JP3811991B2 - 酸素センサ素子の製造方法及び酸素センサ素子 - Google Patents

酸素センサ素子の製造方法及び酸素センサ素子 Download PDF

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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
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    • G01N27/407Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
    • G01N27/4075Composition or fabrication of the electrodes and coatings thereon, e.g. catalysts

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,自動車用内燃機関の空燃比制御に使用することができる酸素センサ素子の製造方法及び酸素センサ素子に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,自動車用内燃機関の排気系には,排気ガスにおける酸素濃度を測定し,この値を元に空燃比制御を行うために酸素センサが設けてある。
上記酸素センサには,後述する図6に示すごとく,酸素濃度を検出するための酸素センサ素子が内蔵されている。
上記酸素センサ素子は,固体電解質と,該固体電解質に設けられた電極とよりなり,上記電極は基準ガスと接触する内側電極及び被測定ガスと接触する外側電極とよりなる。
【0003】
上記電極を固体電解質の電極形成部に設けるに当たっては,従来,以下に示す方法が採用されていた。
まず固体電解質の電極形成部に対し貴金属核を付着させ,核形成部となす。次いで,上記核形成部に対しメッキを施しメッキ膜となす。その後,上記メッキ膜を焼成する。以上により,上記電極を形成することができた。
そして,上記核形成部は,上記電極形成部に対し白金等の貴金属粒子を吹付けることにより形成されていた。
【0004】
ところで,上記固体電解質の表面は多数の微細な穴(くぼみ)が形成されている(図1(a),図24(a)参照)。従って,上記電極形成部となる固体電解質の表面に貴金属粒子を塗布することにより,上記貴金属粒子が上記穴に入り込み,核形成部を形成することができる。上記核形成部に対しメッキを施すことにより,メッキ液が穴内部の貴金属粒子と反応することにより,メッキ膜が個体電解質を構成する粒子と有機的に絡み合い,両者の間にアンカー効果による強い密着力を得ることができる。そして,上記メッキ膜を焼成することにより電極が得られるため,この場合には,剥離し難い電極を得ることができる。
【0005】
しかしながら,上記核形成部の形成方法には問題がある。
即ち,上記電極としては,後述の図2,図9等に示すごとく,固体電解質の表面に対し複雑なパターンを形成するものもある。
このため,貴金属粒子の吹付けを利用した形成方法においては,固体電解質の表面を部分的にマスキングする必要がある。このため,複雑な形状の電極の製造は困難であった。
【0006】
これとは異なる核形成部の形成方法としては,貴金属化合物を含有する溶液を電極形成部分に塗布して塗膜となし,次いで上記塗膜を高温で加熱することにより,溶液中の貴金属以外の成分(例えば,溶液のバインダ等)を揮発,分解し,貴金属核のみを析出させ,核形成部となす方法が知られている(特開平4−95766号)。
この方法においては,例えば,スクリーン印刷,スタンプ印刷,パッド印刷,ロール転写,ディップ法,スプレー法,ディスペンサー法の利用等により,容易に所望形状の電極形成部に核形成部を設けることができる。
【0007】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記核形成部の形成方法においては,以下の問題が生じる。
即ち,上記塗膜の加熱は,およそ700℃以上という高温においてなされるため,貴金属の凝集が進行し,得られた核形成部における貴金属核の平均粒径は0.1μm〜0.8μmとなる。このため,図24(a)に示すごとく,上述した固体電解質2の表面に存在する空孔21に上記貴金属核92は入り込むことができず,空孔21の入口で留まってしまう。
【0008】
この場合には,図24(b)に示すごとく,メッキ膜119が上記空孔21の内部まで行き渡らず,該メッキ膜119と固体電解質2との間においてアンカー効果による密着力を得ることができない。
【0009】
更に,図24(a)に示すごとく,上記形成方法においては,貴金属核92は固体電解質2の表面において局在化してしまう。即ち,隣接する貴金属核92間の距離が大きい。そして,貴金属核92の存在しない部分では,メッキ膜119と固体電解質2との間に密着力を得ることができず,更にこのような密着力を得られない部分が固体電解質2の表面の広い範囲に形成されてしまう。
この結果,上記従来方法においては,電極の剥離が生じ易く,かつ電極と固体電解質2との界面の界面抵抗が増大し,酸素濃度検出に必要とする出力が得られない酸素センサ素子が製造され易かった。
【0010】
本発明は,かかる問題点に鑑み,電極の剥離が生じ難く,電極と固体電解質との界面の界面抵抗が小さい酸素センサ素子の製造方法及び酸素センサ素子を提供しようとするものである。
【0011】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,固体電解質と,該固体電解質の表面に形成された電極を有する酸素センサ素子を製造するに当たり,
核形成用の貴金属化合物を含有する溶液を上記固体電解質の電極形成部分に塗布して塗膜となし,次いで上記塗膜を加熱することにより熱処理して貴金属核が析出した核形成部を形成し,
次いで該核形成部に対しメッキを施してメッキ膜となし,更に該メッキ膜を焼成することにより上記電極を形成してなり,
また,上記貴金属化合物を含有する溶液における上記貴金属化合物の濃度は,上記溶液全量に対し0.05〜0.4重量%であり
かつ上記核形成部における貴金属核は,その平均粒径が0.05μm以下であることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法にある。
【0012】
上記貴金属核とは,上述の熱処理により溶液に含有される貴金属化合物が分解し,固体電解質の表面に析出することにより形成された貴金属の半球体ないし球体を示す。これらが所望の領域に集合して上記核形成部を構成する。上記貴金属核は,メッキを施す際にメッキ液に含まれる貴金属化合物と反応し,メッキ膜の形成を助けることができる。なお,上記メッキは,無電解メッキにより行うことができる。
そして,上記核形成部は,上述したごとく,上記貴金属化合物を含有した溶液をスクリーン印刷,スタンプ印刷,パッド印刷,ロール転写,ディップ法,スプレー法,ディスペンサー法等を利用し,電極形成部分に塗布し,塗膜となす。この塗膜に対し,上記熱処理を施すことにより核形成部を形成することができる。
【0013】
なお,上記溶液の塗布に当たっては,パッド印刷,ロール転写を利用することが好ましい。上記方法は,例えば円筒形の固体電解質の側面などの曲面に対して所望の形状に塗膜を容易に形成することができるという優れた方法である。更に,上記パッド印刷,ロール転写は,塗膜を精度よく形成することができるという点においても好ましい。
【0014】
また,上記熱処理は,貴金属化合物を分解し貴金属核となすと共に,溶液の他の成分を揮発または分解し,貴金属核より分離することができる。
以上により,上記固体電解質の表面に核形成部を形成することができる。
なお,上記貴金属核と固体電解質との密着力は,アンカー効果によるものが主体となっている。
【0015】
本発明の作用につき,以下に説明する。
上記核形成部に形成された貴金属核は,その平均粒径が0.05μm以下である。ところで,上記固体電解質の表面は,後述の図1(a)に示すごとく,微細な穴(くぼみ)が多数形成された状態にある。このため,上記貴金属核は空孔の奥まで充分入り込むことができる(図1(c)参照)。
【0016】
また,上記貴金属核はこれの原料となる貴金属化合物を含有した溶液を塗布,熱処理することにより,析出形成されたものである。このため,上記溶液を塗布した電極形成部の全体に対し,貴金属核を均一に分散形成させることができ,貴金属核が均一な分散状態にある核形成部を得ることができる。
【0017】
従って,上記核形成部に施したメッキ膜は,固体電解質表面との界面において強いアンカー効果により密着することができ,上記メッキ膜を焼成することにより得られた電極と固体電解質との間には強い密着力を得ることができる。このため,上記電極は固体電解質より剥離し難い。
更に,上記貴金属核は核形成部の全体に均一に分散しており,よって上述の強い密着力は電極と固体電解質との界面の全体において作用する。従って,両者の界面における界面抵抗は小さくなる。
【0018】
以上により,本発明によれば,電極の剥離が生じ難く,電極と固体電解質との界面の界面抵抗が小さい酸素センサ素子の製造方法を提供することができる。
【0019】
また,上記貴金属化合物は触媒活性を有するものであればよい。詳細は後述する。
更に,上記固体電解質はイオン伝導性を示すものであればよい。例えば,ZrO2 −Y2 3 系ジルコニア焼結体を用いることができる。また,形状に関しても特に問わない。例えば,円筒形(実施形態例1〜4参照),平板状(実施形態例5参照)がある。
【0020】
次に,請求項2の発明のように,上記熱処理は,温度200〜600℃において行うことが好ましい。
上記熱処理温度が600℃より高い場合には,貴金属核の凝集が起こりやすくなるため,貴金属核の平均粒径が0.05μmより大きくなるおそれがある。また,上記貴金属核の凝集に伴い,該貴金属核が局在化するおそれもある。
このような平均粒径の貴金属核により構成された核形成部にはメッキ膜が密着し難いため,電極の剥離が生じ易くなるおそれがある。
【0021】
一方,上記熱処理温度が200℃未満である場合には,貴金属化合物の分解が殆ど発生しないおそれがある。この場合には,貴金属核の析出が進行せず,核形成部が得られず,よってメッキ膜も殆ど密着せず,従って,該電極に固体電解質が露出した部分が生じてしまうおそれがある。
また,上記貴金属化合物を含有した液体の貴金属化合物以外の成分である溶媒,バインダ等,また,これらの成分より生成された炭素等が固体電解質の表面に残留するおそれがある。この場合には,貴金属核と固体電解質との間に強い密着力を得ることができないおそれがある。
【0022】
次に,請求項3の発明のように,上記貴金属化合物は有機貴金属化合物であることが好ましい。
このような上記貴金属化合物は溶液の粘度調整がより容易となり,所望の位置に塗布する作業がより容易となる。
【0023】
次に,請求項4の発明のように,上記固体電解質は,その表面が凹凸処理されていることが好ましい。
上記凹凸処理により,固体電解質の表面に深い凹凸を数多く形成することができる。これにより,固体電解質とメッキ膜との接触面積を増大させ,より多くの貴金属核とメッキ膜とが接触することができ,更にメッキ膜が個体電解質の表面においてより深く入り込み,かつ数多くの凹凸と絡み合うため,より強い密着力を両者の間に作用させることができる。
【0024】
また,後述の実施形態例3に示すように外側電極の外方に保護層等を設けた場合には,上記固体電解質表面の凹凸が外側電極の密着力と共に該保護層の密着力も高めることができる。
なお,上記凹凸処理は,エッチング,粉末塗布,溶射等の方法により行うことができる。
【0025】
次に,上記貴金属化合物を含有する溶液における上記貴金属化合物の濃度は,上記溶液全量に対し0.05〜0.4重量%である。
上記濃度が0.05重量%未満である場合には,貴金属化合物の量が少なすぎるため,電極形成部に対し,貴金属核が均一に分散形成された核形成部を形成することが困難となる。この場合には,メッキ膜と固体電解質との間に強い密着力を得難いため,電極の剥離が生じ易くなる。
【0026】
一方,上記濃度が0.4重量%を越えた場合には,貴金属核の凝集が起こりやすく,該貴金属核の平均粒径が0.05μmより大きくなる。また,上記貴金属核の凝集に伴い,該貴金属核が局在化する。
このような平均粒径の貴金属核により構成された核形成部にはメッキ膜が密着し難いため,電極の剥離が生じ易くなる。
【0027】
次に,請求項の発明のように,上記貴金属化合物における貴金属は,Pt,Pd,Au,Rhのグループより選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
これらの金属は,メッキを施すための触媒機能を有し,固体電解質上に良好なメッキを施すことができる。
次に,請求項のように,上記塗膜はノズルの先端部に設けた多孔質体の微細孔より上記溶液を塗布したものであることが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかる酸素センサ素子の製造方法及び酸素センサ素子につき,図1〜図9を用いて説明する。
図2に示すごとく,本例の酸素センサ素子1は,固体電解質2と,該固体電解質2の表面に形成された電極を有する。上記表面とは固体電解質2の外側面及び内側面を示し,電極とは外側面に形成された外側電極11,内側面に形成された内側電極12を示す。
【0032】
次に,上記酸素センサ素子1を製造するに当たっては,まず,核形成用の貴金属化合物を含有する溶液を上記固体電解質2の電極形成部分に塗布して塗膜となす。
次いで,上記塗膜を加熱することにより熱処理し,図1(a)に示すごとく,貴金属核22が析出した核形成部20を形成する。
次いで,上記核形成部20に対しメッキを施しメッキ膜119となし,更に該メッキ膜119を焼成することにより上記電極11,12を形成する。
そして,上記核形成部20における貴金属核22は,その平均粒径が0.05μm以下である。
【0033】
まず,上記酸素センサ素子1につき詳細に説明する。
本例の酸素センサ素子1は,図2,図3に示すごとく,一方の先端を閉塞し,基準ガス室13を設けたコップ状のジルコニア固体電解質2よりなる。上記固体電解質2の外側面には外側電極11が,上記基準ガス室13を形成する内側面には内側電極12が設けてある。
なお,上記固体電解質2の外側面には半径方向外方に突出した鍔部29が設けてある。そして,上記鍔部29の上方には二段の段差が設けてある。
【0034】
図2(a)に示すごとく,上記外側電極11は上記固体電解質2の先端部201に帯状に設けてある。図2(b)に示すごとく,上記内側電極12は,上記外側電極11と対応する基準ガス室13の内側面に設けてある。上記外側電極11及び内側電極12は,これらより上方に延設された電極リード部110,120によって,上記固体電解質2の胴部202に設けた電極端子部111,121と導通がとられている。そして,上記電極端子部12は,上記固体電解質2の外側面に設けてある。
また,図7に示すごとく,上記電極端子部121が,上記固体電解質2の内側面に設けることもある。
【0035】
なお,上記固体電解質2の外側面において,外側電極11,電極リード部110及び電極端子部111は一体形成されている。同様に,内側面において,内側電極12,電極リード部120及び電極端子部121は一体形成されている。
そして,図3に示すごとく,上記電極リード部110,120は固体電解質2の対向する側面に2ヶ所設けてある。
また,図8に示すごとく,上記電極リード部110,120を固体電解質2の対向しない側面に設けることができる。また,必ずしも電極リード部が2本である必要はなく,センサ出力を取り出すことができればよい。
【0036】
上記外側電極11及び内側電極12は同じ長さに形成されており,その電極長さL1,L2は共に10mmである。また,電極厚みは共に1μmである。更に上記電極リード部110,120におけるリード幅W1,W2は共に1.5mm,電極リード部110の長さR1は23mm,電極リード部120の長さR2は34mmである。更に,電極端子部111,121は共に横幅5mm,縦幅4mmの長方形状である。なお,上記電極端子部111,121の形状は,出力を取り出すことができればよい。
【0037】
なお,上記電極長さL1及びL2は2〜20mmであることが好ましい。
上記電極長さが2mmよりも短い場合には,必要な酸素センサ出力が取り出せないおそれがあり,電極長さが20mmより長い場合には,酸素センサの出力が応答性の劣る部分(低温部)の出力も含み,全体として応答性が悪化するおそれがある。また,コスト効果も小さくなるおそれがある。
【0038】
次に,上記酸素センサ素子1を組付けた酸素センサ3につき説明する。
図6に示すごとく,上記酸素センサ3は,ハウジング30と該ハウジング30に挿入配置された酸素センサ素子1とよりなる。上記ハウジング30の下方には被測定ガス室33を形成し,酸素センサ素子1の先端部201を保護するための二重の被測定ガス側カバー330が設けてある。上記ハウジング30の上方には,三段の大気側カバー31,32,33が設けてある。
また,上記酸素センサ素子1の基準ガス室13には棒状のヒータ34が挿入配置されている。上記ヒータ34は基準ガス室13の内側面との間に所望のクリアランスを確保して,挿入配置されている。
【0039】
上記大気側カバー32及び33の上端には,リード線391〜393を挿通させた弾性絶縁部材39が設けてある。上記リード線391,392は,固体電解質2において発生した電流を信号として取出し,外部に送るものである。また,上記リード線393は,上記ヒータ34に対し通電し,これを発熱させるためのものである。
【0040】
上記リード線391,392の下端には接続端子383,384が設けてあり,該接続端子383,384により,上記酸素センサ素子1に固定したターミナル381,382との導通が取られている。
なお,上記ターミナル381,382は,上記酸素センサ素子1における電極端子部111,121に対し接触固定されている。
【0041】
次に,上記酸素センサ素子1の製造方法につき詳細に説明する。
なお,上記外側電極11に導通する電極リード部110,電極端子部111は,上記外側電極11と同時に形成した一体部分である。内側電極12についても同様である。従って,電極形成部とは,上記外側電極11及び内側電極12が形成される部分だけでなく,電極リード部110,120,電極端子部111,121が形成される部分をも含んでいる。
【0042】
まず,原料のジルコニアを,図2に示す形状に成形,仮焼成し固体電解質2を得る。次いで,上記固体電解質2の表面,即ち内側面及び外側面の双方の電極形成部に対し,貴金属化合物を含有する溶液を塗布し,塗膜となす(図2(a)及び(b)参照)。
上記貴金属化合物としては,有機白金化合物例えば,ジべンジリデン白金(化学式;C1616Pt)を使用する。そして,上記溶液中に上記有機白金化合物は0.4重量%含有されている。なお,上記溶液は,上記有機白金化合物の他に,アクリル系バインダ,ターピネオールよりなる。
【0043】
また,上記溶液の塗布に当たり,内側面に対してはディスペンサー法を利用し,溶液を塗布した。また,上記外側面に対しては,パッド印刷を数回行うことにより,溶液を塗布した。
【0044】
上記内側面におけるディスペンサー法においては,図4に示す形状の内部が空洞となったノズル4を使用する。上記ノズル4の先端部41はほぼ90度に曲折され,該先端部41の中心には溶液を噴出させるための吹出穴410が設けてある。
【0045】
まず,上記ノズル4を固体電解質2の基準ガス室13の底部近傍まで挿入する。この挿入の際に片方の電極リード部を塗布する。そして,この位置において,上記ノズル4の先端部41を上下左右に回動させつつ溶液を塗布する。これにより,電極形成部の中で,内側電極12となる部分への塗布が完了する。
次いで,上記先端部41より溶液を噴出させつつ,ノズル4を基準ガス室13の上方に引き上げる。この時,上記ノズル4の先端部41は,内側面の周方向には動かさない。
【0046】
これにより,図3に示す,二本の対面した位置に設けられた電極リード部120となる部分への塗布が完了する。
更に,その後電極リード部120を固体電解質2の外側面へ引き出すリード部129(図2参照)を塗布し,その後固体電解質2の上端部近傍で電極端子部121となる部分へ塗布し,完了する。
【0047】
また,上記ディスペンサー法において使用するノズル4としては,図5に示す形状のものを用いてもよい。上記ノズル4の先端部は多孔質体42より構成され,該多孔質体42の内部の微細孔より,上記溶液を噴出させ,塗布を行う。
【0048】
次に,上記塗膜を乾燥させる。
その後,上記塗膜を温度400℃にて熱処理し,塗膜中のバインダ等を除去すると共に,有機白金化合物を分解し,白金よりなる貴金属核を上記電極形成部に対し析出させる。
以上により,図1(a),(c)に示すごとく,貴金属核22が均一に分散し,かつ固体電解質2の表面の多数の細孔21に充分入り込んだ,核形成部20が形成された。
【0049】
次に,図1(b)に示すごとく,上記核形成部20に対し,白金の無電解メッキを施し,メッキ膜を形成した。なお,メッキ膜は白金以外の貴金属,例えばPd,Au,Rhなどでも良く貴金属核と同一材料としなくてもよい。その後,上記メッキ膜を固体電解質2ごと温度1000℃で焼成し,上記外側電極11及び内側電極12,電極リード部110,120,電極端子部111,121となす。
以上により,本例の酸素センサ素子1を得た。
【0050】
次に,本例にかかる酸素センサ素子1の作用効果につき,以下に説明する。
上記酸素センサ素子1における固体電解質2の表面は,図1(a)に示すごとく,多数の穴(くぼみ)21が形成されている。
【0051】
本例の製造方法にかかる貴金属核22は,その平均粒径が0.05μm以下と,上記空孔21と比べて大変小さい。このため,上記貴金属核22は上記空孔21の内部に充分に入り込むことができる。その上,図1(c)に示すごとく,上記穴21の更に内部に形成された穴(くぼみ)210にさえも入り込むことができる。
また,隣接する貴金属核22の距離dも大変小さく,貴金属核は上記電極形成部に対して局在化することなく,均一に分散した状態となった核形成部20を形成している。
【0052】
このため,上記核形成部20に施したメッキ膜119は,固体電解質2の表面との界面において強いアンカー効果により密着することができ,上記メッキ膜119を焼成することにより得られた外側電極11及び内側電極12と固体電解質2との間には強い密着力を得ることができる。このため,上記外側電極11及び内側電極12は固体電解質2より剥離し難い。
【0053】
更に,上記貴金属核22は核形成部の全体に均一に分散しており,よって上述の強い密着力は外側電極11及び内側電極12と固体電解質2との界面の全体において作用する。従って,両者の界面における界面抵抗は小さくなる。
また,これらの作用は,電極リード部110,120,電極端子部111,121においても得ることができる。
【0054】
次に,本例の酸素センサ素子1にかかる試料の性能評価につき,比較試料と共に説明する。
表1,表2において試料を示す。表1は本発明にかかる試料,表2は比較試料について記したものである。
上記試料はそれぞれ上述の製造方法に基づいて製造された酸素センサ素子である。ただし,有機貴金属化合物として,Ptの場合には例えば,ジベンジリデン系白金化合物(化学式;〔C 17 16 2 Pt)を,Pdの場合にはバルサムパラジウム(化学式;C1018SPdClx ,ここにxは1〜3)を使用した。
【0055】
また,上記試料の評価は,各試料にかかる酸素センサ素子の抵抗値及び剥離試験に基づき行った。
上記抵抗値は,温度400℃における外側電極と内側電極との間の直流抵抗を測定することにより判定した。
【0056】
また,上記剥離試験は,粘着テープを外側電極に対し密着させ,その後該テープを剥離することにより行った。剥離後,上記外側電極のマクロ観察により,電極の剥離が無く,かつミクロ観察においても,電極がめくれ上がる等といった剥離がなかった場合,表1及び表2において○と記した。
なお,上記マクロ観察とは拡大鏡による観察である。ミクロ観察とは,走査型電子顕微鏡を用いた観察である。
【0057】
次に,各試料の性能につき説明する。
上記表1に示す試料1〜19にかかる酸素センサ素子は,抵抗値がいずれも低く,界面抵抗が低いことが分かった。このため,これらの酸素センサ素子は,酸素濃度の検知に必要な出力を充分得ることができる状態にあることが分かった。
また,これらの酸素センサ素子は剥離試験の結果も優れていた。
【0058】
これに対して,表2に示す試料20〜28にかかる酸素センサ素子は抵抗値が大きく,剥離試験の結果も悪かった。
以上により本発明にかかる酸素センサ素子は電極の剥離が生じ難く,電極と固体電解質との界面の界面抵抗が小さく,酸素濃度の検知に必要出力が得られることが分かった。
なお,仮に界面抵抗が高い場合には,酸素濃度の検知に必要な充分な出力が得られないため,正確な酸素濃度の検知が不可能となる。
【0059】
また,上記表1に示した酸素センサ素子は貴金属化合物として有機貴金属化合物を使用したが,表3に示すごとく,無機の貴金属化合物を使用することもできる。
表3に示す,試料29,30の場合においても,試料1と同様の濃度となる溶液を準備し,該溶液を塗布し,同様の熱処理を施すことで,小さな平均粒径の貴金属核よりなる核形成部が得られたことが分かった。このため,試料1〜19と同様に優れた酸素センサ素子を得ることができることが分かった。
【0060】
なお,本例にかかる酸素センサ素子1の固体電解質2は,図2に示すごとく,鍔部29の上方に二段の段差が設けてある。
上記固体電解質2として,図9に示すごとく,鍔部29の上方の段差を一段としたものを使用することもできる。また,段差をもたないものを使用することもできる。
【0061】
【表1】
Figure 0003811991
【0062】
【表2】
Figure 0003811991
【0063】
【表3】
Figure 0003811991
【0064】
実施形態例2
本例は,図10〜図16に示すごとく,本発明にかかる酸素センサ素子であって,外側電極11及び内側電極12の形状がそれぞれ異なる酸素センサ素子1を示すものである。
図10(a),(b)に示す酸素センサ素子1は,電極等を形成するに当たり,固体電解質の外側面においては,メッキ膜を先端部から胴部に渡る広い範囲に設け,内側面においては,該内側面の全面に設けてある。
【0065】
図11(a),(b)に示す酸素センサ素子1は,実施形態例1とほぼ同形状の外側電極11及び内側電極12を有している。ただし,上記外側電極11及び内側電極12の下方は酸素センサ素子1の先端部201全体を被覆した形状を有している。
【0066】
図12(a),(b)及び図13に示す酸素センサ素子1は,外側電極11及び内側電極12の概略形状は実施形態例1と同様であるが,上記外側電極11及び内側電極12は網目状に形成されているものである。
図14(a),(b)に示す酸素センサ素子1も,実施形態例1とほぼ同形状の外側電極11及び内側電極12を有している。ただし,上記外側電極11及び内側電極12の長さL1,L2は実施形態例1において示したものの約半分である。
【0067】
図15(a),(b)及び図16に示す酸素センサ素子1も,実施形態例1と同形状の外側電極11及び内側電極12を有している。ただし,上記外側電極11及び内側電極12より延設された電極リード部110,120は各々4本となったものである。
その他は,いずれの酸素センサ素子1も,実施形態例1と同様である。
【0068】
なお,本例にかかるいずれの酸素センサ素子1を製造するに当たっても,実施形態例1と同様に,まず,貴金属化合物を含有する溶液を上記固体電解質の電極形成部分に塗布して塗膜となし,その後該塗膜を加熱することにより熱処理し,貴金属核が析出した核形成部となす。
その後,上記核形成部に対しメッキ膜を形成し,該メッキ膜を固体電解質ごと焼成することにより,酸素センサ素子となした。
なお,上記貴金属核の平均粒径は,いずれも0.05μm以下である。
【0069】
本例にかかる各酸素センサ素子の作用効果につき説明する。
図10に示す酸素センサ素子1においては,外側電極等の形状が非常に単純であるため,核形成部の形成を容易に行うことでき,酸素センサ素子の製造が容易となる。
図11に示す酸素センサ素子においても,外側電極11及び内側電極12を固体電解質10の先端部201まで設けてあるため,核形成部を形成するに当たり,マスキング等の作業が一部不要となり,酸素センサ素子の製造が容易となる。
【0070】
図12に示す酸素センサ素子1においては,網目状に外側電極11及び内側電極12を構成することにより,固体電解質10への酸素の拡散性が向上する。
よって,応答性に優れた酸素センサ素子を得ることができる。
なお,上記網目状に形成する電極は,外側電極11のみ,内側電極12のみであっても,上述の効果を得ることができる。
【0071】
図12に示す酸素センサ素子1においては,使用する貴金属の量を低減することができる。
図13に示す酸素センサ素子1においては,片方の電極リード部が劣化しても十分なセンサ出力を取り出すことができる。
その他は,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0072】
実施形態例3
本例は,図17〜図19に示すごとく,本発明にかかる酸素センサ素子であって,外側電極11に保護層を設けた酸素センサ素子である。
図17に示す酸素センサ素子1は,図9と同様の外側電極11及び内側電極12を有する酸素センサ素子1である。そして,上記外側電極11の全体を被覆するよう第一保護層191が設けられている。
上記第一保護層191は拡散抵抗層としての機能も有しており,その厚みは100μm,気孔率20%で,MgAl2 4 スピネルを用い,プラズマ溶射により形成されている。
【0073】
図18に示す酸素センサ素子1は,図17と同様の構造の酸素センサ素子1である。ただし,第一保護層191の表面に,更に第二保護層192を設けてある。上記第二保護層は,その厚みが120μm,気孔率20〜50%で,Al2 3 より形成されている。
そして,上記第二保護層192は,Al2 3 をスラリー化し,ディッピング法により第一保護層191の表面をコートした後,熱処理を施すことにより形成することができる。
その他は実施形態例1と同様である。
【0074】
本例の酸素センサ素子1においては,外側電極11の表面に第一保護層191が設けてある。従って,外側電極11の耐久性に優れた酸素センサ素子1を得ることができる。
また,図18に示す酸素センサ素子1においては,上述の効果の他に,第二保護層192による被毒物のトラップ効果を得ることができる。このため,更に外側電極11の耐久性に優れた酸素センサ素子1を得ることができる。
【0075】
また,図19に示すごとく,上記第二保護層192を設けた酸素センサ素子1において,凹凸処理を固体電解質2の表面に施した後,電極形成部に対し核形成部を設けることもできる。これにより,外側電極11及び第一保護層191の,固体電解質2に対する付着強度が向上し,耐久性に優れた酸素センサ素子1を得ることができる。
【0076】
実施形態例4
本例は,図20,図21に示すごとく,絶縁層を有する酸素センサ素子1である。
上記酸素センサ素子1を製造するに当たっては,まず,固体電解質2の外側面に対し,核形成部を先端部201から胴部202におけるA部に至る範囲に設け,該核形成部に対し,メッキ膜を設ける。
次いで,図20に示すごとく,外側電極11として作用する先端部201のメッキ膜を除いた部分に対し,MgAl2 4 スピネルまたはAl2 3 よりなる絶縁層17を設ける。
【0077】
次いで,上記先端部のメッキ膜と導通するよう電極リード部110及び電極端子部111を上記絶縁層17の上に設ける(図21)。
その後,上記固体電解質2と共にメッキ膜を焼成することにより,本発明にかかる酸素センサ素子1を得た。
その他は実施形態例1と同様である。
【0078】
本例の酸素センサ素子においては,応答性の劣る部分をマスキングしているため,この部分のセンサ出力は含まず,全体として優れた応答性を有する。
その他は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0079】
実施形態例5
本例は図22,図23に示すごとく,本発明にかかる積層型酸素センサ素子5である。
上記積層型酸素センサ素子5は,図22,図23に示すごとく,外側電極11及び内側電極12を設けた板状の固体電解質2よりなる酸素センサ素子である。そして,上記外側電極11及び内側電極12は,固体電解質2の電極形成部に対し,実施形態例1と同様の手順でもって,核形成部を形成し,その後メッキ膜を形成し,更にこれらを焼成することにより,得ることができる。
【0080】
上記外側電極11を設けた固体電解質2の外側面には第一及び第二保護層191,192が設けてある。
また,内側電極12を設けた固体電解質2の内側面には,大気導入用のダクトを有し,かつ内部に発熱体58を内蔵したヒータ基板59を設けてある。
上記ヒータ基板59はAl2 3 よりなり,プレス成形,インジェクション成形,シート成形,積層等により形成されたセラミックシートである。
【0081】
また,上記外側電極11は電極リード部110を介して外部に露出した電極端子部111と導通している。また,上記内側電極12も,電極リード部120を介して外部に露出した電極端子部121と導通している。
上記電極端子部111,121は酸素センサ素子5の外表面に露出形成されている。
その他は実施形態例1と同様である。
【0082】
また,本例の酸素センサ素子5のごとく積層型であっても,本発明は適用することができる。そして,実施形態例1と同様の効果を有する。
なお,積層型酸素センサ素子5として,本例以外の構造を有するものであっても,同様の効果を得ることができる。異なる構造の例としては,複数枚の固体電解質に対し電極を設けた2セルタイプ等の積層型酸素センサ素子がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,酸素センサ素子の(a)固体電解質の表面の拡大図,(b)固体電解質の表面に設けたメッキ膜の拡大図,(c)固体電解質の表面の穴(くぼみ)の拡大図。
【図2】実施形態例1における,酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図3】実施形態例1における,酸素センサ素子の先端部近傍の横断面図。
【図4】実施形態例1における,電極を形成する際に使用するノズルの正面図と側面図。
【図5】実施形態例1における,電極を形成する際に使用する他のノズルの正面図と側面図。
【図6】実施形態例1における,酸素センサの断面図。
【図7】実施形態例1における,他の酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図8】実施形態例1における,他の酸素センサ素子の先端部近傍の横断面図。
【図9】実施形態例1における,鍔部の上方の段差が一段である固体電解質の正面図。
【図10】実施形態例2における,外側電極及び内側電極,電極リード部,電極端子部を表面の広い範囲に設けた酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図11】実施形態例2における,固体電解質の先端部をも被覆した電極を設けた酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図12】実施形態例2における,網目状の外側電極及び内側電極を設けた酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図13】実施形態例2における,図12にかかる酸素センサ素子の電極表面の要部拡大図。
【図14】実施形態例2における,電極部の電極長さの短い外側電極及び内側電極を設けた酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図15】実施形態例2における,外側電極及び内側電極それぞれに4本の電極リード部を設けた酸素センサ素子の(a)正面図,(b)縦断面図。
【図16】実施形態例2における,図15にかかる酸素センサ素子の先端部近傍の横断面図。
【図17】実施形態例3における,第一保護層を設けた酸素センサ素子の先端部の縦断面図。
【図18】実施形態例3における,第二保護層を設けた酸素センサ素子の先端部の縦断面図。
【図19】実施形態例3における,第一保護層を設けた酸素センサ素子の固体電解質,電極及び保護層の界面の要部断面図。
【図20】実施形態例4における,絶縁層を設けた酸素センサ素子の正面図。
【図21】実施形態例4における,図20にかかる酸素センサ素子の先端部の縦断面図。
【図22】実施形態例5における,積層型の酸素センサ素子の正面図。
【図23】実施形態例5における,図22にかかる酸素センサ素子の横断面図。
【図24】従来例における,(a)固体電解質の表面の拡大図,(b)固体電解質の表面に設けたメッキ膜の拡大図。
【符号の説明】
1,5...酸素センサ素子,
11...外側電極,
119...メッキ膜,
12...内側電極,
2...固体電解質,
20...核形成部,
22...貴金属核,

Claims (6)

  1. 固体電解質と,該固体電解質の表面に形成された電極を有する酸素センサ素子を製造するに当たり,
    核形成用の貴金属化合物を含有する溶液を上記固体電解質の電極形成部分に塗布して塗膜となし,次いで上記塗膜を加熱することにより熱処理して貴金属核が析出した核形成部を形成し,
    次いで該核形成部に対しメッキを施してメッキ膜となし,更に該メッキ膜を焼成することにより上記電極を形成してなり,
    また、上記貴金属化合物を含有する溶液における上記金属化合物の濃度は,上記溶液全量に対し0.05〜0.4重量%であり
    かつ上記核形成部における貴金属核は,その平均粒径が0.05μm以下であることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  2. 請求項1において,上記熱処理は,温度200〜600℃において行うことを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  3. 請求項1または2において,上記貴金属化合物は有機貴金属化合物であることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において,上記固体電解質は,その表面が凹凸処理されていることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において,上記貴金属化合物における貴金属は,Pt,Pd,Au,Rhのグループより選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において,上記塗膜は,ノズルの先端部に設けた多孔質体の微細孔より上記溶液を塗布したものであることを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
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