JP3856176B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技制御装置から送出される賞球数情報に基づいて所要数の遊技球を排出装置により遊技者側へ排出する遊技機(例えば、パチンコ遊技機)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遊技機(特に、パチンコ遊技機)では、役物を制御する役物制御装置から送出される賞球数情報(賞球数データ)に基づいて排出装置に組み込まれている排出センサ1、2の入力、排出ソレノイド1、2への出力を制御して、当該賞球数情報分の遊技球を払い出している。そして、セーフソレノイドを駆動して、当該賞球情報に関わったセーフ球を遊技機外に排出する。
この場合、セーフ処理のところを詳細に述べると、遊技機はセーフユニットを有しており、セーフユニットは球を1個宛排出可能な機構を備え、セーフセンサ、セーフソレノイド、カム等から構成される。セーフユニットに組み込まれているセーフセンサの信号は役物制御装置へ一旦入り、役物制御装置上でセーフセンサからの信号を2つに分配し、一方を役物制御装置への入力とし、他方を排出制御装置への入力とする。また、セーフソレノイドは排出制御装置のみによって制御される。
【0003】
役物制御装置は、セーフセンサからの入力でセーフ球を検出すると、賞球数記憶があるか否かを確認する。この場合、例えば7個賞球および13個賞球の2系統の役物賞球がある遊技機の例で説明すると、始動口が7個、それ以外の入賞は13個という賞球排出になる。
ここでは、説明の都合上、始動口ヘの入賞が賞球数記憶となる例を取る。なお、始動口ヘの入賞は始動口入賞への特図記憶とは異なる。特図記憶は4個まで有効であるが、賞球数記憶は始動口へ入賞した分有効である。
いま、賞球数記憶があるとすると、役物制御装置は賞球数情報(7個)を排出制御装置へ送信する。これは、役物制御装置→排出制御装置へという単一方向の通信であり、賞球数情報を繰り返して送るいわゆる垂れ流しの方式となっている。
【0004】
排出制御装置では、賞球数情報を受信すると、排出センサ1、2および排出ソレノイド1、2を制御して当該賞球数情報分の遊技球を遊技者側へ払い出し、払い出しが終了すると、排出制御装置は上述したセーフユニットのセーフソレノイドを制御して当該賞球数情報に関わったセーフ球を遊技機外へ排出する。このとき、そのセーフ球(遊技機外へ排出されるセーフ球)をトリガーにして賞球数情報が決定されており、したがって、遊技機外へ排出されるセーフ球は賞球数情報の決定に関わったものであって、当該賞球数情報分の遊技球の遊技者側への払い出しが終了したセーフ球である。
次いで、排出制御装置はセーフセンサの入力が球有りから球無しになった状態を確認すると、正常に排出制御処理が終了したと判断する。また、役物制御装置でもセーフセンサの入力が球有りから球無しになった状態を確認すると、排出制御装置による排出制御処理が正常に終了したと判断し、そのタイミングで賞球数記憶を減算する。
従来、排出制御装置において遊技球の排出開始条件を判断しており、排出開始条件としては、半端センサ(詳細は後述の実施の形態と同様につき、実施の形態で説明)に遊技球があること、オーバーフローセンサからの入力がないこと(受皿がオーバーフローしていないこと)、排出センサに遊技球があること、セーフセンサに遊技球があることがある。そして、半端センサ、オーバーフローセンサ、排出センサおよびセーフセンサの各検出信号は排出制御装置側のみへの入力信号となり、排出開始条件は排出制御装置側にて判定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊技機にあっては、以下のような問題点があった。
(イ)従来は、遊技進行を管理制御する役物制御装置から排出制御装置へ単一方向の通信のため、排出制御装置側がいまどのような状態であるのかがわからないままに、賞球数情報を送信していた。すなわち、役物制御装置はセーフセンサからの入力でセーフ球を検出すると、セーフセンサの入力が球有りから球無しへと信号変化があるまで賞球数情報を垂れ流しているだけであった。
そのため、排出制御装置側で遊技球の排出を行う準備(排出開始条件)が成立しているかどうかの判断は役物制御装置で行われず、遊技球の排出が確実に行われるかどうかは、わからなかった。したがって、排出開始条件が成立していないにもかかわらず、遊技盤面における遊技を進行させることもあり、遊技者に不利になっていた。
【0006】
(ロ)また、排出制御装置側の排出開始条件の成立を確認せずに遊技盤面における遊技を進行させていたので(例えば、排出制御装置が異常状態のまま遊技盤面における遊技を進行させていたので)、セーフ球(入賞球)がセーフユニットからセーフ樋まで溜まり、セーフ球の球詰まりが発生するという問題点があった。
(ハ)セーフユニット部分にセーフ球があるにもかかわらず、賞球(セーフ球に伴う所定数の遊技球の排出)が無く、遊技機の上皿にも遊技球が無くなってしまい、遊技を継続できなくなるという問題点があった。すなわち、排出制御装置側で排出開始条件が成立していなくても(賞球排出準備の異常が発生しても)、遊技の進行が継続するので、遊技者に迷惑をかけることがあった。また、上皿に遊技球が無くなってしまった結果、遊技を終了してしまう遊技者もいるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、排出制御装置での賞球排出を確実に行えるときに賞球数情報を送信して、遊技球の排出を確実に行うことができる遊技機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による遊技機は、遊技進行を管理制御する遊技制御装置と、
貯留タンク側より案内される遊技球を遊技者側へ所要数排出する機構を備えた排出装置と、
前記遊技制御装置から送出される賞球数情報に基づいて所要数の遊技球を遊技者側へ排出するように前記排出装置を制御する排出制御装置と、を備えた遊技機において、
前記排出装置は、
所要数の遊技球を払い出す球払出手段と、
球払出手段における所要数の遊技球の排出を検出する球検出手段と、を有し、
貯留タンク側より案内される遊技球を前記排出装置より上流側で検出する待機球検出手段と、
前記賞球数情報を決定する際のトリガーとなるセーフ球を検出するセーフ球検出手段と、を備え、
前記球検出手段からの球検出信号を前記遊技制御装置側および前記排出制御装置側へ分配する分配手段を設け、
前記遊技制御装置は、
前記分配手段により分配される球検出信号、前記待機球検出手段の球検出信号および前記セーフ球検出手段のセーフ球検出信号を含めて、所定条件の成立を確認する賞球開始条件確認手段を備え、
前記排出制御装置は、
前記分配手段により分配される球検出信号を含めて、排出開始条件の成立を確認する排出開始条件確認手段を備え、
前記賞球開始条件確認手段による所定条件の成立を確認すると、前記セーフ球検出手段により検出されたセーフ球に関わる賞球数情報を前記排出制御装置へ送出し
前記排出開始条件確認手段による排出開始条件の成立を確認すると、前記排出装置から遊技球を排出することを特徴とする。
【0009】
ここで、請求項1の発明において、前記球検出手段は所要数の遊技球の排出を検出するものであるが、遊技球の排出の検出は、直接に遊技球そのものを検出して排出を検知する場合に限らず、例えば間接的に遊技球の排出を検知する場合も含む概念である。
また、セーフ球に関わる賞球数情報とは、セーフ球をトリガーにして決定された賞球数情報という概念である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
最初に、請求項1記載の発明を実現する実施の形態について説明する。
A.遊技機の正面構成
図1は遊技機の正面構成を示す図である。図1において、1はいわゆるCR機と称される遊技機であり、遊技機1にはカード式球貸機(以下、単に球貸機という)2が併設されている。球貸機2にはカードリーダーが内蔵され、球貸機2の前面パネル3にはプリペイドカードが挿入されるカード挿入口4が形成される。
【0012】
遊技機1は額縁状前面枠11、ガラスを支持するガラス枠12、遊技盤13、前面開閉パネル14、および前面操作パネル15を有している。ガラス枠12は額縁状前面枠11に開閉可能に支持され、鍵装置19によって開閉可能に施錠されている。前面開閉パネル14には賞球を受ける上皿21、球貸スイッチ22、プリペイドカードの残高を表示するカード度数表示器23、プリペイドカードを排出するときに操作する返却スイッチ(カード排出釦)24、球貸し可能表示を行うLED25、および上皿21の球を後述の下皿32に移すために両者を接続する通路を開閉するための開閉レバー26が設けられている。前面操作パネル15には、灰皿31、下皿32(受皿)、下皿32に貯留された球を外部下方に抜くための球抜きレバー33、および発射操作ハンドル34が設けられている。
また、ガラス枠12の下部の裏面側には図1での図示を略すが、ガラス枠12の開放状態を検出するガラス枠センサ165(例えば、マイクロスイッチを有する構造)が設けられている(後述の図6、図7参照)。
【0013】
次に、遊技盤13における遊技領域はパチンコ球を用いて遊技を行うものであれば、例えばいわゆる「第1種」に属するものあるいは図柄表示装置を備えた「第3種」に属するもの、あるいは他の機種等であっても、任意の構成をとり得るが、一例として本実施の形態では「第1種」に属するタイプのものを用いている。
遊技盤13にはアウト球流入口40、レール41、特別図柄表示装置42、普通電動役物タイプの始動入賞口43、変動入賞装置44(大入賞口)、普図始動ゲート45(複数あるが、図中1個のみ符号を付ける)、複数の一般入賞口46(煩雑になるので、図中1個のみ符号を付ける)、特図始動記憶表示器47、普通図柄表示装置48、普図始動記憶表示器49、サイドランプ50、51、風車と呼ばれる打球方向変換部材52(同様に1個のみ符号を付ける)、多数の障害釘(符号略)が設けられている。
一方、遊技機1の額縁状前面枠11の上部には大当り時に点灯(点滅状態も含む)する大当り表示器53が設けられている。
【0014】
B.遊技機の裏機構
次に、図2は遊技機1の裏機構を示す図である。図2において、遊技機1における裏機構の主要なものとして、貯留タンク(上タンク)101、誘導路102、外部情報端子(ターミナル基盤)103、半端センサユニット104、排出装置105、排出制御装置106、役物制御装置(遊技制御装置)107、役物中継基盤108、発射制御装置109、カードユニット接続基板110、セーフユニット111および裏機構盤の基枠体112がある。
【0015】
基枠体112は合成樹脂製の一体成型品から形成され、遊技機1の前面枠11の裏側に固定された金属フレーム113に取り付けられている。そして、この基枠体112の上に各種のユニット部品、例えば貯留タンク101、誘導路102、外部情報端子103、半端センサユニット104、排出装置105、排出制御装置106、カードユニット接続基板110、セーフユニット111などが取り付けられており(例えば、ワンタッチの保持部材によって固定される)、これらの各種ユニット部品と基枠体112とを総称する概念として裏機構盤114と称している。
【0016】
貯留タンク101は排出される前の球を予め貯留しておくもので、この貯留タンク101の球数の不足は補給センサ121によって検出され、不足のときは島設備から球が補給される。貯留タンク101内の球は誘導路102により誘導され、排出装置105によって排出される。排出装置105は所定の球排出指令信号(排出制御装置106からの信号)に基づいて貯留タンク101より案内される遊技球を遊技者側へ所要数排出(ここでの排出には、賞球排出および球貸し排出が含まれる)する機構を備えた請求項1記載の排出装置に相当する。
【0017】
排出装置105の詳細を説明すると、図3に斜視図を示すように、排出装置105は2条の球排出通路131、132を有しており、一方の球排出通路131が賞球用の排出を行い、他方の球排出通路132が球貸し用の排出を行うようになっている。すなわち、2条の球排出通路131、132を用途によって使い分ける構成になっている。
図4は排出装置105の断面を示す図であり、説明の都合上、賞球用の排出を行う球排出通路131側の断面を示している。図4に示すように、球排出通路131側には球の排出カム133を駆動する排出ソレノイド134および球排出通路131の球の排出を検出する排出センサ135を備えている。なお、図4から理解できる範囲内で、排出カム133を変位させる各種の細かい部材(例えば、ロッド、ビス、ワッシャ等)は符号付けを略す。
【0018】
排出装置105は排出制御装置106からの球排出制御信号に基づき排出ソレノイド134を作動させて排出カム133を変位させ、球排出通路131に停止している球の排出を行う(詳しくは、排出ソレノイド134により排出カム133の端部を基点として先端部を図中上方に引上げて球排出通路131を球(最下部の球Tが最初に通過)が通過可能にして球を排出する)。球の排出は排出センサ135により検出して、後述の分配回路156により役物制御装置107および排出制御装置106へ信号が分配される。排出制御装置106では排出センサ135からの検出信号に基づいて球の排出数をカウントし、役物制御装置107より送出された賞球数情報分の遊技球の排出を行う。また、役物制御装置107は、排出センサ135からの検出信号に基づいて、排出制御装置106による遊技球の排出をカウントして賞球排出数の監視を行う。
【0019】
排出カム133および排出ソレノイド134は、所要数の遊技球を払い出す球払出手段を構成する。排出センサ135は球払出手段における所要数の遊技球の排出を検出する球検出手段を構成する。
なお、排出センサは排出装置105の2条の通路に対応して設けられ、賞球用の排出センサ135および球貸し用の排出センサ167となっている(後述の図6、7参照)。
また、排出制御装置106は、球貸機2(後述のCRサンド制御装置191)からの指令に基づいて排出装置105の球貸用排出通路132側の排出機構を制御して、指令された球貸分の遊技球の排出を行う。
【0020】
再び図2に戻り、誘導路102に賞球排出あるいは球貸し排出のための球が有るかどうかは、半端センサユニット104によって検出される。半端センサユニット104は、貯留タンク101側より案内される遊技球を排出装置105より上流側で検出する待機球検出手段を構成する。
外部情報端子(ターミナル基盤)103はAC電源の入力や遊技店のホールコンピュータ(管理装置)との間における信号(信号の種類は後述)の授受などについての中継を行うもので、リレー部およびコネクタ部(ホールコンピュータとの接続を行う)に区分されており、両者はケーブルにて接続されている。
排出制御装置106は遊技機1の枠側(ここでは基枠体112)に配置され、球の排出に必要な各種制御を行う。発射制御装置109は球を発射するために必要な制御を行う。カードユニット接続基板110はカード式の球貸機2から延出するケーブル121を遊技機1に接続するためのものである。
【0021】
セーフユニット111はセーフ球(入賞球)を1個宛て検出するセーフセンサ111aを備え、遊技盤13の裏面側に設けられている入賞球集合部材(図示略)によって集められ入賞球集合棚(図示略)を流下してくるセーフ球をセーフセンサ111aにより1個宛て検出し、セーフ球に対応した賞球排出が行われる毎に、検出したセーフ球を1個ずつ排出する。ここでいう検出したセーフ球とは、セーフ球をトリガーにして賞球数情報が決定されているので、当該賞球数情報の決定に関わったセーフ球のことであって、当該賞球数情報分の遊技球の遊技者側への払い出しが終了したセーフ球のことである。
セーフセンサ111aは、球払出手段の起動条件の一因となるセーフ球を検出するセーフ球検出手段を構成する。
【0022】
セーフユニット111は、図5にその断面図を示すように、主要なものとしてセーフソレノイド141、第1セーフカム142、第2セーフカム143および非接触型のセーフセンサ111aを有し、内部にセーフ球通路144が形成されている。同様に、図5から理解できる範囲内で、第1セーフカム142、第2セーフカム143を変位させる各種の細かい部材(例えば、ロッド、ビス、ワッシャ等)は符号付けを略す。
図5はセーフソレノイド141に通電されず、第2セーフカム143の一部がセーフ球通路144内に突出してセーフ球STの排出を阻止して保持している状態である。保持した球(図中の1番目のセーフ球ST)はセーフセンサ111aの位置にあり、セーフ球STとしてフォトセンサタイプのセーフセンサ111aによって検出される。また、このとき、第1セーフカム142はセーフ球通路144から引き出されてセーフ球に当接していない。
【0023】
排出制御装置106からセーフ球の排出を指令する信号がセーフソレノイド141に入力されて、セーフソレノイド141がオンすると、まず第2セーフカム143がセーフ球通路144内から引き出されて今まで保持していたセーフ球ST(すなわち、1番目のセーフ球)が1個宛排出されるとともに、同時に第1セーフカム142の一部がセーフ球通路144内に一時的に突出して、その後に続いているセーフ球(2番目のセーフ球)が排出されないようにする。
【0024】
次いで、再び第2セーフカム143がセーフ球通路144内に突出すると同時に、第1セーフカム142がセーフ球通路144から引き出される。これにより、2番目のセーフ球が第2セーフカム143に当接して保持されるとともに、3番目のセーフ球は2番目のセーフ球に当接して続いている状態となる。
すなわち、セーフソレノイド141を1回オンさせる毎に、セーフ球が1個だけ移動して排出され、その後直ちに次のセーフ球が保持されて停止する。このようにセーフ球を一時的に保持しておくことにより、実際にセーフ球が入賞によって生じたという確認をとることができ、不正防止や遊技者とのトラブルを避けるようになっている。セーフ球の排出はセーフセンサ111aによって検出され、検出信号は役物制御装置107および排出制御装置106に入力される。
【0025】
役物制御装置107は遊技盤13側に配置され、役物の作動に必要な各種制御を行う。役物中継基盤108は遊技盤13に配置されている役物、サイドランプ50、51、変動入賞装置44等と役物制御装置107との間におけるケーブルの接続中継を行うものである。
また、セーフユニット111の下方で下皿32の球出口近辺にはオーバフローセンサ122が設けられており、オーバーフローセンサ122は下皿32が満杯になったとき、球の過剰貯留を検出する。オーバーフローセンサ122がオンすると、球の発射、排出が停止される。
【0026】
C.役物制御装置の構成
図6は役物制御装置107を示す図であり、役物制御装置107は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用演算処理装置150と、水晶の発振周波数を分周して所定のクロックを得る発振器151と、各種センサ信号を受け入れる入力インターフェース152と、出力インターフェース153と、役物制御装置107と外部装置との間で信号の受け渡しを行う外部通信用端子154と、複数の分配回路155、156と、を含んで構成される。遊技用演算処理装置150はROM150a、RAM150bを内蔵しており、いわゆるアミューズチップ用のICとして製造され、例えばチップの正当性を判定するための固有IDを格納している。
【0027】
入力インターフェース152には、特図始動入賞口(普通電動役物タイプの始動入賞口)43への入賞を検出する特図始動センサ161、普図始動ゲート45を球が通過したことを検出する普図始動ゲートセンサ162、変動入賞装置44に入った球のうちいわゆる継続入賞(V入賞)した球を検出する継続センサ163、変動入賞装置44に入った全ての球を検出するカウントセンサ164、ガラス枠12の開放を検出する前述したガラス枠センサ165、半端センサユニット104に配置される半端センサ166(2条の通路のそれぞれにある)、オーバーフローセンサ122、および補給センサ121からの信号が入力される。
【0028】
分配回路155、156にはセーフセンサ111a、賞球排出用の排出センサ135からの信号がそれぞれ入力されている。分配回路155はセーフセンサ111aからの信号を2つに分配し、一方を入力インターフェース152を介して遊技用演算処理装置150への入力とし、他方を排出制御装置106への入力とする。また、分配回路156は賞球排出用の排出センサ135からの信号(球検出信号)を2つに分配し、一方を入力インターフェース152を介して遊技用演算処理装置150への入力とし、他方を排出制御装置106への入力とする。なお、球貸し用の排出センサ167からの信号(球検出信号)は直接に排出制御装置106への入力となっている。分配回路156は、排出センサ135(球検出手段)からの球検出信号を役物制御装置107(遊技制御装置)側および排出制御装置106側へ分配する分配手段を構成する。
【0029】
出力インターフェース153からは、排出制御装置106、遊技に関連する必要な情報を外部に出力するための外部情報端子103、特別図柄表示装置42の表示制御を行う表示制御装置172、変動入賞装置44である大入賞口を開閉駆動する大入賞口ソレノイド173、特図始動記憶表示器47、普通図柄表示装置48、普通変動入賞装置(すなわち、始動入賞口43の普通電動役物)を駆動する普通電動役物ソレノイド174、普図始動記憶表示器49、各種装飾ランプ、LED175(例えばサイドランプ50、51や遊技盤13の装飾LEDの等を含むもの)、遊技に必要な効果音を生成したりあるいは音声合成を行う音制御装置176、発射制御装置109、および異常ランプ179に制御信号が出力される。
【0030】
D.制御系統
図7は遊技機1における制御系統を示す図である。図7において、主基板(役物基板)とあるのは役物制御装置107のことであり、2つの分配回路155、156を内蔵している。役物制御装置107(主基板)は遊技盤13からのセンサ信号や各センサ166、165、122、121、分配回路155、156によって分配されたセーフセンサ111a、賞球排出用の排出センサ135からの信号に基づいて遊技盤13の遊技制御を行うとともに、分配回路156によって分配された球検出信号(分配手段により分配される球検出信号)、半端センサユニット104(待機球検出手段)の球検出信号、オーバーフローセンサ122の検出信号、およびセーフセンサ111a(セーフ球検出手段)のセーフ球検出信号に基づいて所定条件(遊技球排出条件)の成立を確認し、当該所定条件が成立した場合にセーフセンサ111aにより検出されたセーフ球に関わる賞球数情報を排出制御装置106へ送出する処理を行う。すなわち、排出制御装置106が確実に排出処理を行えるときに、賞球数情報を送信するようにする。したがって、役物制御装置107(主基板)は賞球開始条件確認手段の機能を実現する。
【0031】
また、役物制御装置107(主基板)は分配回路156によって分配された球検出信号に基づいて排出制御装置106の制御により排出される所要数の遊技球を監視する処理を行い、球の排出異常があるときは異常ランプ179により報知する。なお、後述の音声制御装置176へ指令して異常報知を音により行ってもよい。さらに、役物制御装置107(主基板)は表示制御装置172に制御信号を出力して表示装置(特別図柄表示装置42のこと)に特図を表示させたり、音声制御装置176(図面では音制御装置)に制御信号を出力し、音声制御装置176によって生成された音信号でスピーカ177を駆動したりする。
【0032】
球の発射については、発射制御装置109に発射の許可信号を出力し、発射制御装置109では許可信号に基づいて球を弾発するモータ181を駆動するとともに、タッチプレート182によって遊技者が発射操作ハンドル34に触れていることを検出したり、単発スイッチ183で遊技者の意思に沿って意図的に球の発射停止を可能にしたりする。
役物制御装置107(主基板)に接続される信号端子としては、枠側の外部情報端子103およびベニヤ(遊技盤13)側の外部通信用端子154がある。枠側の外部情報端子103は、前述したターミナル基盤のことであり、ホールコンピュータ(管理装置)に対して金枠(ガラス枠)開信号、補給信号、賞球数信号、球貸数信号、エラー信号(異常信号)を出力する。ベニヤ(遊技盤13)側の外部通信用端子154は、例えば大当り情報、特図停止情報、特図停止図柄情報、確変情報を外部に出力する。
【0033】
役物制御装置107(主基板)からは排出制御装置106に対して賞球制御情報が出力(前述したように遊技球排出条件の成立を確認して出力)されるようになっており、また、排出制御装置106と球貸機2のCRサンド制御装置191との間は球貸制御信号の授受が行われるようになっている。排出制御装置106には2つの分配回路155、156から分配されたセーフセンサ111a、賞球排出用の排出センサ135からの信号が入力されるとともに、球貸し用の排出センサ167からの信号が直接に入力されており、役物制御装置107(主基板)からの賞球制御情報に基づいて球の排出制御を行うべく、賞球用の排出ソレノイド134およびセーフソレノイド141を駆動する。また、後述のCRサンド制御装置191からの球貸指令に基づいて、球貸し用の排出ソレノイド192を駆動する。
【0034】
役物制御装置107からの賞球制御情報(例えば、賞球排出要求)には送信クロック、賞球データが含まれ、送信クロックは信号のタイミングをとるもの、賞球データは賞球数(例えば、7個、13個)を決定するものである。排出制御装置106は賞球数情報に基づいて排出装置105の賞球側を駆動して賞球の排出を制御するとともに、CRサンド制御装置191からの球貸信号に基づいて排出装置105の球貸側を駆動して遊技者に球を貸し出すための排出制御を行う。
球貸機2のCRサンド制御装置191は、遊技機1の上皿21に設けられている球貸スイッチ22、カード返却スイッチ24からの信号に基づいて球貸しに必要な制御(排出制御装置106への球貸要求)を行うとともに、LED25の点灯を制御したり、カード度数表示器23によるプリペイドカードの残高の表示を制御したりする。すなわち、遊技機1側の球貸し部の制御は球貸機2側のCRサンド制御装置191によって行われる。
【0035】
次に、作用を説明する。
「役物制御のメインルーチン」
図8は役物制御装置107により行われる役物制御のメインルーチンを示すフローチャートである。この制御処理は、ステップS1からステップS17までの1シーケンスを所定の基準時間毎(割り込み毎)に繰り返し実行される。
処理が開始されると、ステップS1において、まず電源の投入時であるか否かを判別し、電源投入時であればステップS2で初期化処理を行い、今回のルーチンを終了する。初期化処理では、RAM150bにおけるワークメモリのイニシャライズ、レジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等が行われる。
ステップS1で電源投入時でなければ、ステップS3に進んで入力処理を行う。ここでは、賞球用の排出センサ135からの検出信号に基づき球の計数処理等を行うが、詳細はサブルーチンで後述する。
【0036】
次いで、ステップS4で賞球数制御処理を行う。これにより、排出制御回路106へ賞球数情報が送られるとともに、賞球異常の監視が行われる(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS5で乱数更新処理を行う。乱数更新処理は、乱数を更新する処理であり、初期値を乱数生成回路(図示略)より取得し、以降は本シーケンスが繰り返される度に+[1]して乱数が作成される。これにより、特図および普図の乱数が変り、大当りあるいは普図当りの乱数抽出値がランダム性を保つようになる。
次いで、ステップS6で処理番号による分岐判断を行い、処理NO.(処理番号)に従ってステップS7〜S10のうちの該当するいずれか一つの処理を行う。ステップS7〜S10の概要は以下のとおりである。
【0037】
ステップS7:通常処理
通常処理(普段処理)では、始動記憶がある場合に、始動記憶数を一つ減らした後、始動記憶に対応して記憶された乱数を取得し、大当り判定を行って特図の停止図柄を決定する。すなわち、入力処理で取得した乱数値の記憶がある場合は、その乱数値と大当たり判定値との比較判定を行い、大当たりの場合は大当たり停止図柄を決定するとともに、当該大当たり停止図柄をワークメモリ(RAM150b)の所定アドレスに格納し、処理番号を図柄変動処理に切り替える。
一方、外れの場合は、外れ停止図柄を決定するとともに、当該外れ停止図柄をワークメモリ(RAM150b)の所定アドレスに格納し、処理番号を図柄変動処理に切り替える。また、停止図柄がリーチ図柄である場合には、リーチフラグをセットした後、図柄変動処理の番号に処理番号を変更して、次のシーケンスで図柄変動処理が行われるようにする処理を行う。そして、始動記憶がない場合には、処理番号をこの普段処理を行う番号のままとして、次のシーケンスでもこの普段処理が繰返されるようにする。
【0038】
ステップS8:図柄変動処理
図柄変動処理は、特図の図柄を変動および停止させる処理で、この処理で設定された表示情報を後述の「データ転送処理」(ステップS13)で表示制御装置172に送出することで、表示制御装置172により特図が特別図柄表示装置42に表示制御される。
ステップS9:大当り処理
大当り処理では、大入賞口(変動入賞装置44)開放等の大当たり処理を行う。
ステップS10:外れ処理
外れ処理では、外れ停止図柄停止後、通常処理に戻る際の処理を行う。
以上の処理番号による分岐処理(ステップS7〜S10)によれば、メインルーチンのシーケンスが繰返される度に、遊技状態に応じて処理番号が変更されてゆく。
【0039】
次に、図8に示すメインルーチンでは、以上の分岐処理がなされた後に、次いで、ステップS11で普図・普電を制御する処理を行う。次いで、ステップS12で外部情報処理を行う。これにより、外部情報(大当たり等を外部のホールコンピュータ側に出力する信号)の設定が行われる。次いで、ステップS13でデータ転送処理を行う。これにより、図柄変動処理、大当たり処理等で設定された表示情報が表示制御装置172へ送信される。次いで、ステップS14でランプ・LED処理を行う。これにより、ランプ・LED175に対応する表示データが設定され、装飾の演出が行われる。次いで、ステップS15で出力処理を行い、上記の各処理で設定された出カデータを出力(例えば、排出制御装置106へ出力)する。次いで、ステップS16で音出力処理を行い、音制御装置176により効果音等の出力が行われる。次いで、ステップS17で不正監視・不正処理を行う。これは、例えばノーカウント不正等の監視およびその対応処理を行うものである。ステップS17を経ると、メンルーチンの1シーケンスが終了する。
【0040】
「入力処理のサブルーチン」
次に、図9は役物制御のメインルーチンにおける入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンでは、ステップS21で例えば特図始動センサ161や普図始動ゲートセンサ162等からの入力信号の論理を統一するような変換処理を行い、その後、チャタリングの除去処理を行う。次いで、ステップS22で特図始動センサ処理を行う。ここでは、特図始動センサ161の入力があった場合に、特図始動入賞に基づいて所定数(4個)まで、そのタイミングで乱数更新処理にて作成された乱数値を取得し記憶する処理を行う。また、特図始動入賞に基づく賞球数を排出制御装置106で排出するために、賞球数記憶を行う(特図始動入賞により+1を加算する)。
【0041】
次いで、ステップS23で普図始動ゲートセンサ処理を行う。ここでは、普図始動ゲートセンサ162の入力があった場合に、普図始動ゲート入賞に基づいて所定数(4個)まで、そのタイミングで乱数更新処理にて作成された乱数値を取得し記憶する処理を行う。
次いで、ステップS24で排出センサ計数処理を行う。これは、賞球用の排出センサ135からの検出信号に基づいて、排出制御装置106により制御され排出装置105の賞球側から排出されている遊技球(賞球に対する遊技球排出)を計数(カンウト)するものである。計数は、例えば役物制御装置107の内部の排出カウンタ(RAM105b)によって行う。ステップS24を経ると、メインルーチンにリターンする。
【0042】
「賞球数制御処理のサブルーチン」
次に、図10は役物制御のメインルーチンにおける賞球数制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンでは、まずステップS31で設定された送信情報(賞球数情報としての7個あるいは13個という情報)を排出制御装置106へ送信する(後述のステップS37、ステップS38参照)。次いで、ステップS32で排出数監視フラグがあるか(立っているか)否かを判別する。排出数監視フラグとは、遊技球の排出開始条件が成立した場合にセットされるものである(ステップS35参照)。ステップS32で、未だ排出数監視フラグが立っていなければ、ステップS33に進んで遊技球の排出開始条件が成立したか否かを判別する。
【0043】
排出開始条件とは、セーフセンサ111aに球があること、半端センサ166に球があること(すなわち、誘導路102の排出装置105側に所定数分の遊技球がある状態のこと)、賞球用の排出センサ135に球があること、オーバーフローセンサ122からの入力がないこと(球がオーバーフローしていないこと)が条件となり、どれか1つでも足りない場合には、排出開始条件が成立しない。因みに、従来はセーフセンサ11a、半端センサユニット104(半端センサ166)、排出センサ135、オーバーフローセンサ122からの信号に基づき排出制御装置106側で排出開始条件を判断(所定条件の成立を判断することに相当)していたが、本実施の形態では役物制御装置107側が確実に遊技球の排出が行えると判断したときに賞球数情報を排出制御装置106に送信するという観点から、役物制御装置107側で開始条件を判断する。これは、所定条件の成立を確認する賞球開始条件確認手段の機能に相当する。
【0044】
排出開始条件が不成立の場合には、ステップS34に進んで送信情報に「賞球0」をセットしてメインルーチンにリターンする。この場合、役物制御装置107から排出制御装置106へは、常に何等かの賞球数情報(送信情報)が流れており、通常(賞球排出を指令していない場合)は賞球数0情報が送信されている。
一方、ステップS33で排出開始条件が成立した場合には、ステップS35に進んで排出制御装置106により排出制御される遊技球数を監視する監視処理に移行すべく排出数監視フラグをセットし、ステップS36で賞球数記憶(ステップS22参照)の有無を確認する。賞球数記憶がなければ(特図始動センサ161への入賞に対応する賞球排出用の記憶がなければ)、ステップS37に進んで送信情報に賞球数13をセットするとともに、判定値に13(排出カウンタの判定用である)をセットしてリターンする。
【0045】
一方、賞球数記憶があれば(特図始動センサ161への入賞に対応する賞球排出用の記憶があれば)、ステップS38に進んで送信情報に賞球数7をセットするとともに、判定値に7(排出カウンタの判定用である)をセットしてリターンする。ここでセットした送信情報は、上述したステップS31にて排出制御装置106へ送信される。したがって、排出開始条件を役物制御装置107側で判断し、排出開始条件が成立した場合に、セーフ球に関わる賞球数情報が排出制御装置106へ送出されることになる。
【0046】
ステップS32で排出数監視フラグが立っている場合には、ステップS39に分岐しセーフセンサ111aに球が無くなったか否かを判別する。すなわち、排出制御装置106では役物制御装置107から受信した賞球数分の遊技球の払い出し(賞球)が終了すると、セーフソレノイド141を駆動して当該賞球に関わったセーフ球を遊技機1外に払い出すので、役物制御装置107に入力されているセーフセンサ111aの信号によりセーフ球の球無しを確認することで、賞球排出の終了を確認できる。
【0047】
ステップS39でセーフセンサ111aに球が無くなっている場合(排出制御装置106による賞球排出終了の場合)には、ステップS40に進んで排出カウンタ(ステップS24参照)の値と、判定値(ステップS37、38でセットされる)との比較を行い、整合が確認された場合は、ステップS41で排出カウンタをクリアし、賞球数記憶を減算するとともに、排出数監視フラグをクリアする。次いで、ステップS42で異常報知処理後であるか否かを判別する。これは、後述のステップS44における異常処理で役物制御装置107にて監視したところ、排出制御装置106による賞球排出に異常が発見された場合に、ホールコンピュータ側にエラー信号(異常信号)を送信したり、遊技機1の前面側若しくは遊技機1近傍の設備装置側(例えば、島設備側)に設けられた賞球排出エラー用の異常ランプ179を点灯させたりするので、それらの異常状態を解除するかどうかを判断するために、異常報知処理後であるか否かを判別しているものである。
【0048】
異常報知処理後でなければルーチンを終了してリターンし、異常報知処理後であればステップS43に進んで異常報知終了処理を行い、リターンする。異常報知終了処理では、ホールコンピュータ側にエラー信号を送信しているのを停止したり、遊技機1の前面側若しくは遊技機1近傍の設備装置側に設けられた賞球排出エラー用の異常ランプ179の点灯を停止したりして、異常状態の解除を報知する。
一方、ステップS40で排出カウンタの値と、判定値との比較結果に整合が確認されない場合には、ステップS44に進んで異常報知処理を行い、メインルーチンにリターンする。異常報知処理では、排出制御装置106による賞球排出に異常が発見されたのであるから、ホールコンピュータ側にエラー信号を送信したり、遊技機1の前面側若しくは遊技機1近傍の設備装置側に設けられた賞球排出エラー用の異常ランプ179を点灯させたりして、異常を確実に報知する。なお、音声制御装置(音制御装置)176へ指令して異常を報知する音を出力するようにしてもよい。
上記ステップS40〜ステップS44の処理は、排出装置105における所要数の遊技球の排出を検出する賞球用の排出センサ135からの検出信号に基づいて排出制御装置106の制御により排出される所要数の遊技球を監視する機能であり、かつ監視の結果、遊技球の排出について異常が確認された際に当該異常を報知する異常報知を行う機能である。
【0049】
このように本実施の形態では、排出装置105に設けられる賞球用の排出センサ135からの検出信号を分配回路156で分配し、一方を排出制御装置106への入力とし、他方を役物制御装置107への入力とする。そして、役物制御装置107では分配回路156によって分配された球検出信号、半端センサユニット104(半端センサ166)の球検出信号、オーバーフローセンサ122から検出信号およびセーフセンサ111aのセーフ球検出信号に基づいて所定条件(遊技球排出開始条件)の成立を確認し、当該所定条件が成立した場合にセーフセンサ111aにより検出されたセーフ球に関わる賞球数情報を排出制御装置106へ送出する処理を行う。
【0050】
すなわち、排出装置105による遊技球の排出が可能かどうかの判断を遊技進行を管理制御する役物制御装置107側で行い、確実に排出処理を行えるときに、賞球数情報が排出制御装置106へ送られるので、賞球数情報送信の確実性を図ることができ、賞球数情報を受けた排出制御装置106による排出制御によって確実に排出装置105から遊技球を排出することができる。また、確実に排出処理を行うことが可能な状態のときに、役物制御装置107側から排出制御装置106側へ賞球数情報を送信するので、遊技球の排出ができない遊技球の不足や球詰まり等のときには、賞球数情報が送信されない。したがって、役物制御装置107から送信する賞球数情報について、遊技進行の信頼性を高めることができる。
その結果、排出開始条件が成立していない場合には、遊技球が排出されないので、異常にきづいた遊技者が早めに係員に異常を通報(例えば、遊技機1の上部側になる通報スイッチを押す)することにより、係員が適切な処置をとって、遊技盤面における遊技の進行を停止させることができ、遊技者の不利を無くすことができる。
【0051】
また、上記のように遊技球の排出異常に対する係員への通報により、直ちに係員が当該異常箇所に出向いて、異常状態を解消するような適切な対応を取ることが可能になる。例えば、セーフ球があるにもかかわらず、排出開始条件が成立しないような異常状態のときには、係員が遊技盤13面における遊技の進行を意図的に停止させて遊技者の利益を保全したり、あるいは排出装置105等を点検して排出異常の故障を速やかに修理することができる。そのため、セーフ球(入賞球)がセーフユニット111からセーフ樋まで溜まり、セーフ球の球詰まりが発生するという不具合を無くすことができる。
【0052】
また、排出装置105を点検して排出異常の故障を速やかに修理することが可能になるので、セーフユニット111にセーフ球があるにもかかわらず、賞球(入賞(セーフ球)に伴う所定数の遊技球の排出)が無く、遊技機1の上皿21にも遊技球が無くなってしまい、遊技を継続できなくなるという不具合を無くすことができ、遊技者に迷惑をかけることがなくなる。上皿21に遊技球が無くなってしまった結果、遊技を終了してしまう遊技者も無くすことができる。
さらに、遊技進行を管理制御する役物制御装置107に、排出開始条件の成立を確認する機能を設けたので、異常時に、例えば遊技進行を保留(例えば、発射停止)するなどの拡張性を図れる効果がある。
また、オーバーフローセンサ122からの入力がないこと(球がオーバーフローしていないこと)を遊技球の排出開始条件の成立判断の1つに加えているので、下皿32を遊技球がオーバーフローしているときには、賞球数情報が排出制御装置106へ送信されず、遊技球の過剰貯留に対して速やかでかつ確実に適切な処置をとることができる。
【0053】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、請求項2記載の発明を実現する例である。
図11は第2の実施の形態における役物制御装置200を示す図、図12は遊技機1における制御系統を示す図、図13は第2の実施の形態における遊技機1の裏面図である。これらの図に示すように、本実施の形態では、賞球用の主基板用排出センサ201を独立して設けた点に特長がある。主基板用排出センサ201は、図13に示すように、排出装置105の下流側の排出樋ユニット202(例えば、排出通路)内の賞球排出用通路(賞球排出された遊技球のみが流下する通路)に配置され、排出装置105の賞球側から排出されてくる賞球排出のための所要数の遊技球を検出する。賞球用の主基板用排出センサ201は役物制御装置200の入力インターフェース152を介して遊技用演算処理装置150への入力とされる。主基板用排出センサ201は球検出手段を構成する。
【0054】
第2の実施の形態では、役物制御装置200(遊技制御装置)が主基板用排出センサ201(球検出手段)からの球検出信号を所定条件の成立判断に加えておらず、役物制御装置200は半端センサユニット104(待機球検出手段)の球検出信号、オーバーフローセンサ122の検出信号、およびセーフセンサ111a(セーフ球検出手段)のセーフ球検出信号に基づいて所定条件(遊技球排出条件)の成立を確認し、当該所定条件が成立した場合にセーフセンサ111aにより検出されたセーフ球に関わる賞球数情報を排出制御装置106へ送出する処理を行う。すなわち、排出開始条件(所定条件)の成立を3つの信号(半端センサ166、オーバーフローセンサ122、セーフセンサ111aの各信号)に基づいて判断しており、これは第1の実施の形態に比較すると、排出開始条件の一部(ただし、主要条件)を役物制御装置200側で判断し、主要条件が揃っていると、セーフ球に関わる賞球数情報を排出制御装置106へ送出し、排出制御装置106では残りの一部の排出開始条件(すなわち、賞球用の排出センサ135の球検出信号)を判断して賞球排出制御を行うというものである。したがって、排出開始の主要条件が揃ったことが確認されたときに、賞球数情報が送信される。役物制御装置200(主基板)は賞球開始条件確認手段の機能を実現する。
【0055】
また、排出装置105内には第1の実施の形態と同様に2条の排出通路に対応して2つの排出センサ135、167が設けられており、一方は賞球用の排出センサ135としてその球検出信号は排出制御装置106に直接に入力され、他方は球貸し用の排出センサ167としてその球検出信号も排出制御装置106に直接に入力される(図12参照)。
役物制御装置200には1つの分配回路155のみが設けられており、分配回路155は第1の実施の形態と同様に、セーフセンサ111aからの信号を2つに分配し、一方を入力インターフェース152を介して遊技用演算処理装置150への入力とし、他方を排出制御装置106への入力とする。その他は、第1の実施の形態と同様の構成である。
【0056】
したがって、第2の実施の形態では主基板用排出センサ201(球検出手段)からの球検出信号を所定条件の成立判断に加えていないが、役物制御装置200では排出開始の主要条件が揃ったことを確認した場合に、セーフセンサ111aにより検出されたセーフ球に関わる賞球数情報を排出制御装置106へ送出する処理を行い、排出制御装置106で残りの一部の排出開始条件(賞球用の排出センサ135の球検出信号)を判断して賞球排出制御が行われる(すなわち、両者の相互チェックで排出開始条件を判断する)。したがって、排出制御装置106にしてみると、排出開始条件の判断負担を軽減することができ、その分、遊技球の排出の確実性に寄与することができる。また、役物制御装置200でも少なくとも排出開始の主要条件の成立を判断するので、従来に比較すると、賞球数情報送信の確実性を図ることができ、結果として賞球数情報を受けた排出制御装置106による排出制御によって確実に排出装置105から遊技球を排出することができる。
さらに、賞球用の排出センサ135の球検出信号を分配する回路が不要になり、役物制御装置200の回路を簡素化することができる。
【0057】
本発明の実施の形態は、上記例に限らず、以下に述べるような各種の変形実施が可能である。
(a)本発明の適用対象となる遊技機は、どのような種類の遊技機でも遊技球を賞球として排出するものであれば、本発明を適用できる。例えば、磁気カードで球貸しを行うもの、ICカードで球貸しを行う等の遊技機のタイプに限定されずに、本発明を適用することができる。
(b)排出装置内にある2条の排出通路はどちら側を賞球用、球貸し用の使用してもよく、そして、各通路に対応して2つの排出センサは、それに応じてどちら側を賞球用、球貸し用の使用してもよい。
(c)球検出手段の検出信号を分配する分配回路(分配手段)を、第1の実施の形態では遊技制御装置に設けているが、分配回路は遊技制御装置でなく、その他の場所に設けてもよい。
【0058】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、分配手段により分配される球検出信号、待機球検出手段の球検出信号およびセーフ球検出手段のセーフ球検出信号を含めて、所定条件の成立の判断を遊技進行を管理制御する遊技制御装置側で行い、確実に排出処理を行えるときに、セーフ球に関わる賞球数情報を排出制御装置へ送り、排出制御装置では分配手段により分配される球検出信号を含めて、排出開始条件の成立を確認し、排出開始条件の成立を確認すると、排出装置から遊技球を排出するようにしたので、賞球数情報送信の確実性を図ることができ、賞球数情報を受けた排出制御装置による排出制御によって確実に排出装置から遊技球を排出することができる。
また、確実に排出処理を行うことが可能な状態のときに、遊技制御装置側から排出制御装置側へ賞球数情報を送信するので、遊技球の排出ができない遊技球の不足や球詰まり等のときには、賞球数情報が送信されない。したがって、遊技制御装置から送信する賞球数情報について、遊技進行の信頼性を高めることができる。
その結果、所定条件が成立していない場合には、遊技球が排出されないので、異常にきづいた遊技者が早めに係員に異常を通報することにより、係員が適切な処置をとって、遊技盤面における遊技の進行を停止させることができ、遊技者の不利を無くすことができる。
【0059】
また、上記のように遊技球の排出異常に対する係員への通報により、直ちに係員が当該異常箇所に出向いて、異常状態を解消するような適切な対応を取ることが可能になる。例えば、セーフ球があるにもかかわらず、排出開始条件が成立しないような異常状態のときには、係員が遊技盤面における遊技の進行を意図的に停止させて遊技者の利益を保全したり、あるいは排出装置等を点検して排出異常の故障を速やかに修理することができる。そのため、セーフ球(入賞球)がセーフユニットからセーフ樋まで溜まり、セーフ球の球詰まりが発生するという不具合を無くすことができる。
【0060】
また、排出装置を点検して排出異常の故障を速やかに修理することが可能になるので、セーフユニットにセーフ球があるにもかかわらず、賞球(入賞(セーフ球)に伴う所定数の遊技球の排出)が無く、遊技機の上皿にも遊技球が無くなってしまい、遊技を継続できなくなるという不具合を無くすことができ、遊技者に迷惑をかけることがなくなる。上皿に遊技球が無くなってしまった結果、遊技を終了してしまう遊技者も無くすことができる。
さらに、遊技進行を管理制御する役物制御装置に、排出開始条件の成立を確認する機能を設けたので、異常時に、例えば遊技進行を保留(例えば、発射停止)するなどの拡張性を図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の正面図である。
【図2】遊技機の裏面図である。
【図3】排出装置の外観図である。
【図4】排出装置の断面図である。
【図5】セーフユニットの断面図である。
【図6】役物制御装置のブロック図である。
【図7】遊技機の制御系統を示すブロック図である。
【図8】役物制御プログラムを示すフローチャートである。
【図9】入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】賞球数制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】第2の実施の形態の役物制御装置のブロック図である。
【図12】第2の実施の形態の遊技機の制御系統を示すブロック図である。
【図13】第2の実施の形態の遊技機の裏面図である。
【符号の説明】
1 遊技機
32 下皿(受皿)
101 貯留タンク
104 半端センサユニット(待機球検出手段)
105 排出装置
106 排出制御装置
107、200 役物制御装置(遊技制御装置、賞球開始条件確認手段)
133 排出カム(球払出手段)
134 排出ソレノイド(球払出手段)
135 排出センサ(球検出手段)
156 分配回路(分配手段)
201 賞球用の主基板用排出センサ(球検出手段)

Claims (1)

  1. 遊技進行を管理制御する遊技制御装置と、
    貯留タンク側より案内される遊技球を遊技者側へ所要数排出する機構を備えた排出装置と、
    前記遊技制御装置から送出される賞球数情報に基づいて所要数の遊技球を遊技者側へ排出するように前記排出装置を制御する排出制御装置と、を備えた遊技機において、
    前記排出装置は、
    所要数の遊技球を払い出す球払出手段と、
    球払出手段における所要数の遊技球の排出を検出する球検出手段と、を有し、
    貯留タンク側より案内される遊技球を前記排出装置より上流側で検出する待機球検出手段と、
    前記賞球数情報を決定する際のトリガーとなるセーフ球を検出するセーフ球検出手段と、を備え、
    前記球検出手段からの球検出信号を前記遊技制御装置側および前記排出制御装置側へ分配する分配手段を設け、
    前記遊技制御装置は、
    前記分配手段により分配される球検出信号、前記待機球検出手段の球検出信号および前記セーフ球検出手段のセーフ球検出信号を含めて、所定条件の成立を確認する賞球開始条件確認手段を備え、
    前記排出制御装置は、
    前記分配手段により分配される球検出信号を含めて、排出開始条件の成立を確認する排出開始条件確認手段を備え、
    前記賞球開始条件確認手段による所定条件の成立を確認すると、前記セーフ球検出手段により検出されたセーフ球に関わる賞球数情報を前記排出制御装置へ送出し
    前記排出開始条件確認手段による排出開始条件の成立を確認すると、前記排出装置から遊技球を排出することを特徴とする遊技機。
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