JP3851077B2 - 基板エア浮上搬送装置及びそれを用いた基板搬送方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体基板やプリント配線基板、LCDやPDPのガラス基板などの大型の基板製造工程に適した基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法に係わり、特に、大型の基板にレジスト付フィルムフィルムを貼付する装置に用いるのに適した基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、基板にフィルムを貼付する方法としては、フィルムとしてベースフィルム、レジストフィルムなどの貼り付けたいフィルム本体(以下、レジスト付フィルムで説明)、カバーフィルムの三層構造としたもの(以下、一体化フィルムと略記)をベースフィルムが外周側、カバーフィルムが内周側になるようにフィルム供給軸に巻回したフィルムロールを用い、フィルム供給軸から繰り出した一体化フィルムからカバーフィルムを剥離し、搬送路上を所望の一定間隔をもって搬送されて来る各基板の寸法に合わせて二層となったレジストフィルムとベースフィルムを幅方向に切断してレジストフィルムが基板表面側になるようにして1対の圧着ローラ間を通して基板毎に貼り付ける枚葉法がある。
【0003】
最近のLCDやPDPに用いられるガラス基板等は、厚さが1mm〜10mmとかなり薄いものの、幅や長さが1mあるいはそれ以上と大型になっている。ラミネート用の基板は、搬送手段により一対のラミロール間へ搬送されてラミロール工程でレジストフィルムが基板に熱圧着され、さらに搬送手段によりフィルムの剥ぎ取り工程へ搬送し、基板相互を分離し、分離された各基板はロボットで次の工程に渡される。また、基板を加熱するには基板の上側からヒータにより加熱している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
基板下面に接触する搬送用ローラで基板を搬送すると、搬送用ローラに接触する基板下面部は搬送ローラで傷が入ったり、基板下面部に処理されたデバイスが破損したりする。この問題を解決するため、従来は搬送用ローラが接触しても製品として問題のない基板端部のみ搬送用ローラを接触させて搬送していた。
【0005】
しかし、基板の大型化が進み、基板の両端をローラで支持するこの方式では基板の中央部の撓みが大きくなり、基板の搬送ができなくなった。
【0006】
また、基板を加熱場合、基板の上側からヒータにより加熱する方式だと基板の上面から一方向から加熱されるため、基板に加熱される側(上面)と加熱されない側(下面)とで基板内の温度が一定となるまで温度差による基板のそりが発生し、搬送が困難となる。
【0007】
それゆえ、本発明の目的は、基板の大型化が進んでも、基板を損傷することなく搬送することができる、基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、基板の搬送過程において、温度差による基板のそりの影響を低減できる基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の特徴とするところは、基板浮上プレートにより基板に下面からのエアを吹き付けることにより浮上させ、前記基板端部を該基板の搬送経路に沿って設けられた搬送用ローラで挟み込んで搬送することにある。
【0010】
本発明の他の特徴は、前記基板エア浮上搬送装置において、前記基板の搬送経路に沿って設けられた基板幅寄せ機構を備えていることにある。
【0011】
本発明の他の特徴は、前記基板を加熱するために、前記搬送経路に沿って前記基板の上側にヒータを有していることにある。
【0012】
本発明によれば、エア浮上搬送方式としたことにより、基板の大型化が進んでも、基板を損傷することなく搬送することができる、基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法を提供することができる。
【0013】
また、浮上搬送用のエアを加熱することにより、基板の搬送過程において温度差による基板のそりの影響を低減できる基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図5に示す一実施形態に基いて、本発明を説明する。図1は、本発明方法の一実施形態を具現化する基板吸着搬送システムを備えたフィルム貼付剥離装置の全体構成の概略図である。この装置は、搬送手段によりラミネート用の基板6を一対のラミロール間へ搬送しラミロール工程でレジストフィルムを基板に熱圧着し、さらに搬送手段によりフィルムの剥ぎ取り工程へ搬送し、基板相互を分離し、分離した各基板をロボットで次の工程に渡すものである。
【0015】
図1において、1はフィルム供給軸で、これにはベースフィルムが外側になるようにしてレジスト付フィルムFが巻回されている。レジスト付フィルムFは、ベースフィルム2、レジストフィルム3およびカバーフィルム4からなり、レジストフィルム3の上下両面にベースフィルム2とカバーフィルム4をレジストフィルム3の粘着性で貼り付けて3層構造の一体化フィルム(レジスト付フィルム)Fとしたものである。一方、基板6は、この実施例においてはLCD用のガラス基板であり、真空吸着ハンド16Aを有する多関節型のロボット16により裏面を把持して搬送手段20に渡され、搬送手段20により一対のラミロール15の間に向けて搬送される。
【0016】
一体化フィルムFは、フィルム供給軸1から繰出され、ハーフカット手段7、バックテンションコントローラー14を経て、一対のラミロール15の間に供給される。ハーフカット手段7は、フィルム供給軸1から繰出した一体化フィルムFにハーフカットを形成する手段である。ハーフカット手段7は一体化フィルムFの繰出方向(搬送方向)における前後に所定の距離をもって配置した1対の円盤カッタを備えており、カバーフィルム4およびレジストフィルム3に切れ目すなわちハーフカットを形成するものである。ハーフカット手段7の1対の円盤カッタ間の距離は、搬送されて来る複数の基板6の基板間に相当する部位および基板6とレジストフィルム3との貼り付けを望まない部分に相当するレジストフィルム3の部位の長さの合計の長さで、この領域を簡略的に基板間相当部あるいはレジスト除去部と呼ぶ。
【0017】
12はカバーフィルム4の剥取ロールであり、粘着テープロール9から繰り出される粘着テープ10をハーフカットされた一体化フィルムFに押し付け、一体化フィルムFから基板部に相当するカバーフィルム4を剥離し、カバーフィルム巻取軸13により巻き取り回収する。このようにして、一体化フィルムFに基板6を貼付ける直前の時点で、一体化フィルムFから基板部に相当する部分のカバーフィルム4のみが除去されている。
【0018】
基板6は、真空吸着ハンド16Aを有する多関節型のロボット16により表面即ちレジストフィルム3との貼り付け面が下側になるようにして把持され、搬送手段20に渡される。搬送手段20は、搬送路を構成するガイドローラ(搬送ローラ、ガイドローラ、搬送用ローラ、搬送用のローラーとも呼ぶ)5、浮上プレート22及び加圧エア23の供給手段を含むエア浮上式の搬送手段であり、基板6は図の左側から右側に、表面を下にしたまま一対のラミロール15の間に向けて搬送される。基板6を挟んで搬送手段20の反対側すなわち上側には、基板6を加熱するヒーター21が設けられている。搬送手段20から供給される加圧エア23は加熱されており、ヒーター21および搬送手段20間を移動する過程で、基板6はラミロール工程に適した所定の温度に加熱される。
【0019】
一対のラミロール15には加圧力を調節するバックアップローラ24が付設されている。ラミロール工程において、基板6が一対のラミロール15間に侵入すると同時に、一対のラミロール15によりレジストフィルム3を加圧し、レジストフィルム3を基板6に熱圧着する。そして、基板の後端位置までレジストフィルム3が熱圧着されると、一方のラミロールの圧力が解除され、ラミロールは基板の表面から離れる。
【0020】
28は冷風供給手段であり、ラミロール工程で高温になった基板6を急速に冷却するための冷風を供給する。30は、ベースフィルム2及び基板間相当部のレジスト3及びカバーフィルム4を除去するためのベースフィルム除去手段であり、剥離ローラ31及びベースフィルム巻取軸32を有している。剥離ローラ31は、軸が片持ち支持であり、基板6の流れに直角に配置されたフリーローラータイプのものである。基板を吸着コンベア33により裏面から吸着しつつベースフィルム除去手段30の剥離ローラ31により基板から連続したベースフィルム2を剥ぎ取ることにより、基板相互を分離し、かつ、剥ぎ取ったベースフィルム2及び基板間相当部のレジスト3及びカバーフィルム4を除去し、ベースフィルム巻取軸32により巻き取り回収する。
【0021】
レジストフィルム3は貼り付けられたままでベースフィルム2及び基板間相当部のレジストフィルム3及びカバーフィルム4が除去され相互分離された基板6は、吸着コンベア33により図の右方向に搬送され、さらにアーム34 Aを有する搬送用ロボット34により吸着反転され、次の工程へ搬送される。なお、フィルム貼付装置はクリーンルーム内に設置されていることは言うまでもない。
【0022】
このように、図1の装置において、基板6は、ロボット16のハンドにより把持され裏返して搬送手段20に渡され、浮上プレート22にエアを供給しながら、基板6は、表面を下にしたまま一対のラミロール15の間に向けて浮上搬送される。
【0023】
ヒーター21および搬送手段20間を移動する過程でラミロール工程に適した所定の温度に加熱され、ラミロール工程において、一対のラミロール15によりレジストフィルム3を加圧し、レジストフィルム3が基板6に熱圧着される。そして、ラミロール工程で高温になった基板6を急速に冷却しながらベースフィルム除去手段30へ搬送し、ここで、基板を吸着コンベア33により裏面から吸着しつつ剥離ローラ31により連続したベースフィルム2を剥ぎ取り、基板相互を分離し、剥ぎ取ったベースフィルム2及び基板間相当部のレジスト3及びカバーフィルム4をベースフィルム巻取軸32により回収する。吸着コンベア33で基板を上面吸着しながら搬送しつつ、ベースフィルム除去手段30によりベースフィルム2を下側に剥離することが可能となり、クリーンルーム内のダウンフローと併用する事により、剥離する際のごみが、下に落下し、基板貼付面にゴミが付着しにくい。基板搬送経路上、吸着コンベア33と反対の側、すなわち基板6の下面側には、ベースフィルム除去手段30を構成する剥離ローラ31が基板の搬送経路を横切る形で配置されており、連続して剥離されたベースフィルム3がベースフィルム巻取軸32に巻き取られる。ベースフィルムを連続剥離する事により、剥離の為に連続するフィルムを切断する必要がなくなり、切断の際のフィルム屑が発生しない。
【0024】
一方、分離された各基板6は搬送手段で搬送されロボット34により吸着反転され、次の工程へ搬送される。
【0025】
次に、搬送手段20の詳細を図2〜図5で説明する。図2は搬送手段を含む装置の示す外観斜視図である。図3は搬送手段の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図、図4は搬送手段のセンタリング機構部分の詳細を示す縦断面図である。また、図5は、ヒーター部分の詳細を示す縦断面図である。
【0026】
搬送手段20は、基板6をエア浮上しつつ載置する薄い箱型の浮上プレート22と、その両側端に搬走路に沿って設けられた搬送ガイドローラ5、及び加圧エア23の供給手段を備えている。
【0027】
浮上プレート22は、ブロワ−に連通する通路166及び、多数の細いエア噴出口170を有している。エア噴出口170は支持する基板の全面に対して略均一にエアーを吹き出すように、浮上プレート22に設けられている。ブロワ−から供給されるエアの量は、例えば1000Nm3/min/m2程度である。
【0028】
また、本実施例では、種々の基板サイズの浮上搬送に対応できるように浮上プレート22が複数のエア吹き出し口を有し、浮上プレートのエア吹き出し面には、ごみのたまりが無いようにエア吹き出し口しか穴の開いていない構造となっている。
【0029】
基板6は浮上プレート22上の上で浮上しつつ、その外縁がガイドローラ5及びピンチローラー165に挟持され、ガイドローラ5の回転により搬送される。
【0030】
基板を前工程からロボットで受け取る際には、基板の下側の浮上プレートに設けた複数の穴から略均一にエアーを吹き出し、基板を浮上させた状態で、ロボットハンドで真空吸着し、基板を受け取る。基板の周辺に対応する浮上プレート22の4隅には、基板をキズ付けない材質(例えばフッ素樹脂)製の支持棒の出入りする穴が設けられている。図に示した状態すなわち基板の搬送時は支持棒が浮上プレート22の表面よりも下にあり、基板6はエアで浮上プレート22の上に保持される。すなわち、基板の下側にある浮上プレート22に設けた複数の穴から、略均一に、エアーを吹き出す事により、基板6の中央部をエアーで浮上させた状態で、支持棒を下降させ、基板端面以外を接触させない状態で受け渡す。
【0031】
本実施例の基板エア浮上搬送装置によれば、基板に下面からのエアを吹き付けることにより浮上させ、基板端部を搬送用ローラ5で挟み込むことにより基板端部を除く基板下面を基板浮上用プレートを始め、他の部品と接触させること無く搬送することができる。
【0032】
浮上プレート22は平面形状がくし歯構造になっており、その凹部211に各種の駆動機構が設けられている。すなわち、基板搬送用モータ150、ピンチ幅調整用のモータ152、ピンチローラー165、ピンチロール上下シリンダー183及び基板幅寄機構190が配置されている。また、2つの浮上プレート22の間は、基板位置検出用のセンサー201が設けられており、基板幅寄(センタリング)機構190により基板位置が常に正規の搬送路に位置するように制御する。
【0033】
ピンチローラー165は、基板がエアーで浮上しすぎないように、搬送用のローラー5の反対側から基板の端面を押さえるものである。図3に示すように、ピンチローラー165は、基板6の両側に位置し、ベアリング181に支持されたロッド180及びジョイント182を介してピンチロール上下シリンダー183に連結されており、ピンチ幅調整用のモータ152、ピンチロール上下シリンダー183によりその高さが調節される。
【0034】
また、基板端部を挟み込む搬送用ローラ5は、種々の基板幅に対応できるよう幅調整機構を有し、浮上プレート22の凹部211の中に入り込むことができるようになっている。
【0035】
図4に示すように、基板幅寄(センタリング)機構190は基板6の両側に設けられており、センタリング用ローラ191、ベアリング192に支持されたシャフト193、ガイド194を介して駆動用エアシリンダ195に連結されている。基板位置検出用のセンサー201の出力に基づき、基板が基板幅寄機構の位置に達したとき、これを位置検出用のセンサー201で検出し、駆動用エアシリンダ195を作動させてセンタリング用ローラ191を幅方向の規制位置まで移動し、基板の位置を規制する。これにより、次工程に基板を受け渡すとき、基板の幅方向の位置ずれがなく、正確に位置決めをして受け渡すことができる。
【0036】
基板の大型化が進み、基板の両端をローラで支持する方式では基板の中央部の撓みが大きくなり、基板の搬送が困難である。本実施例によれば、基板をエア浮上により搬送するため、基板の大型化が進んでも、基板を損傷することなく搬送することができる。例えば、ガラス基板の厚さが1mm程度と薄く幅や長さが1mあるいはそれ以上の大型のものであっても、撓みが小さいため、スムーズに搬送できる。
【0037】
図5に示すように、浮上プレート22の上側には基板加熱用の赤外線ヒーター21が配置されている。そこで、浮上プレート22の手前のエア通路に加熱用のヒーター204を配置し、加圧されたエア23を加圧加熱エア210として、浮上プレート22に供給する。ここで加圧エアは、コンプレッサーエアに限らず、ブロア等でも良く循環利用で、エア供給、装置負荷の低減効果が大きい。この加熱エア210による基板の加熱量が、基板の上側のヒータ21による加熱量に対応するものになるよう、ヒーター204への通電量を調整する。また、エアを加熱する手段として、ヒーター204を浮上プレート22の内部で細分化し複数設けそれぞれ独立制御できるようにすることにより、基板全面の加熱状態をコントロールすることができ、次工程、例えばラミロール工程に最適な基板加熱プロセス基板を供給することができる。
【0038】
基板を加熱する場合、基板の上側からのヒータ21のみにより加熱すると、基板の上面から一方向から加熱されるため、基板に加熱される側(上面)と加熱されない側(下面)とで基板内の温度が一定となるまで温度差による基板のそりが発生し、搬送が困難となる。本実施形態では、基板が上下両面から加熱されるので温度差がなく、従って、基板のそりが発生しないため基板をスムーズに搬送できる。
【0039】
次に、搬送手段20の他の実施例を図6〜図10で説明する。まず、図6は他の実施例になる搬送手段の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。この実施例の基板エア浮上搬送装置では、基板を加熱するために搬送経路に沿って基板の上側にヒータ21を有する。また、浮上プレート22の上部にも、遠赤外線、他のヒータ206を埋め込んでいる。
【0040】
図7は、さらに、他の実施例になる基板エア浮上搬送装置の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。この実施例の基板エア浮上搬送装置では、浮上プレート22が、種種の基板サイズの浮上搬送に対応できるように複数のエア吹き出し口170を有し、そのエア吹出口が、搬送用ローラ208間で基板6の先端部が最も大きく垂れ下がる位置に配置されている。
【0041】
一般に、搬送用ローラ208がある所は、エア吹き出し口170が無いため、基板6の先端部が最も大きく垂れ下がる。そこで、図7のように、この搬送用ローラ208付近にエア吹き出し口を数多く設けることで、基板6の先端部の垂れ下がりを防止し、基板6の裏面が浮上プレート22に接触するのを防止できる。
【0042】
また、図8の実施例の基板エア浮上搬送装置では、浮上プレート22が、種種の基板サイズの浮上搬送に対応できるように複数のエア吹き出し口170を有し、このエア吹出口170には、浮上の他に斜めにエアーを吹き出す吹出口172も含まれる。搬送用ローラ208の推進力に加えて、この吹出口172の推進力で、基板6を搬送する事がてきる。
【0043】
さらに、図9の実施例の基板エア浮上搬送装置では、浮上プレート22が、種種の基板サイズの浮上搬送に対応できるように複数のエア吹き出し口170を有し、そのエア吹出口が、ランダムに配置されている。さらに、基板6の流れ方向に対し、同じ線上には吹出穴170が無いあるいは集中しないように配置されている。もし、同じ線上にエア吹出口があると、基板流方向に対してエアの当たる所と当たらない所で、微小な温度差が発生し、貼付性の品質低下またぱ基板に貼られているレジストのムラ発生に結びつき、歩留まり低下となる。
【0044】
また、図10の実施例の基板エア浮上搬送装置では、浮上プレート22の中央部に溝210を設けて、その溝210に脱着自在のカバー212を設け、カバー212を脱着する事により、基板6のサイズに応じた、適切な浮上量を得ることを可能としている。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の方法によれば、エア浮上搬送方式としたことにより、基板の大型化が進んでも、基板を損傷することなく搬送することができる、基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法を提供することができる。また、浮上搬送用のエアを加熱することにより、基板の搬送過程において温度差による基板のそりの影響を低減できる基板搬送システム及びそれを用いた基板搬送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施形態を具現化するフィルム貼付、剥離装置の全体構成の概略図である。
【図2】図1の搬送手段を含む装置要部を示す外観斜視図である。
【図3】図1の搬送手段の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。
【図4】図1の搬送手段のセンタリング機構部分の詳細を示す縦断面図である。
【図5】図1の搬送手段のヒーター部分の詳細を示す縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例になる基板エア浮上搬送装置の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施例になる基板エア浮上搬送装置の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。
【図8】本発明の他の実施例になる基板エア浮上搬送装置の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。
【図9】本発明の他の実施例になる基板エア浮上搬送装置の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。
【図10】本発明の他の実施例になる基板エア浮上搬送装置の搬送ローラ部分の詳細を示す縦断面図である。
【符号の説明】
F… 一体化フィルム
1… フィルム供給軸
2… ベースフィルム
3… レジストフィルム
4… カバーフィルム
5… ガイドローラ
6… 基板
7… ハーフカット手段
12… カバーフィルム剥取ロール
13… カバーフィルム巻取軸
15… ラミロール
16… ロボット
20… 搬送手段
21… ヒーター
22… 浮上プレート
23… 加圧エア
28… 冷風供給手段
29… ベースフィルム除去手段
30… ベースフィルム除去手段
31… 剥離ローラ
32… ベースフィルム巻取軸
33… 吸着コンベア
163…支持棒
165…ピンチローラー
170…エア噴出口

Claims (8)

  1. 基板に下面からのエアを吹き付けることにより浮上させ、前記基板端部を該基板の搬送経路に沿って設けられた搬送用ローラで挟み込んで搬送する基板エア浮上搬送装置において、
    平面形状が凹部を有するくし歯構造で多数のエア噴出口を有し基板の下面にエアを吹き付ける浮上プレートを備え、くし歯構造の凹部に搬送用ローラを設置してあり、浮上プレートには、エア噴出口が該搬送用ローラ間にも配設してあることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  2. 請求項1に記載の基板エア浮上搬送装置において、該搬送用ローラは幅調整機構を有し、該浮上プレートにおけるくし歯構造の凹部の中に入り込むことができるようになっていることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  3. 請求項1に記載の基板エア浮上搬送装置において、前記基板端部を搬送用ローラと挟み込むピンチローラを該基板の搬送経路に沿って備えていることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  4. 請求項1に記載の基板エア浮上搬送装置において、該搬送経路に沿って該基板の上側にヒータを有し、該浮上プレートの内部に基板の下面に吹き付けるエアを加熱ヒータを備えていることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  5. 請求項1に記載の基板エア浮上搬送装置において、該浮上プレートはエア噴出口がランダムに配置され、基板の流れ方向に対し、同じ線上になく種々の基板サイズの浮上搬送に対応できることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  6. 請求項1に記載の基板エア浮上搬送装置において、
    該浮上プレートの中央に溝を設けて、その溝に脱着自在のカバーを設けて、カバーを脱着する事により、基板のサイズに応じた適切な浮上量を得ることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  7. 請求項1に記載の基板エア浮上搬送装置において、該浮上プレートは受け取る基板の周辺に対応して支持棒が出入りする穴を有し、該支持棒は受け取った基板を該支持棒が降下することでエアを吹き出している浮上プレートに受け渡すようになっていることを特徴とする基板エア浮上搬送装置。
  8. 基板に下面からのエアを吹き付けることにより浮上させ、前記基板端部を該基板の搬送経路に沿って設けられた搬送用ローラで挟み込んで搬送する基板搬送方法において、
    平面形状がくし歯構造で多数のエア噴出口を有する浮上プレートにより基板の下面にエアを吹き付けて浮上させ、浮上プレートにおけるくし歯構造の凹部に設置してある搬送用ローラで基板を挟んで搬送し、該搬送用ローラ間にも配置してある浮上プレートのエア噴出口から吹き付けるエアにより基板先端部が垂れ下がらないようにしていることを特徴とする基板搬送方法。
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