JP3913358B2 - 車輌用標識灯 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、リフレクタの反射面が複数の反射素子で構成された車輌用標識灯に関するものであり、特にその見映えを向上させるための反射面構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車輌用標識灯は、図12〜14に示すように、光源バルブ2と、この光源バルブ2からの光を前方へ反射させる反射面4aを有するリフレクタ4と、このリフレクタ4の前方に設けられたレンズ6とを備えた構成となっている。
【0003】
そして、近年の車輌用標識灯においては、同各図に示すように、上記反射面4aを複数の拡散反射素子4sで構成することにより、上記レンズ6の内面に形成されるレンズステップ6sの拡散機能の負担軽減を図り、これにより灯具に透明感や奥行き感を確保するようにしたものも少なくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車輌用標識灯においては、上記光源バルブ2を点灯させた状態で灯具を前方から観察したとき、上記反射面4aの部位によってその反射光の明るさが大きく異なったものとなるため、灯具の見映えがあまりよくないという問題がある。
【0005】
この点について詳述すると、例えば、図13および14に示すように、上記各拡散反射素子4sが、左右方向に関して拡散機能を有する一方、上下方向に関しては拡散機能を有しない反射素子である場合には、該拡散反射素子4sのうち左右方向中央領域で反射した光のみが上記リフレクタの光軸Ax方向へ反射することとなる。このため、上記光源バルブ2を点灯させた状態で灯具を前方から観察したとき、図15に示すように、矩形状に形成された上記各拡散反射素子4sの左右方向中央領域(すなわち光軸方向反射領域)4s1が帯状の光輝部Bとして光って見えるが、この光輝部Bの輝度は、同図において網目の粗さで示すように上記各拡散反射素子4sの形成位置によって異なったものとなる。
【0006】
すなわち、上記光源バルブ2のフィラメント2a(光源)から遠く離れた拡散反射素子4sでは、上記フィラメント2aからの入射光に関する照度が小さくなるので、該拡散反射素子4sの光輝部Bの輝度も小さくなる。また、上記フィラメント2aのような線分光源の場合、その配光特性(空間的な光度分布)は図16に示すように、上記フィラメント2aの中心軸Axfと直交する方向の光度に比して該中心軸Axf寄りの方向の光度は小さくなるので、図15のように上記フィラメント2aが鉛直方向に延びている場合には、上記フィラメント2aから等距離であっても上記光軸Axの上方あるいは下方に位置する拡散反射素子4sの方が上記光軸Axの側方に位置する拡散反射素子4sよりも上記フィラメント2aからの入射光に関する照度が小さくなるので、その光輝部Bの輝度も小さくなる。したがって、上記反射面4a全体としては、上記光軸Axの側方近傍部位は非常に明るいが周辺部は非常に暗い不均一な光り方となり、このため灯具としての見映えがあまりよくないものとなる。
【0007】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、光源バルブ点灯時における灯具の見映えを向上させることができる車輌用標識灯を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、光源からの入射光に関する照度が大きい反射素子ほど光軸方向反射領域の面積比率を小さい値に設定することにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】
すなわち、本願第1の発明に係る車輌用標識灯は、
光源と、この光源からの光を前方へ反射させる反射面を有するリフレクタと、このリフレクタの前方に設けられたレンズとを備えてなり、上記反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、
上記各拡散反射素子における、上記光源からの光を上記リフレクタの光軸方向へ反射させる光軸方向反射領域の面積比率が、上記光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されており、
上記各拡散反射素子の、上記光軸方向反射領域以外の光軸方向非反射領域における一部領域が、上記光源から到達した光を前方へ反射させない光非反射領域として構成されている、ことを特徴とするものであり、
また、本願第2の発明に係る車輌用標識灯は、
光源と、この光源からの光を前方へ反射させる反射面を有するリフレクタと、このリフレクタの前方に設けられたレンズとを備えてなり、上記反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、
上記各拡散反射素子における、上記光源からの光を上記リフレクタの光軸方向へ反射させる光軸方向反射領域の面積比率が、上記光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されており、
上記各拡散反射素子の、上記光軸方向反射領域以外の光軸方向非反射領域における一部領域が、上記光源から到達した光を該光軸方向非反射領域における他の領域とは異なる方向へ拡散反射させる偏向拡散反射領域として構成されており、
上記一部領域と上記他の領域とが滑らかに連続するように形成されている、ことを特徴とするものである。
【0010】
上記「拡散反射素子」は、一方向にのみ拡散反射する素子であってもよいし、二方向に拡散反射する素子であってもよく、また、その外形形状や表面形状等についても特に限定されるものではない。
【0011】
上記「光源からの入射光に関する照度」は、上記各拡散反射素子毎に同一の基準で測定可能なものであれば、その照度の基準となる値は特に限定されるものではなく、例えば、該拡散反射素子の各点における照度の平均値、該拡散反射素子の中心点の照度、該拡散反射素子の最も上記光軸寄りの点の照度等が採用可能である。
【0012】
【発明の作用効果】
上記構成に示すように、本願発明に係る車輌用標識灯は、そのリフレクタの反射面が複数の拡散反射素子で構成されているが、これら各拡散反射素子における光軸方向反射領域の面積比率が、光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0013】
すなわち、光源を点灯させた状態で灯具を前方から観察したとき、上記各拡散反射素子はその光軸方向反射領域が光輝部となって光るが、上記各拡散反射素子における上記光源からの入射光に関する照度は、上記光源から該拡散反射素子までの距離および上記光源の形状・配置によって異なるので、上記光輝部の輝度も一般に各拡散反射素子相互間で異なった値となる。
【0014】
この点、本願発明においては、上記各拡散反射素子における上記光軸方向反射領域の面積比率が、上記光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されているので、上記光輝部の輝度自体は変化しないが、該光輝部の面積はその輝度に逆比例する関係で小さくなる。このため、上記各拡散反射素子相互間で上記光輝部の輝度は異なっていても、上記各拡散反射素子の光度については上記各拡散反射素子相互間で均一化することができ、これにより上記反射面全体としては上記各拡散反射素子が略均一な明るさで光って見えるようにすることができる。
【0015】
したがって、本願発明によれば、リフレクタの反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、光源バルブ点灯時における灯具の見映えを向上させることができる。
【0016】
その際、上記光輝部の面積をその輝度に逆比例する関係で小さくするための構成、すなわち、上記各拡散反射素子における上記光軸方向反射領域の面積比率を、上記光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定するための具体的構成として、本願第1の発明に係る車輌用標識灯のように、上記各拡散反射素子の光軸方向非反射領域における一部領域を、上記光源から到達した光を前方へ反射させない光非反射領域として構成することが可能である。上記「光非反射領域」の具体的構成としては、アルミ蒸着等の反射面処理を施さないようにする構成、あるいは反射面処理は施すがこれをフロスト面等の完全拡散面に近い反射面にする構成等が採用可能である。
【0017】
あるいは、本願第2の発明に係る車輌用標識灯のように、上記各拡散反射素子の光軸方向非反射領域における一部領域を、上記光源から到達した光を該光軸方向非反射領域における他の領域とは異なる方向へ拡散反射させる偏向拡散反射領域として構成することも可能である。このような構成を採用することにより、上記一部領域からの拡散反射光を灯具配光のために有効活用することができ、これによりレンズの拡散機能の負担を一層軽減させることができる。
【0018】
本願発明において、上記各拡散反射素子の光軸方向反射領域を、上記光軸方向非反射領域における上記他の領域(上記一部領域以外の領域)と同一の曲面で構成するようにすれば、灯具正面方向(光軸方向)から灯具を観察した場合のみならず、灯具正面方向から視点を多少ずらして観察した場合においても、上記各拡散反射素子が略均一な明るさで光って見えるようにすることができる。
【0019】
上記各拡散反射素子の外形形状等が特に限定されるものでないことは上述したとおりであるが、上記各拡散反射素子が略等ピッチで形成されている場合には、上記各拡散反射素子が異なった明るさで光って見えてしまうと違和感が目立つので、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
【0021】
まず、本願発明の第1実施形態について説明する。
【0022】
図1は、本実施形態に係る車輌用標識灯を示す正面図であり、図2および3は、そのII-II 線およびIII-III 線断面図であり、図4は、図3のIV部詳細図である。
【0023】
これらの図に示すように、本実施形態に係る車輌用標識灯10は、横長矩形状のテールランプであって、光源バルブ12のフィラメント12a(光源)からの光を前方(灯具としての前方であって、車輌としては後方。以下同様)へ反射させる反射面14aを有するリフレクタ14と、このリフレクタ14の前方に設けられたレンズ16とを備えてなっている。
【0024】
上記リフレクタ14は、前後方向に延びる光軸Axを有しており、上記光源バルブ12は、その鉛直方向に延びるフィラメント12aの中心を上記光軸Ax上に位置させるようにして上記リフレクタ14に取り付けられている。上記レンズ16は素通しレンズで構成されている。
【0025】
上記リフレクタ14の反射面14aは、格子状に等ピッチで区分けされた複数の縦長矩形状の拡散反射素子14sからなっている。これら各拡散反射素子14sの表面形状は、上記光軸Axを中心軸としかつ上記フィラメント12aの中心位置を焦点とする焦点距離の異なる複数の回転放物面上に、次のような曲面を形成することにより構成されている。
【0026】
すなわち、図2に示すように、上記各拡散反射素子14sの水平断面形状は凸状曲線に設定されている。そしてこれにより、上記フィラメント12aからの光を上記光軸Ax方向に対して左右両側へ所定拡散角度で拡散反射させるようになっている。なお、上記凸状曲線の曲率半径は、上記各拡散反射素子14s相互0間において略一定の値に設定されている。
【0027】
一方、図3および4に示すように、上記各拡散反射素子14sの鉛直断面形状は、その一般領域aが上記各回転放物面の鉛直断面形状と同一の曲線に設定されるとともに、上記一般領域aに対して反光軸側に位置する端部領域bが上記一般領域aの曲線と滑らかに連続する凸状曲線に設定されている。そして、これにより上記フィラメント12aからの光を、上記一般領域aにおいては上記光軸Ax方向に平行光線束として反射させるとともに、上記端部領域bにおいては上記光軸Axから離れる方向へ拡散反射させるようになっている。なお、上記端部領域bは、上記光軸Axよりも上方に位置する拡散反射素子14sではその上端部に形成され、下方に位置する拡散反射素子14sではその下端部に形成されるが、上記光軸Axと同じ高さに位置する拡散反射素子14sではその上下両端部に形成される。
【0028】
以上のことから、上記各拡散反射素子14sにおいては、その一般領域aの左右方向中央領域a1で反射した光のみが上記光軸Ax方向へ反射することとなる。すなわち、上記一般領域aの左右方向中央領域a1が光軸方向反射領域となり、上記一般領域aにおける上記左右方向中央領域a1以外の領域a2および上記端部領域bは光軸方向非反射領域となる。
【0029】
上記各拡散反射素子14sにおける上記光軸方向反射領域a1の面積比率は、上記フィラメント12aからの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されている。この照度は、上記光源バルブ2のフィラメント12aから遠く離れた拡散反射素子14sほど小さい値になり、また、上記フィラメント12aが鉛直方向に延びる線分光源であることから、該フィラメント12aから等距離であっても上記光軸Axの上方あるいは下方に位置する拡散反射素子14sの方が上記光軸Axの側方に位置する拡散反射素子14sよりも小さい値になる。したがって、上記光軸方向反射領域a1の面積比率は、上記光軸Axの側方近傍に位置する拡散反射素子14sが最も小さく、これから離れるに従って徐々に大きくなるように設定される。具体的には、上記一般部aと上記端部領域bとの境界線Lの位置を、上記各拡散反射素子14sによって異なる位置に設定することにより、上記面積比率の調整が行われる。
【0030】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0031】
図5は、上記光源バルブ12を点灯した状態において上記リフレクタ14を上記光軸Ax方向前方から観察したときの上記反射面14aの見え方を示す図である。
【0032】
図示のように、上記各拡散反射素子14sにおいて、上記光軸方向反射領域a1は帯状の光輝部Bとして光って見えるが、それ以外の光軸方向非反射領域a2およびbは光って見えない。なお、同図において、濃いハッチングで示す格子状の領域Dは、上記各拡散反射素子4s相互間に形成される段差および該段差により陰になって上記フィラメント2aからの光が入射しない光非入射領域である。
【0033】
上記光輝部Bの輝度は、同図において網目の粗さで示すように、上記各拡散反射素子14sの形成位置によって異なったものとなる。この輝度の差は、上記光源バルブ2のフィラメント12aからの入射光に関する照度の差に対応するものであり、上記光軸Axの側方近傍に位置する拡散反射素子14sの光輝部Bの輝度が最も大きく、これから離れるに従って光輝部Bの輝度は徐々に小さくなる。
【0034】
しかしながら上述したように、上記光軸方向反射領域a1の面積比率は、上記光軸Axの側方近傍に位置する拡散反射素子14sが最も小さく、これから離れるに従って徐々に大きくなるように設定されているので、上記光輝部Bの光度については上記各拡散反射素子14s相互間で均一化される。このため上記反射面14aを上記光軸Ax方向前方から観察したとき、上記各拡散反射素子14sは略均一な明るさで光って見える。
【0035】
したがって、本実施形態によれば、リフレクタの反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、光源バルブ点灯時における灯具の見映えを向上させることができる。
【0036】
特に、本実施形態においては、上記各拡散反射素子14sが格子状に等ピッチで区分けされているので、上記各拡散反射素子14sが異なった明るさで光って見えてしまうと違和感が目立つが、このような違和感を効果的に解消することができる。
【0037】
しかも、本実施形態においては、上記各拡散反射素子14sが左右方向拡散機能を有しており、かつその端部領域bは上下方向の拡散機能をも有しているので、上記リフレクタ14により所要の灯具配光性能を満足させることが可能となり、これにより上記レンズ16を素通しレンズにして灯具の透明感や奥行き感を高めることができる。
【0038】
また、本実施形態においては、上記各拡散反射素子14sの一般領域aを構成する上記光軸方向反射領域a1とそれ以外の領域a2とが同一の曲面で構成されているので、灯具正面方向(光軸Ax方向)から灯具を観察した場合のみならず、灯具正面方向から視点を左右に多少ずらして観察した場合においても、上記各拡散反射素子14sが略均一な明るさで光って見えるようにすることができる。
【0039】
次に、本願発明の第2実施形態について説明する。
【0040】
図6は、本実施形態に係る車輌用標識灯を示す側断面図(図3と同様の図)である。
【0041】
図示のように、本実施形態に係る車輌用標識灯10Aは、上記第1実施形態に係る車輌用標識灯10に対して、上記各拡散反射素子14sの端部領域bの構成が異なっている。すなわち、本実施形態においては、上記端部領域bは、上記一般領域aをそのまま延長した鉛直断面形状を有しており、その表面には非反射塗装膜18が形成されている。なお、上記各拡散反射素子14sにおける上記一般領域aと上記端部領域bとの境界線Lの位置は、上記第1実施形態の場合と同じである。
【0042】
上記非反射塗装膜18が形成された上記端部領域bは、上記光源バルブ12を点灯してもそのフィラメント12aからの光を反射させないので、図7に示すように、上記リフレクタ14を上記光軸Ax方向前方から観察したとき、上記各拡散反射素子14sは、上記光軸方向反射領域a1のみが帯状の光輝部Bとして光って見える。
【0043】
したがって、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様、上記反射面14aを上記光軸Ax方向前方から観察したとき、上記各拡散反射素子14sが略均一な明るさで光って見えるようにすることができる。
【0044】
ただし、本実施形態においては、上記第1実施形態のように上記端部領域bが上下方向の拡散反射機能を有していないので、図6に示すように、上記レンズ16に上下方向拡散用のレンズステップを形成することが必要となる。
【0045】
なお、上記非反射塗装膜18を形成する代わりに、上記端部領域bについては反射面処理(アルミ蒸着処理)を施さないようにしても、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0046】
次に、本願発明の第3実施形態について説明する。
【0047】
図8は、本実施形態に係る車輌用標識灯を示す正面図であり、図9および10は、そのIX-IX 線およびX-X 線断面図である。
【0048】
これらの図に示すように、本実施形態に係る車輌用標識灯10Bは、丸型テールランプであって、そのリフレクタ14の反射面14aは、上記光軸Axに関して放射状および同心円状に等ピッチで区分けされた複数の扇形の拡散反射素子14sからなっている。
【0049】
これら各拡散反射素子14sの表面形状は、上記第1実施形態と同様、上記光軸Axを中心軸としかつ上記フィラメント12aの中心位置を焦点とする焦点距離の異なる複数の回転放物面上に所定の曲面を形成することにより構成されているが、その径方向断面形状および周方向断面形状は、上記第1実施形態における鉛直断面形状および水平断面形状と各々対応している。
【0050】
すなわち、図10に示すように、上記各拡散反射素子14sの周方向断面形状は凸状曲線に設定されており、これにより上記フィラメント12aからの光を上記光軸Ax方向に対して周方向両側へ所定拡散角度で拡散反射させるようになっている。なお、上記凸状曲線の曲率半径は、上記各拡散反射素子14s相互間において略一定の値に設定されている。
【0051】
一方、図9に示すように、上記各拡散反射素子14sの径方向断面形状は、その一般領域aが上記各回転放物面の径方向断面形状と同一の曲線に設定されるとともに、上記一般領域aに対して反光軸側に位置する端部領域bが上記一般領域aの曲線と滑らかに連続する凸状曲線に設定されている。そして、これにより上記フィラメント12aからの光を、上記一般領域aにおいては上記光軸Ax方向に平行光線束として反射させるとともに、上記端部領域bにおいては上記光軸Axから離れる方向へ拡散反射させるようになっている。
【0052】
以上のことから、上記各拡散反射素子14sにおいては、その一般領域aの周方向中央領域a1で反射した光のみが上記光軸Ax方向へ反射することとなる。すなわち、上記一般領域aの左右方向中央領域a1が光軸方向反射領域となり、上記一般領域aにおける上記左右方向中央領域a1以外の領域a2および上記端部領域bは光軸方向非反射領域となる。
【0053】
上記各拡散反射素子14sにおける上記光軸方向反射領域a1の面積比率は、上記フィラメント12aからの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されている。この照度は、上記光源バルブ2のフィラメント12aから遠く離れた拡散反射素子14sほど小さい値になり、また、上記フィラメント12aが鉛直方向に延びる線分光源であることから、該フィラメント12aから等距離であっても上記光軸Axの上方あるいは下方に位置する拡散反射素子14sの方が上記光軸Axの側方に位置する拡散反射素子14sよりも小さい値になる。したがって、上記光軸方向反射領域a1の面積比率は、上記光軸Axの側方近傍に位置する拡散反射素子14sが最も小さく、これから離れるに従って徐々に大きくなるように設定される。具体的には、上記一般部aと上記端部領域bとの境界線Lの位置を、上記各拡散反射素子14sによって異なる位置に設定することにより、上記面積比率の調整が行われる。
【0054】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0055】
図11は、上記光源バルブ12を点灯した状態において上記リフレクタ14を上記光軸Ax方向前方から観察したときの上記反射面14aの見え方を示す図である。
【0056】
図示のように、上記各拡散反射素子14sにおいて、上記光軸方向反射領域a1は略帯状の光輝部Bとして光って見えるが、それ以外の光軸方向非反射領域a2およびbは光って見えない。なお、同図において、濃いハッチングで示す同心円状の領域Dは、上記各拡散反射素子4s相互間に形成される段差および該段差により、さらには上記光源バルブ2の口金により陰になって上記フィラメント2aからの光が入射しない光非入射領域である。
【0057】
上記光輝部Bの輝度は、同図において破線の密度で示すように、上記各拡散反射素子14sの形成位置によって異なったものとなる。この輝度の差は、上記光源バルブ2のフィラメント12aからの入射光に関する照度の差に対応するものであり、上記光軸Axの側方近傍に位置する拡散反射素子14sの光輝部Bの輝度が最も大きく、これから離れるに従って光輝部Bの輝度は徐々に小さくなる。
【0058】
しかしながら、上述したように、上記光軸方向反射領域a1の面積比率は、上記光軸Axの側方近傍に位置する拡散反射素子14sが最も小さく、これから離れるに従って徐々に大きくなるように設定されているので、上記光輝部Bの光度については上記各拡散反射素子14s相互間で均一化される。このため上記反射面14aを上記光軸Ax方向前方から観察したとき、上記各拡散反射素子14sは略均一な明るさで光って見える。
【0059】
したがって、本実施形態によれば、リフレクタの反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、光源バルブ点灯時における灯具の見映えを向上させることができる。
【0060】
本実施形態においては、上記各拡散反射素子14sが周方向の拡散機能を有しており、しかもその端部領域bは経方向の拡散機能をも有しているので、上記リフレクタ14により所要の灯具配光性能を満足させることが可能となり、これにより上記レンズ16を素通しレンズにして灯具の透明感や奥行き感を高めることができる。
【0061】
また、本実施形態においては、上記各拡散反射素子14sの一般領域aを構成する上記光軸方向反射領域a1とそれ以外の領域a2とが同一の曲面で構成されているので、灯具正面方向(光軸Ax方向)から灯具を観察した場合のみならず、灯具正面方向から視点を任意の方向に多少ずらして観察した場合においても、上記各拡散反射素子14sが略均一な明るさで光って見えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態に係る車輌用標識灯を示す正面図
【図2】図1のII-II 線断面図
【図3】図1のIII-III 線断面図
【図4】図3のIV部詳細図
【図5】第1実施形態において、光源バルブを点灯した状態でリフレクタを光軸方向前方から観察したときの反射面の見え方を示す図
【図6】本願発明の第2実施形態に係る車輌用標識灯を示す、図3と同様の図
【図7】第2実施形態において、光源バルブを点灯した状態でリフレクタを光軸方向前方から観察したときの反射面の見え方を示す図
【図8】本願発明の第3実施形態に係る車輌用標識灯を示す正面図
【図9】図8のIX-IX 線断面図
【図10】 図8のX-X 線断面図
【図11】第3実施形態において、光源バルブを点灯した状態でリフレクタを光軸方向前方から観察したときの反射面の見え方を示す図
【図12】従来の車輌用標識灯を示す正面図
【図13】図12のXIII-XIII 線断面図
【図14】図12のXIV-XIV 線断面図
【図15】上記従来例において、光源バルブを点灯した状態でリフレクタを光軸方向前方から観察したときの反射面の見え方を示す図
【図16】線分光源の配光特性を示す図
【符号の説明】
10、10A、10B 車輌用標識灯
12 光源バルブ
12a フィラメント(光源)
14 リフレクタ
14a 反射面
14s 拡散反射素子
16 レンズ
18 非反射塗装膜
a 一般領域
a1 左右方向中央領域(光軸方向反射領域)
a2 左右方向中央領域以外の領域(光軸方向非反射領域)(他の領域)
b 端部領域(光軸方向非反射領域)(一部領域)
Ax 光軸
B 光輝部
D 光非入射領域
L 境界線
Claims (5)
- 光源と、この光源からの光を前方へ反射させる反射面を有するリフレクタと、このリフレクタの前方に設けられたレンズとを備えてなり、上記反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、
上記各拡散反射素子における、上記光源からの光を上記リフレクタの光軸方向へ反射させる光軸方向反射領域の面積比率が、上記光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されており、
上記各拡散反射素子の、上記光軸方向反射領域以外の光軸方向非反射領域における一部領域が、上記光源から到達した光を前方へ反射させない光非反射領域として構成されている、ことを特徴とする車輌用標識灯。 - 光源と、この光源からの光を前方へ反射させる反射面を有するリフレクタと、このリフレクタの前方に設けられたレンズとを備えてなり、上記反射面が複数の拡散反射素子で構成された車輌用標識灯において、
上記各拡散反射素子における、上記光源からの光を上記リフレクタの光軸方向へ反射させる光軸方向反射領域の面積比率が、上記光源からの入射光に関する照度が大きい拡散反射素子ほど小さい値に設定されており、
上記各拡散反射素子の、上記光軸方向反射領域以外の光軸方向非反射領域における一部領域が、上記光源から到達した光を該光軸方向非反射領域における他の領域とは異なる方向へ拡散反射させる偏向拡散反射領域として構成されており、
上記一部領域と上記他の領域とが滑らかに連続するように形成されている、ことを特徴とする車輌用標識灯。 - 上記光源が、上記リフレクタの光軸と直交する方向に延びるフィラメントからなり、
上記各拡散反射素子における上記光軸方向反射領域の面積比率が、上記フィラメントの中心軸と直交する方向に関して上記光軸近傍に位置する拡散反射素子において最も小さい値に設定されているとともに、該拡散反射素子から離れた位置にある拡散反射素子ほど大きい値に設定されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車輌用標識灯。 - 上記各拡散反射素子の光軸方向反射領域が、上記光軸方向非反射領域における上記他の領域と同一の曲面で構成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車輌用標識灯。
- 上記各拡散反射素子が略等ピッチで形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の車輌用標識灯。
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