JP2003117778A - 工作機械の精度測定装置 - Google Patents

工作機械の精度測定装置

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JP2003117778A
JP2003117778A JP2001317240A JP2001317240A JP2003117778A JP 2003117778 A JP2003117778 A JP 2003117778A JP 2001317240 A JP2001317240 A JP 2001317240A JP 2001317240 A JP2001317240 A JP 2001317240A JP 2003117778 A JP2003117778 A JP 2003117778A
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Makoto Fujishima
誠 藤嶋
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Intelligent Manufacturing Systems International Inc
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Mori Seiki Co Ltd
Intelligent Manufacturing Systems International Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工作機械の精度を効率良く、しかも低コストで
測定し得る精度測定装置を提供する。 【解決手段】工作機械10の主軸15に装着され、光軸
が主軸軸線と同軸の光を照射する投光手段2と、投光手
段2に対向して配置され、投光手段から照射される光を
受光して2次元画像データを生成する撮像手段3と、得
られた画像データを基に、工作機械10の精度を解析す
る解析手段4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸振
れ精度や送り機構部の送り直線性を測定するための精度
測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】主軸の
振れ精度や送り機構部の送り直線性は、加工精度に直接
影響を与えるため、通常、工作機械メーカからユーザに
向けて出荷される前に検査され、所定の基準値を満たす
ように調整されている。
【0003】かかる振れ精度の測定方法としては、従
来、高精度に仕上げられた外周面を持つ円柱状のテスト
ツール、或いは真球を軸に取り付けたテストツールを主
軸穴のテーパ部に装着し、これを軸中心に回転させて、
前記テストツール外周面の変位を測定し、測定された変
位量からテストツールの振れを検出するといった方法が
一般的に採用されている。また、この他に、主軸端の軸
心に、小径の放物面鏡を取り付け、光軸を軸心近傍に合
わせるようにセットした顕微鏡からの光を放物面鏡に反
射させ、反射光を顕微鏡に取り込んでフィルム上に撮影
した結果から、軸心の振れを求めるといった方法も知ら
れている。
【0004】一方、送り機構部の送り直線性について
は、送り機構部によって送られる被送り台に直定規を取
り付け、被送り台を送りながら、直定規の測定面をダイ
ヤルインジケータによって測定するといった方法や、被
送り台に反射鏡を取り付け、被送り台を送りながら、オ
ートコリメータから反射鏡に光を照射し、反射鏡から反
射される反射光をオートコリメータで受光して、その反
射角度の変位から送り直線性を求めるといった方法が知
られている。
【0005】ところが、上述した測定方法は、いずれも
単一の精度しか測定することができず、上述した各精度
を測定するためには、これに応じた測定器を各々用意し
て、測定する必要があった。このため、効率が悪く、コ
ストがかかっていた。
【0006】本発明は以上の実情に鑑みなされたもので
あって、工作機械の精度を効率良く、しかも低コストで
測定し得る精度測定装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するための本発明は、工作機械の主軸に装着され、
光軸が前記主軸軸線と同軸の光を照射する投光手段と、
前記投光手段に対向して配置され、前記投光手段から照
射される光を受光して2次元画像データを生成する撮像
手段と、得られた画像データを基に、前記工作機械の精
度を解析する解析手段とを設けて構成したことを特徴と
する工作機械の精度測定装置に係る。
【0008】この精度測定装置によれば、まず、投光手
段が工作機械の主軸に装着され、当該投光手段から、光
軸が主軸軸線と同軸になった光が照射される。照射光は
撮像手段により受光され、当該撮像手段によって、2次
元配列の濃淡データからなる画像データが生成される。
【0009】前記撮像手段の好適な具体例としては、C
CDカメラを挙げることができる。CCDカメラは、多
行多列の2次元に配置された複数の光電変換素子を備
え、受光量に応じて各光電変換素子から出力される電圧
信号をデジタル化した後、これを濃淡レベル値に変換し
て、前記光電変換素子の配列と同配列の2次元濃淡画像
データとして出力する。
【0010】ところで、投光手段から照射される光の断
面は円形である。したがって、前記撮像手段によって得
られる2次元濃淡画像は、濃淡レベルの低い部分が円形
となった画像となる。前記解析手段は、このようにして
前記撮像手段により得られた2次元濃淡画像データを、
所定のしきい値で2値化することにより、前記照射光に
相当する画像を抽出し、得られた2値化画像を解析し
て、工作機械の精度を測定する。
【0011】例えば、主軸が振れている場合には、主軸
を所定角度に回転させると、回転前に得られる前記2値
化画像の中心位置と、回転後に得られる前記2値化画像
の中心位置とが、振れに応じて変位することになる。し
たがって、前記解析手段は、回転前及び回転後に得られ
た各2値化画像の中心位置を算出した後、その差分を算
出することにより、主軸の静的な振れ精度を測定するこ
とができる。
【0012】また、同じく主軸が振れている場合に、主
軸を所定の回転速度で回転させると、前記照射光の光跡
は、主軸が一方向に大きく振れている場合には、当該振
れ方向に歪んで楕円形になり、主軸が直交する二方向に
同程度に振れている場合には、光線の直径より大径の円
形になる。したがって、前記解析手段は、主軸回転中に
所定時間間隔毎に得られる各前記2値化画像を重畳し、
重畳した2値化画像からその変形量(主軸回転前の前記
照射光の2値化画像に対する変形量)を算出することに
より、主軸の動的な振れ精度を測定することができる。
【0013】また、例えば、工作機械の主軸が送り機構
部により、前記撮像手段に対し進退する方向に送り駆動
されるように構成されている場合に、前記送り機構部に
よる送り経路が蛇行していると、主軸の位置により、前
記2値化画像の中心位置が異なることになる。したがっ
て、前記解析手段は、主軸の移動位置毎に得られる前記
2値化画像の中心位置をそれぞれ算出した後、その変位
量を算出することにより、送り機構部の送り直線性を測
定することができる。
【0014】このように、本発明によれば、一つの精度
測定装置により、主軸の静的な振れ精度及び動的な振れ
精度、並びに送り機構部の送り直線性といった複数の精
度を測定することができるので、工作機械の精度を効率
良く、しかも低コストで測定することができる。
【0015】尚、前記投光手段は、照射光の直線性及び
収束性が良好である点で、レーザ光を照射するレーザ発
振器からこれを構成するのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。図1は、本発明の
一実施形態に係る精度測定装置の概略構成を示したブロ
ック図である。
【0017】同図1に示すように、本例の精度測定装置
1は、工作機械10の主軸15に装着されるレーザ発振
器2と、工作機械10のテーブル13上に、前記レーザ
発振器2と対向するように載置,固定されるCCDカメ
ラ3と、CCDカメラ3によって撮像された画像を基に
工作機械10の精度を解析する解析装置4と、CRTや
プリンタなどからなり、前記解析装置4によって解析さ
れた結果を表示或いはプリントする出力装置5とからな
る。
【0018】尚、本例の前記工作機械10は、所謂、立
形のマシニングセンタと呼ばれるもので、主たる構成と
して、ベッド11、ベッド11上に固設されたコラム1
2、ベッド11上に載置され、水平面内で直交2軸方向
(X軸,Y軸方向)に移動可能になったテーブル13、
上下方向(Z軸方向)に移動自在にコラム12に支持さ
れ、前記主軸15を軸中心に回転自在に支持する主軸頭
14、前記テーブル13を前記X軸方向に移動させる第
1送り機構部(図示せず)、前記テーブル13を前記Y
軸方向に移動させる第2送り機構部(図示せず)、前記
主軸頭14を前記Z軸方向に移動させる第3送り機構部
(図示せず)、前記第1送り機構部,第2送り機構部及
び第3送り機構部(図示せず)などの作動を制御するN
C装置などを備えている。
【0019】前記レーザ発振器2はレーザ光を照射する
機器であり、上述したように前記主軸15に装着され、
且つレーザ光の光軸が主軸15の軸線と同軸になるよう
に設定されている。尚、レーザ光は、光軸の直線性及び
光束の収束性が良い点で好ましい。
【0020】前記CCDカメラ3は、多行多列の2次元
に配置された複数の光電変換素子を備え、受光量に応じ
て各光電変換素子から出力される電圧信号をデジタル化
した後、これを濃淡レベル値に変換して、前記光電変換
素子の配列と同配列の2次元濃淡画像データとして出力
する機器である。
【0021】ところで、前記レーザ発振器2から照射さ
れるレーザ光の断面は円形となっている。したがって、
前記CCDカメラ3によって得られる2次元濃淡画像
は、濃淡レベルの低い部分が円形となった画像となる。
この濃淡画像の一例を図2に示す。図2では、格子の一
つの升目が一画素を表しており、太い実線で図示した円
がレーザ光の外延に相当し、斜線を付した画素部分の濃
淡レベルが低く、この部分がレーザ光の画像となる。但
し、同図2では、説明の都合上、濃淡レベルを反転させ
た状態を図示している。
【0022】前記解析装置4は、前記CCDカメラ3か
ら出力される2次元濃淡画像データを記憶する画像デー
タ記憶部5と、この画像データ記憶部5に格納された2
次元濃淡画像データを基に、前記主軸15の振れ精度を
解析する振れ解析部6及び前記第3送り機構部(図示せ
ず)の送り直線性を解析する直線性解析部7とからな
る。
【0023】前記振れ解析部6及び直線性解析部7は、
まず、画像データ記憶部5に格納された2次元濃淡画像
データを読み出し、これを所定のしきい値で2値化する
ことによって、前記レーザ光に相当する画像を抽出す
る。ここで、図2に示した濃淡画像を2値化処理した画
像を図3に示す。尚、図3においては、画素を示す格子
の図示を省略しており、斜線を付した画素部分が黒色と
なる。以下、図4乃至図6において同様である。また、
2点鎖線で示す円がレーザ光の外延に相当する。
【0024】そして、前記振れ解析部6及び直線性解析
部7は、上記のように2値化して得られた2値化画像を
解析して、工作機械10の精度を測定する。以下、振れ
解析部6及び直線性解析部7における具体的な処理内容
について説明する。
【0025】まず、振れ解析部6における、主軸15の
静的な振れ精度の解析処理について説明する。主軸15
が振れている場合、主軸15を所定角度に回転させる
と、回転前に得られる前記2値化画像の中心位置と、回
転後に得られる前記2値化画像の中心位置とが、振れに
応じて変位することになる。振れ解析部6は、主軸15
を所定角度(例えば5°)毎に一回転して、各角度毎に
前記CCDカメラ3によって撮像された画像を、前記画
像データ記憶部5からそれぞれ読み出して、これを2値
化処理し、その後、得られた各2値化画像(白色画像)
の中心位置を算出し、その変位量の最大値をとって主軸
15の静的な振れ精度とする。
【0026】白色画像の中心位置は、次のようにして、
これを算出することができる。即ち、図3に示した、2
値化画像をラスター方向に操作して、X方向(前記X軸
方向に沿った方向)及びY方向(前記Y軸方向に沿った
方向)における白色画素(白色画像)の境界位置を検出
し、その値から白色画像の中心座標(位置)(Xa,Y
a)を算出する。いま、X方向の境界位置がX
、Y方向の境界位置がY,Yであるとすると、
中心座標(Xa,Ya)は、 Xa=(X+X)/2、 Ya=(Y+Y)/2、 となる。
【0027】振れ解析部6は、このようにして、各回転
角度毎の白色画像の中心位置を算出し、例えば、前記X
方向及びY方向のそれぞれについて、前記中心位置の変
位量の最大値をとって、各方向における主軸15の静的
な振れ精度とする。
【0028】尚、この静的な振れ精度は、上記と同様の
趣旨で、次のようにしても、算出することができる。即
ち、まず、主軸15の回転角度が0°のときの、白色画
像のX方向及びY方向における長さ(径)を算出し、つ
いで、前記各回転角度毎に撮像され、2値化された白色
画像を順次重畳する。そして、重畳された白色画像のX
方向及びY方向における長さを算出し、回転角度が0°
のときの白色画像のX方向及びY方向における長さと、
重畳された白色画像のX方向及びY方向における長さと
差をとって、各方向における主軸15の静的な振れ精度
とする。
【0029】いま、図4に示すように、主軸15の回転
角度が0°のときの白色画像(太い実線がそのときのレ
ーザ光の外延である)のX方向及びY方向における長さ
が、それぞれLX及びLYであり、前記重畳された
白色画像のX方向及びY方向における長さが、それぞれ
LX及びLYであるとすると、上記X軸方向及びY
軸方向における主軸15の静的な振れ精度ΔXs及びΔ
Ysは、次式、 ΔXs=LX−LX、 ΔYs=LY−LY、 によって算出される。尚、図中のX及びYは重畳白
色画像の境界位置である。
【0030】次に、振れ解析部6における、主軸15の
動的な振れ精度の解析処理について説明する。主軸15
が振れている場合、当該主軸15を所定の回転速度で回
転させると、前記レーザ光の光跡は、主軸15が一方向
に大きく振れている場合には、当該振れ方向に歪んた楕
円形になり、主軸15が直交する二方向に同程度に振れ
ている場合には、光線の直径より大径の円形になる。
【0031】そこで、振れ解析部6は、まず、主軸15
の停止中に前記CCDカメラ3によって撮像された画像
を、前記画像データ記憶部5から読み出し、これを2値
化処理して、主軸15が停止中の前記白色画像を生成
し、上記と同様にして、生成した白色画像のX方向及び
Y方向における長さLX,LYを算出する。
【0032】次に、振れ解析部6は、主軸15の回転中
に所定時間間隔毎に前記CCDカメラ3によって撮像さ
れた画像を、前記画像データ記憶部5からそれぞれ読み
出し、これらをそれぞれ2値化処理して前記白色画像を
生成し、その後、得られた白色画像を順次重畳した画像
を生成する。
【0033】図5に、主軸15が前記X軸方向に大きく
振れている場合の前記重畳白色画像の一例を示し、図6
に、主軸15が前記X軸方向及びY軸方向の双方に同程
度に振れている場合の前記重畳白色画像の一例を示して
いる。
【0034】そして、振れ解析部6は、得られた重畳白
色画像のX方向及びY方向における長さLX,LY
をそれぞれ算出した後、次式、 ΔXd=LX−LX、 ΔYd=LY−LY、 によって、上記X軸方向及びY軸方向における主軸15
の動的な振れ精度ΔXd及びΔYdを算出する。
【0035】また、次式、 Xad=(X+X)/2、 Yad=(Y+Y)/2、 によって、重畳白色画像の中心位置(Xad,Ya
d)、即ち、主軸15の回転中心を算出することができ
る。一方、上述の静的な振れ精度の解析処理において算
出した各回転角度毎の白色画像の各中心位置(Xa,Y
a)の平均値(Xav,Yav)は、これを主軸15の
静的な回転中心とみることができる。したがって、前記
中心位置(Xad,Yad)と平均中心位置(Xav,
Yav)との差をとることにより、静動間における主軸
15の回転中心の変位を算出することができる。前記振
れ解析部6は、このような処理を行うように構成されて
いても良い。
【0036】次に、直線性解析部7における、前記第3
送り機構部(図示せず)の送り直線性の解析処理につい
て説明する。
【0037】図7に示すように、前記主軸頭14を送り
駆動する前記第3送り機構部(図示せず)の送り経路が
Y軸方向に蛇行している場合、前記白色画像の中心位置
は、主軸頭14の移動位置によってY軸方向に変位する
ことになる。図8には、このようにして白色画像の中心
位置が変位した状態を示している。尚、この図8では、
実線で示した円が、図7において、主軸頭14が実線で
示した位置にあるときに撮像された白色画像の外延を表
し、2点鎖線で示した円が、図7において、主軸頭14
が2点鎖線で示した位置にあるときに撮像された白色画
像の外延を表している。また、(Xa,Ya)、
(Xa,Ya)はそれぞれの白色画像の中心位置で
ある。
【0038】また、図9に示すように、前記第3送り機
構部(図示せず)の送り経路がX軸方向に蛇行している
場合、前記白色画像の中心位置は、主軸頭14の移動位
置によってX軸方向に変位することになる。図10に
は、このようにして白色画像の中心位置が変位した状態
を示している。尚、この図10では、実線で示した円
が、図9において、主軸頭14が実線で示した位置にあ
るときに撮像された白色画像の外延を表し、2点鎖線で
示した円が、図9において、主軸頭14が2点鎖線で示
した位置にあるときに撮像された白色画像の外延を表し
ている。また、(Xa,Ya)、(Xa,Y
)はそれぞれの白色画像の中心位置である。
【0039】したがって、主軸頭14を所定間隔で移動
させ、その各位置毎に得られる前記白色画像の中心位置
をそれぞれ算出することにより、前記第3送り機構部
(図示せず)の送り直線性を測定することができる。
【0040】前記直線性解析部7は、主軸頭14を所定
間隔で移動させ、その各位置毎に前記CCDカメラ3に
よって撮像された画像を、前記画像データ記憶部5から
それぞれ読み出し、これを2値化処理して前記白色画像
を生成し、その後、得られた白色画像の中心位置を算出
する。主軸頭14を移動させる前の白色画像の中心位置
(Xa,Ya)と、各移動位置における白色画像の
中心位置(Xa,Ya)との差を算出して、各移動
位置における中心位置変位(ΔXa,ΔYa)を算出す
る。即ち、 ΔXa=Xa−Xa、 ΔYa=Ya−Ya、 但し、k=1〜nである。
【0041】このようにして、前記直線性解析部7によ
り算出された前記中心位置変位(ΔXa,ΔYa)の一
例を図11に示している。
【0042】以上詳述したように、本例の精度測定装置
1によれば、主軸15が各状態にあるときに、レーザ発
振器2から照射されるレーザ光がCCDカメラ3によっ
て撮像され、得られた濃淡画像データが前記振れ解析部
6及び直線性解析部7によって適宜解析され、当該主軸
15の静的及び動的な振れ精度、並びに、第3送り機構
部(図示せず)の送り直線性が測定される。
【0043】斯くして、本例の精度測定装置1によれ
ば、主軸15の静的な振れ精度及び動的な振れ精度、並
びに送り機構部(図示せず)の送り直線性といった複数
の精度を測定することができるので、工作機械の精度を
効率良く、しかも低コストで測定することができる。
【0044】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限
定されるものではない。例えば、上記の例では、立形の
マシニングセンタ10の精度を測定するように構成され
ているが、本発明は、横形のマシニングセンタや旋盤な
ど他の工作機械についても同様に適用可能である。
【0045】また、上記レーザ発振器2を工具マガジン
に収納しておき、自動工具交換装置により、これを定期
的に主軸15に装着して、上述した精度を測定するよう
にしても良い。このようにすれば、主軸15の静的,動
的な振れ精度や送り機構部(図示せず)の送り直線性を
定期的に確認することができるので、これらの精度が悪
化した場合には、修理などの対応を適宜適切にとること
ができ、工作機械の状態を長期間に渡って良好に維持す
ることができる。
【0046】また、上記の例において、上記精度測定を
行わないときには、上記CCDカメラ3の受光部をカバ
ー類で覆うように構成しても良い。また、上例では、C
CDカメラ3をテーブル13上に載置,固定するように
したが、これに限るものではなく、例えば、これをテー
ブル13の近傍に配置し、適宜駆動手段によって、上記
レーザ発振器2と対向する位置に進退させるように構成
しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る精度測定装置の概略
構成を示したブロック図である。
【図2】本実施形態CCDカメラによって撮像される2
次元濃淡画像を白黒反転して示す説明図である。
【図3】本実施形態の振れ解析部における処理を説明す
るための説明図である。
【図4】本実施形態の振れ解析部における処理を説明す
るための説明図である。
【図5】本実施形態の振れ解析部における処理を説明す
るための説明図である。
【図6】本実施形態の振れ解析部における処理を説明す
るための説明図である。
【図7】本実施形態の直線性解析部における処理を説明
するための説明図である。
【図8】本実施形態の直線性解析部における処理を説明
するための説明図である。
【図9】本実施形態の直線性解析部における処理を説明
するための説明図である。
【図10】本実施形態の直線性解析部における処理を説
明するための説明図である。
【図11】本実施形態の直線性解析部における処理結果
一例を示す説明図である。
【符号の説明】 1 精度測定装置 2 レーザ発振器 3 CCDカメラ 4 解析装置 5 画像データ記憶部 6 振れ解析部 7 直線性解析部 8 出力装置 10 工作機械 15 主軸
フロントページの続き (72)発明者 藤嶋 誠 奈良県大和郡山市北郡山町106番地 株式 会社森精機製作所内 Fターム(参考) 2F065 AA20 CC00 FF04 GG04 HH03 JJ03 JJ26 MM24 MM25 PP04 PP13 QQ04 QQ08 QQ13 QQ24 QQ31 SS01 SS11 3C029 EE02 EE20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の主軸に装着され、光軸が前記
    主軸軸線と同軸の光を照射する投光手段と、 前記投光手段に対向して配置され、前記投光手段から照
    射される光を受光して2次元画像データを生成する撮像
    手段と、 得られた画像データを基に、前記工作機械の精度を解析
    する解析手段とを設けて構成したことを特徴とする工作
    機械の精度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像手段が、2次元配置された複数
    の光電変換素子を備えたCCDカメラから成る請求項1
    記載の工作機械の精度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記投光手段が、レーザ光を照射するレ
    ーザ発振器から成る請求項1又は2記載の工作機械の精
    度測定装置。
  4. 【請求項4】 前記解析手段が、前記主軸の振れ精度を
    解析するように構成されて成る請求項1乃至3記載のい
    ずれかの工作機械の精度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記解析手段が、前記工作機械の構成要
    素たる送り機構部の送り直線性を解析するように構成さ
    れて成る請求項1乃至3記載のいずれかの工作機械の精
    度測定装置。
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