JP7486358B2 - 工作機械の精度診断装置及び精度診断方法 - Google Patents
工作機械の精度診断装置及び精度診断方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7486358B2 JP7486358B2 JP2020109879A JP2020109879A JP7486358B2 JP 7486358 B2 JP7486358 B2 JP 7486358B2 JP 2020109879 A JP2020109879 A JP 2020109879A JP 2020109879 A JP2020109879 A JP 2020109879A JP 7486358 B2 JP7486358 B2 JP 7486358B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- accuracy
- change
- machine tool
- diagnosis
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000003745 diagnosis Methods 0.000 title claims description 93
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 30
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 149
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 66
- 238000003754 machining Methods 0.000 claims description 47
- 238000012937 correction Methods 0.000 claims description 24
- 230000000694 effects Effects 0.000 claims description 20
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 11
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 9
- 238000009434 installation Methods 0.000 claims description 5
- 230000002950 deficient Effects 0.000 claims description 3
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 20
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 14
- 239000003570 air Substances 0.000 description 9
- 230000008569 process Effects 0.000 description 8
- 230000036760 body temperature Effects 0.000 description 6
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 6
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 239000000523 sample Substances 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 2
- 239000012080 ambient air Substances 0.000 description 1
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 230000004069 differentiation Effects 0.000 description 1
- 230000004044 response Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
- G01B21/00—Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
- G01B21/16—Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring distance of clearance between spaced objects
-
- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05B—CONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
- G05B19/00—Programme-control systems
- G05B19/02—Programme-control systems electric
- G05B19/18—Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
- G05B19/406—Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by monitoring or safety
- G05B19/4065—Monitoring tool breakage, life or condition
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23Q—DETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
- B23Q17/00—Arrangements for observing, indicating or measuring on machine tools
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23Q—DETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
- B23Q15/00—Automatic control or regulation of feed movement, cutting velocity or position of tool or work
- B23Q15/007—Automatic control or regulation of feed movement, cutting velocity or position of tool or work while the tool acts upon the workpiece
- B23Q15/18—Compensation of tool-deflection due to temperature or force
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01M—TESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01M99/00—Subject matter not provided for in other groups of this subclass
- G01M99/005—Testing of complete machines, e.g. washing-machines or mobile phones
-
- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05B—CONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
- G05B2219/00—Program-control systems
- G05B2219/30—Nc systems
- G05B2219/37—Measurements
- G05B2219/37605—Accuracy, repeatability of machine, robot
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Human Computer Interaction (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Automation & Control Theory (AREA)
- Numerical Control (AREA)
- Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
Description
温度変化が大きい場合の対策として、特許文献1には、熱変位補正の誤差は、特に急激な温度変化が生じる場合に大きくなるため、機体の温度変化の速度から工作機械のワーク加工精度変化への影響度を算出し、算出された影響度を基に工作機械の状態を診断する方法が開示されている。
また、長時間使用する場合には、徐々に機体の温度が変化していき、使用開始前に対して温度が大きく変化して熱変位補正の誤差が大きくなる場合がある。このような場合の公知の対策方法として、工作機械の座標の補正値、例えばワーク原点オフセット値、工具長オフセット値等を再度測定して、それらの値を更新することで、誤差を吸収し精度を維持する方法が知られている。他には、特許文献2に、回転テーブルを割り出して複数の角度でテーブル上の被測定治具の位置を測定することにより、幾何学的な誤差やスケーリングエラーを同定して補正を行うことで機械の精度を維持する方法が開示されている。
一方、長い時間をかけて徐々に温度が変化することで変位が大きくなる状況においては、上記した公知の対策方法及び特許文献2で開示された方法が有用といえる。しかし、変位補正のための測定をいつ実施するかについては、作業者が経験に基づいて判断する必要があるため、当該測定が必要なタイミングで測定を実施できなかったり、過剰な頻度で測定を行ってしまったりする。そのため、生産性が低下する等の問題が生じる可能性がある。さらに、特許文献2に記載の方法は、複数の角度で回転テーブル上の被測定治具の位置の測定を行うため、測定に時間がかかるため、温度が急激に変化している状況で測定を行うと、測定中に熱変位が生じ、測定精度が悪化する可能性がある。
請求項2に記載の発明は、上記構成において、第1変化指標に基づいて精度の変化を診断して第1診断結果を導出し、第2変化指標に基づいて精度の変化を診断して第2診断結果を導出する精度診断部を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記構成において、第1変化指標を基に、変化量が工作機械の精度へ与える影響の大きさを数値化した第1精度スコアと、第2変化指標を基に、変化量が工作機械の精度へ与える影響の大きさを数値化した第2精度スコアとを算出する精度スコア算出部を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記構成において、精度診断部は、所定の閾値に基づき、第1精度スコアから第1診断結果を導出し、第2精度スコアから第2診断結果を導出することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記構成において、第1診断結果と第2診断結果とを報知する診断結果報知手段を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、上記構成において、第1診断結果と第2診断結果との組み合わせにより、工作機械の精度を確保するための精度対策を判断する精度対策判断手段を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、上記構成において、精度対策判断手段で判断した精度対策に従い、工作機械での加工又は機上計測を行うプログラムを実行又は中止する精度対策実行部を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、上記構成において、精度対策判断手段は、第1診断結果及び第2診断結果を良又は不良で表し、第1診断結果が不良の場合には、再び良となるまで工作機械での加工や機上計測を開始しない又は中断することを判断し、第1診断結果が良であり、かつ第2診断結果が不良の場合には、工作機械での加工や機上計測を開始又は継続する前に工作機械の座標の補正値の再設定を行うことを判断することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、上記構成において、精度対策判断手段は、第1診断結果及び第2診断結果を良又は不良で表し、第1診断結果と第2診断結果との何れかが不良の場合に、工作機械の座標の補正値の再設定を行うことを判断することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、上記構成において、精度対策判断手段は、第1診断結果及び第2診断結果を良または不良で表し、第2診断結果が不良で、かつ第1診断結果が良である場合に、工作機械の精度を校正するための測定に適したタイミングであると判断することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、上記構成において、変化量は、温度であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、設置環境や運転動作によって変化する変化量を計測する変化量検出部を備えた工作機械において、精度を診断する精度診断方法であって、変化量検出部から変化量を取得し、変化量と予め設定された基準値との所定時間あたりの変化の大きさから導出される第1変化指標と、現在の変化量と基準値との差から導出される第2変化指標とに基づいて、工作機械の精度の変化を診断し、基準値を、第1変化指標を導出する際の所定時間よりも長い時間間隔で記録し、更新することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、第1変化指標及び第2変化指標の両方を診断することで、急激な変化が起こっているか否か、長期的な変化が起こっているか否かをそれぞれ診断することができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加えて、精度スコアとして連続的な値を提示することで、工作機械の精度が良いか悪いかではなく、その精度がどの程度安定しているかを把握できる。
請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、精度の安定性を加味した上で、工作機械の精度の良否を診断できる。
請求項5に記載の発明によれば、上記効果に加えて、第1変化指標及び第2変化指標のそれぞれの診断結果を報知することで、急激な変化が起こっているか否か、長期的な変化が起こっているか否かを作業者が知ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、上記効果に加えて、第1診断結果と第2診断結果とを組み合わせて工作機械の精度を確保するための対策を判断することで、工作機械の精度確保のために何をすれば良いかを判断できる。また、急激な変化と長期的な変化との何れが生じた場合にも、工作機械の精度を確保するための対策を適切に判断できる。
請求項7に記載の発明によれば、上記効果に加えて、自動的に工作機械の精度を確保しながら加工や測定を行えるため、生産性を向上できる。
請求項8に記載の発明によれば、上記効果に加えて、現在の変化速度の大小により加工及び計測等を開始するかどうかを判断し、前回の座標の補正値の設定からの変化の大小により工作機械の座標の補正値の再設定を行う適切なタイミングを判断することで、加工及び計測等の精度を確保することができる。
請求項9に記載の発明によれば、上記効果に加えて、現在の変化速度の大小及び前回の座標の補正値の設定からの変化の大小により、工作機械の座標の補正値の再設定を行う適切なタイミングを判断し、特に量産加工において精度と生産性の確保を両立できる。
請求項10に記載の発明によれば、上記効果に加えて、前回の校正からの変化の大小により測定が必要かどうかを判断し、現在の変化速度の大小により誤差が小さい測定が行えるかを判断することで、工作機械の精度を校正するための測定に適したタイミングを判断できる。
請求項11に記載の発明によれば、上記効果に加えて、工作機械の精度の変化の多くは熱変位によって生じるため、熱変位の影響による工作機械の精度変化を診断することができる。
図1は、本発明の工作機械を示す説明図である。なお、図1は、カバー及びその他の設備を省略しているが、実際の機械は、カバー及びその他の設備を備えるものである。
工作機械である5軸マシニングセンタ1は、主軸2を備える。主軸2は、図示しない工具を装着してワークの加工を行う。また、タッチプローブ等の位置計測センサ3を装着して測定を行うこともできる。
工作機械の精度の変化の多くは熱変位によって生じるため、変化量として温度を用いることで、熱変位の影響による精度変化を診断することができる。
機体温度センサ4は、機体の温度を測定し、気温センサ5は、機体周辺の気温を測定する。機体温度センサ4及び気温センサ5によって測定された温度情報は、記録装置6に取り込まれ、記録される。
精度診断装置7は、記録装置6に取り込まれた温度情報を基に、温度変化による5軸マシニングセンタ1の精度への影響を診断する。
表示装置8は、例えば、操作盤であり、精度診断装置7による診断結果を、画面に表示する。なお、表示装置8での診断結果に加え、図示しない警告灯及びブザー等を用いて作業者に報知するようにしても良い。
制御装置9は、精度診断装置7から送られる診断結果を基に5軸マシニングセンタ1の精度を確保するための対策を判断し、判断された対策に基づいてワークの加工や計測動作を制御する。
図2は、本発明の精度診断装置7の構成を示すブロック図である。
精度診断装置7は、温度基準値記録部103、温度指標算出部105、精度スコア算出部108、精度スコア表示部111、精度診断部112、許容範囲設定部116、精度対策判断部117、精度対策教示部118、精度対策実行部120及び診断結果報知部122を備える。
まず、精度診断装置7が、機体温度センサ4及び気温センサ5によって測定され、記録装置6に記録された温度情報である温度データ101を取得する。取得した温度データ101は、温度基準値記録指令102を受けて、温度基準値104として、温度基準値記録部103に記録される。なお、温度基準値記録指令102は、5軸マシニングセンタ1の操作盤及び画面を操作することで指令されるようにしても良いし、あるプログラムコードを実行することで指令されるようにしても良い。また、電源投入及び所定のパラメータの書き換え等の特定の動作と連動して自動的に指令されるようにしても良い。温度基準値104は、温度基準値記録指令102によらず、ワークの加工及び測定前に予め設定しても良い。
第1温度指標106は、例えば、温度の変化速度である。第1温度指標106は、式1を用いて算出される。以下の式では、θは測定した温度の値を表し、Θは算出された温度指標を表す。記録装置6から温度データ101として現在の温度θ(t)と所定の時間Δt前の温度θ(t-Δt)とを取得し、現在の温度θ(t)と所定の時間Δt前の温度θ(t-Δt)との差分を取って算出される単位時間当たりの温度変化速度θ(t)を換算することで、第1温度指標Θ1(t)(106)が算出される。
なお、式3は、各精度スコア109,110を算出するための計算方法の一例であり、各精度スコア109,110の算出には、公知の別の式を用いても良い。
図3(a)は、温度基準値104の更新の様子を表すグラフである。実線は、温度の時間変化を表している、また、破線は、温度基準値104を表している。この例では、0時間と3時間が経過した時点とで、温度基準値記録指令102が指令され、その時点での温度θ(t)が温度基準値θ0(104)として記録されている。温度基準値θ0(104)は、温度基準値記録指令102が指令されたタイミングでステップ状に変化する。
図3(a)に示すように、0~2時間の温度変化度合いが緩やかな場合には、第1精度スコア109は100を示し、2~4時間の温度が急激に上がっていく場合には、第1精度スコア109の数値が下がっていることを示している。
図3(d)に示すように、0時間と3時間が経過した時点とでは、それぞれの時点における温度θ(t)と温度基準値104との差が0であるため、第2精度スコア110は100を示す。一方、時間が経過して温度が変化するにつれて、第2精度スコア110の値は低下している。
第1精度スコア109及び第2精度スコア110それぞれの数値と、それらの大きさを視覚的に表すバーグラフが表示されている。また、第1精度スコア109及び第2精度スコア110それぞれについて、許容範囲設定部116で設定された許容範囲115が表示されている。さらに、第1精度スコア109及び第2精度スコア110それぞれについて、精度対策教示部118によって作成されたメッセージ119が表示されている。このように、一つの画面上に、精度スコア、許容範囲115及びメッセージ119を表示することで、視覚的に5軸マシニングセンタ1の精度及び精度の診断基準を把握することができる。なお、表示する情報は上記のものに限定されず、例えば、図3に示すようなグラフを表示しても良いし、主軸回転数等の5軸マシニングセンタ1の動作を示す情報を表示しても良い。
図5は、加工時間の長いワークを加工する場合において、加工開始とワーク原点設定のタイミングを判断するためのフローチャートである。即ち、判断例1における精度対策判断部117の判断方法及び行う精度対策を示すフローチャートである。判断例1における診断のタイミングは、主にワークの加工や機上計測の開始時に実行される。
次に第2精度スコア110が、許容範囲115の範囲内にあるか否かをチェックする(S13)。第2精度スコア110が、許容範囲115の範囲内にある場合、S16へ進み、直ちに加工又は計測を開始する。第2精度スコア110が、許容範囲115の範囲内にない場合、即ち前回温度基準値104を設定した時点からの温度変化が大きい場合には、S14へ進み、ワーク原点等の座標の補正値を測定して設定する。例えば、位置計測センサ3であるタッチプローブを用いてワークの原点位置等を測定し、ワーク原点オフセット値等を更新する。そして、その時点での温度を温度基準値104として記録する(S15)。この処理により、現在温度と温度基準値104との差は0となるため、第2精度スコア110が、許容範囲115の範囲内に収まり、精度良好な状態となる。その後、加工又は計測を開始する(S16)。
上述のように適宜精度対策を実行することで、加工及び機上計測の精度を確保できる。
図6は、加工時間の短いワークを繰り返し加工する場合において、加工開始とワーク原点設定のタイミングを判断するためのフローチャートである。即ち、判断例2における精度対策判断部117の判断方法及び行う精度対策を示すフローチャートである。判断例2における診断のタイミングは、1つ又は所定の数のワークの加工終了毎に実行される。
上述のように、温度が急激に変化する場合も、温度が徐々に変化する場合も、適切なタイミングで工具長オフセット及びワーク原点等の座標補正値の測定を行うことで、精度の確保と生産性とを両立できる。
図7は、精度を校正するための測定を行う場合において、測定実施のタイミングを判断するためのフローチャートである。即ち、判断例3における精度対策判断部117の判断方法及び行う精度対策を示すフローチャートである。
上述のように工作機械の精度を校正するための測定を実施する最適なタイミングを判断することができるため、精度改善と生産性とを両立することができる。
このようにして構成される精度診断装置7によれば、5軸マシニングセンタ1の設置環境や運転動作によって変化する温度に基づいて導出される第1温度指標106と第2温度指標107とを利用することで、急激な温度変化と徐々に起こる温度変化との何れの状況に対しても5軸マシニングセンタ1の精度を診断することができる。
よって、第1温度指標106及び第2温度指標107の両方を診断することで、急激な温度変化が起こっているか否か、長期的な温度変化が起こっているか否かをそれぞれ診断することができる。
よって、第1精度スコア109及び第2精度スコア110として連続的な値を提示することで、5軸マシニングセンタ1の精度が良いか悪いかではなく、その精度がどの程度安定しているかを把握できる。
よって、5軸マシニングセンタ1の精度の安定性を加味した上で、5軸マシニングセンタ1の精度の良否を診断できる。
よって、第1診断結果113と第2診断結果114とを組み合わせて5軸マシニングセンタ1の精度を確保するための対策を判断することで、5軸マシニングセンタ1の精度確保のために何をすれば良いかを判断できる。また、急激な温度変化と長期的な温度変化との何れが生じた場合にも、5軸マシニングセンタ1の精度を確保するための対策を適切に判断できる。
よって、自動的に5軸マシニングセンタ1の精度を確保しながら加工や測定を行えるため、生産性を向上できる。
また、変化指標の基となる変化量は、温度に限定されず、例えば、負荷値等でも良い。
Claims (12)
- 設置環境や運転動作によって変化する変化量を計測する変化量検出部を備えた工作機械において、前記工作機械の精度を診断する工作機械の精度診断装置であって、
前記変化量の基準値を記録する変化量基準値記録部を備え、
前記変化量検出部によって計測された前記変化量を取得し、
所定時間あたりの前記変化量の変化の大きさから導出される第1変化指標と、現在の前記変化量と前記基準値とから導出される第2変化指標とに基づいて、前記工作機械の前記精度の変化を診断し、
前記変化量基準値記録部は、前記基準値を、前記第1変化指標を導出する際の前記所定時間よりも長い時間間隔で記録し、更新することを特徴とする工作機械の精度診断装置。 - 前記第1変化指標に基づいて前記精度の変化を診断して第1診断結果を導出し、前記第2変化指標に基づいて前記精度の変化を診断して第2診断結果を導出する精度診断部を備えることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の精度診断装置。
- 前記第1変化指標を基に、前記変化量が前記工作機械の前記精度へ与える影響の大きさを数値化した第1精度スコアと、前記第2変化指標を基に、前記変化量が前記工作機械の前記精度へ与える影響の大きさを数値化した第2精度スコアとを算出する精度スコア算出部を備えることを特徴とする請求項2に記載の工作機械の精度診断装置。
- 前記精度診断部は、所定の閾値に基づき、前記第1精度スコアから前記第1診断結果を導出し、前記第2精度スコアから前記第2診断結果を導出することを特徴とする請求項3に記載の工作機械の精度診断装置。
- 前記第1診断結果と前記第2診断結果とを報知する診断結果報知手段を備えることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の工作機械の精度診断装置。
- 前記第1診断結果と前記第2診断結果との組み合わせにより、前記工作機械の前記精度を確保するための精度対策を判断する精度対策判断手段を備えることを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の工作機械の精度診断装置。
- 前記精度対策判断手段で判断した前記精度対策に従い、前記工作機械での加工又は機上計測を行うプログラムを実行又は中止する精度対策実行部を備えることを特徴とする請求項6に記載の工作機械の精度診断装置。
- 請求項6又は7に記載の工作機械の精度診断装置において、
前記精度対策判断手段は、前記第1診断結果及び前記第2診断結果を良又は不良で表し、
前記第1診断結果が不良の場合には、再び良となるまで前記工作機械での加工及び機上計測を開始しない又は中断することを判断し、
前記第1診断結果が良であり、かつ前記第2診断結果が不良の場合には、前記工作機械での加工及び機上計測を開始又は継続する前に、前記工作機械の座標の補正値の再設定を行うことを判断することを特徴とする工作機械の精度診断装置。 - 請求項6または7に記載の工作機械の精度診断装置において、
前記精度対策判断手段は、前記第1診断結果及び前記第2診断結果を良又は不良で表し、
前記第1診断結果と前記第2診断結果の何れかが不良の場合に、前記工作機械の座標の補正値の再設定を行うことを判断することを特徴とする工作機械の精度診断装置。 - 請求項6または7に記載の工作機械の精度診断装置において、
前記精度対策判断手段は、前記第1診断結果及び前記第2診断結果を良又は不良で表し、
前記第2診断結果が不良で、かつ前記第1診断結果が良である場合に、工作機械の精度を校正するための測定に適したタイミングであると判断することを特徴とする工作機械の精度診断装置。 - 前記変化量は、温度であることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の工作機械の精度診断装置。
- 設置環境や運転動作によって変化する変化量を計測する変化量検出部を備えた工作機械において、前記工作機械の精度を診断する工作機械の精度診断方法であって、
前記変化量検出部から前記変化量を取得し、
前記変化量と予め設定された基準値との所定時間あたりの変化の大きさから導出される第1変化指標と、現在の前記変化量と前記基準値との差から導出される第2変化指標とに基づいて、前記工作機械の前記精度の変化を診断し、
前記基準値を、前記第1変化指標を導出する際の前記所定時間よりも長い時間間隔で記録し、更新することを特徴とする工作機械の精度診断方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020109879A JP7486358B2 (ja) | 2020-06-25 | 2020-06-25 | 工作機械の精度診断装置及び精度診断方法 |
US17/303,724 US12018933B2 (en) | 2020-06-25 | 2021-06-07 | Accuracy diagnostic device and accuracy diagnostic method for machine tool |
DE102021206434.5A DE102021206434A1 (de) | 2020-06-25 | 2021-06-23 | Genauigkeitsdiagnosevorrichtung und Genauigkeitsdiagnoseverfahren für eine Werkzeugmaschine |
CN202110704727.8A CN113843658A (zh) | 2020-06-25 | 2021-06-24 | 机床的精度诊断装置以及精度诊断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020109879A JP7486358B2 (ja) | 2020-06-25 | 2020-06-25 | 工作機械の精度診断装置及び精度診断方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022007131A JP2022007131A (ja) | 2022-01-13 |
JP7486358B2 true JP7486358B2 (ja) | 2024-05-17 |
Family
ID=78827187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020109879A Active JP7486358B2 (ja) | 2020-06-25 | 2020-06-25 | 工作機械の精度診断装置及び精度診断方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US12018933B2 (ja) |
JP (1) | JP7486358B2 (ja) |
CN (1) | CN113843658A (ja) |
DE (1) | DE102021206434A1 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002268742A (ja) | 2001-03-08 | 2002-09-20 | Yamatake Sangyo Systems Co Ltd | 加工診断監視システム、加工診断監視装置、および加工診断監視プログラム |
JP2006272539A (ja) | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Brother Ind Ltd | 工作機械及び工作機械の変位補正方法 |
JP2019136846A (ja) | 2018-02-14 | 2019-08-22 | オークマ株式会社 | 工作機械の精度診断装置 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5230987A (en) | 1975-09-04 | 1977-03-09 | Seiko Seiki Co Ltd | Post process control system om gromdomg acjome |
US4602540A (en) | 1981-11-26 | 1986-07-29 | Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha | Precision machine system |
JPS5890442A (ja) | 1981-11-26 | 1983-05-30 | Toshiba Mach Co Ltd | 精密切削加工装置 |
JP3905771B2 (ja) * | 2001-03-02 | 2007-04-18 | 株式会社ミツトヨ | 測定機の校正方法及び装置 |
JP6295070B2 (ja) | 2013-12-05 | 2018-03-14 | オークマ株式会社 | 多軸工作機械の幾何誤差同定方法及び多軸工作機械 |
JP6001211B1 (ja) * | 2014-10-29 | 2016-10-05 | ヤマザキマザック株式会社 | 熱変位補正量設定変更装置を備える工作機械 |
CN108351203B (zh) * | 2015-11-13 | 2020-10-30 | 赫克斯冈技术中心 | 提供精确坐标测量的方法、独立基准模块和坐标测量机 |
JP6564412B2 (ja) * | 2017-03-21 | 2019-08-21 | ファナック株式会社 | 機械学習装置及び熱変位補正装置 |
US20190011327A1 (en) * | 2017-07-07 | 2019-01-10 | Fives Machining Systems, Inc. | Cnc machine geometry error and accuracy monitoring and evaluation |
-
2020
- 2020-06-25 JP JP2020109879A patent/JP7486358B2/ja active Active
-
2021
- 2021-06-07 US US17/303,724 patent/US12018933B2/en active Active
- 2021-06-23 DE DE102021206434.5A patent/DE102021206434A1/de active Pending
- 2021-06-24 CN CN202110704727.8A patent/CN113843658A/zh active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002268742A (ja) | 2001-03-08 | 2002-09-20 | Yamatake Sangyo Systems Co Ltd | 加工診断監視システム、加工診断監視装置、および加工診断監視プログラム |
JP2006272539A (ja) | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Brother Ind Ltd | 工作機械及び工作機械の変位補正方法 |
JP2019136846A (ja) | 2018-02-14 | 2019-08-22 | オークマ株式会社 | 工作機械の精度診断装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20210404800A1 (en) | 2021-12-30 |
CN113843658A (zh) | 2021-12-28 |
DE102021206434A1 (de) | 2021-12-30 |
US12018933B2 (en) | 2024-06-25 |
JP2022007131A (ja) | 2022-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI650625B (zh) | 刀具磨耗檢測裝置、其檢測方法及刀具磨耗補償方法 | |
US9440306B2 (en) | Spot welding system including spot welding gun | |
US10353373B2 (en) | Machine tool thermal displacement and magnification correction adjustment | |
US9869992B2 (en) | Thermal displacement correction device for working machine | |
EP2023224A1 (en) | Numeric control device of a machine tool for detecting abnormality of a spindle | |
JP5243695B2 (ja) | 加工器具用の装置の検査方法 | |
JP6985174B2 (ja) | 工作機械の精度診断装置 | |
JP7510583B2 (ja) | 加工状態表示装置 | |
JP2017027360A (ja) | 機械の誤差補償システム及び誤差補償方法、誤差補償プログラム | |
WO2013150905A1 (ja) | 切削加工システム及び方法 | |
US20210132579A1 (en) | Diagnostic apparatus | |
JP2515594B2 (ja) | ロボットの力制御方法及び装置 | |
US11619922B2 (en) | Numerical control system of machine tool | |
JP7300374B2 (ja) | 工作機械の誤差計測方法及び工作機械 | |
US10800041B2 (en) | Absolute position determination of a robotic device and robotic device | |
US20200164477A1 (en) | Machine tool | |
JP7486358B2 (ja) | 工作機械の精度診断装置及び精度診断方法 | |
KR20140085927A (ko) | 공작기계용 툴의 가공 오차 보정 시스템 및 방법 | |
JP2012078214A (ja) | 測定装置 | |
JP2020038553A (ja) | 摩耗量推定システム、補正システム、異常検知システム、寿命検知システム、工作機械及び摩耗量推定方法 | |
US11754994B2 (en) | Diagnostic apparatus and diagnostic method | |
CN115244477B (zh) | 数控装置及机器学习装置 | |
JP5437693B2 (ja) | 主軸又はアタッチメント主軸の補正値自動計測方法 | |
KR101823052B1 (ko) | 자동 선반 가공 후 자동 보정을 위한 가공물 측정 방법 | |
US20230056310A1 (en) | Calibration method and non-transitory computer-readable storage medium storing calibration program for contact tool sensor in machine tool, and machine tool |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210715 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20231227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20240109 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240409 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7486358 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |