JP3922337B2 - 液状不純物源材料及びこれを使用した半導体装置の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基体にリンを拡散させるための液状不純物源材料、及びこの液状不純物源材料を使用して半導体基体に拡散領域を形成してトランジスタ、サイリスタ、ダイオ−ド等の半導体装置を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン半導体基体にn形半導体領域を形成するための不純物源材料としてリンを含む液状不純物源材料が知られている。これを使用してn形不純物拡散領域を形成する時には、アルコ−ルなどの有機溶媒にn形不純物としてのリンを溶解してなる液状不純物を周知のスピンナ方法によってシリコン半導体基体の表面に塗布して液状不純物被膜を形成し、次に、このシリコン半導体基体に120〜140℃程度の熱処理を施し、この液状不純物被膜をベ−キングして有機溶剤を蒸発させて拡散源膜を形成し、続いて、このシリコン半導体基体に窒素雰囲気中で1200℃程度の熱処理を施すことによって拡散源膜中のリンを半導体基体内に拡散する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のリンを含む液状不純物源は、アルコ−ルなどの有機溶媒と無機リン化合物との混合物からなっている。ここで、リン化合物として無機リン化合物を使用するのは、無機リン化合物が有機溶媒に対して良好に溶解するためである。
しかし、無機リン化合物は吸湿性が高いため、無機リン化合物と有機溶媒とを混合してなる液状不純物を使用すると、シリコン半導体基体表面に拡散源膜を安定して形成できないという問題点があった。即ち、リン化合物の吸湿により液状不純物源が半導体基体の裏面側まで回り込んだり、液状不純物被膜をベ−キングしてからしばらくの時間放置するとリン化合物の吸湿によってリンを含む水滴が拡散源膜の表面に形成されることがあった。これらの不純物源の回り込みや水滴の発生は、シリコン半導体基体に均質な拡散領域を安定して形成するにあたって問題となる。
ここで無機リン化合物として吸湿性の少ないものを使用することも考えられるが、この種の吸湿性の少ない無機リン化合物は水には比較的良好に溶解するがアルコ−ルなどの有機溶媒には良好に溶解しない為、液状不純物源のリン化合物として使用することはできなかった。
【0004】
そこで、本発明の第1の目的は、リンを含む拡散源膜を良好に形成することのできる液状不純物源材料、及びそれを使用した半導体装置の製造方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、リンを含む拡散源膜を良好に形成することができ且つシリコン半導体基体に対する濡れ性が良い液状不純物源材料、及びそれを使用した半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するための請求項1の発明に従う液状不純物源材料は、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤とを含むことを特徴とするものである。
なお、請求項2に示すように、液状不純物源に増粘剤を加えること、又は請求項3に示すように界面活性剤を加えることができる。
上記第1の目的を達成するための請求項4の発明に従う半導体装置の製造方法は、半導体基体の表面にアルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤とを含む液状不純物源材料を塗布する工程と、塗布された液状不純物源材料に対して室温から200℃の範囲の温度の熱処理を施して溶剤を揮発させてリンを含む不純物源膜を形成する工程と、この不純物源膜に対して1260℃の熱処理を施して前記半導体基体に前記不純物源膜のリンを拡散させる工程とを備えていることを特徴とするものである。
【0006】
上記第2の目的を達成するための請求項5の発明に従う液状不純物源材料は、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤と珪素又は珪素化合物とを含むことを特徴とするものである。
なお、請求項6に示すように、請求項5の液状不純物源材料に界面活性剤を加えることができる。
上記第2の目的を達成するための請求項7の発明に従う半導体装置の製造方法は、半導体基体の表面にアルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤と珪素又は珪素化合物とを含む液状不純物源材料を塗布する工程と、塗布された液状不純物源材料に対して室温から200℃の範囲の温度の熱処理を施して溶剤を揮発させてリンを含む不純物源膜を形成する工程と、この不純物源膜に対して1260℃の熱処理を施して前記半導体基体に前記不純物膜のリンを拡散させる工程とを備えていることを特徴とするものである。
【0007】
各請求項の発明における有機リン化合物としての亜リン酸エステルは、吸湿性が少なく且つ有機溶剤に可溶な、
アルキルホスホン酸ジエステル [CnH2n+1PO3(CxH2x+1)2]又は
アルキルホスホン酸モノエステル [CnH2n+1PO3HCxH2x+1]
であることが望ましい。なお、上記各エステルにおいてn及びxは3又は3よりも大きい値であることが望ましい。
また、オルトリン酸エステルは、吸湿性が少なく且つ有機溶剤に可溶な、
トリフェニルホスフェ−ト [(C6H5O)3PO]又は
レゾルシノ−ルビスジフェニルホスフェ−ト[(C12H9O)2HOC6H4OPO]
であることが望ましい。
【0008】
請求項1〜4の発明における溶剤は、有機リン化合物を溶解することが可能なものから選択される。
請求項2の発明に従って、増粘剤を添加する場合における溶剤は有機リン化合物と増粘剤との両方を溶解させることができるものから選択される。
また、請求項5〜7の発明に従って珪素又は珪素化合物を添加する場合における溶剤は、有機リン化合物と珪素又は珪素化合物との両方を溶解させることができるものから選択される。
請求項1〜7の発明の溶剤として、例えば、アルコ−ル系溶剤、エチレングリコ−ル誘導体を使用することができる。アルコ−ル系溶剤として、
メタノ−ル [CH3OH]、
エタノ−ル [CH3CH2OH]、
1−フロパノ−ル [CH3CH2CH2OH]、
2−プロパノ−ル [CH3CH(OH)CH3]
が適している。
エチレングリコ−ル誘導体として、
2−メトキシエタノ−ル [CH3OCH2CH2OH]
2−エトキシエタノ−ル [CH3CH2OCH2CH2OH]
2−メトキシエチルアセテ−ト [CH3OCH2CH2OOCCH3]
2−(2−メトキシエトキシ)エタノ−ル [CH3OCH2CH2OCH2CH2OH]
1,2−ジメトキシエタン [CH3OCH2CH2OCH3]
1,2−ジエトキシエタン [CH3CH2OCH2CH2OCH2CH3]
が適している。
【0009】
請求項2の発明の増粘剤としては、拡散工程又はこの前の熱処理によって燃焼して残渣として残らず且つ溶剤に対して可溶であり且つ有機リン化合物との相溶性が良好なものが使用され、例えば、ポリビニルブチラ−ル、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、エチルセルロ−ス、酢酸セルロ−ス、市販のアクリル系レジン、ポリビニルメチルエ−テル等の樹脂が使用可能である。
【0010】
請求項3及び7の界面活性剤としては、半導体基体に対する液状不純物源材料の濡れ性を改善することができるもの又は気泡の発生を抑えることができるもの又はこれ等の両方の働きを有するものが使用され、例えば、フッ素系界面活性剤を使用することができる。
【0011】
請求項5〜7の発明に従う珪素化合物としては、RnSi(OH)4-n(但し、Rはアルキル基nは任意の数値)で示すことができるシラノ−ル系化合物が適し、揮発性が余り高くなく、且つ危険性の少ないものを使用する。
【0012】
【発明の効果】
請求項1〜4の発明によれば、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物は無機リン化合物に比較して吸湿性が少ないために安定且つ均一の不純物源膜を形成することができ、均質な不純物拡散領域を安定的に得ることができる。即ち、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物からなる不純物源膜は吸湿性が少なく、また空気中に放置しても水滴が形成され難いため、均質な拡散領域を安定して形成することができる。また、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物はアルコ−ルなどの溶剤に良好に溶解するので、液状不純物源として十分に実用に供することができる。
また、請求項2の発明によれば増粘剤によって液状不純物原材料の粘度を適当な値にすることができ、不純物源膜を良好に形成することができる。
また、請求項3の発明によれば、半導体基体に対する液状不純物原の濡れ性を向上させることができる。
また、請求項4の発明によれば、不純物源膜を形成する工程を拡散工程の前に設けたので、不純物源膜から拡散を安定的に進めることができる。また、不純物源膜におけるリンの量によって拡散の深さ及び不純物濃度を制御することができる。
また、請求項5〜7の発明は、請求項1〜4の発明と同様な効果を有する他に、
次の効果を有する。即ち、珪素又は珪素化合物の働きによって液状不純物源の半導体基体に対する濡れ性が向上し、半導体基体の表面にむらの少ない均一な厚みの不純物源膜を形成することができ、均質な不純物拡散領域を安定的に得ることができる。
また、請求項6の発明は、請求項3の発明と同様な効果を得ることができる。
また、請求項7の発明は、請求項4の発明と同様な効果を得ることができる。
【0013】
【実施形態及び実施例】
次に、図1及び図2を参照して本発明の実施形態及び実施例を説明する。
【0014】
【第1の実施例】
まず、半導体基体としてP形のシリコン半導体基板1即ちウェハを用意した。また、次に示す組成の液状不純物源材料を用意した。
有機リン化合物としてのアルキルホスホン酸ジエステル(分子量約350):7重量%
溶剤としての2−メトキシエタノ−ル:84.5重量%
増粘剤としてのヒドロキシプロピルセルロ−ス:8.5重量%
フッ素系界面活性剤:10ppm
【0015】
次に、この液状不純物源材料を、周知のスピンナ方法によって半導体基板1の一方の主面即ち不純物拡散予定領域の表面に均一に塗布して液状不純物源層2を図1(B)に概念的に示すように形成する。本実施例では、液状不純物源のスピンナ塗布形成時における半導体基板の回転数を3000〜4000rpmに設定した。本実施例では、吸湿性が小さい有機リン化合物を使用しているので、スピンナで形成した液状不純物源層2の保存安定性が良く、時間が経過しても半導体ウェハの裏面までに液状不純物源材料が回り込まない。
【0016】
次に、図1(B)に示す不純物源層2を形成した半導体基板1をホットプレ−ト(ヒ−トプレ−ト)上に配置し、この不純物源層2を伴った半導体基板1に対してリンの拡散温度よりも低い室温から200℃の範囲の温度、好ましくは150〜200℃で熱処理を施して、液状不純物源層2に含まれる溶剤を揮発させ、図1(C)に示すように半導体基板1の一方の主面に有機リン化合物を含む不純物源膜3を形成する。この溶剤揮発処理は空気中で行う。この溶剤揮発処理後の不純物源膜3は、吸湿性が少ないものから成るので、空気中に放置しても不純物源膜3に水滴が形成されない。
【0017】
次に、図1(C)に示す不純物源膜3を有する半導体基板1を石英やSiC(シリコンカ−バイト)から構成される半導体基板拡散用ホルダ−にチャ−ジした後に、これを石英やSiC等から構成されるプロセスチュ−ブ内に入れて所定の温度プロフアイルの熱処理を施す。即ち、チュ−ブ内に酸素を導入してチュ−ブ内を酸化雰囲気とした状態で拡散温度(1260℃)よりも低い500〜1000℃の温度まで半導体基板を徐々に加熱し、この状態を30〜100分間保つ。酸素雰囲気で不純物源膜3を加熱することにより、リンの酸化物が生成され、且つ増粘剤は焼消し、図1に示すリン酸化合物から成る不純物源膜4が形成される。
【0018】
次に、温度を500〜1000℃に保って雰囲気を窒素(N2)雰囲気(非酸化性雰囲気)に置き換えて約30分間加熱処理した後に、加熱温度を1260℃に上げ、窒素雰囲気中で所定時間(例えば5時間)の熱処理を施して不純物源膜4からリンを半導体基板1に拡散させ、図2(E)に示すN形半導体領域5を得る。なお、半導体基板1にはP形半導体領域1aが残存し、PN接合が形成される。
【0019】
次に、図2(E)の半導体基板1に弗酸又はこれを主成分とする弗酸系エッチング液でエッチングを施して、半導体基板1の一方の主面に残存した不純物源膜4を除去して、図2(F)に示すように半導体基板1の一方の主面にN形半導体領域5を露出させる。本実施形態では、上述のようにシリコン半導体基板1の一方の主面が窒化されることがないため、半導体基板1の一方の主面に形成された不純物源膜4から成る残さ被膜を容易に且つ完全に除去することができる。
【0020】
次に、図2(G)に示すようにN形半導体領域5の上に金属オ−ミック電極6を形成する。なお、図2(G)では省略されているが、P形半導体領域1aに必要に応じてN形半導体領域等を形成し、周知のトランジスタ、サイリスタ等を構成する。
【0021】
本実施例によれば次の効果を得ることができる。
(1) 無機リン化合物に比べて吸湿性の低い有機リン化合物を含む液状不純物源材料を使用するので、スピンナ−で液状不純物源層2を形成した時に、ウェハ即ち半導体基板1の裏面側に液状不純物減材料が回り込むことを防ぐことができる。換言すれば、半導体基板1に対する濡れ性を比較的良好に保っても、液状不純物源材料のウェハ裏面への回り込みを防ぐことができる。
(2) 吸湿性の低い有機リン化合物を使用しているので、液状不純物源を150〜200℃で熱処理した後の不純物源膜3も吸湿性が低く、空気中に放置しても水滴が形成されず、安定性の高い不純物源膜を提供することができる。
(3) 液状不純物源材料におけるリンの濃度の調整が容易であり、結果として半導体基板1におけるリン拡散領域の不純物濃度及び深さの制御が容易になる。
(4) 有機リン化合物は吸湿性が低いので、不純物源膜におけるリンの濃度を高めることができ、1020cm-3以上の高い不純物濃度の拡散領域の形成、及び50μm程度の深い拡散領域の形が可能になる。
(5) 拡散後に半導体基板1の表面に残存したものを弗酸にて容易に除去することができる。
(6) 液状不純物源材料を密閉容器に充填し、光の当たらない場所で室温に保つと、長期の保存が可能である。
(7) 増粘剤によって液状不純物源材料の粘度を適当な値にすることができ、任意の不純物濃度の拡散領域を容易に形成することができる。
(8)界面活性剤によって濡れ性を向上させることができる。
【0022】
【第2の実施例】
第2の実施例においては、液状不純物源材料としての次の組成物を用意した。
有機リン化合物として トリフェニルホスフェ−ト:10重量%
溶剤として 2−エトキシエタノ−ル:80重量%
増粘剤として ヒドロキシプロピルセルロ−ス:10重量%
界面活性剤として フッ素界面活性剤:10ppm
液状不純物源材料を上記の組成とした他は、第1の実施例と同一の方法でN形拡散領域を形成した。
この第2の実施例によっても第1の実施例と同一の効果を得ることができる。
【0023】
【第3の実施例】
第3の実施例では、液状不純物源材料として次の組成物を用意した。
有機リン化合物として アルキルホスホン酸ジエステル(分子量約350):7重量%
溶剤として 2−メトキシエタノ−ル:84.5重量%
濡れ性向上用又はガラス化用として 珪素化合物:8.5重量%
液状不純物源材料を上記組成に変えた他は、第1の実施例と同一の方法でN形不純物拡散領域を形成した。
【0024】
この第3の実施例によれば、有機リン化合物を使用するので、第1の実施例で述べた効果(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)と同一の効果を得ることができ、更に、珪素化合物の添加によって濡れ性が向上するという効果も得ることができる。更に、本実施例によれば、拡散前の500〜1000℃の熱処理によって不純物源膜の珪素化合物即ちシラノ−ルの酸化及びリンの酸化が生じ、リンの酸化物P2O5が添加されたSiO2膜から成るPSG膜(phospho silicate glass)が生じるので、窒素の雰囲気中の拡散工程において半導体基板の表面に窒化膜が形成されることをs防ぐことができ、半導体基板表面の残さの除去が容易になる。
なお、PSG膜が不純物源膜となって半導体基板にリンが拡散する。
【0025】
【第4の実施例】
第4の実施例では、液状不純物源材料として、次の組成物を用意した。
有機リン化合物として トリフェニルホスフェ−ト:10重量%
溶剤として 2−エトキシエタノ−ル:80重量%
濡れ性向上又はガラス化用としての 珪素化合物:10重量%
界面活性剤としての フッ素界面活性剤:10ppm
液状不純物源材料を上記組成とした他は第1の実施例と同一の方法でN形拡散領域を形成した。
【0026】
第4の実施例によれば、第3の実施例と同一の効果を得ることができ、更に界面活性剤によって濡れ性が向上するという効果が得られる。
【0027】
【変形例】
本発明は上記実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) 第1及び第2の実施例の液状不純物源材料から増粘剤を除去した物から成る液状不純物源材料を使用しても第1及び第2の実施例と同じ方法でN型拡散領域をそれぞれ形成したところ、増粘剤の効果以外の効果を第1及び第2の実施例と同様に得ることができた。
(2) 第1、第2、第3及び第4の実施例の液状不純物源材料から界面活性剤を除去したものから成る液状不純物源材料を使用しても第1、第2、第3及び第4の実施例と同じ方法でN形拡散領域をそれぞれ形成したところ、界面活性剤の効果以外の効果を第1、第2、第3及び第4の実施例と同様に得ることができた。
(3) 第1及び第2実施例の液状不純物源材料から増粘剤と界面活性剤とを除去したものから成る液状不純物源材料を使用しても第1及び第2の実施例と同じ方法でN形拡散領域をそれぞれ形成したところ、増粘剤と界面活性剤の効果以外の効果を第1及び第2の実施例と同様に得ることができた。
(4) 第3及び第4の実施例の液状不純物源材料に第1及び第2実施例と同様に増粘剤を添加することができる。
(5) 窒素雰囲気の代わりにアルゴン等の非酸化性雰囲気で不純物を拡散する場合においても、弗酸又はこれを主成分とするエッチング液で除去し難いシリコン化合物が形成されることがある。従って、本発明は、この場合にも適用可能である。
(6) 液状不純物源を半導体基板1の特定領域即ち拡散予定領域のみに塗布することができる。
(7) オ−ミック電極9の代わりにショットキバリア電極、FETのゲ−ト絶縁膜等をN形半導体領域5の表面に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に実施例に従う半導体装置の製造方法を工程順に説明するための概略断面図である。
【図2】図1の工程の続きの工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 液状不純物源層
5 N形半導体領域
Claims (7)
- 半導体基体に導電形決定用不純物としてリンを拡散する時に使用する液状不純物源材料であって、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤とを含むことを特徴とする液状不純物源材料。
- 更に、増粘剤を含むことを特徴とする請求項1記載の液状不純物源材料。
- 更に、界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の液状不純物源材料。
- 半導体基体に導電形決定用不純物としてリンを拡散する方法であって、
半導体基体の表面にアルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤とを含む液状不純物源材料を塗布する工程と、
塗布された液状不純物源材料に対して室温から200℃の範囲の温度の熱処理を施して溶剤を揮発させてリンを含む不純物源膜を形成する工程と、
この不純物源膜に対して1260℃の熱処理を施して前記半導体基体に前記不純物源膜のリンを拡散させる工程と
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基体に導電形決定用不純物としてリンを拡散する時に使用する液状不純物源材料であって、アルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤と珪素又は珪素化合物とを含むことを特徴とする液状不純物源材料。
- 更に、界面活性剤を含むことを特徴とする請求項5記載の液状不純物源材料。
- 半導体基体に導電形決定用不純物としてリンを拡散する方法であって、
半導体基体の表面にアルキル基の炭素数が3又は3よりも大きい亜リン酸エステル又はオルトリン酸エステルから成る有機リン化合物と溶剤と珪素又は珪素化合物とを含む液状不純物源材料を塗布する工程と、
塗布された液状不純物源材料に対して室温から200℃の範囲の温度の熱処理を施して溶剤を揮発させてリンを含む不純物源膜を形成する工程と、
この不純物源膜に対して1260℃の熱処理を施して前記半導体基体に前記不純物膜のリンを拡散させる工程と
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2002075892A (ja) | 2002-03-15 |
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