JP4816118B2 - 車両用エアベルト装置 - Google Patents

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本発明は、膨張時に乗員の頭部に対応する膨張部を有する車両用エアベルト装置に関する。
乗員の側頭部に対応する、第1アンカ(ショルダアンカ)と第2アンカとの間にベルトを膨張させることで、側面衝突にも対応可能とした車両用エアベルト装置が開示されている(特許文献1参照)。
特許第3113081号公報
しかしながら、上記した従来例では、個々の乗員によって異なる各種の体格に対応させようとすると膨張部が大型になる等、設計が煩雑になる。
本発明は、上記事実を考慮して、膨張部による頭部保護領域と頭部との上下方向相対位置を、乗員の体格の大小に対応して、適正な状態に自動的に調整できるようにすることを目的とする。
請求項1の発明は、乗員の胸部に対応した乗員拘束用ウエビングと、該乗員拘束用ウエビングに設けられ、膨張時に乗員の頭部に対応する膨張部と、車両用シートに着座した乗員の頭部位置を把握する頭部位置把握手段と、該頭部位置把握手段からの出力値に応じて前記頭部位置と前記膨張部との上下方向相対位置を調整し、前記頭部位置が前記膨張部による頭部保護領域よりも低いと判断された場合に、シートクッションを上方へ駆動するシートクッション高さ調整機構と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の車両用エアベルト装置では、頭部位置把握手段により、乗員の体格によって高さが異なる頭部位置が把握され、該頭部位置に応じて、シートクッション高さ調整機構により頭部位置と膨張部との上下方向相対位置が調整される。即ち、請求項1に記載の車両用エアベルト装置によれば、膨張部による頭部保護領域と頭部との上下方向相対位置を、乗員の体格の大小に対応して、適正な状態に自動的に調整することが可能である。
特に、頭部位置把握手段により乗員の頭部位置が膨張部による頭部保護領域よりも低いと判断された場合に、シートクッション高さ調整機構により、乗員が着座しているシートクッションが上方へ駆動され、乗員の頭部位置が膨張部による頭部保護領域に対して適切な位置へ移動する。このため、体格の小さな乗員が車両用シートに着座した場合であっても、該乗員の頭部位置と膨張部との上下方向相対位置が適正となるので、車両の側面衝突時には乗員の頭部位置で膨張部が膨張し、該頭部が確実に保護される。
なお、車両用エアベルト装置がロールオーバセンサを有するシステムである場合には、車両の側面衝突時及びロールオーバ時にも、同様に乗員の頭部が確実に保護される(以下の請求項についても同様である)。
請求項の発明は、請求項に記載の車両用エアベルト装置において、前記シートクッションは、シートバックと連動することなく前記シートクッション高さ調整機構により上方へ駆動されることを特徴としている。
請求項に記載の車両用エアベルト装置では、シートクッションは、シートバックと連動することなくシートクッション高さ調整機構により上方へ駆動されるので、シートクッションが上昇しても乗員拘束用ウエビングの高さ位置は変化せず、膨張部の高さ位置も変化しない。このため、例えば乗員の頭部位置が該頭部保護領域よりも低い場合に、シートクッションを上昇させることで、頭部保護領域に対して適正な高さ位置へ乗員頭部を移動させることができる。
請求項の発明は、請求項2記載の車両用エアベルト装置において、側面衝突される前に該側面衝突を予知する側突用プリクラッシュセンサを有し、通常時は前記シートクッションの高さを前記乗員が任意に調整可能であり、前記側突用プリクラッシュセンサにより側面衝突が予知された場合には、前記膨張部による前記頭部保護領域に前記頭部が位置するように、前記シートクッションが前記シートクッション高さ調整機構により上下方向に駆動されることを特徴としている。
請求項に記載の車両用エアベルト装置では、通常時はシートクッションの高さを乗員が自らの体格に応じて任意に調整可能であり、一方側突用プリクラッシュセンサにより側面衝突が予知された場合には、膨張部による頭部保護領域に頭部が位置するように、シートクッションがシートクッション高さ調整機構により上下方向に駆動される。従って、膨張部が膨張する前に乗員の頭部位置を膨張部による頭部保護領域へ移動させることで、膨張部が膨張した際に確実に乗員の頭部を保護することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用エアベルト装置によれば、膨張部による頭部保護領域と頭部との上下方向相対位置を、乗員の体格の大小に対応して、適正な状態に自動的に調整することができる、という優れた効果が得られる。
請求項に記載の車両用エアベルト装置によれば、例えば乗員の頭部位置が該頭部保護領域よりも低い場合に、シートクッションを上昇させることで、頭部保護領域に対して適正な高さ位置へ乗員頭部を移動させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項に記載の車両用エアベルト装置によれば、膨張部が膨張する前に乗員の頭部位置を膨張部による頭部保護領域へ移動させることで、膨張部が膨張した際に確実に乗員の頭部を保護することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係る車両用エアベルト装置10は、車両用シート12に着座する乗員14を拘束するためのシートベルトの一種であり、乗員拘束用ウエビング16と、膨張部18と、頭部位置把握手段20と、シートクッション高さ調整機構22とを有している。
車両用シート12は、図示しないシートフレームを有し乗員14が着座するシートクッション24と、乗員14の背中を支えるシートバック26と、該シートバック26の上部に設けられたヘッドレスト28とを備えており、フロアパネルに設けられたシートレール上に車両前後方向に摺動可能に設けられている(図示せず)。
シートクッション24の車室外側側部にはラップアウタリトラクタ30が、また、シートクッション24の車室中央側側部には図示しないバックル装置が、例えば夫々車両前後方向に揺動可能に枢着されている。バックル装置内、又はバックル装置の外部には、膨張部18に対するガス供給源である、例えばインフレータが配設されている(図示せず)。
乗員拘束用ウエビング16は、乗員14の胸部14Bに対応する帯状部材であって、例えば車体のアッパーバックパネル(図示せず)に配設されたリトラクタ32に巻取り可能に構成され、乗員14による装着時には、該乗員14の体格に合わせて該リトラクタ32から引き出すことができるようになっている。
乗員拘束用ウエビング16の例えば先端には、バックル装置に嵌込み可能に構成されたタングプレートが設けられている。タングプレートをバックル装置に嵌め込んだ際には、バックル装置側から膨張部18へインフレータからのガスを供給できるようになっている。
車両用シート12の車室外側側部に設けられたラップアウタリトラクタ30からは、乗員14の腰部14Wに対応するラップベルト34を引き出すことができるようになっており、該ラップベルト34の先端はタングプレートに接続されている。なお、ラップベルト34と乗員拘束用ウエビング16を1本のウエビングとして構成し、乗員14の体格に合わせてタングプレートを移動できるようにしてもよい。
膨張部18は、乗員拘束用ウエビング16に設けられ、膨張時に乗員14の頭部14Hに対応するように折り畳まれた袋体である。具体的には、膨張部18は、乗員拘束用ウエビング16と同等の帯状に折り畳まれており、例えば伸縮性のあるメッシュウエビング(図示せず)により被覆され、更にカバー(図示せず)により覆われ、膨張部18の内圧が一定以上になると破断する制御縫製、所謂ティアシームを用いて帯状に縫製されている。膨張部18は、乗員14の頭部14H用に限られず、胸部14B用を兼ねていてもよく、また、膨張部18とは別に頭部用膨張部を乗員拘束用ウエビング16に設けてもよい。
頭部位置把握手段20は、車両用シート12に着座した乗員14の頭部位置14Gを把握するための装置であって、例えば車体の天井やピラー、インストルメントパネル等に設けられた画像センサ36による頭部14Hの撮影画像に基づいて、該乗員14の頭部位置14Gを検出し、該頭部位置14Gを図示しないECUへ出力するようになっている。なお、頭部位置把握手段20が乗員14の頭部位置14Gを把握する際には、該頭部位置14Gを直接的に検出してもよいし、又は乗員14の座高や肩幅等の体格から頭部位置14Gを間接的に推定するようにしてもよい。
ECUは、車両用シート12に着座している乗員14の頭部位置14Gと膨張部18による頭部保護領域18Aとの上下方向相対位置を判定するようになっており、具体的には、乗員14の頭部位置14Gが、膨張部18が膨張した場合に頭部14Hの車幅方向の慣性力を受け止めて該頭部14H保護できる範囲より高いか、或いは低いかを判定するようになっている。
シートクッション高さ調整機構22は、頭部位置把握手段20からの出力値に応じて頭部位置14Gと膨張部18との上下方向相対位置を調整するための機構であって、例えば頭部位置把握手段20によって、頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aよりも低いと判断された場合に、シートクッション24を上方へ駆動するように構成されている。
具体的には、シートクッション高さ調整機構22は、乗員14の臀部を支えているシートクッション24の後部24Aをシリンダ装置やモータ等(図示せず)により上方向に駆動して、車両用シート12に着座している乗員14を持ち上げて、その頭部位置14Gを上昇させることができるようになっている。なお、シートクッション24の後部24Aは、シートバック26と連動することなく上昇するようになっている。
なお、ラップアウタリトラクタ30においては、ラップベルト34を巻き取るスプールが、例えばモータにより巻取り方向及び引出し方向に駆動できるように構成されており、シートクッション高さ調整機構22が作動する際には、スプールを引出し方向に回転させてラップベルト34を必要なだけ送り出すようになっており、これによって乗員14が円滑に持ち上げられるようになっている。
また、車両用シート12又は他の部位には、該車両用シート12に乗員14が着座しているかどうかを検知する着座センサ(図示せず)が設けられており、シートクッション高さ調整機構22は該着座センサにより乗員14の着座が確認されていることを前提に作動するようになっている。
頭部位置把握手段20及びシートクッション高さ調整機構22により、シートクッション24の高さを調整するタイミングは、例えば乗員14が車両用シート12に着座して、イグニッションスイッチをONにしたときである。また、側面衝突される前に該側面衝突を予知する側突用プリクラッシュセンサ(図示せず)を有している場合には、該側突用プリクラッシュセンサにより側面衝突が予知されたときに、膨張部18の膨張に先立ってシートクッション高さ調整機構22が作動してシートクッション24の高さが調整されるようになっている。ここで、プリクラッシュセンサとは、車両に側面衝突が生ずる可能性が高まり、側面衝突が回避不可能であることを側面衝突前に予知可能なセンサであって、車両側方の物体との距離を計測できるミリ波レーダや、車両のスピンを検知するセンサ、ABS装置等、種々の手段を用いることができる。
なお、シートクッション高さ調整機構22により上方向に駆動されるのは、シートクッション24の後部24Aに限られず、シートクッション24全体を上方向に駆動するようにしてもよい。
(作用)
側突用プリクラッシュセンサを用いない場合、車両用エアベルト装置10におけるシートクッション高さ調整機構22は、図2に示されるフロー図に基づいて作動する。図1(A)に示されるように、車両用エアベルト装置10を有する車両の車両用シート12に、乗員14が着座し、乗員拘束用ウエビング16を装着して、イグニッションスイッチをONにすると、まず着座センサにより乗員14が車両用シート12に着座しているかどうかが判定される。乗員14の着座が確認されると(図2の処理S11)、図1(B)に示されるように、頭部位置把握手段20が作動し、画像センサ36による乗員14の頭部14Hの撮影が行われ、その撮影画像に基づいて、頭部位置14Gが検出される(図2の処理S12)。頭部位置把握手段20により検出された頭部位置14Gは、図示しないECUに出力され、該ECUが、乗員14の頭部位置14Gが、膨張部18による頭部保護領域18Aと比較して低いかどうかを判定する(図2の処理S13)。
乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aにある場合には、シートクッション高さ調整機構22は作動しないが、乗員14の体格が小さい場合等、乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aよりも低い方向にずれている場合には、シートクッション高さ調整機構22が作動して(図2の処理S14)、乗員14の臀部が位置しているシートクッション24の後部24Aが矢印U方向に上昇し、これによって乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aへと移動する。このとき、ラップアウタリトラクタ30が、スプールを引出し方向に回転させてラップベルト34を必要なだけ送り出すので、シートクッション24の後部24Aの上昇がラップベルト34の張力により妨げられることなく、乗員14は円滑に持ち上げられる。この際に、シートバック26はシートクッション24と連動しないので、乗員拘束用ウエビング16の高さ位置は変化せず、膨張部18の高さ位置も変化しない。このため、膨張部18による頭部保護領域18Aに対して適正な高さ位置へ頭部位置14Gを移動させることができる。
このように、車両用エアベルト装置10では、頭部位置把握手段20により乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aよりも低いと判断された場合に、シートクッション高さ調整機構22により、乗員14が着座しているシートクッション24の後部24Aが上方へ駆動され、乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aに対して適切な位置へ移動するので、体格の小さな乗員14が車両用シート12に着座した場合であっても、該乗員14の頭部位置14Gと膨張部18との上下方向相対位置が適正となり、車両の側面衝突時には乗員14の頭部位置14Gで膨張部18が膨張する。このため、乗員14の頭部14Hの車幅方向の慣性力を受け止めて、確実に該頭部14Hを保護することが可能である。
なお、車両用エアベルト装置10がロールオーバセンサを有するシステムである場合には、車両の側面衝突時及びロールオーバ時にも、同様に頭部14Hを保護することが可能である。
一方、側突用プリクラッシュセンサを用いる場合、図3(A)に示されるように、車両用エアベルト装置10を有する車両の車両用シート12に、乗員14が着座し、乗員拘束用ウエビング16を装着した通常の使用状態では、例え膨張部18の頭部保護領域18Aよりも頭部位置14Gが低くても、シートクッション24の高さ調整は行われない。手動又は電動によりシートクッション24の高さ調整ができるようになっている場合には、シートクッションの高さ24を乗員14が自らの体格に応じて任意に調整可能である。
図3(B)において、側突用プリクラッシュセンサにより側面衝突が予知された場合には、膨張部18が膨張する前に、図2に示されるフロー図に基づいて、上記のようにシートクッション高さ調整機構22が作動して、シートクッション24の後部24Aが矢印U方向に上昇し、乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aへと移動する。膨張部18が膨張する前に頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aへ移動するので、実際に側面衝突され、膨張部18が膨張した際に乗員14の頭部14Hの車幅方向の慣性力を受け止めて、確実に該頭部14Hを保護することができる(図3(C))。なお、膨張部18が膨張する前に、シートクッション24の後部24Aの上昇が完了している必要はなく、該シートクッション24の上昇中に膨張部18の膨張が始まってもよい。
参考例
図4,5において、参考例に係る車両用エアベルト装置40は、シートバック26の上部に、乗員拘束用ウエビング16を案内するためのベルトガイド42と、ベルトガイド高さ調整機構44とを有している。
ベルトガイド42には、リトラクタ32から引き出される乗員拘束用ウエビング16を、通すことができるように例えば環状に形成され、例えばシートバック26内を上下動可能なステー46の上端に取り付けられている。
ベルトガイド高さ調整機構44は、頭部位置把握手段20によって、頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aよりも高いと判断された場合に、ベルトガイド42を上方に駆動する機構であって、ベルトガイド42のステー46を、図示しないエア圧シリンダ装置、インフレータ、ボールねじ等により駆動して、通常時は低位置、即ちシートバック26に近接するベルトガイド42を上昇させて、乗員拘束用ウエビング16を持ち上げ、膨張部18の頭部保護領域18Aを乗員14の頭部位置14Gまで移動させることができるようになっている。
なお、ベルト42と共にヘッドレスト28を上昇させるようにしてもよいし、またベルトガイド42をヘッドレスト28に設けて、ベルトガイド高さ調整機構44がヘッドレスト28を上下方向に駆動することでベルトガイド42が上昇するようにしてもよい。
他の部分は、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
側突用プリクラッシュセンサを用いない場合、車両用エアベルト装置40におけるベルトガイド高さ調整機構44は、図6に示されるフロー図に基づいて作動する。図5(A)に示されるように、車両用エアベルト装置40を有する車両の車両用シート12に、乗員14が着座し、乗員拘束用ウエビング16を装着して、イグニッションスイッチをONにすると、まず着座センサにより乗員14が車両用シート12に着座しているかどうかが判定される。乗員14の着座が確認されると(図6の処理S21)、図5(B)に示されるように、頭部位置把握手段20が作動し、画像センサ36による乗員14の頭部14Hの撮影が行われ、その撮影画像に基づいて、頭部位置14Gが検出される(図6の処理S22)。頭部位置把握手段20により検出された頭部位置14Gは、図示しないECUに出力され、該ECUが、乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aと比較して高いかどうかを判定する(図6の処理S23)。
乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aにある場合には、ベルトガイド高さ調整機構44は作動しないが、乗員14の体格が大きい場合等、乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aよりも高い方向にずれている場合には、ベルトガイド高さ調整機構44が作動して(図6の処理S24)、ベルトガイド42が矢印U方向に上方に駆動され、乗員拘束用ウエビング16が持ち上げられて、膨張部18の頭部保護領域18Aが乗員14の頭部位置14Gに対して適切な位置へ移動する。従って、体格の大きな乗員14が車両用シート12に着座した場合であっても、該乗員14の頭部位置14Gと膨張部18との上下方向相対位置が適正となり、車両の側面衝突時には乗員14の頭部位置14Gで膨張部18が膨張する。このため、乗員14の頭部14Hの車幅方向の慣性力を受け止めて、確実に該頭部14Hを保護することが可能である。
なお、車両用エアベルト装置40がロールオーバセンサを有するシステムである場合には、車両の側面衝突時及びロールオーバ時にも、同様に頭部14Hを保護することが可能である。
一方、側突用プリクラッシュセンサを用いる場合、図7(A)に示されるように、車両用エアベルト装置40を有する車両の車両用シート12に、乗員14が着座し、乗員拘束用ウエビング16を装着した通常の使用状態では、例え膨張部18の頭部保護領域18Aよりも頭部位置14Gが高くても、ベルトガイド42の高さ調整は行われないか、又は乗員拘束用ウエビング16の操作性や装着感等を損なわない程度にベルトガイド42の高さ調整が行われる。
図7(B)において、側突用プリクラッシュセンサにより側面衝突が予知された場合には、膨張部18が膨張する前に、図2に示されるフロー図に基づいて、上記のようにベルトガイド高さ調整機構44が作動して、ベルトガイド42が矢印U方向に上昇し、膨張部18による頭部保護領域18Aが乗員14の頭部位置14Gへと移動する。膨張部18が膨張する前に膨張部18による頭部保護領域18Aが頭部位置14Gへ移動するので、実際に側面衝突され、膨張部18が膨張した際に、乗員14の頭部14Hの車幅方向の慣性力を受け止めて、確実に該頭部14Hを保護することができる(図7(C))。なお、膨張部18が膨張する前に、ベルトガイド42の上昇が完了している必要はなく、該ベルトガイド42の上昇中に膨張部18の膨張が始まってもよい。
乗員14が着座した時点で、乗員拘束用ウエビング16の操作性や装着感等を損なわない程度にベルトガイド42の高さが調整されている場合には、膨張部18による頭部保護領域18Aを頭部位置14Gへ移動させるストロークを小さくすることができ、最適な位置への微調整も可能である。
車両用エアベルト装置40では、例えばピラーに取り付けられるショルダアンカ(図示せず)ではなく、車両用シート12に設けられたベルトガイド42の高さを調整するので、車両用シート12の前後位置や車両用シート12の機種に応じて高さ調整の制御を変える必要がない。
上記したように、第1実施形態は、乗員14の体格が小さい場合に有効であり、参考例は体格が大きい場合に有効であるが、第1実施形態と参考例を組み合わせるようにしてもよい。この場合、乗員14の頭部位置14Gが膨張部18による頭部保護領域18Aよりも低い場合にシートクッション高さ調整機構22を作動させ、頭部位置14Gが頭部保護領域18Aよりも高い場合にベルトガイド高さ調整機構44を作動させることで、乗員14の体格が小さい場合にも大きい場合にも、頭部位置14Gと膨張部との上下方向相対位置を適正な状態に自動的に調整することが可能である。
図1から図3は、第1実施形態に係り、図1(A)は、車両用シートに着座した体格の小さな乗員が、車両用エアベルト装置の乗員拘束用ウエビングを装着している状態を示す側面図である。図1(B)は、シートクッション高さ調整機構によりシートクッションの後部が上方に駆動されて乗員が持ち上げられ、その頭部位置が膨張部による頭部保護領域へ移動した状態を示す側面図である。 車両用エアベルト装置における、着座の確認からシートクッション高さ調整機構の作動までの動作の流れを示すフロー図である。 (A)車両用シートに着座した体格の小さな乗員が、車両用エアベルト装置の乗員拘束用ウエビングを装着している状態を示す側面図である。(B)側突用プリクラッシュセンサが側面衝突を予知して、シートクッション高さ調整機構によりシートクッションの後部が上方に駆動されて乗員が持ち上げられ、その頭部位置が膨張部による頭部保護領域へ移動して行く状態を示す側面図である。(C)乗員の頭部位置が膨張部による頭部保護領域へ移動し、膨張部が膨張した状態を示す側面図である。 図4から図7は、参考例に係り、図4は車両用エアベルト装置におけるシートバックに設けられたベルトガイド及びベルトガイド高さ調整機構を示す斜視図である。 (A)車両用シートに着座した体格の大きな乗員が、車両用エアベルト装置の乗員拘束用ウエビングを装着している状態を示す側面図である。(B)ベルトガイド高さ調整機構によりベルトガイドが上方に駆動され、膨張部による頭部保護領域が乗員の頭部位置へ移動した状態を示す側面図である。 車両用エアベルト装置における、着座の確認からシートクッション高さ調整機構の作動までの動作の流れを示すフロー図である。 (A)車両用シートに着座した体格の大きな乗員が、車両用エアベルト装置の乗員拘束用ウエビングを装着している状態を示す側面図である。(B)側突用プリクラッシュセンサが側面衝突を予知して、ベルトガイド高さ調整機構によりベルトガイド42が上方に駆動され、膨張部による頭部保護領域が乗員の頭部位置へ移動して行く状態を示す側面図である。(C)膨張部による頭部保護領域が乗員の頭部位置へ移動し、膨張部が膨張した状態を示す側面図である。
符号の説明
10 車両用エアベルト装置
12 車両用シート
14 乗員
14B 胸部
14H 頭部
14G 頭部位置
16 乗員拘束用ウエビング
18 膨張部
20 頭部位置把握手段
22 シートクッション高さ調整機構
24 シートクッション
28 ヘッドレスト
36 画像センサ(頭部位置把握手段)
40 車両用エアベルト装置
42 ベルトガイド
44 ベルトガイド高さ調整機構

Claims (3)

  1. 乗員の胸部に対応した乗員拘束用ウエビングと、
    該乗員拘束用ウエビングに設けられ、膨張時に乗員の頭部に対応する膨張部と、
    車両用シートに着座した乗員の頭部位置を把握する頭部位置把握手段と、
    該頭部位置把握手段からの出力値に応じて前記頭部位置と前記膨張部との上下方向相対位置を調整し、前記頭部位置が前記膨張部による頭部保護領域よりも低いと判断された場合に、シートクッションを上方へ駆動するシートクッション高さ調整機構と、
    を有することを特徴とする車両用エアベルト装置。
  2. 前記シートクッションは、シートバックと連動することなく前記シートクッション高さ調整機構により上方へ駆動されることを特徴とする請求項に記載の車両用エアベルト装置。
  3. 側面衝突される前に該側面衝突を予知する側突用プリクラッシュセンサを有し、
    通常時は前記シートクッションの高さを前記乗員が任意に調整可能であり、前記側突用プリクラッシュセンサにより側面衝突が予知された場合には、前記膨張部による前記頭部保護領域に前記頭部が位置するように、前記シートクッションが前記シートクッション高さ調整機構により上下方向に駆動されることを特徴とする請求項2記載の車両用エアベルト装置。
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