JP3905771B2 - 測定機の校正方法及び装置 - Google Patents

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  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定機の校正方法及び装置に関し、特に三次元測定機等の表面性状測定機に適した校正方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被測定物の三次元形状を測定する三次元測定機、二次元の輪郭形状を測定する輪郭形状測定機や画像測定機、真円度を測定する真円度測定機、更に被測定物表面のうねりや粗さ等を測定する表面粗さ測定機などの、被測定物表面の輪郭形状、粗さ、うねりなどを測定する表面性状測定機が知られている。これらは接触式あるいは非接触式のセンサーと被測定物を相対的に移動させる案内機構を1軸乃至複数軸を備えているものが多い。
【0003】
これらの案内機構はガイドと送りねじとこの送りねじに螺合されたナットを備え、このナットに結合されたスライダを移動させ、そのスライダの移動をリニヤスケールなどで測定する構成のものが多い。また、必ずしも送りねじを備えず、ガイドとスライダから構成され、手動で移動させられるスライダの変位量をリニヤスケールなどで読み取るものもある。通常はスライダにタッチプローブやCCDカメラなどのセンサーが取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところがこれらの案内機構には加工上の誤差や環境変動によって生じる変形その他による誤差の発生が避けられず、その結果スライダは正しく移動することができなくなり、このスライダに設置されたセンサーで測定された被測定物の測定データには誤差が含まれることになる。
【0005】
例えば、これらの案内機構のうち直線移動を目的とした真直案内機構において発生する誤差には、例えば垂直面内真直誤差、水平面内真直誤差、ピッチング誤差、ローリング誤差、ヨーイング誤差、さらにリニヤスケール自体の指示誤差などが考えられる。
【0006】
表面性状測定機の内、三次元座標測定機(Coordinate Measuring Machine、以下CMM)はこれらの真直案内機構を3組互いに直交させた構造を備えているので、さらに各真直案内機構間の直交誤差が生じ、このようなCMMにおいては少なくとも合計21種類の幾何学的な偏差が発生する可能性がある。
その結果、これらの表面性状測定機の校正を厳密に行おうとすると、作業には多大の労力を要するという問題がある。
【0007】
一例としてCMMの幾何学的な偏差の校正を目的とする測定機器は古い歴史を持つにもかかわらず、測定方法の多様性の面では限られたものとなっているのが現状である。多くの場合はレーザ干渉測長機や電気水準器等、ひとつの幾何学的偏差を単機能的に検出する測定機器が主流となっている。これらの測定機器を用いた測定の不確かさを管理しようとすると、装置の取り扱いや1回1回の測定に先立つアライメントは操作に習熟したオペレータにより行われる必要がある。結果として技能作業者が多大な時間を費やして校正を行う必要があり、省力化の望めない高コスト労働集約型の作業工程となっていた。一方、今日のCMMの幾何学的精度は、その動作可能範囲で規格化すると数ppmに到達しており、単に自動化を試みる視点では不確かさの面で満足する校正方法を実現することは難しい。
【0008】
近年のトレーサビリティや校正の不確かさへの関心の高さを反映して、幾何学的な校正を、適切な市場価格と品質で顧客に対して提供しようとする動向が認められる。このような場合、極度に高度な技能を有する校正作業者の確保は期待できないし、仮にできたとしてもコスト面での顧客満足度は低いものにとどまらざるを得ない。また重要なことは、この市場における幾何学的校正は、通常はメーカが何らかの方法によって既に校正を行った測定機に対して追加的に校正を行い、その不確かさに関する公的な校正証明書を発行することが主眼となっている。そのためCMMの場合には測定空間をすべて網羅した測定を行う必要は無いし、かなり粗い測定点間隔で評価を行うことも可能である。この点で抽出検査的な性格を持っている。
【0009】
一方、CMMの製造工程における校正はマーケットのそれと異なった特質を持っている。まず、事前に校正された履歴が無いCMMが対象となるので、測定空間をくまなくかつ、必要十分に細かい間隔で網羅する測定点を配置する必要があり、全数・全機能検査に相当する。また、校正結果を使用してCMMの幾何学的偏差の補償を行うことが前提となるので、精度補償に利用することが可能な運動学的に記述された幾何学的偏差として校正値を出力する校正方法を採用する必要がある。こうした特質のため、熟練作業者への依存度は商業的な校正ラボに比較して格段に高く、また省力化への障害も大きかった。
【0010】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、構成の自動化が可能な校正方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る校正方法は、予め校正された基準測定機の測定空間と校正対象である被校正測定機の測定空間とが重なるように前記基準測定機と被校正測定機とを設置し、前記基準測定機及び被校正測定機の測定空間内の複数箇所のそれぞれについて前記被校正測定機による第1の測定値と前記基準測定機による第2の測定値とを取得し、前記第1及び第2の測定値に基づいて前記被校正測定機を校正する測定機の校正方法であって、前記被校正測定機として、ワークを載置する第1のベースプレートと、この第1のベースプレートを基準として設けられた第1のガイド及び第1のスライダからなる第1の案内機構と、前記第1のガイドと前記第1のスライダの相対移動を検出して第1の座標信号を出力する第1のスケールと、前記第1のスライダに設けられ第1の検出信号を出力する第1のセンサーとを備え、前記第1の検出信号及び前記第1の座標信号の少なくとも一方を処理して前記ワークの表面性状を測定するものを使用し、前記基準測定機として、前記被校正測定機を載置する第2のベースプレートと、この第2のベースプレートを基準として設けられた第2のガイド及び第2のスライダからなる第2の案内機構と、前記第2のガイドと前記第2のスライダの相対移動を検出して第2の座標信号を出力する第2のスケールと、前記第2のスライダに設けられ第2の検出信号を出力する第2のセンサーとを備え、前記第1及び第2のスライダの一方には基準器が設置され、前記演算手段が、前記第1及び第2のスライダの他方に設置されたセンサーによって前記基準器を検知した時に、前記1及び第2の座標信号を前記第1及び第2の測定値として取り込み、これら第1及び第2の座標信号を基にして前記第1の座標信号を校正するものを使用することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る校正装置は、校正対象である被校正測定機を校正するための測定機の校正装置であって、測定空間が前記被校正測定機の測定空間と重なるように設置された、予め校正された基準測定機と、この基準測定機及び被校正測定機の測定空間内の複数箇所のそれぞれについて前記被校正測定機で測定して得られた第1の測定値と前記基準測定機で得られた第2の測定値とを入力し、これら第1及び第2の測定値に基づいて前記被測定機の校正を行う演算手段とを備え、前記被校正測定機は、ワークを載置する第1のベースプレートと、この第1のベースプレートを基準として設けられた第1のガイド及び第1のスライダからなる第1の案内機構と、前記第1のガイドと前記第1のスライダの相対移動を検出して第1の座標信号を出力する第1のスケールと、前記第1のスライダに設けられ第1の検出信号を出力する第1のセンサーとを備え、前記第1の検出信号及び前記第1の座標信号の少なくとも一方を処理して前記ワークの表面性状を測定するものであり、前記基準測定機は、前記被校正測定機を載置する第2のベースプレートと、この第2のベースプレートを基準として設けられた第2のガイド及び第2のスライダからなる第2の案内機構と、前記第2のガイドと前記第2のスライダの相対移動を検出して第2の座標信号を出力する第2のスケールと、前記第2のスライダに設けられ第2の検出信号を出力する第2のセンサーとを備え、前記第1及び第2のスライダの一方には基準器が設置され、前記演算手段は、前記第1及び第2のスライダの他方に設置されたセンサーによって前記基準器を検知した時に、前記1及び第2の座標信号を前記第1及び第2の測定値として取り込み、これら第1及び第2の座標信号を基にして前記第1の座標信号を校正するものであることを特徴とする。
【0014】
前記基準器は、支持部材と、この支持部材に支持された球体とを備えることが望ましい。前記基準器は一直線上に並ばない3個の支持された球体であることが望ましい。前記第1又は第2のセンサーは球体形状の測定子を備えることが望ましい。前記球体と前記測定子の直径は略等しいことが望ましい。前記球体の測定点は球面上に均等に分布する6点であることが望ましい。
【0015】
本発明の更に他の実施形態においては、前記第1又は第2のスケールには更に温度センサーを備え、温度センサーの出力によって前記第1又は第2の座標信号を補正することを特徴とする。
【0016】
本発明の更に他の実施形態においては、前記第2のベースプレートは更に変位計を備え、前記第2のベースプレートと前記第1のベースプレートの相対変位を検出することを特徴とする。
【0017】
本発明の更に他の校正装置は、校正対象である被校正測定機を校正するための測定機の校正装置であって、測定空間が前記被校正測定機の測定空間と重なるように設置された、予め校正された基準測定機と、この基準測定機及び被校正測定機の測定空間内の複数箇所のそれぞれについて前記被校正測定機で測定して得られた第1の測定値と前記基準測定機で得られた第2の測定値とを入力し、これら第1及び第2の測定値に基づいて前記被測定機の校正を行う演算手段とを備え、 前記被校正測定機は、ワークを載置する第1のベースプレートと、この第1のベースプレートを基準として設けられた第1のガイド及び第1のスライダからなる第1の案内機構と、前記第1のガイドと前記第1のスライダの相対移動を検出して第1の座標信号を出力する第1のスケールと、前記第1のスライダに設けられ第1の検出信号を出力する第1のセンサーとを備え、前記第1の検出信号及び前記第1の座標信号の少なくとも一方を処理して前記ワークの表面性状を測定するものであり、前記基準測定機は、前記被校正測定機を載置する第2のベースプレートと、この第2のベースプレートを基準として設けられた第2のガイド及び第2のスライダからなる第2の案内機構と、前記第2のガイドと前記第2のスライダの相対移動を検出して第2の座標信号を出力する第2のスケールとを備え、 前記第1のスライダと第2のスライダとを結合する結合器が更に備えられ、前記演算手段は、前記第2の座標信号を基にして前記第1の座標信号を校正するものである。
【0018】
前記結合器は、スライダ2に固定される基準結合部材と、スライダ1に固定される被校正結合部材と、前記被校正結合部材及び前記基準結合部材を連結し、一方の部材を他方の部材に対して前記第1又は第2の案内機構の案内方向に牽引するワイヤーとを備えることが望ましい。前記ワイヤーは、前記基準結合部材及び前記被校正結合部材の一方に対して他方を前記第1又は第2の案内機構の案内方向には相対移動不可能に、且つ回転方向には相対回転可能に結合するものであることが望ましい。
【0019】
このような空間座標の比較測定法は、予め校正された基準測定機の測定値を参照して被校正測定機の座標指示値を校正する方法である。この方法はホストコンピュータによる制御が行いやすく、また従来の校正方法と異なってアライメント等に作業者の手作業を必要としないため、校正の自動化を実現することが可能である。この方法によって高コスト集約型の作業であった測定機の幾何学的な校正作業を極めて高効率化することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を用いた好適な実施の形態について図面を用いて説明する。なお、全図中において同一符号を付したものは同一構成要素を表わしている。
図1は第1実施形態にかかる、2台のCMMの座標指示値を直接に比較測定し得る校正システム100の外観を示す。
【0024】
この校正システム100は、被校正CMM20が測定空間内に設置された基準CMM10と、基準CMM10及び被校正CMM20をそれぞれコントロールすると共に座標情報を収集するCMMコントローラ40,50と、これらコントローラ40,50を介して座標情報を入力して基準CMM10により得られた座標情報(第2の座標情報)で被校正CMM20を構成するための演算手段であるホストコンピュータ(ホストPC)30とを備えている。
【0025】
被校正CMM20は、例えば門移動型のCMMである。ワークを載置するための第1のベースプレート21の両側端から立設されたビーム支持体22a,22bの上端にX軸方向に延びるビーム23が支持されている。ビーム支持体22aは、その下端がY軸駆動機構24によってY軸方向に移動可能に支持されている。ビーム支持体22bは、その下端がエアーベアリングによってベースプレート21にY軸方向に移動可能に支持されている。ビーム23は、Z軸方向(垂直方向)に延びるコラム25を支持する。コラム25は、ビーム23に沿ってX軸方向に駆動される。コラム25には、スピンドル26がコラム25に沿ってZ軸方向に駆動可能に設けられている。スピンドル26の下端には、基準器27が装着されている。
【0026】
基準CMM10も、例えば門移動型のCMMであり、被校正CMM20を載置可能な大きさを有する第2のベースプレート11を備える。このベースプレート11の両側端から立設されたビーム支持体12a,12bの上端にX軸方向に延びるビーム13が支持されている。ビーム支持体12aは、その下端がY軸駆動機構14によってY軸方向に移動可能に支持されている。ビーム支持体12bは、その下端がエアーベアリングによってベースプレート11にY軸方向に移動可能に支持されている。ビーム13は、Z軸方向(垂直方向)に延びるコラム15を支持する。コラム15は、ビーム13に沿ってX軸方向に駆動される。コラム15には、スピンドル16がコラム15に沿ってZ軸方向に駆動可能に設けられている。スピンドル16の下端には、接触式のプローブ17が装着されている。
【0027】
図2は、この校正システム100の内部構成を示すブロック図である。基準CMM10には、コントローラ40からの各軸の駆動制御指令に基づいて、コラム15をX軸方向に駆動するX軸駆動部18a、ビーム13をY軸方向に駆動するY軸駆動部18b及びスピンドル16をZ軸方向に駆動するZ軸駆動部18cが設けられている。また、基準CMM10には、コラム15のX軸方向位置を示すX軸座標情報を出力するX軸スケール19a、ビーム13のY軸方向位置を示すY軸座標情報を出力するY軸スケール19b及びスピンドル16のZ軸方向位置を示すZ軸座標情報を出力するZ軸スケール19cが設けられている。一方の被校正CMM20にも、コントローラ50からの各軸の駆動制御指令に基づいて、コラム25をX軸方向に駆動するX軸駆動部28a、ビーム23をY軸方向に駆動するY軸駆動部28b及びスピンドル26をZ軸方向に駆動するZ軸駆動部28cが設けられている。また、被校正CMM20には、コラム25のX軸方向位置を示すX軸座標情報を出力するX軸スケール29a、ビーム23のY軸方向位置を示すY軸座標情報を出力するY軸スケール29b及びスピンドル26のZ軸方向位置を示すZ軸座標情報を出力するZ軸スケール29cが設けられている。
【0028】
ここで、X軸に関しては、ビーム23,13がそれぞれ第1及び第2のガイド、コラム25,15がそれぞれ第1及び第2のスライダ、X軸スケール29a,19aがそれぞれ第1及び第2のスケールに対応する。Y軸に関しては、Y軸駆動機構24,14がそれぞれ第1及び第2のガイド、ビーム23,13がそれぞれ第1及び第2のスライダ、Y軸スケール29b,19bがそれぞれ第1及び第2のスケールに対応する。Z軸に関しては、コラム25,15がそれぞれ第1及び第2のガイド、スピンドル26,16がそれぞれ第1及び第2のスライダ、Z軸スケール29c,19cがそれぞれ第1及び第2のスケールに対応する。
【0029】
この校正システム100では、基準CMM10と被校正CMM20との相対位置を検出するにはプロービングシステムが用いられる。
プロービングシステムには、プローブ球が測定対象に接触した瞬間にトリガ信号を発生してCMMのカウンタをラッチするタッチシグナルプローブ(タッチプローブ)と、内部に三次元変位測定系を持った測定プローブの2つの方式があり、本発明ではいずれのプロービングシステムも使用可能であるが、この実施形態ではCMMシステムの制御や取り扱いが容易で離散的測定については十分なスループットが期待でき、かつ安価な特徴を持つタッチプローブ17を採用することにした。基準CMM10のタッチプローブ17から出力されるタッチ信号は2つに分岐されて2台のCMMコントローラ40,50に入力されて測定のトリガ信号を与える。タッチシグナルプローブ17の測定子には先端に球体17aを有する球プローブを使用する。また、被校正CMM20のスピンドル26の下端に固定した基準器27には、後述する3つの球体27a,27b,27cが取り付けられている。これら球体27a,27b,27cの球形体がプローブ17で測定される。
【0030】
測定に伴う系統的な誤差要因を検出・補償するためにCMM10,20の各軸に取り付けた温度センサ61,62の出力を温度ロガー63を介して随時サンプリングする。また2台のCMM10,20の相対位置の微小な変動を差動トランス型変位センサ64により検出する。
【0031】
パーソナルコンピュータをホストPC30として、このホストPCは2台のCMM10,20の駆動・位置決めと測定信号やセンサ信号の処理を行ない、測定に引き続いてパラメトリックエラーの推定を行なう。
【0032】
図3は、本実施形態による校正システム100による被校正CMM20の構成手順を示すフローチャートである。既に校正された大型のCMM(Ref.CMM 基準CMM10)のベースプレート(測定テーブル)11に校正対象となる小型の被校正CMM20(Obj.CMM)を設置する(S1)。この状態において次の通りの手順で測定を行う。
【0033】
まず基準CMM10のタッチプローブ17に取り付けられた球体17aを測定戦略(前もって決定した測定手順)にしたがって目標座標に位置決めする(S2)。次に、被校正CMM20のZ軸スピンドル26の先端に固定された球体27a〜27bのそれぞれを移動させて、基準CMM10の球体17aにアプローチして球体27a〜17cの球形体の測定を行う(S3)。タッチプローブ17のタッチ信号は、2台のCMMコントローラ40,50に供給され、共通のタッチ信号をトリガとして2台のCMMのコントローラ40,50でそれぞれスケール19a〜19c及び29a〜29cからの座標情報がラッチされる。コントローラ40,50は、ラッチされた座標情報をホストPC30に転送する(S4)。ホストPC30は、被校正CMM20及び基準CMM10から出力された座標情報に基づいて被校正CMM20を校正する(S5)。この測定法では固定された球体27a〜27cを支持する被校正CMM20側がタッチプローブ17を支持する基準CMM10側にアプローチする。これは通常の座標測定のアプリケーションと逆であるが、得られる測定値に寄与する誤差要因とその内容は双方とも同一となる。
またこれとは反対に、被校正CMM20側の球体27a〜27cを測定戦略にしたがって位置決めしておき、基準CMM10の球体17aを球体27a〜27cにアプローチさせて球形体の測定を行っても良い。
【0034】
(1)基準CMMと被校正CMMの仕様
基準CMM10と被校正CMM20の仕様の概略を図4に示す。門移動型の門部の移動をY軸、門部の上部、図では左右に移動する軸をX軸、そして鉛直方向の移動をZ軸と定義する。このタイプの被校正CMMは今日最もポピュラーな門移動型の構造を有し、CNC駆動型CMMの中では普及価格帯に属する。精度面での品質を保ちながら生産コストを低減することに対して製造者の要望が強く、空間座標の比較測定法を適用するターゲットとして最適である。
【0035】
基準CMM10に対する要求項目には、測定の不確かさ、メンテナンスを含めた経済性、被校正CMM20の測定範囲をカバーし得る測定範囲を持つこと、などがある。これらを決定する主要な要因のひとつとして、CMMの運動学的な構成がある。CMMの運動学的な構成には数種類の分類がなされている。基準CMM10、被校正CMM20共に門移動型を採用すると、被校正CMM20の最大幅が基準CMM10の測定領域に収まるように2台の機種選定を行なう必要がある。この制限によって、被校正CMM20の寸法に対して比較的大きな基準CMM10を採用することになる。
【0036】
図4から明らかなように、採用しようとする基準CMMの測定の不確かさは被校正CMMの不確かさに対して、寄与を無視し得るほどには不確かさが良好ではない。長さの校正では、被校正機器の1/5程度高性能な校正標準を用いた校正を行うことが通常である。しかしCMM同士の座標指示値を比較測定することを考えると、被校正CMM20の1/5程度に高精度で、かつ被校正CMMの測定範囲をカバーするCMMを参照することは経済的に得策とは言えない。ここで行ったCMMの選択の例では、基準CMM10と被校正CMM20の不確かさの比は1:2程度となっている。ISO GUM 1995(Guide to the expression of Uncertainty in Measurement:測定における不確かさの表現へのガイド)によれば、校正や測定の不確かさを統計的に定量化することができれば、標準の不確かさが被校正機器に対して著しく小さい必要があるとする考え方の合理性は認められないとされている。
【0037】
(2)空間座標の比較測定
一般にCMMは空間の3方向に感度を有するプローブを取り付けて使用することになるので、その基本的な測定値は3次元空間中の位置ベクトル、すなわち座標指示値であると考えることができる。
【0038】
2台のCMMを対向させて設置し、それらの間で空間座標の比較測定を行うには、例えば、基準CMM10をある位置に位置決めしておき、その測定子として固定した、ある形体を被校正CMM20のプローブ等で測定する方法が考えられる。あらかじめ定めた測定戦略にしたがって基準CMMを移動、順次位置決めし、形体の測定を各位置で繰り返す。これにより被校正CMM20の測定空間を網羅する幾何学的偏差の測定データを得る。得られたデータを基にして被校正CMM20の校正を行う。
【0039】
空間座標の比較測定は測定子位置で検出される並進3自由度の情報を直接比較測定しようとする方法なので、それが支配的な形体を介して測定を行うことを考える。公知の例を参照すると、アーティファクト(形成品)上に設置された測定のための形体としては球が圧倒的に多い。ただし、その形体を特定の手順で測定し、さらに形体を表現するパラメータを推定した結果の信頼性の分布が等方に近いことが望ましいと考える。これは、その形体を表現するパラメータの信頼性がそのまま被校正CMMの校正の不確かさに伝播するためである。
【0040】
(3)球形体のパラメータ推定
形体の計測の信頼性は測定点の配置や測定戦略により大きく影響を受ける。CMMによって球を測定する場合、この形体を表現する4つの未知のパラメータを推定することになる。ここで各測定点のばらつきが既知の場合、測定点の配置がパラメータの信頼性に及ぼす影響について考えてみる。
【0041】
球の測定では赤道上に90度等配で4点、北極に1点の測定点を配置する図5Aの測定戦略を採用する場合が多い。この5点の測定点を用いて球の中心座標と直径を表す4つのパラメータを最小二乗法で推定すると、4つのパラメータの信頼性を記述する誤差行列 は式(1)の通りとなる。この式では各測定点の測定のばらつきが分散にして無次元数1の時、測定点の間に相関関係がない場合について、北極方向をZ方向として計算している。
【0042】
【数1】
Figure 0003905771
【0043】
式(1)の対角成分は1行1列より、中心座標X、Y、Z成分、そして直径を表すパラメータ推定値の分散をそれぞれ示す。中心座標のX、Y成分については等しい分散が得られているが、Z方向成分の信頼性は2倍以上低い結果となる。この測定点配置で中心座標3成分を推定すると、Z方向の信頼性に余裕を見込む必要のあることがわかる。
【0044】
ここで、図5Bに示す通り、球面上に均等に分布する6点を測定点として採用し、パラメータの推定を行うと、誤差行列 は式(2)の通りとなる。X、Y、Z方向に等方で、互いに相関のない信頼性の高い数値を得ることができる。球の測定におけるパラメータ推定の立場からは均等に測定点を配置することが望ましいことがわかる。またこの場合、1つの測定点のばらつきは、分散にして1/2に圧縮されてパラメータに伝播することがわかる。
【0045】
【数2】
Figure 0003905771
【0046】
ただし、現実のCMMにおいて通常行なわれる球形体の測定では、プローブ球の径が測定される対象球に比べてかなり小さく、プローブ球のステムが対象球に干渉して均等に測定点を配置することができない。例えばPTB(ドイツ標準研究所)による仮想CMM(Virtual CMM [PTB 1999])で指示されているボールプレートの測定においても、球形体の赤道4点、北極1点の合計5点で測定を行なうことが記されている。そこでは球の中心座標の推定を、X、Y、そしてZ方向すべてに対して行なってはいるが、Z方向の情報はボールプレートのアライメント用の情報として扱われ、CMMの校正には使われていない。
【0047】
そこで、測定対象の球体の球面上に均等に複数の測定点を確保するための望ましい測定対象及びタッチプローブの球体とそれらのステムとの関係について説明する。
【0048】
いま、図6に示すように、測定点が6点であると仮定すると、測定対象の球体OBの表面上に均等に配置された6つの測定点MPは、図6に示すように、正8面体の6つの頂点を構成する。この場合、ステムOSが測定点MPから最も離れるためには、図6に示すように、6つの測定点MPのうちの3つ同士が、それぞれステムOSの中心軸に対して直交する面内に配置されることが必要である。換言すると、ステムOSの中心軸を地球の自転軸と見立てた場合、北半球と南半球の同一緯度にそれぞれ3つの測定点MPが位置することになる。これら3つの測定点の組は、それぞれ正三角形を形成し、ステムOSの中心軸に対して互いに180度回転する関係に配置されている。
【0049】
図7は、タッチプローブの球体MBと測定対象の球体OBと、それぞれのステムMS,OSとの関係を示した図である。ここでは、測定誤差を極力避けるため、ステムOS,MSの角度は変えないという条件が与えられる。球体OB,MBとステムOS,MSとの干渉を避けるための最も効果的な方法は、ステムOS,MSを球体OB,MBに対して互いに反対側に延びるように並行に配置することである。いま、球体OB,MBの半径をそれぞれr1,r2、ステムOS,MSの直径をそれぞれd1,d2、球体OB,MBが接触可能で、ステムOSに最も近い点をつないだ円の半径をr0とすると、
【0050】
【数3】
(a)r1+d2/2≦r2+d1/2の場合
r0=(r2+d1/2)r1/(r1+r2) (3)式
【0051】
【数4】
(b)r1+d2/2>r2+d1/2の場合
r0=(r1+d2/2)r1/(r1+r2) (4)式
【0052】
で表すことができる。球体MBが、球体OBの球面上に均等に配置された6点で接するためには、図6で示したように、ステムOSに近い3点が配置される円の半径が(3),(4)式のr0よりも大きいことが必要である。
【0053】
正8面体の頂点が球に内接し、かつ3点の北緯度と他の3点の南緯度とがそれぞれ等しいような場合を考える。ステムOS及びMSと、これと互いに反対の方向にあるプローブ球OB及びMBとが互いにこの6点のいずれかで接触し、かつステムOS又はMSと、球MB又はOBとが干渉しないための条件を記す。
【0054】
ステムOSの方向を北極とすると、6点の北緯度と南緯度は、いずれも約θ=35.264°である。よって、2本のステムOS及びMSの中心線が構成する平行2直線間の距離Lは以下のようになる。
【0055】
【数5】
L={(d1+d2)/2}×cosθ (5)式
【0056】
このときステムOS,MSが対する球に干渉しない条件は、次の2つが両立する場合となる。
【0057】
【数6】
(a)r2+d1/2<L (6)式
【0058】
【数7】
(b)r1+d2/2<L (7)式
【0059】
球体OB,MBを支持するステムOS,MSの径が大きい特殊な場合を除けば、2つの球体OB,MBが6つの測定点MPで接触することが可能である。これにより、推定された球形体の中心座標の信頼性をX、Y、Z方向に対して等方にすることができる。
【0060】
なお、測定点は、6点に限られず、球体OB上の測定点の数は、6点以上で球体OBの表面上に均等に分布する。その接触点は、好ましくは正n面体(但し、n≧8)の頂点位置に位置する。
【0061】
(4)幾何学的偏差とプローブベクトル
CMMの幾何学的偏差を運動学的なパラメトリックエラーによって校正するとき、測定スピンドル先端で検出が可能な偏差量と各々のパラメトリックエラーとの関係を検討しておくことが必要になる。空間座標の比較測定法を採用する場合も例外ではない。この方法は3次元空間中の並進偏差を検出するので、CMMの角度偏差がアッベ誤差として並進偏差に重畳した状態で測定が行われる。
【0062】
ここで該当する真直ガイド機構から出発して測定スピンドル先端に至る位置ベクトルを有効アーム長さベクトルと呼ぶと、角度偏差がもたらす並進偏差は有効アーム長さベクトルと検討する角度偏差ベクトルとの外積により定式化される。有効アーム長さベクトルが一定であれば、その測定は該当する角度偏差の寄与を一定値含む測定となる。例えば、図8Aに示す通りZスピンドルの直下で測定を行えばどのようなZ方向のプローブベクトルを与えてZ軸に沿った測定を行っても、Z軸に起因する角度偏差のうち、ロール成分が並進偏差に及ぼす影響はゼロとなる。逆に言うと、Z軸のロール成分を定量化するには、XあるいはY方向について異なるプローブベクトルを図8B、図8Cのように設定してZ方向に測定した複数の並進偏差の結果が必要となる。
【0063】
有効アーム長さベクトルを変化させる要因は、CMMの構造と軸の積み重ねの順番に依存して決まる。例えば図1に外観を示すCMMの場合、Z軸については上記の通りプローブベクトルが唯一の変動要因となる。ところが、最も測定プローブから遠いY軸の場合、有効アーム長さベクトルに影響する要因にはプローブベクトルだけでなく、X、Z軸の各座標指示値も加わる。結果として、直交型のCMMの場合、21組のパラメトリックエラーを求めるためには、例えば図9に示す三次元空間で1直線上に並ばない3つの異なるプローブベクトルを与えることが必要十分条件となる。図9はそのような条件を満たす基準器27の例を示している。この図の例では、被校正CMM20の測定スピンドル26に固定された基準器27は、1つの球体27a、そして、それと150mm隔たり、互いのアームの成す角度が90度となる支持体27dと、この支持体27dに支持された2つの球体27b,27cからなる。球体27aは、スピンドル26の直下に、球体27b,27cは、支持体27dのアーム先端位置にそれぞれ設置されている。
【0064】
(5)測定における誤差補償
従来から行われてきた一次元的な校正標準を参照するCMMの校正方法では、例えばステップゲージなどの比較的軽量な標準器をCMMの測定テーブルに載せ、10分程度の短い測定時間からなるひとつの測定を30本程度組み合わせて全体の測定戦略を構成していた。この場合、注目すべき時間スケールが短く、また標準器からCMMの測定プローブに至る構造ループ(Structural Loop)もほぼ最短になっている。
【0065】
これに比較すると空間座標の比較測定法では、ひとつの測定が要する時間を自由に設定できるが、その時間は1時間程度となり従来の方法に比べて長い。また基準CMMのプローブから被校正CMMの球形体に至る構造ループも長い。
【0066】
これらの様子を模式的に図10に示した。
空間座標の比較測定法では明らかに測定に伴って現れる系統的な誤差要因の数が多い。主なものを以下に挙げる。
【0067】
(A) CMM間の座標変換、姿勢変動の影響
(B) CMMの位置決め、指令位置からの偏差
(C) 熱膨張、環境温度の影響
【0068】
これらの要因については個別に対策を検討し、空間座標の比較測定を行うのと同時に補償することとした。以下にひとつずつ述べる。
【0069】
(6)座標変換の変動
CMMや工作機械には自身の機構部に座標系と原点が備え付けられ、それに従った機械座標系が存在する。2台のCMMの直接比較による空間座標の比較測定を行おうとすると、基準CMMの機械座標系の中に被校正CMMの機械座標系を全て納められるように2台のCMMの位置関係を決定する必要がある。この点で容易なのはカンチレバー型のCMMを図11に模式的に示すように並べて設置することであろう。
【0070】
ただし、この場合には2台の機械座標系の間の座標変換をppmオーダで決定することが現実的にはできない。一般にカンチレバー型CMMは設置する床面に、直接締結することによって設置される。CMMの構造部材の移動にしたがって質量分布が移動すると、主にCMMと床面との締結部近傍での弾性変形により、機械座標系の座標変換に対して容易に10ppmオーダの変動をもたらす。
【0071】
門移動型同士の比較測定を行うには、図1に示すように被校正CMM20を基準CMM10のベースに積載することになる。ここで使用する門移動型CMMは仕様で定められたベース裏面の3点によって支持・設置される。このときもカンチレバー型CMMの場合と同様に可動部の移動にしたがって重心が移動し、設置部近傍における弾性変形によって機械座標系の座標変換が数ppm程度変動する。
【0072】
2台のCMMの機械座標系の座標変換は、測定空間中央近傍において3ヶ所以上の座標指示値を比較測定することにより容易に求められる。被校正CMMの幾何学的偏差を校正するためには、測定空間の中を測定戦略にしたがってくまなく移動・比較測定することになる。機構部の重心移動に伴う変動成分を検出するために、図12に模式的に示すように、差動トランス型変位センサ64を6チャンネル設置して検出を行う。三次元空間の6自由度を検出可能なように、Z方向に3チャンネル、Y方向に2チャンネル、X方向に1チャンネルをそれぞれ設置する。
【0073】
変位センサ64を設置した6か所での一次元変位から2台のCMM10,20の相対的な移動を直感的に推し量ることは容易でない。ここでは6か所の変位測定値から算出した座標変換パラメータの変動成分を回転3成分、並進3成分について、被校正CMM20の座標系で表示した位置(0.0、0.0、0.0) mmにおける結果を図13に示す。図中上から回転3成分についてX、Y、Z軸周りを、そして並進3成分についてX、Y、Z軸方向をそれぞれ示す。
【0074】
採用した被校正CMM20は門移動型なので、その重心移動に大きな寄与を与えるのは、最も重い可動部を有するY軸となる。そこで、Y軸をフルストロークにわたって移動・位置決めしたときの変動量について示す。なお、コラムのX軸方向への移動によっても何らかの重心移動は生じるため、X軸方向にも異なる位置決めを行って測定を行った。図中の+印と実線はX=0mmにおける測定値を、また×印と破線はX=500mmにおける結果をそれぞれ示す。
【0075】
被校正CMM20のY軸方向の位置決め位置にしたがってX軸周りの回転とY軸方向の並進成分が主に変動していることがわかるが、それ以外の成分も無視できない程度に変動していることが読み取れる。
【0076】
X軸方向の位置決め位置の影響はY軸周りの回転とX軸方向の並進成分に現れている。また、変動のデータには、Y軸の移動の履歴に依存するエンベロープも観察される。これらの挙動は被校正CMM20を支持する3点における接触状態等によって容易に変化するので、リアルタイムなモニタリングを行ない、2台のCMMの座標変換を補償する。
なお、校正に先立って行われるたかだか数点の座標比較で算出されたノミナルな座標変換は、2台のCMM間の座標変換を厳密には算出することができない。
【0077】
(7)位置決め偏差の取扱い
空間座標の比較測定における球形体の測定は、基準CMM10をある場所に位置決めした状態で行われるので、理想的には基準CMMが完全に停止していることが望ましい。しかし現実には振動や測定子の接触力等、有限なゲインを持つCMMコントローラの位置決めサーボ系にとって外乱となる要因が存在する。これによりリニヤスケールの分解能程度の位置決め精度を基準CMMに対して常に期待することは難しい。そこで、球形体を表す4つのパラメータを推定する前にこの位置決め偏差の影響を低減する。説明のために2次元的な模式図を図14に示す。
【0078】
この図で円の外周を4点で測定すると、基準CMM10と被校正CMM20それぞれについて4つの測定値座標が得られる。基準CMMの測定値座標は理想的な場合、図14Aのように1点に収束することが期待されるので、それらの重心を基準CMMの球の中心座標とみなす。この時、各測定点から重心までの偏差ベクトルを図14Bのように求め、これを用いて対応する被校正CMM20の測定点を図14Cのように補正する。そして最後に円形体をあらわすパラメータを最小二乗法により推定する。この処理は重心からの偏差ベクトルの長さオーダにおいては、空間のひずみが存在しない、局所的な等方性を前提としている。実測値によると偏差ベクトルの長さは2mmに満たないので、この局所等方性の仮定は妥当である。
【0079】
(8)環境温度の影響
CMMの設置環境の中でも、温度環境についてはISOによる幾何学的測定の標準温度20℃に設定することになるが、現実の空調設備の仕様や運転条件による内部発熱などによりCMMの温度は基準温度からの偏差を示す。CMMの構造部材やリニヤスケール部材は通常一定の線膨張係数を有するので、温度偏差と線膨張係数に起因する熱膨張を生じる。CMMの熱的な振る舞いは工作機械のそれと度々対比されながら、30年越しの研究課題となっている。CMMの場合、高速動作する一部のタイプを除いてその内部発熱源は各軸を駆動する小型のモータが主なものであるとみなしてよい。この点で熱的な振る舞いが工作機械のそれとは異なっており、空気温度や放射熱源などの外的要因が相対的に大きな影響を及ぼすことが知られている。
【0080】
近年の量産型CMMはこうした特性を機構設計に反映し、1℃毎時程度の準定常な温度変動であれば、破滅的な熱変形を起こさない機構設計が実現されているものが多い。熱膨張の影響を補償して耐温度環境性の向上を図ろうとするとき、このように熱的環境に対して強靭に設計されたCMMでは多数の環境センサと複雑な熱変形モデルを採用する従来の手法とは対照的に、各軸のリニヤスケールの線膨張を補正するのみのものが主流となっている。
【0081】
試作した校正システムの設置場所における温度環境について実測した結果を図15に示す。温度測定システムは拡張不確かさが15mk(包含係数K=2)のものを使用した。温度測定値のサンプリングは毎分1回とした。CMMにリニヤスケール各軸の中央部分に小型の温度センサを取り付けることによってCMMの温度変動をモニタした。またアルミ板によるヒートシンクを取り付けた温度センサを用いてCMMの各軸周囲の空気温度をモニタした。設置環境では約10分で室内空気を一掃し得る程度の空調が行われている。ヒートシンク周囲の強制対流については特に配慮していないが、空気とヒートシンクの間の対流熱伝達は十分である。
【0082】
図15の上側には各軸のリニヤスケールの温度を横軸の時間軸に対してプロットした。また下側の図には空気温度の測定結果をプロットした。これらの温度測定は60時間に渡って連続して記録した結果なので、昼夜の差や、日中におけるドア開閉、あるいは人の出入りなどの外乱の影響を反映したものとなっている。まず気がつくことは、空気・リニヤスケールともにY、X、そしてZ軸の順番に記録温度が高くなっていることであろう。この基準CMMは床面からプローブ先端にいたる経路に沿ってトレースするとY、X、そしてZ軸の順番で構成されており、各軸のリニヤスケールの鉛直方向設置位置もこの順番で高くなる。それぞれの設置の高さはY軸が約0.5m、X軸が1.8m、そしてZ軸が2.5mである。各軸のリニヤスケール温度は設置環境の鉛直方向温度勾配にしたがったものとなっていることがわかる。
【0083】
それぞれのプロットにおいて温度変動に注目すると、3本の空気温度は良く似た変動傾向を示している。このことより空調等による局所的な温度変化は、少なくともリニヤスケール近辺では起こっていないと思われる。リニヤスケール温度はY軸の温度測定値が他の2本に対して積分時定数が大きいかのような傾向を示している。これは、Y軸のみが中実の斑レイ岩でできており、X、Z軸は中空のセラミックで形成されていることから、リニヤスケール取付面の構造部材の熱的時定数を反映しているものと説明することができる。60時間の間の最大温度偏差に着目するとリニヤスケールは0.2K以下、空気温度は0.4K以下であった。
【0084】
以上の測定結果より、各軸のリニヤスケールの線膨張に基づく温度補償を基準・被校正CMM10,20の両方に採用している。
リニヤスケールの線膨張補正の典型的なものは式(8)に示す簡単な表現を採用している。
【0085】
【数8】
Figure 0003905771
【0086】
1本のリニヤスケール温度を1点の温度測定値 で代表する場合、式(8)は式(9)のようになる。
【0087】
【数9】
Figure 0003905771
【0088】
ここで採用する基準CMM10と被校正CMM20のリニヤスケールに各々1チャンネルずつの温度センサ61,62を取り付けている。この温度センサ61,62の出力を使用し、式(9)による補償を各軸の指示値について行う。
【0089】
リニヤスケール19a〜19cの線膨張補正を行っても、CMMの機構部品の温度が変化するとリニヤスケール19a〜19cを機構部に固定する中立点自体はそれにしたがって変位する。この変位の影響は一連の測定データの中でドリフトとして観察される場合が多い。ここでの線膨張補正はリニヤスケール中立点の変位を含まないので、測定に際してそれを補償することができない。取り得る対策は、1組の測定データを取得するために要する時間を、このドリフトに比べて十分に長く設定するか、あるいは十分に短く設定することであろう。前者は測定のスループットを考えると現実的な対策には成り得ない。一方後者は、従来から端度器等を用いて1次元的な幾何学的測定を行う場合に相当している。ところが測定点の数が比較的多いアーティファクトの場合はどちらにも該当せず、結果として比較的大きなドリフトを観測しがちになる。
【0090】
この場合に取り得る対策は、一組の測定データにおける繰り返し回数を偶数回に設定し、時間軸に対して測定点配置のパターンが前後対称となるようにすることである。これにより時間軸に対して直線状に変化するドリフトについては、パラメトリックエラー推定の際に寄与しないようにすることができる。
【0091】
以下、本実施形態における校正システムを用いて被校正CMM20のパラメトリクエラーを求めるための手順について述べる。一連の手順のうち主なものは次の4つとなる。
【0092】
(a)被校正CMMの積載作業
(b)予備測定
(c)空間座標の比較測定
(d)パラメトリックエラーとその信頼性の推定
【0093】
(9)被校正CMMの積載作業
空間座標の比較測定法では、校正作業の開始に先立って被校正CMM20を基準CMM10の上に積載する作業をオペレータが起重機等を用いて手動操作で行う必要がある。
【0094】
次に2台のCMMの座標変換を大まかに決定するために簡単な予備測定を行うことになる。それに続く一連の作業はコンピュータによって完全に自動化されて行われる。「(c)空間座標の比較測定」では被校正CMM20の測定スピンドル26先端における幾何学的偏差が球形体の測定を介して行われる。あらかじめ定められた測定戦略にしたがってすべての測定点における幾何学的偏差が収集された後、測定モデルを用いて、被校正CMM20のパラメトリックエラーとその信頼性がほぼ同時に推定される。こうした校正の概略を記すブロック図を図16に示した。
【0095】
ところで幾何学的な測定において、オペレータの手作業に起因する不確かさは定量化がしにくい。空間座標の比較測定法の測定そのものは完全に自動化できるので、校正の不確かさの推定にあたってこの定量化しにくかった手作業の寄与を考える必要がない。この点で空間座標の比較測定法は単に省力化のメリットを持つだけでなく、不確かさを明らかにしたいという近年の校正技術に対する強い要請に応えやすい特徴を持っている。以下に被校正CMMの積載以降の各ステップについて述べる。
【0096】
(10)予備測定
被校正CMM20を基準CMM10に積載する作業は手作業で行われる。このときの設置作業の正確さや被校正CMM20の外形寸法公差により、設置の位置はmmのオーダでばらつく。空間座標の比較測定は球形体の測定を介して行われる。試作システムで採用した球形体は直径4mmのものである。その球面の測定を誤動作しないように行うためには2台のCMM10,20の相対位置を記述する座標変換のパラメータは最大でも0.5mm程度の確かさで決められている必要がある。何らかの予備的な測定を行い、座標変換のパラメータを大まかに決定しておく必要がある。
【0097】
求めるべきパラメータは、座標変換のパラメータとして並進3、回転3のパラメータ、そして3つの異なるプローブベクトルのうちひとつを基準とし、残りの二つの相対位置ベクトルに6つのパラメータ、合計で12個の未知数を求める問題になる。さらに現実には、被校正CMM20は校正の履歴をまったく持たない場合を想定しなければならない。このとき機構部の調整は組み立て・調整作業者の責任で完了していることが期待されているが、例えば容易に発生し得る直角度の調整ミスがあった場合、空間座標の比較測定ではCMM同士の衝突等の事故を発生する可能性がある。これを検出するために直角度偏差のパラメータを3つ追加して考えることにした。よって合計ではパラメータがさらに3つ増え、計15個のパラメータとなる。この予備測定は作業者がジョイスティックを用いた以下の手作業により行われる。
【0098】
まず、4つの測定点を被校正CMM20の座標空間中に設定し、被校正CMM20をその座標に逐次位置決め、基準CMM10で測定する。このとき4点のうち、任意の3点により決まる平面内に残りの1点が存在しないように配置する。次にこれらの1つの測定位置いずれかに被校正CMM20を位置決めしたままで3つの異なるプローブベクトルに対応する3つの球体27a〜27cを測定する。合計6つの座標測定値から上記15個の未知パラメータを推定し、予備測定結果とする。
【0099】
予備測定の段階において被校正CMM20は校正の履歴がないものとみなしている。この前提にしたがって予備測定で算出されるパラメータの精度は、衝突等のアクシデントが発生しない程度に確かであれば十分である。ただしこの後の測定動作は全てこの予備測定結果を参照して行われるので、ジョイスティック操作による測定値に間違いが含まれ得る状態は避ける必要がある。そこで予備測定の後、算出された座標変換等のパラメータを用いて、予備測定と同一の測定動作をホストPC30からの制御に基づくCNC動作で行い、手作業による測定値と一致することを確認する。万が一ジョイスティックによる手動測定値に不具合がある場合にはここで行われる6点の球形体自動測定の間に衝突やアプローチ不良等の不具合が発生する恐れがある。この確認測定が問題無く終了すれば、球形体の測定が正しく行える程度にはCMM10,20間の座標変換が算出されていると判断できる。校正システムは、この確認測定の間だけCNC動作の成否を確認するオペレータを必要とするが、これに続くプロセスは全くの無人環境で実行することができる。
【0100】
(11)6点による球測定
球形体の測定を行う場合に測定点を均等に配置すると、それらの測定点は正多面体の頂点を構成する。6点で測定を行う場合、正8面体の6つの頂点に相当する。仮に注目しているふたつの球に支持のためのステムが存在せず、かつタッチシグナルプローブが完全に3次元的な感度を有するのであれば、6つの測定点は球面上に自由に配置することができる。現実には、プローブ球は有限の直径のステムで支持される必要があるし、ケルビンクランプ機構を利用したタッチシグナルプローブは、その軸方向に引き伸ばす方向の接触力状態には適用できない。またアクシデントと言う立場では、球とステムとの接触によって正常な場合と区別のつけにくい測定値が得られてしまう。その対策として図17に示す測定点の配置を採用することにした。
【0101】
ステムOSの方向を北極方向とすると、3点を球体OBの北半球、3点を球体OBの南半球のそれぞれ同緯度に配置すると、ステムOSとの干渉、プローブの不感方向の問題に対して最大の余裕を確保することができる。
【0102】
試作した校正システムでは、球体OBの直径4mm、ステムの直径1.5mmの仕様を持つ市販のルビー球スタイラスを使用した。図17の接触点(測定点MP)同士でふたつの球が接触している状態において、ステムOSと球体OBとの隙間は0.5mm以上であり実用上十分である。
【0103】
タッチシグナルプローブを用いた測定では、プローブに起因する誤差が測定値に重畳することになる。非系統的な成分は球の測定を行う際のばらつきと共に検出される。空間座標の比較測定では常に同じ測定戦略で球形体の測定を行っているので、プローブによる系統的な誤差成分は一定のオフセット値として球の中心座標や直径に重畳する。球形体の測定を応用したCMM校正において、プローブの系統的な誤差は校正結果に影響を及ぼさない。
【0104】
試作した校正システムを使用して1点における繰り返し測定実験を行った。まず被校正CMMの測定範囲のほぼ中央に二台のCMMを位置決めして球面上に均等に配置された6つの測定点により球形体の測定を行う。測定後、両方のCMMを、一度測定位置から十分に移動させる。以上の動作を連続して繰り返すことにより、空間座標の比較測定に伴ってランダムに観察される成分と、設置環境下における時間に対するドリフトの抽出が可能となる。
【0105】
測定の繰り返しの条件は、現実の校正に必要な時間を考慮して球形体の測定の時間周期を30秒とし、200回の繰り返し測定を行うことにした。測定で得られる6点の接触点座標に対して最小二乗法を適用して中心座標と直径、合計4つのパラメータを推定して測定結果とする。図18はこれら4つのパラメータをそれぞれ縦軸に、横軸には経過時間をプロットしている。上から順番に推定中心座標のX、Y、Z座標成分、そして推定直径を示す。その下には、接触点座標から推定球面までの距離、すなわち推定残差の標準偏差を算出し、参考値として共にプロットした。なお、推定中心座標は被校正CMMの測定指令位置(250、200、200)mmに対する偏差として、また、推定直径は推定値の平均値7.999mmに対する偏差として図示している。
【0106】
この図より、100分程度の時間では、推定されたパラメータに顕著なドリフトは認められない。200回繰り返した場合の推定残差の標準偏差は下段のプロットからおおまかに読み取れる通り0.3mmであり、2台のCMMの比較測定を行なっていること、特に被校正CMM20の測定分解能が0.5mmであることを考慮すると、測定の繰り返し性は十分なものと言える。
【0107】
なお、4つのパラメータの内、推定直径は基準CMM10側のスタイラス球、被校正CMM20側のスタイラス球に加えて、タッチシグナルプローブや信号処理系すべての系統的な誤差を含んだ数値として算出されるので推定直径の値そのものに意味はない。一方3つの中心座標は、その数値がCMM校正のためのデータそのものとなるので、推定値、そのばらつきともに重要な要因である。
【0108】
均等に配置された6つの測定点により球形体の繰り返し測定を行ない、球の4つのパラメータを推定することによって試作した校正システムの基本的な繰り返し性を実験的に示した。その結果、被校正CMM20の校正に十分な繰り返し性と時間に対する安定性が確認された。
【0109】
(12)測定戦略
CMMのパラメトリックエラー推定を行うとき、推定値の信頼性は採用する測定法の精度だけではなく測定戦略の巧拙にも強く影響を受ける。ところが測定戦略の構築は経験的なノウハウに基づいて行われており、定量的な指針に従った測定戦略に言及する報告はこれまでになされていない。
【0110】
6自由度モデルのシミュレーションにおいて、なるべく長い有効アーム長さを複数組み合わせると並進の情報を用いて角度偏差を評価する場合の数値条件が改善されることが知られている。これは式(10)に示すように有効アーム長さや角度偏差を(位置)ベクトルとして取り扱うと、それらの外積がアッベ誤差に相当する並進偏差への寄与を記述するためである。
【0111】
【数10】
Figure 0003905771
【0112】
このことを単純な1軸案内機構のヨーイングにあてはめて図19に模式的に示した。案内の移動方向の指示偏差を異なるふたつの位置で得た測定値からヨーイングパラメータを推定することを考える。式(10)に対応させると、ふたつの測定ライン間の距離が遠いほど、条件は改善される。直方体の測定空間を有する直交型CMMの場合、移動可能範囲の両端で稜線に沿った並進偏差の測定を組み合わせれば、角度偏差パラメータに対して最良の応答を得ることができる。
【0113】
一方、並進偏差の測定で並進偏差パラメータを推定するときの数値条件は測定点の配置にはよらない。測定点の精度と数で推定値の信頼性が決まることになる。例えば測定点を測定空間に均等にグリッド状に配置すると、並進偏差パラメータの分散を低減する効果はあるが、角度偏差パラメータへの寄与という点ではあまり意味がない。
【0114】
ところでCMMの機構と注目するパラメトリックエラーによっては、有効アーム長さを変化させるためにはプローブベクトルを変更することが必要な場合がある。この場合プローブベクトルを極端に、例えば200mmより極端に長く延長することは機構の剛性等の制限によりできない場合が多い。有効アーム長さに基づく角度偏差パラメ−タ推定の数値条件の改善には限界がある。
【0115】
以上の簡単な検討結果に基づいて空間座標の比較測定によるCMM校正のための測定戦略を構成した例を図20に示す。この測定戦略では一直線上に20mm間隔で等間隔に並ぶ点列を基本単位とし、主にこれを複数組み合わせて測定戦略を組み立てている。前述した通りいくつかのパラメトリックエラーを推定するためには、1直線上に並ばない3つのプローブ突き出し量を設定する必要がある。ここでは図9にしたがった150mmの突き出し量を専用治具を用いて設定している。
【0116】
空間座標の比較測定法は測定点の配置についての自由度が高い。例えば全ての測定点を一組の観測値として取り扱ってもかまわないし、1直線上に並ぶ点列をそれぞれ一組の観測値として独立に分割して扱うこともできる。採用する測定モデルによっては、それぞれの独立した観測値は固有のアライメントを表す未知パラメータを含むことになるので、パラメータ推定の立場からはなるべく観測値をまとめることが望ましい。一方現実のCMM校正は限られた安定度の環境、特に温度環境下で行われるので、どの程度に観測値を分割するかの判断は環境条件に依存してなされる。ここでは前節に示した6点による球形体の繰り返し測定の結果を踏まえて測定戦略を4つに分割した。この測定戦略に含まれる約300点の観測値のみを用いて、21組のパラメトリックエラーを同時推定する。
【0117】
次に、本発明を実施した第2実施形態について述べる。
第1実施形態においては、基準CMM10のZ軸スピンドル16先端にタッチプローブ17を設け、被校正CMM20のZ軸スピンドル26先端に設けた基準器27の球体27a〜27cを測定することによって、双方の空間座標を求めて比較を行うものであったが、第2実施形態においては、図21に示すように、基準CMM10のZ軸スピンドル16先端を被校正CMM20のZ軸スピンドル26先端に結合器70を用いて結合し、両者のスライダ(Z軸スピンドル16,26)が同時に移動するようにして、基準CMM10の空間座標に対する被校正CMM20の空間座標を1対1で直接サンプリング可能な構成とする。
【0118】
つまり、被校正CMM20を基準CMM10に搭載する点は第1実施形態と同一であるが、被校正CMM20が軸駆動機構を備えない手動型CMMである場合、あるいは軸駆動機構を備えたCMMであっても、軸駆動機能を解除して各軸をフリーとした場合に、基準CMM10を駆動することで、結合器70によって被校正CMM20が駆動される。この場合、結合器70によって両者のZ軸スピンドル16,26が結合されているので、空間的には基準CMM10と被校正CMM20は相対的に一定の位置関係を保つ。従って、スピンドル16,26の移動時に同一時刻において両者の空間座標を同時にサンプリングするか、あるいは停止時に空間座標をサンプリングすることによって、一定の位置関係を保った基準CMM10と被校正CMM20の空間座標を直接的に取得することが可能となる。
【0119】
この場合、基準CMM10と被校正CMM20の各軸はそれぞれの幾何学的偏差(ピッチングやローリング、ヨーイングなど)を持つので、両者のスピンドル16,26を固定的に結合することは出来ない。そこで、図21に示す結合器70を使用する。この結合器70は基準CMM10のスピンドル16へ固定される基準結合部材71と、被校正CMM20のスピンドル26へ固定される被校正結合部材72から構成され、両部材71,72は各軸方向へ牽引するピアノ線73によって締結されている。従って、基準結合部材71と被校正結合部材72間はX軸、Y軸、Z軸方向への移動の自由度はないが、両者間の相対的回転については自由度を持っている。従って、例えば被校正CMM20の各軸に幾何学的偏差がある場合であっても、基準CMM10と被校正CMM20間を無理なく結合することが出来る。
【0120】
図22は結合器の変形例を示す。図21に示す結合器70においては各軸の正負方向をピアノ線73で結合したが、この結合器70’においては、正負方向のいずれかのみにピアノ線73を備える。但し片側のみの結合では、ピアノ線73を押す方向にスピンドル16又は26を駆動することができないので、各軸一方向にしか駆動することができない。このため、ピアノ線73と平行に、図示しない圧縮ばねを1個あるいは複数個備えることにより、ピアノ線73を押す方向にも駆動可能にする必要がある。
【0121】
この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、図16のブロック図に従って、あらかじめ定められた測定戦略を用いてすべての測定点における幾何学的偏差が収集された後、公知の測定モデルを用いて、被校正CMMのパラメトリックエラーとその信頼性をほぼ同時に算出し、推定することが出来る。
【0122】
図23は、本発明の第3の実施形態に係る測定機の校正システムの要部を示す斜視図である。
【0123】
この実施例では、被校正CMM20に取り付けられたタッチプローブ28でベースプレート21上に設置された基準器27’の3つの球体27a,27b,27cの球形状を測定する。基準器27’は、互いのアームの成す角度が90度となる支持体27dと、この支持体27dを支持する支持ブロック27eと、支持体27dに支持された3つの球体27a〜27cからなる。タッチプローブ28は、先端に球体27a〜27cと同径の球体28aを有し、球体28aが球体27a〜27cのそれぞれと接触する点の数は、6点以上で、球体27a〜27cの表面上に均等に分布する。その接触点は、好ましくは正n面体(但し、n≧8)の頂点位置に位置する。
この場合にも、球体27a〜27cの中心位置を高精度に推定することができる。
【0124】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0125】
たとえば、上記実施形態では、基準測定機と被校正測定機はいずれも三次元座標測定機に限って説明したが、輪郭形状測定機や画像測定機などの表面性状測定機を基準測定機あるいは被校正測定機としても良く、更に、1軸のみの案内機構を備える真直度測定機などであっても良い。
【0126】
また、実際の校正のための測定は、手動操作によって各軸測定点へ位置決めするほか、プログラムによって基準測定機が自動位置決めを行って自動測定されるものであっても良い。
【0127】
さらに、被校正測定機がプログラムによって自動位置決めを行って自動測定されるものであっても良い。
【0128】
【発明の効果】
以上述べたように、基準測定機と被校正測定機の空間座標を比較することによって、被校正測定機の幾何学的偏差を収集し、パラメトリックエラーとその信頼性をほぼ同時に算出し、推定することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかる、2台のCMMの座標指示値を直接に比較測定し得る校正システム100の外観を示す斜視図である。
【図2】 本実施形態による校正システムの構成を示すブロック図である。
【図3】 本実施形態による校正システムの校正方法を示すフローチャートである。
【図4】 基準CMMと被校正CMMの仕様の概略を示す。
【図5】 測定点の配置及び測定戦略の例を示す。
【図6】 測定点の配置の例を示す。
【図7】 基準器の球体とタッチプローブの球体の大きさと測定可能範囲との関係を説明するための図である。
【図8】 プローブベクトルの設定について説明する。
【図9】 直交型のCMMの場合、21組のパラメトリックエラーを求めるため、三次元空間で1直線上に並ばない3つの異なるプローブベクトルを与える基準器を示す。
【図10】 一次元的な校正標準を参照するCMMの校正方法と、空間座標の比較測定法を模式的に示す。
【図11】 基準CMMの機械座標系の中に被校正CMMの機械座標系を全て納められるように2台のCMMの位置関係を決定するため、レバー型のCMMを並べて設置する方法を模式的に示す。
【図12】 差動トランス型変位計を6チャンネル設置して検出を行う方法を模式的に示す。
【図13】 図12の方法において、6か所の変位測定値から算出した座標変換パラメータの変動成分を回転3成分、並進3成分について、被校正CMMの座標系で表示した位置(0.0、0.0、0.0) mmにおける結果を示している。
【図14】 位置決め偏差の影響を説明するための二次元的な模式図である。
【図15】 リニアスケールの温度の時間的な変化を示すグラフである。
【図16】 校正方法の概略を示すブロック図である。
【図17】 基準器の球体と、その上の測定点の配置の一例を示す。
【図18】 球体の4つのパラメータの時間的推移を示すグラフである。
【図19】 1軸案内機構のヨーイング誤差を説明するための図である。
【図20】 空間座標の比較測定によるCMM校正のための測定戦略を構成した例を示す。
【図21】 本発明の第2実施形態に係る、2台のCMMの座標指示値を直接に比較測定し得る校正システムの結合器部分を示す斜視図である。
【図22】 他の結合器を使用した校正システムの斜視図である。
【図23】 本発明の第3実施形態に係る、測定機の校正システムの要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 基準CMM
20 被校正CMM
30 ホストコンピュータ
40,50 コントローラ
11,21 ベースプレート
12,12b,22a,22b ビーム支持体
13,23 ビーム
14,24 Y軸駆動機構
15,25 コラム
16,26 スピンドル
17 プローブ
27 基準器

Claims (12)

  1. 予め校正された基準測定機の測定空間と校正対象である被校正測定機の測定空間とが重なるように前記基準測定機と被校正測定機とを設置し、
    前記基準測定機及び被校正測定機の測定空間内の複数箇所のそれぞれについて前記被校正測定機による第1の測定値と前記基準測定機による第2の測定値とを取得し、
    前記第1及び第2の測定値に基づいて前記被校正測定機を校正する測定機の校正方法であって、
    前記被校正測定機として、
    ワークを載置する第1のベースプレートと、
    この第1のベースプレートを基準として設けられた第1のガイド及び第1のスライダからなる第1の案内機構と、
    前記第1のガイドと前記第1のスライダの相対移動を検出して第1の座標信号を出力する第1のスケールと、
    前記第1のスライダに設けられ第1の検出信号を出力する第1のセンサーとを備え、
    前記第1の検出信号及び前記第1の座標信号の少なくとも一方を処理して前記ワークの表面性状を測定するものを使用し、
    前記基準測定機として、
    前記被校正測定機を載置する第2のベースプレートと、
    この第2のベースプレートを基準として設けられた第2のガイド及び第2のスライダからなる第2の案内機構と、
    前記第2のガイドと前記第2のスライダの相対移動を検出して第2の座標信号を出力する第2のスケールと、
    前記第2のスライダに設けられ第2の検出信号を出力する第2のセンサーとを備え、
    前記第1及び第2のスライダの一方には基準器が設置され、
    前記演算手段が、前記第1及び第2のスライダの他方に設置されたセンサーによって前記基準器を検知した時に、前記1及び第2の座標信号を前記第1及び第2の測定値として取り込み、これら第1及び第2の座標信号を基にして前記第1の座標信号を校正するものを使用する
    ことを特徴とする測定機の校正方法。
  2. 校正対象である被校正測定機を校正するための測定機の校正装置であって、
    測定空間が前記被校正測定機の測定空間と重なるように設置された、予め校正された基準測定機と、
    この基準測定機及び被校正測定機の測定空間内の複数箇所のそれぞれについて前記被校正測定機で測定して得られた第1の測定値と前記基準測定機で得られた第2の測定値とを入力し、これら第1及び第2の測定値に基づいて前記被測定機の校正を行う演算手段と
    を備え
    前記被校正測定機は、
    ワークを載置する第1のベースプレートと、
    この第1のベースプレートを基準として設けられた第1のガイド及び第1のスライダからなる第1の案内機構と、
    前記第1のガイドと前記第1のスライダの相対移動を検出して第1の座標信号を出力する第1のスケールと、
    前記第1のスライダに設けられ第1の検出信号を出力する第1のセンサーとを備え、
    前記第1の検出信号及び前記第1の座標信号の少なくとも一方を処理して前記ワークの表面性状を測定するものであり、
    前記基準測定機は、
    前記被校正測定機を載置する第2のベースプレートと、
    この第2のベースプレートを基準として設けられた第2のガイド及び第2のスライダからなる第2の案内機構と、
    前記第2のガイドと前記第2のスライダの相対移動を検出して第2の座標信号を出力する第2のスケールと、
    前記第2のスライダに設けられ第2の検出信号を出力する第2のセンサーとを備え、
    前記第1及び第2のスライダの一方には基準器が設置され、
    前記演算手段は、前記第1及び第2のスライダの他方に設置されたセンサーによって前記基準器を検知した時に、前記1及び第2の座標信号を前記第1及び第2の測定値として取り込み、これら第1及び第2の座標信号を基にして前記第1の座標信号を校正するものである
    ことを特徴とする測定機の校正装置。
  3. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記基準器は、支持部材と、この支持部材に支持された球体とを備える。
  4. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記基準器は、前記支持部材に支持された、一直線上に並ばない3個の球体を備える。
  5. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記第1及び第2のスライダのうち前記基準器が設置されていない方に設置されたセンサーは、球体形状の測定子を備える。
  6. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記球体と前記測定子の直径は略等しいことを特徴とする。
  7. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記球体の測定点は球面上に均等に分布する6点であることを特徴とする。
  8. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記第1及び第2のスケールの少なくとも一方には温度センサーが備えられ、前記温度センサーの出力によって前記第1及び第2の座標信号の少なくとも一方が補正されることを特徴とする。
  9. 請求項に記載の測定機の校正装置において、前記第2のベースプレートに設置され、前記第2のベースプレートと前記第1のベースプレートの相対変位を検出する変位計を更に備える。
  10. 校正対象である被校正測定機を校正するための測定機の校正装置であって、
    測定空間が前記被校正測定機の測定空間と重なるように設置された、予め校正された基準測定機と、
    この基準測定機及び被校正測定機の測定空間内の複数箇所のそれぞれについて前記被校正測定機で測定して得られた第1の測定値と前記基準測定機で得られた第2の測定値とを入力し、これら第1及び第2の測定値に基づいて前記被測定機の校正を行う演算手段と
    を備え、
    前記被校正測定機は、
    ワークを載置する第1のベースプレートと、
    この第1のベースプレートを基準として設けられた第1のガイド及び第1のスライダからなる第1の案内機構と、
    前記第1のガイドと前記第1のスライダの相対移動を検出して第1の座標信号を出力する第1のスケールと、
    前記第1のスライダに設けられ第1の検出信号を出力する第1のセンサーとを備え、
    前記第1の検出信号及び前記第1の座標信号の少なくとも一方を処理して前記ワークの表面性状を測定するものであり、
    前記基準測定機は、
    前記被校正測定機を載置する第2のベースプレートと、
    この第2のベースプレートを基準として設けられた第2のガイド及び第2のスライダからなる第2の案内機構と、
    前記第2のガイドと前記第2のスライダの相対移動を検出して第2の座標信号を出力する第2のスケールとを備え、
    前記第1のスライダと第2のスライダとを結合する結合器が更に備えられ、
    前記演算手段は、前記第2の座標信号を基にして前記第1の座標信号を校正するものである
    ことを特徴とする測定機の校正装置
  11. 請求項10に記載の測定機の校正装置において、
    前記結合器は、
    前記第2のスライダに固定される基準結合部材と、
    前記第1のスライダに固定される被校正結合部材と、
    前記被校正結合部材及び前記基準結合部材を連結し、一方の部材を他方の部材に対して前記第1又は第2の案内機構の案内方向に牽引するワイヤーとを備えた。
  12. 請求項11に記載の測定機の校正装置において、前記ワイヤーは、前記基準結合部材及び前記被校正結合部材の一方に対して他方を前記第1又は第2の案内機構の案内方向には相対移動不可能に、且つ回転方向には相対移動可能に結合するものである。
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