JP3792021B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に係わり、詳しくは、遊技者による不正な遊技を防止し、健全な遊技を提供することができるようにした遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機などの遊技機においては、遊技領域の略中央に配置された特別図柄表示装置での可変表示ゲームにより遊技の興趣が高められている。
【0003】
この可変表示ゲームは、一般的に、第1種始動口への入賞時といったように所定の遊技条件が成立した場合に、特別図柄表示装置に表示される図柄の変動表示を開始するとともに、開始から所定時間経過後に変動表示を停止し、停止時の図柄が特別図柄で揃った場合には大当たりとして、遊技者に対して利益乃至特典を付与(即ち、遊技価値を付与)する特別遊技を行わせるゲームである。
【0004】
このような可変表示ゲームにおいては、大当たりの決定や、停止時の図柄の決定等には確率的要素が盛り込まれ、偶然性を伴なわせることにより、遊技に対する興趣を盛り上げている。
【0005】
ところで、パチンコ遊技機の遊技制御を行なう遊技制御基板が設置される環境は、金属製の遊技球が常に循環しており、この遊技球の循環に伴って発生したノイズが常に存在している状態にある。そして、遊技制御基板に搭載されている演算処理装置として機能するCPUは、このノイズにより暴走する危険性がある。
【0006】
そこで、CPUの暴走対策として、ある一定間隔毎にCPUに対してリセット割込処理を実行し、プログラムの初期番地から毎回実行するような処理形態をとっている。これによって、ノイズによる暴走が発生した場合においても、所定時間後にリセットがかかってプログラムの初期番地に復帰するので、ノイズによる悪影響を最小限に抑えることができる。
【0007】
ところで、このようにCPUに対してある一定時間毎にリセット割込を行ってプログラムの実行処理を行うためには、その目的からリセット割込時間をあまり長く設定することができないため、パチンコ遊技機の遊技プログラムは、所定時間内に処理の実行が可能なように、所定のプログラムサイズ内に納められている。
【0008】
そして、大当たりの決定(遊技価値の決定)や、停止時の図柄の決定等に用いる乱数としては、真に不規則性を伴う乱数を用いるのが好ましいが、この乱数を発生させるプログラムも極力小さいサイズであることが要求されており、簡易的な乱数発生方法を用いざるを得ないのが現状である。
【0009】
即ち、小さいプログラムサイズで済む簡易的な乱数発生方法としては、リセット割込を行なう毎に乱数用変数に1を加算し、所定値を超えると0に戻すという、いわゆる桁上がりカウンタ方式の乱数発生方法が広く用いられている(通称+1方式)。
【0010】
例えば、可変表示ゲームにおける大当たり確率が1/210に設定されたパチンコ遊技機の場合においては、0〜209の範囲とされたカウント値をリセット割込毎に+1して変動させている。そして、可変表示ゲームを開始するためのトリガとなる第1種始動口への入賞に基づいて、入賞時点におけるカウント値を乱数用変数として取り込み、可変表示ゲームにおける大当たり判定時において、取り込んだ乱数用変数(カウント値)と予め規定された判定値(例えば”3”)とを比較し、両者が同一の場合に大当たりとし、特別図柄表示装置で変動表示される図柄を大当たり図柄に合わせて停止するとともに、変動入賞装置を開動作させて遊技者に特別遊技を行わせている。
【0011】
この桁上がりカウンタ方式の乱数発生方法においては、リセット割込を行なう間隔が0.002048秒(約2msec)であり、上述したカウンタ値が一巡する周期が0.430008秒と極めて短く、更に、乱数を取り込むタイミングが、遊技盤面を転動している遊技球が第1種始動口へ入賞した時であるのでランダム性も担保できることから、乱数としての条件を十分に満たすものとして可変表示ゲーム等における乱数として使用されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のパチンコ遊技機にあっては、CPUに対してある一定時間毎にリセット割込を行ってプログラムの実行処理を行なうものであり、従来の乱数生成は、一定時間毎にカウントアップ(+1)を行うため、乱数更新に周期性が生じることになる。
【0013】
近時においては、パチンコ遊技は、身近な大衆娯楽として広く世間に浸透してきており、これに伴って、パチンコ遊技機の新台情報や遊技内容等の各種情報を掲載した雑誌等が多種販売されている。
【0014】
このような雑誌等では、提供情報の一部として、以前は遊技機メーカーしか知り得なかったパチンコ遊技機内部の遊技プログラム等の解析記事も掲載され、上述した周期性をもつパチンコ遊技機の乱数更新方法に着目した攻略方法等も掲載されており、その攻略方法の一つに、体感器と呼ばれる装置を用いて大当たりを誘発する方法がある。
【0015】
体感器とは、上述したカウント値の一巡周期等により規定される一定の周期性を利用し、所定時間毎(遊技機のカウント値の一巡周期時間の整数倍)の振動等でリズムを体感させる装置である。この体感器を使用した遊技方法としては、以下に記載する「遊技の健全性に反するもの」、「不正な遊技となるもの」が挙げられる。
【0016】
「遊技の健全性に反するもの」
これは、体感器により発生される振動(上述した一定の周期を知らせる振動)を利用して、発射操作部の発射ハンドル及び停止スイッチ等を操作して、第1種始動口へ、前記した体感器より発生するタイミングで入賞させ、この入賞を繰り返し行って、体感器より発生されるタイミングを少しずつずらしながら、即ちタイミングを調整しながら、この調整によって大当りを発生させる。換言すると、体感器のタイミングを調整しながら先ず自力で大当たり値をひき、そのタイミングを体感器に固定させる。この様にしてタイミングを調整した以降は、体感器より発生する振動周期は、巡回している(+1)カウント値の中の大当たり値と同期がとれてしまい、このタイミングで第1種始動口に入賞させれば、実行されている遊技プログラムは、巡回させているカウント値から大当たり値を抽出し、大当たり遊技が実行される。
【0017】
このような作為的な大当たり発生は、体感器の使用を除けば、通常の遊技操作と変わりはないが(単発打ちを行うので、通常の発射操作とは異なるが)、体感器を利用していない遊技者と著しい利益の差が発生し、健全遊技の趣旨に反している(通常の発射操作を前提に遊技機は作成されている)。
【0018】
「不正な遊技となるもの」
これも、上述したような内容で体感器を使用するが、この場合、熟練した発射操作で第1種始動口へ大当たり値を引くタイミングで入賞させるのではなく、前記のタイミングで電磁波を照射し、第1種始動口内のセンサ(例えば、近接センサ)へ強制的に遊技球の入賞に係わらず電磁誘導などによる信号を入力してしまうやり方である。
この様な遊技は、正常な遊技ではなく違法行為である。また、見た目は、上述した作為的な発射操作を行なうものに比べ、発見がしづらいと言う難点もある。その理由は、作為的な発射操作は店員が見れば確認できるが、電磁波を使用した場合、正常に発射を行いながら、体感器によるタイミングで電磁波を照射する行為なので、店員による確認が困難となるからである。
また、上記したように電磁波照射による不正の場合は、効率をよくするために「体感器」と併用しているだけであり、「体感器」を使用せずに電磁波照射による第1種始動口内のセンサへ入力させる不正遊技も行われている。
【0019】
また、最近は、体感器を使用した不当な遊技方法に限らず、通称「ぶら下がり基板」と呼ばれる不正な装置を遊技機に取り付け、不正な遊技を行っている者もいる。
これは、第1種始動口に設けられる入賞球を検出する始動センサと遊技制御基板間に「ぶら下がり基板」を介在させ、この「ぶら下がり基板」に、遊技制御基板より外部装置へ出力されているリセット割込と同期をとれる信号を取り込むことで、遊技制御基板に設けられている演算処理装置で実行されている遊技プログラムで作成されるカウント値の更新タイミングと同期をとり、これによりカウント値が大当たり値に更新されるタイミングを把握し、第1種始動口への遊技球の入賞タイミングを、前記したカウント値が大当たり値に更新されるタイミングで入賞信号を遊技制御基板へ出力し、当該遊技球の入賞で大当たり値を取得できるようにしたものである。言い換えれば、第1種始動口への遊技球の入賞信号を「ぶら下がり基板」で、遊技制御基板側で大当たり値を取得できるように、タイミングを調整して、遊技制御基板側に出力するものである。
この場合は、例えば流通過程等で遊技機を不当に入手し、この遊技機のROMに格納されている遊技プログラムを解析し、乱数周期(大当たり確率)、大当たり判定値等を認識し、この解析結果に基づいて当該遊技機(即ち、その機種)に適合した「ぶら下がり基板」を作成する。その結果、前述の手法を行うことで、「ぶら下がり基板」は、遊技制御基板に対して大当たり値を抽出するタイミングで始動センサより取り込んだ信号を出力することができるのである。
【0020】
この「ぶら下がり基板」は、遊技店の営業中に取り付けられたり、夜間に遊技店に忍び込み取り付けられたり、遊技機の流通の過程で取り付けられたりしている。
【0021】
上述した、様々な方法で、不正な、または、健全遊技の趣旨に反した、不当な遊技方法が行われており、健全な遊技者、及び、遊技店に多大な迷惑をかけており、ひいては、遊技機メーカーを含めた業界全体の問題となっている。このため、不当な行為を排除して健全な遊技を確実に行える遊技機の開発が望まれている。
【0022】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、遊技者による不当な遊技を防止し、健全な遊技が行える遊技機を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために提案されたもので、
請求項1記載の発明は、特定入賞口への遊技球の入賞を検出する特定入賞球検出手段と、遊技価値を付与するか否かを決定するための遊技価値判定用乱数値を一定時間毎に所定の範囲内で+1ずつ加算更新し、前記特定入賞球検出手段からの検出信号に基づいて前記遊技価値判定用乱数値を抽出し記憶するとともに、判定時に前記抽出記憶された遊技価値判定用乱数値と予め設定された判定値とを比較判定し、この判定結果に基づいて遊技価値を付与可能とする遊技制御手段と、を備えた遊技機において前記遊技制御手段は、当該遊技制御手段により抽出された遊技価値判定用乱数値が所定回数連続して前記判定値の近傍値であったか否かを監視する監視手段と、該監視手段の監視結果に基づいて前記特定入賞球検出手段への不正入力の可能性を報知する不正入力報知手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
ここで「特定入賞球検出手段」とは、例えば特定入賞口である第1種始動口への遊技球の入賞を検出するセンサのことであり、具体的には近接センサ、光学的センサ、マイクロセンサ等があるが、遊技球を電気的に検出できるものであればよい。
【0029】
ここで、「監視手段」とは第1種始動口に設けられたセンサへの入力信号(遊技球の入賞、電磁波照射による入力)により、センサ側より出力される信号により遊技プログラムは更新している乱数値(+1方式)より乱数値を抽出するので、体感器を使用している場合に、その抽出される乱数値は所定の乱数値の近傍値を連続的に取得することになる。このため、その連続性を監視するものを意味する。
【0030】
また、「不正入力報知手段」とは、例えば、上述した第1種始動口に設けられたセンサより出力される信号に基づいて抽出した乱数値の監視により体感器等の利用による作為的な信号入力がある可能性があることを報知する機能を備えたものである。
報知の機能としては、例えば遊技機の遊技情報等を収集管理する管理装置側へ、体感器使用による遊技の可能性が高いことを知らせる信号の出力であり、「不正入力報知手段」より出力される信号は、管理装置側に伝達可能な通信網に接続可能なように外部接続端子まで連絡している。この体感器使用の可能性を管理装置側へ知らせる外部接続端子は、遊技機に設けられている大当たり信号等の遊技に関する情報を外部に知らせるための遊技情報外部接続端子部、若しくは、補給信号等の遊技機の機能に関する情報を外部に知らせるための枠情報外部接続端子部等に設けられる。
更に、「不正入力報知手段」は、体感器使用による遊技の可能性があることを、例えば遊技店内にいる店員等に知らせるべくランプ、LED等の点滅・点灯等による不正可能性の表示(例えば、遊技盤を含んだ遊技機前面部、若しくは、島設備の前面部等の所定箇所で表示)、若しくは、音による不正可能性の報知をするものも含み、特別図柄表示装置を利用してその旨を報知するようにしてもよい
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下に説明する実施の形態では、代表的な遊技機としてパチンコ遊技機を例にとって説明を行なう。
図1から図3は、本発明の実施形態であるパチンコ遊技機の全体構成を示したものであり、図1はパチンコ遊技機を正面側から見た斜視図、図2は遊技盤の正面図、図3はパチンコ遊技機を裏面側から見た背面図である。
【0032】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、パチンコ遊技を行うパチンコ機本体2と、このパチンコ機本体2の左側方(同図における左斜め上方に相当)に配設された球貸装置の一部を構成するカード式球貸機13とから概略構成され、これらのパチンコ機本体2とカード式球貸機13とが互いに対をなして隣接して設置されている。
【0033】
このパチンコ機本体2は、機枠3により囲われ、この機枠3の前面には、額縁状の前面枠4が配設されている。そして、この前面枠4の窓部を臨むように後方から遊技盤5を取り付けるとともに、この前面枠4の前方側に透明部材保持枠6に保持された前面ガラス7(透明部材の一種)を取り付けてある。
【0034】
上記した遊技盤5は、図2に示すように、発射球の通路を形成するガイドレール18などに囲われた遊技領域5aを有している。この遊技領域5aには、変動表示装置15や記憶表示器16、また入賞口17等が配置されている。
【0035】
変動表示装置15は、例えば、LED、LCD或いはCRT等により構成され、遊技領域5aのほぼ中心に配設され、可変表示ゲームやデモ表示等、各種の表示を行う。
【0036】
ここで、可変表示ゲームとは、所定の遊技開始条件(例えば、後述する始動口17aへの入賞)が成立した場合に図柄を可変表示し、停止時の図柄が特定図柄で揃った場合を大当たりとするゲームである。そして、大当たりした場合には、遊技者に利益や特典を付与する特別遊技が行われる。
【0037】
この可変表示ゲームでは、例えば、次に示す表示制御がなされる。
即ち、変動表示装置15の表示領域には「右図柄」、「中図柄」、「左図柄」の表示図柄を設定しておき、可変表示ゲームの開始により、各図柄を所定期間に亘って可変表示する。そして、各図柄を順次停止する。
このとき、先に停止した2つの図柄が同一図柄で揃ったいわゆるリーチの場合に、3つ目の図柄の可変表示時間を延長したり、可変速度を低速にしたりして大当たり(即ち、3つの図柄が同一図柄で揃うこと)の期待感を向上させている。
このリーチは、パチンコ遊技機1における遊技の興趣の向上に大きく影響しており、このリーチの種類が多い程、遊技者の大当たりへの期待感を膨らますことができ、遊技性に富んだパチンコ遊技機1を提供することができる。
【0038】
上記した記憶表示器16は、実行予定の可変表示ゲームの回数を遊技者に知らせるもので、例えば、最大記憶数4に対応した4つのLEDから構成されている。この記憶表示器16は、例えば、変動表示装置15の上縁に配置されている。
【0039】
上記した入賞口17は、遊技球の入賞により所定個数の賞球が得られるもので、例えば、始動口17a、大入賞口17b、一般入賞口17cの3種の入賞口から構成されている。
始動口17aは、遊技球の入賞が可変表示ゲームのトリガとして設定されている入賞口で、例えば、変動表示装置15の下方に設けられている。本実施形態においては、この始動口17aが特定入賞口となっている。
大入賞口17bは、上記した特別遊技のためのもので、開閉可能な扉部材を有している。この扉部材は、遊技球を受け入れ易い第1状態(開状態)と、遊技球を受け入れない第2状態(閉状態)とに切換可能になっている。そして、この大入賞口17bは、例えば、始動口17aの下方に設けられている。
【0040】
また、図1に示すように、透明部材保持枠6の下方には、賞球として排出された遊技球や貸し球としての遊技球を貯留する上皿8が設けられている。
この上皿8には、カード残度数表示部8a、球貸し釦8b、及びカード返却釦8cが設けられており、それらは、パチンコ機本体2の左側方に付設されているカード式球貸機13の正面に開設された遊技カードを挿入するためのカード挿入口14に遊技カードが挿入された際に機能する。詳しくは、カード残度数表示部8aは、挿入された遊技カードの有価価値を表示する機能を有し、球貸し釦8bは、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者が操作する操作釦であり、カード返却釦8cは、カード式球貸機13に挿入された遊技カードを排出する際に遊技者が操作する操作釦である。
なお、これらのカード残度数表示部8a、球貸し釦8b、及びカード返却釦8cは、カード式球貸機13により管理され、球貸しに際して、遊技者側へ貸し球を払い出す機能は、後述する遊技機に備えられている排出制御装置24がカード式球貸機13からの指令により実行し、上皿8に払い出される。
【0041】
この上皿8の下方には、球抜き操作がなされたり、オーバーフローした場合に、上皿8からの遊技球を受け入れる下皿9が設けられている。
この下皿9の右側には、遊技球の発射操作を行うための発射操作ハンドル10が設けられている。この発射操作ハンドル10は、遊技球を遊技領域5aに向けて発射する際に回動操作され、接続されたボリューム(例えば、可変抵抗器)により、回動量に応じた電気信号を生成する。
また、この透明部材保持枠6の上側には、ランプ11、12が設けてある。このランプ11は、遊技に伴って発光し、例えば、大当たり遊技状態等を周囲に知らせる。また、ランプ12は、後述する、始動口17aに設けられている始動センサ51のコネクタが遊技制御基板(役物制御装置25)から外された場合(始動センサ51と遊技制御基板間に中継基板が介在し、その間でのコネクタの脱着も含む)、始動センサ51よりの入力信号に周期性があると判断した場合、若しくは、始動センサ51に上述したような虚偽の入力があると判断した場合に、不正可能性があることを外部に知らせる脱落状態報知手段、不正入力報知手段の一部を構成している。
【0042】
図3に示すように、このパチンコ遊技機1の裏機構は、裏機構盤19に配設されている。
この裏機構盤19の上部には、遊技球を貯留する遊技球貯留部として機能する球貯留タンク20が設けられている。そして、この球貯留タンク20内には、排出する遊技球の不足を検出するための補給センサが設けてある。
そして、球貯留タンク20内に貯留された遊技球は、側方に延長された球導出樋21を介して下方に延長された球排出路22に導かれる。
上記した球導出樋21には、後述する球排出装置23に供給する遊技球の不足を検出するための半端センサが設けられている。
【0043】
球排出路22内には、球排出装置23や流路切替装置等が設けられている。球排出装置23は、賞球としての遊技球を排出する装置であるとともに、貸し球としての遊技球を排出する装置でもある。
また、流路切替装置は、パチンコ遊技機1内に残っている遊技球を外部(島設備側)に排出するための流路を形成するものである。
【0044】
球排出路22の上方には、遊技情報を収集する管理装置へ、当該パチンコ遊技機の遊技情報(補給情報、透明部材保持枠開放情報等の遊技機の機能に関する情報)を出力するための外部接続端子が設けられた枠情報外部接続端子部56が設けられている。
【0045】
そして、この球排出路22の下方には、排出制御装置24が設けられている。この排出制御装置24は、役物制御装置(役物制御回路)25より賞球数の指示があった場合に遊技者に所要数の遊技球を払い出すための制御を行う制御装置であり、排出制御手段として機能する。また、カード式球貸機13より球貸しの指示があった場合に所要数の遊技球を払い出すための制御をも行なう。
また、排出制御装置24の下方には、スピーカ28が設けられている。このスピーカ28は、役物制御装置25に基づいて制御され、遊技状態に則した音を出力するものであるとともに、後述する、始動口17aに設けられている始動センサ51のコネクタが役物制御装置(遊技制御基板)25から外された場合(始動センサ51と遊技制御基板間に中継基板が介在し、その間でのコネクタの脱着も含む)、始動センサ51よりの入力信号に周期性があると判断した場合、若しくは、始動センサ51に上述したような虚偽の入力があると判断した場合に、不正可能性があることを外部に知らせるべく音を出力するものであり、脱落状態報知手段、不正入力報知手段の一部を構成する。
【0046】
また、排出制御装置24の左側には、役物制御装置25が設けられている。この役物制御装置25は、遊技盤5の遊技領域5aに配置された装置類(即ち、上記した変動表示装置15や大入賞口17b等)を電気的に制御するとともに、遊技の進行を管理制御するための制御装置であり、遊技制御基板に相当する。
【0047】
そして、この役物制御装置25で覆われた部分の裏機構盤19には、セーフユニット26が配設されている。セーフ球30(図4参照)は、遊技盤裏面の球寄せ(図示せず)を介して、一旦、このセーフユニット26に集められて、セーフ球30に基づく所定の処理を行った後に払出される。なお、このセーフユニット26については、後に詳述する。
【0048】
役物制御装置25の上方に位置する遊技盤裏面の球寄せに遊技盤情報外部接続端子部57が設けられている。この遊技盤情報外部接続端子部57には、遊技機の遊技情報等を収集する管理装置へ、当該パチンコ遊技機の遊技情報(大当たり情報等の遊技盤上における遊技により発生する情報)を出力するための外部接続端子、及び、始動口17aに設けられている始動センサ51のコネクタが役物制御装置(遊技制御基板)25から外された場合(始動センサ51と遊技制御基板間に中継基板が介在し、その間でのコネクタの脱着も含む)、始動センサ51よりの入力信号に周期性があると判断した場合、若しくは、始動センサ51に上述したような虚偽の入力があると判断した場合に、不正可能性があることを外部に知らせるための外部接続端子などが設けられている。
また、前記した不正可能性があることを知らせる外部接続端子は、枠情報外部接続端子部56に設けてもよい。
【0049】
また、役物制御装置25の下方には、発射制御装置27が設けられている。この発射制御装置27は、上記した発射操作ハンドル10やそのボリュームに接続されており、発射操作ハンドル10の回動量に応じて遊技球の発射勢の強弱を変化させる。
【0050】
また、裏機構盤19のほぼ中央には、変動表示装置15の背面に架装した状態で表示制御装置29が設けられている。この表示制御装置29は、上記した変動表示装置15を駆動制御するためのもので、この変動表示装置15と電気的に接続されている。そして、この表示制御装置29は、役物制御装置25からの表示情報信号により動作する。
【0051】
次に、上記したセーフユニット26について説明する。
図4に示すように、このセーフユニット26は、柱状のプランジャを有するセーフソレノイド31、プランジャに接続した伝達アーム32、伝達アーム32に接続した伝達カム33及びセーフセンサ34等により構成されている。
そして、このセーフユニット26では、球寄せにより回収したセーフ球30を1列に整列させて下流まで案内し、セーフソレノイド31の作動に応じて流路内に交互に出没する伝達アーム32の先端及び伝達カム33の先端により、セーフ球30を制止させるとともに1個宛払出す。このとき、セーフセンサ34は、制止及び払出し動作に伴って流下してくるセーフ球30の有無を検出して、セーフ球30の有無に応じたセーフ球検出信号を出力するものである。
即ち、セーフ球を検出し、それに伴う遊技球の遊技者側への払(賞球排出)が完了した時点で、次のセーフ球を検出すべく、当該遊技球の払が完了したセーフ球を払い出すセーフ球処理を行うセーフユニットである。
【0052】
この構成において、セーフ球30の検出は、賞球(遊技球)の払出し制御を行う際の起動条件となっており、役物制御装置25は、セーフセンサ34からのセーフ球検出信号に基づき排出制御装置24への賞球数を連絡するための賞球数制御処理を行う。
また、セーフセンサ34は、セーフ球30を検出するセーフ球検出手段として機能し、セーフソレノイド31、伝達アーム32、及び伝達カム33は、セーフ球30の制止及び払出しを行うセーフ球処理手段として機能している。
【0053】
次に、図5のブロック図を参照して、役物制御装置(役物制御回路)25について説明する。
図5に示すように、役物制御装置25は、パチンコ遊技等に必要な制御を行うCPU35と、ワークエリアとして制御に必要なデータの一時記憶等を行うRAM36と、制御プログラム等を格納しているROM37と、CPU35へ動作クロックを提供するクロック生成回路38と、クロック生成回路38よりの出力信号を分周してCPU35のリセット端子へ所定間隔毎に信号を出力する(リセット割込に相当)分周回路39と、各種情報信号を受け入れるローパスフィルタ40と、ローパスフィルタ40からの信号をバスBを介してCPU35に出力する入力ポート41と、CPU35からの信号をバスBを介して受ける出力ポート42と、出力ポート42を介して入力される制御信号から各種駆動信号を生成して外部に出力するドライバ43と、遊技に必要な効果音、及び、不正可能性の報知音を生成するサウンドジェネレータ44と、サウンドジェネレータ44からの音信号を増幅してスピーカ28に送出するアンプ45等から構成される。
【0054】
ローパスフィルタ40には、始動スイッチ51、カウントスイッチ52、継続スイッチ53、及び信号分配回路54(セーフセンサ34からのセーフ球検出信号55)からの信号が入力されている。
始動スイッチ51は、上記した始動口17aへ入賞した遊技球を検出する入賞センサであり、遊技盤面に設けられた複数種の入賞口中の特定入賞口への発射球の入賞を検出する特定入賞検出手段として機能している。
カウントスイッチ52は、大入賞口17bに入賞した遊技球の数を検出し、継続スイッチ53は、大入賞口17b内に設けられたVゾーンと呼ばれる特定入賞領域を通過した遊技球を検出する。この継続スイッチ53の検出信号は、特別遊技を継続するか否かを決定する際に用いられる。これらのカウントスイッチ52及び継続スイッチ53は、共に近接スイッチにより構成されている。
なお、セーフセンサ34からのセーフ球検出信号は、信号分配回路54にてセーフ球検出信号55として分配され排出制御装置24にも入力されている。
【0055】
また、ドライバ43からは、大入賞口17bを開閉させるための大入賞口ソレノイド46、記憶表示器16、ランプ・LED47(11、12・・・)、表示制御装置29(即ち、表示情報信号48)、管理装置(即ち、大当たり等を示す遊技情報信号49)、及び排出制御装置24(即ち、賞球数情報やクロックといった賞球数信号等50)へ各種信号が出力される。
【0056】
そして、上記した構成において、CPU35、RAM36及びROM37が、役物制御装置(遊技制御基板)25と始動センサ(特定入賞球検出手段)51間における信号線の脱落を検出する信号線脱落検出手段、始動センサ(特定入賞球検出手段)51による検出信号の周期的な発生を監視する周期的発生状態検出手段(本発明における監視手段に相当)、始動センサ(特定入賞球検出手段)51とセーフセンサ(セーフ球検出手段)34との検出信号の計数情報に基づいて外部からの電気的要因による不正入力を監視する不正入力信号監視手段として機能している。さらに、CPU35、RAM36及びROM37に加え、表示手段としてのランプ・LED47(12)、スピーカ28、遊技情報外部接続端子部57若しくは枠情報外部接続端子部56から出力される遊技情報信号(管理装置)49、のいずれかと組み合わされて脱落状態報知手段、不正入力報知手段が構成される。
【0057】
次に、フローチャートを参照して、本実施形態における作用について説明する。図6は、上記した役物制御装置25の主動作を説明するゼネラルフローチャート、図7が第1実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける入力処理のフローチャート、図8が第2実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける始動口入賞処理のフローチャート、図9及び図10が第3実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける始動口入賞処理及び賞球数制御処理のフローチャートである。
【0058】
図6に示すように、まず、ステップS1にて電源投入直後か否かを判定する。そして、電源投入直後であった場合には、ステップS2に移行する。
ステップS2では、RAM49の初期化及び各種設定値の設定等を行う初期化処理を行う。このステップS2の初期化処理が終了すると割込待ちの状態になる。即ち、分周回路39からリセット信号(パルス信号)が入力されるのを待つ状態となる。
そして、リセット信号が入力されることにより、上記したステップS1の処理に移行する。このステップS1では、前動作周期において、既にステップS2の処理が行われていることから電源投入直後ではないと判定され、ステップS3に移行する。
【0059】
ステップS3では、入力処理として、始動センサ51、カウンタセンサ52、継続センサ53、セーフセンサ34等よりの入力信号の論理を統一する論理変換及び入力信号のチャタリングを除去する処理を行う。
【0060】
ステップS4では、賞球数制御処理としてセーフ球の有無を監視し、セーフ球が有る場合は、優先する賞球数記憶があるか否かを判定し、記憶が有る場合は優先する賞球数情報を(例えば、始動口17aへの入賞は7個賞球)、記憶が無い場合は所定の賞球数情報を(例えば、始動口17a以外への入賞は13個賞球)設定して、当該セーフ球が無くなるまで排出制御装置24へ賞球数情報を出力する処理を行う。
この場合、セーフ球30をセーフユニット26外へ排出制御するのは排出制御装置25であり、そのタイミングは、排出制御装置24が連絡された賞球数情報に基づく賞球数を球排出装置23を制御して払い出し完了したときである。
【0061】
ステップS5では、始動口入賞処理として始動口17a(始動センサ51)への入賞を監視し、入賞がある場合は始動記憶が4個以下か否かを判定して4個以下の場合は、ステップS6の乱数更新処理において作成される乱数値を取得し記憶する処理が行われ、この始動記憶が可変表示ゲームの実行予定回数となる。
【0062】
ステップS6では、乱数更新処理を行う。
この乱数更新処理は、上記した可変表示ゲームにおける大当たり、外れを決定するための乱数を更新する処理である。そして、この処理では、例えば、リセット割込処理の実行毎にカウントアップされ、大当たり確率に相当する所定値を越えると0に戻る桁上がりカウンタ(即ち、乱数記憶領域)のカウント値を更新する。そして、ステップS7に移行する。
【0063】
ステップS7では、処理番号による分岐(処理の選択)を行う。すなわち、このステップS7では、処理番号に基づき、通常処理(ステップS8)、図柄変動処理(ステップS9)、大当り処理(ステップS10)、外れ処理(ステップS11)の何れかに分岐する。
【0064】
ここで、ステップS8の通常処理は、始動記憶に対応して格納された乱数値が有る場合は、その乱数値と大当たり判定値とを比較する。そして、大当たりの場合は、大当たりの停止図柄を設定して、図柄変動処理へ処理番号を切り換え、外れの場合は、外れ停止図柄を設定して、図柄変動処理へ処理番号を切り換える。一方、始動記憶に対応して格納された乱数値が無い場合は、変動表示装置15へ呼び込み画像(可変表示ゲームを実行する画像以外の画像であり、具体的にはデモンストレーション画像)等を表示させるために表示制御装置29へ表示情報を設定する処理である。
【0065】
ステップS9の図柄変動処理は、変動表示装置15で変動表示する図柄をセットする処理であり、ステップS10の大当り処理は、図柄変動処理において停止した図柄が大当り図柄の場合の処理であり、ステップS11の外れ処理は、図柄変動処理において停止した図柄が外れ図柄の場合の処理である。
【0066】
そして、これらのステップS8からステップS11の何れかの処理がなされるとステップS12に移行する。
【0067】
ステップS12では、ソレノイド・外部情報処理を行う。このソレノイド処理は、大当たり(ステップS10)時において、大入賞口17bを開閉させるための大入賞口ソレノイド46に対するオン・オフ信号をセットする処理である。また、外部情報処理は、管理装置へ大当り信号、不正可能性信号等を知らせる信号を出力するための情報をセットする処理である。
【0068】
ステップS13では、データ転送処理を行う。このデータ転送処理は、上記したステップS8〜ステップS11にてセットされた図柄情報等を変動表示装置15に転送する処理である。
【0069】
ステップS14では、ランプ・LED処理を行う。このランプ・LED処理は、大当たり(ステップS9)や外れ(ステップS10)といった可変表示ゲームの状態に応じてランプ・LED47(11、12)の発光を制御するためのデータのセット及び後述する不正可能性情報に基づいて不正可能状態を報知するための表示を制御するためのデータをセットする処理である。
【0070】
ステップS15では、出力処理を行う。この出力処理は、上述した各ステップにてセットされたデータを、大入賞口ソレノイド46やランプ・LED47(11、12)等に対して、及び、各種信号を管理装置側に対して出力する処理である。
なお、上記した賞球数制御処理(ステップS4)にて設定された賞球数の情報は、このステップS15にて、賞球数信号50等として排出制御装置24へ送信する。
【0071】
そして、ステップS16では、音出力処理を行う。この音出力処理は、サウンドジェネレータ44等を駆動して、大当たり(ステップS9)や外れ(ステップS10)といった遊技状態に適合したメッセージやメロディ等、及び、後述する不正可能性情報に基づいて不正可能状態を報知するためのメロディを出力する処理である。
【0072】
ステップS17では、不正監視・不正処理を行う。この不正監視・不正処理は、大当たり時等において、ノーカウント不正や球詰まり不正が行われているか否かを判定するとともに、不正が行われていると判断した場合に、店員等にその旨を報知する処理である。
【0073】
そして、このステップS17の処理が終了すると、リセット待ちの状態となり、分周回路39からのリセット信号の入力により、再度ステップS1からの処理を実行する。
【0074】
次に、第1実施形態を図7に基づいて説明する。これは、営業中に第1種始動口17aに設けられる始動センサ51と役物制御装置(遊技制御基板)25の間に上述した「ぶら下がり基板」が取り付けられたか否かを監視するものである。「ぶら下がり基板」を取り付けるには、始動センサ51と役物制御装置25との間を結んでいる配線のコネクタを一旦抜くなどしなくてはならず、このコネクタの抜けなどを監視する。そして、電気的には、始動センサ51が入賞球を検出した状態とコネクタを抜いた場合とで同じ状態になるが、入賞球を検出した際における状態変換時間(検出所要時間)と、コネクタを抜いて不正を行っている間の状態変換時間(不正行為所要時間)とには明確な違いがあるので、これを併せて監視することで、「ぶら下がり基板」が取り付けられたか否かを監視できる、ということに着目したものである。
【0075】
この第1実施形態は、図6のゼネラルフローチャートにおける入力処理(ステップS3)で説明した機能に加えて、始動センサ51の役物制御装置25からの脱着を監視することにより、「ぶら下がり基板」の取り付けを判断するものであり、先ず、ステップS18で入力信号(始動センサ51等)の論理を揃える論理変換処理を行い、ステップS19で論理変換された入力信号のチャタリング除去を行う。
【0076】
そして、ステップS20で始動センサ51の入力信号が有るか否かを判断し、入力信号が無い場合は、ステップS21でタイマカウンタをクリアして本ルーチンから復帰する。一方、入力信号がある場合は、ステップS22でタイマカウンタを更新してステップ23で所定時間(例えば、30sec等)経過したか否かを判断して、所定時間経過した場合は、ステップS24において、不正の可能性があるとして、不正可能性報知情報を設定する。この不正可能性情報の設定によって、ソレノイド・外部情報処理(ステップS12)で管理装置への不正可能性を知らせる信号が設定され、また、ランプ・LED処理(ステップS14)で不正可能性を他の遊技者及び店員等へ知らせるべく表示データが設定され、出力処理にて出力される。さらに、音出力処理(ステップS16)においても不正可能性を外部に知らせるべく所定の音が出力される。そして、ステップS23で所定時間経過していない場合は本ルーチンから復帰する。
【0077】
即ち、始動センサ51の入力信号が所定時間継続した場合に不正の可能性が有ると判断することで、「ぶら下がり基板」の装着が行われたことを判断している。これは、始動センサ51に使用している近接センサが役物制御装置25から抜けた際の入力信号の論理を監視することで不正可能性を判断しているのであり、近接センサに限らず、光学的センサ、マイクロスイッチにおいても考え方は同じである。
【0078】
次に、第2実施形態を図8に基づいて説明する。これは、始動センサ51からの入力信号が周期性が有るか否かを、所定数までの入力信号に基づいて乱数更新処理(ステップS6)より取得した乱数値が所定範囲(所定値の近傍)に収まることが連続したか否かを監視することで「体感器」、「ぶら下がり基板」による不正可能性を判断するものである。この場合に、始動センサ51よりの入力信号の周期性を直に監視しなかったのは、遊技価値(大当たり)を得るか否かの可変表示ゲームの起因となる始動センサ51への入力は最大記憶数である最大4個までであり、無駄な不正入力は行わないという観点からであるが、入力信号の周期性を監視するようにしてもよい。
【0079】
この第2実施形態は、図6のゼネラルフローチャートにおける始動口入力処理(ステップS5)で説明した機能に加えて、「体感器」、「ぶら下がり基板」による始動センサ51への不正入力信号を監視するもので、ステップS25で入力信号(始動センサ51)があるか否かを監視し、入力信号が無い場合は本ルーチンから復帰し、入力信号がある場合は、ステップS26で排出制御装置24へ賞球数を連絡する際に賞球数制御処理(ステップS4)で使用するための入賞記憶を更新する。
【0080】
そして、ステップS27で始動記憶数が4個以下か否かを判断し(始動センサ51の入力信号に基づく可変表示ゲームの予約最大数の判断)、始動記憶が4個を超えている場合は本ルーチンから復帰し、始動記憶が4個未満の場合は、ステップS28で始動記憶を更新し、ステップS29で乱数更新処理(ステップS6)により更新されている乱数値を取得して、ステップS30で取得した乱数値が所定値(例えば、大当たり判定値)の近傍か否か(例えば、所定値が5であれば、0〜10の範囲、即ち、所定値に対して前後5の範囲であるか否か)を判断する。即ち、体感器を使用してタイミングを調整している間は、取得した乱数値が、大当り判定値に近い値で何回も繰り返されるので、これを監視するのである。そして、所定値の近傍でない場合はステップS31で監視カウンタをクリアして本ルーチンから復帰する。
【0081】
一方、所定値の近傍の場合は、ステップ32で監視カウンタを更新して、ステップS33で監視カウンタの値が所定値(例えば、5)か否かを判断し、即ち、所定値の近傍を連続的に取得したか否かを判断し、「体感器」、「ぶら下がり基板」の使用による不正入力の可能性を判断する。
【0082】
ステップS33で監視カウンタ値が所定値に達しない場合は、本ルーチンから復帰し、所定値に達した場合は、ステップS34で不正可能性を外部に報知すべく不正可能性情報を設定して(不正可能性情報の設定に基づく不正可能性の報知は、図7のステップ24で説明した内容と同様である。)、ステップS35でステップS29で取得した乱数値を特図乱数判定用記憶領域(可変表示ゲームを開始する際に、大当たり値か否かが判定される)に記憶して本ルーチンから復帰する。
【0083】
次に、第3実施形態を図9及び図10に基づいて説明する。
この遊技機は、特定入賞口への遊技球の入賞を検出する特定入賞球検出手段と、遊技価値を付与するか否かの起因となる遊技価値判定用乱数を生成し、前記特定入賞球検出手段からの検出信号に基づいて所定個数まで前記遊技価値判定用乱数値を抽出し記憶するとともに、判定時に前記抽出記憶された遊技価値判定用乱数値と予め設定された判定値とを比較判定し、この判定結果に基づいて遊技価値を付与可能とする遊技制御手段と、前記遊技制御手段よりの指令に基づいて遊技価値の付与を実行制御する排出制御手段と、前記遊技制御手段が前記排出制御手段へ遊技価値の付与を指令する際の起動条件となるセーフ球を検出するセーフ球検出手段と、を備えた遊技機において、前記遊技制御手段は、前記特定入賞球検出手段による検出信号を計数するとともに、前記セーフ球検出手段による検出信号を計数し、両検出信号の計数情報に基づいて前記特定入賞球検出手段への外部からの電気的要因による不正入力を監視する不正入力信号監視手段と、前記不正入力監視手段の監視結果に基づいて前記特定入賞球検出手段への不正入力の可能性を報知する不正入力報知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0084】
ここで、「排出制御手段」とは、遊技制御基板側よりの指令情報(賞球数情報等)に基づいて球排出装置を制御して、指令された遊技球を遊技者側へ払い出す制御装置を意味し、「セーフ球検出手段」とは、遊技盤に設けられた個々の入賞口に入賞した賞球(遊技者が獲得した遊技球を遊技者側へ払い出す)を伴う遊技球を一括して検出するセンサを意味し、センサの形態は、近接センサ、光学的センサ、マイクロセンサ等である。なお、遊技球を一括して検出するセンサは、例えば賞球排出と関連して入賞球を1個ずつ検出してから流下制御するセーフユニットのセンサなどであり、入賞具の個々に設けたセンサではない。
【0085】
また、「不正入力信号監視手段」とは、例えば第1種始動口への遊技球の入賞を検出するセンサよりの入力信号を検出して計数するとともに、「セーフ球検出手段」により検出される賞球を伴う遊技球を検出して計数し、その両計数情報を監視することで、第1種始動口に設けられたセンサへの外部からの電気的要因による虚偽の入力信号を監視するものを意味する。即ち、電磁波照射等による遊技球の入賞ではない虚偽の入賞も含む第1種始動口への入賞数と、遊技盤面の個々の入賞口(第1種始動口含む)に入賞した賞球を伴う遊技球数とを比較判定することにより確認することができることに着眼したものである。
【0086】
また、「不正入力報知手段」とは、上述した「不正入力信号監視手段」による監視の結果で、例えば第1種始動口に設けられたセンサへの虚偽の入力(電磁波による入力)の可能性があった場合に、その旨を報知するものを意味する。
【0087】
具体的な報知としては、例えば遊技機の遊技情報等を収集管理する管理装置側へ第1種始動口への虚偽の入力の可能性が高いことを知らせる信号の出力であり、「不正入力報知手段」より出力される信号は、管理装置側に伝達可能な通信網に接続可能なように、外部接続端子まで連絡している。この虚偽の入力の可能性を管理装置側へ知らせる外部接続端子は、遊技機に設けられている大当たり信号等の遊技に関する情報を外部に知らせるための遊技情報外部接続端子部、若しくは、補給信号等の遊技機の機能に関する情報を外部に知らせるための枠情報外部接続端子部等に設けられる。
【0088】
更に、「不正入力報知手段」は、虚偽の入力による遊技の可能性があることを、例えば遊技店内にいる店員等に知らせるべく、ランプ、LED等の点滅・点灯等による不正可能性の表示(例えば、遊技機前面部(遊技盤も含む)、若しくは、島設備の前面部等の所定箇所で表示)、若しくは、音による不正可能性の報知をするものも意味し、特別図柄表示装置を利用してその旨を報知するようにしてもよい。
【0089】
具体的には、始動センサ51からの入力信号が虚偽の入力(電磁波等により入力された信号で、遊技球の入賞に基づくものでないもの)に基づくものか否かを、始動センサ51から入力信号(電磁波照射による虚偽の入力含む)の計数値と、セーフセンサ34からの入力信号(実遊技球の入力)の計数値とを比較することで始動センサ51への電磁波照射による虚偽の入力を監視して、不正可能性を判断するものである。
【0090】
この第3実施形態では、図6のゼネラルフローチャートにおける始動口入力処理(ステップS5)及び賞球数制御処理(ステップS4)で説明した機能に加えて、電磁波照射(多くケースは、「体感器」との併用)による始動センサ51への虚偽の入力を監視するもので、ステップS36で入力信号(始動センサ51)があるか否かを監視し、入力信号が無い場合はステップS43へ移行し、入力信号がある場合は、ステップS37で排出制御装置24へ賞球数を連絡する場合に賞球数制御処理(ステップS4)で使用するための入賞記憶を更新し、ステップS38で始動センサ51への虚偽の入力信号を判断するために始動センサ51からの入力信号を始動入賞球累計記憶として計数記憶する。
【0091】
そして、ステップS39で始動記憶が4個以下か否かを判断し(始動センサ51の入力信号に基づく可変表示ゲームの予約最大数の判断)、始動記憶が4個を超えている場合は本ルーチンから復帰し、始動記憶が4個未満の場合は、ステップS40で始動記憶を更新し、ステップS41で乱数更新処理(ステップS6)により更新されている乱数値を取得して、ステップS42で取得した乱数値を特図乱数判定用記憶領域(可変表示ゲームを開始する際に、大当たり値か否かが判定される)に記憶する。
【0092】
ステップS43では、ステップS38で記憶した始動入賞球累計記憶と後述(図10のステップS48)のセーフ球累計記憶との差が所定範囲以内か否かを判断して、所定範囲以内の場合は、本ルーチンから復帰し、所定範囲を超えた場合は、ステップS44で不正可能性を外部に報知すべく不正可能性情報を設定して(不正可能性情報の設定に基づく不正可能性の報知は、図7のステップ24で説明した内容と同様である。)、本ルーチンから復帰する。
【0093】
この場合の「始動入賞球累計記憶とセーフ球累計記憶との差が所定範囲以内か」とは、「始動入賞球累計記憶数>セーフ球累計記憶数の関係が成立し、その差が所定範囲以内か」ということである。
【0094】
つまり、始動センサからの入力信号の計数値は、始動センサのみの計数値であり、一方、セーフセンサからの入力信号の計数値は、遊技盤面に設けられている全入賞口よりの入賞した入賞球の計数となるので、正常遊技状態であれば、セーフ球累計記憶数>始動入賞球累計記憶数の関係となる。しかし、上述したようにセーフセンサが設けられているセーフユニットの機構は、排出制御装置がセーフセンサにより検出されているセーフ球に基づく賞球排出が完了した時点で当該セーフ球を払い出す制御を行うので(セーフ球を1個宛処理するので)、一時的に、セーフ球累計記憶数<始動入賞球累計記憶数の関係が正常時にも出現するが、所定範囲を超えることは無く(賞球の払は15個賞球で約1秒と高速であり、正常遊技状態において、セーフ球累計記憶数<始動入賞球累計記憶数の関係が長い時間継続することは無いからである)、また、始動センサへの虚偽の入力は累積的に加算されるので、セーフ球累計記憶数<始動入賞球累計記憶数の関係が所定範囲を超えたか否かを判断することで虚偽の入力を判断することができるからである。
【0095】
ここで、始動入賞球累計記憶とセーフ球累計記憶との関係における所定範囲の判断基準(判定値)は、セーフ球累計記憶数<始動入賞球累計記憶数の関係が長い時間継続することは考えられないので、その関係が所定範囲を超えれば不正可能性有りと判断して差し支えなく、例えば、判断基準(判定値)20個である。
【0096】
なお、この判定値は、セーフユニットや賞球排出機構の性能により変化するので、機種ごとに開発段階で不正遊技の確認テストによって、最適値を適宜に設定することが好ましい。また、前記実施形態では、セーフ球累計記憶数と始動入賞球累計記憶数とを比較して判断したが、始動センサ51からの入力信号を加算し、セーフセンサからの入力信号で減算して、この正負の範囲が所定範囲を越えた場合に不正可能性有りと判断してもよい。要するに、信号の累積記憶数の比較だけに限定されるものではなく、信号の加減算により判断してもよい。
【0097】
次に、図10のフローチャートを参照して賞球数制御処理(ステップS4)を説明する。
まず、ステップS45にて、セーフセンサ34からのセーフ球検出信号の状態変化を判定する。このステップS45では、「球有」から「球無」、「球無」から「球有」の双方の状態変化について判定する。即ち、セーフ球検出信号の立ち上がり(例えば、「球無」から「球有」)と立ち下がり(例えば、「球有」から「球無」)の双方について判定する。
そして、状態の変化が認められなかった場合には、後述するステップS53に移行し、状態の変化が認められた場合には、ステップS46に移行して、賞球払無し情報のテーブル番号を設定する。
【0098】
ここで、テーブル番号について説明する。このテーブル番号は、賞球数を示すコードに対応したもので、例えば、7個賞球と13個賞球の2系統賞球の場合には、13個賞球のデータに対応したテーブル1、7個賞球のデータに対応したテーブル2、及び、賞球無しのデータに対応したテーブル3といったように、賞球の系統に応じて用意されている。
そして、このステップS46では、賞球払無し情報のテーブル番号として、例えば「3」が設定される。
【0099】
ステップS47では、セーフ球検出信号は球有り確定の信号であるかを判定する。この判定は、上記したステップS45の判定に基づきなされ、例えば、セーフ球検出信号の変化が立ち上がりであった場合に、球有り確定と判定する。そして、判定結果が球有り確定であった場合にはステップS48に移行し、球有り確定でなかった場合には後述のステップS52に移行する。
【0100】
ステップS48では、上述した(図9のステップS43)始動センサ51への虚偽の入力信号の監視を行う際の判定要因となるセーフ球検出信号の計数値をセーフ球累計記憶として記憶する。
【0101】
そして、ステップS49では、始動センサ51の記憶(ステップS37の入賞記憶)に対応した賞球数情報のテーブル番号を設定する。即ち、このステップS49では、入賞記憶内容を参照し、例えば、この記憶値が値「0」であった場合に、13個賞球に対応したテーブル番号「1」を設定し、記憶値が値「0」以外の場合に、7個賞球に対応したテーブル番号「2」を設定して、ステップS50で対応する入賞記憶の減算を行う。
【0102】
ステップS51では、賞球ランプオン情報を設定する。この賞球ランプオン情報は、賞球排出を外部に知らせるためにランプを点灯するための情報である。
【0103】
ステップS52は、送信情報テーブル番号を格納する。即ち、このステップS52では、上記したステップS46やステップS49にて設定したテーブル番号を所定領域に格納(記憶)し、ステップS53で、格納された送信情報テーブル番号に対応した送信情報の出力編集処理を行う。即ち、このステップS53では、ステップS52にて格納された送信情報テーブル番号に対応する賞球数の情報(テーブル内の賞球数データ)について、この賞球数の情報を出力するための編集処理と設定処理とを行う。
そして、このステップS53の処理が終了すると、本ルーチンから復帰する。
【0104】
以上説明したように、本実施形態においては、「ぶら下がり基板」、「体感器」、「電磁波照射」による不正遊技の可能性を監視及び報知が行える。
即ち、第1実施形態においては、第1種始動口に備えられた始動センサ(特定入賞球検出手段)よりの入力信号を遊技制御基板に設けられる遊技制御手段の信号線脱落検出手段が常態(始動センサと遊技制御基板とが連絡している状態:接続手段たるコネクタにより連絡している)における入力信号の論理を常に監視しているので、「ぶら下がり基板」を装着する際の始動センサの脱着の有無が把握できる。しかし、本監視方法では、始動センサの信号線を不正を目的とせず切断する可能性もあり(店員等が、メンテナンス等で、遊技機の前面枠を開け閉めする際に、始動センサの信号線を切断する可能性もあり、また、始動センサ内で球が停留した場合も始動センサが遊技制御基板から脱着したと同様の入力信号の論理となる)、「ぶら下がり基板」の装着と完全に断定はできないが、脱落状態報知手段による始動センサの脱着を外部に報知する機能があるので、不正可能性をいち早く報知することができ、店員を当該遊技機へ向かわせ、「ぶら下がり基板」の装着の有無を確認することができ、効率よく店員を誘導できるとともに、遊技店の不当な損益を効率よく防止できる。
【0105】
また、第2実施形態においては、第1種始動口に備えられた始動センサ(特定入賞球検出手段)よりの入力信号が周期性があるか否かを、遊技制御手段の周期的発生状態検出手段が、始動センサよりの入力信号に基づいて、所定数まで大当たり遊技を行なうか否かを決定する乱数値を取得する際に、取得した乱数値が所定値の近傍(所定範囲内)か否かを判定し、所定値の近傍の乱数値の取得が所定数連続する場合を監視しているので、「体感器」を使用した不正な遊技(変則発射(単発打ち)方法、若しくは、電磁波照射による始動センサへの虚偽の入力を把握できる。しかし、本監視方法では、正当に遊技を行っていても、大当たりが連続することもあり(大当たりの連続は確率的要素があり、一概に、不正な大当たりの連続とは断定できない部分もある)、「体感器」使用による不正遊技と断定はできない面もあるが、不正入力報知手段による始動センサへの入力信号の周期性の発生を外部に報知する機能があるので、不正可能性をいち早く報知することができ、店員を当該遊技機へ向かわせ、「体感器」を使用しての遊技を行っているか否かを店員による、いち早い監視体制を整えることができ、遊技店の不当な損益を効率よく防止できる。
【0106】
そして、第3実施形態においては、第1種始動口に備えられた始動センサ(特定入賞球検出手段)よりの入力信号が電磁波照射等による虚偽の入力(遊技球の入賞ではない入力)があるか否かを、遊技制御手段の不正入力信号監視手段が、始動センサ(特定入賞球検出手段)からの入力信号を計数するとともに、遊技盤面の各入賞口より入賞した賞球を伴う遊技球(セーフ球)を検出するセーセンサ(セーフ球検出手段)からの入力信号を計数して、両計数値を比較(加減算による場合も含む)し所定範囲内に収まっているか否かを監視しているので、電磁波照射による始動センサ(特定入賞球検出手段)への虚偽の入力を把握できるとともに、当該状態を不正入力報知手段が報知するので、不正可能性をいち早く報知することができ、店員を当該遊技機へ向かわせ、電磁波照射により虚偽の入力を行って遊技を行っているか否かを店員による、いち早い監視体制を整えることができるとともに、遊技店の不当な損益を効率よく防止できる。
【0107】
また、不正入力信号監視手段により実現される監視機能について補足すると、始動センサ(特定入賞球検出手段)からの入力信号の計数値は、始動センサのみの計数値であり、一方、セーフセンサ(セーフ球検出手段)からの入力信号の計数値は、遊技盤面に設けられている全入賞口よりの入賞した入賞球の計数となるので、正常遊技状態であれば、セーフセンサの計数値>始動センサの計数値の関係となる。しかし、上述したようにセーフセンサが設けられているセーフユニットの機構は、排出制御装置がセーフセンサにより検出されているセーフ球に基づく賞球排出が完了した時点で当該セーフ球を払い出す制御を行うので(セーフ球を1個宛処理するので)、一時的に、セーフセンサの計数値<始動センサの計数値の関係が正常時にも出現するが、所定範囲を超えることは無く(賞球の払は15個賞球で約1秒と高速であり、正常遊技状態において、セーフセンサの計数値<始動センサの計数値の関係が長い時間継続することは無いからである)、また、始動センサへの虚偽の入力は累積的に加算されるので、セーフセンサの計数値<始動センサの計数値の関係が所定範囲を超えたか否かを判断することで虚偽の入力を判断することができる。
【0108】
また、セーフ球を1個宛検出可能にした機構を有さないパチンコ遊技機の場合、即ち、「セーフ球検出手段」により検出した遊技球(セーフ球)を順次記憶して、その記憶に対して賞球を行なうセーフ球処理(通過式)を用いたパチンコ遊技機の場合においても同様であり、その場合は一層、セーフセンサの計数値<始動センサの計数値の関係が明確になる。セーフ球を順次記憶する処理であれば、賞球排出が完了するまで待機しているセーフ球が無いからである。
【0109】
なお、不正入力信号監視手段として、セーフセンサの計数値<始動センサの計数値の関係が所定範囲を超えたか否かを判断することで虚偽の入力を判断するのではなく、遊技機の稼働中における(遊技店の営業中における)、始動センサ(特定入賞球検出手段)からの総入力信号数(第1種始動口への総入賞数)は、正常遊技状態であれば所定値を超えることはないので(第1種始動口への入賞は1分間に6個入賞する計算で遊技機は設計されているので)始動センサからの入力信号が所定値を超えた場合を虚偽の入力による不正があると判断するようにしても良い。
【0110】
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態を、それぞれ個別に実施した実施形態について説明したが、これらを適宜に組み合わせることにより、一層確実に不正行為を排除するようにしてもよい。
また、不正可能性の報知も「管理装置側への連絡」、「不正可能性表示出力」、「不正可能性音出力」の内、いずれかひとつでもよいし、或は適宜に組み合わせて行ってもよい。
【0111】
また、カード式球貸機と併用して遊技を行うパチンコ遊技機(通称CR機)における実施形態について説明したが、これに限らず、現金式球貸機により遊技を行うパチンコ遊技機(通称現金機)、また、封入球式遊技機であってもよい。
【0112】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、特定入賞口への遊技球の入賞を検出する特定入賞球検出手段と、遊技価値を付与するか否かを決定するための遊技価値判定用乱数値を一定時間毎に所定の範囲内で+1ずつ加算更新し、前記特定入賞球検出手段からの検出信号に基づいて前記遊技価値判定用乱数値を抽出し記憶するとともに、判定時に前記抽出記憶された遊技価値判定用乱数値と予め設定された判定値とを比較判定し、この判定結果に基づいて遊技価値を付与可能とする遊技制御手段とを備えた遊技機において前記遊技制御手段は、当該遊技制御手段により抽出された遊技価値判定用乱数値が所定回数連続して前記判定値の近傍値であったか否かを監視する監視手段と、該監視手段の監視結果に基づいて前記特定入賞球検出手段への不正入力の可能性を報知する不正入力報知手段とを備えたので、体感器を使用してタイミングを調整している間に取得した乱数値が大当り判定値に近い値で何回も繰り返されることを監視することができ、「体感器」を使用した不正な遊技(変則発射(単発打ち)方法、若しくは、電磁波照射による特定入賞球検出手段への虚偽の入力)を把握できる。また、不正入力報知手段による特定入賞球検出手段への入力信号の周期性の発生を外部に報知する機能があるので、不正可能性をいち早く報知することができる。したがって、店員を当該遊技機へ向かわせ、「体感器」を使用しての遊技を行っているか否かを店員による、いち早い監視体制を整えることができるとともに、遊技店の不当な損失を効率よく防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機及びパチンコ遊技機に付設されたカード式球貸機を正面側から見た斜視図である。
【図2】遊技盤の正面図である。
【図3】パチンコ遊技機を裏面側から見た背面図である。
【図4】セーフユニットを説明する断面図である。
【図5】パチンコ遊技機における役物制御回路の構成を説明するブロック図である。
【図6】役物制御装置の主動作を説明するゼネラルフローチャートである。
【図7】第1実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける入力処理のフローチャートである。
【図8】第2実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける始動口入賞処理のフローチャートである。
【図9】第3実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける始動口入賞処理のフローチャートである。
【図10】第3実施形態を説明するためのゼネラルフローチャートにおける賞球制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
2 パチンコ機本体
3 機枠
4 前面枠
5 遊技盤
6 透明部材保持枠
7 前面ガラス
8 上皿
9 下皿
10 発射操作ハンドル
11 ランプ・LED(装飾用)
12 ランプ・LED(不正可能性報知用)
13 カード式球貸機
14 カード挿入口
15 変動表示装置
16 記憶表示器
17 入賞口
17a 始動口
17b 大入賞口
17c 一般入賞口
18 ガイドレール
19 裏機構盤
20 球貯留タンク
21 球導出樋
22 球排出路
23 球排出装置
24 排出制御装置
25 役物制御装置
26 セーフユニット
27 発射制御装置
28 スピーカ
29 表示制御装置
30 セーフ球
31 セーフソレノイド
32 伝達アーム
33 伝達カム
34 セーフセンサ
35 CPU
36 RAM
37 ROM
38 クロック生成回路
39 分周回路
40 ローパスフィルタ
41 入力ポート
42 出力ポート
43 ドライバ
44 サウンドジェネレータ
45 アンプ
46 大入賞口ソレノイド
47 ランプ・LED(装飾用、不正報知用)
48 表示情報信号
49 遊技情報信号
50 賞球数信号等
51 始動センサ
52 カウントセンサ
53 継続センサ
54 信号分配回路
55 セーフ球検出信号
56 枠情報外部接続端子部
57 遊技情報外部接続端子部

Claims (1)

  1. 特定入賞口への遊技球の入賞を検出する特定入賞球検出手段と、
    遊技価値を付与するか否かを決定するための遊技価値判定用乱数値を一定時間毎に所定の範囲内で+1ずつ加算更新し、前記特定入賞球検出手段からの検出信号に基づいて前記遊技価値判定用乱数値を抽出し記憶するとともに、判定時に前記抽出記憶された遊技価値判定用乱数値と予め設定された判定値とを比較判定し、この判定結果に基づいて遊技価値を付与可能とする遊技制御手段と、を備えた遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    当該遊技制御手段により抽出された遊技価値判定用乱数値が所定回数連続して前記判定値の近傍値であったか否かを監視する監視手段と、
    該監視手段の監視結果に基づいて前記特定入賞球検出手段への不正入力の可能性を報知する不正入力報知手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
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