JP3884090B2 - モノエチレン性不飽和ジカルボン酸の水溶性ポリマーを調製するための水性方法 - Google Patents

モノエチレン性不飽和ジカルボン酸の水溶性ポリマーを調製するための水性方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、1種又はそれ以上のモノエチレン性不飽和ジカルボン酸モノマー約50 − 100重量%及び1種又はそれ以上の任意の他の水溶性モノエチレン性不飽和モノマー0 − 約50重量%からつくられる水溶性ポリマーを調製するための改良された水性ラジカル付加重合法に関するものである。詳しくは、本発明は、ポリマー生成物の総重量を基準として、未反応ジカルボン酸モノマーを約1.5重量%未満含むポリマー生成物を製造し、且つ重合反応時間が約6時間未満である効率の良い方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
本明細書において「ジカルボン酸モノマー」と呼称するモノエチレン性不飽和ジカルボン酸モノマーと、「任意の他の水溶性モノマー」と呼称する任意の他の水溶性モノエチレン性不飽和モノマーとからつくられる水溶性ポリマーは、水循環システムにおける、スケール抑制剤(scale inhibitors)、解膠剤、分散剤として、及び洗浄及び清浄配合物(detergents and cleaning formulations)における、沈積物防止剤(incrustation inhibitors)、ビルダー、抗皮膜形成剤(antifilming agents)、金属イオン封鎖剤、および分散剤として有用である。
【0003】
水性システムにおけるラジカル付加重合によってこれらの水溶性ポリマーを調製する多くの方法が公知である。しかしながら、これらのポリマーをつくる際に生起する共通の問題は、ラジカル付加重合において、例えばマレイン酸のようなジカルボン酸モノマーの反応が、例えばアクリル酸のような他のモノマーに比べて遅いことである。ジカルボン酸モノマーの遅い反応性を補償するために、これらのポリマーを製造するために開発された1つの方法は、本明細書において「ヤング(Yang)」と呼称するヤングによる米国特許第4,659,793号に記載されている。ヤングは、部分的に中和されたジカルボン酸モノマーと水との「ヒール(heel)」又は溶液をまず最初につくる方法を開示している。次に、非ジカルボン酸モノマーと開始剤とをヒール中にゆっくりと供給し、少なくとも1種の金属イオンの存在下で重合を行う。しかしながら、ヤングにおいては、非ジカルボン酸モノマー及び開始剤の好ましい供給時間は5 − 7時間であり、この方法は、ジカルボン酸モノマーを55重量%未満含むポリマーの製造に限定されている。
【0004】
本明細書で「デンチィンガー(Denzinger )」と呼称しているデンチィンガーらによる独国特許出願DE 40 08 696 A1号は、ジカルボン酸モノマーを65重量%より多い量で含むポリマーを製造するもう1つの「ヒール」方法を開示している。デンチィンガーでは、水溶性エチレン性不飽和モノマーと開始剤とを、部分的に中和されたジカルボン酸モノマーのヒールへと加える。デンチィンガーは、ポリマー生成物の総重量を基準として、残留ジカルボン酸モノマーが1.5重量%未満となるようにするには、すべてのモノマーにおける酸基の最終全中和度が52 − 70%、好ましくは55 − 65%であることが必要である。しかしながら、デンチィンガーの主たる短所は、実施例における開始剤及びエチレン性不飽和モノマーの供給時間が約6時間であり、供給完了後の保持時間が約1 − 2時間であり、総重合反応時間が7 − 8時間であるという点にある。
【0005】
結論として、ジカルボン酸モノマーを約50−100重量%含み、ポリマー生成物における未反応ジカルボン酸モノマーの量が、ポリマー生成物の総重量を基準として、約1.5重量%未満である水溶性ポリマーを製造することが、本発明の目的である。また、約6時間未満まで重合時間を短縮し、尚且つ未反応ジカルボン酸モノマーを約1.5重量%未満有するポリマー生成物を得ることは、本発明のもう1つの目的である。
【0006】
即ち、我々は、
a)4 − 10個の炭素原子を含む少なくとも1種のモノエチレン性不飽和ジカルボン酸モノマーを含む反応混合物であって、該反応混合物に加えられるジカルボン酸モノマーの総量は、モノマーの総重量を基準として約50 − 100重量%である反応混合物を作り;
b)ジカルボン酸モノマー1モル当たり約0.9 − 約2.1当量モルの量で、反応混合物に対して少なくとも1種の塩基を加え;
c)少なくとも1種の金属促進剤を反応混合物に加え;
d)少なくとも1種の水溶性開始剤を反応混合物に加え;
e)1種又はそれ以上の任意の他の水溶性モノエチレン性不飽和モノマーを、任意の他の水溶性モノマーの総量がモノマーの総重量を基準として約0 − 50重量%である量で反応混合物に供給し;
f)重合中、反応混合物を、約80℃ − 約140℃の反応温度に保ち;
g)重合中、反応混合物を、約40 − 約65重量%の反応固形分に保ち;
h)6時間未満の重合反応時間でモノマーを重合させ;及び
i)ポリマー生成物の総重量を基準として、残留ジカルボン酸モノマーを1.5重量%未満含むポリマー生成物を回収する、
水溶性ポリマー生成物を調製するための水性ラジカル付加重合法を発見した。
【0007】
我々は、少なくとも1種のジカルボン酸モノマー約50重量%又はそれ以上から形成される水溶性ポリマーを製造するための、改良された効率の良い水性重合法を発見した。この改良方法は、いくつもの工程変数を組合せ且つ調整することによって、未反応ジカルボン酸モノマーを約1.5重量%未満含む水溶性ポリマー生成物を、約6時間又はそれ未満の重合反応時間で製造することができる。工程変数は、1)重合中における、ジカルボン酸1モル当たりの反応混合物中に存在する塩基の量、2)重合中における、反応混合物中の金属促進剤の存在、3)重合中における反応固形分の重量%、及び4)反応温度である。これらの工程変数に加えて、重合中に、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーを反応混合物に対して加える方法によって、重合反応時間の短縮と、ポリマー生成物における未反応ジカルボン酸モノマーレベルの低下とが促進される。
【0008】
「反応固形分(percent reaction solids )」とは、反応混合物に加えられた固形分の総重量を反応混合物の総重量で割って100を掛けた値を意味している。反応混合物における固形分の総重量は、ジカルボン酸モノマー及びその塩、任意の他の水溶性モノマー、固体開始剤、固体金属促進剤、及び反応混合物に加えられる任意の他の固形分の重量の和である。「重合反応時間」とは、反応混合物に開始剤及びモノマーを供給するのに要する時間と、全ての反応保持時間との合計時間を意味している。反応保持時間とは、供給を完了した後、反応混合物を、モノマーを更に重合させるために重合条件下で保持時間である。
【0009】
本発明の方法では、a)ジカルボン酸モノマーの水性反応混合物をつくり、b)少なくとも1種の塩基を反応混合物に加え、c)少なくとも1種の金属促進剤を反応混合物に加え、d)1種又はそれ以上の水溶性開始剤と、1種又はそれ以上の任意の他の水溶性モノマーとを反応混合物に供給して、反応混合物を重合させ、及びe)反応混合物の温度を約80℃ − 約140℃に保つ。
【0010】
本発明の方法では、まず最初に、ジカルボン酸モノマーの水性反応混合物をつくる。好ましくは、1種又はそれ以上の開始剤及び1種又はそれ以上の任意の水溶性モノマーを供給する前に、すべてのジカルボン酸モノマーを反応混合物に加える。しかしながら、所望ならば、反応混合物に加えられるジカルボン酸モノマーの総量の約20 − 約50重量%を、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーと共に反応混合物に供給することができる。
【0011】
本発明方法で用いることができるジカルボン酸モノマーとしては、1分子当たり4 − 約10個、好ましくは約4 − 約6個の炭素原子を含むモノエチレン性不飽和ジカルボン酸、及びシスジカルボン酸の無水物が挙げられる。適当なジカルボン酸モノマーの例としては、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、シトラコン酸、アルファ−メチレングルタル酸、及び例えば無水マレイン酸、シス−3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物のようなシスジカルボン酸の無水物、及びそれらの組合せが挙げられる。これらのモノマーの中では、無水マレイン酸及びマレイン酸が最も好ましい。モノマーの総重量を基準として、ジカルボン酸モノマーの重量%は、約50 − 100重量%、好ましくは約60−100重量%、更に好ましくは約70 − 約100重量%、及び最も好ましくは約85 − 100重量%であることができる。
【0012】
反応混合物には、1種又はそれ以上の塩基も加えられる。一般的に、本発明方法にとって、ジカルボン酸モノマー1モル当たり約0.90 − 約2.10当量モルの塩基を加えるべきである。「当量」とは、酸1モルと反応する活性塩基のモル数を意味している。全体として、ジカルボン酸モノマー1モル当たりに加えられる塩基の好ましい当量モルは、約0.90 − 約1.80;更に好ましくは約0.95 − 約1.65、及び最も好ましくは約1.00 − 約1.60である。
【0013】
しかしながら、ここに示した範囲内において反応混合物に加えられる塩基の量は、ポリマー生成物において所望されるジカルボン酸モノマーの重量%に左右される。一般的に、ポリマー生成物におけるジカルボン酸モノマーの所望の重量%が増加するにつれて、ジカルボン酸モノマー1モル当たりに加えられる塩基の量を上記の範囲内で減少させるべきである。例えば、モノマーの総重量を基準として、ジカルボン酸モノマー100 − 約70重量%から形成されるポリマー生成物を製造する際には、ジカルボン酸モノマー1モル当たり、塩基を約0.90−約1.70当量モル加えるべきである。ジカルボン酸モノマー約50 − 約70重量%から形成されるポリマー生成物を製造する際には、ジカルボン酸モノマー1モル当たり、塩基を約1.20 − 約2.10当量モル加えるべきである。
【0014】
反応混合物に加えられる1種又はそれ以上の塩基は、例えば水酸化アンモニウム、あるいは例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又は水酸化リチウムのようなアルカリ金属塩基であることができる。好ましくは、塩基は水酸化ナトリウムである。塩基は、固体又は液体として反応混合物に加えることができる。
【0015】
本発明方法の好ましい態様では、開始剤及びモノマーの供給を始める前に、すべての塩基を反応混合物に加える。ここで「モノマー」とは、ジカルボン酸モノマー及び任意の他の水溶性モノマーの双方を含む。この好ましい態様では、ジカルボン酸モノマーの反応混合物をつくった直後に、塩基を反応混合物に加えることができる。別法として、反応混合物をつくる前に、塩基をジカルボン酸モノマーに加えることができる。例えば、水酸化ナトリウムでマレイン酸を中和することによって形成されるマレイン酸二ナトリウムを、マレイン酸と水との反応混合物と組合せることができる。
本発明方法のもう1つの態様では、反応混合物に加えられる塩基の総モル数の最大約50重量%までを、開始剤及びモノマーの供給と共に加えることができる。この態様では、塩基を、反応混合物に別途供給することができ、あるいは1種又はそれ以上のモノマー供給物に加えることもできる。
【0016】
少なくとも1種の金属促進剤が反応混合物に加えられる。金属促進剤によって、ジカルボン酸モノマーのポリマー生成物への転化が促進される。本発明において有用な金属促進剤としては、例えばコバルトの塩、鉄の塩、銅の塩、セリウムの塩、ニッケルの塩、マンガンの塩、モリブデンの塩、ジルコニウムの塩、バナジウムの塩、亜鉛の塩のような水溶性の遷移金属塩、及びそれらの組合せがある。有用な水溶性塩は、水溶液において金属イオンを発生させることができなければならない。その例としては、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、臭化物、酢酸塩、燐酸塩及びグルコン酸塩;例えば硫酸第一鉄七水和物、酢酸第一銅、酢酸第一鉄、酢酸マンガン、酢酸第二銅、塩化第一鉄及び塩化第二鉄、燐酸第一鉄及び燐酸第二鉄、塩化第一銅及び塩化第二銅、臭化第一銅及び臭化第二銅、硝酸第二銅、硫酸第二鉄、臭化マンガン、塩化マンガン、及びそれらの組合せが挙げられる。好ましい金属促進剤は、鉄及び銅の水溶性金属塩、及びそれらの組合せである。
【0017】
金属促進剤は、重合の異なる段階で、反応混合物に加えることができる。例えば、開始剤及びモノマーの供給を開始する前に、金属促進剤を反応混合物に加えるか、又は重合中に反応混合物の中に徐々に供給することができる。金属促進剤を反応混合物に供給する場合には、分離流として反応混合物に供給するか、又は別の流れに加えて反応混合物に供給することができる。金属促進剤を分離して供給する場合には、他の供給材料と同時に供給するか、又は他の供給材料とは異なる時間で開始又は終わるようにずらして供給することができる。金属促進剤の反応混合物における濃度は、モノマーの総重量を基準として、金属イオンが約0.25 − 約250ppmであるべきである。金属イオンの濃度は、好ましくは約1 − 約25ppmであり、最も好ましくは約3 − 約20ppmである。
【0018】
反応混合物を重合させるために、1種又はそれ以上の水溶性開始剤と、ポリマー生成物において所望ならば、1種又はそれ以上の任意の他の水溶性モノマーとを、別々に反応混合物に供給する。上述したように、他の任意の供給材料は、ジカルボン酸モノマーの総重量の約20 − 約50%のジカルボン酸モノマー、及び塩基の総モル数の50%以下の塩基を含むことができる。これらの他の任意の供給材料は、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーの供給物と同時に、反応混合物に対して供給することができる。
開始剤及び任意の他の水溶性モノマーを供給するのに必要な時間は、反応混合物に加えられる塩基の量、反応混合物に加えられる金属促進剤の量、重合中における反応固形分、及び反応温度のような工程変数に左右される。また、重合中に、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーを反応混合物に加える方法も、重合反応時間の短縮に寄与することができる。
【0019】
本発明方法にとって、一般的に、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーを供給するのに要する時間は、約2 − 約5時間である。好ましくは、供給時間は4時間未満であり、最も好ましくは3時間未満である。他の任意の供給物は、開始剤及び任意の水溶性モノマーの場合と同じか又はそれ未満の供給時間で反応混合物に供給することができる。開始剤及びモノマーの供給時間を増加させると、未反応ジカルボン酸モノマーの量が減少するが、重合反応時間が増加するので、加工コストは増大する。
開始剤及び任意の他の水溶性モノマーは、一般的には、同じ時間の間、同時に、別々の供給流れで、反応混合物に供給される。例えば、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーは、別々に且つ線形的に(一定の速度で)、3時間にわたって反応混合物に供給することができる。しかしながら、ジカルボン酸モノマーの転化を向上させるには、全開始剤供給の10重量%未満だけを、すべての他の供給が完了した後で供給するように、開始剤の供給を延長することが望ましい。
【0020】
本発明方法の好ましい態様では、ポリマー生成物において所望される場合には、開始剤及び任意の他の水溶性モノマーの一部を、いずれかの供給を開始する前に、反応混合物に加えることが望ましい。この添加によって、重合反応が始まり、ジカルボン酸モノマーの反応が促進されると考えられる。一般的に、この添加は、1)開始剤の総量の約5 − 約20重量%、好ましくは約10 − 約15重量%、及び2)任意の他の水溶性モノマーの総量の約10 − 約20重量%、好ましくは約10−約15重量%から成る。この添加の直後に、反応混合物の温度を急速に上げる。好ましくは、この添加から生じる発熱がおさまった後、供給を開始する。
反応混合物に加えられる、モノマーの総重量を基準とした、任意の他の水溶性モノマーの重量%は、0 − 約50重量%、好ましくは0 − 約40重量%、更に好ましくは約5 − 約30重量%、最も好ましくは約5 − 約15重量%であることができる。
【0021】
本発明方法において有用な任意の他の水溶性モノマーとしては、水溶性モノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマー及びそれらの塩、モノエチレン性不飽和のカルボキシル基非含有モノマー、及びそれらの組合せが挙げられる。モノエチレン性不飽和モノカルボン酸は、1分子当たり3 − 6個の炭素原子を含む。モノエチレン性不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、及びそれらの塩、及びそれらの組合せが挙げられる。最も好ましいモノエチレン性不飽和モノカルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの組合せである。
【0022】
モノエチレン性不飽和のカルボキシル基非含有モノマーとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びイソブチルメタクリレートのようなアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル;例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、及びヒドロキシプロピルメタクリレートのようなアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−第三ブチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アリルアルコール、スルホン酸アリル、ホスホン酸アリル、ホスホン酸ビニル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ホスホエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニル酢酸、スチレン、スルホン酸ビニル及びその塩、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、及びそれらの組合せが挙げられる。
【0023】
本発明方法にとって適当な水溶性開始剤は、任意の公知の水溶性ラジカル開始剤、水溶性レドックス開始剤、及びそれらの組合せである。反応混合物に加えられる開始剤の総量は、加えられるモノマーの総重量を基準として、約0.5 − 約25重量%であるべきである。一般的に、ジカルボン酸モノマーの重量%が増加するにつれて、用いる開始剤の量を、約0.5 − 約25重量%の範囲内で増加すべきである。例えば、ジカルボン酸モノマー約100 − 約70重量%から形成されるポリマー生成物を製造する際には、加えられるモノマーの総重量を基準として、開始剤を、好ましくは約2 − 約25重量%加えるべきである。ジカルボン酸モノマー約50 − 約70重量%から形成されるポリマー生成物を製造する際には、加えられるモノマーの総重量を基準として、開始剤を、好ましくは約1 − 約10重量%加えるべきである。
【0024】
適当なラジカル開始剤としては、過酸化水素、ある種のアルキルヒドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、過硫酸塩、ペルエステル、過炭酸塩、過燐酸塩、ケトンペルオキシド、及びアゾ開始剤、及びそれらの組合せが挙げられる。ラジカル開始剤の代表的な例としては、過酸化水素、第三ブチルヒドロペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過燐酸ナトリウム、過燐酸アンモニウム、第三アミルヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、2,2−アゾビス(シアノバレリアン酸)、及びそれらの組合せが挙げられる。好ましくは、ラジカル開始剤は、モノマーの総重量を基準として、約5 − 約20重量%で用いる。
【0025】
適当な水溶性レドックス開始剤としては、限定するものではないが、重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、過硫酸塩、次亜燐酸塩、イソアスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム及びそれらの組合せが挙げられる。レドックス開始剤は、モノマーの総重量を基準として、好ましくは約0.5 − 約20重量%、更に好ましくは約1.0 − 約15.0重量%の量で用いる。
本発明のポリマー生成物を製造する好ましい方法では、ラジカル開始剤とレドックス開始剤とを組合せたものが用いられる。開始剤の好ましい組合せは、例えば過酸化水素及び過硫酸ナトリウムのような過硫酸塩及び過酸化物の組み合わせである。
【0026】
6時間未満で、ポリマー生成物におけるジカルボン酸モノマーの割合を1.5重量%未満とするためには、重合中における反応固形分は、反応混合物の総重量を基準として、約40 − 約65重量%、好ましくは約50 − 約60重量%であるべきである。ジカルボン酸モノマーの重量%を50 − 100重量%の範囲で増加させるときには、反応固形分は、40 − 約65重量%の範囲で増加させるべきである。例えば、ジカルボン酸モノマー100 − 約70重量%から形成されるポリマー生成物を製造する際には、好ましくは、反応固形分は、約50−約65重量%であるべきである。ジカルボン酸モノマー約50 − 約70重量%から形成されるポリマー生成物を製造する際には、好ましくは、反応固形分は、約40 − 約55重量%であるべきである。
【0027】
重合中の反応混合物の温度は、反応混合物の沸点よりもわずかに低い温度に保つべきである。反応混合物の温度は、重合中、約80℃ − 約140℃、好ましくは約80℃ − 約110℃、更に好ましくは約92℃ − 約110℃であるべきである。反応混合物の圧力は、ほぼ大気圧から約40psigまでの圧力に維持すべきである。好ましくは、反応混合物の圧力は、大気圧に維持する。重合は、例えば空気または窒素又はアルゴンのような任意の不活性雰囲気の存在下で行うことができる。
【0028】
供給が完了したら、反応混合物を、任意に反応保持時間0 − 90分の間、約80℃−約140℃の反応温度において維持して、ジカルボン酸モノマーを更に転化させることができる。反応保持時間は、好ましくは60分未満であり、最も好ましくは30分未満である。
本発明方法は重合反応時間を、6時間未満、好ましくは5時間未満、及び最も好ましくは3.5時間未満とする。重合反応時間を増加させると、ジカルボン酸モノマーのポリマー生成物への転化は増大する。
重合完了時において、ポリマー生成物におけるジカルボン酸モノマーの残留レベルは、ポリマー生成物の総重量を基準として、1.5重量%未満、好ましくは1.1重量%未満、及び最も好ましくは0.9重量%未満であるべきである。
【0029】
重合後に、未反応モノマーを除去するのを助けることができる1種又はそれ以上の開始剤又は還元剤を添加することによって、残留モノマーのレベルを低下させることができる。好ましくは、開始剤又は還元剤の重合後の添加は、重合温度で又はそれ未満の温度で行う。一般的に、重合に適する開始剤のいずれも、ポリマー混合物の残留モノマー含有率を低下させるのに適する。
一般的に、ポリマー生成物の残留モノマー含有率を低下させるために加えられる開始剤又は還元剤のレベルは、モノマーの総重量を基準として、約0.5 − 約5.0重量%であり、好ましくは約1.0 − 約4.0重量%である。
【0030】
重合後に、ポリマー生成物を回収し、そのまま、または公知の方法によって分離してポリマー固体を単離して用いるか、又は水で希釈して固形分を40重量%未満に調整して用いることができる。望むならば、ポリマー生成物の過剰の開始剤を、例えばメタ重亜硫酸ナトリウム又はイソアスコルビン酸のような1種又はそれ以上の通常の還元剤で還元することができる。更に、例えば、ポリマー生成物のpHは、例えば水酸化ナトリウムのような通常の塩基を添加することによって調整することができる。
【0031】
本発明方法によって製造されたポリマー生成物の分子量は、分子量4500のポリ(アクリル酸)を相対基準とするゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定した場合、約500 − 約40,000,好ましくは約1000 − 約30,000、更に好ましくは約1000 − 約20,000、最も好ましくは約1,000 − 約10,000である。
【0032】
本発明方法によって製造された水溶性ポリマー生成物は、硬質表面の清浄または洗浄剤配合物;家庭用、工業用及び施設用(institutional )洗濯;及び手洗い及び自動の皿洗いに用いられる清浄組成物の添加剤として有用である。例えば本発明のポリマー生成物は、清浄及び洗浄配合物におけるビルダー、沈積物防止剤、再付着防止剤(antiredeposition agent)、皮膜形成防止剤、金属イオン封鎖剤、汚染除去剤、及び分散剤として用いることができる。
また、本発明のポリマー生成物は、水循環システム、例えば冷却水塔、ボイラー、水の脱塩プラント、砂糖回収プラント、油掘削井戸(oil drilling wells)、逆浸透装置、蒸気動力プラント、及び熱交換装置で用いられるシステムにおけるスケール抑制及び腐食防止にも有用である。
また、本発明のポリマー生成物は、例えば顔料、カオリンクレー、セラッミックス、炭酸カルシウム、ゼオライト、二酸化チタンのような無機粒子;例えばラテックス塗料及びラテックス艶出剤(latex glazes)のような水性エマルジョン;及び掘穿泥水(drilling muds )のための分散剤として用いることもできる。更にまた、製紙工程における分散剤としても有用である。
【0033】
特に、本発明のポリマー生成物は、例えば清浄及び洗浄配合物のような清浄組成物における添加剤として有用である。本発明のポリマー生成物を含む清浄及び洗浄配合物は、通常の物理的形態、例えば粉末、ビーズ、フレーク、バー、タブレット、ヌードル、液体、ペースト、スラリーなどのいずれの形態であることもできる。清浄及び洗浄配合物は、公知の方法で調製され且つ用いられる。清浄及び洗浄配合物は、通常は界面活性剤を基剤とし、任意には、沈殿剤又は金属封鎖ビルダーのいずれかを基剤とする。
【0034】
適当な界面活性剤は、例えばC8 −C12アルキルベンゼンスルホネート、C12−C16アルカンスルホネート、C12−C16アルキルスルフェート、C12−C16アルキルスルホスクシネート及びC12−C16硫酸化エトキシレート化アルカノールのような陰イオン性界面活性剤、及び例えばC6 −C12アルキルフェノールエトキシレート、C12−C20アルカノールアルコキシレート、及び酸化エチレンと酸化プロピレンとのブロックコポリマーのような非イオン性界面活性剤である。任意に、ポリアルキレンオキサイドの末端基をブロックして、ポリアルキレンオキサイドのフリーなOH基をエーテル化、エステル化、アセタール化及び/又はアミン化することができる。もう1つの改質は、ポリアルキレンオキサイドのフリーなOH基をイソシアネートと反応させることから成る。非イオン性界面活性剤としては、C4 −C18アルキルグルコサイド、及びアルコキシル化によってそれらから得ることができるアルコキシル化生成物、特にアルキルグルコサイドを酸化エチレンと反応させることによって得ることができるアルコキシル化生成物も挙げられる。洗浄剤において用いることができる界面活性剤は両性であることもでき、それらは石鹸であることができる。
【0035】
一般的に、界面活性剤は、清浄又は洗浄配合物のうちの2 − 50重量%、好ましくは5 − 45重量%を構成する。液体の清浄又は洗浄配合物は、通常は、成分として、配合物中に可溶又は少なくとも分散可能な液体または固体の界面活性剤を含む。この目的に適する界面活性剤は、液体ポリアルキレンオキサイド又はポリアルコキシル化化合物、粉末洗浄剤において用いることもできる生成物である。
清浄及び洗浄配合物において含まれる金属封鎖剤ビルダーとしては、例えばホスフェート類、代表的にはピロホスフェート、ポリホスフェート、及び特にトリポリ燐酸ナトリウムを挙げることができ、更にゼオライト、炭酸ナトリウム、ポリ(カルボン酸)、ニトリロ三酢酸、クエン酸、酒石酸、前記酸の塩、及びモノマー、オリゴマー又はポリマー性のホスフェートが挙げられる。
【0036】
清浄及び洗浄配合物の調製で用いられる各物質の量は、前記配合物の総重量を基準として、例えば炭酸ナトリウム85重量%以下、ホスフェート45重量%以下、ゼオライト40重量%以下、ニトリロ三酢酸及びホスフェート30重量%以下、及びポリカルボン酸30重量%以下である。ある液体洗浄剤の市場では、ビルダーの使用を、通常は、クエン酸及びその塩、又はシトレートと脂肪酸石鹸の組合せに限定しており、他の市場では、液体洗浄組成物に、中間レベルの石鹸を約15重量%、又はトリポリホスフェート約20重量%を混和させて、総合清浄効力を補助している。
【0037】
清浄組成物及び特に洗浄配合物に対する他の通常の添加剤は、30重量%以下の量で用いられる漂白剤;25重量%以下の量で用いられる例えばシリケートのような腐食防止剤;20重量%以下の量で用いられる転染防止剤;及び5重量%以下の量で用いられる灰色化防止剤(graying inhibitor )である。適当な漂白剤は、例えば過硼酸塩、過炭酸塩、又は例えばクロロイソシアヌレートのような塩素発生物質である。腐食防止剤として用いられる適当なシリケートは、例えば珪酸ナトリウム、二珪酸ナトリウム及びメタ珪酸ナトリウムである。適当な転染防止剤は、例えばポリ(ビニルピロリドン)である。灰色化防止剤は、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドキシプロピルメチルセルロース、及び分子量1,000 − 15,000を有する、ビニル酢酸とポリアルキレンオキサイドとのグラフトコポリマーである。清浄組成物及び特に洗浄配合物で用いられる他の通常の任意の添加剤は、蛍光増白剤、酵素及び香料である。また、粉末洗浄配合物は、例えば硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、又は硼酸ナトリウムのような不活性希釈剤を50重量%以下含むこともできる。洗浄配合物は無水であるか、又は水を少量、例えば10重量%以下で含むことができる。液体洗浄剤は、不活性希釈剤として水を80重量%以下含むことができる。
【0038】
本発明方法によって製造されたポリマー生成物の1種又はそれ以上を、所望の効果が得られるレベルで、清浄及び洗浄配合物を含む清浄組成物に加えることができる。一般的に、このポリマー生成物のレベルは、配合物の総重量を基準として、約0.5 − 約50重量%、好ましくは約1 − 約40重量%である。例えば、清浄及び洗浄配合物において、ポリマー生成物をビルダーとして用いる場合、配合物におけるレベルは、配合物の総重量を基準として、約5 − 約40重量%である。いくつかの場合では、特に汚染除去剤及び再汚染防止剤として用いる際には、実際に用いられるポリマー生成物の量は、好ましくは、清浄及び洗浄配合物の総重量を基準として約2 − 約10重量%である。本発明にかかる添加剤の特に重要な用途は、低ホスフェートの洗浄剤及び清浄剤であり、特に例えば炭酸ナトリウムのような沈殿ビルダーを含むものにおいて重要である。低ホスフェート配合物は、トリポリ燐酸ナトリウム又はピロ燐酸ナトリウムを最大で25重量%まで含む。望むならば、本発明方法に従って調製されたポリマー生成物を、他のアクリル酸ホモポリマーと共に洗浄配合物において用いることができる。アクリル酸ホモポリマーは、現在、洗浄配合物において再汚染防止剤として用いられている。ポリマー生成物は、部分的に中和された又は完全に中和された形態で、洗浄及び清浄配合物に加えることができる。
【0039】
本発明方法によって製造されたポリマー生成物の他の好ましい用途としては、水循環システムにおける利用が挙げられる。水循環システムでは、本発明のポリマー生成物は、分散剤として作用することができ、また、抗成核剤(antinucleating agent)として作用することもでき、その場合、ポリマー生成物の少量は、結晶形成又はスケーリングのためのスレッシュホールドインヒビター(threshold inhibitor )として作用することができる。本発明ポリマー生成物が有用である水循環システムとしては、冷却水塔、ボイラー、水の脱塩プラント、砂糖回収プラント、油掘削井戸、逆浸透装置、蒸気動力プラント、及び熱交換装置のために用いられるシステムを挙げることができる。結晶形成又はスケーリングを抑制するために用いる際には、しばしば、ポリマーを、例えば無機又は有機のホスフェート又はホスホネート、あるいは金属塩、例えば亜鉛化合物などのような腐食防止剤と組合せる。
ポリマー生成物は、約0.1 − 約500ppm(重量基準)の量で、水性システムに直接加えることができる。また、ポリマー生成物は、1種又はそれ以上の不活性希釈剤を含む濃縮水性組成物としてシステムに加えることもでき、その場合、ポリマー生成物は、組成物中、20 − 60重量%のレベルで存在する。
【0040】
実施例
以下、実施例を掲げて、本発明のポリマー生成物の調製を説明する。下記の実施例は、説明のためのものであり、請求の範囲において規定されている本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
実施例1 − 9における重量平均分子量(MW)及び数平均分子量(Mn)は、重量平均分子量4,500を有するポリ(アクリル酸)を標準とする水性ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。
【0041】
マレイン酸50/アクリル酸50 コポリマーの調製
実施例1
メカニカルスターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている3リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水200.40g、マレイン酸262.50g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液361.90g、及び脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)0.15重量%溶液21.00gを投入して、反応混合物をつくった。その反応混合物を98℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、脱イオン水35.30g、過硫酸ナトリウム4.40g及び過酸化水素30重量%水溶液58.50gから成る開始剤溶液10.00gと、アクリル酸87.50gとを加えた。この添加の後、1)残りの開始剤溶液、2)アクリル酸350.10g、3)マレイン酸175.00g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液241.80g、及び脱イオン水280.23gから成るマレイン酸ナトリウム溶液、以上の3つの分離供給を開始した。すべての3つの供給を以下に示した時間にわたって線形的に供給した:
アクリル酸 180分
開始剤溶液 180分
マレイン酸ナトリウム溶液 110分
供給中の反応温度は、98℃に保った。3つの供給が完了したら、脱イオン水10.00g中の過硫酸ナトリウム3.53gの溶液を反応混合物に加え、30分間98℃に保った。次に反応混合物を80℃まで冷却し、脱イオン水30.00g中のメタ重亜硫酸ナトリウム10.50gの溶液を加えた。更に、水酸化ナトリウム50重量%水溶液311.90gを添加して、反応混合物のpHを7.2に調整した。表1に、ポリマー生成物の分子量を掲げた。また、30分間保持する前に測定した残留マレイン酸の重量%も表1に掲げた。
この実施例1では、本発明方法を用いて、マレイン酸50重量%及びアクリル酸50重量%から形成されるポリマー生成物を調製する方法を説明している。この実施例では、開始剤及び任意の水溶性モノマーを供給しながら、マレイン酸の一部を、別々に且つ同時に供給した。開始剤及び還元剤による後重合処理を行うことにより、残留マレイン酸は、62.5ppm未満の検出不可能なレベルまで低下する。
【0042】
マレイン酸62.9/アクリル酸37.1 コポリマーの調製
実施例2
スターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている1リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水80.00g、無水マレイン酸137.30g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液112.00g、及び脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)0.15重量%溶液5.00gを投入して反応混合物をつくり、100℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、アクリル酸31.25重量%、水酸化ナトリウム50重量%水溶液31.25重量%、及び脱イオン水37.50重量%から成るアクリル酸溶液27.50g;過硫酸ナトリウム0.70g及び過酸化水素30重量%水溶液3.40gから成る開始剤溶液を加えた。次に、アクリル酸87.50g、脱イオン水100.00g、及び水酸化ナトリウム50重量%水溶液87.50gから成る第二のアクリル酸溶液と、過硫酸ナトリウム6.82g及び過酸化水素30重量%水溶液34.00gから成る第二の開始剤溶液とを、150分間にわたって線形的にそれぞれ供給した。供給中、反応混合物の温度を100℃に保った。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を100℃に保った。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
この実施例2では、本発明方法を用いて、マレイン酸62.9重量%及びアクリル酸37.1重量%から形成されるポリマー生成物を調製する方法を説明している。この実施例で説明しているように、塩基の一部を、アクリル酸モノマー供給に加えて、アクリル酸ナトリウム溶液をつくることができる。
【0043】
マレイン酸70/アクリル酸30 コポリマーの調製
実施例3
スターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている1リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水80.00g、無水マレイン酸147.90g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液195.80g、及び脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)の0.15重量%溶液5.00gを投入して反応混合物をつくり、98℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、過硫酸ナトリウム6.25g及び30%過酸化水素33.30g、及び脱イオン水20.00gから成る開始剤溶液7.00gと、アクリル酸7.50gとを加えた。次に、a)アクリル酸67.50g及びb)残りの開始剤溶液を、150分間にわたって線形的にそれぞれ供給した。供給中、反応混合物の温度を98℃に保った。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を98℃に保った。その反応混合物を80℃まで冷却し、脱イオン水25.00g中のメタ重亜硫酸ナトリウム7.50gの溶液を加え、更に脱イオン水90.00gを加えた。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
【0044】
実施例4
スターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている2リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水184.00g、無水マレイン酸296.00g、及び水酸化ナトリウム50重量%水溶液386.00gを投入して、反応混合物をつくり、その反応混合物を98℃まで加熱した。その反応混合物に対して、脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)の0.15重量%溶液20.00gを加えた。次に、過硫酸ナトリウム25.00g、過酸化水素の30重量%水溶液83.00g、及び脱イオン水30.00gから成る開始剤溶液14.00gと、アクリル酸22.50gとを、反応混合物に加えた。次に、a)アクリル酸127.50g及びb)残りの開始剤溶液を、180分間にわたって、それぞれ線形的に供給した。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を98℃に保った。その反応混合物を70℃まで冷却し、脱イオン水20.00g中のメタ重亜硫酸ナトリウム10.00gの溶液を加え、更に脱イオン水75.00g及び過酸化水素30重量%水溶液2.50gを加えた。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
【0045】
実施例5
スターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている1リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水88.30g、無水マレイン酸147.90g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液120.70g、及び脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)の0.15重量%溶液5.00gを投入して、反応混合物をつくり、その反応混合物を100℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、アクリル酸75.00g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液75.00g、及び脱イオン水90.00gから成るアクリル酸溶液の24.00gと、過硫酸ナトリウム0.57g及び30%過酸化水素3.33gから成る開始剤溶液とを加えた。次に、残りのアクリル酸溶液と、過硫酸ナトリウム5.07g及び30%過酸化水素30.00gから成る第二の開始剤溶液とを、150分間にわたって、それぞれ線形的に供給した。供給中、反応混合物の温度を100℃に保った。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を100℃に保った。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。 実施例3,4及び5では、本発明方法を用いて、マレイン酸70重量%及びアクリル酸30重量%から形成されるポリマー生成物を調製する方法を説明している。また、実施例3及び4は、ポリマー生成物において低い残留マレイン酸含有率を維持しながら、重合反応時間を、3.5時間から2.5時間まで短くすることができる、ことも示している。
【0046】
マレイン酸80/アクリル酸20 コポリマーの調製
比較実施例6
スターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている2リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水86.20g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液427.60g、及び無水マレイン酸338.00gを投入して、反応混合物をつくり、その反応混合物を98℃まで加熱した。その反応混合物に対して、a)脱イオン水110g中のアクリル酸100.00gを94分間にわたって線形的に加え、更にb)過硫酸ナトリウム20.00g、過酸化水素30重量%水溶液66.60g、及び脱イオン水93.40gから成る開始剤溶液とを、112.5分間にわたって線形的に供給した。供給中、その反応混合物の温度を98℃に保った。供給終了後、37.5分の反応保持時間の間、反応混合物を98℃に保った。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
【0047】
実施例7
比較実施例6に記載した反応器に対して、脱イオン水43.00g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液213.80g、及び無水マレイン酸169.00gを投入して、反応混合物をつくり、その反応混合物を98℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)0.15重量%溶液10gを加えた。更に過硫酸ナトリウム10.00g及び過酸化水素30重量%水溶液33.30g、及び脱イオン水14.60gから成る開始剤溶液5.75gとアクリル酸7.50gとを加えた。その後、a)脱イオン水10.60g中のアクリル酸42.50g、及びb)残りの開始剤溶液を、120分間にわたって、それぞれ線形的に供給した。供給中、反応混合物の温度を98℃に保った。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を98℃に保った。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
【0048】
実施例8
比較実施例6に記載した反応器に対して、無水マレイン酸338.00g、脱イオン水165.00g、及び水酸化ナトリウム50重量%水溶液330.90gを投入して反応混合物をつくり、その反応混合物を98℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)0.15重量%溶液20gを加えた。さらに過硫酸ナトリウム20.00g、過酸化水素30重量%水溶液66.60g、及び脱イオン水33.00gから成る開始剤溶液12.00gとアクリル酸15.00gとを加えた。その後、a)脱イオン水21.25g中のアクリル酸85.00gと、b)残りの開始剤溶液とを、120分間にわたって、それぞれ線形的に供給した。供給中、反応混合物の温度を98℃に保った。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を98℃に保った。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
【0049】
実施例9
比較実施例6に記載した反応器に対して、脱イオン水172.00g、無水マレイン酸270.40g、及び水酸化ナトリウム50重量%水溶液264.70gを投入して反応混合物をつくり、その反応混合物を98℃まで加熱した。次に、その反応混合物に対して、脱イオン水中の硫酸鉄七水和物(FeSO4・7H20)0.15重量%溶液4.00gを加えた。更に過硫酸ナトリウム18.00g、過酸化水素30重量%水溶液60.00g、及び脱イオン水25.00gから成る開始剤溶液10.00gとアクリル酸12.00gとを加えた。その後、a)脱イオン水17.00g中のアクリル酸68.00gと、b)残りの開始剤溶液とを、180分間にわたって、それぞれ線形的に供給した。供給終了後、30分の反応保持時間の間、反応混合物を98℃に保った。その反応混合物を70℃まで冷却し、脱イオン水20.00g中のメタ重亜硫酸ナトリウム9.30gの溶液を加え、更に脱イオン水150.00gを加えた。その反応混合物のpHを、水酸化ナトリウム50重量%水溶液125.00gを添加することによって、pH7.0に調整した。得られたポリマー生成物は、表1に掲げたような分子量と残留マレイン酸含有率(重量%)を有していた。
実施例7、8及び9では、本発明方法を用いて、マレイン酸80重量%及びアクリル酸20重量%から形成されるポリマー生成物を調製する方法を説明している。比較実施例6に比べて実施例7は、重合反応時間を2.5時間まで短縮する際には、低残留マレイン酸含有率を得るのに金属促進剤が必要である、ことを示している。実施例8及び9は、マレイン酸モノマー1モル当たり、水酸化ナトリウム1.20モルを加えると、重合反応時間3時間未満を保ちながら、残留マレイン酸含有率が1重量%未満に維持されることを示している。
【0050】
マレイン酸が90重量%を超えているコポリマーの調製
実施例10
スターラー、還流冷却器、温度計、供給システム、窒素入口、加熱マントル及び温度制御装置を備えている1リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水50.00g、水酸化ナトリウム50重量%水溶液187.40g、及びマレイン酸226.50gを投入して反応混合物をつくった。その反応混合物を98℃まで加熱し、脱イオン水中の硫酸鉄七水和物0.15重量%溶液6.00gと、脱イオン水中の硫酸銅五水和物0.15重量%溶液1.32gとを加えた。次に、過硫酸ナトリウム20.00gと、過酸化水素30重量%水溶液67.00gとを組合せることによって、開始剤溶液を調製した。アクリル酸2.50g及び開始剤溶液9.00gを反応混合物に加えた。その後、1)残りの開始剤溶液、及び2)アクリル酸21.00gの2つの分離供給を開始した。反応混合物の温度を98℃に保ちながら、開始剤溶液及びアクリル酸を120分間にわたって線形的に供給した。供給終了後、反応混合物を30分間98℃に保った。次に、反応混合物を80℃まで冷却し、脱イオン水25.00g中のメタ重亜硫酸ナトリウム6.00gの溶液を加えた。得られたポリマー生成物の分子量を表1に掲げた。また、30分間保持する前に測定した残留マレイン酸の重量%も表1に掲げた。
【0051】
実施例11
メカニカルスターラー、還流冷却器及び添加漏斗を備えている1リットル四つ口丸底フラスコに対して、脱イオン水83.40g、無水マレイン酸211.40g、及び水酸化ナトリウム50重量%水溶液189.50gを投入して反応混合物をつくった。その反応混合物を98℃まで加熱し、脱イオン水中の硫酸鉄七水和物0.15重量%溶液6.00gと、脱イオン水中の硫酸銅五水和物0.15重量%溶液1.30gとを加えた。次に、過硫酸ナトリウム20.00gと、過酸化水素30重量%水溶液125.00gとを組合せることによって、開始剤溶液を調製した。過酸化水素30重量%水溶液5.00g及び開始剤溶液15.00gを反応混合物に加えた。次に、反応混合物の温度を98℃に保ちながら、開始剤溶液の残りを、180分間にわたって線形的に供給した。開始剤を供給した後、反応混合物を30分間98℃に保った。次に、反応混合物を80℃まで冷却し、脱イオン水25.00g中のメタ重亜硫酸ナトリウム7.00gの溶液を加えた。得られたポリマー生成物の分子量を表1に掲げた。
実施例10及び11は、本発明方法を用いて、90重量%を超えるマレイン酸から形成されるポリマー生成物を調製する方法を説明している。
【0052】
【表1】
Figure 0003884090
Figure 0003884090
1 ポリマー生成物における残留マレイン酸の重量%
2 残留マレイン酸重量%を測定するまでの反応時間
3 開始剤とモノマーの供給完了時における反応固形分
4 ジカルボン酸モノマー1モル当たり、反応混合物に加えた塩基の総モル数
5 モノマーの総重量を基準とする、金属イオンとしての金属促進剤のppm
【0053】
カルシウムイオン封鎖
本発明方法によって製造されるポリマー生成物は、表2に示したように、アルカリ土類金属を封鎖するのに有用である。カルシウムイオン封鎖に関して、以下の手順によって、数種のポリマー生成物を測定した:
a)ポリマー固形分5重量%のポリマー生成物1.8gを、0.008M塩化ナトリウム溶液300mlに加えることによって、ポリマー固形分300ppmを含むサンプル溶液を調製した。水酸化ナトリウム2重量%溶液を加えて、サンプル溶液のpHを10に調整した。
b)カルシウム検出電極を備えていて、 且つ Metrohm 655 Dosimat に接続されている Brinkman 672 Titroprocessor を用いて、 炭酸カルシウムとして15,000ppmの塩化カルシウムでサンプル溶液を10ppmのカルシウムエンドポイントまで滴定した。
c)表2に示したカルシウムイオン封鎖値は、ポリマー固形分1g当たりの、炭酸カルシウムとしてのカルシウムのミリグラム数で報告した。
【0054】
【表2】
Figure 0003884090
【0055】
上記の結果は、本発明方法によって製造されたポリマー生成物は、ポリマー固形分1g当たりで分子量4500のポリアクリル酸に比べて、炭酸カルシウムとしてのカルシウムを、より有効に封鎖することができることを示している。
【0056】
沈積物防止剤
本発明方法によって製造されたポリマー生成物は、沈積物防止剤として有用である。
以下の方法によって、沈積物防止に関してポリマー生成物を試験した:試験織物、及びバラスト347g(綿及び綿/ポリエステルT−シャツ)を、ケンウッド・ミニ・E・ヨーロピアンスタイル家庭用洗濯機で洗濯した。洗濯した試験織物は、ニュージャージー州ミドルセックスにある Test Fabrics から入手した、a)4-4”×4”Krefeld、b)4-4”×4”スモールテリー、及びc)1-12”×12”テリー洗面用タオルであった。試験織物及びバラストは、洗浄水3リットル当たり、表3に掲げた洗浄配合物6.5gを用いて、Ca/Mg300ppmの硬度(Ca/Mgの重量比3/1)を有する90℃の洗浄水で10サイクル洗濯した。試験織物を風乾し、2時間800℃で灰にした。無機含量(沈積物)を測定し、その結果を表4に掲げた。
【0057】
【表3】
Figure 0003884090
【0058】
【表4】
Figure 0003884090
【0059】
表4から、本発明方法によって製造されたポリマー生成物は、洗濯用途における沈積物を抑制するのに、洗浄配合物において有用であることが分かる。
【0060】
自動皿洗い機における性能
試験方法
この試験によって、ポリマー生成物を含む自動皿洗い用洗浄剤を用いた場合の、ガラス製品上の汚れ及び皮膜の付着を測定する。食品の汚物の存在下で、ガラスタンブラーを皿洗い機の中で5サイクル洗浄し、残された汚れ及び皮膜のレベルを視覚で比較した。
Miele Model G590SC マシーンを用いて洗浄試験を行った。 皿洗い機の底部ラックには10 − 15の大皿をランダムに配置し、上部ラックにはいくつものビーカー、ボウル及びカップをランダムに配置した。4つの新しい10オンスガラスタンブラーを試験グラスとして上部ラックにランダムに配置した。試験で用いた汚物は、Parkay(登録商標)マーガリン80%と Carnation(登録商標)脱脂ドライミルク20%の混合物であった。
試験開始直前に、底部ラックにある皿に汚物を塗り:1)前すすぎ、2)主洗い、3)2回すすぎ、及び4)乾燥サイクルから成るエコノミー洗浄サイクルで機械を始動させた。前すすぎの後、機械を開け、洗浄剤アリコート60gを、主洗い用の洗浄剤計量分配カップの中に入れ、水の硬度(Ca2+対Mg2+の重量比2:1を有し、通常は200ppm硬度である)を、同じCa2+対Mg2+重量比に保ちながら400ppmに調整した。用いた洗浄配合物は表6に掲げた。各主洗浄用の洗浄剤の濃度は3333ppmであった。供給水の温度は、130°Fに維持した。次いで乾燥時間を含むエコノミー洗浄を完全に行った。この手順は、試験グラスの各セットについて、5サイクルの全エコノミー洗浄サイクルのすべてで行った。
最後の乾燥サイクルが完了したら、ドアを開け、4つのグラスを取り出し、皮膜及び汚れに関して評価した。試験グラスは、蛍光灯を備えているライトボックスの中にそれらを置いて評価した。グラスは、表5に要約した皮膜評価システムに従って順位付けした。本発明方法によって製造されたポリマー生成物に関して、4つのグラスの平均順位を、以下の表7に記録した。
【0061】
【表5】
Figure 0003884090
【0062】
【表6】
Figure 0003884090
【0063】
【表7】
Figure 0003884090
【0064】
表7の結果から、本発明方法によって製造されたポリマー生成物は、皿洗い用洗浄配合物において、汚れ及び皮膜の形成を抑制するのに有効である、ことが分かる。

Claims (21)

  1. a)4−10個の炭素原子を含む少なくとも1種のモノエチレン性不飽和ジカルボン酸モノマーを含む反応混合物であって、該反応混合物に加えられるジカルボン酸モノマーの総量は、モノマーの総重量を基準として70−100重量%である反応混合物を作り;
    b)ジカルボン酸モノマー1モル当たり0.9−2.1当量モルの量で、反応混合物に対して少なくとも1種の塩基を加え;
    c)少なくとも1種の金属促進剤を反応混合物に加え;
    d)少なくとも1種の水溶性開始剤を反応混合物に供給して、重合反応を開始させ;
    e)1種又はそれ以上の任意の他の水溶性モノエチレン性不飽和モノマーを、反応混合物に供給される任意の他の水溶性モノマーの総量がモノマーの総重量を基準として0−30重量%である量で、重合反応中に反応混合物に供給し;
    f)重合中、反応混合物を、80℃−140℃の反応温度に保ち;
    g)重合中、反応混合物を、40−65重量%の反応固形分に保ち;
    h)6時間未満の重合反応時間でモノマーを重合させ;及び
    i)ポリマー生成物の総重量を基準として、残留ジカルボン酸モノマーを1.5重量%未満含むポリマー生成物を回収する
    工程を含み;
    ここで、工程c)は、工程d)の前または工程d)の間に行われ;
    工程d)およびe)は、反応混合物の温度を80℃−140℃に保ちつつ行われ;
    工程d)およびe)は、工程b)の後に行われる、
    水溶性ポリマー生成物を調製するための水性ラジカル付加重合法。
  2. 重合反応時間が、4時間未満である請求項1記載の方法。
  3. 重合反応時間が、3時間未満である請求項1記載の方法。
  4. ポリマー生成物を、85−100重量%の少なくとも1種のジカルボン酸モノマーからつくる請求項1記載の方法。
  5. 重合中における反応混合物の反応固形分が、50−60重量%である請求項1記載の方法。
  6. 反応混合物に加えられる塩基の量が、ジカルボン酸モノマー1モル当たり0.90−1.80当量モルである請求項1記載の方法。
  7. 反応混合物に加えられる塩基の量が、ジカルボン酸モノマー1モル当たり0.95−1.65当量モルである請求項1記載の方法。
  8. 反応混合物に加えられる塩基の量が、ジカルボン酸モノマー1モル当たり1.00−1.60当量モルである請求項1記載の方法。
  9. 反応混合物中に存在している金属促進剤のレベルが、モノマーの総重量を基準として、金属イオン1−250ppmである請求項1記載の方法。
  10. 反応混合物中に存在している金属促進剤のレベルが、モノマーの総重量を基準として、金属イオン1−25ppmである請求項8記載の方法。
  11. 金属促進剤が、コバルトの水溶性塩、鉄の水溶性塩、銅の水溶性塩、セリウムの水溶性塩、ニッケルの水溶性塩、マンガンの水溶性塩、モリブデンの水溶性塩、ジルコニウムの水溶性塩、バナジウムの水溶性塩、亜鉛の水溶性塩、及びそれらの組合わせから成る群より選択される請求項1記載の方法。
  12. 金属促進剤が、鉄の水溶性塩、銅の水溶性塩、及びそれらの組合わせから成る群より選択される請求項11記載の方法。
  13. 反応混合物に加えられる水溶性開始剤の量が、モノマーの総重量を基準として0.5−25重量%である請求項1記載の方法。
  14. 反応混合物に加えられる水溶性開始剤が、過酸化物と過硫酸塩の組合わせである請求項1記載の方法。
  15. 反応混合物に対する供給を開始する前に、水溶性開始剤5−20重量%及び任意のモノエチレン性不飽和モノマー10−20重量%を、反応混合物に対して加える請求項1記載の方法。
  16. ジカルボン酸モノマーが、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、シトラコン酸、アルファ−メチレングルタル酸、無水マレイン酸、シス−3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、及びそれらの組合せから成る群より選択される請求項1記載の方法。
  17. 任意の他の水溶性モノマーが、3−6個の炭素原子を含む水溶性モノエチレン性不飽和モノカルボン酸、モノエチレン性不飽和のカルボキシル基非含有モノマー、及びそれらの組合わせから成る群より選択される請求項1記載の方法。
  18. モノエチレン性不飽和モノカルボン酸が、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、及びそれらの塩、及びそれらの組合わせから成る群より選択される請求項17記載の方法。
  19. モノエチレン性不飽和のカルボキシル基非含有モノマーが、アクリル酸のアルキルエステル、メタクリル酸のアルキルエステル、アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−第三−ブチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アリルアルコール、アリルスルホン酸、アリルホスホン酸、ビニルホスホン酸、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ホスホエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニル酢酸、スチレン、ビニルスルホン酸及びその塩、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、及びそれらの組合わせから成る群より選択される請求項17記載の方法。
  20. ポリマー生成物におけるジカルボン酸モノマーの残留レベルが、1.1重量%未満である請求項1記載の方法。
  21. ポリマー生成物におけるジカルボン酸モノマーの残留レベルが、0.9重量%未満である請求項1記載の方法。
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