JP2002268742A - 加工診断監視システム、加工診断監視装置、および加工診断監視プログラム - Google Patents

加工診断監視システム、加工診断監視装置、および加工診断監視プログラム

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JP2002268742A
JP2002268742A JP2001064446A JP2001064446A JP2002268742A JP 2002268742 A JP2002268742 A JP 2002268742A JP 2001064446 A JP2001064446 A JP 2001064446A JP 2001064446 A JP2001064446 A JP 2001064446A JP 2002268742 A JP2002268742 A JP 2002268742A
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愛仁 玉乃井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は制御に応じて動作し材料の加工を行な
う加工機械による材料の加工を監視し、その加工機械に
より加工された材料の加工の良、不良を診断する加工診
断監視装置等に関し、材料加工の良、不良を、加工機械
自体の正常、異常とは区別して高精度に判定する。 【解決手段】加工機械が加工を行なっているときの振動
や音響による異常検出と、加工機械が加工を行なってい
ないときに加工機械を動作させて、そのときの振動や音
響による異常検出とを行ない、それら双方の異常検出結
果に基づいて材料の加工の良、不良を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御に応じて動作
して材料の加工を行なう加工機械を制御する加工制御装
置と、その加工制御装置に組み込まれあるいはその加工
制御装置と連携してその加工機械による材料の加工を監
視し、その加工機械により加工された材料の加工の良、
不良を診断する加工診断監視装置とを備えた加工診断監
視システム、その加工診断監視システムを構成する加工
診断監視装置、および、コンピュータ内で実行され、そ
のコンピュータを、そのような加工診断監視装置として
動作させる加工診断監視プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より機器や設備から発せられる音や
振動をピックアップしそれらに基づいて機器や設備の異
常の有無を判定する様々な設備診断手法が知られてい
る。ここでは、これを材料の加工に応用し、材料加工中
の加工機械の音や振動からその材料の加工が正しく行な
われているか否かを診断することを考える。
【0003】設備診断手法の典型例としては、例えばそ
の機器や設備が正常状態にあるときの音響振動波形を
得、その音響振動波形をスペクトル解析してその特徴を
調べておき、異常の有無を検出する際にその機器や設備
の音響振動波形を得てスペクトル解析を行い、そのスペ
クトル中に、正常時には見られない特定の周波数成分の
ピークが存在するか否か、あるいはピークの組合せが正
常時のそれと同じであるか否か等により異常の検出を行
なうことが知られている。
【0004】また、特開平7−43259号公報には、
その機器や設備が正常状態にあるときの音響振動波形を
得、その音響振動波形に基づいて逆フィルタを作成して
おき、異常の有無を検出する際にその機器や設備の音響
振動波形を得、その音響振動波形にあらかじめ求めてお
いた逆フィルタを作用させて残差信号を求め、この残差
信号を解析することによって機器や設備の異常を検出す
ることが提案されている。
【0005】さらに、特開平8−304124号公報に
は、その機器や設備が正常状態にあるときの複数の音響
振動波形を得、それら複数の音響振動波形のうちの例え
ば1つの音響振動波形に基づいて逆フィルタを作成し
て、その逆フィルタを例えば残りの複数の音響振動波形
に作用させることにより複数の残差信号を求め、それら
複数の残差信号それぞれに基づいて統計的変量を複数求
めておき、異常の有無を検出する際においても、その機
器や設備の複数の音響振動波形を得、あらかじめ求めて
おいた上記の逆フィルタをそれら複数の音響振動波形に
作用させて複数の残差信号を求め、それら複数の残差信
号に基づいて複数の統計的変量を求め、正常状態にある
ときに求めた複数の統計的変量と異常の有無の検出の際
に求めた複数の統計的変量との間で、例えばF検定やt
検定等の手法による検定あるいは推定を行なうことによ
り、その機器や設備の異常の有無を検出することが提案
されている。
【0006】上記のスペクトル解析を行なうことによっ
て機器や設備の異常を検出する手法も、その診断対象機
器や設備の性質によってはかなり有効な手法であり、上
記の逆フィルタを作成しておく手法や統計的検定等を行
なう手法はさらに有効な手法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】例えば上記のような様
々な設備診断手法を材料加工に応用して材料加工の良否
の診断を行なおうとしたとき、そのような加工機械の中
には、NCマシンや加工ロボットなど複雑な動作を行な
うものが多く、音や振動に異常があったからといって必
ずしも材料が正しく加工されたか否かの判定には直結せ
ず、確度の低い判定しか行なうことができない恐れがあ
る。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、材料加工の
良、不良を高い確度で判定することのできる加工診断監
視システム、その加工診断監視システムを構成する加工
診断監視装置、およびコンピュータを加工診断監視装置
として動作させる加工診断監視プログラムを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の加工診断監視システムは、制御に応じて動作して材
料の加工を行なう加工機械を制御する加工制御装置と、
その加工制御装置に組み込まれあるいはその加工制御装
置と連携して加工機械による材料の加工を監視し、その
加工機械により加工された材料の加工の良、不良を診断
する加工診断監視装置とを備えた加工診断監視システム
において、上記加工制御装置は、加工機械を材料加工用
に動作させる加工動作制御モードと、加工機械を材料加
工用に動作させている時間以外の時間に動作させる非加
工動作制御モードとの2つの制御モードで加工機械の動
作を制御するものであって、上記加工診断監視装置は、
加工機械から得られる、所定の物理量を担持する時系列
信号を取得する信号取得部と、信号取得部で得られる、
加工機械が加工動作制御モードによる制御を受けて動作
しているタイミングにおける基準用時系列信号と加工機
械が非加工動作制御モードによる制御を受けて動作して
いるタイミングにおける基準用時系列信号とのそれぞれ
について各制御モードそれぞれに対応する各基準波形情
報を求める基準演算部と、基準演算部で求められた各基
準波形情報を、各制御モードに対応づけて記憶しておく
基準記憶部と、信号取得部で得られる、加工機械が加工
動作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミ
ングにおける診断用時系列信号と、基準記憶部に記憶さ
れている、加工動作制御モードに対応する基準波形情報
とに基づいて異常を検出する加工動作異常検出モード
と、信号取得部で得られる、加工機械が非加工動作制御
モードによる制御を受けて動作しているタイミングにお
ける診断用時系列信号と、基準記憶部に記憶されてい
る、非加工動作制御モードに対応する基準波形情報とに
基づいて異常を検出する非加工動作異常検出モードとを
有し、加工動作異常検出モードにおいて異常が検出され
るとともに非加工動作異常検出モードにおいて異常が検
出されなかった場合に、その加工機械により加工された
材料の加工が不良であると判定する加工不良有無判定部
とを備えたことを特徴とする。
【0010】本発明の加工診断監視システムは、加工設
備が材料加工のために稼動しているときの異常検出する
加工動作異常検出モードと、その加工機械の空き時間
(材料加工のために稼動していないとき)に動作させて
異常を検出する非加工動作異常検出モードとを有し、加
工動作異常検出モードで異常が検出され非加工動作異常
検出モードでは異常が検出されなかった場合に材料の加
工が不良であると判定するものであり、材料加工の良、
不良を、その加工機械そのものの異常と分離して高い確
度で判定することができる。
【0011】ここで、上記の所定の物理量を担持する時
系列信号は、その加工機械近傍で音を収録して得た信号
であってもよく、あるいはその加工機械自体やその加工
機械の設置場所の床や壁等から振動や加速度をピックア
ップして得た信号であってもよく、特定の物理量を担持
する信号に限定されるものではない。
【0012】ここで、上記本発明の加工診断監視システ
ムにおいて、上記加工不良有無判定部は、非加工動作異
常検出モードによる異常検出を所定のタイミングごとに
繰り返し実行するものであって、上記加工不良有無判定
部は、加工動作異常検出モードによる異常が検出された
ときにおいて、直前の非加工動作異常検出モードにおい
て異常が検出されていなかった場合に、加工機械により
加工された材料の加工が不良であると判定するものであ
ってもよく、あるいは、上記加工不良有無判定部は、加
工動作異常検出モードによる異常が検出されたことを受
けて非加工動作異常検出モードによる異常検出を実行
し、その非加工動作異常検出モードにおいて異常が検出
されなかった場合に、加工機械により加工された材料の
加工が不良であると判定するものであってもよい。
【0013】また、上記本発明の加工診断監視システム
において、上記加工制御装置は、非加工動作制御モード
による制御を行なうにあたり、加工されるべき材料の有
無の相違を除き、加工機械に、加工動作制御モードによ
る制御における加工機械の動作と同一の動作を含む動作
を行なわさせるものであることが好ましい。
【0014】非加工動作制御モードにおいて加工動作制
御モードによる加工機械の動作と同一の動作を含む動作
を行なわせることにより、異常が検出されたときに材料
加工によるものなのか加工機械自体によるものなのかを
一層明確に識別することができる。
【0015】さらに、上記本発明の加工診断監視システ
ムにおいて、上記加工不良有無判定部は、加工機械によ
り加工された材料の加工の良、不良の判定を行なうと共
に非加工動作異常検出モードによる異常検出結果に基づ
いて、加工機械自体の正常、異常を判定するものである
ことが好ましい。
【0016】本発明の加工診断監視システムを採用すれ
ば材料加工の良、不良の判定とともに、加工機械自体の
正常、異常も判定することができ、別々のシステムを採
用する場合と比べ、コスト低減、設置スペースの削減と
なる。
【0017】また、上記本発明の加工診断監視システム
において、上記基準演算部は、基準用時系列信号に基づ
いて、その基準用時系列信号を得たときの制御モードに
対応する逆フィルタを求める演算を含む演算により、基
準波形情報を求めるものであり、上記加工不良有無判定
部は、診断用時系列信号に、その診断用時系列信号を得
たときの制御モードと同一の制御モードに対応する逆フ
ィルタを作用させることにより、残差信号を求める演算
を含む演算を行ない、その演算の結果に基づいて、材料
加工の良、不良を判定するものであることが好ましい。
【0018】ここで、上記の「逆フィルタを求める演算
を含む演算」は、逆フィルタを求める演算のみで構成さ
れている場合を含む概念であり、その場合は、逆フィル
タを上記の基準波形情報とすることができる。また、
「逆フィルタを求める演算を含む演算」は、逆フィルタ
を求める演算が含まれていればよく、前述のように複数
の基準用時系列信号のうちの例えば1つの時系列信号に
基づいて逆フィルタを作成し、その逆フィルタを他の複
数の時系列信号に作用させて複数の統計的変量を求める
演算であってもよい、その場合は、そのようにして求め
た複数の統計的変量が基準波形情報となり得る。
【0019】また、上記の「逆フィルタを作用させるこ
とにより残差信号を求める演算を含む演算」も上記と同
様であり、残差信号を求める演算のみで構成されていて
もよく、あるいは前掲の特開平7−43259号公報に
記載されているように、その残差信号のパワーの移動平
均値を求めるなど、その残差信号を演算して異常の有無
を判定するのに都合のよいデータを求める演算や、ある
いは、前掲の特開平8−304124号公報に記載され
ているような複数の診断用時系列信号に逆フィルタを作
用させて複数の残差信号を求め、それら複数の残差信号
に基づいて複数の統計的変量を求める演算であってもよ
い。
【0020】逆フィルタを用いると信号上から定常的な
騒音を消し去ることができ、材料加工の良、不良を一層
高精度に判定することができる。
【0021】また、上記目的を達成する本発明の加工診
断監視装置は、制御に応じて動作して材料の加工を行な
う加工機械を制御する加工制御装置に組み込まれあるい
はその加工制御装置と連携して加工機械による材料の加
工を監視し、その加工機械により加工された材料の加工
の良、不良を診断する加工診断監視装置において、上記
加工制御装置は、加工機械をその材料加工用に動作させ
る加工動作制御モードと、加工機械を材料加工用に動作
させている時間以外の時間に動作させる非加工動作制御
モードとの2つの制御モードで加工機械の動作を制御す
るものであって、この加工診断監視装置は、加工機械か
ら得られる、所定の物理量を担持する時系列信号を取得
する信号取得部と、信号取得部で得られる、加工機械が
加工動作制御モードによる制御を受けて動作しているタ
イミングにおける基準用時系列信号と加工機械が非加工
動作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミ
ングにおける基準用時系列信号とのそれぞれについて各
制御モードそれぞれに対応する各基準波形情報を求める
基準演算部と、基準演算部で求められた各基準波形情報
を、各制御モードに対応づけて記憶しておく基準記憶部
と、信号取得部で得られる、加工機械が加工動作制御モ
ードによる制御を受けて動作しているタイミングにおけ
る診断用時系列信号と、基準記憶部に記憶されている、
加工動作制御モードに対応する基準波形情報とに基づい
て異常を検出する加工動作異常検出モードと、信号取得
部で得られる、加工機械が非加工動作制御モードによる
制御を受けて動作しているタイミングにおける診断用時
系列信号と、基準記憶部に記憶されている、非加工動作
制御モードに対応する基準波形情報とに基づいて異常を
検出する非加工動作異常検出モードとを有し、加工動作
異常検出モードにおいて異常が検出されるとともに非加
工動作異常検出モードにおいて異常が検出されなかった
場合に、加工機械により加工された材料の加工が不良で
あると判定する加工不良有無判定部とを備えたことを特
徴とする。
【0022】さらに、上記目的を達成する本発明の加工
診断監視プログラムは、コンピュータ内で実行され、そ
のコンピュータを、制御に応じて動作して材料の加工を
行なう加工機械を制御する加工制御装置に組み込まれあ
るいはその加工制御装置と連携して加工機械による材料
の加工を監視し、その加工機械により加工された材料の
加工の良、不良を診断する加工診断監視装置として動作
させる加工診断監視プログラムにおいて、上記加工制御
装置は、加工機械を材料加工用に動作させる加工動作制
御モードと、加工機械を材料加工用に動作させている時
間以外の時間に動作させる非加工動作制御モードとの2
つの制御モードで加工機械の動作を制御するものであっ
て、上記加工診断監視プログラムは、加工機械から得ら
れる、所定の物理量を担持する時系列信号を取得する信
号取得部と、信号取得部で得られる、加工機械が加工動
作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
グにおける基準用時系列信号と加工機械が非加工動作制
御モードによる制御を受けて動作しているタイミングに
おける基準用時系列信号とのそれぞれについて各制御モ
ードそれぞれに対応する各基準波形情報を求める基準演
算部と、基準演算部で求められた各基準波形情報を、各
制御モードに対応づけて記憶しておく基準記憶部と、信
号取得部で得られる、加工機械が、加工動作制御モード
による制御を受けて動作しているタイミングにおける診
断用時系列信号と、基準記憶部に記憶されている、加工
動作制御モードに対応する基準波形情報とに基づいて異
常を検出する加工動作異常検出モードと、信号取得部で
得られる、加工機械が非加工動作制御モードによる制御
を受けて動作しているタイミングにおける診断用時系列
信号と、基準記憶部に記憶されている、非加工動作制御
モードに対応する基準波形情報とに基づいて異常を検出
する非加工動作異常検出モードとを有し、加工動作異常
検出モードにおいて異常が検出されるとともに非加工動
作異常検出モードにおいて異常が検出されなかった場合
に、その加工機械により加工された材料の加工が不良で
あると判定する加工不良有無判定部とを備えたことを特
徴とする。
【0023】ここで、本発明の加工診断監視装置や加工
診断監視プログラムには、本発明の加工診断監視システ
ムを構成する加工診断監視装置の態様全てが含まれる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0025】図1は、本発明の加工診断監視システムを
示す概念図である。
【0026】加工機械10は、加工制御装置20からの
制御信号を受けて、材料の加工を担う機械である。その
加工の種類は特に限定されるものではない。加工制御装
置20による加工機械の制御は大別して加工動作制御モ
ードと非加工動作制御モードとに分けられる。加工機械
10は、加工制御装置20からの加工動作制御モードに
よる制御を受けてその材料加工のために動作し(これを
加工動作と称する)また、加工制御装置20からの非加
工動作制御モードによる制御を受けて加工機械自体のテ
スト用に動作する(これを非加工動作と称する)。ここ
で加工動作、非加工動作は、それぞれが複数の個別動作
から構成されている。
【0027】加工機械10には、異常の有無の診断のた
めの信号を得るためのセンサとして、振動センサと音響
センサが、取り付けられあるいは近傍に配備されてい
る。
【0028】また、加工診断監視装置30は、加工制御
装置20から加工機械10の制御の状態を表わす制御状
態情報を受け取り、その制御状態情報に基づいて加工機
械の加工動作のタイミングおよび非加工動作のタイミン
グを知り、加工動作、非加工動作それぞれにおける振動
波形信号、音響波形信号を測定して、加工動作、非加工
動作のそれぞれ、および振動波形信号、音響波形信号の
それぞれについて各基準波形情報を求め、また、加工動
作、非加工動作のそれぞれ、および振動波形信号、音響
波形信号のそれぞれについて異常の有無の検出を行な
い、加工の良、不良を判定する。また、本実施形態で
は、加工動作、非加工動作がそれぞれ複数の個別動作か
ら構成されており、基準波形情報の算出及び異常の有無
の検出は各個別動作それぞれについて行なわれる。
【0029】基準波形情報の求め方の具体例、及び異常
の有無の検出方法の具体例については後述する。
【0030】図2は、本発明の加工診断監視装置の一実
施形態として動作する診断用コンピュータの外観斜視図
である。本発明の一実施形態としての加工診断監視装置
は、この診断用コンピュータ100のハードウェアとそ
の内部で実行されるソフトウェアとの組合せにより実現
されている。
【0031】この診断用コンピュータ100は、CP
U、RAMメモリ、磁気ディスク、通信用ボード等を内
蔵した本体101、本体からの指示によりその表示画面
102a上に画面表示を行なうCRTディスプレイ10
2、この診断用コンピュータ内に、オペレータの指示や
文字情報を入力するためのキーボード103、表示画面
上の任意の位置を指定することによりその位置に表示さ
れているアイコン等に応じた指示を入力するマウス10
4を備えている。
【0032】本体101には、CD−ROM105(図
3参照)が取り出し自在に装填され、装填されたCD−
ROM105をドライブするCD−ROMドライブも内
蔵されている。
【0033】ここでは、CD−ROM105に、加工診
断監視プログラムが記憶されており、そのCD−ROM
105が本体101内に装填され、CD−ROMドライ
ブによりそのCD−ROM105に記憶された加工診断
監視プログラムがその診断用コンピュータ100の磁気
ディスク内にインストールされる。診断用コンピュータ
100の磁気ディスク内にインストールされた加工診断
監視プログラムが起動されると、この診断用コンピュー
タ100は、本発明の加工診断監視装置の一実施形態と
して動作する。
【0034】図3は、図2に示す診断用コンピュータ1
00のハードウェア構成図である。
【0035】このハードウェア構成図には、中央演算処
理装置(CPU)111、RAM112、磁気ディスク
コントローラ113、CD−ROMドライブ115、マ
ウスコントローラ116、キーボードコントローラ11
7、ディスプレイコントローラ118、通信用ボード1
19、および2つのA/D変換ボード120,121が
示されており、それらはバス110で相互に接続されて
いる。
【0036】CD−ROMドライブ115は、図2を参
照して説明したように、CD−ROM105が装填さ
れ、装填されたCD−ROM105をアクセスするもの
である。
【0037】通信用ボード119は、図1に示す機械制
御装置20に接続され、機械制御装置20から、図1に
示す加工機械10の制御状態を表わす制御状態情報が入
力される。この制御状態情報には、加工機械10が加工
動作中であるか非加工動作中であるかを表わす情報と、
加工動作、非加工動作それぞれを構成する複数の個別動
作の実行のタイミングを表わすタイミング信号が含まれ
ている。
【0038】尚、本実施形態では、非加工動作は、加工
の対象となる材料が加工される所定位置に準備されてい
るか否かの相違を除き、加工動作を構成する複数の個別
動作と比べ、全く同一のシーケンスで実行される全く同
一の複数の個別動作で構成されている。
【0039】また2台のA/D変換ボード120,12
1には、それぞれ図1に示す振動センサおよび音響セン
サが接続されている。これら2台のA/D変換ボード1
20,121は、それらの振動センサや音響センサでピ
ックアップされた振動波形信号や音響波形信号を入力
し、各ディジタル信号に変換して内部に取り込む役割り
を担っている。
【0040】また、図3には、磁気ディスクコントロー
ラ113によりアクセスされる磁気ディスク114、マ
ウスコントローラ116により制御されるマウス10
4、キーボードコントローラ117により制御されるキ
ーボード103、およびディスプレイコントローラ11
8により制御されるCRTディスプレイ102も示され
ている。
【0041】図4は、本発明の一実施形態としての加工
診断監視プログラムの構成を示す図である。
【0042】ここでは、この加工診断監視プログラム2
00は、CD−ROM105に記憶されており、この加
工診断監視プログラム200は、信号取得部210、基
準演算部220、および異常有無判定部230から構成
されている。この加工診断監視プログラム200を構成
する各部210〜230の作用については後述する。
【0043】図5は、図2,図3に示す診断用コンピュ
ータに図4に示す加工診断監視プログラムがインストー
ルされて実行されることにより実現された、本発明の加
工診断監視装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【0044】この図5に示す加工診断監視装置300
は、タイミング取得部340、信号取得部310、基準
演算部320、基準記憶部350、および異常有無判定
部340から構成されている。
【0045】ここで、この図5に示す加工診断監視装置
300を構成する各部310〜350のうち、タイミン
グ取得部340および基準記憶部350を除く、信号取
得部310、基準演算部320、および異常有無判定部
330は、図4にそれぞれ同一の名称で示されている、
加工診断監視プログラム200を構成する各要素に対応
する要素であるが、図5に示す加工診断監視装置300
を構成する、信号取得部310、基準演算部320、お
よび異常有無判定部330は、ハードウェアとソフトウ
ェアとの複合を指しており、一方、図4に示す加工診断
監視プログラム200を構成する信号取得部210、基
準演算部220、および異常有無判定部230は、アプ
リケーションプログラムとしての加工診断監視プログラ
ム200の各プログラム部品を表わしている。
【0046】尚、図5の加工診断監視装置300を構成
するタイミング取得部340は、図3に示すコンピュー
タの通信用ボード119により構成され、基準記憶部3
50は、図3に示すコンピュータの磁気ディスク114
により構成されるものであるため、図4の加工診断監視
プログラム200には含まれていない。
【0047】以下、図5に示す加工診断監視装置300
の各要素について説明することで、図4に示す加工診断
監視プログラム200の各要素についても同時に説明す
る。
【0048】タイミング取得部340は、図1に示すシ
ステムにおける機械制御装置20から、診断対象機械1
0の制御状態を表わす制御状態情報を取得する役割りを
担っている。この制御状態情報には、加工機械10の制
御モード(加工動作制御モードと非加工動作制御モー
ド)の識別情報、および加工動作、非加工動作を構成す
る個別の動作と同期したタイミング信号が含まれてい
る。
【0049】また、図5の加工診断監視装置300を構
成する信号取得部310は、図1に示す振動センサおよ
び音響センサからの振動波形信号および音響波形信号を
取得する役割りをなしており、ハードウェア上は、図3
に示す、主としてA/D変換ボード120,121がこ
れに相当する。この信号取得部310は、図4に示す加
工診断監視プログラム200を構成する信号取得部21
0、すなわち、これらのA/D変換ボード120,12
1でディジタル信号に変換された音信号を設備診断プロ
グラムに取り込むプログラム部品を含むものである。
【0050】尚、本実施形態では、図3に示すようにA
/D変換ボードを2つ備え、図1に示す2つのセンサ
(振動センサおよび音響センサ)でピックアップされた
振動波形信号および音響波形信号を各A/D変換ボード
120,121でディジタル信号に変換するようにした
が、A/D変換ボードは1つのみとし、複数のセンサで
得られた複数の信号を順次切り換えてA/D変換ボード
に伝達する切換回路を途中に配置してもよい。
【0051】基準演算部320では、信号取得部310
で得られた振動波形信号および音響波形信号それぞれに
基づいて、それらの信号を得たときの制御モードに対応
する基準波形情報が求められる。本実施形態では、この
基準波形情報として、後述する逆フィルタが求められ
る。この基準演算部320は、ハードウェア上は、主と
して、プログラム部品としての基準演算部220(図4
参照)を実行するCPU111(図3参照)等がこれに
相当する。
【0052】この基準演算部320で求められた基準波
形情報は、基準記憶部350に記憶される。この基準記
憶部350は、磁気ディスク114等がこれに相当す
る。
【0053】異常有無判定部330では、信号取得部3
10から各制御モードに対する振動波形信号および音響
波形信号を受け取り、さらに基準記憶部350から、各
制御モードに対応するとともに振動および音響のそれぞ
れに対応する各基準波形情報を読み出し、各制御モード
ごとに、振動と音響のそれぞれについて、異常の有無の
判定が行なわれる。振動と音響のいずれに異常があった
ときも異常であると判定される。詳細は、図6〜図10
のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0054】図6は、非加工動作基準作成プログラムの
フローチャートである。
【0055】このプログラムは、図4に示す加工診断監
視プログラムの信号取得部210および基準演算部22
0を構成しており、非加工動作制御モードに対応する基
準波形情報が未だ作成されていないとき、あるいは非加
工動作制御モードに対応する基準波形情報を更新しよう
とするときにおいて、図1に示す加工制御装置20から
受け取った制御状態情報が、非加工動作制御モードによ
る制御を行なっていることを表わしており、かつその非
加工動作を構成する個別の動作と同期した各タイミング
信号を受信したときに実行される。
【0056】この図6に示すプログラムが実行される
と、図1に示す振動センサ及び音響センサからの振動波
形信号及び音響波形信号が測定され(ステップa1)、
振動波形信号及び音響波形信号のそれぞれについて逆フ
ィルタ係数が算出され(ステップa2)、その算出され
た逆フィルタ係数が、非加工動作制御モード、振動と音
響との別、非加工動作を構成する複数の個別動作のうち
の今回の個別動作に対応づけられて記憶される(ステッ
プa3)。この図6のプログラムは、タイミング信号と
同期して、非加工動作を構成する複数の個別動作の1つ
ずつについて実行され、これにより、非加工動作を構成
する複数の個別動作それぞれについての基準波形情報が
求められる。
【0057】図7は、加工動作基準作成プログラムのフ
ローチャートである。
【0058】このプログラムは、図6に示すプログラム
とともに、加工診断監視プログラム200(図4参照)
の信号取得部210および基準演算部220を構成して
おり、加工動作制御モードに対応する基準波形情報が未
だ作成されていないとき、あるいは加工動作制御モード
に対応する基準波形情報を更新しようとするときにおい
て、図1に示す加工制御装置20から受け取った制御状
態情報が加工動作制御モードによる制御を行なっている
ことを表わしており、かつその加工動作を構成する個別
の動作と同期した各タイミング信号を受信したときに実
行される。
【0059】この図7に示すプログラムの動作は、図6
のプログラムの動作と同様であり、この図7のプログラ
ムが実行されると、図1に示す振動センサおよび音響セ
ンサからの振動波形信号及び音響波形信号が測定され
(ステップb1)、振動波形信号および音響波形信号の
それぞれについて逆フィルタ係数が算出され(ステップ
b2)、その算出された逆フィルタ係数が、加工動作制
御モード、振動と音響との別、加工動作を構成する複数
の個別動作のうちの今回の個別動作に対応づけられて記
憶される(ステップb3)。この図7のプログラムは、
タイミング信号と同期して加工動作を構成する複数の個
別動作の1つずつについて実行され、これにより加工動
作を構成する手段の動作についての基準波形情報が求め
られる。
【0060】図8は、非加工動作異常検出プログラムの
フローチャートである。
【0061】このプログラムは、図4に示す加工診断監
視プログラムの信号取得部210および異常有無判別部
230を構成するものであり、図1に示す加工制御装置
20から受け取った制御状態情報が非加工動作制御モー
ドによる制御を行なっていることを表わしており、かつ
その非加工動作を構成する個々の動作と同期した各タイ
ミング信号を受信したときに実行される。ここでは、非
加工動作を構成する複数の個別動作をひととおり実行す
る間、その非加工動作を構成する個別動作の数と同じ回
数だけ、この図8の非加工動作異常検出プログラムが実
行されるが、この非加工動作は、何回の加工動作ごとに
繰り返し実行され、そのたびに、この図8の非加工動作
異常検出プログラムがその非加工動作を構成する個別動
作の数と同一回数実行される。
【0062】この図8に示す非加工動作異常検出プログ
ラムが実行されると、図1に示す振動センサおよび音響
センサからの振動波形信号および音響波形信号の測定が
行なわれ(ステップc1)、非加工動作制御モードに対
応するとともに今回の個別動作と同一の個別動作に対応
する基準波形情報が図5に示す基準記憶部350から読
み出され、それらに基づいて、振動と音響のそれぞれに
ついて異常検出が行なわれる(ステップc2)。ここで
の異常検出は、今回測定した信号に、基準波形情報とし
てあらかじめ求めておいた逆フィルタを作用させて残差
信号を求め、その残差信号のレベルに基づいた異常検出
が行なわれる。
【0063】このステップc2では、異常が、異常がな
いことを表わす‘異常なし’、程度の小さい異常があっ
たことを表わす‘異常(小)’、程度の大きい異常があ
ったことを表わす‘異常(大)’の3通りに検出され
る。
【0064】ステップc3では、その異常検出結果が判
定され、異常(大)のときは、図1の加工制御装置20
に向けて加工機械10を直ちに停止させるよう通知する
(ステップc4)。一方、異常(小)のときは、‘機械
異常(小)’が記憶されて異常(小)の発生が通知され
る。ここでの異常(小)の通知にあたっては、この加工
診断監視装置300の表示画面102a(図2参照)
に、加工機械に異常(小)があった旨表示してもよく、
あるいは、この加工診断監視装置300で直接にブザー
や警報ランプを駆動してオペレータに知らせてもよく、
あるいは、この加工診断監視装置200からは、加工機
械に異常(小)があった旨加工制御装置20(図1参
照)に通知し、加工制御装置20側で加工機械に異常
(小)が発生した旨オペレータに通知し、あるいは加工
機械に異常(小)が発生したときの制御モードに移行す
るようにしてもよい。また、異常なしのときは‘機械異
常なし’が記憶される。
【0065】図9は、加工動作異常検出プログラムのフ
ローチャートである。
【0066】このプログラムは、図8に示すプログラム
と共に、図4に示す加工診断監視プログラム200の信
号取得部210および異常有無判定部230を構成する
ものであり、図1に示す加工制御装置20から受け取っ
た制御状態情報が加工動作制御モードによる制御を行な
っていることを表わしており、かつその加工動作を構成
する各個別動作と同期した各タイミング信号を受信した
ときに実行される。ここでは、1回の加工動作ごとにそ
の加工動作を構成する個別動作の数と同じ回数だけ、こ
の図9の非加工動作異常検出プログラムが実行される。
【0067】この図9に示す非加工動作異常検出プログ
ラムが実行されると、図1に示す振動センサおよび音響
センサからの振動波形信号及び音響波形信号の測定が行
なわれ(ステップd1)、加工動作制御モードに対応す
るとともに今回の個別動作と同一の個別動作に対応する
基準波形情報が、図5に示す基準記憶部350から読み
出され、それらに基づいて、振動と音響のそれぞれにつ
いて異常検出が行なわれる(ステップd2)。ここでの
異常検出は、今回測定した信号に、基準波形情報として
あらかじめ求めておいた逆フィルタを作用させて残差信
号を求め、その残差信号のレベルに基づいた異常検出が
行なわれる。
【0068】このステップd2では、図8のフローチャ
ートのステップc2における異常検出の場合と同様、異
常の検出として異常がないことを表わす‘異常なし’、
程度の小さい異常があったことを表わす‘異常
(小)’、程度の大きい異常があったことを表わす‘異
常(大)’の3通りに検出される。
【0069】ステップd3では、その異常検出結果が判
定され、異常(大)のときは、図1の加工制御装置20
に向けて加工機械10を直ちに停止させるよう通知する
(ステップd4)。一方、‘異常(小)’ときは、前回
の非加工動作において‘機械異常(小)’が記憶されて
いたか否かが判定され(ステップd5)、‘機械異常
(小)’ が記憶されていない(‘機械異常なし’が記
憶されていた)ときは、加工不良が通知され、今回の加
工不良が履歴情報として記憶される。履歴情報として記
憶するのは、後の不良品解析に役立てるためである。
【0070】ここで、この加工不良の通知にあたって
は、図8のステップc7における通知と同様、この加工
診断監視装置300の表示画面102a(図2参照)
に、材料の加工に異常(小)があった旨表示してもよ
く、あるいは、この加工診断監視装置300で直接にブ
ザーや警報ランプを駆動してオペレータに知らせてもよ
く、あるいは、この加工診断監視装置200からは、材
料の加工に異常(小)があった旨加工制御装置20(図
1参照)に通知し、加工制御装置20側で材料の加工に
異常(小)が発生した旨オペレータに通知し、あるいは
材料の加工に異常(小)が発生したときの制御モードに
移行するようにしてもよい。
【0071】ステップd3において‘異常なし’と判定
され、あるいはステップd5において‘機械異常(小)
‘ありと判定されたときは、そのままこの図9のルーチ
ンを終了する。
【0072】図10は、図8,図9双方の異常検出プロ
グラムに代えて採用することができる異常検出プログラ
ムのフローチャートである。
【0073】このプログラムは、図4に示す加工診断監
視プログラム200の信号取得部210および異常有無
判別部230を構成するものであり、図1に示す加工制
御装置20から受け取った制御状態情報が加工動作制御
モードによる制御を行なっていることを表わしており、
かつその加工動作を構成する個々の個別動作と同期した
各タイミング信号を受信したときに実行される。ここで
は、1回の加工動作ごとにその加工動作を構成する個別
動作の数と同じ回数だけ、この図10の加工動作異常検
出プログラムが実行される。
【0074】この図10に示す異常検出プログラムが実
行されると、図1に示す振動センサおよび音響センサか
らの振動波形信号および音響波形信号の測定が行なわれ
(ステップe1)、加工動作制御モードに対応するとと
もに今回の個別動作と同一の個別動作に対応する基準波
形情報が図5に示す基準記憶部350から読み出され、
それらに基づいて、振動と音響のそれぞれについて異常
検出が行なわれる(ステップe2)。ここでの異常検出
は、今回測定した信号に、基準波形情報としてあらかじ
め求めておいた逆フィルタを作用させて残差信号を求
め、その残差信号の大きさに基づいて異常検出が行なわ
れる。
【0075】このステップe2で行なわれる異常検出
は、図9の加工動作異常検出プログラムのステップd2
と同じであり、‘異常なし’、‘異常(小)’、‘異常
(大)’の3通りに検出される。
【0076】ステップe3では、その異常検出結果が判
定され、異常(大)のときは、図1の加工制御装置20
に向けて加工機械10を直ちに停止させるよう通知され
る(ステップe4)。一方、異常(小)のときは、図1
の加工制御装置20に向けて加工機械10に非加工動作
を行なわせるよう依頼し(ステップe5)、非加工動作
に切り換えられるまで待機し(ステップe6)、非加工
動作に切り換えられると、その非加工動作のうちの、加
工動作で異常(小)が検出された個別動作と同一の個別
動作実行のタイミングで、図1に示す振動センサおよび
音響センサからの振動波形信号及び音響波形信号が測定
され(ステップe7)、今回の個別動作と同一個別動作
に対応する非加工動作の基準波形情報(逆フィルタ)が
図5に示す基準記憶部350から読み出され、それらに
基づいて、振動と音響のそれぞれについて異常検出が行
なわれる(ステップe8)。ここでも、この異常検出
は、今回測定した信号に、基準波形情報としてのあらか
じめ求めておいた逆フィルタを作用させて残差信号を求
め、その残差信号のレベルに基づいた異常検出が行なわ
れる。
【0077】このステップe8でも、ステップe3と同
様、異常の検出として‘異常なし’、‘異常(小)’、
‘異常(大)’の3通りに検出される。
【0078】ステップe9ではその異常検出結果が判定
され、異常(大)の大きいときは、図1に示す加工制御
装置20に向けて加工機械10を直ちに停止させるよう
通知される(ステップe4)。一方、ステップ9で異常
なしと判定されたときは、加工不良があった旨通知さ
れ、今回の加工不良が履歴情報として記憶される。
【0079】ステップe3で異常なしと判定された場合
はそのままこのルーチンを抜ける。また、ステップe3
で異常(小)がある旨判定されてステップe9でも異常
(小)がある旨判定されると材料加工の不良ではなく、
加工機械自体のわずかな異常であるとみなされて、その
旨通知される。
【0080】このように、図8,図9のルーチン、ある
いは図10のルーチンによれば、材料加工の良、不良
を、高精度に判定することができ、またそれと同時に加
工機械自体の異常も判定することができる。
【0081】図11は、本発明の具体的な適用例を示す
模式図である。
【0082】図11には、加工機械の一例として、NC
マシニングセンタ制御装置20Aにより制御されるNC
マシニングセンタ10Aが示されている。
【0083】NCマニシングセンタ制御装置20Aは、
コンピュータ、PCL、専用機などで構成されており、
NCマシン10Aに向けて、通常の加工動作のほか、診
断用NCテストプログラムに基づく非加工動作を指示す
る。これらの加工動作、非加工動作には、3軸ボールネ
ジの、正逆転させながらの位置や速度の変更、主軸回転
数の変更、ツール交換などの動作が含まれる。NCマシ
ニングセンタ10Aには、音響センサが内蔵された集音
器が設備されている。
【0084】加工機械、加工品質音響監視装置30A
は、制御状態情報から診断対象マシニングセンタの動作
状態を知り、その動作状態に同期して、所定の診断対象
動作(機械作動および材料加工)実行のタイミングを正
確に見出し、音響測定を実行する。加工機械および加工
作業正常時の音響情報を基準(正常)値とし記憶し、別
の時点で測定した同タイミングの音響情報と比較する。
【0085】NCマシニングセンタ10Aの診断対象部
位毎に個別音響で判定するので、異常部位の特定も可能
である。また材料加工時の任意のタイミングの加工音を
正常加工音と比較して加工状態の良否判定をリアルタイ
ムで実行することができる。
【0086】次に、逆フィルタおよびその逆フィルタを
用いた異常の有無の検出方法について説明する。
【0087】任意の時系列信号は、適当な線型系に白色
雑音を入力したときの出力と見なすことができる。与え
られた時系列信号から対応する線型系を決定すること
は、線型予測分析と呼ばれ、確立した手法が存在する。
通常そのようにして求められるものに、自己回帰モデル
(ARモデル)がある。これは標本化、離散化された時
系列信号をX(n)、n=1、2、・・・ とする時、第n
時点の信号X(n)をそれ以前のM個の時点のデータか
ら次のようにして決定するものである。
【0088】
【数1】
【0089】ここでe(n)は線型系への仮想的な入力
信号で、白色雑音である。時系列信号が与えられた時、
そのデータから係数の組{Ak }を求めることによ
り、その時系列信号に対する自己回帰モデルが決定され
る。
【0090】いま係数の組{Ak }が求まった時、時
系列信号データ{X(n)}を用いてY(n)を次のよ
うに定義する。この時Y(n)はX(n)の線型予測値
といわれる。
【0091】
【数2】
【0092】そこで次のような量を計算すると、
(1)、(2)式から、 X(n)−Y(n)=e(n) …(3) となり、残差は白色雑音となる。つまり、第n時点の時
系列信号データX(n)から、それ以前のMケのデータ
から求めた予測値Y(n)を減じると、入力の白色雑音
が得られる。ここでは、X(n)から予測値Y(n)を
減じて残差e(n)を求めることを、逆フィルタを作用
させると称している。このようにある時系列信号を適切
な自己回帰モデルで表すことができれば、それを用いて
構成された逆フィルタを元の時系列信号に作用させるこ
とにより、白色雑音を得る。すなわち入力信号は逆フィ
ルタにより、白色化される。この場合、入力時系列信号
は逆フィルタの設計時に用いた信号そのものでなくても
よく、その自己回帰モデルが同一のものすなわち同じ特
性の信号であれば、出力として白色化された信号を得る
ことができる。ただし、時系列信号の特性が設計に用い
たそれと異なっていた場合には、逆フィルタを作用させ
ても白色化はされず、白色雑音は得られない。
【0093】そこで、正常時の作動音や振動等(作動音
等)を担持する第1の時系列信号を用いて、逆フィルタ
を予め構成しておき、任意の時点で作動音等を担持する
新たな第2の時系列信号を得、この第2の時系列信号に
逆フィルタを作用させて出力を監視することにより、正
常時とは異なる時系列信号(残差信号)を検出すること
が出来る。
【0094】本実施形態では、具体的には、以下の信号
処理方法を採用することができる。
【0095】先ず、図5の基準演算部320において、
設備が正常な状態にあるときに得られた音信号データあ
るいは振動信号データを1024点用いて、FFT(高
速フーリェ変換)を行い、それから電力スペクトルを求
める。次にそれをIFFT(逆高速フーリェ変換)して
自己相関関数を求め、それを用いてLevinsonの
アルゴリズム(例えば三上著「ディジタル信号処理入
門」CQ出版発行参照)により計算し、逆フィルタの係
数{Ak}を求める。
【0096】その後、異常有無判定部330では、その
逆フィルタを作用させて残差信号が求められるが、その
残差信号を求めるための演算は、本実施形態では、係数
{a[k]}を用いて移動平均計算により行なわれる。
【0097】ここでは残差信号のパワーの移動平均を求
めるために、まず残差信号の時系列から、128データ
を取り出し、FFT、パワースペクトル計算、IFFT
を経て自己相関関数を求め、その原点のピーク値からパ
ワーを求める。その後データの始点を50点ずつずらし
ながら、パワーを順次求める。
【0098】逆フィルタとしては、一例として、次数M
=27、係数{a[k]}は、表1のものが採用される。
【0099】
【表1】a[ 0]= 1.000000 a[ 1]=−2.887330 a[ 2]= 3.947344 a[ 3]=−3.535249 a[ 4]= 2.447053 a[ 5]=−1.620133 a[ 6]= 1.315352 a[ 7]=−1.268161 a[ 8]= 0.937471 a[ 9]=−0.380573 a[10]=−0.040919 a[11]= 0.284076 a[12]=−0.353665 a[13]= 0.397849 a[14]=−0.533185 a[15]= 0.501902 a[16]=−0.238178 a[17]=−0.003048 a[18]= 0.192420 a[19]=−0.166854 a[20]=−0.010498 a[21]= 0.061383 a[22]= 0.017323 a[23]=−0.014146 a[24]=−0.131247 a[25]= 0.239157 a[26]=−0.242444 a[27]= 0.115678
【0100】図12〜図15は正常状態にある設備から
得られる波形の一例を示すものであり、図12は正常状
態にある設備から採取された音信号の信号波形、図13
はこの音信号に逆フィルタを作用させた後の残差信号の
信号波形、図14はこの残差信号の電力スペクトル、図
15は残差信号の電力の移動平均を示している。
【0101】図16〜図19は、設備が異常状態にある
ときに得られた波形の一例を示すもので、各図は、それ
ぞれ図12〜図15と同じ形式の信号波形を示してい
る。正常状態及び異常状態にある設備からそれぞれ得ら
れた音信号の波形を示す図12及び図16を直接比較し
ても、これらから直ちに正常・異常を判断することは困
難である。しかし、これらに逆フィルタを作用させて得
られた残差信号を示す図13及び図17相互を分析する
ことにより、正常・異常の判断が可能となる。
【0102】図13及び図17を比較すると容易に理解
できるように、設備が正常状態にあるときは、残差信号
の振幅は極めて小さいが、これと比較し、設備が異常状
態になるとその振幅は極めて大きくなる。従って、残差
信号における電力の最大値を基準として正常・異常の判
断が可能となる。例えば設備が正常状態にあるときに得
られた信号の最大電力よりも10dB以上大きな残差信
号の振幅を有する場合を異常、これ未満の残差信号の振
幅を有する場合を正常と判定することで、正常・異常の
判断を行なうことができる。
【0103】また、図14及び図18に示されたよう
に、残差信号をフーリエ変換して得られたスペクトルに
おいては、異常が発生すると電力スペクトルの増大が生
ずる。例えば、図14の電力のピークは100dB以下
であるが、図18においては電力のピークはほぼ120
dBに達している。
【0104】更に、残差信号の電力の移動平均を示す図
15及び図19相互の比較を行うと、異常によってこの
移動平均が増大することがわかる。例えば、設備が正常
状態にあるときの移動平均の最大値よりも20dB以上
大きな移動平均データを示す場合は異常、これ未満のデ
ータを示す場合は正常と判定できる。この方法を採用す
ると、異常の有無の判定が特に容易となり、短時間での
異常検出が可能であるため、現場における実時間的な検
出を行うことができて、特に好適である。なお、異常の
種類によっては、電力の移動平均の分析よりも上記電力
スペクトルの分析による検出の方が、より正確に欠陥の
存在を検出できる。
【0105】以上説明した実施形態は、本発明にいう基
準波形情報として逆フィルタを作成しておき、残差信号
を求めてその残差信号に基づいて異常の有無の検出を行
なうものであるが、本発明は必ずしもこの検出方法を採
用する必要はなく、例えば前述したスペクトル解析の手
法や、統計的推定又は検定を行なう手法を採用してもよ
い。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
材料加工の良、不良を、加工機械の異常とは区別して正
確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工診断監視システムを示す概念図で
ある。
【図2】本発明の加工診断監視装置の一実施形態として
動作する診断用コンピュータの外観斜視図である。
【図3】図2に示す診断用コンピュータのハードウェア
構成図である。
【図4】本発明の一実施形態としての加工診断監視プロ
グラムの構成を示す図である。
【図5】本発明の加工診断監視装置の一実施形態の機能
ブロック図である。
【図6】非加工動作基準作成プログラムのフローチャー
トである。
【図7】加工動作基準作成プログラムのフローチャート
である。
【図8】非加工動作異常検出プログラムのフローチャー
トである。
【図9】加工動作異常検出プログラムのフローチャート
である。
【図10】図8,図9双方の異常検出プログラムに代え
て採用することができる異常検出プログラムのフローチ
ャートである。
【図11】本発明の具体的な適用例を示す模式図であ
る。
【図12】正常状態にある設備から得られた音信号の波
形図である。
【図13】図12の信号に逆フィルタを作用させて得ら
れた信号波形図である。
【図14】図13の信号から得られた電力スペクトル図
である。
【図15】図13の信号から得られた電力の移動平均を
示す図である。
【図16】異常状態にある設備から得られた音信号の波
形図である。
【図17】図16の信号に逆フィルタを作用させて得ら
れた信号波形図である。
【図18】図17の信号から得られた電力スペクトル図
である。
【図19】図17の信号から得られた電力の移動平均を
示す図である。
【符号の説明】
10 加工機械 20 加工制御装置 30 加工診断監視装置 105 CD−ROM 200 加工診断監視プログラム 210 信号取得部 220 基準演算部 230 異常有無判定部 300 加工診断監視装置 310 信号取得部 320 基準演算部 330 異常有無判定部 340 タイミング取得部 350 基準記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C029 CC01 5H223 AA06 BB04 CC03 EE06 EE30 FF04 5H269 AB01 BB11 GG03 MM07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御に応じて動作して材料の加工を行な
    う加工機械を制御する加工制御装置と、該加工制御装置
    に組み込まれあるいは該加工制御装置と連携して前記加
    工機械による材料の加工を監視し、該加工機械により加
    工された材料の加工の良、不良を診断する加工診断監視
    装置とを備えた加工診断監視システムにおいて、 前記加工制御装置は、前記加工機械を材料加工用に動作
    させる加工動作制御モードと、前記加工機械を材料加工
    用に動作させている時間以外の時間に動作させる非加工
    動作制御モードとの2つの制御モードで前記加工機械の
    動作を制御するものであって、 前記加工診断監視装置は、 前記加工機械から得られる、所定の物理量を担持する時
    系列信号を取得する信号取得部と、 前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前記加工動
    作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
    グにおける基準用時系列信号と前記加工機械が前記非加
    工動作制御モードによる制御を受けて動作しているタイ
    ミングにおける基準用時系列信号とのそれぞれについて
    各制御モードそれぞれに対応する各基準波形情報を求め
    る基準演算部と、 前記基準演算部で求められた各基準波形情報を、各制御
    モードに対応づけて記憶しておく基準記憶部と、 前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前記加工動
    作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
    グにおける診断用時系列信号と、前記基準記憶部に記憶
    されている、前記加工動作制御モードに対応する基準波
    形情報とに基づいて異常を検出する加工動作異常検出モ
    ードと、前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前
    記非加工動作制御モードによる制御を受けて動作してい
    るタイミングにおける診断用時系列信号と、前記基準記
    憶部に記憶されている、前記非加工動作制御モードに対
    応する基準波形情報とに基づいて異常を検出する非加工
    動作異常検出モードとを有し、前記加工動作異常検出モ
    ードにおいて異常が検出されるとともに前記非加工動作
    異常検出モードにおいて異常が検出されなかった場合
    に、前記加工機械により加工された材料の加工が不良で
    あると判定する加工不良有無判定部とを備えたことを特
    徴とする加工診断監視システム。
  2. 【請求項2】 前記加工不良有無判定部は、前記非加工
    動作異常検出モードによる異常検出を所定のタイミング
    ごとに繰り返し実行するものであって、該加工不良有無
    判定部は、前記加工動作異常検出モードによる異常が検
    出されたときにおいて、直前の非加工動作異常検出モー
    ドにおいて異常が検出されていなかった場合に、前記加
    工機械により加工された材料の加工が不良であると判定
    するものであることを特徴とする請求項1記載の加工診
    断監視システム。
  3. 【請求項3】 前記加工不良有無判定部は、前記加工動
    作異常検出モードによる異常が検出されたことを受けて
    前記非加工動作異常検出モードによる異常検出を実行
    し、該非加工動作異常検出モードにおいて異常が検出さ
    れなかった場合に、前記加工機械により加工された材料
    の加工が不良であると判定するものであることを特徴と
    する請求項1記載の加工診断監視システム。
  4. 【請求項4】 前記加工制御装置は、前記非加工動作制
    御モードによる制御を行なうにあたり、加工されるべき
    材料の有無の相違を除き、前記加工機械に、前記加工動
    作制御モードによる制御における前記加工機械の動作と
    同一の動作を含む動作を行なわさせるものであることを
    特徴とする請求項1記載の加工診断監視システム。
  5. 【請求項5】 前記加工不良有無判定部は、前記加工機
    械により加工された材料の加工の良、不良の判定を行な
    うと共に前記非加工動作異常検出モードによる異常検出
    結果に基づいて、前記加工機械自体の正常、異常を判定
    するものであることを特徴とする請求項1記載の加工診
    断監視システム。
  6. 【請求項6】 前記基準演算部は、前記基準用時系列信
    号に基づいて、該基準用時系列信号を得たときの制御モ
    ードに対応する逆フィルタを求める演算を含む演算によ
    り、前記基準波形情報を求めるものであり、 前記加工不良有無判定部は、前記診断用時系列信号に、
    該診断用時系列信号を得たときの制御モードと同一の制
    御モードに対応する逆フィルタを作用させることによ
    り、残差信号を求める演算を含む演算を行ない、該演算
    の結果に基づいて、材料加工の良不良を判定するもので
    あることを特徴とする請求項1記載の加工診断監視シス
    テム。
  7. 【請求項7】 制御に応じて動作して材料の加工を行な
    う加工機械を制御する加工制御装置に組み込まれあるい
    は該加工制御装置と連携して前記加工機械による材料の
    加工を監視し、該加工機械により加工された材料の加工
    の良、不良を診断する加工診断監視装置において、 前記加工制御装置は、前記加工機械を材料加工用に動作
    させる加工動作制御モードと、前記加工機械を材料加工
    用に動作させている時間以外の時間に動作させる非加工
    動作制御モードとの2つの制御モードで前記加工機械の
    動作を制御するものであって、 前記加工診断監視装置は、 前記加工機械から得られる、所定の物理量を担持する時
    系列信号を取得する信号取得部と、 前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前記加工動
    作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
    グにおける基準用時系列信号と前記加工機械が前記非加
    工動作制御モードによる制御を受けて動作しているタイ
    ミングにおける基準用時系列信号とのそれぞれについて
    各制御モードそれぞれに対応する各基準波形情報を求め
    る基準演算部と、 前記基準演算部で求められた各基準波形情報を、各制御
    モードに対応づけて記憶しておく基準記憶部と、 前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前記加工動
    作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
    グにおける診断用時系列信号と、前記基準記憶部に記憶
    されている、前記加工動作制御モードに対応する基準波
    形情報とに基づいて異常を検出する加工動作異常検出モ
    ードと、前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前
    記非加工動作制御モードによる制御を受けて動作してい
    るタイミングにおける診断用時系列信号と、前記基準記
    憶部に記憶されている、前記非加工動作制御モードに対
    応する基準波形情報とに基づいて異常を検出する非加工
    動作異常検出モードとを有し、前記加工動作異常検出モ
    ードにおいて異常が検出されるとともに前記非加工動作
    異常検出モードにおいて異常が検出されなかった場合
    に、前記加工機械により加工された材料の加工が不良で
    あると判定する加工不良有無判定部とを備えたことを特
    徴とする加工診断監視装置。
  8. 【請求項8】 コンピュータ内で実行され、該コンピュ
    ータを、制御に応じて動作して材料の加工を行なう加工
    機械を制御する加工制御装置に組み込まれあるいは該加
    工制御装置と連携して前記加工機械による材料の加工を
    監視し、該加工機械により加工された材料の加工の良、
    不良を診断する加工診断監視装置として動作させる加工
    診断監視プログラムにおいて、 前記加工制御装置は、前記加工機械を材料加工用に動作
    させる加工動作制御モードと、前記加工機械を材料加工
    用に動作させている時間以外の時間に動作させる非加工
    動作制御モードとの2つの制御モードで前記加工機械の
    動作を制御するものであって、 前記加工診断監視プログラムは、 前記加工機械から得られる、所定の物理量を担持する時
    系列信号を取得する信号取得部と、 前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前記加工動
    作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
    グにおける基準用時系列信号と前記加工機械が前記非加
    工動作制御モードによる制御を受けて動作しているタイ
    ミングにおける基準用時系列信号とのそれぞれについて
    各制御モードそれぞれに対応する各基準波形情報を求め
    る基準演算部と、 前記基準演算部で求められた各基準波形情報を、各制御
    モードに対応づけて記憶しておく基準記憶部と、 前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前記加工動
    作制御モードによる制御を受けて動作しているタイミン
    グにおける診断用時系列信号と、前記基準記憶部に記憶
    されている、前記加工動作制御モードに対応する基準波
    形情報とに基づいて異常を検出する加工動作異常検出モ
    ードと、前記信号取得部で得られる、前記加工機械が前
    記非加工動作制御モードによる制御を受けて動作してい
    るタイミングにおける診断用時系列信号と、前記基準記
    憶部に記憶されている、前記非加工動作制御モードに対
    応する基準波形情報とに基づいて異常を検出する非加工
    動作異常検出モードとを有し、前記加工動作異常検出モ
    ードにおいて異常が検出されるとともに前記非加工動作
    異常検出モードにおいて異常が検出されなかった場合
    に、前記加工機械により加工された材料の加工が不良で
    あると判定する加工不良有無判定部とを備えたことを特
    徴とする加工診断監視プログラム。
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