)ピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メタンスルホネート
0℃のオキサゾリジノン395mg(0.97ミリモル)およびジクロロメタン5mL中のトリエチルアミン146mg(0.20mL、1.45ミリモル)の溶液を塩化メタンスルホニル471mg(0.32mL)で処理した。その溶液を0℃にて30分間撹拌し、つづいて常温に加温した。その溶液を水で処理し、その水性層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して標題化合物460mg(98%)を次工程における使用に適した灰色がかった固形物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.33,7.03,6.63,4.89,4.45,4,27,4.18,4.12,3.89,3.76,3.55,3.47,3.38,3.10,2.88,2.16,2.08,1.92
工程6:(S)-N-((3-(3-フルオロ-4-(3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)ピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
密閉チューブ中のイソプロピルアルコール15mLおよび水酸化アンモニウム15mL中のメシラート460mg(0.97ミリモル)の溶液を100℃にて18時間温めた。その混合物を冷却し、水で希釈し、つづいてクロロホルムで抽出した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮した。その残渣をピリジン4mL中に溶解し、無水酢酸0.5mLで処理し、つづいて常温にて18時間撹拌した。その混合物を真空下にて濃縮して油性物を得、これをクロロホルム中に溶解し、水で抽出した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮してアセトアミド誘導体472mgを得、これを1N HCl溶液4mLに直接溶解し、つづいて常温にて18時間撹拌した。その混合物を真空下にて濃縮し、アセトン4mL中に溶解し、飽和NaHCO32mLで処理し、つづいて塩化ベンジルオキシアセチル217mg(0.14mL、1.18ミリモル)で処理し、つづいて常温にて1時間撹拌した。その混合物を真空下にて濃縮し、残渣を230-400メッシュのシリカゲル25g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中の2%(v/v)メタノール、ついでジクロロメタン中の3%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、ベンジルオキシアセトアミド誘導体生成物189mg(40%)を白色固形物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.33,7.02,6.81,6.68,6.08,4.75,4.60,4.01,3.71,3.61,3.34,2.32,2.02,1.91
実施例13:(S)-N-((3-(3-フルオロ-4-(3-ヒドロキシアセチルアミノ)ピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
実施例12、工程6の方法から続けて、メタノール5mLおよびTHF5mL中のベンジルオキシアセトアミド189mg(0.39ミリモル)の溶液を10%炭素上パラジウム200mgで処理し、つづいて大気圧にて1時間水素化分解した。その溶液をメタノールで希釈し、セライトを通して濾過し、その濾過ケーキをメタノールで洗浄した。その濾液を真空下にて濃縮して油性物を得、これを230-400メッシュのシリカゲル10g上のクロマトグラフィーに付して、ジクロロメタン中の7%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、ヒドロキシアセトアミド誘導体生成物95mg(62%)を桃色固形物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.41,7.10,6.78,4.77,4.53,4.10,4.00,3.77,3.57,3.32,2.30,1.99,1.98
実施例14:(S)-N-[[3-フルオロ-4-(シス-3-(メトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
メタノール50mL中のシス-1-フェニルメチル-3-(1,1-ジメチルエトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニン(米国特許第4,753,953号比較)1.5g(5.2ミリモル)の溶液を、Pd(OH)2/C200mgで処理し、つづいて1気圧のH2下にて3.5時間水素化分解した。その混合物をセライトを通して濾過し、その濾過ケーキをメタノールで洗浄した。その濾液を真空下にて濃縮して無色油性物を得、これを次工程に直接用いた。
1H NMR(CD3OD)δ4.85,4.03,3.14,3.05,2.66,2.45,2.23,1.46,0.95
工程2:2-フルオロ-1-ニトロ-4-[シス-3-(1,1-ジメチルエトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル]ベンゼン
DMSO40mL中の前記で得た化合物および二塩基性リン酸カリウム1.8g(10.3ミリモル)の溶液を90℃にて18時間加温した。その混合物を冷却し、酢酸エチル125mLで希釈し、つづいて水(4×75mL)で抽出した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して、さらなる用途に十分に純粋な黄色固形物1.75gを得た。
MS(EI)m/z399(M+)339,282,266,223,222,208,207,154,70,57
工程3:3-フルオロ-1-ニトロ-[シス-3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)-4-メチルピロリジニル]ベンゼン
トリフルオロ酢酸50mL中の前記化合物1.75g(5.17ミリモル)の溶液を室温にて18時間撹拌した。その溶液を真空下にて濃縮し、得られた赤茶色油性物を酢酸エチルに溶解し、飽和NaHCO3溶液で注意深く抽出した(4×)。合わせた水性層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮した。その残渣をトルエン90mLおよびジオキサン45mLに溶解し、N,N'-ジメチル尿素1.12g(12.7ミリモル)およびホルムアルデヒド水溶液35mLで処理し、つづいて2.5時間加熱還流した。その混合物を冷却し、真空下にて濃縮した。その残渣を230-400メッシュのシリカゲル200g上のクロマトグラフィーに付し、クロロホルム中の1-2%(v/v)メタノールで溶出した。これらの方法により、所望の生成物3.65g(86%)を油性黄色固形物として得た。
MS(EI)m/z351(M+)223,222,221,208,207,182,169,154,130,113
工程4:3-フルオロ-1-(フェニルメトキシカルボニル)アミノ-[シス-3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)-4-メチルピロリジニル]ベンゼン
THF200mL中の1.82g(5.17ミリモル)の溶液を10%炭素パラジウム750mgで処理し、つづいてH245psi圧下にて3時間水素化分解した。その混合物を-20℃に冷却し、つづいて飽和NaHCO3溶液30mLを添加した。ついで、その混合物をクロロギ酸ベンジル1.10g(0.92mL、6.46ミリモル)で処理し、つづいて18時間常温に加温した。その混合物をセライトを通して濾過し、その濾過ケーキをメタノールおよびジクロロメタンで洗浄した。その濾液を真空下にて濃縮し、その残渣をジクロロメタンに溶解し、水(3×30mL)で抽出した。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して紫色泡状物を得、これを230-300メッシュのシリカゲル125g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中の1-5%メタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物1.74g(74%)を強固な泡状物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.34,6.92,6.53,5.18,4.19,4.13,3.69,3.58,3.52,3.41,3.15,2.86,2.37,1.05
工程5:(R)-(3-(3-フルオロ-4-(シス-3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)-4-メチルピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メタノール
-78℃のTHF25mL中の前記化合物860mg(1.89ミリモル)の溶液をヘキサン中のn-ブチルリチウム1.3mL(2.08ミリモル)で処理し、つづいて-50℃に温めた。-50℃にて20分間撹拌した後、(R)-(-)-グリシジル酪酸286mg(0.28mL、1.98ミリモル)を添加した。その混合物を0℃に30分間温め、ついで、常温に18時間温めた。その混合物を飽和NH4Cl溶液で処理し、酢酸エチルで希釈し、ついで、水で抽出した(3×)。その水性相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して茶色油性物を得た。この物質を230-400メッシュのシリカゲル40g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中のメタノールで溶出した。これら方法により、標題化合物512mg(64%)を白色の強固な泡状物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.35,7.03,6.60,4.72,4.22,4.14,3.94,3.75,3.70,3.60,3.54,3.43,3.18,2.87,2.39,1.05
工程6:(R)-(3-(3-フルオロ-4-(シス-3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)-4-メチルピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メタンスルホニルオキシメタン
0℃にてジクロロメタン15mL中の前記化合物1g(2.37ミリモル)およびトリエチルアミン480mg(0.66mL、4.74ミリモル)の溶液を塩化メタンスルホニル407mg(0.28mL、3.56ミリモル)で処理した。その溶液を0℃にて1.5時間撹拌し、つづいて加温し、ジクロロメタンで希釈し、水で抽出した(3×)。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して標題化合物を得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.45,7.02,6.92,4.92,4.50(,1H),4,43,4.23,4.17,3.91,3.83,3.65,3.50,3.29,3.11,2.89,2.48,1.12
工程7:(S)-N-((3-フルオロ-4-(シス-3-(1,3-ジメチルヘキサヒドロ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-5-イル)-4-メチルピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
THF6mLおよびイソプロピルアルコール6mL中の前記メシラートの溶液を濃水酸化アンモニウム6mLで処理した。その混合物を密閉チューブ中で100℃にて48時間加温した。その混合物を冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。その混合物を酢酸エチルで抽出した(2×)。その混合物を飽和NaCl溶液、ついでクロロホルムで処理した(×3)。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮した。その残渣をピリジン15mL中に溶解し、0℃に冷却した。その溶液を無水酢酸0.5mLで処理し、つづいて常温に20時間温めた。その混合物を真空下にて濃縮し、その残渣を230-400メッシュのシリカゲル75g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中のメタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物934mg(85%)を白色の強固な泡状物として得た。
MS(FAB)m/z463(M+H),464,463,462,461,364,363,361,333,101,44
工程8:(S)-(N)-((3-フルオロ-4-(シス-3-アミノ-4-メチルピロリジニル)フェニル)-2-オキソ-5-オキサゾリジニル)メチル)アセトアミド
2N HCl溶液5mL中の前記化合物875mg(1.89ミリモル)の溶液を、常温にて20時間撹拌した。その溶液を真空下にて濃縮し、その残渣をトルエンとの共沸によって乾燥した。これらの方法により、標題化合物662mg(およそ100%)を琥珀色の強固な泡状物として得た。
MS(FAB)m/z351(M+H),427,352,351,350,349,255,123,101,89,44
HRMS(FAB)C1723FN43+H1として
計算値 351.1832
実測値 351.1840
工程9:(S)-N-[[3-フルオロ-4-(シス-3-(メトキシカルボニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
アセトン6mLおよび水3mL中の前記化合物150mg(0.43ミリモル)の溶液をNaHCO3108mg(1.29ミリモル)で処理し、0℃に冷却した。ついで、その溶液をクロロギ酸メチル89mg(73μL、0.95ミリモル)で処理した。ついで、その溶液を酢酸エチルで希釈し、水で抽出した(3×)。乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して白色固形物を得、これを2mmクロマトトロン・プレート上の放射状クロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中のメタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物155mg(53%)を白色固形物として得た。
MS(EI)m/z408(M+),409,408,364,334,333,318,289,276,215,56
実施例15:(S)-N-[[3-フルオロ-4-(シス-3-(ヒドロキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
工程1:(S)-N-[[3-フルオロ-4-(シス-3-(フェニルメトキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
アセトン14mLおよび水7mL中のアミン(実施例14、工程8)300mg(0.90ミリモル)の溶液を、NaHCO3302mg(3.60ミリモル)で処理し、0℃に冷却した。ついで、その溶液を塩化ベンジルオキシアセチル414mg(0.35mL、2.25ミリモル)で処理し、つづいて常温に72時間温めた。その混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、その有機層を水で抽出した(3×)。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して茶色油性物を得た。この物質を230-400メッシュのシリカゲル30g上のクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中のメタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物132mg(30%)を白色固形物として得た。
1H NMR(CDCl3)δ7.57,7.36,7.03,5.98,4.77,4.67,4.63,4.04,3.74,3.70,3.63,3.55,3.45,3.38,2.71,2.03,1.07
工程2:(S)-N-[[3-フルオロ-4-(シス-3-(ヒドロキシアセチルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
メタノール25mL中の前記化合物107mg(0.21ミリモル)の溶液を、10%炭素パラジウム100mgで処理し、つづいて1気圧にて72時間水素化分解した。その混合物をセライトを通して濾過し、その濾液を真空下にて濃縮した。その残渣を2mmクロマトトロン・プレート上の放射状クロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中のメタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物24mg(8%)を明ベージュ色の固形物として得た。
MS(EI)m/z408(M+),408,334,333,318,289,215,70,57,56,55
実施例16:(S)-N-[[3-フルオロ-4-(シス-3-(メタンスルホニルアミノ)-4-メチルピロリジニル)フェニル]-2-オキソ-5-オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
ジクロロメタン10mL中のアミン(実施例14、工程8)200mg(0.57ミリモル)のスラリーを、トリエチルアミン144mg(0.20mL、1.43ミリモル)で処理し、つづいて得られた溶液を0℃に冷却した。その混合物を塩化メタンスルホニル83mg(56μL、0.73ミリモル)で処理し、つづいて常温にて18時間加温した。その混合物を酢酸エチル50mLで希釈し、つづいて水で抽出した(3×30mL)。有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下にて濃縮して灰色がかった固形物を得、これを2mmクロマトトロン・プレート上の放射状クロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン中のメタノールで溶出した。これらの方法により、標題化合物11mg(45%)を白色固形物として得た。
MS(EI)m/z428(M+),429,428,384,300,280,238,236,177,70,56
Figure 0003933198
Figure 0003933198
Figure 0003933198
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Figure 0003933198
Figure 0003933198

Claims (11)

  1. 構造式I:
    Figure 0003933198
    [式中、Qは構造i、ii、iii、ivおよびv:
    Figure 0003933198
    から選択され;
    ここに、R1は(a)HまたはF、
    (b)OR7
    (c)SR7
    (d)NR89
    (e)CN、
    (f)C1-C4アルコキシカルボニル、
    (g)カルボキサミド、
    (h)所望により、1または2以上のフッ素、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C1-C4アシルオキシで置換されていてもよいC1-C4アシル、
    (i)NHO(C1-C6アルキル)、NHOCH2Ph、
    (j)NSO2R、(ここに、Rは所望により1または2以上のF、Cl、C1-6アルコキシまたはフェニルで置換されていてもよいC1-6アルキル);
    各R2は、独立して、
    (a)HまたはF、
    (b)OH、
    (c)OR、(ここに、RはC1-C6アルキル)
    (d)C1-C4アルキル、
    (e)Phから選択され;
    各R3は、独立して、
    (a)H、
    (b)所望により、F、Cl、ヒドロキシ、C1-C3アルコキシカルボニル、C1-C3アシルオキシ、C1-C3アルキルオキシまたはN(C1-C4アルキル)2で置換されていてもよいC1-C3アルキル、
    (c)フェニル、
    (d)ピリジルから選択され;
    4は、独立して、H、OCH3、FまたはCl;
    5は(a)水素、
    (b)1または2以上のF、Cl、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシまたはC1-C8アシルオキシで置換されていてもよいC1-C8アルキル、
    (c)C3-C6シクロアルキル、
    (d)アミノ、
    (e)C1-C8アルキルアミノ、
    (f)C1-C8ジアルキルアミノ、
    (g)C1-C8アルコキシ;
    6は、(a)O、
    (b)S、
    (c)NR10
    (d)CR1112
    (e)(OR)2、(ここに、R=C1-C6アルキル)
    (f)O(CH2mO、
    (g)(SR)2、(ここに、R=C1-C6アルキル)
    (h)S(CH2mS、
    (i)原子価を満たすOHとH、HとH、HとFまたはFとF;
    7は(a)H、
    (b)所望により1または2以上のF、Cl、-CN、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、C1-C8アルコキシカルボニル、フェニルで置換されていてもよいC1-C8アルキル、
    (c)所望により、1または2以上のヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシで置換されていてもよいC1-C8アシル、
    (d)C1-C8アルコキシカルボニル、
    (e)所望により、当該カルボキサミドの窒素上でC1-C4アルキルまたはフェニルで置換されていてもよいカルボキサミド、
    (f)所望により、1または2以上のハロゲン、CN、C1-C3アルコキシ、C1-C3アルコキシカルボニル、所望により1または2以上のFまたはC1-C3アルコキシで置換されていてもよいC1-C4アルキルで置換されていてもよいフェニル;
    8およびR9は、独立して:
    (a)H、
    (b)所望により、1または2以上のF、Cl、-CN、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、C1-C8アルコキシカルボニル、フェニルで置換されていてもよいC1-C8アルキル、
    (c)所望により、1または2以上のヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、アミノ、C1-C4アシルアミノ、アミノ-C1-C4アシルアミノで置換されていてもよいC1-C8アシル、
    (d)所望により、1または2以上のF、Cl、ヒドロキシ、C1-C8アルコキシ、C1-C8アシルオキシ、アミノ、C1-C4アシルアミノ、C1-C4アルコキシカルボニルアミノで置換されていてもよいベンゾイル、
    (e)C1-C8アルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、
    (f)所望により、当該カルボキサミドの窒素上でC1-C4アルキルまたはフェニルで置換されていてもよいカルボキサミド、
    (g)トリフルオロアセチル、
    (h)CO(C1-C6アルキル)から選択され;
    10は(a)H、
    (b)OR7
    (c)NHR7
    (d)所望により、フェニルで置換されていてもよいC1-C8アルキル;
    11およびR12は、独立して、
    (a)H、F、
    (b)所望により、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルコキシカルボニル、フェニルで置換されていてもよいC1-C4アルキル、
    (c)C1-C8アシル、
    (d)C1-C4アルコキシカルボニル、
    (e)CNから選択され;
    17は、(a)O、
    (b)S;
    18およびR19は、独立して:
    (a)H、
    (b)所望により、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシで置換されていてもよいC1-C4アルキル、
    (c)OH、
    (d)所望により、ヒドロキシまたはC1-C4アルコキシで置換されていてもよいC1-C4アルコキシ、
    (e)NR89
    (f)-OC(O)C1-C4アルキルから選択され;
    20は(a)H、
    (b)CH3
    nは0または1で、mは2または3]
    で示される化合物、またはその医薬上許容される塩。
  2. Qが構造(i)である請求項1記載の化合物。
  3. Qが構造(ii)である請求項1記載の化合物。
  4. Qが構造(iii)である請求項1記載の化合物。
  5. Qが構造(iv)である請求項1記載の化合物。
  6. Qが構造(v)である請求項1記載の化合物。
  7. 各R4がフッ素である請求項1記載の化合物。
  8. 1のR4がフッ素で、他方が水素である請求項1記載の化合物。
  9. 5が水素、メトキシまたはメチルである請求項1記載の化合物。
  10. 6が酸素、OCH2CH2O、HOHまたはNOCH3である請求項1記載の化合物。
  11. 医薬上有効量の請求項1の構造式Iで示される化合物を含む、ヒトを包含する恒温動物における微生物感染症を治療するための医薬組成物。
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