JP3865848B2 - メタノール合成用の触媒 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素および二酸化炭素を主成分とするガスからメタノールを合成する際に用いるメタノール合成用の触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、二酸化炭素と水素とからメタノールを合成することは地球環境問題および炭素資源の再利用の観点から注目を集めている。このようなメタノール合成用の触媒は、従来から開発、研究がなされており、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウムを含む触媒系が主流である(特開平7-39755号公報、特開平7-8799号公報参照)。
【0003】
このようなメタノール合成の反応では、熱力学的および運転コストの観点からできるだけ低温度でメタノール合成できることが好ましく、かつ、分離コストの観点からできるだけメタノール収量が大きいことが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の各公報の触媒系では、メタノール収量が小さく、特に低温におけるメタノール収量が小さいことから、運転コストや分離コストが高くなるので、メタノールの製造においてコストアップを招来するという問題を生じている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、気相において水素および二酸化炭素(一酸化炭素を含んでいてもよい)からメタノールを合成する触媒において、比較的低い反応温度(250℃以下)でも高い活性を示し、かつ、高速度でメタノールを生成せしめてメタノール収量が高い触媒について種々検討したところ、触媒原料としての銅、亜鉛、アルミニウムおよび/またはジルコニウムの各化合物を沈澱剤にて沈澱を生成せしめる場合に沈澱物粒子の成長具合や粒子の数、また活性成分の分散性が触媒の活性にとって重要な因子となることが判り、この因子を制御した触媒を見出すことにより、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明のメタノール合成用の触媒は、触媒原料としての銅、亜鉛、さらにアルミニウムおよび/またはジルコニウムを触媒成分としてそれぞれ含むメタノール合成用の触媒において、上記各触媒成分の少なくとも一つを2以上の溶液に分割してそれぞれ溶解した分割溶液と、上記分割した触媒成分と異なる触媒成分を溶解した原料溶液とをそれぞれ調製し、上記各分割溶液および原料溶液中の触媒成分を沈澱させるための沈澱剤と、上記分割溶液および原料溶液とを混合して沈澱物を生成させる際に、上記各分割溶液を分割してそれぞれ混合することにより生成された各沈澱物からなることを特徴としている。
【0007】
上記構成によれば、各触媒原料を単独または二種以上含む各溶液を分割して、順次沈澱剤と混合することにより得られた触媒は、メタノールの選択率の向上が見られ、メタノールの収量の改善、特に低温時のメタノール収量の改善が観察された。
【0008】
このような触媒の製造方法の一例に基づいて本発明の触媒をさらに詳細に説明すると、触媒原料としての必要量の銅の化合物である、例えば硝酸銅を2等分し、第1の溶液として、一方の銅、亜鉛、アルミニウムを含む溶液を調製する(A液)。第2の溶液として、他方の銅を含む溶液を調製する(B液)。別に沈澱剤である、例えば炭酸ナトリウム溶液を調製する(C液)。
【0009】
ビーカー内に少量のイオン交換水を入れておき、まずA液とC液とを同時に一定速度でビーカー内に供給して、上記ビーカー内にて、銅、亜鉛、アルミニウムの沈澱物を含むスラリーを調製する。このとき、沈澱生成反応中、スラリー温度70℃前後、pH7.0前後に保つ。
【0010】
このスラリー中の沈澱物をろ過、洗浄後、さらにイオン交換水に分散後、そこに残りの硝酸銅溶液であるB液と、分散剤であるC液とを同時に一定速度で供給して、さらに銅の沈澱物を生成せしめる。
【0011】
次に、沈澱物をろ過、イオン交換水で洗浄後、100℃で10時間乾燥後(この乾燥物を、以下、触媒前駆体と称する)、空気気流下350℃で3時間焼成し粉砕、圧縮成型、粉砕後粒径を整えて触媒とする。
【0012】
本発明の触媒において重要な点は、必須成分として触媒原料である銅、亜鉛、アルミニウムおよび/またはジルコニウムを単独元素あるいは2元素以上で二以上に分割した分割溶液から調製されることである。このような触媒は、触媒成分を溶解した分割溶液を少量ずつ混合し、上記触媒成分と異なる他の触媒成分の表面に、上記分割溶液の触媒成分を高分散させることができ、この高分散化によって触媒の活性を向上させることができるものである。
【0013】
本発明において、必須成分である銅、亜鉛、アルミニウムおよび/またはジルコニウムの化合物を分割して調製する場合の、元素としては、銅のみ、亜鉛のみ、アルミニウムおよび/またはジルコニウムのみ、銅と亜鉛、銅とアルミニウムおよび/またはジルコニウム、亜鉛とアルミニウムおよび/またはジルコニウムの組み合わせ等がある。
【0014】
ここで、分割の回数は多ければ多い程効果が上がるというわけではなく、また多いほど調製が煩雑になる。この分割回数は最低2回で、最高でも高々10回程度が好ましい。分割の規模は等分でもよいが、分割された成分の最小値は最終的に触媒に必要な規定量の5%以上含むこと、さらに好ましくは10%以上90%以下が必要である。
【0015】
この量が少なすぎても、多過ぎても特に銅等の活性成分の分散が不十分となり期待される性能が得られない。アルミニウム元素に相当する、つまり等価なものとして用いられるジルコニウム元素の量はアルミニウム全てに置き換えてもよいが、好ましくは80%相当量までの置き換えがよい。
【0016】
一方、触媒原料の各元素の分割に当たって、触媒の活性の向上には銅の分割が最も寄与する。触媒の活性およびメタノールへの選択率の向上には、亜鉛が分割された触媒が、また、触媒寿命の改善にはアルミニウムおよび/またはジルコニウムが分割されて調製された触媒が好ましい。
【0017】
本発明の触媒は、アルカリ性の沈澱剤を用いて、いわゆる共沈法にて沈澱生成反応によって得られるものである。この沈澱生成反応に当たって、分割された各反応溶液の沈澱反応は連続して交互に行ってもよいが、各沈澱反応毎に沈澱物のろ過、洗浄を行う方がより好ましい。それは、特に沈澱剤として、アルカリ塩、アンモニウム塩を用いた場合に、残存するそれちのアルカリイオン成分やアンモニウムイオン成分を極力少なくした方が、得られた触媒活性の再現性が高いためである。
【0018】
本発明の触媒では、銅、亜鉛、アルミニウムおよび/またはジルコニウムの化合物の溶液を沈澱剤で沈澱物を生成せしめる場合に、スラリー溶液のpHを一定値に固定する場合も勿論含まれるが、生成反応中に酸性側とアルカリ性側との間にて上記スラリー溶液のpHを変動させる方が触媒活性の向上した触媒が得られる。
【0019】
この効果は、例えば銅、亜鉛、アルミニウムの各イオンのヒドロキシ炭酸塩が沈澱するpHが互いに異なるためである。したがって、各イオンの沈澱に有利なpHを、pHの変動によって沈澱反応中にとるようになるからである。
【0020】
通常、共沈法で、各元素の沈澱物を調製する場合pHは一定になるように制御される。しかし、活性成分の分散性を高めたり、各成分間の相互作用を強めたり弱めたりする目的には沈澱反応中のpHを一定となるように制御するよりも、酸性側、アルカリ性側の間を複数回変化させることが好ましい。この場合pHの限界値は、3.0は11.0であり、この間における一回のpH変化の操作におけるpHの差は少なくとも0.5以上、好ましくは1.0以上で8.0以下が好ましい。
【0021】
ここで、pHが3.0未満であれば、亜鉛成分の沈澱が十分に起こり難い。逆にpHが11.0を越えると銅、アルミニウムおよび/またはジルコニウム成分の沈澱が急速に生じ、活性成分の分散性が低下する。
【0022】
またpHの変化の差は大きい方が好ましく、小さいと沈澱核の生成速度、沈澱核の数に変化が起こり難く、やはり活性成分の分散性が悪くなる。ここで、pHを変化させる方法としては触媒構成成分溶液あるいは沈澱剤の供給速度を変えたり、硝酸、塩酸等の鉱酸を加えて酸性側にしたり、アンモニア水などを加えてアルカリ性側にしたりして変化させられる。なお、本発明によるすべての沈澱反応終了時のpHは6.0以上、10.0以下が好ましい。
【0023】
本発明の製造方法によれば、一見すると、触媒活性成分の分散性が均一でなく触媒調製に再現性が小さい恐れがあるが、驚くことに極めて再現性の点でも優れていることが分かった。
【0024】
本願発明においては沈澱生成物を水溶性有機化合物で処理することが好ましい。水溶性有機化合物にはアルコール類、ケトン類、アルデヒド類、エーテル類、カルボン酸類が好ましいが、特に銅、亜鉛と錯体を形成し易いカルボン酸類が好ましい。
【0025】
例えば、シュウ酸溶液を用いる場合には沈澱物のろ過前にシュウ酸溶液を添加し、ろ過、洗浄を行う。この場合、ろ液は銅の2価イオンの色になる。このことから、沈澱物表面の銅成分の溶出が生じ、銅の分布が変化して活性のより強い表面銅が形成されたものと思われる。ここで、水溶性有機酸の添加量は用いた全成分モル数に対して0.05〜2倍量、好ましくは0.2〜1.0倍量がより好ましい。
【0026】
触媒前駆体を調製するに当り沈澱剤としては炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、尿素、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性溶液を用いることができる。その内でも特に炭酸ナトリウムが好ましい。
【0027】
触媒原料や沈澱剤を溶解する溶液としては、それらを溶解するものであれば特に限定されないが、溶解性の大きさから、水やメタノールやエタノール等の極性溶媒を用いることが好適である。
【0028】
触媒前駆体は200〜600℃で熱処理されるが空気雰囲気に限定されることなく不活性ガス雰囲気下でもよい。触媒調製法や組成によっては不活性ガス雰囲気下での熱処理の方が好ましい場合がある。例えば、触媒前駆体を窒素ガス雰囲気下で350℃で熱処理した後の触媒は酸化物状態を保ち、結晶水や硝酸根、炭酸根、アンモニウム根が水、硝酸、炭酸ガス、アンモニアなどガス状態で除去されて反応に有利な細孔を形成しており、その細孔により次工程の還元処理を円滑化できるためと思われる。
【0029】
ここで、触媒を構成する構成元素比率は、銅の場合、全重量に対し金属として計算した銅の量が15〜80重量%、好ましくは30〜75重量%、より好ましくは40〜70重量%であり、亜鉛の場合、酸化物として計算した亜鉛の量が15〜80重量%、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは25〜60重量%であり、アルミニウムおよび/またはジルコニウムの場合、酸化物として計算したアルミニウムおよび/またはジルコニウムの量が5〜70重量%、好ましくは8〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%である。
【0030】
ただし、触媒は、全量を100とし、銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび/または酸化ジルコニウムの合計が100となっている。また、触媒の構成元素の原子比で示せば、銅原子100に対して、亜鉛原子15〜416、アルミニウムおよび/またはジルコニウム原子3〜582となる。
【0031】
銅原子の範囲が15重量%未満では活性成分が少なすぎて活性が低い。また80重量%を越えると銅が多過ぎて金属銅の熱的凝集を起こし易くやはり活性が低い。酸化亜鉛についても15重量%未満では銅との相互作用が弱くなり活性および選択性が低くなる。80重量%を越えると逆に銅を希釈することになり活性が低くなる。酸化アルミニウムおよび/または酸化ジルコニウムの量が5重量%未満では活性成分の銅の分散が不十分で活性が低くなり、70重量%を越えると逆に銅を希釈することになって活性が低くなる。
【0032】
本発明における他の特徴は第4成分としての他の元素Xの添加効果である。添加する元素はリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムよりなるアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムよりなるアルカリ土類金属、銀、パラジウム、セリウム、クロム、マンガン、モリブデン、バナジウム、ランタン、ニオブ、およびガリウムからなる群から選択された少なくとも一種である。
【0033】
このような触媒において、それら構成元素の組成比は、銅の場合、全重量に対し金属として計算した銅の量が15〜80重量%、好ましくは30〜75重量%、より好ましくは40〜70重量%であり、亜鉛の場合、酸化物として計算した亜鉛の量が15〜80重量%、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは25〜60重量%であり、アルミニウムおよび/またはジルコニウムの場合、酸化物として計算したアルミニウムおよび/またはジルコニウムの量が5〜70重量%、好ましくは8〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%であり、触媒の全重量に対し、酸化物として計算したXの量が、0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%である。
【0034】
ただし、上記の触媒は、銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび/または酸化ジルコニウム、Xの酸化物を含み、それらの合計が100となっている。また、触媒の構成元素の原子比で示せば、銅原子100に対して、亜鉛原子15〜416、アルミニウムおよび/またはジルコニウム原子3〜582、X原子0.05〜28となる。
【0035】
X成分の添加量が少なすぎると活性向上の効果が発現しない。逆に20重量%を越えると活性成分が希釈されて活性が低下したり、添加物それ自体の性質が現れ過ぎて過反応が起こり易くなるため、好ましくない。
【0036】
また、触媒を調製するにあたり、生成した沈澱物を直接乾燥および/または焼成して触媒を得ることもできるが、好ましくは、上記沈澱物をろ過し、次いで、沈澱剤を溶解した水等の溶液で洗浄し、乾燥および/または焼成して得られたものである。
【0037】
このX成分の添加にあたっては次の方法が好ましい。例えば水溶性X成分化合物をイオン交換水や酸性溶液に溶解して溶液を調製する(D液とする)。このD液をA液とC液との沈澱反応生成物に添加し、ろ過、沈澱物をイオン交換水に分散させ、そこにB液とC液との沈澱反応を行わせた後、ろ過、沈澱物を回収し触媒前駆体とする。
【0038】
別には、A液とC液との沈澱反応を行い、ろ過した沈澱物をイオン交換水に分散後、そこにB液とC液との沈澱反応を行い、そのスラリーにD液を加え、ろ過、沈澱物を回収し触媒前駆体を得る。
【0039】
別には、A液とC液との沈澱反応を行い、そこにD液を加え、そのままB液とC液との沈澱反応を行い、ろ過、沈澱物を回収し触媒前駆体を得る。
【0040】
また別には、A液とC液とから沈澱反応を行い、ろ過、沈澱物をイオン交換水に分散させた後、そこでB液とC液との沈澱反応を行い、ろ過、沈澱物を回収後、空気中100℃で10時間乾燥する。この乾燥粉体をD液で含浸し、再度乾燥して触媒前駆体を得る。
【0041】
別には、A液とC液とからの沈澱反応と、B液とC液との沈澱反応とから回収した沈澱ろ過物を350℃で3時間空気気流下にて熱処理後、この熱処理物をD液と練り、再度乾燥して触媒前駆体を得る方法等が用いられる。
【0042】
一度、必須成分(銅、亜鉛、アルミニウムおよび/またはジルコニウム)を熱処理しておくと活性成分が安定な化合物に変化し、そこに第4成分であるX成分が均一に分散されるために添加効果が発現する。
【0043】
本発明の触媒による主に二酸化炭素の水素化反応によるメタノール合成反応を行うにあたっては、触媒前駆体の熱処理後の触媒をそのまま反応に供してもよいが、触媒を予め水素あるいは水素含有ガスにて還元処理を行う方が、触媒は活性状態に速く変化する。
【0044】
以下に本発明を各実施例によりさらに詳細に説明するが、本願発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0045】
【実施例】
本発明の各実施例について説明すれば、以下の通りである。
〔実施例1〕
硝酸銅三水和物24.0g、硝酸亜鉛六水和物23.0gおよび硝酸アルミニウム九水和物15.4gをイオン交換水に溶解して300mlの水溶液を調製しA液とした。別に、硝酸銅三水和物24.0gをイオン交換水に溶解して150mlの水溶液を調製しB液とした。また別に無水炭酸ナトリウム44.7gをイオン交換水に溶解して400mlの水溶液を調製しC液とした。
【0046】
次に、65〜70℃に保ち、攪拌した400mlのイオン交換水中に、A液とC液とを一定速度で滴下した。その間、pHはできるだけ7.0に保った。得られた沈澱物は、ろ過、イオン交換水で洗浄後1000mlのイオン交換水にろ過物を分散して、65〜70℃に保ち、かつpH7.0になるようにB液とC液と一定速度で滴下した。
【0047】
得られた沈澱物は、ろ過、イオン交換水で洗浄後、空気雰囲気下100℃で10時間処理し触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行った。この触媒の組成は水素還元後の組成で示すと、銅(以下、Cuという)60重量%、酸化亜鉛(以下、ZnOという)30重量%、酸化アルミニウム(以下、Al2 O3 という)10重量%であった。
【0048】
この触媒2mlを反応管に層状となるように充填し、その触媒に対し、250℃で1容量%水素ガス含有窒素ガスにて1.5時間還元処理を行って触媒層を形成した後、その触媒層に対し、反応圧力40Kg/cm2 G、ガス空間速度6000hr-1、反応ガス組成が二酸化炭素(CO2 )25容量%、水素75容量%である混合ガスを供給し、反応温度210,250℃の条件にて二酸化炭素の水素化反応をそれぞれ行った。それらの結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
〔比較例1〕
硝酸銅三水和物48.0g、硝酸亜鉛六水和物23.0gおよび硝酸アルミニウム九水和物15.4gをイオン交換水に溶解して300mlの水溶液を調製しA液とした。別に無水炭酸ナトリウム44.7gをイオン交換水に溶解して400mlの水溶液を調製しB液とした。
【0051】
次に、65〜70℃に保ち、攪拌しながら、400mlのイオン交換水中に、A液とB液とを、pHはできるだけ7.0に保つように一定速度で滴下した。得られた沈澱物は、ろ過、イオン交換水で洗浄後、空気雰囲気下100℃で10時間処理し触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行い比較用触媒を得た。この比較用触媒の組成は水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。
【0052】
この比較用触媒を用い、実施例1の方法にしたがって上記比較用触媒の性能評価を行った。その結果、反応温度210℃ではCO2 転化率7.3%、メタノール選択率63.3%、メタノール空時収量99(g/l・hr)であり、反応温度250℃ではCO2 転化率18.3%、メタノール選択率41.3%、メタノール空時収量162(g/l・hr)であった。
【0053】
上記比較例1の触媒は、実施例1に記載の触媒組成について共沈法により触媒を調製したものである。この比較例1の触媒では、実施例1の触媒と比較して、表1から明らかなように、特に反応温度210℃において、CO2 転化率、メタノール選択率、メタノール空時収量の低下が観察され、本願発明の触媒原料の溶液を分割して順次、沈澱反応を生じせしめて調製した触媒が、比較例1記載の触媒と比べ、メタノール合成においてメタノール収量が高いことが判った。
【0054】
〔比較例2〕
実施例1記載のA液と、実施例1記載のC液とを、65〜70℃に保ち、攪拌した400mlのイオン交換水中に対し、pHはできるだけ7.0に保ちながら一定速度で滴下し、第1沈澱スラリーを得た。
【0055】
別に、実施例1記載のB液と、実施例1記載のC液とを、65〜70℃に保ち、攪拌した300mlのイオン交換水中に対し、pHはできるだけ7.0近辺に保ちながら一定速度で滴下して第2沈澱スラリーを得た。
【0056】
この第2沈澱スラリーを上記の第1沈澱スラリーに加え、両者の沈澱物をろ過、イオン交換水で洗浄後、空気雰囲気下100℃で10時間処理し触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行った。この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。
【0057】
この比較用触媒を用い、実施例1の方法にしたがって上記比較用触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。この比較例2の触媒では、実施例1の触媒と比較して、表1から明らかなように、特に反応温度210℃において、CO2 転化率、メタノール選択率、メタノール空時収量の低下が観察され、本願発明の触媒原料の溶液を分割して順次、沈澱反応を生じせしめて調製した触媒が、比較例1記載の触媒と比べ、メタノール合成においてメタノール収量が高いことが判った。
【0058】
〔実施例2〕
実施例1記載のA液と、実施例1記載のC液とを、65〜70℃に保ち、攪拌した400mlのイオン交換水中に対し、pHを7.0前後に保ちながら一定速度で滴下した。続いて、上記イオン交換水中に対し、実施例1記載のB液と、実施例1記載のC液とを、一定速度で滴下し、さらに銅化合物の沈澱物を生成させた。これ以後の操作は実施例1にしたがって触媒を得た。
【0059】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。この触媒を用い、実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行い、その結果を表1に示した。
【0060】
〔実施例3〕
本実施例3では、実施例1記載の触媒前駆体に対し、実施例1における空気気流下での熱処理に代えて、熱処理を窒素雰囲気下、350℃で3時間熱処理を行い、以下、実施例1と同様にして触媒を得た。この触媒を用い、実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0061】
〔実施例4〕
実施例1記載の酸性を示すA液と、実施例1記載のアルカリ性を示すC液とを、65〜70℃に保ち攪拌した400mlのイオン交換水中に対し、上記A液とC液とによるスラリーがpH4.5となるように、上記のA液とC液の各供給速度を調節した一定速度で一定時間供給し、沈澱反応を開始した。
【0062】
次に、A液の供給速度を下げる一方、C液の供給速度を上げて上記スラリーのpHを8.0に調整した。このようなpHの変動を含む操作を数回繰り返して、スラリーのpHを、まず酸性側からはじめてアルカリ性側に変え、続いて、酸性側に変え、さらにアルカリ性側に変えるというpHの変動を繰り返して沈澱反応を行った。ただし、沈澱反応反応の終了時は、pH6.5以上、7.5以下に調整した。
【0063】
こうして得られた沈澱物に対して、実施例1記載の操作方法にしたがって触媒を得た。この触媒を用い、実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0064】
〔実施例5〕
上記実施例4では、沈澱反応を、まずスラリーのpHを酸性側(pH4.5)に調整した後、上記スラリーのpHをアルカリ性側(pH8.0)に調整し、再度、酸性側というように繰り返した例を挙げた。
【0065】
本実施例5では、まず、沈澱反応の開始時、最初にC液を供給してスラリーのpHを8.0となるように、A液とC液との沈澱反応を行い。次に、スラリーのpHが4.5となるようにA液の供給速度を上げる一方、C液の供給速度を下げた。
【0066】
このような操作を数回繰り返し、反応中のスラリーのpHを、まず、アルカリ性側から酸性側へ、続いて、酸性側からアルカリ性側へと,スラリーのpHを変動させて、沈澱反応を行った。
【0067】
以下、実施例4と同様にして触媒を得た。この触媒を用い、実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0068】
〔実施例6〕
硝酸銅三水和物32.0g、硝酸亜鉛六水和物23.0gおよび硝酸アルミニウム九水和物15.4gをイオン交換水に溶解して300mlの水溶液を調製しA液とした。別に硝酸銅三水和物16.0gをイオン交換水に溶解して150mlの水溶液を調製しB液とした。
【0069】
その他は実施例1と同様の操作方法で触媒を調製し、実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0070】
〔実施例7〕
硝酸銅三水和物6.0g、硝酸亜鉛六水和物5.75gおよび硝酸アルミニウム九水和物3.85gをイオン交換水に溶解して100mlの水溶液を調製し、それをA1 液とした。それと同様の水溶液をさらに3つ別々に調製し、それぞれをA2 液、A3 液、A4 液とした。
【0071】
別に硝酸銅三水和物16.0gをイオン交換水に溶解して75mlの水溶液を調製しB1 液とした。それと同様の水溶液をさらに3つ別々に調製し、それぞれをB2 液、B3 液、B4 液とした。
【0072】
また別に無水炭酸ナトリウム44.7gをイオン交換水に溶解して400mlの水溶液を調製しC液とした。
【0073】
前記A1 液と上記のC液とをそれぞれ別々に、65〜70℃に保ち、攪拌した400mlのイオン交換水中に対し供給し、沈澱物を生成させて沈澱物を含むスラリーを得た。次に、そのスラリーに対し、B1 液とC液とを供給して、銅化合物の沈澱物を生成させた。このような操作をA2 液、A3 液、A4 液とC液、B2 液、B3 液、B4 液とC液にて行い、そのような操作を4回繰り返して沈澱物を得た。沈澱反応中のpHを7.0前後に保った。
【0074】
こうして得られた沈澱物を、ろ過、イオン交換水で洗浄後、空気雰囲気下100℃で10時間乾燥して触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行い触媒を得た。この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0075】
〔実施例8〕
硝酸銅三水和物10.0g、硝酸亜鉛六水和物62.5gおよび硝酸アルミニウム九水和物29.1gをイオン交換水に溶解して400mlの水溶液を調製しA液とした。別に硝酸銅三水和物10.0gをイオン交換水に溶解して100mlの水溶液を調製しB液とした。また別に無水炭酸ナトリウム44.7gをイオン交換水に溶解して400mlの水溶液を調製しC液とした。
【0076】
その後の触媒前駆体の調製およびその熱処理の方法は実施例1にしたがって触媒を得た。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu20重量%、ZnO65重量%、Al2 O3 15重量%であった。
【0077】
〔実施例9〕
実施例8にしたがって触媒を調製した。ただし、A液の調製時には硝酸銅三水和物14.1g、硝酸亜鉛六水和物9.1gおよび硝酸アルミニウム九水和物7.2gを用いた。またB液の調製に当たっては硝酸銅三水和物14.1gを用いた。
【0078】
その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu68重量%、ZnO23重量%、Al2 O3 39重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0079】
〔実施例10〕
実施例8にしたがって触媒を調製した。ただし、A液の調製時には硝酸銅三水和物15.0g、硝酸亜鉛六水和物7.7gおよび硝酸アルミニウム九水和物5.2gを用いた。またB液の調製に当たっては硝酸銅三水和物15.0gを用いた。
【0080】
その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu75重量%、ZnO20重量%、Al2 O3 35重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0081】
〔実施例11〕
実施例8にしたがって触媒を調製した。ただし、A液の調製時には硝酸銅三水和物8.3g、硝酸亜鉛六水和物8.2gおよび硝酸アルミニウム九水和物48.2gを用いた。また、B液の調製に当たっては硝酸銅三水和物8.3gを用いた。
【0082】
その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu33重量%、ZnO17重量%、Al2 O3 50重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0083】
〔実施例12〕
A液の調製法において硝酸アルミニウム九水和物15.4gに代えて、硝酸アルミニウム九水和物7.7g、オキシ硝酸ジルコニウム二水和物2.3gとした以外は実施例1の調製法にしたがって触媒を調製した。その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 5重量%、ZrO5重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表1に示した。
【0084】
〔実施例13〕
実施例1におけるA液の調製用の硝酸アルミニウム九水和物15.4gに代えて、オキシ硝酸ジルコニウム二水和物4.5gとした以外は実施例1の触媒調製法にしたがって触媒を得た。この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、ZrO10重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0085】
【表2】
【0086】
〔実施例14〕
実施例1において、B液とC液との反応終了後にろ過、洗浄する前に、100%グリコール酸9.0gを添加して15分間攪拌の後、ろ過、イオン交換水にて洗浄を行い、空気気流下100℃で10時間乾燥して触媒前駆体を得た。それ以外は実施例1の方法にしたがい触媒の調製を行った。得られた触媒の評価は実施例1にしたがった。その結果を表2に示した。
【0087】
〔実施例15〕
実施例14におけるグリコール酸に代えて、イオン交換水100mlにシュウ酸7.0gを溶解したシュウ酸水溶液を用いた以外は実施例14の方法で触媒を調製した。得られた触媒の評価は実施例1にしたがった。その結果を表2に示した。
【0088】
〔実施例16〕
硝酸銅三水和物48.0g、硝酸亜鉛六水和物11.5gおよび硝酸アルミニウム九水和物15.4gをイオン交換水に溶解し300mlの水溶液を調製しA液とした。また別に硝酸亜鉛六水和物11.5gをイオン交換水に溶解し150mlの水溶液を調製し、B液とした。
【0089】
その他の調製法は実施例1の方法にしたがって触媒を調製した。その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0090】
〔実施例17〕
硝酸銅三水和物48.0g、硝酸亜鉛六水和物23.0gおよび硝酸アルミニウム九水和物7.7gをイオン交換水に溶解し300mlの水溶液を調製しA液とした。また別に硝酸アルミニウム九水和物7.7gをイオン交換水に溶解し150mlの水溶液を調製し、B液とした。
【0091】
その他の調製法は実施例1の方法にしたがって触媒を調製した。その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0092】
〔実施例18〕
硝酸銅三水和物24.0g、硝酸亜鉛六水和物11.5gおよび硝酸アルミニウム九水和物15.4gをイオン交換水に溶解し300mlの水溶液を調製しA液とした。また別に硝酸銅三水和物24.0g、硝酸亜鉛六水和物11.5gをイオン交換水に溶解し150mlの水溶液を調製し、B液とした。
【0093】
その他の調製法は実施例1の方法にしたがって触媒を調製した。その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0094】
〔実施例19〕
硝酸銅三水和物48.0g、硝酸亜鉛六水和物11.5gおよび硝酸アルミニウム九水和物7.7gをイオン交換水に溶解し300mlの水溶液を調製しA液とした。また別に硝酸亜鉛六水和物11.5g、硝酸アルミニウム九水和物7.7gをイオン交換水に溶解し150mlの水溶液を調製し、B液とした。
【0095】
その他の調製法は実施例1の方法にしたがって触媒を調製した。その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu60重量%、ZnO30重量%、Al2 O3 10重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0096】
〔実施例20〕
硝酸銅三水和物20.0g、硝酸亜鉛六水和物15.3gおよび硝酸アルミニウム九水和物23.1gをイオン交換水に溶解し300mlの水溶液を調製しA液とした。また別に硝酸銅三水和物20.0g、硝酸アルミニウム九水和物23.1gをイオン交換水に溶解し150mlの水溶液を調製し、B液とした。
【0097】
その他の調製法は実施例1の方法にしたがって触媒を調製した。その結果得られた触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu50重量%、ZnO20重量%、Al2 O3 30重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0098】
〔実施例21〕
硝酸銅三水和物24.0g、硝酸亜鉛六水和物23.0gおよび硝酸アルミニウム九水和物15.4gをイオン交換水に溶解し300mlの水溶液を調製しA液とした。また別に硝酸銅三水和物24.0gをイオン交換水に溶解し150mlの水溶液を調製し、B液とした。
【0099】
また別に無水炭酸ナトリウム44.7gをイオン交換水に溶解して400mlの水溶液を調製しC液とした。また別に水酸化リチウム0.37gをイオン交換水に溶解して50mlの水溶液を調製しD液とした。
【0100】
次に、65〜70℃に保ち、攪拌した400mlのイオン交換水中に、A液とC液とを、pHを7.0に保ちながら、一定速度で滴下した。その後、D液を滴下し、ろ過し、イオン交換水で洗浄後1000mlのイオン交換水にろ過物を分散した。それに対し、65〜70℃に保ち、攪拌しながらB液とC液とを、pH7.0を保ちながら一定速度で滴下した。
【0101】
得られた沈澱物は、ろ過、イオン交換水で洗浄後、空気雰囲気下100℃で10時間処理し触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行い触媒を得た。
【0102】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu59.4重量%、ZnO29.7重量%、Al2 O3 9.9重量%、Li2 O1.0重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0103】
〔実施例22〕
実施例1においてB液とC液とをpH7.0近辺に保ちながら、一定速度で滴下した後に、硝酸ナトリウム0.63gをイオン交換水に溶解させた水溶液50mlを加え、得られた沈澱物をろ過、イオン交換水で洗浄後、沈澱物を空気雰囲気下100℃で10時間処理し触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行い触媒を得た。
【0104】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu59.4重量%、ZnO29.7重量%、Al2 O3 9.9重量%、Na2 O1.0重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表2に示した。
【0105】
〔実施例23〕
実施例1においてA液とC液とを一定速度で滴下して、沈澱物を得た後に硝酸カリウム0.49gをイオン交換水に溶解した38mlの水溶液を添加し、続いてB液とC液とを一定速度で滴下した。それ以外の操作は実施例1と同様に行って触媒を得た。
【0106】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu59.4重量%、ZnO29.7重量%、Al2 O3 9.9重量%、K2 O1.0重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行い、その結果を表2に示した。
【0107】
〔実施例24〕
実施例21においてD液の調製に用いた水酸化リチウムに代えて、硝酸ルビジウム0.18gを用いた以外は実施例21にしたがって触媒を調製した。
【0108】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すとCu59.7重量%、ZnO29.9重量%、Al2 O3 10重量%、Rb2 O0.4重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行い、その結果を表2に示した。
【0109】
〔実施例25〕
実施例21においてD液の調製に用いた水酸化リチウムに代えて、硝酸セシウム0.08gを用いた以外は実施例21にしたがって触媒を調製した。
【0110】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すとCu59.9重量%、ZnO29.9重量%、Al2 O3 10重量%、Cs2 O0.2重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行い、その結果を表2に示した。
【0111】
〔実施例26〜29〕
実施例21においてD液の調製に用いた水酸化リチウムに代えて、実施例26では硝酸マグネシウム六水和物4.1g、実施例27では硝酸カルシウム四水和物2.7g、実施例28では硝酸ストロンチウム1.3g、実施例29では硝酸バリウム1.1gをそれぞれ用いた以外は実施例21にしたがって触媒をそれぞれ調製した。
【0112】
上記各触媒の性能評価を実施例1の方法にしたがってそれぞれ行い、実施例26で得られた触媒の性能評価の結果を表2に、実施例27ないし実施例29にて得られた触媒の性能評価の結果を表3にそれぞれ示した。
【0113】
【表3】
【0114】
〔実施例30〜35〕
実施例21においてD液の調製に用いた水酸化リチウムに代えて、実施例30では硝酸ランタン、実施例31では硝酸銀、実施例32では硝酸溶液に溶解させた硝酸パラジウム、実施例33では硝酸ガリウム、実施例34ではシュウ酸ニオブ、実施例35ではメタバナジン酸アンモニウムをそれぞれ用いた以外は実施例21にしたがって触媒をそれぞれ調製した。
【0115】
これらの触媒の組成は、水素還元後の組成で示すと、Cu55.6重量%、ZnO27.8重量%、Al2 O3 9.3重量%に対して、La2 O3 、Ag2 OPbO、Ga2 O3 、Nb2 O5 、V2 O5 として7.3重量%であった。上記各触媒の性能評価を実施例1の方法にしたがってそれぞれ行い、それらの結果を表3にそれぞれ示した。
【0116】
〔実施例36〕
実施例21においてD液の調製に用いた水酸化リチウム0.37gに代えて、硝酸セリウム六水和物7.9gを用い、さらにD液を滴下した後、C液にてpHを9とした後、沈澱物のろ過、洗浄を行った。その他の触媒調製は実施例21にしたがって行った。
【0117】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すとCu52.2重量%、ZnO26.1重量%、Al2 O3 8.7重量%、CeO2 13.0重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表3に示した。
【0118】
〔実施例37〕
実施例1に記載の触媒前駆体を粉砕して粉体となし、硝酸マンガン六水和物3.6gをイオン交換水で溶解した水溶液38mlでこの粉体を含浸させた後、空気気流下100℃で10時間乾燥した。この乾燥物を空気気流下350℃で3時間熱処理を行って触媒を得た。
【0119】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すとCu57.1重量%、ZnO28.6重量%、Al2 O3 9.5重量%、MnO4.8重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行い、その結果を表3に示した。
【0120】
〔実施例38〕
実施例1に記載の触媒前駆体を空気気流下350℃で3時間熱処理を行った後粉砕して粉体とした。この粉体をクロム酸1.42gをイオン交換水38mlで溶解した水溶液に含浸させた後、空気気流下350℃で3時間熱処理を行って触媒を得た。
【0121】
この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すとCu57.1重量%、ZnO28.6重量%、Al2 O3 9.5重量%、Cr2 O3 4.8重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表3に示した。
【0122】
〔実施例39〕
実施例38におけるクロム酸に代えて、パラモリブデン酸アンモン1.33gを用いて、他は実施例38と同様に操作して触媒を得た。この触媒の組成は、水素還元後の組成で示すとCu57.1重量%、ZnO28.6重量%、Al2 O3 9.5重量%、MoO3 4.8重量%であった。実施例1の方法にしたがって上記触媒の性能評価を行った。その結果を表3に示した。
【0123】
〔実施例40〕
実施例1の触媒2mlを反応管に充填し、250℃で1容量%H2 含有窒素ガスにて1.5時間還元処理を行った。その後、反応圧力40Kg/cm2 G、ガス空間速度12000hr-1、反応ガス組成が二酸化炭素(CO2 )25容量%、水素75容量%である混合ガスを供給し、反応温度210,250℃の条件にて二酸化炭素の水素化反応をそれぞれ行った。それらの結果を表3に示した。
【0124】
【発明の効果】
本発明のメタノール合成用の触媒は、以上のように、銅、亜鉛、さらにアルミニウムおよび/またはジルコニウムからなる各触媒成分の少なくとも一つを2以上の溶液に分割してそれぞれ溶解した分割溶液と、上記分割した触媒成分と異なる触媒成分を溶解した原料溶液とをそれぞれ調製し、上記各分割溶液および原料溶液中の触媒成分を沈澱させるための沈澱剤と、上記分割溶液および原料溶液とを混合して沈澱物を生成させる際に、上記各分割溶液を分割してそれぞれ混合することにより生成された各沈澱物からなる構成である。
【0125】
それゆえ、上記構成では、メタノール合成に用いると、メタノールの選択率の向上が見られ、メタノールの収量の改善、特に低温時のメタノール収量が改善されるという効果を奏する。
Claims (7)
- 触媒原料としての銅、亜鉛、さらにアルミニウムおよび/またはジルコニウムを触媒成分としてそれぞれ含むメタノール合成用の触媒において、
上記各触媒成分の少なくとも一つを2以上の溶液に分割してそれぞれ溶解した分割溶液と、上記分割した触媒成分と異なる触媒成分を溶解した原料溶液とをそれぞれ調製し、上記各分割溶液および原料溶液中の触媒成分を沈澱させるための沈澱剤と、上記分割溶液および原料溶液とを混合して沈澱物を生成させる際に、上記各分割溶液を分割してそれぞれ混合することにより生成された各沈澱物からなることを特徴とするメタノール合成用の触媒。 - 沈澱物が、ろ過され、洗浄されてなることを特徴とする請求項1記載のメタノール合成用の触媒。
- 各沈澱物の生成反応中に、pHを3.0〜11.0の範囲内で変化させてなることを特徴とする請求項1または2記載のメタノール合成用の触媒。
- 触媒の組成は、触媒の全重量に対し、金属として計算した銅の量が15〜80重量%、酸化物として計算した亜鉛の量が15〜80重量%、酸化物として計算したアルミニウムおよび/またはジルコニウムの量が5〜70重量%であること(ただし、触媒は、その全量を100とし、金属銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび/または酸化ジルコニウムの合計が100となるものとする)を特徴とする請求項1記載のメタノール合成用の触媒。
- 触媒は、さらにXを含み、上記触媒の組成が、
〔Cu〕a 〔Zn〕b 〔Al/Zr〕c 〔X〕d 〔O〕e …… (1)
〔ここで、Cu、Zn、Al、Zrは、それぞれ銅、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウムを表し、Xはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムよりなるアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムよりなるアルカリ土類金属、銀、パラジウム、セリウム、クロム、マンガン、モリブデン、バナジウム、ランタン、ニオブ、およびガリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を表し、Oは酸素を表し、a,b,c,d,eは、それぞれ触媒の全量に対し、金属として計算した銅の量が15〜80重量%、酸化物として計算した亜鉛の量が15〜80重量%、酸化物として計算したアルミニウムおよび/またはジルコニウムの量が5〜70重量%、酸化物として計算したXの量が0.1〜20重量%となるように設定されたものであり、触媒は、その全量を100とし、金属銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび/または酸化ジルコニウム、X成分の酸化物の合計が100となるものとする〕
一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1記載のメタノール合成用の触媒。 - Xは、銅、亜鉛、さらにアルミニウムおよび/またはジルコニウムを含有する沈澱物の生成工程中に添加されてなることを特徴とする請求項5記載のメタノール合成用の触媒。
- Xは、銅、亜鉛、さらにアルミニウムおよび/またはジルコニウムを含有する沈澱物を熱処理した後に添加されてなることを特徴とする請求項5記載のメタノール合成用の触媒。
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