JP3796767B2 - ブッシュ及び車両用サスペンションの取付構造 - Google Patents
ブッシュ及び車両用サスペンションの取付構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3796767B2 JP3796767B2 JP12841495A JP12841495A JP3796767B2 JP 3796767 B2 JP3796767 B2 JP 3796767B2 JP 12841495 A JP12841495 A JP 12841495A JP 12841495 A JP12841495 A JP 12841495A JP 3796767 B2 JP3796767 B2 JP 3796767B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- axle
- bush
- vehicle body
- spring constant
- elastic member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Springs (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用サスペンションなどに採用されるブッシュの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用サスペンションを構成するサスペンションアーム、リンク等のピボット部にはゴムブッシュが採用されており、同軸的に配設した円筒状の外筒と内筒の間へ接着あるいは圧入したゴムの歪みによってアーム、リンク等の軸方向及び回転方向への相対変位を許容するとともに、所定のバネ定数によってこれら変位に応じた反力を付与している。
【0003】
車両用サスペンションに用いられるゴムブッシュでは、車両の操縦性、安定性、乗心地などの面から様々なバネ特性、すなわち、剛性が要求され、例えば、リンク等の軸方向の力の向きに応じて剛性を変化させるものとして、実公昭63−1065号公報が知られている。
【0004】
これは、図18に示すように、円筒状の外筒91の内周に内筒92を同軸的に配設するとともに、外筒91と内筒92の間にはゴム等の弾性部材93が介装される。外筒91の所定の外周にはサスペンションのリンクやアーム等を構成する連結部材7が結合され、この連結部材7側の弾性部材93には外筒91の内周との間に所定の空隙95が形成される一方、内筒92を挟んで空隙95の反対側の弾性部材93には空隙94が形成され、連結部材7の軸方向の力の向きに応じてブッシュの剛性を切り換えるもので、連結部材7の引っ張り方向(図中B方向)の剛性が圧縮方向(図中A方向)より大きな値に設定するものである。
【0005】
このようなブッシュでは、連結部材7に加わる力の向きに応じて外筒91と内筒92が連結部材7の軸方向へ相対変位することで、空隙95及び空隙94が変形して剛性が切り替わるが、連結部材7に引っ張り方向の力が加わった場合、ブッシュの剛性は空隙を形成しない一般的なブッシュに比して低下するため、サスペンションを構成する連結部材7のうち横力を受ける部分に適用するとサスペンションの剛性が低下するという問題があり、横力を受けることが可能なブッシュとして実開昭63−4704号公報が知られている。
【0006】
これは図19に示すように、連結部材7と内筒92との間の弾性部材93に剛性を備えたインターリング90を設け、さらに、内筒92を挟んでインターリング90と対向する外筒91と弾性部材93との間に空隙95を画成したものであり、連結部材7の引っ張り方向(図中B方向)の剛性を確保しながら、圧縮方向(図中A方向)で剛性を低下させて、連結部材7の軸方向の力の向きに応じてブッシュの剛性を切り換えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のブッシュにおいては、インターリング90によって剛性を確保できる一方、連結部材7に引っ張り方向の力が加わった場合には、外筒91が図19のB方向へ相対変位して空隙95を潰して、インターリング90と対向する側の外筒91の内周が弾性部材93に当接する位置までは剛性の増大、すなわち、バネ定数の増大は行われず、連結部材7に力の加わらないブッシュの中立位置から軸方向の力の向きに応じて確実に剛性を切り換えることができないという問題があり、さらに、このようなブッシュを車両用サスペンションの横力を受ける連結部材に適用した場合には、横力の方向に応じて迅速にサスペンションの剛性を切り換えられず所望の特性を得にくいという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、連結部材の軸方向の力の向きに応じて確実に剛性を切り換えることが可能なブッシュ及び横力の向きに応じて迅速に剛性を切り換え可能な車両用サスペンションの取付構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、筒状部材で形成された外筒の内周に内筒を同心位置に配設するとともに、外筒と内筒の間に弾性部材を介装し、前記外筒の内周と弾性部材との間に空隙を画成したブッシュにおいて、前記空隙と内筒との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を介装する。
【0011】
また、第2の発明は、車輪を回転自在に支持するアクスルと、前記アクスルと車体の間で車幅方向に配設されて、基端を車体側と連結する一方、他端で前記アクスルと連結してこのアクスルを車体上下方向へ揺動自由に支持する連結部材と、この連結部材と車体及びアクスルの少なくとも一方の間に介装されて、外筒で連結部材と結合する一方、内筒で車体またはアクスルと結合するとともに、外筒と内筒との間に弾性部材を介装したブッシュと、前記アクスルを操舵するとともに、前記連結部材よりも車体後方に配設されたタイロッドとを備えた車両用サスペンシンの取付構造において、前記ブッシュは連結部材に圧縮方向の力が加わる場合にはバネ定数を増大する一方、連結部材に引っ張り方向の力が加わる場合にはバネ定数を低減する剛性切換手段を備え、前記剛性切換手段は、前記外筒と内筒を同心位置に配設するとともに、前記連結部材を取り付けた側の外筒の内周と弾性部材との間に画成した空隙と、前記空隙と内筒との間の弾性部材に介装した前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材とから構成される。
【0012】
また、第3の発明は、車輪を回転自在に支持するアクスルと、前記アクスルと車体の間で車幅方向に配設されて、基端を車体側と連結する一方、他端で前記アクスルと連結してこのアクスルを車体上下方向へ揺動自由に支持する第1の連結部材と、この第1連結部材と車体及びアクスルの少なくとも一方の間に介装されて、外筒で前記第1連結部材と結合する一方、内筒で車体またはアクスルと結合して、外筒と内筒との間に所定のバネ定数kを備える弾性部材を介装した第1のブッシュと、前記第1連結部材より車体後方かつ第1連結部材とほぼ平行に配設されて、基端を車体側と連結する一方、他端で前記アクスルと連結してこのアクスルを車体上下方向へ揺動自由に支持する第2の連結部材と、この第2連結部材と車体及びアクスルの少なくとも一方の間に介装されて、外筒で前記第2連結部材と結合する一方、内筒で車体またはアクスルと結合して、外筒と内筒との間に弾性部材を介装した第2のブッシュとを備えた車両用サスペンシンの取付構造において、
前記第2ブッシュは第2連結部材に圧縮方向の力が加わる場合には前記バネ定数kより大きい所定値にバネ定数を増大する一方、第2連結部材に引っ張り方向の力が加わる場合には前記バネ定数k以下のバネ定数へ低減する剛性切換手段を備え、前記剛性切換手段は、前記外筒と内筒を同心位置に配設するとともに、前記第2連結部材を取り付けた側の外筒の内周と弾性部材との間に画成した空隙と、前記空隙と内筒との間の弾性部材に介装した前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材とから構成される。
【0016】
【作用】
第1の発明は、内筒と空隙との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を設けたため、空隙を押し潰す方向へ外筒と内筒を相対変位させた場合のバネ定数は、弾性部材のバネ定数に円弧状断面の部材のバネ定数が加わって増大する一方、空隙を拡大する方向へ外筒と内筒を相対変位させた場合には、円弧状断面の部材側の弾性部材は外筒の内周から離れるため、ほぼ弾性部材のみのバネ定数に低下し、外筒と内筒の相対変位の方向に応じてブッシュの剛性を切り換えることができる。
【0017】
また、第2の発明は、アクスルは車幅方向に配設された連結部材で操舵方向に回動可能に支持されて、タイロッドの変位に応じて車輪を操舵し、車両の旋回中では車幅方向へサスペンションに加わる横力が、旋回外輪側の連結部材では圧縮方向へ、旋回内輪側の連結部材では引っ張り方向へそれぞれ軸方向に加わるため、旋回外輪側のブッシュはバネ定数を増大する一方、旋回内輪側のブッシュはバネ定数を低減するため、旋回外輪側では剛性を確保して横力に抗して車輪を支持する一方、旋回内輪ではバネ定数の低減に応じてタイロッドに連結されたアクスルは旋回中心側へ変位するため、旋回内輪のトーアウト量を増大させることができ、車両のフロントサスペンションに適用すれば旋回内輪側のコーナリングフォースを増大させて車体のジャッキダウン方向の力を減少させることができ、旋回内輪側の車体の浮き上がりを抑制することができる。そして、連結部材と結合した側の外筒内周との間に画成した空隙と内筒との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を設けたため、空隙を押し潰す方向へ連結部材を圧縮した場合のバネ定数は、弾性部材に加えて円弧状断面の部材のバネ定数が加わる一方、空隙を拡大する連結部材の引っ張り方向のバネ定数は円弧状断面の部材側の弾性部材が外筒の内周から離れるため、ほぼ弾性部材のみのバネ定数に低下して、連結部材に加わる軸方向の力の向きに応じてブッシュの剛性を切り換え、車両旋回中に発生する横力の方向に応じて迅速かつ確実にサスペンションの横方向の剛性を切り換えることができる。
【0018】
また、第3の発明は、平行に配設された第1連結部材と第2連結部材に支持されたアクスルは、第1ブッシュと第2ブッシュのバネ定数の差に応じて旋回中心側への変位量が異なるために操舵され、車両の旋回中にサスペンションに加わる横力は、旋回外輪側ではこれら連結部材へ圧縮方向の力として軸方向に加わって、第2ブッシュは第1ブッシュに比してバネ定数増大させるため、剛性を向上させながら旋回外輪のトーイン量を増大させてコーナリングフォースを増大する一方、旋回内輪側では横力が連結部材に引っ張り方向の力として軸方向へ加わり、第2ブッシュは第1ブッシュのバネ定数以下に設定されて、トーイン量を増大させてコーナリングフォースを低減する。車両のリアサスペンションに適用すれば、旋回外輪側の剛性を確保しながら旋回内輪側のコーナリングフォースを減少させて車体後部のジャッキダウン方向の力を低減して車体後部のロールモードを向上させることができる。そして、第2連結部材と結合した側の外筒内周との間に画成した空隙と内筒との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を設けたため、空隙を押し潰す方向へ連結部材を圧縮した場合のバネ定数は、弾性部材に加えて円弧状断面の部材のバネ定数が加わる一方、空隙を拡大する連結部材の引っ張り方向のバネ定数は円弧状断面の部材側の弾性部材が外筒の内周から離れるため、ほぼ弾性部材のみのバネ定数に低下して、第2連結部材に加わる軸方向の力の向きに応じてブッシュの剛性を切り換え、車両旋回中に発生する横力の方向に応じて迅速かつ確実にサスペンションの横方向の剛性を切り換えることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の参考例と実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は参考例を示し、ブッシュ10を構成する外筒1及び内筒2は共に円筒状部材で構成されて、外筒1の外周の所定の位置に図示しないサスペンションを構成する連結部材としてのロッド7を結合したものである。
【0023】
内筒2は外筒1の内周に配設されるとともに、内筒2の中心O2を外筒1の中心O1からロッド7へ所定の偏心量eだけ偏心した位置に配設される。なお、外筒1及び内筒2の中心O1、O2はロッド7の軸線上または軸方向の力の作用線上に配設される。
【0024】
そして、外筒1の内周と内筒2の外周との間にはゴム等で構成された弾性部材3が介装される。外筒1と内筒2は弾性部材3を介して相対変位可能に結合され、弾性部材3は外筒1と内筒2の相対変位に応じた反力を付与する。
【0025】
弾性部材3のロッド7に面した外周には所定の深さの凹部3aが所定の角度の円弧状断面に形成され、ロッド7を取り付けた外筒1の内周と凹部3aとの間には空隙5が画成される。なお、凹部3aはロッド7の圧縮方向の変位に応じて外筒1の内周と接離可能な微小な深さに設定される。
【0026】
ロッド7の軸線上における弾性部材3の直径方向の肉厚は偏心量eに応じて凹部3a側とその反対側ではそれぞれ異なり、凹部3aを形成した側の肉厚をR1とし、内筒2を挟んで対向する側の肉厚をR2とすると、偏心量eがロッド7側に設定されるため、R1<R2となる。
【0027】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0028】
内筒2をロッド7側に偏心させてロッド7の軸線上における弾性部材3の直径方向の肉厚R1、R2をR1<R2に設定することにより、均質な弾性部材3のバネ定数は肉厚に応じて変化するため、ロッド7の軸方向の力の向きに応じて剛性が変化するのである。
【0029】
いま、図5(A)、図6(A)に示すように、外筒1の内周に内筒2’を同心位置に配設した通常のブッシュ10A、10Bで、外筒1の内径を変化させて弾性部材3の肉厚を変化させた場合を考えると、図5に示すブッシュ10Aの弾性部材3の肉厚Raを、図6に示すブッシュ10Bの弾性部材3の肉厚Rbより小さい値に設定して、肉厚をRa<Rbの関係とする。なお、内筒2弾性部材’の外径はブッシュ10A、10B共に等しい値とする。
【0030】
図5、図6のブッシュ10A、10Bは共に弾性部材3は均質で所定のバネ定数kを備えており、このとき、肉厚Raの小さい図5のブッシュ10Aでは、内筒2’を固定してロッド7を軸方向に変位させた場合のバネ定数は2kとなるのに対し、肉厚Rbの大きい図6のブッシュ10Bのバネ定数はkとなって、肉厚の大きいRbのブッシュの剛性は肉厚の小さいRaのブッシュより低下するという関係がある。
【0031】
このブッシュの剛性=バネ定数をKtotalとすると、図7に示すように、弾性部材の肉厚が小さい場合には、剛性Ktotalは弾性部材の固有のバネ定数kとなるが、弾性部材の肉厚が大きい場合には、剛性Ktotalは直列バネを合成したものに等しくなるため、剛性Ktotal=k/2となる。
【0032】
したがって、図1において、ブッシュ10の内筒2を固定して外筒1に設けたロッド7を軸方向へ圧縮(図中A方向)又は引っ張る(図中B方向)場合を考えると、ブッシュ10のバネ定数は図2(B)に示すように、弾性部材3は均質でありながらも肉厚に応じてバネ定数が異なり、肉厚R1の弾性部材3のバネ定数をk1、肉厚R2の弾性部材3のバネ定数をk2とすると、
k1>K2
となって、小さい肉厚R1側の弾性部材3のバネ定数k1は、大きい肉厚R2側のバネ定数K2より大きく設定されるのである。
【0033】
ここで、図3(A)に示すように、内筒2を固定してロッド7を圧縮方向(図中A方向)へ変位させた場合、内筒2とロッド7との間の空隙5がつぶれて外筒1の内周と弾性部材3の凹部3aが当接し、凹部3aと内筒2との間の弾性部材3は圧縮されて肉厚R1’に縮小される一方、内筒2を挟んで対向する肉厚R2の弾性部材3は外筒1の内周に引っ張られて肉厚R2'に増大し、図3(B)に示すように、ブッシュ10の全体のバネ定数はk1+k2となって、上記図5、6に示した通常のブッシュと同等になる。
【0034】
なお、凹部3aは微小な深さに設定されるため、ロッド7の圧縮方向の変位では、空隙5を潰して外筒1が凹部3aに当接するまでの距離は無視できる値となり、ブッシュ10の中立位置からバネ定数はk1+k2に設定される。
【0035】
一方、図4(A)に示すように、ロッド7を引っ張り方向(図中B方向)へ変位させると、空隙5がロッド7の軸方へ拡大するのに対して、肉厚R2側の弾性部材3は外筒1の内周に圧縮されて肉厚R2’が縮小する。
【0036】
このとき、ブッシュ10のバネ定数は、図4(B)に示すように、空隙5の拡大に伴って凹部3aが外筒1から離れるためバネ定数k1の弾性部材3の影響がほぼなくなって、外筒1に圧縮される肉厚R2側のバネ定数k2のみとなりブッシュの剛性を圧縮方向に比して低下させることができる。
【0037】
したがって、内筒2をロッド7側へ偏心させることによって、ロッド7の引っ張り方向の剛性を通常のブッシュと同等に確保しながら、圧縮方向の剛性を低下させることができ、ロッド7の軸方向の力の向きに応じて確実かつ迅速に剛性を切り換えることが可能となるのである。
【0038】
図8は第1の実施例を示し、前記参考例の空隙5と内筒2との間に円弧状断面に形成された剛性部材としてのインターリング4を介装するとともに、外筒1と内筒2を同心位置に配設したものである。
【0039】
インターリング4は弾性部材3よりもバネ定数が大きく剛性の高い部材で構成され、図9(A)に示すように、ロッド7の軸線上の弾性部材3の肉厚をインターリング4側をr1、内筒2を挟んだ反対側をr2とすると、凹部3aの深さが微小であるため肉厚r1、r2 はほぼ等しくなる。
【0040】
ブッシュ10のバネ定数は、図9(B)に示すように、肉厚r1側のバネ定数k1は弾性部材3に加えてインターリング4のバネ定数が含まれる一方、肉厚r2側のバネ定数k2は弾性部材3のバネ定数のみとなって、k1>k2に設定される。
【0041】
前記参考例と同様にして図10(A)に示すように、内筒2を固定してロッド7を圧縮方向(図中A方向)へ変位させた場合、内筒2とロッド7との間の空隙5がつぶれて外筒1の内周と弾性部材3の凹部3aが当接し、凹部3aと内筒2との間の弾性部材3は圧縮されて肉厚r1’に縮小されとともに、インターリング4も変形する一方、内筒2を挟んで対向する肉厚r2の弾性部材3は外筒1の内周に引っ張られて肉厚r2'に増大し、図10(B)に示すように、ブッシュ10の全体のバネ定数はk1+k2となり、圧縮され肉厚r1側のバネ定数k1にはインターリング4のバネ定数が加わるため、上記図5、6に示した通常のブッシュのバネ定数より大となって剛性を向上させることができる。
【0042】
一方、図11(A)に示すように、ロッド7を引っ張り方向(図中B方向)へ変位させると、空隙5がロッド7の軸方へ拡大するのに対して、肉厚r2側の弾性部材3は外筒1の内周に圧縮されて肉厚r2’に縮小する。
【0043】
このとき、ブッシュ10のバネ定数は、図11(B)に示すように、空隙5の拡大に伴って凹部3aが外筒1から離れるためバネ定数k1の弾性部材3の影響がほぼなくなって、外筒1に圧縮される肉厚r2'側のバネ定数k2のみとなって、ブッシュ10の剛性を圧縮方向に比して低下させることができる。
【0044】
したがって、外筒1と内筒2を同心位置に配設しながら、空隙5と内筒2との間にインターリング4を介装することによって、ロッド7の引っ張り方向の剛性を通常のブッシュに比して増大させながら、圧縮方向の剛性を低下させることができ、ロッド7の軸方向の力の向きに応じて確実かつ迅速に剛性を切り換えることが可能となるのである。
【0045】
図12は第2の実施例を示し、前輪の横力を受けるトラバースリンク20の基端に前記参考例または第1実施例のブッシュ10を介装したものである。なお、以下の説明は第1実施例に示したブッシュ10により行うが、参考例によるブッシュ10の場合でも作用、効果ともに同等である。
【0046】
図12(A)に示すように、アクスル23は図示しない前輪を回転自在に支持するもので、このアクスル23はほぼ車幅方向に配設された連結部材としてのトラバースリンク20で車体上下方向へ揺動自由、かつ操舵方向へ回動可能に支持される。
【0047】
そして、アクスル23の車体の前後方向の位置は、アクスル23より前方の車体とトラバースリンク20の途中とを連結するテンションロッド21によって規定される。なお、アクスル23には操舵手段に連結されたタイロッド22が結合されて前輪の操舵が行われる。
【0048】
トラバースリンク20は基端に設けたブッシュ10を介して車体に結合され、図12(B)に示すように、トラバースリンク20はブッシュ10の外筒1の外周に結合されるとともに、ブッシュ10の内筒2が車体側に固設される。
【0049】
そして、トラバースリンク20と内筒2との間には前記第1実施例と同様に空隙5、インターリング4が介装され、トラバースリンク20の圧縮方向(図中A方向)及び引っ張り方向(図中B方向)の変位方向に応じてブッシュ10の剛性(=バネ定数)がk1+k2またはk2の一方に切り換えられる。
【0050】
以上のようなフロントサスペンションによって、図13に示すような左旋回を行った場合、旋回方向の外側となる右前輪30R(以下、旋回外輪)を支持するトラバースリンク20には圧縮方向の横力が加わる一方、旋回方向の内側となる左前輪30L(以下、旋回内輪)を支持するトラバースリンク20には引っ張り方向の横力が加わる。
【0051】
したがって、旋回外輪のブッシュ10のバネ定数は前記図10に示したようにk1+k2となる一方、旋回内輪のブッシュ10のバネ定数は前記図11のようにk2のみとなって、トラバースリンク20の旋回中心へ向けた変位は旋回内輪側が大となって、タイロッド22に連結されたアクスル23はトラバースリンク20の変位に応じて操舵され、旋回外輪側のブッシュ10は上記図5、図6に示した通常のブッシュに比して剛性が高いために圧縮方向の変位量が減少してトーイン量が減少する一方、旋回内輪側では同じくブッシュ10の剛性が上記通常のブッシュよりも低下してトラバースリンク20の引っ張り方向の変位量が増大してトーアウト量が増大するため、フロントサスペンションの状態は表1のようになる。
【0052】
【表1】
【0053】
ここで、車両に加わるコーナリングフォースとジャッキアップ力またはジャッキダウン力は、図16に示すように、サスペンションのストロークに応じたスカッフ変化の軌跡からフロントビューの瞬間中心(=ロールセンタ)が求まる。
【0054】
図17に示すように、コーナリングフォースCFに対して、車体重心回りのロールモーメントに使われない力CF×tan ξがジャッキ力となり、コーナリングフォースCF及びξの増大に応じて、ジャッキ力も増大する。
【0055】
旋回外輪側ではコーナリングフォースCFが車体とタイヤを遠ざける方向へ作用するため、図17に示すように、CF×tan ξはジャッキアップ力となる一方、旋回内輪側ではコーナリングフォースCFが車体とタイヤを近付ける方向へ作用するため、CF×tan ξはジャッキダウン力となる。
【0056】
旋回外輪と旋回内輪ではブッシュ10に加わる横力の向きに応じて剛性が異なるため、フロントサスペンションの横方向の剛性を確保しながら、旋回内輪のトーアウト量を増大させて内輪のコーナリングフォースを増大することができ、旋回内輪のコーナリングフォース増大に応じて旋回内輪のジャッキダウン力は増大して、旋回内輪の浮き上がりを抑制しながら車体前部を沈み込ませて旋回中のロールモードを向上させることが可能となり、フロントサスペンションに加わる横力の向きに応じてブッシュ10の剛性を迅速かつ確実に切り換えるとともに、旋回外輪の剛性を確保できるため、旋回中の車両の安定性を向上させて運転者に旋回操作中の安定感を与えることができ、運転性を向上させることができるのである。
【0057】
なお、上記ブッシュ10をダブルウィッシュボーン式あるいは類似するフロントサスペンションのAアーム等に適用しても上記と同様に旋回中のロールモードを向上させることができ、この場合、ロールセンタが高くジャッキダウン特性を得にくいダブルウィッシュボーン式の旋回特性を効果的に改善することができるのである。
【0058】
図14は第3の実施例を示し、旋回横力を受けるパラレルリンク式のリアサスペンションに前記第1実施例のブッシュ10を介装したものである。なお、以下の説明は第1実施例に示したブッシュ10により行うが、詳述はしないが参考例に示したブッシュ10によっても同様の作用、効果を得ることができる。
【0059】
図14(A)に示すように、アクスル43は後輪31を回転自在に支持するもので、このアクスル43は車幅方向に平行して配設された一対のパラレルリンク40、41を介して車体上下方向へ揺動自由に支持される。なお、第1連結部材としてのパラレルリンク40は車体前方、第2連結部材としてのパラレルリンク41は車体後方に配設される。
【0060】
そして、アクスル43の車体の前後方向の位置は、アクスル43より前方の車体とアクスル43の車体内側とを連結するラジアスロッド42によって規定される。
【0061】
車体後方側のパラレルリンク41は両端に設けた第2ブッシュとしてのブッシュ10、10を介して車体とアクスル43とを連結するもので、図14(B)に示すように、パラレルリンク41の両端がブッシュ10の外筒1の外周に結合されるとともに、ブッシュ10の内筒2が車体側及びアクスル43側に固設される。
【0062】
そして、パラレルリンク41を結合した外筒1と内筒2との間には前記第1実施例と同様に空隙5、インターリング4が介装され、パラレルリンク41の圧縮方向(図中A方向)及び引っ張り方向(図中B方向)の軸方向の力の向きに応じてブッシュ10の剛性=バネ定数が上記したように、k1+k2またはk2の一方に切り換えられる。
【0063】
なお、車体前方側に配設されたパラレルリンク40とアクスル43及び車体との連結は、第1ブッシュとしての図示しないブッシュを介して行われ、前記図5または図6に示した通常のブッシュと同様に構成されて、横力の向きに拘わらずブッシュの剛性=バネ定数kが一定となるように設定され、このバネ定数kは、ブッシュ10のバネ定数k1、k2に対して次のように設定される。
【0064】
k1+k2>k≧k2
以上のようなリアサスペンションによって、図15に示すような左旋回を行った場合、旋回方向の外側となる右後輪31R(以下、旋回外輪)を支持するパラレルリンク40、41には圧縮方向の横力が加わる一方、旋回方向の内側となる左後輪31L(以下、旋回内輪)を支持するパラレルリンク40、41には引っ張り方向の横力が加わって、それぞれ旋回方向へ向けた軸方向へ変位し、パラレルリンク40と41のブッシュの剛性の差に応じて旋回内輪及び旋回後輪のアクスル43が回動してトーイン量が変化する。
【0065】
すなわち、旋回外輪側では車体後方に配設されたパラレルリンク41が圧縮方向へ変位してブッシュ10のバネ定数は前記図10に示したようにk1+k2となる一方、車体前方に配設されたパラレルリンク40のバネ定数は常時kで、上記したようにk1+k2>kの関係からブッシュ10を備えたパラレルリンク41の軸方向の変位量は通常のブッシュを備えたパラレルリンク40の変位量より小さくなり、アクスル43はトーイン量を増大させる。
【0066】
旋回内輪側では、車体後方に配設されたパラレルリンク41が引っ張り方向へ変位してブッシュ10のバネ定数は前記図11に示したようにk2のみとなる一方、車体前方に配設されたパラレルリンク40のバネ定数は常時kで、上記したようにk2≧kの関係からブッシュ10を備えたパラレルリンク41の軸方向の変位量は通常のブッシュを備えたパラレルリンク40の変位量以上になって、旋回内輪のアクスル43はトーイン量を増大させ、このときのリアサスペンションの状態は表2のようになる。
【0067】
【表2】
【0068】
旋回外輪と旋回内輪ではブッシュ10に加わる横力の向きが異なるために剛性が切り換えられて、リアサスペンションの横方向の剛性を確保しながらも、旋回内輪のトーイン量を増大させて旋回内輪のコーナリングフォースを低減することができ、旋回内輪のコーナリングフォース低減に応じて旋回内輪のジャッキダウン力は減少して、旋回中の車体後部の沈み込みを抑制して旋回中の車体後部のロールモードを向上させることが可能となり、リアサスペンションに加わる横力の向きに応じてサスペンションの横方向の剛性を迅速かつ確実に切り換えるとともに、旋回外輪の剛性を確保できるため、旋回中の車両の安定性を向上させて運転者に旋回操作中の安定感を与えることができ、運転性を向上させることができるのである。
【0069】
なお、上記ブッシュ10をストラット式あるいは類似するリアサスペンションのトラバースリンク等に適用しても上記と同様に旋回中のロールモードを向上させることができ、この場合、ロールセンタ特性がジャッキダウン特性になりやすいストラット式のリアサスペンションの旋回特性を効果的に改善することができるのである。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように第1の発明は、内筒と空隙との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を設けたため、空隙を押し潰す方向へ外筒と内筒を相対変位させた場合のバネ定数を、空隙を拡大する方向へ外筒と内筒を相対変位させた場合に比して増大させ、外筒と内筒の相対変位の方向に応じて確実にブッシュの剛性を切り換えることができるとともに、円弧状断面の部材によってブッシュの剛性を向上させることが可能となる。
【0072】
また、第2の発明は、旋回中に連結部材へ加わる横力の向きに応じてブッシュの剛性が変化し、旋回外輪側ではブッシュの剛性を確保して横力に抗して車輪を支持する一方、旋回内輪ではブッシュのバネ定数の低減に応じてタイロッドに連結されたアクスルは旋回中心側へ変位するため、旋回内輪のトーアウト量を増大させることができ、車両のフロントサスペンションに適用すれば旋回内輪側のコーナリングフォースを増大させて車体のジャッキダウン方向の力を減少させることができ、旋回内輪側の車体の浮き上がりを抑制しながら車体前部を沈み込ませて旋回中の車両の安定性を向上させることができる。そして、連結部材と結合した側の外筒内周に画成した空隙と内筒との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を設けたため、連結部材に加わる横力の向きに応じて迅速かつ確実にサスペンションの横方向の剛性を切り換えることができ、さらに連結部材に圧縮方向の力が加わる場合には、円弧状断面の部材のバネ定数が加わって剛性を増大させるためサスペンションの横剛性を確保することができる。
【0073】
また、第3の発明は、平行に配設された第1連結部材と第2連結部材に支持されたアクスルは、横力の向きに応じてバネ定数が切り替わる第2ブッシュと常時バネ定数が一定の第1ブッシュのバネ定数の差に応じて操舵され、旋回外輪側では第2ブッシュのバネ定数が第1ブッシュに比して増大して剛性を向上させるため、第1ブッシュ側の変位量に応じて旋回外輪のトーイン量を増大させてコーナリングフォースを増大する一方、旋回内輪側では第2ブッシュのバネ定数が第1ブッシュのバネ定数以下に設定されて、トーイン量を増大させてコーナリングフォースを低減し、車両のリアサスペンションに適用すれば、旋回外輪側の剛性を確保しながら旋回内輪側のコーナリングフォースを減少させて車体後部のジャッキダウン方向の力を低減して車体後部のロールモードを向上させることができ、旋回中の車両の安定性を向上させることができるのである。そして、連結部材と結合した側の外筒内周に画成した空隙と内筒との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を設けたため、連結部材に加わる横力の向きに応じて迅速かつ確実にサスペンションの横方向の剛性を切り換えることができ、さらに連結部材に圧縮方向の力が加わる場合には、円弧状断面の部材のバネ定数が加わって剛性を増大させるためサスペンションの横剛性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例を示すブッシュの断面図。
【図2】 ブッシュの中立位置を示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図3】 連結部材をA方向に圧縮した場合のブッシュの変形の様子を示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図4】 連結部材をB方向に引っ張った場合のブッシュの変形の様子を示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図5】 弾性部材の肉厚が薄い場合の一般的なブッシュを示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図6】 弾性部材の肉厚が厚い場合の一般的なブッシュを示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図7】 弾性部材の肉厚の違いによって異なる剛性を示す説明図。
【図8】 本発明の第1の実施例を示すサスペンションの斜視図。
【図9】 同じくブッシュの中立位置を示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図10】 同じく連結部材をA方向に圧縮した場合のブッシュの変形の様子を示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図11】 同じく連結部材をB方向に引っ張った場合のブッシュの変形の様子を示す説明図で、(A)はブッシュの断面図、(B)はブッシュの弾性モデルを示す。
【図12】 第2の実施例を示し、(A)はフロントサスペンションの概略平面図、(B)は車体後方から見たブッシュの概略図。
【図13】 旋回状態のフロントサスペンションの平面モデル。
【図14】 第3の実施例を示し、(A)はリアサスペンションの概略平面図、(B)は車体後方から見たパラレルリンクの概略図。
【図15】 旋回状態のリアサスペンションの平面モデル。
【図16】 旋回状態のフロントサスペンションのフロントビューを示すモデル。
【図17】 同じく、旋回状態のフロントサスペンションのフロントビューを示し、サスペンションに加わる各力を示す。
【図18】 従来例を示すブッシュの断面図。
【図19】 他の従来例を示すブッシュの断面図。
【符号の説明】
1 外筒
2 内筒
3 弾性部材
3a 凹部
4 インターリング
5 空隙
7 連結部材
10 ブッシュ
20 トラバースリンク
22 タイロッド
23 アクスル
40、41 パラレルリンク
43 アクスル
Claims (3)
- 筒状部材で形成された外筒の内周に内筒を同心位置に配設するとともに、外筒と内筒の間に弾性部材を介装し、前記外筒の内周と弾性部材との間に空隙を画成したブッシュにおいて、
前記空隙と内筒との間の弾性部材に前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材を介装したことを特徴とするブッシュ。 - 車輪を回転自在に支持するアクスルと、
前記アクスルと車体の間で車幅方向に配設されて、基端を車体側と連結する一方、他端で前記アクスルと連結してこのアクスルを車体上下方向へ揺動自由に支持する連結部材と、
この連結部材と車体及びアクスルの少なくとも一方の間に介装されて、外筒で連結部材と結合する一方、内筒で車体またはアクスルと結合するとともに、外筒と内筒との間に弾性部材を介装したブッシュと、
前記アクスルを操舵するとともに、前記連結部材よりも車体後方に配設されたタイロッドとを備えた車両用サスペンシンの取付構造において、
前記ブッシュは、連結部材に圧縮方向の力が加わる場合にはバネ定数を増大する一方、連結部材に引っ張り方向の力が加わる場合にはバネ定数を低減する剛性切換手段を備え、
前記剛性切換手段は、前記外筒と内筒を同心位置に配設するとともに、前記連結部材を取り付けた側の外筒の内周と弾性部材との間に画成した空隙と、前記空隙と内筒との間の弾性部材に介装した前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材とから構成されたことを特徴とする車両用サスペンションの取付構造。 - 車輪を回転自在に支持するアクスルと、
前記アクスルと車体の間で車幅方向に配設されて、基端を車体側と連結する一方、他端で前記アクスルと連結してこのアクスルを車体上下方向へ揺動自由に支持する第1の連結部材と、
この第1連結部材と車体及びアクスルの少なくとも一方の間に介装されて、外筒で前記第1連結部材と結合する一方、内筒で車体またはアクスルと結合して、外筒と内筒との間に所定のバネ定数kを備える弾性部材を介装した第1のブッシュと、
前記第1連結部材より車体後方かつ第1連結部材とほぼ平行に配設されて、基端を車体側と連結する一方、他端で前記アクスルと連結してこのアクスルを車体上下方向へ揺動自由に支持する第2の連結部材と、
この第2連結部材と車体及びアクスルの少なくとも一方の間に介装されて、外筒で前記第2連結部材と結合する一方、内筒で車体またはアクスルと結合して、外筒と内筒との間に弾性部材を介装した第2のブッシュとを備えた車両用サスペンシンの取付構造において、
前記第2ブッシュは第2連結部材に圧縮方向の力が加わる場合には前記バネ定数kより大きい所定値にバネ定数を増大する一方、第2連結部材に引っ張り方向の力が加わる場合には前記バネ定数k以下のバネ定数へ低減する剛性切換手段を備え、
前記剛性切換手段は、前記外筒と内筒を同心位置に配設するとともに、前記第2連結部材を取り付けた側の外筒の内周と弾性部材との間に画成した空隙と、前記空隙と内筒との間の弾性部材に介装した前記弾性部材よりもバネ定数の高い円弧状断面の部材とから構成されたことを特徴とする車両用サスペンションの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12841495A JP3796767B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | ブッシュ及び車両用サスペンションの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12841495A JP3796767B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | ブッシュ及び車両用サスペンションの取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08320042A JPH08320042A (ja) | 1996-12-03 |
JP3796767B2 true JP3796767B2 (ja) | 2006-07-12 |
Family
ID=14984182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12841495A Expired - Fee Related JP3796767B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | ブッシュ及び車両用サスペンションの取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3796767B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3509445B2 (ja) * | 1997-01-20 | 2004-03-22 | 日産自動車株式会社 | サスペンションスプリングアッパマウント構造 |
JP2002248919A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-03 | Fuji Heavy Ind Ltd | サスペンションにおけるトーコントロール機構 |
JP2005081991A (ja) * | 2003-09-08 | 2005-03-31 | Honda Motor Co Ltd | 車両の防振構造 |
JP4935137B2 (ja) * | 2006-03-23 | 2012-05-23 | 日産自動車株式会社 | サスペンション装置 |
DE102006031001B4 (de) * | 2006-07-05 | 2013-11-28 | Audi Ag | Radaufhängung für Kraftfahrzeuge |
JP5057436B2 (ja) * | 2007-03-27 | 2012-10-24 | 富士重工業株式会社 | サスペンション装置 |
JP5057438B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2012-10-24 | 富士重工業株式会社 | サスペンション装置 |
JP5665774B2 (ja) | 2010-02-04 | 2015-02-04 | 株式会社ブリヂストン | 防振装置 |
JP2014201282A (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 車両前部構造 |
JP6793011B2 (ja) * | 2016-11-07 | 2020-12-02 | Toyo Tire株式会社 | 車両のサスペンション構造 |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP12841495A patent/JP3796767B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08320042A (ja) | 1996-12-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100319580B1 (ko) | 전방서스펜션 | |
US5402859A (en) | Partially sprung differential system for a driving axle independent or deDion suspension system | |
JP3796767B2 (ja) | ブッシュ及び車両用サスペンションの取付構造 | |
JPH1148728A (ja) | 操舵輪用サスペンション装置 | |
JPH06106932A (ja) | 操舵輪用ダブルジョイント式サスペンション | |
JP5057437B2 (ja) | サスペンション装置 | |
JPS6080914A (ja) | 自動車のリヤサスペンシヨン | |
JPS58141907A (ja) | 車両の独立懸架装置 | |
JP2002019437A (ja) | リヤサスペンション | |
WO2024157339A1 (ja) | リヤサスペンション装置 | |
JPH10181321A (ja) | フロントサスペンション装置 | |
JP3767078B2 (ja) | 操舵輪用サスペンション装置 | |
JPH05147417A (ja) | サスペンシヨンアームの支持構造 | |
JPH03239612A (ja) | 車両用サスペンシヨン装置 | |
JPS6256001B2 (ja) | ||
JPH06106934A (ja) | リジットアスクル式リヤサスペンション | |
JP3510483B2 (ja) | リヤサスペンション | |
JPH085289B2 (ja) | 自動車のサスペンシヨン | |
JPH0541042Y2 (ja) | ||
JPH058623A (ja) | 車両のサスペンシヨン装置 | |
JPH0694245B2 (ja) | 自動車のサスペンシヨン | |
JPH0669773B2 (ja) | 車両のリヤサスペンシヨン装置 | |
JPS5943323B2 (ja) | リアサスペンシヨン | |
JPS6080915A (ja) | 自動車のリヤサスペンシヨン | |
JPH024265Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040824 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050817 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050905 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20060410 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |