JP3805648B2 - エンジン用吸気量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動モータによって自動車用エンジンの吸気量を高性能且つ安全に制御する電子制御装置に関し、特に2個のCPU(マイクロプロセッサ)を用いてエンジンの点火および燃料供給などの主制御を合わせて行う形式の装置において、各CPUの機能分担を改善して有効に制御応答性を向上させたエンジン用吸気量制御装置に関するものである。
【0002】
また、この発明は、スロットル制御モータに電源供給を行う負荷リレーの遮断時に、スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置に自動復帰させるデフォルト位置復帰機構を備えたエンジン用吸気量制御装置において、デフォルト復帰異常に対するバックアップ機能(フェールセーフ制御)を確保して、高性能且つ安全な制御を実現したエンジン用吸気量制御装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
一般に、エンジンの吸気用スロットル弁開度をアクセルペダルの踏込度に応じて電動モータで制御する電子スロットル制御は広く実用されており、最近では、アクセルワイヤを持たないワイヤレス方式のエンジン用吸気量制御装置が普及しつつある。
【0004】
また、バックアップ手段としてアクセルワイヤを併用したり、通常はアクセルワイヤで運転するが、定速運転時に電動モータを使用するなど、アクセルワイヤを併用した方式のエンジン用吸気量制御装置も提案されている。
【0005】
一方、エンジン制御全般に関しては、点火コイルや燃料噴射用電磁弁などに対するエンジン駆動機器に関する主制御と、変速機用電磁弁やエアコン駆動用電磁クラッチなどの周辺機器に関する補機制御とがあり、上記スロットル制御と合わせてどのようなCPU構成とするかについては、様々な形式のエンジン用吸気量制御装置が提案されている。
【0006】
図9は第1のCPU構成からなる従来のエンジン用吸気量制御装置を概略的に示すブロック図であり、全体制御を1個のCPU600aで行う形式を示している。
【0007】
図9において、CPU600aには、エンジンの運転状態を示す各種センサ信号610aが入力されている。
各種センサ信号610aとしては、エンジンの回転検出用センサ、クランク角センサ、吸気量を測定するエアフローセンサ、吸気圧センサ、排気ガスセンサ、水温センサ、アクセルペダルの踏込み度合いを測定するアクセルポジションセンサ(以下、「APS」と略称する)、スロットル弁開度を測定するスロットルポジションセンサ(以下、「TPS」と略称する)、変速レバー位置を検出するシフト位置センサなどからのオンオフ信号またはアナログ信号が含まれる。
【0008】
CPU600aは、エンジンの各種アクチュエータに対する制御信号620aおよび621aを出力する。
制御信号620aは、点火コイル、燃料噴射用電磁弁、変速機用電磁弁、排ガス循環制御用(EGR)電磁弁などの主機(および、エアコンなどの補機)に対する制御信号であり、制御信号621aは、スロットル制御モータなどに対する制御信号である。
【0009】
図9のように1個のCPU600aで全制御を行う従来装置は、たとえば特開平2−176141号公報や特開平11−141389号公報などに参照することができる。
【0010】
しかしながら、この種の従来装置は、十分なエンジン性能および仕様を発揮するにはCPU600aの負担が高すぎるうえ、システム異常時の安全性に欠けるという問題がある。
【0011】
周知のように、吸気量を確実に抑制することができれば、エンジンが暴走することは無いので、吸気量の制御は安全確保のうえで最も重要である。
したがって、電子スロットル制御においては、関連するセンサやCPUを二重系に構成することが望ましい。
【0012】
図10は第2のCPU構成からなる従来のエンジン用吸気量制御装置を概略的に示すブロック図であり、3個のCPU600b〜602bで制御を行う形式を示している。
【0013】
図10において、CPU600bには、エンジン回転検出用センサ、クランク角センサ、エアフローセンサ、吸気圧センサなどからの主機(および補機)に関連するセンサ信号610bが入力されており、CPU600bは、主機(および補機)に対する制御信号620bを出力する。
【0014】
また、CPU601bには、APS、TPSなどからのスロットル制御用のセンサ信号611bが入力されており、CPU601bは、スロットル制御モータに対する制御信号621bを出力する。
【0015】
さらに、CPU602bには、監視制御用のセンサ信号612bが入力されており、CPU602bは、負荷リレーおよび電磁クラッチなどに対する監視制御用の制御信号622bを出力し、電子スロットル制御の安全性を向上するようになっている。
【0016】
図10のように複数のCPUを用いた従来装置は、たとえば特開平6−278502号公報や特開平11−2152号公報に参照することができる。
【0017】
これら公報においては、CPU600bについては特に言及していないが、CPU601bをメインCPUとし、CPU602bをサブCPUとしてスロットル制御に限定した装置が開示されている。
【0018】
しかしながら、上記各公報に記載の装置は、一般的なアクセルワイヤ方式のエンジン制御装置に定速制御装置を追加したものであり、その結果、3個のCPUによる複雑且つ高価な構成となっている。
【0019】
図11は第3のCPU構成からなる従来のエンジン用吸気量制御装置を概略的に示すブロック図であり、2個のCPU600cおよび601cで制御を行う形式を示している。
【0020】
図11において、CPU600cには、主機(および補機)に関連するセンサ信号610cが入力されており、CPU600cは、主機(および補機)に対する制御信号620cを出力する。
【0021】
また、CPU601cには、APS、TPSなどのスロットル制御用のセンサ信号(および、監視制御用のセンサ信号)611cが入力されており、CPU601cは、スロットル制御モータに対する制御信号(および、監視制御用の制御信号)621cを出力する。
さらに、各CPU600cおよび601cは、相互監視を実行している。
【0022】
図11に示すCPU構成において、CPU600cは、ECU(エンジンコントロールユニット)であり、CPU601cは、TCU(スロットルコントロールユニット)である。各CPU600c、601cは、相互監視により全体システムの安全性向上を実現している。
【0023】
図11のように2つのCPUを用いた従来装置は、特開平8−270488号公報および特開2000−97087号公報に参照することができる。
特開平8−270488号公報には、アクセルワイヤを併用した形式の装置が開示されているのに対し、特開2000−97087号公報には、ワイヤレス構成の装置が開示されている。
【0024】
上記各公報に記載の装置は、いずれの場合も、異常発生時のリンプホーム運転(退避または帰宅運転)を円滑に行うフェールセーフ制御手段について論及している。
【0025】
図9〜図11に示した上記第1〜第3の従来技術のうち、図9のように1個のCPU600aを用いた装置は、前述のように安全性の問題やCPU600aの制御負担が過大になる問題がある。
【0026】
したがって、図10および図11のように、複数のCPUを用いて適切な機能分担および相互監視を行うことは有効であるが、エンジン駆動制御(点火制御や燃料噴射制御など)およびスロットル制御の関連性は極めて深く、これらの制御を個別のCPUで分担制御することは決して得策なことでは無い。
【0027】
たとえば、CPUに入力される各種センサ信号には、エンジン駆動制御、スロットル制御および補機制御にそれぞれ単独に使用されるもの以外に、各制御に共通して使用されるセンサ信号が多く含まれている。
【0028】
したがって、これらの共通入力信号を個別のCPUに直接入力させることは、いたずらに入力ポートを多くしてしまう。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエンジン用吸気量制御装置は以上のように、1個のCPU600a(図9参照)を用いた場合には、安全性の確保が難しいうえ、CPU600aの制御負担が過大になるという問題点があった。
【0030】
また、複数のCPU600b〜602b(図10参照)を用いた場合には、関連性の深いエンジン駆動制御およびスロットル制御を個別のCPU600bおよび601bで分担しているので、入力ポート数の増大を招くなどの無駄が多く、余り得策でないという問題点があった。
【0031】
同様に、複数のCPU600c、601c(図11参照)を用いた場合も、エンジン駆動制御およびスロットル制御を個別のCPU600cおよび601cで分担しているので、入力ポート数の増大を招くなどの無駄が多いという問題点があった。
【0032】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、2個のCPUの機能分担を改善し、エンジン駆動(主機)制御およびスロットル制御をメインCPU側で行うとともに、監視制御をサブCPU側で行い、新規なCPU構成に適した異常監視手段およびフェールセーフ制御手段を提供することにより、制御応答性を向上させたエンジン用吸気量制御装置を得ることを目的とする。
【0033】
また、この発明は、スロットル制御モータに電源供給を行う負荷リレーの遮断時に、スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置に自動復帰させるデフォルト位置復帰機構を備えたエンジン用吸気量制御装置において、デフォルト復帰異常に対するバックアップ機能(フェールセーフ制御)を確保して、高性能且つ安全な制御を実現したエンジン用吸気量制御装置を得ることを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエンジン用吸気量制御装置は、アクセルペダルの踏込み度合いに応じてエンジンへの吸気量を調整するためのスロットル弁開度を制御するスロットル制御モータと、エンジンの燃料噴射用電磁弁を含むエンジン駆動用機器と、スロットル制御モータに対する電源供給用の負荷リレーと、エンジンの周辺補機と、警報表示器と、スロットル制御モータに対する第1の制御信号およびエンジン駆動用機器に対する第2の制御信号を供給するメインCPUと、メインCPUと協動し、負荷リレーに対する負荷リレー駆動信号および周辺補機に対する第3の制御信号を供給するサブCPUと、第1および第2の制御信号に関連した高速且つ高頻度動作の第1のオンオフ信号群をメインCPUに入力する第1のオンオフセンサ群と、第1のアナログ信号群をメインCPUに入力する第1のアナログセンサ群と、第1、第2および第3の制御信号の少なくとも1つに関連した低速且つ低頻度動作の第2のオンオフ信号群をサブCPUに入力する第2のオンオフセンサ群と、第2のアナログ信号群をサブCPUに入力する第2のアナログセンサ群と、メインCPUとサブCPUとの間で信号の授受を行い、メインCPUで発生した負荷リレーの駆動信号に基づいて、サブCPUが負荷リレーを駆動するようにするシリアルインタフェースと、異常が検出されたことを記憶して負荷リレーの遮断および警報表示器の駆動を行う異常記憶素子と、メインCPUおよびサブCPUの少なくとも一方に給電を行う電源スイッチと、電源スイッチの投入または遮断に応動する電源検出手段とを備え、異常記憶素子は、電源検出手段によってリセットされるとともに、メインCPUおよびサブCPUの少なくとも一方が異常を検出したことに応動して、シリアルインタフェースを介さずにメインCPUまたはサブCPUから直接セットされるものである。
【0035】
また、この発明に係るエンジン用吸気量制御装置の第1のアナログセンサ群は、アクセルペダルの踏込み度合いを検出する第1のアクセルポジションセンサと、スロットル弁開度を検出する第1のスロットルポジションセンサとを含み、第2のアナログセンサ群は、アクセルペダルの踏込み度合いを検出する第2のアクセルポジションセンサと、スロットル弁開度を検出する第2のスロットルポジションセンサとを含み、アクセルペダルの踏込み度合いおよびスロットル弁開度は、それぞれメインCPUおよびサブCPUに入力されるものである。
【0036】
また、この発明に係るエンジン用吸気量制御装置は、スロットル制御モータの断線または短絡異常を検出して断線または短絡異常検出信号を生成する断線または短絡検出手段と、メインCPUのウォッチドッグ信号に基づいてメインCPUの暴走監視を行うウォッチドッグタイマ回路とを備え、ウォッチドッグタイマ回路は、メインCPUのウォッチドッグ信号の異常時にメインCPUを再起動させるための第1のリセット信号を生成し、メインCPUは、サブCPUのウォッチドッグ信号の異常時にサブCPUを再起動させるための第2のリセット信号を生成し、異常記憶素子は、断線または短絡異常検出信号と、第1および第2のリセット信号によりセットされるものである。
【0037】
また、この発明に係るエンジン用吸気量制御装置の第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、アクセルペダルの踏込み度合いを検出するために二重系設置された第1または第2のアクセルポジションセンサと、スロットル弁開度を検出するために二重系設置された第1または第2のスロットルポジションセンサと、を分担または集約して含み、第1および第2のアクセルポジションセンサの断線または短絡異常と相対出力異常とに対応した第1のセンサ異常検出信号を生成する第1のセンサ異常検出手段と、第1および第2のスロットルポジションセンサの断線または短絡異常と相対出力異常とに対応した第2のセンサ異常検出信号を生成する第2のセンサ異常検出手段とを備え、異常記憶素子は、第1および第2のセンサ異常検出信号によりセットされるものである。
【0038】
また、この発明に係るエンジン用吸気量制御装置の第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサを含み、メインCPUは、スロットル弁開度の目標値となる第1の目標スロットル弁開度を算出し、サブCPUは、スロットル弁開度の目標値となる第2の目標スロットル弁開度を算出するとともに、第1の目標スロットル弁開度の妥当性を第2の目標スロットル弁開度との比較により判定する前半制御異常検出手段と、第1の目標スロットル弁開度の妥当性を、サブCPUに入力されるスロットルポジションセンサの検出信号との比較により判定する後半制御異常検出手段とを含み、異常記憶素子は、前半制御異常検出手段から生成される前半異常検出信号と後半制御異常検出手段から生成される後半異常検出信号とによりセットされるものである。
【0039】
また、この発明に係るエンジン用吸気量制御装置の第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサを含み、ブレーキペダルが踏込まれていることを検出してブレーキ検出信号を生成するブレーキスイッチと、スロットル制御モータの電源遮断時に、スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置に自動復帰させるデフォルト位置復帰機構と、負荷リレーの遮断時に、所定閾値のエンジン回転速度と実際のエンジン回転速度との偏差に応動して燃料噴射用電磁弁による燃料供給量を調節するエンジン回転抑制手段と、スロットルポジションセンサの検出信号により、スロットル弁開度が所定位置に復帰したか否かを判定してデフォルト復帰信号を生成するデフォルト復帰確認手段と、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に基づいて、デフォルト復帰時またはブレーキ非作動時での通常閾値を設定する通常閾値設定手段と、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に基づいて、スロットル弁開度の復帰弁開度が大きく且つブレーキスイッチが動作中での最小閾値を設定する最小閾値設定手段とを備え、所定閾値は、エンジンのアイドル回転速度に相当した最小閾値である第1の所定閾値と、エンジンのアイドル回転速度よりも高く、スロットル弁が所定のデフォルト位置に復帰しているときの無負荷エンジン回転速度以下の回転速度に相当した通常閾値である第2の所定閾値とを含み、第1および第2の所定閾値は、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に応答して選択設定されるものである。
【0041】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図1〜図6を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
【0042】
図1はこの発明の実施の形態1を概略的に示すブロック構成図であり、従来のブロック構成図(図9〜図11)と対比して示している。
【0043】
図1において、エンジン用吸気量制御装置は、並設された2個のCPUすなわち、メインCPU600dおよびサブCPU601dを備えている。
サブCPU601dは、メインCPU600dと協動し、負荷リレーおよび周辺補機に対する制御信号を供給する。
【0044】
メインCPU600dには、各種センサ信号610dとして、エンジン回転検出用センサやクランク角センサなどからの高速且つ高頻度動作のセンサ信号と、安全のために準備された二重系入力信号(後述する)とが直接入力されている。
【0045】
これにより、メインCPU600dは、点火コイルや燃料噴射用電磁弁などのエンジン駆動機器(主機)に対する制御信号620dと、スロットル制御モータに対する制御信号621dとを出力し、エンジン駆動機器およびスロットル制御モータをそれぞれ一元的に制御する。
【0046】
一方、サブCPU601dには、センサ信号611dとして、低速且つ低頻度動作の全てのセンサ信号と、二重系入力信号とが直接入力されている。
【0047】
サブCPU601dは、センサ信号611dに含まれる多数のアナログ信号に対し、A/D変換やオンオフ信号のチャッタリング除去を行うとともに、各種センサの断線検出などを実行したうえで、この処理結果をシリアルインタフェース(後述する)を介してメインCPU600dに送信する。
【0048】
エアコンなどの周辺補機(後述する)に対する制御は、主としてメインCPU600dにより実行されるが、周辺補機に対する制御信号は、シリアルインタフェースを介してサブCPU601dに送信され、低速動作制御信号および監視制御信号622dとして、サブCPU601d側から出力される。
【0049】
メインCPU600dおよびサブCPU601dは、後述するように、それぞれ機能分担を実行しており、たとえば、メインCPU600dは、サブCPU601dのウォッチドッグ信号に基づいてサブCPU601dの暴走監視を行う。
【0050】
また、メインCPU600dおよびサブCPU601dは、相互にシステムの暴走監視を行う異常監視手段のみならず、入力センサ系の異常検出、演算制御の異常検出、スロットル制御モータの異常検出、各種アクチェータの異常検出など、各種階層における一連の異常検出を行い、負荷リレーの遮断および警報表示器の駆動などを行う異常検出手段を備えている。
【0051】
また、異常監視制御手段と関連して、異常記憶素子(後述する)の動作に基づく退避運転(リンプホーム)制御手段が用いられる。
これらの異常監視制御手段は、主としてサブCPU601d側に機能分担されており、退避運転時の燃料カット制御手段は、メインCPU600d側で機能分担されている。
【0052】
なお、退避運転においては、エンジン回転速度が所定閾値に維持され、車両の運行は、アクセルペダルを用いることなく、ブレーキの強弱により行われる。
【0053】
ただし、ロッキング状態(スロットル弁開度が所定開度以上の位置でロッキングされた状態)が検出された場合には、ブレーキペダルを踏んだときに、エンジン回転速度の所定閾値を最小値(最小閾値)に低減させて、確実に車両停止できるようになっている。
【0054】
また、サブCPU601dは、スロットル制御関係の信号以外に、多くの入出力信号が通過するように構成されているので、スロットル制御関連以外の適正動作監視が可能であり、メインCPU600dの負担軽減を図るのに適した構成となっている。
【0055】
以下、図2を参照しながら、この発明の実施の形態1による具体的構成について説明する。
図2はこの発明の実施の形態1の要部を具体的に示すブロック構成図である。
【0056】
図2において、エンジン用吸気量制御装置の本体を構成するECU100は、メインCPU111を有する主制御部110と、サブCPU121を有する補助制御部120とにより構成され、コネクタ(図示せず)を介して外部の入出力機器と接続されている。
【0057】
メインCPU111は、サブCPU121との間で適切な機能分担を実現し、主制御用(点火および燃料噴射制御など)のエンジン駆動用機器105aと、スロットル制御モータ103によるスロットル弁の開閉制御を行う。
【0058】
サブCPU121は、低速動作する第2のオンオフセンサ群101bおよび第2のアナログセンサ群102bからの信号を受信して、シリアルインタフェース117および127を介してメインCPU111に伝え、メインCPU111と協動してシステム全体の制御監視を行う。これにより、メインCPU111側の負担を軽減し且つ安全性を向上させる。
【0059】
まず、ECU100に接続された外部要素(各種センサおよび各種アクチュエータ)について説明する。
第1のオンオフセンサ群101aは、エンジン回転センサ、クランク角センサ、車速センサなどからなり、第1のオンオフ信号群を主制御部110内のメインCPU111に直接入力する。
【0060】
第1のオンオフ信号群は、少なくともスロットル制御モータ103の制御信号に関連した高速且つ高頻度動作のセンサ信号であり、オンオフの頻度が高く、オンオフ動作を速やかにメインCPU111に読取らせる必要がある。
【0061】
第2のオンオフセンサ群101bは、変速機用シフトレバーの選択位置センサ、エアコンスイッチ、アクセルペダルのアイドル位置検出用スイッチ、パワーステアリング動作スイッチ、定速走行用クルーズスイッチ、ブレーキスイッチなどからなり、第2のオンオフ信号群を補助制御部120内のサブCPU121に直接入力する。
【0062】
ブレーキスイッチ(図示せず)は、周知のように、ブレーキペダルが踏込まれたか否かに応じたブレーキ検出信号を生成する。
【0063】
第2のオンオフ信号群は、各制御信号に関連した低速且つ低頻度動作のセンサ信号であり、オンオフ動作の読取りに応答遅れが生じても、あまり問題とはならない。
【0064】
第1のアナログセンサ群102aは、スロットルの吸気量を測定するエアフローセンサAFS、アクセルペダルの踏込度を測定する第1のAPS(APS1)、スロットル弁開度を測定する第1のTPS(TPS1)を含み、第1のアナログ信号群を主制御部110内のメインCPU111に直接入力する。
【0065】
第2のアナログセンサ群102bは、アクセルペダルの踏込度およびスロットル弁開度を測定する第2のAPS(APS2)および第2のTPS(TPS2)と、排気ガスセンサ、水温センサおよび吸気圧センサとを含み、第2のアナログ信号群を補助制御部120内のサブCPU121に直接入力する。
【0066】
一対のAPS1、APS2、および、一対のTPS1、TPS2は、それぞれ、安全性向上のために並設された二重センサ系を構成している。
【0067】
スロットル制御モータ103は、ECU100の制御下でアクセルペダルの踏込み度合いに応じて駆動され、エンジンへの吸気量を調整するためのスロットル弁を開閉してスロットル弁開度を制御する。
【0068】
負荷リレー104aは、ECU100の制御下で駆動され、スロットル制御モータ103の入力側に挿入された出力接点104bを開閉することにより、スロットル制御モータ103に対する電源供給および遮断を行う。
【0069】
出力接点104bは、負荷リレー104aが動作すると、スロットル制御モータ103の電源回路を閉路するようになっている。
【0070】
エンジン駆動用機器(主機)105aは、エンジンの点火コイル、燃料噴射用電磁弁、排気ガス循環燃焼用電磁弁(または、ステッピングモータ)などを含み、主制御部110内のメインCPU111により制御される。
【0071】
周辺補機105bは、エンジンの変速機用電磁弁(変速機の変速段切換用電磁弁)、エアコン駆動用電磁クラッチ、各種表示器などを含む。
【0072】
車載バッテリ106の一端は、電源スイッチ107(イグニションスイッチなど)を介して補助制御部120に接続されている。
電源スイッチ107は、閉成操作されることにより、電源ユニット131(後述する)を介して、メインCPU111およびサブCPU121に給電を行う。
【0073】
電源リレー108aは、車載バッテリ106から給電されており、車載バッテリ106と電源ユニット131との間に接続された出力接点108bを開閉駆動する。
【0074】
警報表示器109は、ECU100の制御下で駆動され、スロットル制御関係の警報を行う。
【0075】
次に、主制御部110内のメインCPU111以外の構成要素112〜118について説明する。
入力インタフェース112は、第1のオンオフセンサ群101aとメインCPU111との間に挿入されており、第1のオンオフ信号群をメインCPU111に入力する。
【0076】
A/D変換器113は、第1のアナログセンサ群102aとメインCPU111との間に挿入されており、第1のアナログ信号群をデジタル信号群に変換してメインCPU111に入力する。
【0077】
インタフェース用パワートランジスタ回路114は、メインCPU111の出力I/Fとして機能し、メインCPU111から出力される第2の制御信号に応答して、エンジン駆動用機器105aをオンオフ制御する。
【0078】
同様に、インタフェース用パワートランジスタ回路115は、メインCPU111の出力I/Fとして機能し、メインCPU111から出力される第1の制御信号に応答して、スロットル制御モータ103をオンオフ制御する。
【0079】
断線短絡検出回路116は、スロットル制御モータ103の電流を検出しており、オフ駆動時の断線検出用リーク電流が無い(断線)場合、または、オン駆動時のモータ電流が所定値以上(短絡)の場合に、スロットル制御モータ103の断線または短絡を検出し、異常検出信号MERを発生する。
このとき、配線回路の断線または短絡なども合わせて検出されるようになっている。
【0080】
シリアルインタフェース117は、直並列変換器によって構成されており、サブCPU121内のシリアルインタフェース127と協動して、メインCPU111とサブCPU121との間で各制御信号(シリアル信号)の授受を行う。
【0081】
ウォッチドッグタイマ回路118は、メインCPU111の暴走異常を監視する手段を構成しており、メインCPU111のウォッチドッグ信号WD1を監視し、所定時間幅のパルス列が発生していないとき(ウォッチドッグ信号の異常時)に、第1のリセット信号RST1を発生してメインCPU111を再起動させる。
【0082】
また、メインCPU111は、サブCPU121の暴走異常監視手段を含み、サブCPU121のウォッチドッグ信号の異常時にサブCPU121を再起動させるための第2のリセット信号を生成する。
【0083】
次に、補助制御部120内のサブCPU121以外の構成要素122〜135について説明する。
入力インタフェース122は、第2のオンオフセンサ群101bとサブCPU121との間に挿入されており、第2のオンオフ信号群をサブCPU121に入力する。
【0084】
A/D変換器123は、第2のアナログセンサ群102bとサブCPU121との間に接続されており、第2のアナログ信号群をデジタル信号群に変換してサブCPU121に入力する。
【0085】
インタフェース用パワートランジスタ回路124は、サブCPU121の出力I/Fとして機能し、メインCPU111で生成され且つサブCPU121を介して出力される第3の制御信号に応答して、周辺補機105bをオンオフ制御する。
【0086】
シリアルインタフェース127は、サブCPU121とメインCPU111のシリアルインタフェース117との間に挿入されている。
第2のオンオフセンサ群101bからのオンオフ信号は、サブCPU121内においてノイズフィルタ処理などが施された後、シリアルインタフェース127および117を介してメインCPU111に送信される。
【0087】
また、メインCPU111で生成された第3の制御信号は、シリアルインタフェース117および127を介して、サブCPU121に送信される。
【0088】
トランジスタ130aは、電源リレー108aとグランドとの間に挿入されており、電源スイッチ107のオン操作により、またはサブCPU121で生成される制御信号DR1によりオンされて、電源リレー108aを駆動する。
【0089】
トランジスタ130aのベース端子は、駆動抵抗器130bを介してサブCPU121に接続され、且つ、駆動抵抗器130cおよび電源スイッチ107を介して車載バッテリ106に接続されている。
【0090】
駆動抵抗器130cおよびトランジスタ130aは、電源スイッチ107が閉路されたときに電源リレー108aを付勢し、電源リレー108aの出力接点108bを閉路させる。
【0091】
これにより、電源スイッチ107が開路しても、駆動抵抗器130bを介したサブCPU121からの制御信号DR1がオフするまでは、電源リレー108aの動作は保持されており、この間に各CPU111および121の退避処理やアクチェータの原点復帰動作などが行われるようになっている。
【0092】
電源ユニット131は、車載バッテリ106から直接給電されるスリープ用電源と、電源スイッチ107または電源リレー108aの出力接点108bを介して給電される運転用電源とにより動作し、主制御部110や補助制御部120内の各回路に所定の安定化定電圧を供給する。
【0093】
電源検出手段132は、電源ユニット131に接続されており、電源スイッチ107の投入時または遮断時に応動して、短時間のパルス出力IGSを発生する。
【0094】
異常記憶素子133は、異常検出信号MER、ER、RST1およびRST2によりセットされるセット入力部133aと、電源検出手段132によりリセットされるリセット入力部133bとを有する。
【0095】
異常記憶素子133のセット入力部133aには、断線短絡検出回路116からの異常検出信号MER、サブCPU121からのエラー信号ER、各CPU111および121に対するリセット信号RST1、RST2が入力される。
【0096】
すなわち、異常記憶素子133は、スロットル制御モータ103の断線または短絡を示す異常検出信号MERと、第1のリセット信号RST1および第2のリセット信号RST2と、サブCPU121からのエラー信号ERとによりセットされ、電源検出手段132からのパルス出力IGSによりリセットされる。
【0097】
また、異常記憶素子133のリセット入力部133bには、電源検出手段132からのパルス出力IGSが入力される。
【0098】
否定論理素子134は、セット入力部133aから出力されるセット信号SETを反転してゲート素子135に入力する。
【0099】
ゲート素子135は、サブCPU121と負荷リレー104aとの間に挿入されており、サブCPU121から生成される制御信号DR2と、否定論理素子134を介したセット信号SETとの論理積をとって、負荷リレー104aに入力する。
【0100】
セット信号SETの生成時においては、否定論理素子134を介してゲート素子135が閉鎖されるので、たとえサブCPU121が制御信号DR2を発生していても、負荷リレー104aは消勢されるようになっている。
【0101】
また、セット入力部133aの出力端子は、警報表示器109に接続されており、異常記憶素子133は、セット信号SETにより負荷リレー104aの遮断および警報表示器109の駆動を行う。
【0102】
さらに、メインCPU111は、サブCPU121のウォッチドッグ信号WD2を監視し、所定時間幅のパルス列が発生していないときに第2のリセット信号RST2を発生して、サブCPU121を再起動させるようになっている。
なお、エラー信号ERの具体的内容については、図7のフローチャートを参照しながら後述する。
【0103】
以下、図3の構成図を参照しながら、この発明の実施の形態1に関連したスロットル制御機構について具体的に説明する。
図3において、主制御部110は、PID制御部を含み、スロットル制御モータ103のオンオフを比率制御する。
【0104】
吸気スロットル200aは、スロットル弁200bを有する。
スロットル制御モータ103の回転軸201は、スロットル弁200bを開閉制御する。
【0105】
回転軸201と連動する直結揺動部202aは、回転軸201の同軸延長上に配設されており、直結揺動部202aには、抗張ばね203a、205a、復帰部材204、デフォルトストッパ206、アイドルストッパ207が設けられている。
【0106】
なお、直結揺動部202a、抗張ばね203a、205a、復帰部材204、デフォルトストッパ206およびアイドルストッパ207は、デフォルト機構208を構成している。
【0107】
ここでは、説明の便宜上、直結揺動部202aは、矢印202bのように上下動作するように示されている。
抗張ばね203aは、直結揺動部202aを矢印203b方向(開弁方向)に付勢する。
【0108】
復帰部材204は、抗張ばね205aによって矢印205b方向(閉弁方向)に付勢され、抗張ばね203aの付勢力に打ち勝って直結揺動部202aを閉弁方向に復帰させる。
【0109】
デフォルトストッパ206は、復帰部材204の復帰位置を規制する。
アイドルストッパ207は、復帰部材204がデフォルトストッパ206の位置まで復帰した状態から、直結揺動部202aがさらに閉弁方向に駆動されたときに当接する位置に設けられている。
【0110】
図3に示すデフォルト位置復帰機構は、スロットル制御モータ103の電源遮断時に、スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置(デフォルト位置)に自動復帰させるようになっている。
【0111】
すなわち、スロットル制御モータ103は、デフォルトストッパ206によるデフォルト位置からアイドルストッパ207の位置までの範囲内では、抗張ばね203aに抗して弁開度を制御するとともに、デフォルト位置を超えた開弁動作に対しては、抗張ばね203aと協動しながら、抗張ばね205aに抗して開弁制御を行う。
【0112】
したがって、スロットル制御モータ103の電源が遮断されると、直結揺動部202aは、抗張ばね205a、203aの作用によって、デフォルトストッパ206で規制される位置まで閉弁または開弁動作を行う。
このときのデフォルト位置は、異常時の退避運転における弁開度位置となる。
【0113】
ただし、ギヤ機構の異常などにより、目標とするデフォルト位置まで復帰できないようなアクチェータ異常が発生した場合には、非常に大きな弁開度位置でロックされてしまう事態が起こり得ることも想定しておく必要がある。
【0114】
第1および第2のTPS1、TPS2は、デフォルト機構208と関連して、直結揺動部202aの動作位置(すなわち、スロットル弁開度)を検出するように配置されており、検出したスロットル弁開度を主制御部110に入力する。
【0115】
アクセルペダル210aは、支点210bを中心として、矢印210c方向に踏込まれる。
連結部材210dは、支点210bを介してアクセルペダル210aに連結されており、抗張ばね211aにより矢印211b方向に付勢されて、アクセルペダル210aを復帰方向に駆動する。
【0116】
ペダルストッパ212は、アクセルペダル210aの復帰位置を規制する。
アイドルスイッチ213は、アクセルペダル210aが踏込まれていない状態で、抗張ばね211aによってペダルストッパ212の位置まで復帰していること(アイドル状態)を検出する。
【0117】
第1および第2のAPS1、APS2は、アクセルペダル210aの支点210bと関連して、アクセルペダル210aの踏込み度合いを検出するように配置されており、検出したアクセル踏込度を主制御部110に入力する。
【0118】
なお、スロットル制御モータ103としては、直流モータ、ブラシレスモータ、ステッピングモータなどが用いられる。
ここでは、スロットル制御モータ103は、オンオフ比率制御される直流モータとしており、主制御部110内のメインCPU111(図2参照)により制御される。
【0119】
以下、図4を参照しながら、この発明の実施の形態1によるエンジン全体の制御について説明する。
図4はこの発明の実施の形態1によるメインCPU111およびサブCPU121の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【0120】
図4において、アクセルペダル210aと連動する第1および第2のAPS(APS1、APS2)は、符号300および301で示されており、スロットル弁200bと連動する第1および第2のTPS(TPS1、TPS2)は、符号302および303で示されている。
【0121】
各センサ300〜303の内部構成は、それぞれ同様であり、代表的に第1のAPS(APS1)300のみが具体的に示されている。
すなわち、第1のAPS300は、正側抵抗器300a、可変抵抗器300bおよび負側抵抗器300cからなる直列回路を有する。
【0122】
第1のAPS300内の直列回路は、正負の電源線300dおよび300eの間に接続され、可変抵抗器300bの摺動端子から検出信号を取出すように構成されている。
【0123】
これにより、正常状態でのセンサ出力電圧は、たとえば0.2V〜4.8Vの範囲内の値となるが、配線の断線または短絡、可変抵抗器の接触不良などが生じると、上記範囲外の電圧が出力され得る。
【0124】
メインCPU111には、第1のAPS300、第1のTPS302、スロットル制御モータ103、エンジン回転検出センサ304および燃料噴射用電磁弁305が接続されている。
【0125】
メインCPU111において、プルダウン抵抗器310は、可変抵抗器300bの検出信号線とグランドとの間に挿入されており、検出信号線の断線や可変抵抗器300bの接触不良などが生じたときに、入力信号電圧をゼロにする。
【0126】
アイドル補正部311は、APS1の検出信号線に設けられており、エアコンが使用されていたりエンジン冷却水温が低い場合に、エンジンのアイドル回転速度を高める方向に補正する。
【0127】
アイドル補正部311に入力される補正要因信号312は、サブCPU121から、シリアルインタフェース127および117(図2参照)を介して、メインCPU111に送信された入力情報(エアコン状態や冷却水温)により生成される。
【0128】
運転補正部313は、APS1の検出信号線に設けられ、運転状態に応じて燃料供給量を増減補正する。
運転補正部313は、たとえば、アクセルペダル210a(図3参照)を急速に踏込んだときの加速性を改善する場合には、燃料供給量を増加させ、安定定速運転時には燃料供給量を抑制する。
【0129】
運転補正部313に入力される補正要因信号314は、アクセルペダル210aの踏込み速度(APS1の出力信号の微分値)などの各種要因に基づいて、メインCPU111内で生成される。
【0130】
第1の目標スロットル弁開度315は、スロットル弁開度の目標値としてメインCPU111により算出される。すなわち、第1の目標スロットル弁開度315は、アクセルペダル210aの踏込み度合いを示すAPS1の出力信号電圧に対し、アイドル補正部311および運転補正部313で演算された増減補正値を代数加算して求められる。
【0131】
PID制御部316は、実際のスロットル弁開度に対応したTPS1の出力信号電圧が、第1の目標スロットル弁開度315の信号電圧と合致するように、スロットル制御モータ103をオンオフ比率制御する。
【0132】
閾値設定部317は、エンジン回転速度の閾値を切換設定する。
エンジン回転抑制手段318は、スロットル制御系の異常発生時(後述する)に作用し、エンジン回転検出センサ304に基づく実際のエンジン回転速度と閾値設定部317による閾値回転速度とが等しくなるように、燃料噴射用電磁弁305に対する燃料供給量を抑制する。
【0133】
すなわち、エンジン回転抑制手段318は、負荷リレー104aの遮断時に、所定閾値のエンジン回転速度と実際のエンジン回転速度との偏差に応動して、燃料噴射用電磁弁305による燃料供給量を調節する。
【0134】
次に、メインCPU111と相互接続されたサブCPU121について説明する。
サブCPU121には、第1のAPS300、第1のTPS302、第2のAPS301、第2のTPS303が接続されている。
【0135】
サブCPU121において、アイドル補正部321は、APS2の検出信号線に設けられており、エアコンの使用中やエジン冷却水温が低い場合に、エンジンのアイドル回転速度を高める方向に補正する。
【0136】
アイドル補正部321に入力される補正要因信号322は、サブCPU121に直接入力された情報(エアコン状態や冷却水温)に基づいて生成される。
【0137】
運転補正部323は、APS2の検出信号線に設けられ、運転状態に応じて燃料供給量を増減補正する。
運転補正部323は、たとえば、アクセルペダル210aを急速に踏込んだときの加速性を改善する場合には、燃料供給量を増加させ、安定定速運転時には燃料供給量を抑制する。
【0138】
運転補正部323に入力される補正要因信号314は、メインCPU111内で生成され、シリアルインタフェース117および127を介して、サブCPU121に送信される。
【0139】
ただし、アクセルルペダル210aの踏込み速度は、APS2の出力信号の微分値としてサブCPU121側で演算される。その他のメインCPU111内でしか算出できない各種要因については、サブCPU121側では無視して、概算の運転補正を行うようにしても良い。
【0140】
第2の目標スロットル弁開度325は、スロットル弁開度の目標値としてサブCPU121内で算出される。すなわち、第2の目標スロットル弁開度325は、アクセルペダル210aの踏込み度合いに対応したAPS2の出力信号電圧に対し、アイドル補正部321および運転補正部323で演算された増減補正値を代数加算して求められる。
【0141】
第1のセンサ異常検出手段330は、一対のAPS1およびAPS2の断線または短絡異常および相対出力異常を検出し、第1のセンサ異常検出信号としてエラー信号ERを生成する(図7を参照しながら後述する)。
【0142】
APS1の出力電圧(検出信号電圧)は、シリアルインタフェース117および127を介して、メインCPU111からサブCPU121に送信されるか、または、図4に示すように、メインCPU111のみならず、サブCPU121にも直接入力されるように構成しても良い。
【0143】
異常検出手段は、前半制御異常検出手段331と後半制御異常検出手段332とを含む。
前半制御異常検出手段331は、第1の目標スロットル弁開度315の妥当性を、第1の目標スロットル弁開度315と第2の目標スロットル弁開度325との比較により判定する。
後半制御異常検出手段332は、第1の目標スロットル弁開度315の妥当性を、第1の目標スロットル弁開度315とTPS2からサブCPU121に入力される検出信号との比較により判定する。
【0144】
前半制御異常検出手段331および後半制御異常検出手段332は、異常検出時にエラー信号ERを生成して異常記憶素子133をセットする。
【0145】
サブCPU121内の前半制御異常検出手段331は、シリアルインタフェース117および127を介してメインCPU111から送信された第1の目標スロットル弁開度315の信号電圧と、サブCPU121内で近似演算された第2の目標スロットル弁開度325とを比較して、両者に所定比率以上の相違があるときに異常検出信号を出力する。
【0146】
前半制御異常検出手段331は、第1の目標スロットル弁開度315の出力信号電圧に対して、第2の目標スロットル弁開度325の演算値が異常領域に入っているか否かを判定する。
【0147】
図5は前半制御異常検出手段331により判定される異常領域を示す説明図であり、横軸は第1目標スロットル弁開度315の出力信号電圧、縦軸は第2の目標スロットル弁開度325の演算値である。
図5において、斜線部は異常領域(異常域上および異常域下)を示している。
【0148】
図4に戻り、サブCPU121内の後半制御異常検出手段332は、メインCPU111から送信された第1の目標スロットル弁開度315の補正演算値と、TPS2により検出された実際のスロットル弁開度とを比較し、実際のスロットル弁開度が異常領域に入っているか否かを判定する。
【0149】
図6は後半制御異常検出手段332により判定される異常領域を示す説明図であり、横軸は第1目標スロットル弁開度315の補正演算値、縦軸はTPS2による実際のスロットル弁開度である。
図6において、黒塗り部は異常領域(異常域上および異常域下)を示している。
【0150】
なお、後半制御異常検出手段332による第1の目標弁開度315に対する補正演算値は、第1の目標弁開度315からその微分値に比例した値を代数減算することにより求められる。
このように、アクチェータの応答遅れを想定した補正演算を行うことにより、過渡的な判定誤差を抑制することができる。
【0151】
第2のセンサ異常検出手段333は、一対のTPS1およびTPS2の断線または短絡異常および相対出力異常を検出し、第2のセンサ異常検出信号としてエラー信号ERを生成する(図7を参照しながら後述する)。
【0152】
TPS1の出力電圧(検出信号電圧)は、シリアルインタフェース117および127を介してメインCPU111からサブCPU121に送信されるか、または、図4に示すように、メインCPU111のみならず、サブCPU121にも直接入力されるように構成しても良い。
【0153】
このように、サブCPU121において、第1および第2のセンサ異常検出手段330、333は入力系の異常検出を行い、前半制御異常検出手段331は、入力信号から目標スロットル弁開度を算出するまでの前半制御異常検出を行い、後半制御異常検出手段332は、目標スロットル弁開度から実際のフィードバック入力信号電圧までの後半制御異常検出を行う。
【0154】
また、後半制御異常検出手段332は、スロットル制御モータ103やアクチェータ部分の異常検出機能も含む。なぜなら、機械的な異常でスロットル弁がロッキングしているような場合には、たとえ正常な制御が行われていても目標スロットル弁開度と実際のスロットル弁開度とが一致しないからである。
【0155】
次に、図7のフローチャートを参照しながら、図1〜図4に示したこの発明の実施の形態1による異常検出処理(エラー信号生成動作)について説明する。
図7はサブCPU121におけるエラー信号ER(図2参照)の生成動作を示している。
【0156】
図7の処理ルーチンは、まず、動作開始ステップ500において、定期的な割込み動作により活性化される。
続いて、異常判定ステップ501において、APS1の出力電圧範囲異常を判定する。
【0157】
異常判定ステップ501においては、APS1の出力電圧が0.2V〜4.8Vの範囲内の値を示すか否かを判定する。
すなわち、APS1の出力電圧が上記電圧範囲内にある場合に正常状態と判定し、上記電圧範囲を逸脱した場合には、検出信号線の断線や接触不良、または正負電源線や他の異電圧配線に対する短絡(誤接触)などの異常が発生した状態と判定する。
【0158】
異常判定ステップ501において正常判定された場合には、次の異常判定ステップ502に進み、APS1の出力電圧変化率に関する異常判定が行われる。
すなわち、前回読取られた出力電圧と今回読取られた出力電圧との電圧偏差により電圧変化率を測定し、電圧変化率が通常では有り得ない急変を示す場合には、上述の断線または短絡などによる異常が発生した状態と判定する。
【0159】
異常判定ステップ502において正常判定された場合には、続いて、ステップ501、502と同様の異常判定ステップ503、504が実行される。
すなわち、異常判定ステップ503、504において、APS2の出力電圧に対する異常判定を行う。
【0160】
異常判定ステップ503、504において正常判定された場合には、次の異常判定ステップ505に進み、APS1とAPS2との相対比較に基づく異常判定が行われる。
【0161】
すなわち、APS1およびAPS2からの両方の出力電圧が所定の誤差内で一致しているか否かを相対比較し、両者の誤差が所定値よりも大きければ異常と判定する。
【0162】
異常判定ステップ505において正常判定された場合には、次の異常判定ステップ506に進む。
異常判定ステップ506においては、前半制御異常検出手段331(図4参照)に関連して説明した通り、第1の目標スロットル弁開度315と第2の目標スロットル弁開度325との値を比較し、両者が所定誤差以上に相違している場合に異常状態と判定する。
【0163】
異常判定ステップ506において正常判定された場合には、中継端子507を介して次の異常判定ステップ508、509に進む。
異常判定ステップ508、509においては、前述のステップ501、502と同様に、TPS1の出力電圧に対する異常判定が行われる。
【0164】
また、異常判定ステップ508、509において正常判定された場合には、次の異常判定ステップ510、511に進む。
異常判定ステップ510、511においては、前述のステップ501、502と同様に、TPS2の出力電圧に対する異常判定が行われる。
【0165】
異常判定ステップ510、511において正常判定された場合には、次の異常判定ステップ512に進む。
異常判定ステップ512においては、TPS1とTPS2との両方の出力電圧が所定の誤差内で一致しているか否かを相対比較し、両者の誤差が所定値よりも大きければ異常判定する。
【0166】
異常判定ステップ512において正常判定された場合には、次の補正演算ステップ513に進む。
補正演算ステップ513においては、後半制御異常検出手段332(図4参照)に関連して説明した通り、第1の目標スロットル弁開度315の信号電圧に対応してアクチェータの応答遅れを想定した予想スロットル弁開度を演算する。
【0167】
続いて、異常判定ステップ514においては、補正演算ステップ513で予想されたスロットル弁開度と、TPS2の出力電圧(検出弁開度)とを比較して、所定値以上の開度偏差があれば制御異常と判定する。
【0168】
エラー信号出力ステップ515は、各異常判定ステップ501〜512および514のうちの少なくとも1つにおいて異常判定されたときに実行され、サブCPU121からエラー信号ER(図2参照)を生成させる。
【0169】
エラー信号出力ステップ515の動作終了時、または、全ての異常判定ステップ501〜514において正常判定された場合には、動作終了ステップ523に移行し、図7の処理ルーチンを抜け出る。
【0170】
以後、開始ステップ500が活性化されるまで、動作終了ステップ523において待機状態となる。
【0171】
なお、図7内の破線フレームで示す処理ステップ516(ステップ501、502)においては、APS1の断線または短絡が検出され、処理ステップ517(ステップ503、504)においては、APS2の断線または短絡が検出される。
【0172】
また、ステップ501〜505からなる処理ステップ518は、第1のセンサ異常検出手段330(図4参照)により実行される。
【0173】
同様に、図7内の破線フレームで示す処理ステップ519(ステップ508、509)においては、TPS1の断線または短絡が検出され、処理ステップ520(ステップ510、511)においては、TPS2の断線または短絡が検出される。
【0174】
また、ステップ508〜512からなる処理ステップ521は、第2のセンサ異常検出手段333(図4参照)により実行される。
【0175】
さらに、図7内の点線フレームで示す処理ステップ522(ステップ513、514)は、後半制御異常検出手段332(図4参照)により実行される。
【0176】
以上の通り、図1〜図4に関連して個々の機能動作について説明してきたが、次に、主に図2とともに図7のフローチャートを参照しながら、各種の異常判定動作および異常判定結果に対応した処置について総合的に説明する。
【0177】
図2において、異常記憶素子133のセット入力部133aには、4種類の異常検出信号MER、ER、RST1およびRST2が入力されている。
まず、セット入力部133aは、メインCPU111およびサブCPU121の各CPU機能の異常に関して、第1および第2のリセット信号RST1、RST2を記憶する。
【0178】
また、セット入力部133aは、スロットル制御に関連する各CPU111および121内の演算異常に関しては、図7内の前半および後半の制御異常判定ステップ506、514に基づいて、サブCPU121のエラー信号ERを記憶しており、二重の異常検出記憶系を構成している。
【0179】
また、セット入力部133aは、APSおよびTPSの断線または短絡異常に関しては、図7内の異常判定ステップ516、517、519、520と、相対出力異常判定ステップ505、512とにより、それぞれ二重チェックされたうえで、エラー信号ERを記憶する。
【0180】
また、セット入力部133aは、図7内の前半および後半制御異常判定ステップ506、514に基づいて、APS1およびAPS2の各検出値間の相違やTPS1およびTPS2の各検出値間の相違があれば、チェックアウトされることにより、エラー信号ERを記憶する。
【0181】
また、セット入力部133aは、スロットル制御モータ103の異常については、断線短絡異常検出手段116(図2参照)からの異常検出信号MERを記憶するとともに、後半制御異常検出手段332(図4参照)による異常判定ステップ514に基づいてエラー信号ERを記憶する。
【0182】
さらに、スロットル弁開閉機構(図3参照)には、安全対策用のデフォルト機構208が設けられているが、セット入力部133aは、デフォルト機構208の機械的異常に関し、後半制御異常判定ステップ514に基づいて検出されたエラー信号ERを記憶する。
【0183】
上記各種の異常に対して異常記憶素子133が動作すると、警報表示器109が動作して運転手に異常報知するとともに、負荷リレー104aが消勢されてスロットル制御モータ103の電源回路が遮断され、デフォルト機構208(図3参照)により、スロットル弁200bはデフォルト位置に復帰する。
【0184】
一方、このような異常状態において、エンジン回転速度は、エンジン回転抑制手段318(図4参照)により所定の閾値回転以上にならないように抑制され、ブレーキペダルの踏込み度合いに応じた退避運転が行われる。
【0185】
なお、一時的なノイズ誤動作などによりCPUの暴走が発生した場合、CPU自体は、自動的にリセットされて再起動され、正常動作状態を回復することになるが、この場合も、異常記憶素子133は異常動作を記憶しており、警報表示器109の駆動やスロットル弁200bのデフォルト復帰が行われる。
【0186】
しかし、電源スイッチ107を遮断して再投入すれば、異常記憶素子133は、パルス出力IGSによりリセットされるので、スロットル制御を含めて正常動作状態に回復する。
【0187】
また、異常発生がノイズ誤動作などの一時的なものでない場合には、異常記憶素子133が電源スイッチ107によって一旦リセットしても、再度異常検出されてこれを記憶することになる。
【0188】
このように、エンジン回転制御に密着した主機105aおよびスロットル制御モータ103に対する第1および第2の制御信号をメインCPU111で一元的に制御することにより、相互に関連し合う制御信号のやり取りが容易となり、制御応答性や性能を向上させることができる。
【0189】
また、サブCPU121には、シリアルインタフェース117および127を介して、多くの入出力信号が通過しているので、スロットル制御モータ103の関連制御のみならず、周辺補機105bの関連制御に対する監視制御を行うことができ、メインCPU111の負担を軽減しながら、全体としての安全性の向上に寄与することができる。
【0190】
また、各CPU111および121の間で、シリアルインタフェース117および127を介して、多数の入出力信号が授受されることにより、メインCPU111側の入出力端子数を大幅に削減することができる。
【0191】
したがって、メインCPU111を小形チップの集積回路で構成することができ、メインCPU111側において、機能および応答性を高めるための論理回路などを追加することもできる。
【0192】
また、メインCPU111において、単独でスロットル弁200bを制御することができ、サブCPU121においても、単独でスロットル弁200bの制御状態を監視することができるので、安全性を向上することができる。
【0193】
また、各CPU111および121がノイズなどによって一時的に誤動作した場合には、直ちに正常復帰させて点火制御や燃料噴射制御などの正常続行を可能にすることができる。
【0194】
また、異常記憶素子133を設けることにより、各CPU111および121が一時的に誤動作した場合に、車両走行の安全性に関係するスロットル制御を停止し、その後の電源スイッチ107の再投入によって回復可能にすることにより、安全性を確保することができる。
また、警報表示器109を駆動することにより、運転手が異常発生状態を認知することができる。
【0195】
また、異常記憶素子133をセットするための第1および第2のセンサ異常検出手段を設けることにより、スロットル制御に関連したセンサ異常を確実に検出して、走行の安全性にかかわるスロットル制御を停止させることができる。
【0196】
さらに、異常記憶素子133をセットするための前半制御異常検出手段331および後半制御異常検出手段332を設けることにより、各CPU111および121の演算異常や、スロットル制御に関連した各種センサおよびスロットル制御モータ103の異常を二重チェックすることができ、主機アクチェータの異常を検出することができる。
【0197】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、エンジン回転速度の閾値を設定する閾値設定部317(図4参照)について具体的に説明しなかったが、デフォルト機構208(図3参照)に基づくスロットル弁開度のデフォルト復帰信号と、ブレーキスイッチからのブレーキ検出信号とに基づいて閾値を設定してもよい。
【0198】
以下、閾値設定部317での切換設定処理を具体化したこの発明の実施の形態2について説明する。
この場合、ECU100(図2参照)はデフォルト復帰確認手段を含み、メインCPU111内の閾値設定部317(図4参照)は、通常閾値設定手段および最小閾値設定手段を含む。
【0199】
ECU100内のデフォルト復帰確認手段は、第1または第2のアナログセンサ群102a、102bに含まれるTPS1、TPS2の検出信号に基づいて、デフォルト機構208(図3参照)によりスロットル弁開度が所定位置に復帰したか否かを判定し、スロットル弁開度のデフォルト復帰時にデフォルト復帰信号を出力する。
【0200】
閾値設定部317内の通常閾値設定手段は、デフォルト復帰確認手段からのデフォルト復帰信号と、第2のオンオフセンサ群101bに含まれるブレーキスイッチからのブレーキ検出信号とに基づいて、デフォルト復帰時またはブレーキ非作動時での通常閾値を設定する。
【0201】
また、閾値設定部317内の最小閾値設定手段は、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に基づいて、スロットル弁開度の復帰弁開度が大きく且つブレーキスイッチが動作中での最小閾値(<通常閾値)を設定する。
【0202】
これにより、閾値設定部317は、通常閾値設定手段および最小閾値設定手段により、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に応答して所定閾値を可変設定し、退避運転の特性を改善するようになっている。
【0203】
次に、図8のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態2による閾値設定処理動作について説明する。
図8の処理ルーチンは、まず、動作開始ステップ530において、定期的な割込み動作により活性化される。
【0204】
次に、判定ステップ531において、負荷リレー104aが動作中か否かを判定し、負荷リレー104aが非作動であると判定されれば、続く判定ステップ532において、TPS1またはTPS2の出力電圧がスロットル弁200bのデフォルト位置に相当した値を示しているか否かを判定する。
【0205】
ステップ532においては、機械的異常などによって過大なスロットル弁開度位置にロッキング固着していないか否かが検出される。
ステップ532においてスロットル弁開度が過大(ロッキング固着状態)であると判定されれば、続く判定ステップ533において、ブレーキペダルが踏込まれているか否かを判定する。
【0206】
ステップ533において、ブレーキペダルの踏込み状態は、ブレーキスイッチのオンオフによって判定される。
【0207】
ステップ533においてブレーキスイッチがオン状態であると判定されれば、負荷リレー104aの非作動状態(ステップ531)と、過大なスロットル弁開度位置(ステップ532)と、ブレーキスイッチのオン状態(ステップ533)とが全て判定されたことになるので、最小閾値設定ステップ534に進む。
【0208】
すなわち、負荷リレー104aの非作動状態は、本来であれば、スロットル弁200bがデフォルト位置に復帰すべき状態である。
しかし、それにもかかわらず、過大なスロットル弁開度位置でロッキング状態にあり且つブレーキスイッチがオンしていれば、ステップ534において、エンジン回転速度の制限値を最小閾値N1に設定する。
【0209】
一方、ステップ532においてスロットル弁開度が正常(デフォルト位置に復帰)と判定されれば、負荷リレー104aの非作動時にスロットル弁200bがデフォルト位置に復帰している状態なので、通常閾値設定ステップ535に進み、エンジン回転速度の制限値を通常閾値N2に設定する。
【0210】
また、ステップ533においてブレーキスイッチがオフ状態であると判定されれば、負荷リレー104aが非作動状態で且つスロットル弁開度が過大であるものの、ブレーキペダルが解除されている状態なので、ステップ535に進み、エンジン回転速度の制限値を通常閾値N2に設定する。
【0211】
さらに、ステップ531において負荷リレー104aが動作中であると判定されれば、最大閾値設定ステップ536に進み、エンジン回転速度の制限値を最大閾値N3に設定する。
【0212】
各ステップ534〜536において、各閾値N1〜N3は、たとえば、N1=1000rpm、N2=1750rpm、N3=8000rpmに設定される。
【0213】
次に、エンジン回転抑制手段318は、ステップ537において、各閾値N1〜N3のいずれかとエンジン回転検出センサ304(図4参照)の検出値(実際のエンジン回転速度)との回転偏差ΔNを測定する。
【0214】
続いて、エンジン回転抑制手段318は、ステップ538において、回転偏差ΔNに応じて燃料噴射用電磁弁305を駆動し、エンジン回転速度が所定閾値以上にならないように燃料カットを行う。
以下、動作終了ステップ539に進み、図8の処理ルーチンを抜け出る。
【0215】
なお、図8内の点線フレームで示す処理ステップ540(ステップ531、532)は、デフォルト復帰確認手段により実行され、処理ステップ541(ステップ537、538)は、エンジン回転抑制手段318により実行される。
【0216】
このように、各閾値N1〜N3を設定することにより、負荷リレー104aが動作している正常状態においては、最大閾値N3により許容された最大のエンジン回転速度以下の範囲で運転が行われる。
【0217】
また、負荷リレー104aが非作動となって、スロットル弁200bが正常にデフォルト復帰した場合には、通常閾値N2により制限されたエンジン回転速度以下で退避運転が行われ、このとき、ブレーキペダルを強く踏めば、エンジンの駆動力に打ち勝って車両を停止させることができる。
【0218】
しかし、負荷リレー104aの非作動時にスロットル弁開度が過大位置にある場合には、通常閾値N2のままではブレーキペダルを強く踏んでも容易に車両を停止させることができないので、ブレーキ操作時に最小閾値N1に切換えることにより車両の停止を容易にする。
【0219】
したがって、異常発生によって負荷リレー104aが遮断されたときに、スロットル弁200bがデフォルト位置に復帰して、ブレーキ操作によって安全に退避運転ができるうえ、万一、機械的な異常によってスロットル弁開度が過大位置で停止した場合でも、ブレーキ操作による車両停止が容易となり、退避運転を容易に行うことができる。
【0220】
なお、上記実施の形態2では、メインCPU111内に、エンジン回転抑制手段318と、デフォルト復帰確認手段と、通常閾値設定手段および最小閾値設定手段を含む閾値設定部317とを設けたが、これらの手段のうちの少なくとも1つをサブCPU121内に設けてもよい。
【0221】
また、スロットル制御モータ103の電源遮断時(負荷リレー104aの遮断時)に、スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置に自動復帰させるデフォルト位置復帰機構を備えたエンジン用吸気量制御装置であれば、図1および図2の構成に限定されることなく、デフォルト復帰異常時のフェールセーフ制御が確保されるので、高性能且つ安全性の高い制御を実現することができる。
【0222】
また、メインCPU111とサブCPU121との間で授受される信号に関しては、様々な変形形態が採用され得る。
たとえば、メインCPU111側のみで取扱われる信号は、たとえ応答性に問題のない低速且つ低頻度動作のセンサ信号であっても、サブCPU121を経由させる必要はない。
【0223】
また、サブCPU121側のみで制御可能な周辺補機105bに対する制御については、あえてメインCPU111に依存して実行する必要はない。
また、周辺補機105bに含まれる変速段切換用電磁弁の変速段数は、主にアクセルペダル210aの踏込み度合いと車速との関数により決定され得る。
【0224】
また、変速機用電磁弁に対する制御信号は、メインCPU111側から直接出力してもよい。
また、もっぱらサブCPU121が主体となって異常検出制御を実行したが、メインCPU111側でも何らかの異常検出制御を実行してもよい。
【0225】
要するに、図2に示したように、エンジン回転制御に密着した点火制御、燃料噴射制御およびスロットル制御を一体不可分の制御として、メインCPU111側で一元的に実行することが重要な特徴である。
ただし、ディーゼルエンジンの場合には、点火制御は不要である。
【0226】
また、サブCPU121側においては、シリアルインタフェース117および127を介して各種信号を送受信しても応答遅れが問題とならないような低速且つ低頻度動作の入出力信号については、できるだけ多くの入出力信号を通過させることにより、スロットル制御関係以外の様々な異常検出を合わせて実行可能に構成し、メインCPU111の制御負担を軽減することが重要な特徴である。
【0227】
さらに、シリアルインタフェース117および127の間の通信異常に関しては、メインCPU111およびサブCPU121において、互いに相手CPUからの通信応答時間をチェックすればよい。
【0228】
たとえば、サブCPU121側にタイムアウトエラーが発生すれば、メインCPU111側でリセット信号RST2を発生して、サブCPU121を再起動させて異常記憶素子133を作動させることができる。
また、メインCPU111側にタイムアウトエラーが発生すれば、サブCPU側でエラー信号ERを発生して、異常記憶素子133を作動させることができる。
【0229】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、アクセルペダルの踏込み度合いに応じてエンジンへの吸気量を調整するためのスロットル弁開度を制御するスロットル制御モータと、エンジンの燃料噴射用電磁弁を含むエンジン駆動用機器と、スロットル制御モータに対する電源供給用の負荷リレーと、エンジンの周辺補機と、警報表示器と、スロットル制御モータに対する第1の制御信号およびエンジン駆動用機器に対する第2の制御信号を供給するメインCPUと、メインCPUと協動し、負荷リレーに対する負荷リレー駆動信号および周辺補機に対する第3の制御信号を供給するサブCPUと、第1および第2の制御信号に関連した高速且つ高頻度動作の第1のオンオフ信号群をメインCPUに入力する第1のオンオフセンサ群と、第1のアナログ信号群をメインCPUに入力する第1のアナログセンサ群と、第1、第2および第3の制御信号の少なくとも1つに関連した低速且つ低頻度動作の第2のオンオフ信号群をサブCPUに入力する第2のオンオフセンサ群と、第2のアナログ信号群をサブCPUに入力する第2のアナログセンサ群と、メインCPUとサブCPUとの間で信号の授受を行い、メインCPUで発生した負荷リレーの駆動信号に基づいて、サブCPUが負荷リレーを駆動するようにするシリアルインタフェースと、異常が検出されたことを記憶して負荷リレーの遮断および警報表示器の駆動を行う異常記憶素子と、メインCPUおよびサブCPUの少なくとも一方に給電を行う電源スイッチと、電源スイッチの投入または遮断に応動する電源検出手段とを備え、異常記憶素子は、電源検出手段によってリセットされるとともに、メインCPUおよびサブCPUの少なくとも一方が異常を検出したことに応動して、シリアルインタフェースを介さずにメインCPUまたはサブCPUから直接セットされるようにしたので、相互に関連しあった制御信号のやり取りが容易となり、新規なCPU構成に適した異常監視手段およびフェールセーフ制御手段を提供して、制御応答性および制御性能を向上させたエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
また、高速信号を一元管理するメインCPUに対して、サブCPUは、メインCPUの入出力削減および負荷軽減して、小形集積化および機能向上を実現するとともに、安全性を向上させることができる。
すなわち、サブCPUにおいては、多くの入出力信号が通過しているので、スロットル制御を含めて、補機制御関係の監視制御を行うこともでき、メインCPUの負担を軽減しながら、全体としての安全性の向上に寄与させたエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
また、一旦異常が発生すると異常記憶素子がこれを記憶して、走行の安全性にかかわるスロットル制御を停止するとともに、電源スイッチの再投入によって回復できるようにすることで危険性を回避し運転手がこれを認知できる効果がある。
さらに、多数の入出力信号がシリアルインタフェースを介して各CPU間で授受されるので、メインCPU側の入出力端子が大幅に減少し、小形チップの集積回路で構成可能になるとともに、メインCPU側の機能や応答性を高めるための論理回路などを追加することのできるエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
【0230】
また、この発明によれば、第1のアナログセンサ群は、アクセルペダルの踏込み度合いを検出する第1のアクセルポジションセンサと、スロットル弁開度を検出する第1のスロットルポジションセンサとを含み、第2のアナログセンサ群は、アクセルペダルの踏込み度合いを検出する第2のアクセルポジションセンサと、スロットル弁開度を検出する第2のスロットルポジションセンサとを含み、アクセルペダルの踏込み度合いおよびスロットル弁開度は、それぞれメインCPUおよびサブCPUに入力されるようにしたので、メインCPUが単独でスロットル制御を行い、サブCPUが単独でスロットル制御状態を監視することができ、二重系のアナログセンサ構成によりさらに安全性を向上させたエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
【0231】
また、この発明によれば、スロットル制御モータの断線または短絡異常を検出して断線または短絡異常検出信号を生成する断線または短絡検出手段と、メインCPUのウォッチドッグ信号に基づいてメインCPUの暴走監視を行うウォッチドッグタイマ回路とを備え、ウォッチドッグタイマ回路は、メインCPUのウォッチドッグ信号の異常時にメインCPUを再起動させるための第1のリセット信号を生成し、メインCPUは、サブCPUのウォッチドッグ信号の異常時にサブCPUを再起動させるための第2のリセット信号を生成し、異常記憶素子は、断線または短絡異常検出信号と、第1および第2のリセット信号によりセットされるようにしたので、各CPUがノイズなどによって一時的に誤動作した場合に、直ちに正常復帰させて点火制御や燃料噴射制御の正常続行を可能にしたエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
また、CPUのノイズ暴走などに対し、走行安全性にかかわるスロットル制御(モータ)を停止して電源スイッチの再投入時に回復可能とし、安全性を確保するとともに運転手が誤動作の発生を認知することのできるエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
【0232】
また、この発明によれば、第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、アクセルペダルの踏込み度合いを検出するために二重系設置された第1または第2のアクセルポジションセンサと、スロットル弁開度を検出するために二重系設置された第1または第2のスロットルポジションセンサと、を分担または集約して含み、第1および第2のアクセルポジションセンサの断線または短絡異常と相対出力異常とに対応した第1のセンサ異常検出信号を生成する第1のセンサ異常検出手段と、第1および第2のスロットルポジションセンサの断線または短絡異常と相対出力異常とに対応した第2のセンサ異常検出信号を生成する第2のセンサ異常検出手段とを備え、異常記憶素子は、第1および第2のセンサ異常検出信号によりセットされるようにしたので、スロットル制御に関連したセンサの異常を確実に検出し、走行安全性にかかわるスロットル制御を停止して安全性を確保するとともに、運転手が異常発生を認知することのできるエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
【0233】
また、この発明によれば、第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサを含み、メインCPUは、スロットル弁開度の目標値となる第1の目標スロットル弁開度を算出し、サブCPUは、スロットル弁開度の目標値となる第2の目標スロットル弁開度を算出するとともに、第1の目標スロットル弁開度の妥当性を第2の目標スロットル弁開度との比較により判定する前半制御異常検出手段と、第1の目標スロットル弁開度の妥当性を、サブCPUに入力されるスロットルポジションセンサの検出信号との比較により判定する後半制御異常検出手段とを含み、異常記憶素子は、前半制御異常検出手段から生成される前半異常検出信号と後半制御異常検出手段から生成される後半異常検出信号とによりセットされるようにしたので、各CPUの演算異常、スロットル制御に関連したセンサ異常やモータ異常などを二重(前半および後半)にチェックして、センサやアクチェータ(モータなど)の異常を総合的に検出することができ、走行安全性にかかわるスロットル制御を停止して安全性を確保するとともに、運転手が異常発生を認知することのできるエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
【0234】
また、この発明によれば、第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサを含み、ブレーキペダルが踏込まれていることを検出してブレーキ検出信号を生成するブレーキスイッチと、スロットル制御モータの電源遮断時に、スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置に自動復帰させるデフォルト位置復帰機構と、負荷リレーの遮断時に、所定閾値のエンジン回転速度と実際のエンジン回転速度との偏差に応動して燃料噴射用電磁弁による燃料供給量を調節するエンジン回転抑制手段と、スロットルポジションセンサの検出信号により、スロットル弁開度が所定位置に復帰したか否かを判定してデフォルト復帰信号を生成するデフォルト復帰確認手段と、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に基づいて、デフォルト復帰時またはブレーキ非作動時での通常閾値を設定する通常閾値設定手段と、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に基づいて、スロットル弁開度の復帰弁開度が大きく且つブレーキスイッチが動作中での最小閾値を設定する最小閾値設定手段とを備え、所定閾値は、エンジンのアイドル回転速度に相当した最小閾値である第1の所定閾値と、エンジンのアイドル回転速度よりも高く、スロットル弁が所定のデフォルト位置に復帰しているときの無負荷エンジン回転速度以下の回転速度に相当した通常閾値である第2の所定閾値とを含み、第1および第2の所定閾値は、デフォルト復帰信号およびブレーキ検出信号に応答して選択設定されるようにしたので、異常発生による負荷リレー遮断時にスロットル弁がデフォルト位置に復帰し、ブレーキ操作によって安全に退避運転することのできるエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
また、万一、機械的異常によってスロットル弁開度が大きな位置で停止した場合においても、ブレーキ操作による車両停止が容易となり、退避運転が容易なエンジン用吸気量制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を概略的に示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を具体的に示すブロック構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1において用いられるデフォルト機構を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による要部を具体的に示すブロック構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による前半制御異常検出手段の異常判定領域を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による後半制御異常検出手段の異常判定領域を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による異常判定動作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態2による閾値設定動作を示すフローチャートである。
【図9】 従来のエンジン用吸気量制御装置の第1例を概略的に示すブロック構成図である。
【図10】 従来のエンジン用吸気量制御装置の第2例を概略的に示すブロック構成図である。
【図11】 従来のエンジン用吸気量制御装置の第3例を概略的に示すブロック構成図である。
【符号の説明】
100 ECU(電子制御装置)、101a 第1のオンオフセンサ群、
101b 第2のオンオフセンサ群、102a 第1のアナログセンサ群、
102b 第2のアナログセンサ群、103 スロットル制御モータ、104a負荷リレー、105a エンジン駆動用機器、105b 周辺補機、107 電源スイッチ、109 警報表示器、111、600d メインCPU、116断線短絡異常検出手段、117、127 シリアルインタフェース、118 ウォッチドッグタイマ回路、121、601d サブCPU、132 電源検出手段、133 異常記憶素子、208 デフォルト機構、210a アクセルペダル、200b スロットル弁、300、APS1 第1のアクセルポジションセンサ、302、TPS1 第1のスロットルポジションセンサ、301、APS2 第2のアクセルポジションセンサ、303、TPS2 第2のスロットルポジションセンサ、305 燃料噴射用電磁弁、315 第1の目標スロットル弁開度、317 閾値設定部、318 エンジン回転抑制手段、325 第2の目標スロットル弁開度、330 第1のセンサ異常検出手段、331 前半制御異常検出手段、332 後半制御異常検出手段、333 第2のセンサ異常検出手段、534 最小閾値設定手段、535 通常閾値設定手段、ER エラー信号、MER 異常検出信号、N1最小閾値、N2 通常閾値、RST1、RST2 リセット信号、WD1、WD2 ウォッチドッグ信号。
Claims (6)
- アクセルペダルの踏込み度合いに応じてエンジンへの吸気量を調整するためのスロットル弁開度を制御するスロットル制御モータと、
前記エンジンの燃料噴射用電磁弁を含むエンジン駆動用機器と、
前記スロットル制御モータに対する電源供給用の負荷リレーと、
前記エンジンの周辺補機と、
警報表示器と、
前記スロットル制御モータに対する第1の制御信号および前記エンジン駆動用機器に対する第2の制御信号を供給するメインCPUと、
前記メインCPUと協動し、前記負荷リレーに対する負荷リレー駆動信号および前記周辺補機に対する第3の制御信号を供給するサブCPUと、
前記第1および第2の制御信号に関連した高速且つ高頻度動作の第1のオンオフ信号群を前記メインCPUに入力する第1のオンオフセンサ群と、
第1のアナログ信号群を前記メインCPUに入力する第1のアナログセンサ群と、
前記第1、第2および第3の制御信号の少なくとも1つに関連した低速且つ低頻度動作の第2のオンオフ信号群を前記サブCPUに入力する第2のオンオフセンサ群と、
第2のアナログ信号群を前記サブCPUに入力する第2のアナログセンサ群と、
前記メインCPUと前記サブCPUとの間で信号の授受を行い、前記メインCPUで発生した前記負荷リレーの駆動信号に基づいて、前記サブCPUが前記負荷リレーを駆動するようにするシリアルインタフェースと、
異常が検出されたことを記憶して前記負荷リレーの遮断および前記警報表示器の駆動を行う異常記憶素子と、
前記メインCPUおよび前記サブCPUの少なくとも一方に給電を行う電源スイッチと、
前記電源スイッチの投入または遮断に応動する電源検出手段とを備え、
前記異常記憶素子は、前記電源検出手段によってリセットされるとともに、前記メインCPUおよび前記サブCPUの少なくとも一方が異常を検出したことに応動して、前記シリアルインタフェースを介さずに前記メインCPUまたは前記サブCPUから直接セットされることを特徴とするエンジン用吸気量制御装置。 - 前記第1のアナログセンサ群は、前記アクセルペダルの踏込み度合いを検出する第1のアクセルポジションセンサと、前記スロットル弁開度を検出する第1のスロットルポジションセンサとを含み、
前記第2のアナログセンサ群は、前記アクセルペダルの踏込み度合いを検出する第2のアクセルポジションセンサと、前記スロットル弁開度を検出する第2のスロットルポジションセンサとを含み、
前記アクセルペダルの踏込み度合いおよび前記スロットル弁開度は、それぞれ前記メインCPUおよび前記サブCPUに入力されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用吸気量制御装置。 - 前記スロットル制御モータの断線または短絡異常を検出して断線または短絡異常検出信号を生成する断線または短絡検出手段と、
前記メインCPUのウォッチドッグ信号に基づいて前記メインCPUの暴走監視を行うウォッチドッグタイマ回路とを備え、
前記ウォッチドッグタイマ回路は、前記メインCPUのウォッチドッグ信号の異常時に前記メインCPUを再起動させるための第1のリセット信号を生成し、
前記メインCPUは、前記サブCPUのウォッチドッグ信号の異常時に前記サブCPUを再起動させるための第2のリセット信号を生成し、
前記異常記憶素子は、前記断線または短絡異常検出信号と、前記第1および第2のリセット信号によりセットされることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用吸気量制御装置。 - 前記第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、前記アクセルペダルの踏込み度合いを検出するために二重系設置された第1または第2のアクセルポジションセンサと、前記スロットル弁開度を検出するために二重系設置された第1または第2のスロットルポジションセンサと、を分担または集約して含み、
前記第1および第2のアクセルポジションセンサの断線または短絡異常と相対出力異常とに対応した第1のセンサ異常検出信号を生成する第1のセンサ異常検出手段と、
前記第1および第2のスロットルポジションセンサの断線または短絡異常と相対出力異常とに対応した第2のセンサ異常検出信号を生成する第2のセンサ異常検出手段とを備え、
前記異常記憶素子は、前記第1および第2のセンサ異常検出信号によりセットされることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用吸気量制御装置。 - 前記第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、前記スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサを含み、
前記メインCPUは、前記スロットル弁開度の目標値となる第1の目標スロットル弁開度を算出し、
前記サブCPUは、
前記スロットル弁開度の目標値となる第2の目標スロットル弁開度を算出するとともに、
前記第1の目標スロットル弁開度の妥当性を前記第2の目標スロットル弁開度との比較により判定する前半制御異常検出手段と、
前記第1の目標スロットル弁開度の妥当性を、前記サブCPUに入力される前記スロットルポジションセンサの検出信号との比較により判定する後半制御異常検出手段とを含み、
前記異常記憶素子は、前記前半制御異常検出手段から生成される前半異常検出信号と前記後半制御異常検出手段から生成される後半異常検出信号とによりセットされることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用吸気量制御装置。 - 前記第1および第2のアナログセンサ群の少なくとも一方は、前記スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサを含み、
ブレーキペダルが踏込まれていることを検出してブレーキ検出信号を生成するブレーキスイッチと、
前記スロットル制御モータの電源遮断時に、前記スロットル弁開度をアイドル運転時よりもわずかに大きい開度位置に自動復帰させるデフォルト位置復帰機構と、
前記負荷リレーの遮断時に、所定閾値のエンジン回転速度と実際のエンジン回転速度との偏差に応動して前記燃料噴射用電磁弁による燃料供給量を調節するエンジン回転抑制手段と、
前記スロットルポジションセンサの検出信号により、前記スロットル弁開度が所定位置に復帰したか否かを判定してデフォルト復帰信号を生成するデフォルト復帰確認手段と、
前記デフォルト復帰信号および前記ブレーキ検出信号に基づいて、デフォルト復帰時またはブレーキ非作動時での通常閾値を設定する通常閾値設定手段と、
前記デフォルト復帰信号および前記ブレーキ検出信号に基づいて、前記スロットル弁開度の復帰弁開度が大きく且つ前記ブレーキスイッチが動作中での最小閾値を設定する最小閾値設定手段とを備え、
前記所定閾値は、
前記エンジンのアイドル回転速度に相当した前記最小閾値である第1の所定閾値と、
前記エンジンのアイドル回転速度よりも高く、前記スロットル弁が所定のデフォルト位置に復帰しているときの無負荷エンジン回転速度以下の回転速度に相当した前記通常閾値である第2の所定閾値とを含み、
前記第1および第2の所定閾値は、前記デフォルト復帰信号および前記ブレーキ検出信号に応答して選択設定されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用吸気量制御装置。
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