JP2010155540A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の後面衝突の際に乗員の頚部に作用する荷重を軽減することができる車両用乗員保護装置を得る。
【解決手段】車両用乗員保護装置10は、車両の後面衝突を予知するための後突センサ42と、作動されることでショルダウエビング20Bによる乗員の腰部の拘束力を増大させるラッププリテンショナ装置22と、作動されることで着座乗員Pの腕Bを車両前方に移動させる腕跳ね上げ機構34と、後突センサ42によって車両の後面衝突が予知された場合にラッププリテンショナ装置22及び腕跳ね上げ機構34を作動させるECU40とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートに着座した乗員を拘束するための車両用乗員保護装置に関する。
車両の後面衝突の際に、着座乗員の腰部から大腿部の間の少なくとも一部を拘束する下半身用ベルトに張力を付与することで、乗員の後方移動を抑える技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−88714号公報 特開2004−148969号公報 特開2005−193846号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、後突用エアバッグの展開空間の確保のための技術であり、後突時の乗員の鞭打ち軽減について改善の余地がある。
本発明は、車両の後面衝突の際に乗員の頚部に作用する荷重を軽減することができる車両用乗員保護装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、車両の後面衝突を予知するための後突予知手段と、作動されることで着座乗員の腕を車両前方に移動させる腕駆動装置と、前記後突予知手段によって車両の後面衝突が予知された場合に、前記腕駆動手段を作動させる制御装置と、を備えている。
請求項1記載の車両用乗員保護装置では、後突予知手段によって車両の後面衝突が予知されると、制御装置は、腕駆動装置を作動させる。すると、着座乗員の腕が該着座乗員の上体に対車両前方に移動され(シートバックから離間され)、後面衝突に伴い乗員の上体がシートバックに押し付けられる際の荷重が低減される。このため、本車両用乗員保護装置では、車両の後面衝突の際に着座乗員の頚部に作用する荷重が軽減される。
このように、請求項1記載の車両用乗員保護装置では、車両の後面衝突の際に乗員の頚部に作用する荷重を軽減することができる。
請求項2記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1記載の車両用乗員保護装置において、前記腕駆動手段は、シートバックのサイドサポート部に設けられている。
請求項2記載の車両用乗員保護装置では、シートバックのサイドサポート部によって着座乗員の腕を車両前向きに押すことで、乗員の腕を車両前方に移動(回動)させることができる。
請求項3記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1記載の車両用乗員保護装置において、前記腕駆動手段は、アームレスト部に設けられている。
請求項3記載の車両用乗員保護装置では、アームレスト部によって着座乗員の腕を車両前方及び上方の少なくとも一方に押すことで、乗員の腕を車両前方に移動(回動)させることができる。
請求項4記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用乗員保護装置において、前記乗員の腰部を拘束するラップベルトを少なくとも含むシートベルト装置と、作動されることで前記ラップベルトによる乗員の腰部の拘束力を増大させる拘束力増大装置とをさらに備え、前記制御装置は、前記後突予知手段によって車両の後面衝突が予知された場合に、前記拘束力増大装置を作動させると共に、前記腕駆動手段を作動させる。
請求項4記載の車両用乗員保護装置では、後突予知手段によって車両の後面衝突が予知されると、制御装置は、拘束力増大装置及び腕駆動装置を作動させる。すると、着座乗員の腰部がしっかりとシートに拘束され、かつ着座乗員の腕が該着座乗員の上体に対車両前方に移動され、後面衝突に伴い着座乗員の上体がシートバックに押し付けられる際の荷重が一層低減される。これにより、本車両用乗員保護装置では、車両の後面衝突の際に乗員の頚部に作用する荷重が一層軽減される。
以上説明したように本発明に係る車両用乗員保護装置は、車両の後面衝突の際に乗員の頚部に作用する荷重を軽減することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置10について、図1〜図6に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ車両用乗員保護装置10が適用された車両としての自動車Aの前(走行)方向、上方向、シート幅方向に略一致する車幅方向を示している。
図2には、車両用乗員保護装置10が適用された車両用シート11を搭載する自動車Aが模式的な側面図にて示されている。また、図1には、車両用シート11の側面図が示されている。これらの図に示される如く、車両用シート11は、シートクッション12と、車両上下方向の下端においてシートクッション12の車両後端側に連結されたシートバック14と、シートバック14の車両上端に設けられ着座乗員Pの頭部Hを車両後方から支持するためヘッドレスト15とを備えて構成されている。車両用乗員保護装置10は、この車両用シート11の着座乗員Pを該車両用シート11に拘束するためのシートベルト装置16を含んで構成されている。
シートベルト装置16は、一端が図示しないリトラクタに引き出し可能に巻き取られると共に、他端がシートクッション12の後側方に配置されたアンカ18に連結されたウエビング20を有する。ウエビング20の中間部には図示しないタングプレートがスライド可能に設けられており、シートクッション12を挟んでアンカ18とはシート幅方向の反対側には、タングプレートの結合、離脱可能なバックルが設けられている。
シートベルト装置16では、タングプレートがバックルに結合されることで、ウエビング20が車両用シート11の着座乗員Pに装着されるようになっている。この実施形態では、アンカ18からバックルにかけてのラップベルトとしてのラップウエビング20Aが着座乗員Pの腰部に装着され、シートバック14の肩部からバックルにかけてのショルダウエビング20Bが着座乗員Pの上体に装着されるようになっている。
また、車両用乗員保護装置10は、作動されることでラップウエビング20Aに張力を付与する拘束力増大装置としてのラッププリテンショナ22を備えている。ラッププリテンショナ22は、各種構成をとり得るが、この実施形態では、ワイヤ24を介してアンカ18を引張ることで、該アンカ18に連結されたショルダウエビング20Bに張力を付与する(張力を増大させる)ようになっている。具体的には、この実施形態におけるラッププリテンショナ22は、一端がアンカ18に連結されたワイヤ24の他端が固定されたピストン26と、ピストン26がスライド可能に挿入されたシリンダ28と、シリンダの一端が和からガスを供給するマイクロガスジェネレータ(MGG)30とを主要部として構成されている。
したがって、シートベルト装置16は、マイクロガスジェネレータ30を作動させることで、ワイヤ24がガス圧によって駆動され、ワイヤ24を介してアンカ18が引張られるようになっている。また、この実施形態では、ワイヤ24が巻き掛けられて張力方向を変換するための巻き掛け部32が設けられている。
さらに、車両用乗員保護装置10は、作動させることで車両用シート11の着座乗員Pの腕Bを肩S廻りに回転させる腕駆動装置としての腕跳ね上げ機構34を備えている。この実施形態では、腕跳ね上げ機構34は、シートバック14におけるバックレストの左右両側に設けられたサイドサポート14Aに設けられ、該サイドサポート14Aを車両前方側に突出させることで、着座乗員Pの腕Bを車両前方に押し出すことで、腕Bを肩S廻りに回転させるようになっている。
具体的には、図1に示される如く、サイドサポート14Aの内部には、折り畳み状態のエアバッグ36と、エアバッグ36にガスを供給するためのインフレータ38とが配設されている。腕跳ね上げ機構34では、インフレータ38が作動されると該インフレータ38からガス供給を受けたエアバッグ36が所定の形状に膨張、展開されるようになっている。そして、腕跳ね上げ機構34では、このエアバッグ36の所定形状への展開によってサイドサポート14Aが車両前方に膨出(突出)され、着座乗員Pの腕B(肩Sから離間した部分)を車両前方に押し出す構成とされている。
さらに、図2に示される如く、車両用乗員保護装置10は、ラッププリテンショナ22(マイクロガスジェネレータ30)、腕跳ね上げ機構34(インフレータ38)の作動を制御する制御装置としてのECU40を備えている。ECU40は、マイクロガスジェネレータ30、インフレータ38のそれぞれと電気的に接続されている。
また、ECU40は、自動車Aの後面衝突を予知するための後突予知手段としての後突センサ42に電気的に接続されている。後突センサ42は、例えばミリ波レーダ等の距離センサを含んで構成されており、ECU40は、後突センサ42からの信号に基づいて自動車Aの後面衝突(の不可避)を予知した場合、又は後突センサ42から自動車Aの後面衝突(の不可避)を予知した旨の信号が入力されたことを条件に、マイクロガスジェネレータ30、インフレータ38を作動させるようになっている。
この実施形態では、ECU40は、バックルに対するタングプレートの結合(着座乗員Pによるウエビング20の装着)の有無に応じた信号(以下、「ON信号」という)を出力するバックルスイッチ44にも電気的に接続されており、該バックルスイッチ44からON信号が入力されたことを上記した衝突予知とのアンド条件として、マイクロガスジェネレータ30、インフレータ38を作動させるようになっている。
なお、この実施形態では、ECU40は、マイクロガスジェネレータ30を先行して作動させ、次いで、インフレータ38を作動させるようになっている。より具体的には、後面衝突による車体(車両用シート11が支持されたフロア)の加速度が大きくなる前に着座乗員Pの腰部を車両用シート11に拘束するべく、ECU40は、後突センサ42によって後面衝突が予知されてから短時間(最短時間)でマイクロガスジェネレータ30をさせる設定とされている。
一方、ECU40は、後面衝突によって着座乗員Pの上体がシートバック14(のバックレスト)に押し付けられる際に、該着座乗員Pの腕Bが上体(シートバック14)に対し車両前方に位置しているように、換言すれば、シートバック14に腕Bの支持荷重が作用しないように、インフレータ38を作動させるべきタイミングが設定されている。このタイミングは、例えば後突センサ42によって付随的に予測される衝突速度などに応じて変化される(結果として、インフレータ38がマイクロガスジェネレータ30に先行して作動される場合がある)設定であっても良い。
次に、第1の実施形態の作用について、図3に示すECU40の制御フローチャートを参照しつつ説明する。
上記構成の車両用乗員保護装置10が適用された車両用シート11の着座乗員Pは、ウエビング20をリトラクタから引き出しつつタングプレートをバックルに結合する。すると、シートベルト装置16は、ラップウエビング20Aが着座乗員Pの腰部に該腰部を拘束可能に装着され、ショルダウエビング20Bが着座乗員Pの上体に該上体を拘束可能に装着される。この状態で、例えば自動車Aは走行される。
ECU40は、ステップS10で、バックルスイッチ44からの信号に基づいて、タングプレートがバックルに結合されているか否かを判断する。タングプレートがバックルに結合されていない場合は、ステップS10に戻る。一方、タングプレートがバックルに結合されていると判断した場合、すなわち、車両用シート11に乗員Pが着座しており、かつ該着座乗員Pがウエビング20を装着している場合に、ECU40は、ステップS12に進む。
ステップS12でECU40は、後突センサ42からに信号に基づいて自動車Aの後面衝突が予知された(予知される)か否かを破断する。自動車Aの後面衝突が予知されない場合、ステップS10に戻る。一方、自動車Aの後面衝突が予知されたと判断した場合、ECU40は、ステップS14に進み、ラッププリテンショナ22のマイクロガスジェネレータ30を作動させる。次いで、ECU40は、ステップS16に進み、所要のタイミングで腕跳ね上げ機構34のインフレータ38を作動させる。
以上により、車両用乗員保護装置10では、先ず、図4(A)に示される如く作動されたラッププリテンショナ22にてラップウエビング20Aに張力が付与され、該ラップウエビング20Aによる着座乗員Pの腰部の拘束力が増大される。次いで、車両用乗員保護装置10では、図4(B)に示される如く着座乗員Pの腕Bが作動された腕跳ね上げ機構34によって車両前方に押し出され、肩S廻りに回動される(跳ね上げられる)。
ここで、車両用乗員保護装置10では、自動車Aの後面衝突が予知されるとラッププリテンショナ22が作動されるため、後面衝突の発生前(又は発生直後)の車体加速度が小さい時期に、ラップウエビング20Aによって車両用シート11の着座乗員Pの腰部を該車両用シート11にしっかりと拘束させることができる。このように着座乗員Pの腰部がしっかりと拘束されることで、後面衝突後に着座乗員Pの上体(背中)がシートバック14に押し付けられる荷重(局部荷重)が緩和される。
この点を、図6に示す解析結果を参照しつつ補足する。図6(A)は、後面衝突前にラッププリテンショナ22を作動させた車両用乗員保護装置10におけるシートバック14の応力分布を模式化して示しており、図6(B)は後面衝突前にラッププリテンショナ22を作動させない比較例に係るシートバック14の応力分布を模式化して示している。これらの図の比較から、ラッププリテンショナ22を後面衝突前に作動させることで、腰部での応力が増えて上体(胸部)での応力が減じられることが判る。
このように、車両用乗員保護装置10では、比較例との比較で、後面衝突の際に着座乗員Pの頚部Nに近い胸部におけるシートバック14への押し付け荷重が小さく抑えられることから、頚部Nに作用する荷重も減じられる。
そして、車両用乗員保護装置10では、後面衝突が予知された場合に腕跳ね上げ機構34を作動させて着座乗員Pの腕Bを車両前上方に跳ね上げるため、着座乗員Pの上体がシートバック14に押し付けられる際の荷重がさらに減じられる。すなわち、着座乗員Pの上体がシートバック14に押し付けられる際に、該着座乗員Pの腕Bが空中で非支持(フリー)状態とされているので、該腕Bの質量に基づく慣性分の荷重が軽減される。特に、着座乗員Pの上体がシートバック14に押し付けられる際に、腕Bがシートバック14に対し車両前上方に移動中とするタイミングで腕跳ね上げ機構34(インフレータ38)を作動させれば、着座乗員Pの上体がシートバック14に押し付けられる際の荷重がより一層減じられる。
これらにより、車両用乗員保護装置10では、自動車Aの後面衝突の際に車両用シート11の着座乗員Pの頚部Nに作用する荷重が大幅に減じられ、該着座乗員Pの鞭打ちが緩和される。
この点を、図5に示す解析結果を参照しつつ補足する。図5は、後面衝突発生からの経過時間と発生加速度(シートバック14に作用する荷重)との関係を示す線図であって、太い実線が本実施形態(ラッププリテンショナ22、腕跳ね上げ機構34共に作動)、細い実線が第1比較例(ラッププリテンショナ22、腕跳ね上げ機構34共に作動なし)、破線が第2比較例(ラッププリテンショナ22のみ作動)の各解析結果を示している。
この図から、本実施形態では、加速度のピークP0 が、第1比較例における加速度のピークP1に対し略3分の1、第2比較例の加速度のピークP2に対し略半分まで減じられることが確かめられている。また、この解析結果に基づいて、鞭打ちによる傷害値について、第1比較例との比較で略半減できることが確認されている。
このように、第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置10では、自動車Aの後面衝突の際に車両用シート11の着座乗員Pの頚部Nに作用する荷重を軽減することができる。
なお、第1の実施形態では、サイドサポート14A内に設けたエアバッグ36を膨張、展開させることで車両前方に膨出されたサイドサポート14Aによって、着座乗員Pの腕Bを車両前方に押し出す例を示したが、本発明はこれに限定されず、各種変形して構成することができる。したがって、例えば、サイドサポート14Aから突出されたエアバッグや押圧部材によって着座乗員Pの腕Bを車両前方に押し出す構成としたり、サイドサポート14A(の前面側の一部)自体が車両前方に移動又は前上方に回動して着座乗員Pの腕Bを車両前方に押し出す構成としたりしても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図7に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品・部分については、上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。図7には、第2の実施形態に係る車両用乗員保護装置50が側面図にて示されている。この図に示される如く、車両用乗員保護装置50は、サイドサポート14Aに設けられた腕跳ね上げ機構34に代えて、アームレスト62を利用した腕跳ね上げ機構64を備える点で、第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置10とは異なる。
アームレスト62は、シートバック14に対しシート幅方向に沿った回動軸66廻りに回動可能に支持されている。腕跳ね上げ機構64は、アームレスト62を回動軸66廻りに駆動するためのアクチュエータ68を備えている。このアクチュエータ68の作動によってアームレスト62は、車両前後方向に沿って延在し着座乗員Pが肘Eを載せる使用位置から、該使用位置に対し前端62Aを上方に移動させる方向(矢印R参照)に回動されるようになっている(図7の想像線参照)。
これにより、腕跳ね上げ機構64では、矢印R方向に回動されるアームレスト62によって着座乗員Pの肘Eが車両上方に持ち上げられることで、該着座乗員Pの腕Bが跳ね上げられる構成である。図示は省略するが、アクチュエータ68は、ECU40に電気的に接続され、上記したインフレータ38と同様のタイミングでECU40によって作動されるようになっている。車両用乗員保護装置50の他の構成は、車両用乗員保護装置10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係る車両用乗員保護装置50によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。すなわち、第2の実施形態に係る車両用乗員保護装置50では、自動車Aの後面衝突の際に車両用シート11の着座乗員Pの頚部Nに作用する荷重を軽減することができる。
なお、第2の実施形態では、車両後端側が回動軸66にて回動可能に支持されたアームレスト62を利用して着座乗員Pの肘Eを上方に押し出す腕跳ね上げ機構64を構成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両前端側が回動軸66にて回動可能に支持されたアームレストによって、着座乗員Pの肘Eを前上方に押し出す構成としても良い。
また、上記した各実施形態では、不可逆的に作動されるマイクロガスジェネレータ30を動力源とするラッププリテンショナ22を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ウエビング20をモータにて巻き取り可能なリトラクタをアンカ18に代えてラップウエビング20A側に設け、後面衝突の予知の際にウエビング20を可逆的に巻き取ることでラップウエビング20Aに張力を付与する構成としても良い。この構成では、ウエビング20を可逆的に巻き取ることでラップウエビング20Aに張力を付与するため、回避し得る後面衝突の予知段階でラップウエビング20Aの拘束力を増大させることができ、後面衝突の発生前に確実に(より短時間で)着座乗員Pの腰部を車両用シート11に拘束させることができる。なお、後面衝突の発生前には、前面衝突の場合のように乗員に車両前方に向かう加速度が生じないので、モータの駆動力程度で乗員を効果的に拘束することが可能である。
さらに、拘束力増大装置としてのラッププリテンショナ装置22に代えて、ラップウエビング20Aに設けた膨張部を膨張させることで、ラップウエビング20Aによる着座乗員Pの拘束力を増大させる構成を採用しても良い。特に、膨張により長さが短縮されるエアベルトを左右に分離されたラップウエビング20Aの間に設けた構成とすれば、該エアベルトを含む20Aによる着座乗員P腰部の拘束性能が向上する。
またさらに、上記した各実施形態では、車両用乗員保護装置10、50が3点式のシートベルト装置16を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、ラッププリテンショナ機能が適用されるシートベルト装置であれば採用することができる。したがって例えば、シートベルト装置16に代えて、4点式のシートベルト装置を備えた構成としても良い。
本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置が適用された自動車を模式的に示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置を構成するECUによる制御フローを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置の動作を示す図であって、(A)はラッププリテンショナの作動状態を示す側面図、(B)は腕跳ね上げ機構の作動状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置による乗員保護効果を比較例と比較して示す解析結果である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用乗員保護装置によるラッププリテンショナによる荷重低減効果を説明するための図であって、(A)は本実施形態の解析結果を示すシートバックの応力分布図、(B)は比較例の解析結果を示すシートバックの応力分布図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用乗員保護装置の概略構成を示す側面図である。
符号の説明
10 車両用乗員保護装置
14 シートバック
14A サイドサポート
16 シートベルト装置
20A ラップウエビング(ラップベルト)
22 ラッププリテンショナ(拘束力増大装置)
34 腕跳ね上げ機構(腕駆動装置)
40 ECU(制御装置)
42 後突センサ(後突予知手段)
50 車両用乗員保護装置
62 アームレスト
64 腕跳ね上げ機構
A 自動車(車両)

Claims (4)

  1. 車両の後面衝突を予知するための後突予知手段と、
    作動されることで着座乗員の腕を車両前方に移動させる腕駆動装置と、
    前記後突予知手段によって車両の後面衝突が予知された場合に、前記腕駆動手段を作動させる制御装置と、
    を備えた車両用乗員保護装置。
  2. 前記腕駆動手段は、シートバックのサイドサポート部に設けられている請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記腕駆動手段は、アームレスト部に設けられている請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  4. 前記乗員の腰部を拘束するラップベルトを少なくとも含むシートベルト装置と、
    作動されることで前記ラップベルトによる乗員の腰部の拘束力を増大させる拘束力増大装置とをさらに備え、
    前記制御装置は、前記後突予知手段によって車両の後面衝突が予知された場合に、前記拘束力増大装置を作動させると共に、前記腕駆動手段を作動させる請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用乗員保護装置。
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