JP3806938B2 - むち打ち症を抑制するための装置 - Google Patents
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Description
後方からの追突事故時または衝突事故時、あるいは、猛烈なブレーキ後や前方での衝突の後に体が後方へ投出される時、体の下方背部や胴体、そして胸部が先ず後方へ投出され、体の残りの部分と比べて相対的に重い頭部がその後に頚部と頭部の後部とで激しく弓なり状となって続く。これが、時々直ちに気付かれることがないが、その事故発生後のある時に気付かれる深刻な傷害を引き起こすことがあり得る。
今日の車両における殆どの保護装置は、衝突事故に基づき体が前方へ投出される時に受ける傷害から運転者あるいは乗員を保護するように開発されてきている。逆に、前方における物体に対して引き続く衝突をおそらくは伴うような、車両が後方から衝突される時あるいは猛烈な減速の反作用として、体が後方へ投出される時に人体が受ける傷害を減ずるような努力は殆ど払われてきていない。
従来の頚部や後頭部の支持体は、確かにむち打ち症に対する何等かの保護を提供し得るが、しばしばそうした後頭部支持体は運転者あるいは乗員の頭部との関係において正しく配置されておらず、それが一般にあまりにも低過ぎたり、また、そうした多くの後頭部支持体の静止した配置のため、それら後頭部支持体が、当該後頭部支持体の前方での動きによるむち打ち的な動きの最中に頭部が被る激しい後方への動きに、しばしば出くわすことや接触することができない。
従って、本発明の基礎は、後方からの衝突の結果としてのむち打ち的な動きや、前方における物体に対する衝突等による猛烈な減速の結果としての反作用的な動きのようなむち打ち的な動きの何れかの、特に車両の運転者あるいは乗員が激しく後方へ投出される際に発生する傷害である、上述したようなむち打ち症をできる限り相殺するシステムあるいは装置を提供することが課題であった。
公開番号が第395,929号であるスウェーデン特許第811525-2号では、衝突の結果としての頭部および頚椎に対する傷害を防止するための装置を開示しており、この装置は2つの膨張可能なクッションを備え、該クッションは、有効な後頭部支持体の下方に近接した状態で車両シートのシートバック(背当てまたは背凭れ)内に取付けられている。この公知の装置における空気あるいはガスのクッションは従来のタイプのものであり、他のもののなかでも、非常に急激に膨張して、実際の爆発におけるようなそうした激しい力とによって、まさにその空気クッションが膨張の際に車両の運転者および/または乗員に対して深刻な傷害をもたらし得ると云う可能性がある。
本発明は、以上問題や他の問題を解決すること、むち打ち症に対する保護を為す装置を提供することを意図するものであり、その装置は静かで迅速な保護を為し、その作動に及んで、人の頭部と該保護装置との間の距離の効果的な削減を提供するように構成されている。より詳細には、本発明は自動制御的なそうした保護手段に関するものであり、その動作は、人の胴体及び胸部とが後方移動をまさに開始した時であるが、猛烈な減速あるいは衝突に続く人の頭部の後方への投出されが開始する前に、まさに人体によって完全にあるいは部分的に始動させることができる。
まさに人体によって始動され、通常はいつでも使えるようになっており、容易に励起状態となる車両用の保護装置は、今日通常に使用されている多くの保護システムと同様に電子センサによって作動される火工品装填物によりも、より安全であり、より安価であり、そしてより簡素なシステムを提供するものである。
事故後、できる限り早い段階でむち打ち症を抑制しようとする最も重要な特徴は、人体の背部および特に運転者あるいは乗員の頭部の各々と、それらに対応するシートバック(背当てまたは背凭れ)および後頭部の支持体との間の距離を最小化することであり、運転者あるいは乗員の体の上方部および頭部が少なくとも何等かの実質程度まで後方へ投出されるまでに、既にそうした距離削減を提供することである。
本発明では、新しく製作された車両に適用可能としたり、使用可能とすることばかりではなく、現行の如何なる種類の車両に対しても後付けできるようにすることも意図されている。
後方からの衝突時の事故の中で、テスト・ドール(試験人形)による研究調査が、体が幾つかの段階で後方へ投出されることを証明したということが知られている。第1として、胴体の下方部が反応し、激しい力によってシートバックの下方部に向かって押し付けられ、その後、胴体の上方部が後方へ向かって押し付けられ、そして最終的に頭の後部と頭部とがシートバックの上方部そして頚部支持体あるいは後頭部支持体に向かって後方へ投出される。
人体のこの種の動きは本発明の基礎として研究され、本発明に従えば、本装置は、該保護装置がシートバック内に取付けられて、該装置の上記機能が下方背部および胴体がシートバックに向かって後方へ押し付けられた時にまさにその人体によって完全にあるいは部分的に始動可能となるように形成されており、そして、この保護装置は先ずは胴体によって、その後は上方背部によって作動させらることによって、後頭部支持体は連続的に前方へ移動させられて、頭の後部および頭にそれらの後方移動の間に接触する。
保護装置を励起するために必要な力は、不用意且つ不必要な励起を防止するように慎重に計算しなければならない。シートバックの下方部に対して作用される人体による圧力は、ある手段の蓄積エネルギーを解放する。それは例えば、後頭部支持体を追い出し得る強力なスプリングの形態、あるいは後頭部支持体をシートバックに連結しているバーを用いる上前方へ向かって傾斜している他の手段である。後頭部支持体の、いわゆる「引出し効果"drawer effect"」のような上方への不均衡な追い出しを防止するために、3つのバーで後頭部支持体をシートバックと連結すべきであり、1つのバーは中央に配列し、その各側部にそれぞれ1つずつバーを配列する。中央バーは、上記蓄積エネルギーを有する手段に連結されてこれによって作動させられ、2つの外側バーはその追い出し手段をガイドして安定化する。
保護手段は、上方へ向かうと共に前方へ向かって追い出される後頭部支持体あるいはその他の手段に取付けることができ、該保護手段としては、人体および人体の頭部が後方へ投出された時に生じ得る強力な応力に耐えることができる例えばキャンバス材から成る。該キャンバスは、好ましくは、その下方部でシートバックの最下位部に固定され、通常は比較的緩く緊張させられている。後頭部支持体が上方へ向かうと共に前方へ向かって付勢された時、キャンバスはぴんと張られ、それによって人体背部における上方部、特に運転者あるいは乗員の後頭部や頭部のキャッチャーまたは捕らえ器具として形成されるものである。
むち打ち保護キャンバスの延伸を増大またはスピードアップするため、上記スプリングは、爆発性の僅かな火工品装填物によって励起されるピストン−シリンダ・ユニットと組合わせることができたり、シートバックにおける始動手段によって機械的に始動されたり、あるいは別の衝突センサによって電子工学的に始動されたりすることによって、キャンバスがより迅速に延伸させられるため、スプリング手段だけによるよりもより強力にできる
上述のスプリング作動手段以外に、幾つかの異なる別途の解決法が衝突に関連して、人体自体で保護手段を励起する構成の代替として提示され得る。
一つの代替装置に従えば、シートバックは大気圧を有する空気あるいはガスが充填された窪みが形成されている。この窪みは、シートバックあるいは頚頭部支持体と一体化ユニットとして形成され得る膨張可能なキャンバス体あるいはクッションと複数のチャネルを介して連通している。人体の下方背部が、前方の物体に対する衝突や車両の後方からの衝突の反作用として、シートバックの下方部に向かって後方へ激しく押し付けられる時、上記空気あるいはガスはチャネルを介して押圧され、キャンバス体あるいはクッションを膨張して、当該キャンバス体あるいはクッションは少なくとも実質的な程度まで車両における人とシートバックおよび頚部支持体との空間を満たし、それによって、当該キャンバス体の外側キャンバス面あるいはクッションは、車中の人の頚部および頭部のための可撓性あるキャッチャーを提供する。それによって、膨張したキャンバス体あるいはクッションは、人体のからの圧力を運転者あるいは乗員の全頭部、頚部並びに背部の一部に亙って分配されるようにする。
またこの実施例において、機械的なむち打ち保護作用は火工品補助動作と組合わせることができ、僅かな火工品装填物が空気の窪み内部で爆発させられることによって、膨張可能なキャンバス体あるいはクッションのより迅速でより強力な膨張を提供する。
前者したスプリングは火工品装填物の作用を減衰するものであり、それはまた上述したその代替例のシートバックの窪み内に元々存する空気がその作用を行うので、非常に強力な火工品の影響は人体へ何等伝達されず、特に人体の頭部に伝達されることがない。
以下、本発明が2つの実施例を概略的に図示する添付図面と関連されてより詳細に説明される。図中、図1は非励起状態の静止位置にある本発明に従った保護装置の機械的解決法を示し、図2は励起直後であるが、運転者の上方背部、頚部並びに頭部がその後方移動中に保護装置の励起されたキャッチャー・キャンバスにぶつかる前の当該保護装置を示す。図3は図1の場合と同一状況にある空気圧装置を対応して示し、図4は図2の場合と同一状況にある当該空気圧装置を示す。図5および図6は図3および図4の保護装置の代替実施例を示し、キャンバスの延伸をスピードアップすべく使用される機械的レバーを有する。図7は補助用の火工品装填物を具備して形成された機械的保護装置の代替実施例を示し、図8は補助用の火工品装填物を有する空気圧装置を対応して示す。図9は別方式の機械的保護装置を励起するための火工品動力手段を示す実施例であり、図10は別方式の空気圧保護装置を延伸するための火工品装填物を対応して示す。
図1および図2は人1を示しており、それはこの場合、車両の運転者であり、車両シート2に着座している。車両としては如何なるタイプのものでもよく、例えば陸上、海上、あるいは空気中を移動する車両である。シートバック3内には、保護装置用の機械的解除器4が取付けられ、該解除器として図示の場合、強力な予備緊張させられたスプリング5である。このシートバックの下端に近接した場所に励起装置6が取付けられ、その最も簡単な形態としてはリンク7が可能であり、作動された際に、予備緊張スプリング用の留め具7aを解除して、そのスプリングが図2に示されるように伸張される。スプリングは第2のリンク8を上方端において具備するように形成されており、該リンク8はその通常状態において、後頭部あるいは頚部の支持体9を担持したり、または、その静止位置においてシートバック3の上方縁にあるいはその上方縁に近接して配置されている他の追い出し手段を担持し得る。予備緊張スプリング5の解除に及んで、頚部支持体を上方且つ前方へ押し付けるように、上記リンク8は形作られ且つ取付けられている。この第2のリンク8は、好ましくは、追い出しリンクである中央アームと、その上方且つ前方への移動中に頚部支持体9を案内して安定化する(図中において見えない)2つの外側アームとの3つのアームから成る。頚部支持体9の上方端、あるいは他の追い出し手段は、少なくとも僅かな伸縮性を有し得る適切な生地あるいはプラスチック材の保護キャンバスあるいはキャッチャー・キャンバス10の第1端を担持しており、該キャンバスはその反対の下方端においてシートバックの前側に、好ましくは該シートバック3の下端に隣接して連結されて、そのシートバックの前側に沿って延在している。代替的には、キャンバスの上方端は、スプリング5が解除されて拡張された際に、上方且つ前方へ移動させられるように設けられたバー等の他の手段に連結させることができる。
もし車両が後方から衝突されると、あるいは前方での衝突の反作用として、その車両中の人1の体は、シートバックに向かって、先ずその体の下方背部をもって、その後連続して上方へ向かうようにその胴体、背部をもって、最後にその頭部をもって後方へ投出される。それによってシートバックの遥か下方に取付けられた励起装置6は、身体の後方移動の初期段階で励起させられ、そしてリンク7およびスプリング留め具7aを介して予備緊張スプリング5を解除する。その結果として、また図2に示されるように、予備緊張スプリング5は解除されて拡張され、それ故に、上方のスプリング・リンク8に連結された頚部支持体9あるいは他の手段を上方且つ前方へ付勢し、キャッチャー・キャンバス10のようなキャッチャー手段が、頚部支持体あるいは上記の他の手段と、シートバックにおけるその連結点との間に延伸されて、略前方に延在させられた可撓性ある、好ましくは少なくとも僅かな柔軟性ある反作用支持体を形成し、該反作用支持体に対して、車両中の人の背部の上方部、頚部並びに頭部がその体の後方移動の最終段階で投出され押し付けられる。
可撓性のキャッチャー・キャンバス10の前方延在位置によって、運転者の体1とキャッチャー・キャンバス10との間の距離が低減され、また、キャッチャー・キャンバス10は可撓性を有し、好ましくは柔軟性をも有するので、身体の後方移動を減衰させ、更には、キャッチャー・キャンバス10は人の体、頚部、並びに頭部を部分的に囲むことになり、それによって、後方へ移動する体からの力を分配し、その体の後方移動を停止する。
図3および図4に示されている保護装置4’の代替実施例は、先行に説明した実施例と同様に、車両シート2のシートバック3内に取付けられている。上述した予備緊張スプリングの代替として、本発明のこの実施例におけるシートバック3は、閉塞された窪み、例えば、プラスチック、ゴム、あるいは同等素材から成るクッションあるいはポケット11の形態の空気あるいはガス4aのアキュムレータまたは蓄積器等の窪みを具備して形成されており、該アキュムレータは、空気あるいはガス4aが充填されており、通路12を介して、頚部支持体9の上方部から延びてシートバック3へある程度の距離垂れたキャンバス・ポケット13として形成された頚部支持体の可撓性を有し且つ膨張可能な一部分と連通している。頚部支持体の上記キャンバス・ポケット13は、空気あるいはガスが充填されたシートバックにおけるクッションあるいはポケット11と比べて相対的に小さな体積を有する。その静止位置において、上記キャンバス・ポケット13は空であり、頚部支持体9と車両シートバック3の一部分を覆う表面を形成している。
もし車両が背後から衝突されると、あるいは前方における物体に対する衝突の反作用として、人体1は、先ずその体の下方背部、胴体、その後に該体の上方背部をもって後方へ投出され、シートバック3に向かって押し付けられる。それによって、上記体は空気あるいはガスが充填されたクッションあるいはポケット11を圧縮して、その空気等が通路12を通って頚部支持体9のキャンバス・ポケット13の膨張可能な一部分内へ圧入せられる。
それで、上記頸部支持体9のキャンバス・ポケット13は空気13aによって上方且つ前方へ延伸された可撓性キャンバス面13’を形成するように膨張させられ、該可撓性キャンバス面13’は、図1および図2に関連して上述した機械的代替例のキャッチャー・キャンバス10と同一の態様で体1の頚部および頭部に接触し、これを捕らえて部分的に囲む。頚部支持体の一部を形成し得るその膨張されたキャンバス・ポケット13の上記延伸された可撓性キャンバス面13’は、それによって、運転者1の頚部および頭部の後方移動を静で穏やかな動きで減速し、運動力を該可撓性キャンバス面13’に亙って分配する。
図5および図6は図3および図4の空気圧装置の代替実施例を示す。この代替実施例において、レバー14は、シートバック内の横向きピン15の回りに回転自在に取付けられている。このピン15は好ましくはレバー14の中央の下方に配置され、上方レバー・アームが下方レバー・アームよりも大きな揺動移動を実行させられる。下方レバー・アームはシート下部に隣接して配置された励起プレート16を具備して形成されており、その配置場所は、もし車両が後方から衝突されると、運転者の体が先ず後方移動させられるところである。上方レバー・アームは空気クッション11と接触した押圧バー17として形成されている。反作用の第1段階で、運転者1の体の下方背部はその励起プレート16を後方へ押し付けることによって、上方レバーの押圧バー17は空気クッション11を圧縮し、それによって、体の上方背部が図6に示されるような空気13aの充填を完了する前に、その膨張可能なキャンバス・ポケット13を充填し始める。
上述したものの代替的な機械的且つ空気圧的保護手段として、図7および図8に示されるような、僅かな火工品装填物を組合わせることが可能である。そうした火工品装填物は図7のスプリング5aあるいは図8の空気圧シート・クッション11aの効果を増大することができる。
図7において、センサ19によって始動させることができる僅かな火工品装填物18は、車両内の凡ゆる適所に取付けることができ、図7においてはスプリング保護装置4に隣接して示されている。スプリングのホルダーの下方部はシリンダ部20として形成されている。スプリング5aとスプリング・シリンダ20aの下部との間のシリンダ20内には、ピストン21が収容されている。火工品装填物18はそのシリンダーピストン・ユニット20,21に直に連結されている。センサ19が、一般には激しい減速である、車両移動の猛烈な変化を表示すると、あるいは、運転者1がその体の後方移動によってセンサ19を自身で始動すると、火工品装填物18を解除し、それによって、シリンダ16内の爆発ガス22がピストン21とスプリング5aの下方端とを上方へ移動させ、それと同時に、図7の破線23で示されるようにスプリング5aの上方端を解除する。それによって、頚部支持体9が上方且つ僅かに前方へ移動させられて、これがキャッチャー・キャンバス10を延伸する。
図8は、センサ19によって始動される火工品装填物18が、シートバック3内の空気アキュムレータ11内部の空気11aに爆発ガス22を追加し、それによって、キャンバス・ポケット13の膨張と、その可撓性キャンバス面13’の延伸とを速めている状態を示す。
図1、図2、並びに図7に示されるような機械的なスプリングは、図9に示されるような相対的に強力な火工品装填物18’によって置き換えることもできる。この実施例において、ピストン21はリンク8の延長部であってよいバー5bに直に連結されている。このバー5bは、頚部支持体9の強過ぎる追い出しを防止するようにした上部ブロック5cを具備して形成されている。
図10に示されているように、図3、図4、並びに図8の空気アキュムレータを、相対的に強力な火工品装填物18’と通路12および可撓性のキャンバス・ポケット13との間に直に連結されている可撓性あるいは剛性あるシリンダ20によって置き換えることもできる。減速センサ19が激しい減速を示すと、火工品装填物18’が解除され、爆発ガスがシリンダ20、通路12、並びに可撓性のキャンバス・ポケット13の各内部で拡張し、それによって、その前方の可撓性キャンバス面13’を延伸する。シリンダ20が少なくとも僅かな可撓性を有する場合には、運転者の体は、その体がシートバックに当ったときにガス体11aの力も受ける。
符号の説明
1 人体
2 車両シート
3 シートバック(背凭れ)
4 保護装置
4a 空気、ガス
5 スプリング(=5a)
5b バー
5c 上部ブロック
6 励起装置
7 リンク
7a 留め具
8 リンク
9 頚部支持体
10 キャッチャー・キャンバス
11 クッション
11a ガス体
12 通路
13 キャンバス・ポケット
13’ 可撓性キャンバス面
13a 空気
14 レバー
15 ピン
16 励起プレート
17 押圧バー
18 火工品装填物
19 センサ
20 シリンダ
21 ピストン
22 爆発ガス
23 解除手段(破線)
Claims (6)
- 車両におけるシート(2)に結合して取り付けられるように構成されており、車両が後方から衝突を受けた場合に車両内の人間が後方へ投げ出されたときのいわゆるむち打ち症と、車両が前方にある物体に衝突した際における激しい前方移動の反作用としてのむち打ち症との双方の原因を防止し、あるいは軽減する保護装置であって、
この保護装置が、丈夫な可撓性材料からなるキャッチャー・キャンバス(10)を備え、
前記キャッチャー・キャンバス(10)が、車両内の頸部支持体(9)の上方部と車両シートバック(3)の1点との間に延在していることと、
この保護装置が、前記キャッチャー・キャンバス(10)の延伸をもたらすための作動手段(4;4’、4”)を備え、その作動手段が、車両シート(2)のシートバック(3)の内部に取り付けられており、
かつ、車両内の人間がシートバック(3)に向かって後方へ強く押し付けられたときに、前記キャッチャー・キャンバス(10)の延伸をもたらすために始動するように構成されていることと、
この保護装置が、前記作動手段(4;4’、4”)の作動時に、前記キャッチャー・キャンバス(10)を前方および少なくともわずかに上方へ延伸をもたらし、それによって、車両内の人間の背部における少なくとも一部、および頭部のためのキャンバスキャッチャー手段を形成するように構成されていることと
を特徴とする保護装置。 - 前記キャッチャー・キャンバス(10)が、その下方端で前記シートバック(3)、あるいは該シートバック(3)の下端に固定されるか、又は該下端に近接して固定され、かつ、前記作動手段(4;4’、4”)の作動の際に前記頸部支持体(9)の上方部と前記シートバック(3)の下端との間で延伸し、それによって、車両内において後方へ投げ出される人間の背部のための減衰・保護用のキャッチャー・キャンバス(10)を形成するように構成されていることを特徴とする、請求項1記載の保護装置。
- この保護装置のための前記作動手段が、予備緊張されたスプリング(5)であり、このスプリングは、該スプリング(5)が解除された際、前記頸部支持体(9)を作動させて上方へ向かって、かつ前方へも向かって押し出すようにし、それによって、前記キャッチャー・キャンバス(10)のシート材を延伸させるように、リンク(7、8)を介して、構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の保護装置。
- 前記スプリング(5)が、それの解除を始動させる手段で形成されており、その手段は、車両の人間がその体の下方背部および胴体部で前記シートの前記シートバック(3)へ向かって強く押し付けられたときにリンク(7、8)を介してスプリング力の解除をもたらす作動装置(6)を備えていることを特徴とする、請求項3に記載の保護装置。
- 前記シートバック(3)内の前記作動スプリング(5)が、下部にピストン(21)を有するスプリング・シリンダ(20)の内部に収容されていることと、前記ピストン−シリンダ・ユニット(20、21)が、センサ(19)に接続された小型の火工品装填物(18)に連結されており、前記ピストン−シリンダ・ユニットが、作動の際に、前記スプリング・シリンダ(20)の下部に爆発ガスを蓄積し、さらに、前記ピストン(21)を介して、前記スプリング(5)の動作および前記キャッチャー・キャンバス(10)の延伸を速めるとともに増大させることを特徴とする、請求項3または4に記載の保護装置。
- この保護装置のための前記作動手段が、作動バー(5b)を有するピストン(21)に作用するように適合された火工品装填物(18’)であり、このピストンは、前記火工品装填物(18’)が解除されたときに前記頸部支持体(9)を上方へかつ前方へ移動させるように作動し、それによって、前記可撓性のキャッチャー・キャンバス(10)を延伸させるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の保護装置。
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