JP3547619B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、2重系のアクセル開度センサを用いた内燃機関制御装置に関し、特にアクセル開度センサの一方または両方に単独検出不可能な故障が発生しても、フェール判定によりリンプホーム走行を可能にした内燃機関制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アクセル開度センサを2重系とし、両センサの出力値を比較して故障判定を行う装置はよく知られている。
図6はたとえば特公平6−94820号公報に記載された2重系アクセル開度センサを用いた従来の内燃機関制御装置を示す構成図である。
【0003】
図6において、3は内燃機関(エンジン)の吸気管6内に設けられたスロットルバルブ、4はスロットルバルブ3を駆動するモータ、5はスロットルバルブ3の開度Tを検出するスロットル開度センサ(TPS)である。
【0004】
モータ4は、スロットルバルブ3を駆動するスロットルアクチュエータとして機能し、スロットルバルブ3は、モータ4により回転駆動されて吸気管6を開閉し、エンジンに供給される空気量を調整する。
【0005】
20はアクセルペダル、21はアクセルペダル20の開度A1を検出する第1のアクセル開度センサ、22はアクセルペダル20の開度A2を検出する第2のアクセル開度センサ、23は第2のアクセル開度センサに並列接続されたアクセルペダルスイッチである。
アクセル開度センサ21および22の出力値(アクセル開度A1、A2)は、アクセルペダル20の踏み込み量に応じてリニアに変化する。
【0006】
71はアクセル開度A1およびスロットル開度Tが入力されるPID制御器、72はPID制御器71からの駆動信号Dをモータ4に印加する出力トランジスタであり、これらは第1のECUを構成している。
【0007】
80はアクセル開度A1、A2、スロットル開度Tおよび駆動信号Dが入力される論理回路であり、第2のECUを構成している。
論理回路80の出力信号は、出力トランジスタ72に印加される。
【0008】
81はアクセル開度A1とスロットル開度Tとの偏差ΔAを演算する減算器、82はアクセル開度偏差ΔAをフィルタ処理するフィルタ、83はフィルタ82の出力端に挿入された比較器、84は比較器83の出力により駆動される表示器である。
比較器83の出力は論理回路80にも入力される。
【0009】
図6に示した装置によれば、第1のアクセル開度A1とスロットル開度T(第2のアクセル開度A2に相当する)との差が所定値を超えたときに、比較器83から誤動作信号を生成されて、表示器84に表示させるものである。
【0010】
すなわち、第1のアクセル開度センサ21と第2のアクセル開度センサ22との出力値を比較して、アクセル開度偏差ΔAが所定値以上であれば故障と判断して、表示器84を表示させる。
【0011】
しかしながら、上記構成では、故障を表示器84により運転者に知らせるのみであり、たとえばアクセル開度センサ21または22が故障しているにもかかわらず、アクセル開度センサ21または22の出力値に応じてスロットル開度Tが制御されるおそれがある。
【0012】
この場合、アクセルペダル20を踏んでいないにもかかわらず、エンジン回転数が上昇したり、逆に、アクセルペダル20を踏み込んでいるのもかかわらず、エンジン回転数が上昇しないことになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関制御装置は以上のように構成されているので、アクセル開度センサ21または22の故障時にアクセル開度A1またはA2に応じてスロットル開度Tが制御されてしまい、運転者の要求するエンジントルクが得られないという問題点があった。
【0014】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、アクセル開度センサの一方または両方に単独検出不可能な故障が発生しても、フェール判定によりリンプホーム走行を可能にした内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る内燃機関制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関に供給される空気量を調整するスロットルバルブと、スロットルバルブを駆動するスロットルアクチュエータと、各種センサで検出した運転状態に応じて、内燃機関を制御する内燃機関制御手段とを備え、各種センサは、スロットルバルブの開閉位置を検出するスロットル開度センサと、アクセルペダルの操作位置を検出する第1および第2のアクセル開度センサとを含み、内燃機関制御手段は、第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方で検出されたアクセル開度に応じて、スロットルアクチュエータを制御するスロットル制御手段と、第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方の故障を検出するアクセル開度センサ故障検出手段とを含み、アクセル開度センサ故障検出手段は、第1および第2のアクセル開度センサのそれぞれ単独で検出不可能な故障の場合に、第1および第2のアクセル開度センサで検出された各アクセル開度の偏差が所定値以上の場合に故障と判定し、スロットル制御手段は、第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方の故障が検出されたときに、スロットルアクチュエータの制御を故障判定時の制御に移行させ、故障判定時の制御において、アクセル開度センサの各検出値の平均値と平均値の最小値との偏差に、スロットルバルブの全閉開度に相当する最小値を加算して、スロットルバルブの目標開度を演算するものである。
【0019】
また、この発明の請求項2に係る内燃機関制御装置は、請求項1において、スロットル制御手段は、故障判定時の制御において、アクセル開度センサの各検出値の平均値と平均値の最小値との偏差に1以下の定数を乗算し、偏差に定数を乗算した値に、スロットルバルブの全閉開度に相当する最小値を加算して、スロットルバルブの目標開度を演算するものである。
【0020】
また、この発明の請求項3に係る内燃機関制御装置は、請求項1または請求項2において、各種センサは、ブレーキが踏まれたときにブレーキ信号を出力するブレーキ検出手段を含み、スロットル制御手段は、故障判定時の制御において、ブレーキ信号が入力された場合には、第1および第2のアクセル開度センサの各検出値の平均値を最小値として記憶するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図であり、3〜6、20、A1、A2、DおよびTは前述(図6参照)と同様のものである。また、9および10は前述の第1のアクセル開度センサ21および第2のアクセル開度センサ22にそれぞれ対応している。
【0022】
1は内燃機関の本体となるエンジンであり、吸気管6の下流側に配設されている。
2は吸気管6の上流側に配設されて吸気量Qを検出するエアフローセンサ(AFS)である。
【0023】
7は内燃機関制御手段として機能する第1のECU、8はスロットル制御手段として機能する第2のECUであり、第1のECU7および第2のECU8は、通信線11および12を介して相互に情報を授受しており、互いに協動して機能するようになっている。
11は第1のECU7の出力情報を第2のECU8に送信する通信線、12は第2のECU8の出力情報を第1のECU8に送信する通信線である。
【0024】
第1のECU7は、各種センサからの情報に基づいてエンジン1を制御するとともに、アクセル開度A1、吸気量Q、スロットル開度Tおよび第2のECU8の出力情報を取り込み、通信線11を介して第1の出力情報を生成する。
第2のECU8は、アクセル開度A2、スロットル開度Tおよび第1のECU7の出力情報を取り込み、通信線12を介して第2の出力情報を生成する。
【0025】
エアフローセンサ2、スロットル開度センサ5、第1のアクセル開度センサ9および第2のアクセル開度センサ10は、図示されないクランク角センサなどとともに、エンジン1の運転状態を検出する各種センサを構成している。
【0026】
第1のECU7および第2のECU8は、各種センサからの情報に基づいてスロットルアクチュエータを構成するモータ4の制御量を決定し、エンジン1を制御する。
【0027】
第1のECU7は、アクセル開度センサ9および10の少なくとも一方の故障を検出するアクセル開度センサ故障検出手段を含み、第1および第2のアクセル開度センサ9および10のそれぞれ単独で検出不可能な故障の場合に、アクセル開度A1およびA2の偏差が所定値以上の場合に故障と判定する。
【0028】
第2のECU8は、アクセル開度A1およびA2の少なくとも一方に応じて、モータ4(スロットルアクチュエータ)を制御するとともに、アクセル開度センサ9および10の故障検出に応答して、モータ4の制御を故障判定時の制御に移行させる。
【0029】
第2のECU8は、アクセル開度A1およびA2の偏差に基づいてセンサ故障が検出された場合に、アクセル開度A1およびA2の平均値の最小値を記憶するとともに、平均値と平均値の最小値との偏差に基づいて、スロットルバルブ3の開度を制御する。
【0030】
以下、図1に示したこの発明の実施の形態1による通常の制御動作について説明する。
第1のECU7は、通信線12を介して得られる第2のECU8の出力情報と、第1のアクセル開度センサ21から得られるアクセル開度A1と、エンジン1の制御情報(各種センサ情報)とにより、スロットルバルブ3の目標開度を演算する。
【0031】
第1のECU7で演算された目標開度は、出力情報として、通信線11を介して第2のECU8に送信される。
第2のECU8は、目標開度およびスロットル開度Tに基づいてモータ4の駆動出力をフィードバック制御し、スロットルバルブ3の開度Tを調整する。
【0032】
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による第1のアクセル開度センサ9または第2のアクセル開度センサ10が故障した場合の判定処理動作について説明する。
まず、第2のアクセル開度センサ10から第2のECU8に入力されたアクセル開度A2は、第2のECU8の出力情報として、通信線12を介して第1のECU7に送信される。
【0033】
続いて、第1のECU7は、第1のアクセル開度センサ9から入力されるアクセル開度A1と、第2のECU8から送信されたアクセル開度A2とを参照し、正常時に出力し得る最大値および最小値と比較することにより、それぞれ故障か否かの判定を行う。
【0034】
これにより、たとえば、第1のアクセル開度センサ9または第2のアクセル開度センサ10の出力端子が、電源やグランドに短絡したり、または、断線した場合に、正常時には出力し得ないアクセル開度値が出力されるので、故障したアクセル開度センサを特定して正常なセンサに切り替えて制御することができる。
【0035】
しかしながら、上記処理動作のみによれば、たとえばアクセル開度A1およびA2の一方または両方が、正常時の出力範囲内(中間開度出力)を示す故障の場合には、故障したアクセル開度センサを特定することができない。
そこで、このような故障が発生した場合のフェールセーフ機能を確保するために、第1のECU7は、図2に示した処理を実行する。
【0036】
次に、図2を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1によるフェールセーフ動作について説明する。
まず、図2内のステップS1において、第1のアクセル開度センサ9および第2のアクセル開度センサ10からの各出力値A1およびA2の偏差の絶対値と、正常時の出力範囲内である中間開度出力に相当する所定値Kとを比較し、|A1−A2|≧Kを満たすか否かを判定する。
【0037】
ステップS1において、もし、|A1−A2|<K(すなわち、NO)と判定されれば、直ちに、図2の処理ルーチンを終了する。
一方、ステップS1において、|A1−A2|≧K(すなわち、YES)と判定されれば、正常時の出力範囲内である中間開度出力での故障と判断し、ステップS2において、各アクセル開度A1およびA2の平均値Aaveを以下の(1)式により求める。
【0038】
Aave=(A1+A2)/2 …(1)
【0039】
続いて、ステップS3において、アクセル開度平均値Aaveとアクセル開度最小値Aminとを比較し、Amin>Aaveを満たすか否かを判定する。
【0040】
もし、Amin>Aave(すなわち、YES)と判定されれば、ステップS4において、アクセル開度平均値Aaveをアクセル開度最小値Amin(平均値の最小値)として更新登録し、ステップS5に進む。
【0041】
一方、ステップS3において、Amin≦Aave(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS4を実行せずにステップS5に進む。
ステップS5においては、アクセル開度平均値Aaveとアクセル開度最小値Aminとの偏差と、スロットル開度Tの最小値Tminとに基づいて、以下の(2)式により目標開度Toを演算し、図2の処理ルーチンを終了する。
【0042】
To=Tmin+(Aave−Amin) …(2)
【0043】
これにより、スロットルバルブ3の開度Tが目標開度Toと一致するように、モータ4に対する駆動信号Dが生成されるので、運転者の意志によるアクセルペダル20の踏み込み量に応じて、エンジン1の適性な出力制御が可能となる。
【0044】
なお、アクセル開度最小値Aminは、イグニションスイッチをオン操作した直後において、アクセル開度センサ9および10の出力し得る最大値が初期設定されており、最初は必ず更新されるようになっている。
【0045】
このように、第1のECU7は、2重系のアクセル開度センサ9および10に対してフェールセーフ機能を実行し、各アクセル開度A1およびA2を比較して故障判定を行う。
【0046】
これにより、アクセル開度センサ9および10の一方または両方がそれぞれ単独で検出不可能な故障が発生しても、フェール判定に基づき、リンプホーム走行による安全な退避走行を行うことができる。
【0047】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、(2)式のように、アクセル開度平均値Aaveとアクセル開度最小値Aminとの偏差に基づいて目標開度Toを演算したが、アクセル開度平均値Aaveとアクセル開度最小値Aminとの偏差に1以下の定数を乗算した値に基づいて目標開度Toを演算してもよい。
【0048】
たとえば、上記実施の形態1では、自動車の走行性が或る程度確保されるので、運転者が故障したまま走行を続ける場合があるが、アクセル開度偏差に定数を乗算した値を用いれば、運転者に故障発生状を確実に知らせるとともに、アクセル開度センサの修理を促すために走行性を低下させることができる。
【0049】
図3はアクセル開度偏差に定数を乗算した値を用いたこの発明の実施の形態2による処理ルーチンを示すフローチャートである。
この発明の実施の形態2の構成は、図1に示した通りであり、第1および第2のECU7および8の動作プログラムの一部が異なるのみである。
【0050】
図3において、ステップS1〜S4は、前述(図2参照)と同様のステップである。
この場合、ステップS1〜S4に続くステップS15において、アクセル開度平均値Aaveとアクセル開度最小値Aminとの偏差と、スロットル開度Tの最小値Tminと、1以下の定数Kとに基づいて、以下の(3)式により目標開度Toを演算し、図3の処理ルーチンを終了する。
【0051】
To=Tmin+K2・(Aave−Amin) …(3)
【0052】
すなわち、ステップS15において、アクセル開度平均値Aaveとアクセル開度最小値Aminとの偏差に任意の定数K2(0<K2<1)を乗算して、目標開度Toを算出する。
【0053】
これにより、アクセル踏み込み量に対するスロットルバルブ3の目標開度Toを低減させて自動車の走行性を低下させ、運転者に故障したことを確実に知らせることができる。
【0054】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、センサ故障検出時において運転者によるブレーキ操作を考慮しなかったが、ブレーキ操作時のブレーキ信号に応答してアクセル開度最小値Aminを更新登録してもよい。
【0055】
たとえば、上記実施の形態2では、アクセル開度平均値Aaveによりアクセル開度最小値Aminを学習するのみなので、ノイズなどの影響によって実際の最小値よりも小さい値を誤学習した場合には、増大側への復帰学習ができず、エンジン1に吹き上がりが発生するおそれがあるが、ブレーキ信号に応答してアクセル開度最小値Aminを更新登録することにより、誤学習発生時においても、増大側への復帰学習が可能となる。
【0056】
図4はセンサ故障検出時にブレーキ信号に応答してアクセル開度最小値Aminを更新したこの発明の実施の形態3を示す構成図であり、図5はこの発明の実施の形態3による処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0057】
図4において、各種センサとしてブレーキスイッチ13が追加された点のみが前述(図1参照)と異なり、ブレーキスイッチ13は、運転者のブレーキ操作時に、ブレーキ信号Bを生成して第2のECU8に入力する。
【0058】
ここでは、ブレーキ信号Bは、第2のECU8に入力された後、通信線12を介して第1のECU7に伝送されているが、第1のECU7に直接入力されて、目標開度Toの演算に用いられてもよい。
【0059】
また、図5において、ステップS1〜S5は、前述(図2参照)と同様のステップであり、ステップS21およびS22を挿入した点のみが図2と異なる。
ステップS22は、ステップS4に対応したステップである。
【0060】
この場合、スロットル制御手段として機能する第2のECU8は、各アクセル開度A1およびA2の偏差に基づいてセンサ故障が検出されたときに、ステップS4において、アクセル開度最小値Aminをアクセル開度平均値Aaveに更新した後、ステップS21において、ブレーキスイッチ13からのブレーキ信号Bの有無に基づいて、ブレーキが踏まれたか否かを判定する。
【0061】
もし、ブレーキスイッチ13のオンによりブレーキ信号Bが入力された(すなわち、YES)と判定されれば、ステップS22において、ブレーキが踏まれたときのアクセル開度平均値Aaveを、アクセル開度最小値Aminとして更新登録し、ステップS5に進む。
【0062】
一方、ステップS21において、ブレーキスイッチ13がオフ状態でブレーキ信号Bが入力されていない(すなわち、NO)と判定されれば、直ちにステップS5に進み、図5の処理ルーチンを終了する。
【0063】
たとえば、ステップS21において、ブレーキ信号Bのオンによりブレーキが踏まれていると判定されれば、一般的に運転者がアクセルペダル20から足を離した状態であり、アクセル開度A1およびA2が全閉状態を示すので、アクセル開度平均値Aaveをアクセル開度最小値Aminとすることができる。
【0064】
すなわち、第1のECU7は、アクセル開度センサ9または10の故障判定時に、アクセルペダル20およびスロットルバルブ3の全閉位置に相当するアクセル開度最小値Aminを再度学習し、全閉位置からの開度偏差に基づく目標開度Toにより、スロットル開度Tの制御を行う。
【0065】
これにより、運転者がアクセルペダルから足を離している状態での適正なアクセル開度最小値Aminを学習することができ、ノイズなどで、実際の最小値よりも小さい値に誤学習した場合でも修正することができる。
【0066】
なお、上記実施の形態3では、ステップS4を実行した後に、ブレーキ信号Bに応答してステップS22を実行し、アクセル開度最小値Aminを再度更新登録(学習)したが、アクセル開度最小値Aminの学習処理を、ブレーキオン時の処理(ステップS22)のみとしてもよい。
【0067】
この場合、アクセル開度最小値Aminが学習されるまでは、アクセル開度平均値Aaveに基づいて目標開度Toを演算し、目標開度Toが所定値以上に設定されならないように制限する。
これにより、ノイズなどによる誤学習を防止するとともに、エンジン1の吹き上がりを防止して、自動車の走行性を確保することができる。
【0068】
また、図5内のステップS5を、前述の実施の形態2(図3参照)のステップS15と同様に、定数K2を乗算して走行性を低下させてもよく、この場合も、前述と同等の作用効果を奏することはいうまでもない。
【0069】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の請求項1によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関に供給される空気量を調整するスロットルバルブと、スロットルバルブを駆動するスロットルアクチュエータと、各種センサで検出した運転状態に応じて、内燃機関を制御する内燃機関制御手段とを備え、各種センサは、スロットルバルブの開閉位置を検出するスロットル開度センサと、アクセルペダルの操作位置を検出する第1および第2のアクセル開度センサとを含み、内燃機関制御手段は、第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方で検出されたアクセル開度に応じて、スロットルアクチュエータを制御するスロットル制御手段と、第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方の故障を検出するアクセル開度センサ故障検出手段とを含み、アクセル開度センサ故障検出手段は、第1および第2のアクセル開度センサのそれぞれ単独で検出不可能な故障の場合に、第1および第2のアクセル開度センサで検出された各アクセル開度の偏差が所定値以上の場合に故障と判定し、スロットル制御手段は、第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方の故障が検出されたときに、スロットルアクチュエータの制御を故障判定時の制御に移行させ、故障判定時の制御において、アクセル開度センサの各検出値の平均値と平均値の最小値との偏差に、スロットルバルブの全閉開度に相当する最小値を加算して、スロットルバルブの目標開度を演算するようにしたので、アクセル開度センサの一方または両方に単独検出不可能な故障が発生しても、フェール判定によりリンプホーム走行を可能にした内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0073】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、スロットル制御手段は、故障判定時の制御において、アクセル開度センサの各検出値の平均値と平均値の最小値との偏差に1以下の定数を乗算し、偏差に定数を乗算した値に、スロットルバルブの全閉開度に相当する最小値を加算して、スロットルバルブの目標開度を演算するようにしたので、アクセル開度センサの一方または両方に単独検出不可能な故障が発生しても、フェール判定によりリンプホーム走行を可能にした内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0074】
また、この発明の請求項3によれば、請求項1または請求項2において、各種センサは、ブレーキが踏まれたときにブレーキ信号を出力するブレーキ検出手段を含み、スロットル制御手段は、故障判定時の制御において、ブレーキ信号が入力された場合には、第1および第2のアクセル開度センサの各検出値の平均値を最小値として記憶するようにしたので、最小値の誤学習を防止して制御信頼性を向上させるとともに、アクセル開度センサの一方または両方に単独検出不可能な故障が発生しても、フェール判定によりリンプホーム走行を可能にした内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2の動作を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態3を示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態3の動作を示すフローチャートである。
【図6】従来の内燃機関制御装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン、2 エアフローセンサ(AFS)、3 スロットルバルブ、4モータ(スロットルアクチュエータ)、5 スロットル開度センサ(TPS)、6 吸気管、7 第1のECU、8 第2のECU、9 第1のアクセル開度センサ(APS)、10 第2のアクセル開度センサ(APS)、13 ブレーキスイッチ、A1、A2 アクセル開度、Aave アクセル開度平均値、
Amin アクセル開度最小値、B ブレーキ信号、D 駆動信号、K 所定値、K2 定数、Q 吸気量、T スロットル開度、Tmin スロットル開度最小値、S1 アクセル開度偏差から故障を判定するステップ、S2 アクセル開度平均値を演算するステップ、S4、S22 アクセル開度最小値を更新登録するステップ、S5、S15 スロットルバルブの目標開度を演算するステップ、S21 ブレーキスイッチのオンを判定するステップ。
Claims (3)
- 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
前記内燃機関に供給される空気量を調整するスロットルバルブと、
前記スロットルバルブを駆動するスロットルアクチュエータと、
前記各種センサで検出した運転状態に応じて、前記内燃機関を制御する内燃機関制御手段とを備え、
前記各種センサは、
前記スロットルバルブの開閉位置を検出するスロットル開度センサと、
アクセルペダルの操作位置を検出する第1および第2のアクセル開度センサとを含み、
前記内燃機関制御手段は、
前記第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方で検出されたアクセル開度に応じて、前記スロットルアクチュエータを制御するスロットル制御手段と、
前記第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方の故障を検出するアクセル開度センサ故障検出手段とを含み、
前記アクセル開度センサ故障検出手段は、前記第1および第2のアクセル開度センサのそれぞれ単独で検出不可能な故障の場合に、前記第1および第2のアクセル開度センサで検出された各アクセル開度の偏差が所定値以上の場合に故障と判定し、
前記スロットル制御手段は、
前記第1および第2のアクセル開度センサの少なくとも一方の故障が検出されたときに、前記スロットルアクチュエータの制御を故障判定時の制御に移行させ、
前記故障判定時の制御において、前記アクセル開度センサの各検出値の平均値と前記平均値の最小値との偏差に、前記スロットルバルブの全閉開度に相当する最小値を加算して、前記スロットルバルブの目標開度を演算することを特徴とする内燃機関制御装置。 - 前記スロットル制御手段は、
前記故障判定時の制御において、前記アクセル開度センサの各検出値の平均値と前記平均値の最小値との偏差に1以下の定数を乗算し、前記偏差に前記定数を乗算した値に、前記スロットルバルブの全閉開度に相当する最小値を加算して、前記スロットルバルブの目標開度を演算することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。 - 前記各種センサは、ブレーキが踏まれたときにブレーキ信号を出力するブレーキ検出手段を含み、
前記スロットル制御手段は、前記故障判定時の制御において、前記ブレーキ信号が入力された場合には、前記第1および第2のアクセル開度センサの各検出値の平均値を最小値として記憶することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関制御装置。
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