JP2018009817A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ出力特性に変動が生じにくくすると共に、保護層の剥離を効果的に抑制することができるガスセンサを提供すること。【解決手段】ガスセンサ10のセンサ素子1は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体2、測定ガスに晒される測定電極3、基準ガスに晒される基準電極及び多孔質の保護層5を備える。測定電極3は、固体電解質体2の外周面201に設けられている。基準電極は、固体電解質体2の内周面202に設けられている。保護層5は、測定電極3の表面301を被覆している。測定電極3には、測定電極3を貫通する複数の開口部31が形成されている。保護層5の一部は、複数の開口部31を介して固体電解質体2に接合されている。【選択図】図2

Description

本発明は、固体電解質体に電極と保護層とが設けられたセンサ素子を備えるガスセンサに関する。
酸素濃度等を測定するためのガスセンサのセンサ素子においては、コップ型の固体電解質体の外側面に、測定ガスに晒される測定電極が設けられ、固体電解質体の内側面に、基準ガスに晒される基準電極が設けられている。そして、測定ガスと基準ガスとの酸素濃度の差に応じて、測定電極と基準電極との間に生じる酸素イオン電流を検出している。また、測定電極の表面は、測定ガス中の被毒物、水分等から測定電極を保護するための多孔質の保護層によって被覆されている。
特許文献1には、固体電解質体の外側面のうち測定電極が設けられた部分に、測定電極と保護層との結合を向上させるための複数の凸部が形成されたガスセンサ素子が開示されている。このガスセンサ素子においては、測定電極の一部及び保護層の一部が凸部間に形成された凹部に掛け止められることにより、測定電極の表面に設けられた保護層のアンカー効果が得られる。
特開平11−230930号公報
ところで、ガスセンサを長期間使用する際には、センサ素子が高温の測定ガスに晒された積算時間も長くなり、センサ素子における測定電極及び基準電極においては、これらを構成する貴金属及び固体電解質の粒子の焼結度合が進行する。この結晶度合の進行は、各粒子が熱によって収縮する現象に基づいて、熱凝集と呼ばれる。
特に、測定電極は、測定ガスが接触して酸素等の分解反応が行われる電極である。測定電極に熱凝集が生じると、測定電極のガス拡散性が変化することによって、ガス濃度の測定の応答性に変化が生じるおそれがある。また、測定電極に熱凝集が生じると、測定電極及び基準電極の電極活性に変動が生じるおそれがある。これらの結果により、ガスセンサによるセンサ出力特性に変動が生じるおそれがある。
しかしながら、特許文献1等に記載された従来のガスセンサにおいては、測定電極に生じる熱凝集がセンサ出力特性に及ぼす影響については何ら考慮されていない。したがって、センサ出力特性に変動が生じにくくするためには、更なる改善の余地がある。
また、従来のガスセンサにおいては、保護層は測定電極の表面に接触しているのみである。そのため、測定電極から保護層がさらに剥離しにくくするためには、更なる改善の余地がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、センサ出力特性に変動が生じにくくすると共に、保護層の剥離を効果的に抑制することができるガスセンサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、ガス濃度を測定するためのセンサ素子(1)を備えるガスセンサ(10)であって、
上記センサ素子は、
酸素イオン伝導性を有するセラミックスからなり、筒形状部(21)と該筒形状部の先端部を閉塞する閉塞部(22)とによる有底筒形状の固体電解質体(2)と、
少なくとも上記筒形状部の外周面(201)に設けられ、測定ガス(G)に晒される測定電極(3)と、
少なくとも上記筒形状部の内周面(202)に設けられ、基準ガス(A)に晒される基準電極(4)と、
該測定電極の表面(301)を被覆する多孔質のセラミックスからなる保護層(5)と、を備え、
上記測定電極には、該測定電極を貫通する複数の開口部(31)が形成されており、
上記保護層の一部は、複数の上記開口部を介して上記固体電解質体に接合されている、ガスセンサにある。
上記ガスセンサのセンサ素子において、測定電極には、測定電極を貫通する複数の開口部が形成されており、保護層の一部は、複数の開口部を介して固体電解質体に接合されている。
センサ素子が、高温の測定ガスに長期間晒される際には、測定電極における貴金属の焼結度合が進行して、測定電極が熱凝集しようとする。このとき、測定電極には複数の開口部が設けられていると共に、この複数の開口部に保護層の一部が配置されていることにより、測定電極における貴金属の焼結が進行しにくい状態を形成することができる。これにより、測定電極に熱凝集が生じにくくすることができる。
そして、測定電極に熱凝集が生じにくくなることにより、ガスセンサの使用時において、センサ素子における測定電極のガス拡散性が変化しにくくなり、ガス濃度の測定の応答性に変化が生じにくくなる。また、測定電極に熱凝集が生じにくくなることにより、測定電極及び基準電極の電極活性に変動が生じにくくなる。これらの結果、ガスセンサによるセンサ出力特性に変動が生じにくくすることができる。
また、多孔質のセラミックスからなる保護層の一部は、複数の開口部を介して、固体電解質であるセラミックスからなる固体電解質体に接合されている。そのため、保護層及び固体電解質体のセラミックス同士が接合されることになり、保護層が貴金属及び固体電解質からなる測定電極のみに接合される場合に比べて、保護層が測定電極から剥離しにくくすることができる。
以上のごとく、上記ガスセンサによれば、センサ出力特性に変動が生じにくくすると共に、保護層の剥離を効果的に抑制することができる。
実施形態における、センサ素子の断面図。 図1における、測定電極周辺の拡大断面図。 図2における、III−III線矢視断面図。 実施形態における、センサ素子の正面図。 実施形態における、ガスセンサの断面図。 実施形態における、センサ素子を製造する状態を示す説明図。 実施形態における、他のセンサ素子の測定電極周辺の拡大断面図。
以下に、上述したガスセンサの実施形態につき、図1〜図7を参照して説明する。
本実施形態のガスセンサ10は、ガス濃度を測定するためのセンサ素子1を備える。センサ素子1は、図1に示すように、酸素イオン伝導性を有するセラミックスからなる固体電解質体2、測定ガスGに晒される測定電極3、基準ガスAに晒される基準電極4及び多孔質のセラミックスからなる保護層5を備える。
固体電解質体2は、筒形状部21と筒形状部21の先端部を閉塞する閉塞部22とによる有底筒形状(コップ形状ともいう。)を有する。測定電極3は、固体電解質体2の筒形状部21の全周及び閉塞部22の外周面201に設けられている。基準電極4は、固体電解質体2の筒形状部21の全周及び閉塞部22の内周面202に設けられている。保護層5は、測定電極3の表面301を被覆している。測定電極3には、図2に示すように、測定電極3を貫通する複数の開口部31が形成されている。保護層5の一部は、複数の開口部31を介して固体電解質体2に接合されている。
なお、測定電極3は、筒形状部21の外周面201の全周にのみ設けられていてもよく、基準電極4は、筒形状部21の内周面202の全周にのみ設けられていてもよい。
次に、本形態のガスセンサ10につき、詳説する。
ガスセンサ10は、内燃機関としてのエンジンの排気管に配置され、排気管を通過する排ガスを測定ガスGとするとともに、大気を基準ガスAとして、測定ガスGにおける酸素濃度を求める。
ガスセンサ10は、測定電極3に接触する測定ガスG中の酸素の濃度と、基準電極4に接触する基準ガスA中の酸素の濃度との差に応じて、測定電極3と基準電極4との間に発生する起電力を測定する、濃淡電池式のガスセンサとすることができる。また、ガスセンサ10は、測定電極3と基準電極4との間に電圧を印加する状態で、測定電極3に接触する測定ガスG中の酸素の濃度と、基準電極4に接触する基準ガスA中の酸素の濃度との差に応じて、測定電極3と基準電極4との間に流れる電流を測定する、限界電流式のガスセンサとすることもできる。ガスセンサ10は、空燃比センサ(A/Fセンサ)、λセンサ等として用いることができる。
本形態においては、センサ素子1が伸びる方向をガスセンサ10の軸方向Xとして表す。また、センサ素子1における測定ガスGが導入される側を先端側X1といい、その反対側を基端側X2という。
ガスセンサ10は、図5に示すように、センサ素子1の他に、金属製の筒状のハウジング61と、ハウジング61の先端側X1に設けられた測定ガス側カバー62A、62Bと、ハウジング61の基端側X2に設けられた基準ガス側カバー63A、63Bとを有する。ハウジング61の中心部には、センサ素子1を挿通させるための挿通穴611が形成されており、挿通穴611の基端側X2には充填穴612が形成されている。充填穴612には、センサ素子1を保持するためのタルク等の粉末充填材からなる充填部613と、センサ素子1とハウジング61を絶縁するための絶縁碍子614とが配置されている。
測定ガス側カバー62A、62Bは、センサ素子1の先端側X1を保護するために設けられており、測定ガス側カバー62A、62Bの双方には、測定ガスGを導入するための導入穴621A、621Bが設けられている。これらの導入穴621A、621Bからセンサ素子1(固体電解質体2)の外周面201に測定ガスGが導入される。基準ガス側カバー63A、63Bには、基準ガスAを導入するための導入穴631A、631Bがそれぞれ設けられており、導入穴631A、631Bとの間には、基準ガスA中の水分を透過させないための撥水フィルタ632が配置されている。導入穴631Aから導入された基準ガスAは、撥水フィルタ632を通過し、さらに導入穴631Bを通って、センサ素子1の内周面202に基準ガスAが導入される。
固体電解質体2の内部には、固体電解質体2を活性化させるために、通電により発熱する棒状のヒータ64が挿入配置されている。ヒータ64の基端側X2は、接続端子641及びリード線642によって、ガスセンサ10の外部における制御装置に接続される。基準ガス側カバー63A、63Bの基端部633の内周には、大気と基準ガス側カバー63A、63Bの内周とを封止するための弾性絶縁部材65が設けられている。
固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質からなり、固体電解質は、セラミックスとしての金属酸化物からなる。固体電解質体2は、所定の温度において酸素イオンを伝導させる性質を有する。本形態の固体電解質体2は、イットリア部分安定化ジルコニアからなる。なお、固体電解質体2には、希土類金属元素もしくはアルカリ土類金属元素によってジルコニアの一部を置換させた安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアを用いることもできる。
測定電極3及び基準電極4は、Pt(白金)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、W(タングステン)、Mo(モリブデン)から選択した少なくとも1種の貴金属を50%以上含有している。測定電極3と基準電極4とは、固体電解質体2を間に介在させる状態で互いに対向する位置に設けられている。図4に示すように、固体電解質体2の外周面201における基端側X2の部位には、測定電極3の基端側X2の端部に繋がるリード部32が形成されている。また、固体電解質体2の内周面202における基端側X2の部位には、測定電極4の基端側X2の端部に繋がるリード部(図示略)が形成されている。
測定電極3は、固体電解質体2上に無電解めっきにより形成されている。無電解めっきによる測定電極3は、固体電解質体2の表面に、下地処理等によって核となる貴金属粒子を付着させ、この貴金属粒子を活性点として金属膜とすることにより形成される。測定電極3における開口部31は、固体電解質体2の表面に貴金属粒子を付着させる際に、貴金属粒子の付着範囲内の部分的な複数箇所に、貴金属粒子が付着されない箇所を設けることによって形成される。
より具体的には、溶媒に貴金属微粒子を分散させた、測定電極3を形成するためのペースト中に、熱処理によって燃焼又は分解するカーボン、有機高分子材料等からなる、造孔剤と呼ばれる固体を分散させておく。そして、固体電解質体2の表面にペーストを塗布した後、この固体電解質体2を加熱する際に、造孔剤が焼失又は分解され、造孔剤が配置された位置に開口部31が形成される。
測定電極3のリード部32及び基準電極4のリード部は、固体電解質体2の周方向における一部分に設けられており、測定電極3のリード部32及び基準電極4のリード部には、それらの抵抗値を増加させないために、開口部31に相当する開口部は設けられていない。測定電極3のリード部32及び基準電極4のリード部は、図5に示すように、端子電極33、43、接続端子34、44及びリード線35、45によって、ガスセンサ10の外部における制御装置に接続される。
保護層5は、多孔質の金属酸化物から構成されており、複数の層として形成されている。本形態の保護層5は、図2に示すように、測定電極3の表面301を被覆する第1保護層51と、第1保護層51の表面501を被覆する第2保護層52と、第2保護層52の表面502を被覆する第3保護層53とによって構成されている。
第1保護層51は、測定電極3に導かれる被測定ガスGを所定の拡散速度で透過させる拡散抵抗層として形成されている。第1保護層51、第2保護層52及び第3保護層53は、被測定ガスGに含まれる被毒物質を透過させない性質を有する。この被毒物質には、測定電極3に付着することによって測定電極3の電極活性を低下させる硫黄、リン等の被毒物質、保護層5の開気孔を閉塞させるガラス状の被毒物質等がある。なお、保護層5は、一層の状態で形成されていてもよい。
第1保護層51は、アルミナ(Al23)及びアルミナマグネシウムスピネル(MgAl24)から選択した少なくとも1種の金属を主成分とする金属酸化物により構成されている。第2保護層52は、アルミナ、アルミナマグネシウムスピネル、ジルコニア、部分安定化ジルコニア及び安定化ジルコニアから選択した少なくとも1種の金属を主成分とする金属酸化物と、Pt、Rh、Pd及びRu(ルテニウム)から選択した少なくとも1種の貴金属触媒とにより構成されている。第3保護層53は、アルミナ、アルミナマグネシウムスピネル及びチタニアから選択した少なくとも1種の金属を主成分とする金属酸化物により構成されている。
なお、保護層5の構成はガスセンサ10の搭載環境により選択することができ、必ずしも3層で構成されるとは限らない。
開口部31には、測定電極3の表面301から固体電解質体2の外周面201まで連続して第1保護層51の一部が埋設されている。そして、第1保護層51を構成する金属酸化物と固体電解質体2を構成する金属酸化物とは互いに接合されている。この接合は、アンカー効果による接合力を伴い、主に、金属酸化物同士の界面における物理的な接合となる。ただし、選択する材料によっては化学的な接合も生じる。第1保護層51を構成する金属酸化物と固体電解質体2を構成する金属酸化物との線膨張係数差は、2ppm/K以下である。
第1保護層51を構成する金属酸化物の線膨張係数と、固体電解質体2を構成する金属酸化物の線膨張係数との差は、第1保護層51を構成する金属酸化物の線膨張係数と、測定電極3を構成する電極材料の線膨張係数との差よりも小さい。
一般に、異なる材質の材料が高温に加熱される際には、線膨張係数が大きい材料ほど膨張量が多くなる。そのため、互いに接触する材料間の線膨張係数の差が大きい場合には、両材料の境界部においては、一方の材料の膨張量に比べて他方の材料の膨張量が少なくなる。そのため、両材料の境界部には熱応力が生じ、互いに接触する材料の剥離が生じやすくなる。
本形態の第1保護層51は、測定電極3に接合されるだけでなく、固体電解質体2にも接合されている。センサ素子1が加熱又は冷却される際に、第1保護層51と測定電極3との境界部においては、第1保護層51を構成する金属酸化物の線膨張係数と、測定電極3を構成する貴金属及び金属酸化物による線膨張係数との差によって、熱応力が生じる。そのため、第1保護層51と測定電極3とが接合されるだけの状況下においては、第1保護層51が測定電極3から剥離しやすい状態が形成される。
一方、センサ素子1が加熱又は冷却される際に、第1保護層51と固体電解質体2との境界部においては、第1保護層51を構成する金属酸化物の線膨張係数と、固体電解質体2を構成する金属酸化物の線膨張係数との差が2ppm/K以下と小さいことにより、熱応力がほとんど生じない。そのため、第1保護層51が測定電極3だけでなく固体電解質体2にも接合されていることにより、第1保護層51が測定電極3から剥離しにくい状態が形成される。
図2には、測定電極3における複数の開口部31及び複数の開口部31に配置される第1保護層51の状態を、断面として模式的に示す。また、図3には、測定電極3における複数の開口部31及び複数の開口部31に配置される第1保護層51の状態を、平面として模式的に示す。
複数の開口部31は、図2に示すように、測定電極3の厚み方向Tに貫通する状態で形成されている。図3に示すように、複数の開口部31は、種々の外形(大きさ)に形成されて、測定電極3の略全体に不規則に分布している。同図においては、開口部31の形状を円形で示すが、開口部31の形状は、実際には、楕円形、又は不定形であってもよい。
本形態のセンサ素子1においては、測定電極3における複数の開口部31の形成割合を規定している。
具体的には、図3に示すように、測定電極3を平面上に投影したときの外形全体の面積を外形面積A1とし、複数の開口部31を平面上に投影したときの全体の面積を開口面積A2とする。そして、外形面積A1における開口面積A2の割合である開口割合A2/A1は、5.0%以上30.0%以下である。
測定電極3は、有底円筒形状の固体電解質体2に曲面状に形成されているため、外形面積A1及び開口面積A2は、平面上に展開したときの面積として示す。このとき、外形面積A1及び開口面積A2の表面積を維持して平面上に展開する。測定電極3の外形面積A1には、リード部32の面積は含まれないが、複数の開口部31の開口面積A2は含まれることとする。
また、外形面積A1及び開口面積A2は、測定電極3の表面301に凹凸が形成されている場合であっても、この凹凸の高さによる表面積の増加を考慮せず、測定電極3の表面301を、2次元の平面に展開したときの面積として表される。
測定電極3の平面展開時の外形面積A1及び複数の開口部31の平面展開時の開口面積A2は、測定電極3の表面301をカメラによって撮影し、撮影した画像を処理することによって求めることができる。
また、全ての開口部31の平均相当直径は、10μm以上150μm以下の範囲内にある。各開口部31は、円、楕円、不定形等の種々の形状を有することがある。各開口部31の相当直径は、開口部31の開口平面内において、各開口部31の内側を通る多数の仮想直線を想定するときに、最長の仮想直線の長さとする。開口部31の平均相当直径は、特定の範囲内にある100個の開口部31の相当直径を測定した場合の平均値とする。
ここで、開口部31の形状に鋭角な箇所があると、熱ストレスによって測定電極3に亀裂が入りやすくなる。そのため、開口部31の形状は円形に近い方が望ましい。また、開口部31は、測定電極3において、できるだけ均一に分散されている方が望ましい。
開口割合A2/A1が5.0%未満になる場合又は開口部31の平均外形長が10μm未満になる場合には、開口部31に埋設された第1保護層51の一部が固体電解質体2に結合される面積が小さくなる。そのため、測定電極3からの第1保護層51の剥離を効果的に抑制できないおそれがある。一方、開口割合A2/A1が30.0%超過になる場合又は開口部31の平均外形長が150μm超過になる場合には、開口部31に埋設された第1保護層51の一部同士が連続的につながることも想定され、測定電極3の電気抵抗値が増加し、センサ素子1による酸素濃度の検出精度が悪化するおそれがある。
また、開口割合A2/A1は、10.0%以上20.0%以下の関係を満たすことがより好ましい。この場合には、第1保護層51の剥離の抑制及びセンサ素子1による酸素濃度の検出精度の維持をより効果的にすることができる。
次に、本形態のセンサ素子1の第1の製造方法について、図6を参照して説明する。
センサ素子1を製造するにあたっては、まず、作製工程S1として、固体電解質体2を作製する。固体電解質体2は、イットリアが所定量添加されたジルコニアの混合粉末を有底筒形状の成形体に成形した後、この成形体を1400〜1600℃の温度で焼成して作製する。なお、同図においては、固体電解質体2を平板として簡略して示すが、実際には固体電解質体2は、有底筒形状に形成されている。
次いで、同図に示すように、電極塗布工程S2,S3として、固体電解質体2の外周面201に測定電極3を形成するための電極ペースト71を塗布して、中間体1Aを形成する。この電極ペースト71は、水又は有機溶媒からなる溶媒に、電極ペースト71の全体に対する0.1〜1.0質量%の貴金属粒子、樹脂からなるバインダー及び分散剤等を含ませたものである。電極ペースト71には、開口部31を形成するためのアクリル樹脂、カーボン等からなる造孔剤72を添加する。そして、造孔剤72が添加された電極ペースト71を印刷体73に塗布し、印刷体73から電極ペースト71及び造孔剤72を固体電解質体2の外周面201に転写する。この電極ペースト71及び造孔剤72の転写は、ロール転写、パッド印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、スプレードライ法等によって行うことができる。
電極ペースト71に用いる有機溶媒としては、ターピネオール、アルコール、エーテル、芳香族炭化水素等が挙げられ、バインダーの溶解性、印刷・乾燥時の揮発性等の観点から、ターピネオールが好適である。また、電極ペースト71に用いるバインダーとしては、エチルセルロース、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等が挙げられ、塗布性、脱脂時の熱分解性等の観点から、エチルセルロースが好適である。
バインダーは、電極ペースト71に適度な粘度特性を持たせ、溶媒を揮発させる乾燥時に、貴金属粒子同士の離脱及び固体電解質体2からの貴金属粒子の脱離を防止し、かつ、熱処理時には消失するものである。また、造孔剤72は、開口部31を形成するために用いられた後、熱処理時には消失するものである。測定電極3に形成する開口部31の開口割合A2/A1は、電極ペースト71に含まれる造孔剤72の含有量、造孔剤72の粒子径又は固体電解質体2の外周面201に塗布された電極ペースト71の膜厚等によって調整することができる。
次いで、電極脱脂工程S4として、中間体1Aにおける電極ペースト71中のバインダーを燃焼、分解させるために、400〜600℃の温度に中間体1Aを加熱する。このとき、電極ペースト71中の造孔剤72が消失される。そして、固体電解質体2の外周面201に塗布された電極ペースト71において、造孔剤72が配置されていた部分に開口部31が形成される。こうして、固体電解質体2の外周面201において、開口部31が広い範囲に分布する測定電極3の核となる部分が形成され、素子中間体1Bが得られる。
次いで、電極めっき工程S5として、測定電極3の貴金属成分となる白金錯体を含むめっき液74中に素子中間体1Bを浸して無電解めっき処理を施す。このとき、測定電極3の核にめっき液74中の貴金属成分が積層され、複数の開口部31を有すると共に必要とする厚みを有する測定電極3が形成される。さらに、電極焼結工程S6においては、測定電極3を1200℃で1時間焼結させることで、測定電極3を緻密に焼結させて、使用環境下で熱凝集が起こることを抑制する。
また、造孔剤72が添加されていない電極ペーストを用い、上記と同様にして電極塗布工程S2,S3、電極乾燥工程S4、無電解めっき工程S5及び電極焼結工程S6を行って、固体電解質体2の内周面202に基準電極4を設ける。
その後、溶射工程S7として、素子中間体1Bの測定電極3の表面301に、保護層5としての第1保護層51、第2保護層52及び第3保護層53を形成するためのアルミナ等の金属酸化物からなるスラリーを順次溶射する。こうして、固体電解質体2に測定電極3及び基準電極4が形成され、測定電極3が保護層5に覆われたセンサ素子1が得られる。なお、保護層5は、スラリーの溶射を行う代わりに、素子中間体1Bをスラリー中に浸漬することによって形成してもよい。
なお、無電解めっき工程は行わずに、開口部31が形成された測定電極3を形成することもできる。この場合には、電極塗布工程S2、S3における電極ペースト71中の貴金属粒子の濃度を高くし、固体電解質体2の外周面201に塗布される電極ペースト71によって測定電極3を形成することができる。
次に、本形態のガスセンサ10の作用効果につき説明する。
本形態のガスセンサ10のセンサ素子1において、測定電極3には、測定電極3の厚み方向Tに貫通する複数の開口部31が形成されており、第1保護層51の一部は、複数の開口部31を介して固体電解質体2に接合されている。
センサ素子1が、高温の測定ガスGに長期間晒される際には、測定電極3における貴金属及び固体電解質の粒子の焼結度合が進行して、測定電極3が熱凝集しようとする。このとき、測定電極3には複数の開口部31が設けられていると共に、この複数の開口部31に第1保護層51の一部が配置されていることにより、測定電極3における貴金属が焼結しにくい状態を形成することができる。これにより、測定電極3に熱凝集が生じにくくすることができる。
そして、測定電極3に熱凝集が生じにくくなることにより、ガスセンサ10の使用時において、センサ素子1における測定電極3のガス拡散性が変化しにくくなり、ガス濃度の測定の応答性に変化が生じにくくなる。また、測定電極3に熱凝集が生じにくくなることにより、測定電極3及び基準電極4の電極活性に変動が生じにくくなる。これらの結果、ガスセンサ10によるセンサ出力特性に変動が生じにくくすることができる。
ところで、保護層5は測定電極3上に形成されており、測定電極3が熱凝集すると、測定電極3を介して、センサ素子1に接合された保護層5自体の接合性も低下してしまう。
そこで、本形態のセンサ素子1においては、保護層5は、測定電極3の表面301に接合されるだけでなく、複数の開口部31を介して固体電解質体2の外周面201にも接合される。そのため、保護層5と固体電解質体2との接合状態は、金属酸化物同士の接合状態となり、保護層5と測定電極3とのみが接合される場合に比べて、保護層5の固着能力を高めることができる。その結果、測定電極3に形成された空隙を起点にした保護層5の剥離を効果的に抑制することができる。
以上のごとく、本形態のセンサ素子1によれば、センサ出力特性に変動が生じにくくすると共に、保護層5の剥離を効果的に抑制することができる。
また、図7に示すように、固体電解質体2における外周面201には多数の凹凸が形成されている。この凹凸における凸部23を利用して測定電極3に複数の開口部31を形成することもできる。より具体的には、凸部23が測定電極3の開口部31内に配置され、開口部31を貫通して測定電極3の表面301から突出する凸部23に、第1保護層51の一部が接触していてもよい。
この場合には、造孔剤72を含有しない電極ペースト71を用い、凸部23に付着される電極ペースト71を、印刷体73によって凸部23から流動させることを利用して、開口部31が形成された測定電極3を形成することができる。
(確認試験)
本確認試験においては、実施形態に示したセンサ素子1の複数のサンプル1〜10について、電気抵抗、センサ出力特性、保護層の接合性及び高温連続耐久の各特性の測定を行った。
サンプル1〜10における測定電極3は、造孔剤72の含有割合の異なる電極ペースト71を用いて形成した。各サンプル1〜10における、測定電極3の外形面積A1における複数の開口部31の開口面積A2の割合(開口割合という。)A2/A1(面積%)は、造孔剤72の含有割合に応じて異なる値となった。サンプル1〜10について、各特性の測定を行った結果を表1に示す。
Figure 2018009817
(電気抵抗)
電気抵抗の確認試験は、固体電解質体2に形成された測定電極3の緻密さを確認するための指標として行った。この確認試験においては、デジタルマルチメータを用いた2端子法により、センサ素子1の各サンプルにおける、面積が10mm2であって厚みが1μmの大きさに形成された測定電極3の両端の表面抵抗値を測定した。測定電極3の表面抵抗値は、値が低いほど良く、値が低いほど測定電極3が緻密であって熱凝集しづらいことを示す。この場合の判定基準は、表面抵抗値が1Ω未満の場合を◎とし、1Ω以上3Ω未満の場合を○とし、3Ω超過の場合を×とした。
表1から分かるように、測定電極3の表面抵抗値は、開口割合A2/A1が小さいほど低くなり、開口割合A2/A1が30.3%以下の場合には、評価結果が◎又は○となった。一方、測定電極3の表面抵抗値は、開口割合A2/A1が30.3%超過になる場合には大きく上昇し、評価結果が×となった。このことより、測定電極3の表面抵抗値を低く抑えるためには、開口割合A2/A1は若干の余裕を見て、30.0%以下とすることが好ましいことが分かった。
(センサ出力特性)
センサ出力特性の確認試験は、ガスセンサ10の性能評価を確認するための指標として行った。この確認試験においては、センサ素子1の各サンプルの内周側に配置されたヒータ64により、各サンプルの先端側X1の端部の温度が350℃になるまで加熱した。そして、各サンプルの先端側X1の端部の温度が安定した後、各サンプルが配置されたガスセンサ10に対して、空燃比が0.97となるように一酸化炭素、メタン、プロパン及び窒素が混合されたリッチガスを供給し、このときの測定電極3と基準電極4との間の出力電圧をセンサ出力として測定した。このセンサ出力特性は、値が大きいほど測定ガスGとしての排ガスに対する感度が高くて好ましく、値が大きいほどガスセンサ10によるガス濃度の測定精度が向上する。この場合の判定基準は、出力電圧が0.75V超過の場合を◎とし、0.70V以上0.75V未満の場合を○とし、0.70V未満の場合を×とした。
表1から分かるように、センサ出力特性は、所定の開口割合A2/A1の範囲において良好であり、開口割合A2/A1が32.1%以下の場合には、評価結果が◎又は○となった。一方、センサ出力特性は、開口割合A2/A1が32.1%超過になる場合には大きく低下し、評価結果が×となった。このことより、センサ出力特性を良好に保つためには、開口割合A2/A1は32.1%以下とすることが好ましいことが分かった。
(接合性)
保護層5の接合性の確認試験は、保護層5と固体電解質体2との接合性を確認するための指標として行った。この確認試験においては、保護層5が形成されたセンサ素子1の各サンプルを、大気雰囲気で600℃まで加熱した後、空冷による冷却を所定回数繰り返した。そして、保護層5上に粘着性のあるテープを貼り付け、これを急速に引きはがすテープ剥離試験を実施して、保護層5の剥離の有無を判定した。保護層5の剥離が生じにくいほど、センサ素子1の寿命が長くなる。この場合の判定基準は、加熱及び冷却を4000回以上繰り返しても保護層5の剥離が発生しなかった場合を◎とし、2000回以上4000回未満で保護層5の剥離が発生した場合を○とし、2000回未満で保護層5の剥離が発生した場合を×とした。
表1から分かるように、保護層5の剥離は、開口割合A2/A1が大きいほど発生しにくいことがわかった。評価結果は、いずれのサンプルも◎又は○となった。
(高温連続耐久)
高温連続耐久の確認試験は、測定電極3の熱凝集によるセンサ素子1の内部抵抗値の経時的変化を確認するための指標として行った。この確認試験においては、センサ素子1の各サンプルを、大気中であって700℃の高温雰囲気に連続で晒した。そして、各サンプルが配置されたガスセンサ10をエンジンの排気管に配置して、各サンプルの内部抵抗値を測定した。この内部抵抗値は、固体電解質体2を介する測定電極3と基準電極4との間の抵抗値として測定した。各サンプルの内部抵抗値は、値が小さいほど熱凝集が生じにくいことを示し、値が小さいほどセンサ素子1の熱耐久性が向上する。この場合の判定基準は、内部抵抗値が20KΩ未満の場合を◎とし、20KΩ以上90KΩ未満の場合を○とし、90KΩ以上の場合を×とした。
表1から分かるように、各サンプルの内部抵抗値は、開口割合A2/A1が4.9%以上になる場合には低くなり、評価結果が◎又は○となった。一方、各サンプルの内部抵抗値は、開口割合A2/A1が4.9%未満になる場合には大きく上昇し、評価結果が×となった。このことより、センサ素子1の内部抵抗値を低く抑えるためには、開口割合A2/A1は若干の余裕を見て、5.0%以上とすることが好ましいことが分かった。
以上の結果より、開口割合A2/A1の適切な範囲は、開口割合A2/A1の違いが与えた影響が大きかった電気抵抗の確認試験の結果と、高温耐久連続の確認試験の結果とに基づき、5.0〜30.0%の範囲内とすることが好ましいことが分かった。開口割合A2/A1を5.0〜30.0%の範囲内とすることにより、センサ素子1の電気抵抗、センサ出力特性、保護層の接合性及び高温連続耐久の全ての性能が良くなることが分かった。そして、これらの性能をさらに向上させるためには、開口割合A2/A1は、上記4つの確認試験の結果が全て◎となった10.0〜20.0%の範囲内とすることが好ましいことが分かった。なお、10.0〜20.0%の範囲は、9.9〜20.2%の範囲に若干の余裕を見て決定した。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態を構成することが可能である。
1 センサ素子
10 ガスセンサ
2 固体電解質体
3 測定電極
31 開口部
4 基準電極
5 保護層

Claims (4)

  1. ガス濃度を測定するためのセンサ素子(1)を備えるガスセンサ(10)であって、
    上記センサ素子は、
    酸素イオン伝導性を有するセラミックスからなり、筒形状部(21)と該筒形状部の先端部を閉塞する閉塞部(22)とによる有底筒形状の固体電解質体(2)と、
    少なくとも上記筒形状部の外周面(201)に設けられ、測定ガス(G)に晒される測定電極(3)と、
    少なくとも上記筒形状部の内周面(202)に設けられ、基準ガス(A)に晒される基準電極(4)と、
    該測定電極の表面(301)を被覆する多孔質のセラミックスからなる保護層(5)と、を備え、
    上記測定電極には、該測定電極を貫通する複数の開口部(31)が形成されており、
    上記保護層の一部は、複数の上記開口部を介して上記固体電解質体に接合されている、ガスセンサ。
  2. 上記測定電極を平面上に展開したときの外形全体の面積を外形面積(A1)とし、上記測定電極を平面上に展開したときの複数の上記開口部の全体の形成面積を開口面積(A2)としたとき、上記外形面積における上記開口面積の割合A2/A1は、5.0%以上30.0%以下である、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 上記開口面積の割合A2/A1は、10.0%以上20.0%以下である、請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 上記開口部の平均相当直径(B)は、10μm以上150μm以下の範囲内にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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