JP2011032903A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のECU(電子制御装置)をネットワークで接続した制御システムにおいて、低コスト化の要求を満たしながら、制御システムの安全性を確保できるようにする。
【解決手段】ネットワークで接続した複数のECU11〜13のうちの1つのECU13に、マイコン(マイクロコンピュータ)16の故障診断を行う監視IC17を設け、このマイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16によって車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行する。これにより、車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するマイコン16の故障診断を監視IC17によって行うことができ、車両全体としてマイコン故障に対する制御システムの安全性を確保する。しかも、ネットワークで接続した複数のECU11〜13のうちの1つのECU13に監視IC17を設けることで低コスト化できる。
【選択図】図1
【解決手段】ネットワークで接続した複数のECU11〜13のうちの1つのECU13に、マイコン(マイクロコンピュータ)16の故障診断を行う監視IC17を設け、このマイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16によって車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行する。これにより、車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するマイコン16の故障診断を監視IC17によって行うことができ、車両全体としてマイコン故障に対する制御システムの安全性を確保する。しかも、ネットワークで接続した複数のECU11〜13のうちの1つのECU13に監視IC17を設けることで低コスト化できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の電子制御装置をネットワークで接続して各電子制御装置に搭載されたマイクロコンピュータによって車両の各種の制御を実行する車両の制御装置に関する発明である。
近年の電子制御化された車両においては、マイクロコンピュータを搭載した制御システムの安全性を確保するために、例えば、特許文献1(特許第3957749号公報)に記載されているように、1つのマイクロコンピュータに、出力制御のための演算を行う制御機能と、この制御機能をモニタリングするモニタリング機能を設けると共に、このモニタリング機能の動作状態を監視する監視機能を設け、この監視機能によってモニタリング機能の動作異常の有無を判定してマイクロコンピュータの故障診断を行うようにしたものがある。
ところで、本発明者は、複数のECU(電子制御装置)をネットワークで接続して各ECUに搭載されたマイコン(マイクロコンピュータ)によって車両の各種の制御(例えば、エンジン制御、電動パワステ制御等)を実行する制御システムを研究している。このように複数のECUをネットワークで接続した制御システムにおいても、安全性を確保するために、上記特許文献1の技術を利用して、ネットワークで接続した複数のECUに、それぞれ監視機能を設けたマイコンを搭載して、各ECU毎にマイコンの故障診断を行うことが考えられる。しかし、この場合、ネットワークで接続した複数のECUの全てに、それぞれ監視機能付きの高価なマイコンを搭載する必要があるため、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができないという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数のECUをネットワークで接続した制御システムにおいて、低コスト化の要求を満たしながら、制御システムの安全性を確保することができる車両の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、複数の電子制御装置(以下「ECU」と表記する)をネットワークで接続して各ECUに搭載されたマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)によって車両の各種の制御を実行する車両の制御装置において、複数のECUのうちの1つのECUに、該ECUに搭載されたマイコンの故障診断を行うマイコン故障診断手段を備え、このマイコン故障診断手段を備えたECU(以下「マイコン監視機能付きECU」という)に搭載されたマイコンによって各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するようにしたものである。
この構成では、ネットワークで接続された複数のECUのうちの1つのECUにマイコン故障診断手段を備え、このマイコン故障診断手段を備えたECU(マイコン監視機能付きECU)に搭載されたマイコンによって車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するようにしたので、車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するマイコンの故障診断をマイコン故障診断手段によって行うことができ、車両全体としてマイコン故障に対する制御システムの安全性を確保することができる。しかも、ネットワークで接続された複数のECUのうちの1つのECUにマイコン故障診断手段を設けるだけで済み、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができる。
この場合、請求項2のように、マイコン故障診断手段は、マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンで行う演算のうちの特定の演算を監視することで安全性が低下する事象(安全性の観点から引き起こしたくない事象)を引き起こす可能性のある故障に限定して故障診断を行うようにすると良い。このようにすれば、マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンで行う全ての演算を監視する場合に比べて、マイコン故障診断手段の演算負荷を軽減することができて、マイコン故障診断手段の演算能力を高める必要がなく、更に低コスト化することができる。
また、請求項3のように、マイコン故障診断手段は、1つのICで構成され、マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンの故障有りと判定したときに、該マイコン監視機能付きECUのフェイルセーフ機能を作動させると共に、ネットワークで接続された他のECU(つまりマイコン監視機能付きECU以外のECU)に故障情報を通知して他のECUのフェイルセーフ機能を作動させるようにしても良い。このようにすれば、マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンの故障有りと判定したときに、マイコン監視機能付きECUのフェイルセーフ機能を作動させて、該マイコン監視機能付きECUに接続されたアクチュエータをフェイルセーフ動作させることができると共に、他のECUのフェイルセーフ機能も作動させて、他のECUに接続されたアクチュエータをフェイルセーフ動作させることができ、マイコン故障に対するフェイルセーフを確実に行うことができる。
この場合、請求項4のように、マイコン故障診断手段は、マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンの故障有りと判定したときに、該マイコン監視機能付きECUとネットワークとの通信を遮断することでネットワークで接続された他のECUに故障情報を通知するようにしても良い。このようにすれば、マイコン監視機能付きECUとネットワークとの通信を遮断するという安価で確実な方法で、他のECUに故障情報を通知することができる。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいて車両の制御システムの概略構成を説明する。
車両の制御を行うための複数の電子制御装置(以下「ECU」と表記する)11〜13が車載ネットワーク(例えば、CAN、LIN、Flex Ray等)で相互に通信可能に接続され、各ECU11〜13に搭載されたマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)14〜16によって車両の各種の制御を実行するようになっている。
まず、図1に基づいて車両の制御システムの概略構成を説明する。
車両の制御を行うための複数の電子制御装置(以下「ECU」と表記する)11〜13が車載ネットワーク(例えば、CAN、LIN、Flex Ray等)で相互に通信可能に接続され、各ECU11〜13に搭載されたマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)14〜16によって車両の各種の制御を実行するようになっている。
本実施例では、エンジンECU11と電動パワステECU12とマイコン監視機能付きECU13が車載ネットワークで接続され、各ECU11〜13に搭載されたマイコン14〜16によって、内燃機関であるエンジン(図示せず)を制御するエンジン制御と、電動パワーステアリング(図示せず)を制御する電動パワステ制御を分担して実行する。
エンジンECU11に搭載されたマイコン14は、「エンジン制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が不要な制御」を実行し、電動パワステECU12に搭載されたマイコン15は、「電動パワステ制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が不要な制御」を実行する。一方、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16は、「エンジン制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」と「電動パワステ制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」を実行する。更に、マイコン監視機能付きECU13には、該ECU13に搭載されたマイコン16の故障診断を行う1つの監視IC17(マイコン故障診断手段)が設けられている。
アクセル開度(アクセルペダルの操作量)を検出するアクセルセンサ18の出力信号と、スロットル開度(スロットルバルブの開度)を検出するスロットルセンサ19の出力信号は、エンジンECU11のマイコン14に入力され、このエンジンECU11のマイコン14から点火装置20、燃料噴射弁21、スロットルモータ22等のアクチュエータに制御信号が出力される。尚、例えば、イグニッションスイッチのオフ中(エンジン停止中)に故障診断装置等から出力されるスロットルモータ22用の制御信号は、信号選択部42を介してスロットルモータ22に出力される。
電動パワーステアリングのアシストモータ26の角速度を検出するモータ角速度センサ23の出力信号と、アシストモータ26に流れる電流を検出するモータ電流センサ24の出力信号と、ステアリングの操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ25の出力信号は、電動パワステECU12のマイコン15に入力され、この電動パワステECU12のマイコン15からアシストモータ26等のアクチュエータに制御信号が出力される。
また、ブレーキブースタ内の負圧を検出するブレーキ負圧センサ27の出力信号は、マイコン監視機能付きECU13のマイコン16に入力され、車速を検出する車速センサ28の出力信号は、車載ネットワークを介して各ECU11〜13に入力される。
次に、図2に基づいて、エンジンECU11及びマイコン監視機能付きECU13が実行するエンジン制御及び故障診断について説明する。
エンジンECU11のマイコン14は、制御機能部29で、アクセルセンサ18の出力信号(アクセル開度)等に基づいて要求トルクを演算し、この要求トルクを実現するように目標スロットル開度、燃料噴射量、点火時期等を演算して、スロットルモータ22、燃料噴射弁21、点火装置20等のアクチュエータを制御する。この制御が「エンジン制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が不要な制御」に相当する。
エンジンECU11のマイコン14は、制御機能部29で、アクセルセンサ18の出力信号(アクセル開度)等に基づいて要求トルクを演算し、この要求トルクを実現するように目標スロットル開度、燃料噴射量、点火時期等を演算して、スロットルモータ22、燃料噴射弁21、点火装置20等のアクチュエータを制御する。この制御が「エンジン制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が不要な制御」に相当する。
一方、マイコン監視機能付きECU13のマイコン16は、機能モニタリング部30で、アクセルセンサ18の出力信号(アクセル開度)等に基づいて要求トルクを演算すると共に、スロットルセンサ19の出力信号(実スロットル開度)と、制御機能部29で演算した点火時期等に基づいて実トルクを演算した後、要求トルクと実トルクとを比較して、要求トルクに対して実トルクが過大になるエンジントルク増大異常の有無を判定する。この制御が「エンジン制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」に相当する。
更に、監視IC17は、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の機能モニタリング部30の動作状態を監視して機能モニタリング部30の動作異常の有無を判定することで、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障診断を行う。具体的には、監視IC17が機能モニタリング部30にテストデータを出力し、機能モニタリング部30がテストデータに対する演算結果を監視IC17に出力する。監視IC17は、テストデータに対する機能モニタリング部30の演算結果をチェックして、機能モニタリング部30の動作異常の有無を判定する。この際、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16で行う演算のうちの特定の演算(機能モニタリング部30で行う演算の全部又は一部)を監視することで、安全性が低下する事象(例えばエンジントルク増大異常)を引き起こす可能性のある故障に限定して故障診断を行う。
監視IC17がマイコン16の故障を診断する方法として、前記出題・回答方式のかわりに、後述する方法を用いても良い。マイコン16には、特定のテストデータとテストデータに対する演算結果の組み合わせが記憶されている。この組み合わせには、マイコン16が正常に作動していた場合に、少なくとも1回はマイコン16の演算結果と記憶されている演算結果が一致し、少なくとも1回はマイコン16の演算結果と記憶されている演算結果が不一致となる、テストデータとその演算結果が含まれている。マイコン16には、テストデータの演算結果と、記憶されている演算結果とを比較し、一致・不一致を判定する機能をもつ。監視IC17はテストデータとテストデータに対する演算結果の組み合わせに応じて、一致・不一致の判定が正しく行われていることを確認する機能を持つ。この二つの機能を用いて、マイコン16の動作異常の有無を判定する。
監視IC17は、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障有り(機能モニタリング部30の動作異常有り)と判定した場合には、マイコン監視機能付きECU13のフェイルセーフ機能を作動させて、フェイルセーフ動作させるべきアクチュエータがマイコン監視機能付きECU13に接続されている場合には、そのアクチュエータをフェイルセーフ動作させる。更に、マイコン監視機能付きECU13のフェイルセーフ機能によりマイコン監視機能付きECU13とネットワークとの通信を遮断することで、ネットワークで接続された他のECU(エンジンECU11と電動パワステECU12)に故障情報を通知して他のECUのフェイルセーフ機能を作動させて、フェイルセーフ動作させるべきアクチュエータが他のECUに接続されている場合には、そのアクチュエータをフェイルセーフ動作させる(例えば、スロットル開度を所定開度に維持するようにスロットルモータ22の通電をカットする)。
次に、図3に基づいて、電動パワステECU12及びマイコン監視機能付きECU13が実行する電動パワステ制御及び故障診断について説明する。
マイコン監視機能付きECU13のマイコン16は、アシストトルク制御部31で、電動パワーステアリングのアシストトルクを次のようにして制御する。まず、モータ角加速度演算部32で、モータ角速度センサ23の出力信号(アシストモータ26の角速度)に基づいてアシストモータ26の角加速度を演算し、アシストトルク決定部33で、車速センサ28の出力信号(車速)、操舵トルクセンサ25の出力信号(操舵トルク)、モータ角速度センサ23の出力信号(アシストモータ26の角速度)、モータ角加速度演算部31の出力信号(アシストモータ26の角加速度)、後述するアシストトルク補正量等に基づいてアシストトルクを演算する。この後、モータ電流決定部34で、アシストトルクに基づいて目標モータ電流を演算し、モータ電流比較部35で、目標モータ電流と実モータ電流(モータ電流センサ24の検出値)との偏差を演算した後、モータ駆動部36で、目標モータ電流と実モータ電流との偏差を小さくするようにアシストモータ26に流れる電流をフィードバック制御する。この制御が「電動パワステ制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」に相当する。
マイコン監視機能付きECU13のマイコン16は、アシストトルク制御部31で、電動パワーステアリングのアシストトルクを次のようにして制御する。まず、モータ角加速度演算部32で、モータ角速度センサ23の出力信号(アシストモータ26の角速度)に基づいてアシストモータ26の角加速度を演算し、アシストトルク決定部33で、車速センサ28の出力信号(車速)、操舵トルクセンサ25の出力信号(操舵トルク)、モータ角速度センサ23の出力信号(アシストモータ26の角速度)、モータ角加速度演算部31の出力信号(アシストモータ26の角加速度)、後述するアシストトルク補正量等に基づいてアシストトルクを演算する。この後、モータ電流決定部34で、アシストトルクに基づいて目標モータ電流を演算し、モータ電流比較部35で、目標モータ電流と実モータ電流(モータ電流センサ24の検出値)との偏差を演算した後、モータ駆動部36で、目標モータ電流と実モータ電流との偏差を小さくするようにアシストモータ26に流れる電流をフィードバック制御する。この制御が「電動パワステ制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」に相当する。
一方、電動パワステECU12のマイコン15は、アシストトルク補正部37で、電動パワーステアリングのアシストトルクを次のようにして補正する。まず、路面摩擦係数変換演算部38で、車速センサ28の出力信号(車速)に応じて路面摩擦係数変換演算値を演算し、路面反力トルクセンサ39で、車輪(タイヤ)が路面から受ける路面反力トルク)を検出した後、路面摩擦係数推定部40で、路面摩擦係数変換演算値と路面反力トルクに基づいて路面摩擦係数を推定する。この後、アシストトルク補正量演算部41で、路面摩擦係数に基づいてアシストトルク補正量を演算し、このアシストトルク補正量をアシストトルク決定部32に入力する。この制御が「電動パワステ制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が不要な制御」に相当する。
更に、監視IC17は、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16のアシストトルク制御部31の動作状態を監視してアシストトルク制御部31の動作異常の有無を判定することで、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障診断を行う。具体的には、監視IC17がアシストトルク制御部31にテストデータを出力し、アシストトルク制御部31がテストデータに対する演算結果を監視IC17に出力する。監視IC17は、テストデータに対するアシストトルク制御部31の演算結果をチェックして、アシストトルク制御部31の動作異常の有無を判定する。この際、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16で行う演算のうちの特定の演算(アシストトルク制御部31で行う演算の全部又は一部)を監視することで、安全性が低下する事象(例えばアシストトルク増大異常やアシストトルク不足異常)を引き起こす可能性のある故障に限定して故障診断を行う。
監視IC17がマイコン16の故障を診断する方法として、前記出題・回答方式のかわりに、後述する方法を用いても良い。マイコン16には、特定のテストデータとテストデータに対する演算結果の組み合わせが記憶されている。この組み合わせには、マイコン16が正常に作動していた場合に、少なくとも1回はマイコン16の演算結果と記憶されている演算結果が一致し、少なくとも1回はマイコン16の演算結果と記憶されている演算結果が不一致となる、テストデータとその演算結果が含まれている。マイコン16には、テストデータの演算結果と、記憶されている演算結果とを比較し、一致・不一致を判定する機能をもつ。監視IC17はテストデータとテストデータに対する演算結果の組み合わせに応じて、一致・不一致の判定が正しく行われていることを確認する機能を持つ。この二つの機能を用いて、マイコン16の動作異常の有無を判定する。
監視IC17は、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障有り(アシストトルク制御部31の動作異常有り)と判定した場合には、マイコン監視機能付きECU13のフェイルセーフ機能を作動させて、フェイルセーフ動作させるべきアクチュエータがマイコン監視機能付きECU13に接続されている場合には、そのアクチュエータをフェイルセーフ動作させる。更に、マイコン監視機能付きECU13のフェイルセーフ機能によりマイコン監視機能付きECU13とネットワークとの通信を遮断することで、ネットワークで接続された他のECU(エンジンECU11と電動パワステECU12)に故障情報を通知して他のECUのフェイルセーフ機能を作動させて、フェイルセーフ動作させるべきアクチュエータが他のECUに接続されている場合には、そのアクチュエータをフェイルセーフ動作させる(例えば、アシストトルクを所定トルクに維持するようにアシストモータ26を制御する)。
以上説明した本実施例では、ネットワークで接続された複数のECU11〜13のうちの1つのECU13に監視IC17を設け、この監視IC17を設けたマイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16によって車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するようにしたので、車両の各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するマイコン16の故障診断を監視IC17によって行うことができ、車両全体としてマイコン故障に対する制御システムの安全性を確保することができる。しかも、ネットワークで接続された複数のECU11〜13のうちの1つのECU13に監視IC17を設けるだけで済み、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができる。
更に、本実施例では、監視IC17によって、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16で行う演算のうちの特定の演算を監視することで安全性が低下する事象(例えば、エンジントルク増大異常、アシストトルク増大異常やアシストトルク不足異常等の安全性の観点から引き起こしたくない事象)を引き起こす可能性のある故障に限定して故障診断を行うようにしたので、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16で行う全ての演算を監視する場合に比べて、監視IC17の演算負荷を軽減することができて、監視IC17の演算能力を高める必要がなく、更に低コスト化することができる。
また、本実施例では、監視IC17によって、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障有りと判定したときに、マイコン監視機能付きECU13のフェイルセーフ機能を作動させて、フェイルセーフ動作させるべきアクチュエータがマイコン監視機能付きECU13に接続されている場合には、そのアクチュエータをフェイルセーフ動作させると共に、ネットワークで接続された他のECU(エンジンECU11と電動パワステECU12)に故障情報を通知して他のECUのフェイルセーフ機能を作動させて、フェイルセーフ動作させるべきアクチュエータが他のECUに接続されている場合には、そのアクチュエータをフェイルセーフ動作させるようにしたので、マイコン故障に対するフェイルセーフを確実に行うことができる。
更に、本実施例では、監視IC17によって、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障有りと判定したときに、マイコン監視機能付きECU13とネットワークとの通信を遮断することで、ネットワークで接続された他のECUに故障情報を通知するようにしたので、マイコン監視機能付きECU13とネットワークとの通信を遮断するという安価で確実な方法で、他のECUに故障情報を通知することができる。
尚、上記実施例では、マイコン監視機能付きECU13のマイコン16によって「エンジン制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」と「電動パワステ制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御」を実行する例を説明したが、これに限定されず、本発明は、マイコン監視機能付きECU13のマイコン16によって実行する「マイコン故障に対する安全機能が必要な制御」を適宜変更しても良い。
また、上記実施例では、3つのECU11〜13をネットワークで接続した例を説明したが、これに限定されず、2つのECUをネットワークで接続したシステムや4つ以上のECUをネットワークで接続したシステムに本発明を適用しても良い。
また、上記実施例では、マイコン監視機能付きECU13に搭載されたマイコン16の故障診断を行うマイコン故障診断手段を1つの監視ICで構成したが、マイコン故障診断手段を1つのマイクロコンピュータで構成しても良い。
その他、本発明は、各ECUで実行する制御やシステム構成(各ECUに接続するセンサやアクチュエータ等)を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
11…エンジンECU、12…電動パワステECU、13…マイコン監視機能付きECU、14〜16…マイコン、17…監視IC(マイコン故障診断手段)、18…アクセルセンサ、19…スロットルセンサ、20…点火装置、21…燃料噴射弁、22…スロットルモータ、23…モータ角速度センサ、24…モータ電流センサ、25…操舵トルクセンサ、26…アシストモータ、27…ブレーキ負圧センサ、28…車速センサ、29…制御機能部、30…機能モニタリング部、31…アシストトルク制御部、37…アシストトルク補正部
Claims (4)
- 複数の電子制御装置(以下「ECU」と表記する)をネットワークで接続して各ECUに搭載されたマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)によって車両の各種の制御を実行する車両の制御装置において、
前記複数のECUのうちの1つのECUに、該ECUに搭載されたマイコンの故障診断を行うマイコン故障診断手段を備え、
前記マイコン故障診断手段を備えたECU(以下「マイコン監視機能付きECU」という)に搭載されたマイコンによって前記各種の制御のうちのマイコン故障に対する安全機能が必要な制御を実行するようにしたことを特徴とする車両の制御装置。 - 前記マイコン故障診断手段は、前記マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンで行う演算のうちの特定の演算を監視することで安全性が低下する事象を引き起こす可能性のある故障に限定して故障診断を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記マイコン故障診断手段は、1つのICで構成され、前記マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンの故障有りと判定したときに、該マイコン監視機能付きECUのフェイルセーフ機能を作動させると共に、前記ネットワークで接続された他のECUに故障情報を通知して他のECUのフェイルセーフ機能を作動させる手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
- 前記マイコン故障診断手段は、前記マイコン監視機能付きECUに搭載されたマイコンの故障有りと判定したときに、該マイコン監視機能付きECUと前記ネットワークとの通信を遮断することで前記ネットワークで接続された他のECUに故障情報を通知する手段を有することを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
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