JP3688132B2 - スロットル弁制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのスロットル弁制御装置に係り、特に、エンジンを車両に搭載した場合におけるスロットル弁装置の故障時に対処できる安全なフェールセーフ装置を備えたスロットル弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アクセルペタルの踏み込み量をアクセルセンサで検出し、該検出量に応じてスロットル弁をモータで駆動制御する電子式スロットル弁制御装置が知られている。該電子式スロットル弁制御装置には、スロットル制御系に入力される前記センサ信号に基づきスロットル制御系の故障を自己診断して、故障検出時に故障と診断された部位あるいはモードに応じてフェールセーフを実行するものが提案されている。
【0003】
前記以外にも、スロットル弁装置を構成する部品に故障が生じた場合に、エンジンや車両の運転を安全に行う為の装置が、種々提案されている。例えば、特開平2−176141号公報には、2系統のアクセルセンサのうち1系統の異常を検出し、もしくはノイズ等により正常な処理が行えなかった場合には、2系統のセンサのうち小さい方の値を選択することで、安全側に制御した技術が提案されている。
【0004】
また、特開平6−229301号公報には、アクセルセンサ、スロットルセンサ及びモータの少なくとも一つの異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段により異常が検出され、前記アクセルセンサの出力に応じて定まるエンジン回転数が所定値を越えたとき、燃料供給制御手段により燃料の供給を遮断すると共に、スロットル開度をその目標設定手段により設定される開度よりも小さい開度とすることで、スロットル制御系の異常が生じて、不意にエンジン出力が大きくなること等の不具合を防止すると共に、車両の走行を維持して、緊急移動や帰宅走行を可能にした技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記提案の一つの技術は、アクセルセンサの異常に関して多重系による安全設計を施し、簡単にスロットル弁制御装置の機能が喪失しない構成としているが、スロットル弁制御装置の機能が喪失する故障の可能性は、前記部分の故障の場合以外にも種々の状態があり得るもので、前記以外の故障以外部分の故障が生じた場合にはスロットル弁の制御を停止せざるを得ず、その後の車両の待避走行をより安全に行う為のフェールセーフに関しては不十分である。
【0006】
また、前記提案の他の技術は、アクセルセンサ、スロットルセンサ及びモータに異常が生じた場合、空気系統と燃料系統とへの供給を制限するものであるが、該提案は、センサが多重系でないばかりか、故障時、アイドル状態か否か、スロットル弁の開度状態等の他の要因について、配慮され、考慮したものではなく、かつ、車両が登坂・下坂状態か否か等についても配慮されたものではない。更に、故障後の車両の走行が良好に行えるように、故障の状態別に、空気系統と燃料系統とへの供給を制御するものでもない。
【0007】
本発明は、前記点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、センサを多重系としてその安全性を確保すると共に、スロットル弁制御装置の機能が喪失した場合でも、エンジンへの燃料カットの条件を、故障の状態別に選択し、より安全なフェールセーフを備えたスロットル弁制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明のスロットル弁制御装置は、基本的には、アクセルペタルと、モータによって開閉駆動されるスロットル弁と、前記モータで駆動されない時にスロットル弁を初期設定開度に保持するデフォルト機構と、前記アクセルペタルの開度を検出するアクセルセンサと、前記スロットル弁の開度を検出するスロットルセンサとを有するエンジンの制御装置であって、前記アクセルセンサを診断する手段と、前記スロットルセンサを診断する手段と、異常時に前記モータ駆動の停止と燃料噴射の制限とを制御する異常時制御手段とを備え、該異常時制御手段が、異常時、前記アクセルセンサと前記スロットルセンサとの故障状態の組み合わせによって、燃料噴射の燃料カット条件を設定することを特徴としている。
【0009】
そして、本発明のスロットル弁制御装置の他の態様としては、前記制御手段が、前記アクセルセンサの出力に基づきアイドル状態を判定する手段を備え、前記異常時制御手段が、前記アイドル状態判定手段の判定と、スロットル弁を初期設定開度にあるか否かに基づいて、前記燃料噴射の燃料カット条件を設定することを特徴としている。
【0010】
また、本発明のスロットル弁制御装置の具体的な態様は、前記異常時制御手段が、スロットルセンサとアクセルセンサとの状態、スロットル開度状態、及びアイドル状態か否かによって、前記燃料噴射の燃料カット条件の設定を、次のように制御することを特徴としている。
(1)前記スロットルセンサと前記アクセルセンサが共に正常な場合には、該スロットルセンサにより検出したスロットル開度から前記デフォルト機構の正常動作による初期設定開度を判定し、前記アクセルセンサによるアクセル開度からアクセルが踏み込まれていないアイドル状態を判定した場合には、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定し、非アイドル状態を判定した場合には、燃料カットの条件を車速に基づき設定する。
【0011】
(2)前記スロットルセンサと前記アクセル開度センサがともに正常の場合において、該スロットルセンサにより検出したスロットル開度から前記デフォルト機構が正常動作による初期設定開度にないことを判定した場合には、前記アクセルセンサによるアクセル開度の判定が、アイドルまたは非アイドルとは無関係に、かつ車速にも無関係に、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定する。
【0012】
(3)前記スロットルセンサが故障の場合には、前記アクセルセンサが正常あるいは故障に関わらず、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定する。(4)前記スロットル開度センサが正常で、前記アクセルセンサが故障と判定した場合には、前記スロットル開度センサにより検出したスロットル開度で、前記デフォルト機構の正常動作による初期設定開度を検出した場合には、燃料カットの条件を設定エンジン回転数または設定車速のどちらかが成立した場合とし、前記スロットルセンサにより検出したスロットル開度が該デフォルト機構の正常動作による初期設定開度にないことを判定した場合には、車速とは無関係に、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定するものである。
【0013】
更に、本発明の他の具体的な態様は、前記アクセルセンサが複数個配置されると共に、前記スロットルセンサが複数個配置され、前記スロットルセンサの一つのみが故障している場合で、かつ前記アクセルセンサが正常の場合には、前記スロットル弁の要求開度値を設定するに当たって要求スロットル設定手段で通常より小さい制限値を設定し、該アクセルセンサの一つのみが故障している場合で、かつ前記スロットルセンサが正常の場合には、前記スロットル弁の要求開度値を設定するに当たって要求スロットル設定手段に通常より小さい制限値を設定することを特徴としている。
【0014】
前述の如く構成された本発明に係るスロットル弁制御装置は、該スロットル弁制御装置の故障状態によって燃料カットの条件を選択することができ、待避走行を含めた安全なフェールセーフ機構を構築することができる。
即ち、スロットル弁制御装置の機能が喪失した場合でも、スロットルセンサが正常でかつアクセルセンサが正常であれば、スロットル開度がデフォルト開度を保っているか否かの判定が可能で、運転者の意志がアクセルを踏み込んで走行しようとしているかどうかの判定が可能となるので、正規にデフォルト開度を保ち、運転者が車両を修理可能な場所まで走行させようとしている、あるいは、より安全な場所まで移動しようとしているのであれば、安全に止まれる車速の速度まで走行を可能とし、待避走行を続行することができる。
【0015】
例えば、待避走行中には登り坂もあり得、この場合には、登り坂を登るためにエンジン回転数を燃料カットの条件とした場合には、登坂のために変速してエンジン回転数を上げることが出来ないので、待避走行を続けることが不可能となるが、車速を燃料カットの条件することで、登り坂の待避走行を可能にする。
逆に、運転者がアクセルを踏み込まず、走行の意志が無い場合には、車速とは無関係にエンジン回転数によって燃料カットを行い、運転者がパニックに陥ることを回避することができる。
【0016】
更に、デフォルト開度を保っていることが安全性確保の要件であるから、デフォルト開度を保っていない場合、スロットル開度が検出できない場合、及び、運転者の意志が判定できないアクセル開度の検出できない場合に、仮に運転者がアクセルを踏み込み走行の意志を示しても、燃料カットをエンジン回転数で行うことにより、待避走行と安全性を確保できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明のスロットル弁制御装置の一実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態のスロットル弁制御装置を含むエンジン制御装置1の全体構成を示したものである。該エンジン制御装置1は、入力I/F(A/D変換器)9、主エンジン制御演算部(主エンジン制御手段)2、及びスロットル制御部(スロットル弁制御手段)3とを備え、前記入力I/F(A/D変換器)9には、アクセル部4からのアクセル踏み込み信号が入力されると共に、スロットル部7からもスロットル開度検出信号が入力されている。
【0018】
アクセル部6には、アクセルペタル24と二つのアクセルセンサ25,26が配置され、エンジンを運転する運転者の意志は、前記アクセルペダル24の踏み込み量で示され、該アクセルペダル24の踏み込み量は、踏み込み角度として、前記アクセルセンサ25,26により検出されて、前記エンジン制御装置の入力I/F(A/D変換器)9に入力される。該アクセルセンサは、安全性向上の為多重系を構成する必要があり、前記の如く二個備えた2重系となっている。前記入力I/F変換器9は、車速検出部22とエンジン回転数検出部23とから車速信号とエンジン回転数信号とを入力している。
【0019】
前記主エンジン制御演算部2は、入力I/F(A/D変換器)9からの信号に基づいて、エンジンの各種の制御を行うと共に、前記二つのアクセルセンサ25,26の故障診断も行う。また、スロットル制御部(スロットル弁制御手段)3は、スロットル制御演算部4とスロットル駆動回路部5とを備え、該スロットル制御演算部4は前記入力I/F(A/D変換器)9からの信号に基づいて、スロットル弁18の開度量を演算し、前記スロットル駆動回路部5は、スロットル弁18の回動するモータの駆動量を算出する。
【0020】
前記スロットル部7は、スロットル弁18と該スロットル弁18を回転駆動するためのモータ14,ギヤ15、及びデフォルト機構21と備えると共に、二つのスロットルセンサ16,17が配置されている。
前記主エンジン制御演算部2に入力されたアクセルセンサ25,26の検出信号は、該主エンジン制御演算部2で、アクセルセンサ25,26の異常の有無を診断し、異常であれば、アクセルセンサ25,26が故障であると判定する。正常であれば、アクセルセンサ25,26の信号を基に、アクセル開度を確定する。 該アクセル開度の確定に基づき、該アクセル開度からアイドルSW(スイッチ)の判定を行い、運転者がアクセルを踏み込んでいるかどうかを判断して、エンジンがアイドル状態か非アイドル状態かの判定を行う。アクセル開度に対しては、アクセル開度に対応する分のスロットル弁の開度目標値を記憶しておき、スロットル弁の目標開度(要求開度)を設定する。スロットル弁の目標開度は、スロットル制御部3に伝達される。
【0021】
前記スロットル制御部3のスロットル制御演算部4では、前記スロットル弁の目標開度量を演算し、モータ駆動回路部5の駆動信号でスロットル部7のモータ14を駆動し、ギヤ15を介してスロットル弁18を開閉する。この場合、スロットル弁の目標開度と実開度の偏差を基に、実開度と目標開度が一致するようにフィードバック(F/B)制御する。
【0022】
スロットルの実開度は、二つのスロットルセンサ16,17で検出され、該スロットルセンサ16,17もアクセルセンサ25,26と同様に、安全性確保の為に多重系を構成し、本実施形態では2重系となっている。検出されたスロットル開度信号は、スロットル弁制御装置3のスロットル制御演算部4に入力される。入力されたスロットルセンサ16,17の信号は、センサの異常の有無が診断され、異常であれば、スロットルセンサ16,17の故障を判定する。正常であれば、図1には示していないエンジン制御の燃料噴射制御あるい点火制御等のパラメータとして使用する。
【0023】
この一連の動作のなかで、エンジン制御演算部2は、目標開度指示と実スロットル開度の比較検証により、スロットル制御演算部4が正常に機能しているかどうかを常に監視し、かつスロットル制御演算部4も目標開度指示とアクセル開度を比較検証することにより、エンジン制御演算部2が正常に機能しているかどうかを常に監視することで、相互に監視する構成となっている。また、当然のことながら、モータ14、ギヤ15等の構成部品の診断も行い、異常が検出されれば条件により故障を確定する。
【0024】
図2は、アクセルセンサの診断とその制御を含むエンジン制御演算部2の制御ブロック図を示している。
図2において、アクセルセンサ25,26から出力されたアクセル6の踏み込み量の検出信号は、A/D変換手段9でA/D変換された後、アクセル第一診断手段31で、アクセルセンサ25,26の断線・短絡等の判定診断がなされる。該診断で異常と判断された場合には、異常時制御手段41に信号を出力し、診断で正常と判定された場合は、アクセルセンサ全閉学習手段32で全閉時のアクセル位置のセンサ出力値を読み込み、アクセルセンサ踏み込み量算出手段33で、現在の出力信号からアクセルの踏み込み量を算出する。
【0025】
次に、アクセルセンサ第二診断手段34では、二つのアクセルセンサ25,26の相互の出力信号比較等の相関診断等を実施して、前記二つのアクセルセンサ25,26のいずれか一方、あるいは両方が故障等しているか否かを診断する。故障等の異常が無い場合には、アクセル開度算出手段35で、前記アクセル踏み込み量に基づいてアクセルのペタル開度を算出する。
【0026】
アクセル踏み込み分開度算出手段38では、運転者の意志で踏み込まれたペタルのアクセルの踏み込み開度を算出し、アイドルスイッチ判定手段36では、アイドル状態か否かを判定し、アイドルスピードコントロール分開度算出手段39では、アイドル時のアクセルの開度を算出する。このアイドル時のアクセル開度には、エンジンから動力を得るエアコンや発電機の駆動、パワーステアリングのオイルポンプ等の出力分が含まれる。
【0027】
変化量算出手段37では、前回と今回との踏み込み量の差等から踏み込みの変化量を算出し、加速感補正分開度算出手段40では、前記変化量に応じてアクセル開度補正値を算出する。
要求スロットル開度設定手段41では、前記アクセル踏み込み分開度算出手段38、アイドルスピードコントロール分開度算出手段39、及び加速感補正分開度算出手段40で算出した各値を乗算して要求スロットル開度の値を設定し、該設定値を前記スロットル制御部3に出力する。
【0028】
前記エンジン制御演算部2の前記アクセル第一診断手段31とアクセルセンサ第二診断手段34とで、アクセル部6が異常と診断された場合は、異常時制御手段41で、種々構成部品の診断を行った結果、正常なスロットル弁の制御が不能とであると故障が確定した場合には、モータ電源リレー19を遮断してモータ駆動回路13の動作を停止すると共に、、ダイアグランプ20を点灯することで運転者に異常を伝達する。また、同様に故障が確定した場合には、燃料噴射・点火時期制御手段42に出力して、燃料噴射のカット(燃料量の減少)や点火時期の変更等を行う。
【0029】
図3は、スロットルセンサ16,17の診断とその制御を含むスロットル制御部3の制御ブロック図を示している。
図3において、スロットルセンサ16,17から出力されたスロットル弁18の開度の検出信号は、A/D変換手段9でA/D変換された後、スロットルセンサ第一診断手段51で、スロットルセンサ16,17の断線・短絡等の判定診断がなされる。異常と診断された場合には、異常時診断手段58に出力し、診断で正常と判断された場合には、実開度演算手段53に出力する。スロットルセンサの全閉学習手段52では、全閉時のスロットル弁18位置のセンサ出力値を読み込み記憶する。実開度演算手段53では、前記スロットルセンサ第一診断手段51でスロットルセンサ16,17が正常であると診断された場合には、前記全閉時の出力値と現在の検出信号とから前記スロットルセンサ16,17の各々のスロットルの実開度を演算する。
【0030】
次に、スロットル第二診断手段54では、二つのスロットルセンサ16,17の相互の出力信号比較等の相関診断等を実施し、前記二つのスロットルセンサ16,17のいずれか一方、あるいは両方が故障しているか否かを診断する。異常と診断された場合には、異常時診断手段58に出力し、診断で正常と判断された場合には、スロットル実開度算出手段55で二つのスロットルセンサ16,17の検出値に基づきスロットル弁18の実開度を算出する。該算出したスロットル弁18の実開度は、主エンジン制御部2に出力されると共に、リターンスプリング診断手段59及びアクチュエータ診断手段60に出力されて、リターンスプリングとアクチュエータの診断に利用される。
【0031】
PID制御手段56では、前記スロットルの実開度とエンジン制御演算部2で算出した要求開度との偏差をPID制御して補正値を演算する。モータDUTY演算手段57では、モータ駆動用のDUTY値を演算し、モータ駆動回路手段5を介してモータ14を駆動してスロットル弁18を回動する。前記モータ14自体は、監視回路手段61で監視し、モータ過電流診断手段62で、モータに過電流が流れているか否かを診断する。
【0032】
前記スロットル制御部3のスロットル第一診断手段51とスロットル第二診断手段54とで、スロットル部7が異常と診断された場合は、異常時制御手段58で、モータ駆動回路5に出力してモータ駆動を停止すると共に、該異常状態をエンジン制御演算部(主エンジン制御手段)2に出力する。
図4は、二つのアクセルセンサ25,26の特性図であって、アクセル24の作動角に対するアクセルセンサの出力電圧値を示しており、図5は、二つのスロットルセンサ16,16の特性図で、スロットルの作動角に対するスロットルセンサの出力電圧値を示している。
【0033】
図6は、モータ14の特性図であって、該モータ14のトルクに対する電流値と回転数との関係を示したものである。
ところで、本実施形態においては、前記のように、前記エンジン制御演算部2、あるいはスロットル制御部3で、異常状態を診断して、モータ駆動の停止を指令した場合には、保護機能が作動するようにしたものである。即ち、スロットル部7にデフォルト機構22を内蔵し(図1参照)、異常時、該デフォルト機構22がスロットル弁18を初期設定されたデフォルト開度に保持する。該デフォルト開度は、待避走行可能で、かつ車両のブレーキで、安全に停止可能な範囲のエンジン吸入空気量が確保されるように設定したものである。
【0034】
このように、自動車を運転している状態の異常時、スロットル弁の開閉が制御できず、デフォルト開度に保たれた状態において、一番に要求されることは、該自動車が、いかに安全に待避走行が出来、あるいは運転者がパニック状態に陥らないようなフェールセーフを構築することができるかにある。デフォルト開度では、前述したように待避走行可能な空気量が確保されている為、エンジンが無負荷の状態では、回転が吹けあがってしまう。それを防止する有功な手段は、エンジンに噴射する燃料のカットを行うことであり、その燃料カットの条件を最適に選択する必要がある。
【0035】
図7は、自動車を運転している状態の異常時に、スロットルセンサとアクセルセンサとの正常・異常の状態、スロットル開度の開度状況、及びアイドルスイッチの判定状況に基づいて、エンジンに噴射する燃料のカットをどのようにするかを示した図であって、前記各状態(状態1〜8)の各条件のおける燃料カットの状況を示したものである。
【0036】
ここで、スロットル弁18の制御を停止するような故障モードの中には、例えば、モータ14のコイル断線等もある。このようなモータ14のコイル断線の場合には、スロットル弁18の開閉はできないが、アクセルセンサ25,26も正常で、かつスロットルセンサ16,17も正常の場合がある。アクセルセンサ25,26が、正常の場合には、アクセル踏み込み量が検出可能で、つまり運転者の走行の意志を示すアイドル又は非アイドルの正常な判断が可能である。
【0037】
また、スロットルセンサ16,17が正常の場合には、デフォルト機構によるスロットルの実開度が検出可能であり、例えば、故障状態がモータ14のロックやギヤ15のロックにより、デフォルト開度以上の大きな開度で固着しているか否かの正確な判定が可能となる。
まず、図7の状態1においては、IDLE SW ON すなわち運転者は、アクセルペダルを踏み込んでおらず、アイドルを望んでいる状態にあり、かつスロットル実開度は、正規のデフォルト開度に保たれている場合を示す。この場合には、燃料カットの条件は、設定エンジン回転数FCNETC#で行い、必要以上のエンジン回転の吹けあがりを防止する。
【0038】
図7の状態2の場合には、IDLE SW OFF すなわち運転者は、アクセルを踏み込んでおり、走行の意志を示している。この場合は、故障した車両を、修理可能な場所への移動、もしくは更に安全な場所への待避走行を要求している場合であり、可能な限り走行可能とすべきである。待避走行中には、上り坂もあり、この場合には、車速は低いがエンジン回転数は高い状況が起きてくる。このような場合には、低く設定したエンジン回転数で燃料カットを実施すると待避走行の続行が不可能となってしまう。したがって、状態2の場合には、設定車速VSPETC#を燃料カットの条件として選択する。もちろん、状態2の場合において運転者がアクセルから足を離せば状態1へ移行し、燃料カットの条件は、設定車速VSPETC#から設定エンジン回転数FCNETC#へと変化する。
【0039】
状態3の場合は、スロットルセンサもアクセルセンサも正常であるが、ギヤ15等の固着により正規なデフォルト開度が保たれていないことを示し、この場合にはアイドル、非アイドルの要求に関わらず、設定エンジン回転数FCNETC#を燃料カットの条件とする。
状態4と状態7は、スロットルセンサの故障が原因、もしくは重複した故障の場合であり、デフォルト開度が保たれているか否かの判定が不可能であり、この場合は、設定エンジン回転数FCNETC#を、燃料カットの条件として選択する。
【0040】
状態5は、アクセルセンサの故障が原因、もしくは重複した故障の場合であり、スロットルセンサが、正常であれば、デフォルト開度が保たれているか否かの判定は可能となる。状態5のように、デフォルト開度に保たれている場合には、設定エンジン回転数FCNETC#または設定車速VSPETC#のどちらかが成立した状態を、燃料カットの条件として選択する。
状態6は、デフォルト開度に保たれていない場合であり、この場合には、設定エンジン回転数FCNETC#を、燃料カットの条件として選択する。
【0041】
このように、故障状態別に、燃料カットの条件を選択することで、待避走行も含めたより安全なフェールセーフを構築することが可能である。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている本発明の精神を逸脱することなく、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、前記実施形態においては、設定エンジン回転数FCNETC#および設定車速VSPETC#は、同一定数としたが、各状態毎に違う値を設定することも当然可能であり、また判断条件にギヤポジション等を追加することも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明に係るスロットル弁制御装置は、装置を構成する部品のいずれかが故障して、スロットル弁制御の機能を喪失した状態においても、故障の状態に応じて燃料カットの条件を選択できる為、待避走行を含めたより安全なフェールセーフが構築可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のスロットル弁制御装置の全体構成図。
【図2】図1のスロットル弁制御装置のエンジン制御部の制御ブロック図。
【図3】図1のスロットル弁制御装置のスロットル制御部の制御ブロック図。
【図4】図1のスロットル弁制御装置のアクセルの作動角に対するアクセルセンサの出力電圧値を示す特性図。
【図5】図1のスロットル弁制御装置のスロットルの作動角に対するスロットルセンサの出力電圧値を示す特性図。
【図6】図1のスロットル弁制御装置のモータのトルクに対する電流値と回転数との関係を示す特性図。
【図7】図1のスロットル弁制御装置のアクセルセンサとスロットルセンサを含むスロットル部の各種異常状態における燃料カットの選択内容を示す図。
【符号の説明】
1 エンジン制御装置
2 主エンジン制御手段
3 スロットル弁制御手段
4 スロットル弁演算部
5 スロットル駆動回路
6 アクセル部
7 スロットル部
14 モータ
15 ギヤ
16 スロットルセンサ
17 スロットルセンサ
18 スロットル弁
21 デフォルト機構
24 アクセルペタル
25 アクセルセンサ
26 アクセルセンサ
31 アクセルセンサ第一診断手段
34 アクセルセンサ第二診断手段
41 異常時制御手段
51 スロットルセンサ第一診断手段
54 スロットルセンサ第二診断手段

Claims (10)

  1. アクセルペタルと、モータによって開閉駆動されるスロットル弁と、前記モータで駆動されない時にスロットル弁を初期設定開度に保持するデフォルト機構と、前記アクセルペタルの開度を検出するアクセルセンサと、前記スロットル弁の開度を検出するスロットルセンサとを有するエンジンのスロットル弁制御装置において、
    該制御装置は、前記アクセルセンサを診断する手段と、前記スロットルセンサを診断する手段と、異常時に前記モータ駆動の停止と燃料噴射の制限とを制御する異常時制御手段とを備え、
    該異常時制御手段は、異常時、前記アクセルセンサと前記スロットルセンサとの故障状態の組み合わせによって、燃料噴射の燃料カット条件を設定することを特徴とするスロットル弁制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記アクセルセンサの出力に基づきアイドル状態を判定する手段を備え、前記異常時制御手段は、前記アイドル状態判定手段の判定に基づいて、前記燃料噴射の燃料カット条件を設定することを特徴とする請求項1に記載のスロットル弁制御装置。
  3. 前記異常時制御手段は、スロットル弁が初期設定開度にあるか否かに基づいて、前記燃料噴射の燃料カット条件を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットル弁制御装置。
  4. 前記異常時制御手段は、前記スロットルセンサと前記アクセルセンサが共に正常な場合には、該スロットルセンサにより検出したスロットル開度から前記デフォルト機構の正常動作による初期設定開度を判定し、前記アクセルセンサによるアクセル開度からアクセルが踏み込まれていないアイドル状態を判定した場合には、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定し、非アイドル状態を判定した場合には、燃料カットの条件を車速に基づき設定することを特徴とする請求項1乃至3にいずれか一項に記載のスロットル弁制御装置。
  5. 前記異常時制御手段は、前記スロットルセンサと前記アクセル開度センサがともに正常の場合において、該スロットルセンサにより検出したスロットル開度から前記デフォルト機構が正常動作による初期設定開度にないことを判定した場合には、前記アクセルセンサによるアクセル開度の判定が、アイドルまたは非アイドルとは無関係に、かつ車速にも無関係に、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定することを特徴とする請求項1記載のスロットル弁制御装置。
  6. 前記異常時制御手段は、前記スロットルセンサが故障の場合には、前記アクセルセンサが正常あるいは故障に関わらず、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定することを特徴とする請求項1乃至3にいずれか一項に記載のスロットル弁制御装置。
  7. 前記異常時制御手段は、前記スロットル開度センサが正常で、前記アクセルセンサが故障と判定した場合には、前記スロットル開度センサにより検出したスロットル開度で、前記デフォルト機構の正常動作による初期設定開度を検出した場合には、燃料カットの条件を設定エンジン回転数または設定車速のどちらかが成立した場合とし、前記スロットルセンサにより検出したスロットル開度が該デフォルト機構の正常動作による初期設定開度にないことを判定した場合には、車速とは無関係に、燃料カットの条件をエンジン回転数に基づき設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスロットル弁制御装置。
  8. 前記アクセルセンサが複数個配置され、前記スロットルセンサが複数個配置されていることを特徴とする請求項に1乃至7のいずれか一項に記載のスロットル弁制御装置。
  9. 前記スロットルセンサが複数個配置され、前記スロットルセンサの一つのみが故障している場合で、かつ前記アクセルセンサが正常の場合には、前記スロットル弁の要求開度値を設定するに当たって要求スロットル設定手段で通常より小さい制限値を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスロットル弁制御装置。
  10. 前記アクセルセンサが複数個配置され、該アクセルセンサの一つのみが故障している場合で、かつ前記スロットルセンサが正常の場合には、前記スロットル弁の要求開度値を設定するに当たって要求スロットル設定手段に通常より小さい制限値を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスロットル弁制御装置。
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