JP3795387B2 - 紙葉類処理装置および取引処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば金融機関に設置されるATM(自動預金支払機)や自動券売機などの取引処理装置に内蔵されるような紙葉類処理装置に関し、さらに詳しくは紙葉類の運用目的に応じた内部構造に容易に切換えることができる紙葉類処理装置および取引処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、紙幣を例にとって説明すると、一般に紙幣を入出金処理するATMや自動券売機などの自動取引機の内部には、出金専用機、入金専用機、入出金機等の紙幣処理装置が内蔵されており、これらの装置の内部には、さらに出金専用カートリッジ、入金専用カートリッジ、入出金兼用カートリッジの運用目的別の専用のカートリッジを装填して取引許容している。
【0003】
ところが、これらのカートリッジは同じ紙幣、あるいは近似する紙幣を扱うように設定された場合、共通化が図れることから最近ではカートリッジの規格を統一して、カートリッジのみを着脱操作して入れ換えることにより運用目的の仕様に対応させている(例えば特開平11ー110607号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の出金専用カートリッジ、入金専用カートリッジ、入出金兼用カートリッジとの3種類のカートリッジを使い分ける必要があるため、同種類の複数のカートリッジを用意しなければならず、特に紙幣を集積、繰出し、搬送処理する各種機構は、単独では簡単であるが、複数の機構を組合せる程、複雑になり大型化する。このため、現状では処理すべき機構を装置本体側に一体に組込んだり、カートリッジ自体に一体に組付けた構成をとっている。
【0005】
ところが、これらの構成では取扱い金種を変更するなどの運用目的に応じて仕様を変更する場合、装置本体側の方で集積、繰出し、搬送処理する各種機構を改造するか、カートリッジ側の方でカートリッジ自体を仕様に適したものに変換するしか方法がなかった。このため、装置本体側で対処する場合は、装置自体の大きな改造を必要とし、このために共通利用が図れなくなってしまう。
【0006】
これに対し、カートリッジ側で対処する場合は、金種別および処理別に応じた多種類の予備カートリッジを保有する必要があり、カートリッジ自体の構成が複雑となり、カートリッジ単体のコストが上がることが考えられる。この結果、多くのコストの高いカートリッジを要してコスト高になる問題を有していた。
【0007】
そこでこの発明は、集積、繰出し、搬送通過の3種類を基本として構成した運用目的に応じた独自のユニットを設け、これらのユニットの交換利用により運用目的の仕様に容易に切換えることができる共用化性能を高めた紙葉類処理装置および取引処理装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、紙葉類搬送路に接続されて紙葉類を収納部に集積または収納部から紙葉類を繰出す紙葉類処理装置であって、前記紙葉類搬送路と前記収納部との間に介在し、前記紙葉類搬送路から紙葉類を収納部に集積させる集積機構と、前記収納部から前記紙葉類搬送路に紙葉類を繰出す繰出し機構と、前記収納部に搬送されて来た紙葉類を他の収納部に搬送通過させる搬送通過機構との少なくとも1つの機構を備え、かつ収納すべき紙葉類の各種サイズ別に対応するガイド幅に調整許容する調整手段を有するユニットと、収納すべき紙葉類の各種サイズ別に対応するガイド幅に調整許容する調整手段を有する収納部とを備え、前記ユニットと前記収納部との双方のガイド幅を共通のサイズ別に調整許容することにより、各収納部に共通して各ユニットを組合せることを特徴とする。
【0009】
ここで、紙葉類とは紙幣、商品券、有価証券、伝票、帳票、カード等を総称したものである。
【0010】
前記収納部とは紙葉類を内部に集積する集積空間を有して、装置本体に着脱利用されるカートリッジやカセットなどである。
【0011】
前記調整手段は、紙葉類の各種サイズ別にガイド幅を調整する調整部材を配置して構成することができる。
【0012】
この結果、ユニット自体に、集積機構と、繰出し機構と、搬送通過機構との1つ、あるいはこれらを組合せた複数の機構を持たせているため、運用目的別に応じたユニットを紙葉類搬送路と収納部との間に介在させるだけで、運用目的に応じた運用構造を形成することができる。
【0013】
したがって、装置本体や収納部には、集積機構と、繰出し機構と、搬送通過機構が付かないため、装置本体側と収納部側とはシンプルで簡単に構成でき、小型化、軽量化、低コスト化および共通化を図ることができる。
【0014】
また、ユニットは単独で収納部に着脱許容する独立したユニットであるため、客先の仕様に合せた所望の機構を有するユニットを選択し、これを備えるだけで運用目的に応じた形態に構築することができる。
【0015】
この他、ユニット部やその近傍位置でジャムが発生しても、この小さなユニットを取外すだけで容易にジャムを除去することができる。
【0016】
また、収納部とユニットとの1組を組合せて装置本体に着脱許容することにより、装置本体に増設または削減することもできる。
【0017】
この場合は、任意の組合せができ、収納部とユニットを自由に交換できることから、様々な仕様の運用形態を容易に実現することができる。例えば、金種数が異なる外国紙幣に適用した場合は、その仕様に適した収納部とユニットとの1組を増設あるいは交換するだけで対処できる。
【0018】
このような紙葉類処理装置を備えた取引処理装置を使用した場合は、仕様変更する場合に機構部としてのユニットの交換、また必要に応じて収納部を交換すれば所望の仕様形態の取引処理装置を形成することができる。
【0019】
ここで、取引処理装置とは例えばATM、両替機、券売機、精算機などの自動取引機を総称したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。
図面は銀行等の金融機関に設置されるATMを示し、図1において、このATM11は装置本体の上部前面に、顧客に取引操作を表示案内するタッチパネル兼用のCRT12と、通帳挿入口13と、カード挿入口14と、硬貨の入出金口15と、紙幣の入出金口16とを備えて、入金、出金、振込み、通帳記入、残高照会等の取引を許容している。
【0021】
このATM11の取扱い操作に際しては、タッチパネル兼用のCRT12に、取引項目別の入力案内、操作手順、受入れ案内等の各種取引の案内情報を表示し、これに基づいて顧客が入力操作を行う。
【0022】
図2はATM11に内蔵される紙幣処理装置21を示し、この紙幣処理装置21は当該装置の上部一側に顧客が紙幣を出入れする既述した入出金口16を開口し、この入出金口16と連通する内方に紙幣の真偽判別および金種判別を行う識別部22を設け、この識別部22に導かれた紙幣を適正と判定したときに一時保留する一時保留部23を識別部22の後段奥部に配設し、識別不良と判定したときに、その識別不良紙幣を返却保留する返却保留部24を識別部22の後段上部に配設している。また、一時保留部23の前段には集積ホイール25を配設しており、ここに導かれた適正な紙幣を1枚ずつ集積ガイドして一時保留部23に保留させる。
【0023】
さらに、一時保留部23からは一時保留した紙幣を1枚ずつ繰出して下方の金種別の第1〜第3出金カートリッジC1 〜C3 、入金カートリッジC4 および回収/リジェクトカートリッジC5 に収納許容して搬送接続し、返却保留部24からは元の入出金口16に返却可能に搬送接続している。
【0024】
これらの各要素16,22〜25,C1 〜C5 間の搬送接続に際しては、搬送ライン26を介してループ状に接続し、入金処理、出金処理および精査処理等の処理指令に応じた搬送処理を行う。
【0025】
ところで、紙幣処理装置21の上部側にはループ状の搬送ライン26によって紙幣を各部に搬送処理する搬送系を有し、下部側には5本のカートリッジC1 〜C5 を並列配設して紙幣を収納処理する収納系を有し、上下を搬送系と収納系とに分離構成している。
【0026】
このうち、搬送ライン26と第1出金カートリッジC1 との間には繰出しユニットU1 を介在させて第1出金カートリッジC1 から搬送ライン26への紙幣の受渡しを行っている。
【0027】
また、搬送ライン26と第2出金カートリッジC2 との間には搬送・繰出しユニットU2 を介在させて第2出金カートリッジC2 から搬送ライン26への紙幣の受渡しを行っている。
【0028】
同様に、搬送ライン26と第3出金カートリッジC3 との間には搬送・繰出しユニットU3 を介在させて第3出金カートリッジC3 から搬送ライン26への紙幣の受渡しを行っている。
【0029】
同じく、搬送ライン26と入金カートリッジC4 との間には集積ユニットU4 を介在させて搬送ライン26から入金カートリッジC4 への紙幣の受渡しを行っている。
【0030】
回収/リジェクトカートリッジC5 に対しては、不良紙幣やリジェクト紙幣などを専用に回収する受入れ構成でよいため専用のユニットは配設せず、搬送ライン26から同カートリッジC5 に直接紙幣を受入れる構成をとっている。
【0031】
上述の各ユニットU1 〜U4 は、搬送ライン26とは水平方向に接続し、カートリッジとは上下方向に接続して、各カートリッジの上部に搭載される。
【0032】
また、各カートリッジに対して共通して着脱許容する単独の小さなユニットであり、これらのユニットU1 〜U4 に集積機構と、繰出し機構と、搬送通過機構との1つ、あるいはこれらを組合せた複数の機構を持たせて構成する。
【0033】
したがって、これらのユニットU1 〜U4 を運用目的別に応じたカートリッジに装着するだけで、所望の処理機能を有するカートリッジに切換えることができる。この結果、紙幣処理装置21を運用目的に応じた処理装置に容易に変更することができる。
【0034】
例えば、入金カートリッジを出金カートリッジに切換える場合は、入金カートリッジに装着されている集積ユニットU4 を繰出しユニットU1 または搬送・繰出しユニットU2 に交換すればよく、ユニット交換だけでカートリッジを目的の形態に切換えることができる。
【0035】
ことに、単独に着脱利用されるユニット自体に各専用の機構を保有させることができるため、装置本体やカートリッジC1 〜C4 には、集積機構、繰出し機構、搬送通過機構が付かないためシンプルな構成で共通化が図れ、同時に小型化、軽量化および低コスト化が図れる。
【0036】
また、カートリッジの着脱利用に際しては、紙幣を出入れ処理するための駆動機構が付加されていないため着脱操作も容易であり、さらにカートリッジの共通利用が図れることから予備の入金カートリッジC6 や予備の出金カートリッジC7 の保有数も少なくて済む利点がある。
【0037】
このように、各ユニットU1 〜U4 は独立して設けられ、単独でカートリッジと搬送ライン26との間に介在可能なため、客先の仕様に合せた処理機構を有するユニットを選択してカートリッジに装着するだけで、仕様目的に一致する所望のカートリッジに設定変更することができる。
【0038】
図3はカートリッジの個々の運用目的別の仕様に適応させるための各種ユニットを示す。
図3(A)は集積ユニットを示し、この集積ユニットの位置に導かれた紙幣を下方のカートリッジへと集積させる集積機構のみを搭載している。
【0039】
図3(B)は繰出しユニットを示し、この繰出しユニットは下方のカートリッジから紙幣を1枚繰出して上方の水平な搬送ライン26へと繰出す繰出し機構のみを搭載している。
【0040】
図3(C)は搬送・繰出しユニットを示し、この搬送・繰出しユニットの位置に搬送されて来た紙幣を搬送通過させる搬送通過機構と、下方のカートリッジから紙幣を1枚繰出して搬送ライン26へと繰出す繰出し機構とを搭載している。
【0041】
図3(D)は搬送・集積ユニットを示し、この搬送・集積ユニットの位置に搬送されて来た紙幣を後段へと搬送通過させる搬送通過機構と、ここに導かれた紙幣を下方のカートリッジへと集積させる集積機構とを搭載している。
【0042】
図3(E)は搬送・繰出し・集積ユニットを示し、この搬送・繰出し・集積ユニットの位置に搬送されて来た紙幣を後段へと搬送通過させる搬送通過機構と、下方のカートリッジから紙幣を1枚繰出して搬送ライン26へと繰出す繰出し機構と、ここに導かれた紙幣を下方のカートリッジへと集積させる集積機構とを搭載している。
【0043】
図3(F)は繰出し・集積ユニットを示し、この繰出し・集積ユニットは下方のカートリッジから紙幣を1枚繰出して搬送ライン26へと繰出す繰出し機構と、ここに導かれた紙幣を下方のカートリッジへと集積させる集積機構とを搭載している。
【0044】
図4は紙幣処理装置21の制御回路ブロック図を示し、CPU41はROM42に格納されたプログラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データをRAM43で読出し可能に記憶する。
【0045】
CPU41は入金時に入金された紙幣を入出金口16から1枚ずつ取込んで、識別部22に導き、ここで紙幣の真偽判別、金種判別を行い、出金時には第1〜第3出金カートリッジC1 〜C3 から繰出された紙幣を出金判定部44に導き、ここで出金される紙幣の出金枚数などをチェックする。
【0046】
また、装置内部の各処理位置に配設した紙幣検知センサS…で紙幣の有無を検知確認する。
【0047】
通信装置45は入出金取引毎にその取引データや処理データを上位制御部に送信する。
【0048】
搬送モータMは、搬送ライン26を駆動して紙幣を搬送処理し、またこの搬送駆動力を受けて駆動する各ユニットU1 〜U4 を繰出し動作、集積動作、搬送通過動作させる。
【0049】
このように構成された紙幣処理装置21は例えばノンリサイクル型としてATM11に内蔵され、この紙幣処理装置21の入金取引時には、入金紙幣を受付けて取引確定された紙幣が入金カートリッジC4 の上部に備えられた集積ユニットU4 の位置に導かれると、ここで入金された紙幣は集積ユニットU4 の集積動作を受けて下方の入金カートリッジC4 へと集積動作される。
【0050】
これに対し、出金取引時には出金指定された例えば万円札を収納している第1出金カートリッジC1 から上部の繰出しユニットU1 を介して万円札を繰出し、繰出された万円札は同ユニットU1 に連設される後段の各搬送・繰出しユニットU2 ,U3 および搬送ライン26を介して上方の入出金口16へと繰出される。
【0051】
また、各ユニットは単独でカートリッジに着脱許容する独立したユニットであるため、このユニット部分やその近傍位置でジャムが発生しても、このユニットを取外すだけで容易にジャムを除去することができる。
【0052】
以下、各種のユニットを用いた他の実施の形態の紙幣処理装置を順に説明する。この場合の各紙幣処理装置は既述した構成と殆ど共通し、異なる部分がユニットとカートリッジとの組合せ部分であるため、その異なる部分について説明する。
【0053】
図5はリサイクル運用を図った紙幣処理装置51の他の実施の形態を示し、この場合は第1〜第4入出金カートリッジC51〜C54と、その上部に第1〜第4搬送・繰出し・集積ユニットU51〜U54を搭載して組合せた構成例を示す。
【0054】
この場合は、上述の各ユニットU51〜U54が入金処理であっても出金処理であっても、その取引用途に応じた処理機構を有して目的に応じた処理動作を行うことができ、このようなユニットU51〜U54を用いれば、紙幣のリサイクル運用を図った紙幣処理装置51に設定できる。
【0055】
図6は金種別運用を図った紙幣処理装置61の他の実施の形態を示し、この紙幣処理装置61は入金カートリッジC61と、千円札出金カートリッジC62と、五千円札出金カートリッジC63と、万円札出金カートリッジC64とを配設し、この順に集積ユニットU61と、第1〜第3搬送・繰出しユニットU62〜U64とを対応させて搭載した構成例を示す。
【0056】
この場合は、3金種の入出金取引を許容した運用構成であり、各ユニットU61〜U64の各処理機構が働いて金種別の取引を許容する紙幣処理装置61を設定できる。
【0057】
図7は4金種の受付けを可能にした入金専用機としての運用を図った紙幣処理装置71の他の実施の形態を示し、この場合は千円札入金カートリッジC71と、二千円札入金カートリッジC72と、五千円札入金カートリッジC73と、万円札入金カートリッジC74と、その上部に第1〜第3搬送・集積ユニットU71〜U73と、集積ユニットU74を搭載して組合せた構成例を示す。
【0058】
この場合は、4金種の入金専用機として用いられ、入金対応する金種別のカートリッジ毎に設けられた搬送・集積ユニットU71〜U74の何れかより集積機構を動作させて集積する。また、入金対応しない金種が搬送されて来たときは、そのまま通過搬送させて後段の搬送・集積ユニットへと導く。このように、搬送・集積ユニットU71〜U74を用いるだけで入金専用機を構築できる。
【0059】
図8は4金種用入出金機としての運用を図った紙幣処理装置81の他の実施の形態を示し、この場合は千円札入出金カートリッジC81と、二千円札入出金カートリッジC82と、五千円札入出金カートリッジC83と、万円札入出金カートリッジC84と、その上部に第1〜第4搬送・繰出し・集積ユニットU81〜U84を搭載して組合せた構成例を示す。
【0060】
この場合は、4金種の入出金機として用いられ、現行の金種に対応した運用が図れる。
【0061】
図9は完封券対応型の運用を図った紙幣処理装置91の他の実施の形態を示し、この紙幣処理装置91は入金カートリッジC91と、千円札完封券出金カートリッジC92と、千円札流通券出金カートリッジC93と、五千円札出金カートリッジC94と、万円札出金カートリッジC95とを配設し、この順に集積ユニットU91と、繰出しユニットU92と、第1〜第3搬送・繰出しユニットU93〜U95とを対応させて搭載した構成例を示す。
【0062】
この場合は、ユニットとカートリッジとは各々独立した構成を採っているため、仕様目的に合せて自由に増減することができる。また、流通券だけでなく完封券のような取扱いも可能になる。さらに、金種数が異なる外国紙幣に適用した場合には、これらのユニットとカートリッジとの設置数を変更するだけで容易に対処できる。
【0063】
図10は2金種対応型の運用を図った紙幣処理装置101の他の実施の形態を示し、この紙幣処理装置101は入金カートリッジC101 と、千円札出金カートリッジC102 と、万円札出金カートリッジC103 とを配設し、この順に集積ユニットU101 と、繰出しユニットU102 と、搬送・繰出しユニットU103 とを対応させて搭載した構成例を示す。
【0064】
この場合も、ユニットとカートリッジとは各々独立した構成を採っているため、ユニットとカートリッジとは任意の組合せができ、自由に交換できることから、取扱い金種数を削減するなど様々な仕様の運用形態を容易に実現することができる。
【0065】
図11は共通利用化を図ったユニット構造の一例を示し、このユニットU111は長方体状を有するユニットケース111の一側面の搬入側(図中左側)に上下一対の取込みローラ112を対設し、中央部から搬出側にかけてガイド幅調整機構113を内蔵して構成される。
【0066】
このガイド幅調整機構113は、上部一側の支点ピン114を傾動支点とするW形状のガイド板115を設け、このガイド板115の中央部に搬送ローラ116とフラッパ117とを配設し、搬出側にフィードローラ118とゲートローラ119を対設し、ここに導かれた紙幣を通過させるときはフラッパ117を水平状態に保ち、ガイド板115との間で略水平状態に搬送ガイドして通過させる。
【0067】
これに対し、下方のカートリッジC111側に導く場合は、図11に想像線で示すように、フラッパ117を斜め下向きに傾斜させて通過規制することにより、ここに導かれた紙幣はガイド板115の傾斜ガイド面115aに沿って下方のカートリッジC111へと収納される。
【0068】
さらに、このユニットU111において、紙幣のガイド幅を長札サイズ用から短札サイズ用にガイド幅を変更する場合は、このガイド板115の一側上下方向にガイド幅調整孔120…を紙幣のサイズ別に応じて予め複数個穿設しており、ここに図示しない固定ピンを係合固定させてガイド板115を支点ピン114を傾動支点に傾けることにより、傾斜ガイド面115aの傾斜位置が異なり、長札用ガイド幅に適したガイド長さが得られる長札サイズ位置L1から短札用ガイド幅に適したガイド長さが得られる短札サイズ位置L2に切換えて変更することができる。
【0069】
したがって、この傾斜ガイド面115aの傾斜角度を変えて紙幣のサイズ幅に応じた調整長さになるように傾動角度を設定すればよい。
【0070】
図12は共通利用化を図ったカートリッジ構造の一例を示し、このカートリッジC121は上面を開放した長方体状を有するケース121の垂直な内壁面の両側(片側でもよい)に沿って一対の調整板122を取付け、これらを収納ガイド幅調整方向に進退移動させることにより、所望の収納ガイド幅に設定変更することができる。例えば、金種によって紙幣の幅寸法が異なるため、予め金種に応じた長さの異なるスタッドなどの調整軸123を用意しておき、これらを金種に応じて使い分けて取付ければ、所望のサイズ幅に切換えることができる。
【0071】
上述のように、ユニット自体に集積機構と、繰出し機構と、搬送通過機構との1つ、あるいはこれらを組合せた複数の機構を持たせているため、運用目的別に応じた各種ユニットをカートリッジに対応させて搭載するだけで、運用目的に応じた紙幣処理装置を構築することができ、装置本体やカートリッジには、集積機構と、繰出し機構と、搬送通過機構が付かないため、装置本体とカートリッジとはシンプルで簡単に構成でき、小型化、軽量化、低コスト化および共通化を図ることができる。
【0072】
この発明の構成と、上述の一実施の形態との対応において、
この発明の紙葉類処理装置は、実施の形態の紙幣処理装置21,51,61,71,81,91,101に対応し、
以下同様に、
取引処理装置は、ATM11に対応し、
紙葉類搬送路は、搬送ライン26に対応し、
紙葉類は、紙幣に対応し、
収納部は、入金カートリッジC4 ,C61,C71〜C74,C91,C101 と、出金カートリッジC1 〜C3 ,C62〜C64,C92〜C95,C102 ,C103 と、入出金カートリッジC51〜C54,C81〜C84と、カートリッジC111,C121に対応し、
ユニットは、繰出しユニットU1 ,U92,U102 と、搬送・繰出しユニットU2 ,U3 ,U93〜U95,U103 と、集積ユニットU4 ,U91,U101 と、搬送・繰出し・集積ユニットU51〜U54,U81〜U84と、搬送・集積ユニットU71〜U74と、ユニットU111に対応し、
調整手段は、ガイド幅調整機構113に対応するも、
この発明は、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の一実施の形態の構成のみに限定されるものではない。
【0073】
【発明の効果】
この発明によれば、装置本体や収納部には、集積機構と、繰出し機構と、搬送通過機構が付かないため、装置本体側と収納部側とはシンプルなため簡単に構成でき、軽量化と低コスト化および共通化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のATMを示す外観斜視図。
【図2】 この発明の紙幣処理装置のユニットとカートリッジの着脱状態を示す内部構成図。
【図3】 この発明の各種ユニットを示す要部側面図。
【図4】 この発明の紙幣処理装置の制御回路ブロック図。
【図5】 この発明の他の実施の形態のリサイクル運用を図った紙幣処理装置を示す内部構成図。
【図6】 この発明の他の実施の形態の金種別運用を図った紙幣処理装置を示す内部構成図。
【図7】 この発明の他の実施の形態の入金専用機としての運用を図った紙幣処理装置を示す内部構成図。
【図8】 この発明の他の実施の形態の4金種用入出金機としての運用を図った紙幣処理装置を示す内部構成図。
【図9】 この発明の他の実施の形態の完封券対応型の運用を図った紙幣処理装置を示す内部構成図。
【図10】 この発明の他の実施の形態の2金種対応型の運用を図った紙幣処理装置を示す内部構成図。
【図11】 この発明の共通利用化を図ったユニット構造の一例を示す概略側面図。
【図12】 この発明の共通利用化を図ったカートリッジのガイド部の一例を示す縦断側面図。
【符号の説明】
11…ATM
21,51,61,71,81,91,101…紙幣処理装置
26…搬送ライン
C1 〜C3 ,C62〜C64,C92〜C95,C102 ,C103 …出金カートリッジ
C4 ,C61,C71〜C74,C91,C101 …入金カートリッジ
U1 ,U92,U102 …繰出しユニット
U2 ,U3 ,U62〜U63,U93〜U95,U103 …搬送・繰出しユニット
U4 ,U61,U74,U91,U101 …集積ユニット
C51〜C54,C81〜C84…入出金カートリッジ
U51〜U54,U81〜U84…搬送・繰出し・集積ユニット
U71〜U73…搬送・集積ユニット
U111…ユニット
113…ガイド幅調整機構
C111,C121…カートリッジ
Claims (4)
- 紙葉類搬送路に接続されて紙葉類を収納部に集積または収納部から紙葉類を繰出す紙葉類処理装置であって、
前記紙葉類搬送路と前記収納部との間に介在し、前記紙葉類搬送路から紙葉類を収納部に集積させる集積機構と、
前記収納部から前記紙葉類搬送路に紙葉類を繰出す繰出し機構と、
前記収納部に搬送されて来た紙葉類を他の収納部に搬送通過させる搬送通過機構との少なくとも1つの機構を備え、かつ収納すべき紙葉類の各種サイズ別に対応するガイド幅に調整許容する調整手段を有するユニットと、
収納すべき紙葉類の各種サイズ別に対応するガイド幅に調整許容する調整手段を有する収納部とを備え、
前記ユニットと前記収納部との双方の調整手段を調整することにより各収納部に共通して各ユニットを組合せることを特徴とする紙葉類処理装置。 - 前記収納部と前記ユニットとの1組を組合せて装置本体に着脱許容することに基づいて前記装置本体に増設または削減することを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
- 前記ユニット毎の紙葉類の搬送経路を連続させたことを特徴とする請求項1または2記載の紙葉類処理装置。
- 請求項1、2または3記載の紙葉類処理装置を備えて紙葉類の出金または入金を組合せた取引を可能にした取引処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001373463A JP3795387B2 (ja) | 2001-12-07 | 2001-12-07 | 紙葉類処理装置および取引処理装置 |
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