JP3794691B2 - 車椅子の乗員保持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車椅子の乗員保持構造に関し、詳しくは、車椅子のシート部分にて乗員の身体をその後側から保持する車椅子の乗員保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
日常的に使用されるような車椅子では、その乗員の長時間の乗車及び姿勢を頻繁に変えられないこと等による疲労の問題があり、従来から、シート部分等を乗員の疲労をなるべく軽減できるような構造とした車椅子が提案されている。例えば、特許文献1では、乗員の着座部であるシートを、そのシートを下側から支持するシートフレームと独立した別体構造として、シートを乗員の体型に合わせた形状に成形し、それによって乗員の疲労を軽減する技術が開示されている。この技術によれば、シートを背凭れ側と座席側とにおいてさらに細かく分割することにより、乗員の身体と確実に当接する面を複数の分割要素で忠実に再現し、より体型にフィットするようなシート形状とすることができ、また、シートを構成する何れかの分割要素が、へたり等の原因で機能しなくなった場合も部分的にその分割要素を交換することで、迅速、簡単かつ低コストで修復可能とした。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−85263(第1、2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術では、乗員があるシート形状に合った所定の姿勢で使用するのには疲労軽減の効果が大きいが、その所定の姿勢から少しでも姿勢を変えたときには、当初のフィット感が得られなくなるのに加え、腰、背中等の身体の保持される箇所のうち、どの箇所を主に保持されたいかということを乗員が自ら選択して変更すること、または選択して介護者等に変えるもらうことは、シートを構成する分割要素を交換しない限り不可能であるという問題があった。さらに、車椅子を折りたたむ際には、その都度シートフレームからシートを外さなければならないのが面倒な上、その外したシートを収容する空間を確保しなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、乗員がいかなる体型であっても体型に合った快適な着座姿勢に保持することができるように両側壁部間の着座空間を調整できる車椅子の乗員保持構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の車椅子の乗員保持構造は、左右の側壁部と、前記乗員が着座する着座部と、乗員がもたれ掛かる背凭れ部とを備えるシート部分で乗員を保持する車椅子の乗員保持構造であって、前記両側壁部の内面には、前記背凭れ部の前面に近接する位置において先端同士が連結されて乗員を後方から保持し、両側壁部間を乗員の体型に応じた着座空間に調節するための身体保持用の調節ベルトを設けたことを特徴とする。
【0007】
このように構成された車椅子の乗員保持構造では、シート部分の左右の側壁部の各内面には、先端同士が連結されて両側壁部間の着座空間の幅を乗員の体型に応じた幅に調節するための身体保持用の調節ベルトが設けられているので、シート部分の背凭れ部の前方で各調節ベルトの先端同士を連結手段にて連結することにより、調節ベルトで乗員の身体を後方から保持し、乗員の長時間の乗車による疲労を軽減させることができる。また、両調節ベルトを着脱自在としておくことにより連結形態を正面視一文字型またはV字型等に調整すれば、より乗員の体型に合った保持態様とでき、腰、背中等の乗員が主に保持してもらいたい箇所を重点的に保持することができる。さらに、調節ベルトは左右側壁の内面から延出させているので、車椅子を折りたたむ際にも邪魔になることがない。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は請求項1に記載の車椅子の乗員保持構造の構成に加えて、背凭れ部の前面に近接する位置において左右方向略中央部にて連結されるものとしてあるので、前記した作用に加えて、両調節ベルトが連結された左右方向略中央部で乗員の後方への重さを支え、乗員の身体をバランスよく保持することができ、乗員の長時間の乗車による疲労をより軽減させることができる。
【0009】
さらに、請求項3に記載の発明は請求項1又は2に記載の車椅子の乗員保持構造の構成に加えて、前記各調節ベルトの先端同士が連結手段により連結されるとともに、前記背凭れ部の内面にも連結手段をもって連結可能としてあるので、乗員の身体は、後方から背凭れ部に左右後方から両調節ベルトを介して保持されることになって、乗員をよりバランスよく保持でき、長時間の乗車による疲労をより軽減させることができる。
【0010】
また、請求項4に記載の車椅子の乗員保持構造では請求項1乃至3の何れかに記載の発明に加えて、背凭れ部が、複数の背凭れベルトよりなるものとして、上下の背凭れベルト間を開放部としてあるので、車椅子の後方にいて車椅子を押す介護者等が位置を変えずに両調節ベルトの連結形態を調整することができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は請求項1乃至6の何れかに記載の車椅子の乗員保持構造の構成に加えて、調節ベルトの連結手段を、前記ベルト同士及び前記ベルトと前記背凭れ部の前面とを係脱自在な状態に連結する面ファスナーとしたので、調節ベルト同士及び調節ベルトと背凭れ部の内面とを繰り返しできるうえに、連結部の大きさ及び重量等を必要以上に大きくなるのを防止でき、かつ低コストに連結手段を形成することができる。
【0012】
さらに、請求項6に記載の発明は請求項1乃至5の何れかに記載の車椅子の乗員保持構造の構成に加えて、背凭れ部をカバー部材によって覆ったので、体裁がよいうえに、調節ベルトを連結した後に背凭れ部をカバー部材で覆うことにより、乗員が開放部やベルト連結部の存在による違和感を受けることなく背凭れ部にもたれ掛かることができ、また、カバーを外せば簡単にベルトの連結形態を調整することができる。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は請求項6に記載の車椅子の乗員保持構造の構成に加えて、カバー部材の少なくとも裏側部材を開閉自在としているので、カバー部材をはずさなくても車椅子の後部にいる介護者が後部より身体保持用のベルトの連結、調整操作を行うことができて便利である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した車椅子の乗員保持構造の一実施形態について、図を参照して説明する。まず、図1〜3を参照して、本発明の乗員保持構造を備えた車椅子1の全体構造について簡単に説明する。
なお、図1では、車椅子1のシート部分3の背凭れ部33の一部がカバー部材50によって覆われた状態としているが、図2〜図5ではカバー部材50が取り除かれた状態で示されている。
【0015】
図1に示すように、車椅子1は、本体フレーム2にシート部分3、メインホイール4及びフットレスト5等が取り付けられて構成されている。詳しくは、本体フレーム2は、左右一対となって車椅子1の進行方向(図中手前方向)に延び、前記進行方向側で下向きに曲折された略L字型のパイプ11,11を備え、両パイプ11,11の水平方向成分11a間にシート部分3が、両パイプ11,11の鉛直方向成分11bの下端部間に渡ってフットレスト5がそれぞれ取り付けられている。また、両鉛直方向成分11b,11bの下端部間に取り付けられたフットレスト5の上方には、両鉛直方向成分11b,11bを連結するようにレッグパッド6が取り付けられており、フットレスト5の後方(図中奥行き方向)には、キャスタホイール9,9が一対となって設けられている。さらに、シート部分3上方のメインホイール4の内側には、アームレスト7,7が一対となって設けられている。
【0016】
また、図2に示すように、シート部分3は、両パイプ11,11の水平方向成分11a間に渡って取り付けられた略長方形の着座部30と、この着座部30の左右両側縁からそれぞれ上方に立設された左側壁部31、右側壁部32と、着座部30の後側(図中奥行き側)で左右側壁部31,32を連結するように設けられた背凭れ部33とから構成されている。この背凭れ部33は、実質的に左右方向に渡って所要の間隔をおいて上下2本張架された2本の背凭れベルト34,35のみから形成されており、この背凭れベルト34,35は、パイプ11,11の各水平方向成分11a端部から鉛直方向成分11bと略平行となるように上方に延びた鉛直パイプ12,12間に渡って張架されている。また、この鉛直パイプ12,12の先端部には、図示外の介護者等が車椅子1を押すときに把持するための把持部8がそれぞれ設けられている。
【0017】
そして、図2及び図3に示すように、背凭れ部33のうち背凭れベルト34,35が張架されていない箇所は開放部133となっている。また、背凭れベルト34,35は所定の間隔をあけて上下に配置されており、その外面に渡って、後述する調節ベルト40,41と連結されるようにそれぞれ面ファスナー34a,35a が設けられている。尚、本実施の形態で用いる面ファスナー34a,35a としてはマジックテープ(商標名)を用いている。
【0018】
また、図1に示すように、シート部分3の左右の側壁部31,32は、着座部30と連結された部分と背凭れ部34と連結された部分とをメインホイール4と略等しい径の円弧で結んだ略扇形形状を有しており、その内面31a,32a(図2参照)からは所定厚及び所定長さを有する帯状の調節ベルト40,41がそれぞれ延出している。この調節ベルト40,41は、可撓性を有し、その幅方向が上下方向と、厚さ方向が車椅子1の進行方向とそれぞれ平行になるように各内面31a,32aからそれぞれ対向する内面方向に延びており、調節ベルト40,41をその基端から左右側壁部31、32の内面31a,32aに沿うように折り曲げると、先端がさらに背凭れ部33に沿ってその左右略中央部を越える位置まで達する程度の長さとなっている。また、各調節ベルト40,41は、その先端部の表裏両面に面ファスナーを備えている。
【0019】
詳しくは、図1〜3に示すように、調節ベルト40の先端部において、表面40a(調節ベルト40を左側壁部31の内面31aから対向する面に向かって真っ直ぐ延ばした状態で、車椅子1の進行方向側に位置する面)側にはソフトタイプ面ファスナー140aが、その裏側の調節ベルト40の裏面40bにはハードタイプ面ファスナー140bがそれぞれ設けられており、調節ベルト41についても同様に、先端部においてその表面41a(調節ベルト41を右側壁部32の内面32aから対向する面に向かって真っ直ぐ延ばした状態で、車椅子1の進行方向側に位置する面)側にはソフトタイプ面ファスナー141aが、その裏側の調節ベルト41の裏面41bにはハードタイプ面ファスナー141bがそれぞれ設けられている。各調節ベルト40,41がこのような構造であるため、どちらの調節ベルトを前方(車椅子1の進行方向)にしても両者を貼り合わせて連結することが可能となっている。さらに、背凭れ部33を構成する背凭れベルト34、35の外面に設けられた面ファスナー34a,35a をソフトタイプとすることで、調節ベルト40と調節ベルト41との連結のみならず、両調節ベルト40、41と背凭れ部33との連結も可能となっている。
【0020】
次に、図4及び図5を参照して、調節ベルト40と調節ベルト41との連結について説明する。上述したように、調節ベルト40と調節ベルト41とは、共に可撓性を有し、その先端部表裏面に面ファスナーを備えているので、両ベルトを様々な形態で貼り付ける(連結する)ことができる。例えば、図4に示すように、両調節ベルト40,41を、正面視で一文字状となるように連結することもできる。この場合、まず、右側壁部32の内面32aから延びた調節ベルト41を、左側壁部31の内面31a方向に延びた状態のまま後方(図中奥行き方向)に撓ませ、ベルト裏面41bのハードタイプ面ファスナー141b(図3参照)を背凭れ部33の下側の背凭れベルト35の表面のソフトタイプ面ファスナー35aに貼り付ける。ここで、ハードタイプ面ファスナー141bは、正面視で背凭れベルト35の左右中央部において貼り付けるようにする。
【0021】
そして、左側壁部31の内面31aから延びた調節ベルト40を、右側壁部32の内面32a方向に延びた状態のまま後方に撓ませ、ベルト裏面40bのハードタイプ面ファスナー140b(図3参照)を、背凭れ部33の下側の背凭れベルト35に連結されたベルト表面41aのソフトタイプ面ファスナー141aに貼り付ける。ここで、ハードタイプ面ファスナー140bは、正面視で背凭れベルト35の左右中央部においてソフトタイプ面ファスナー141aに貼り付けるようにするので、調節ベルト40及び調節ベルト41は、それぞれ各端部が正面視で左右中央部に位置するように連結されることになる。これにより、左右中央部に乗員の荷重が最も加わるようにできるので、乗員は安定して後方から保持されることになり、長時間の乗車による疲労を軽減することができる。そして、調節ベルト40と調節ベルト41とが正面視一文字状に連結されたことで、乗員は、自らの背中の上下中間部乃至は下部を両調節ベルト40,41によって重点的に保持されることになる。
【0022】
また、図5に示すように、両調節ベルト40,41を正面視で逆V字状に連結することもできる。この場合、まず、左側壁部31の内面31aから延びた調節ベルト40を、その端部が上方に位置するように、詳しくは、該端部が正面視で背凭れ部33の上側の背凭れベルト34と対向するように屈曲させ、その状態のまま後方(図中奥行き方向)に撓ませてベルト裏面40bのハードタイプ面ファスナー140b(図3参照)を、上側の背凭れベルト34の表面のソフトタイプ面ファスナー34aに貼り付ける。ここで、ハードタイプ面ファスナー140bは、正面視でベルト34の左右中央部において貼り付けるようにする。
【0023】
そして、右側壁部32の内面32aから延びた調節ベルト41を、調節ベルト40と同様に上方に屈曲させた状態で後方に撓ませ、ベルト裏面41bのハードタイプ面ファスナー141b(図3参照)を背凭れ部33の上側の背凭れベルト34に連結されたベルト表面40aのソフトタイプ面ファスナー140aに貼り付ける。ここで、ハードタイプ面ファスナー141bは、正面視でベルト34の左右中央部においてソフトタイプ面ファスナー140aに貼り付けるようにするので、調節ベルト40及び調節ベルト41は、それぞれ各端部が正面視で左右中央部に位置するように連結されることになる。これにより、左右中央部に乗員の荷重が最も加わるようにできるので、乗員は安定して後方から保持されることになり、長時間の乗車による疲労を軽減することができる。そして、調節ベルト40と調節ベルト41とが正面視逆V字状に連結されたことで、車椅子1への乗員(図示外)は、自らの背中の上部を両調節ベルト40,41によって重点的に保持されることになる。
【0024】
ここで、両調節ベルト40,41を正面視で一文字状または逆V字状に連結するのに必ずしも上記したような工程をたどる必要はなく、両調節ベルト40,41同士を連結した後に後方の背凭れ部33の各背凭れベルトに連結してもよいし、各調節ベルト40,41のどちらを前側にして重ね合わせてもよい。また、調節両ベルト40,41と背凭れ部33とを連結し、乗員が求める所望の形態とした後は、背凭れ部33の全体が覆われるようにカバー部材50(図1参照)を取り付けることにより、乗員が、開放部133やベルトの重なり合いによって背中に違和感等を受けることがない。なお、本実施の形態では、カバー部材50の形状は詳しく図示していないが、その形状としては、着座部30から背凭れ部33の前側を経て後側にまでに渡り一連に覆うことができる略長方形状のものとしてその少なくとも裏側部分を持ち上げることにより開かれる開閉自在なものとしておくことが好ましい。また、カバー部材50はシート部分3に対して上記した面ファスナーと同様の面ファスナーを用いて取り付けるようにすれば、簡単にシート部分3への着脱を行うことができる。
【0025】
シート部分3からカバー部材50を取り外すか、カバー部材50のうち開閉自在としてある裏側部分を持ち上げて開くと、図3に示すように、背凭れ部33の各背凭れベルト34、35が露出することになる。この状態では上側の背凭れベルト34と下側の背凭れベルト35との間、及び下側の背凭れベルト35のさらに下方には開放部133が形成されているので、車椅子1を後方(図中手前方向)から押す図示しない介護者等がこの開放部133に手を挿入することによって、乗員を車椅子1から降ろすことなく両調節ベルト40,41と背凭れ部33との連結形態を調整することができる。
【0026】
以上説明したように、左右の側壁部31、32と、前記乗員が着座する着座部30と、乗員がもたれ掛かる背凭れ部33とを備えるシート部分3で乗員を保持する車椅子の乗員保持構造において、両側壁部31、32の内面に前記背凭れ部33の前面に近接する位置において先端同士が連結されて両側壁部31、32間の着座空間の幅を乗員の体型に応じた幅に調節するための身体保持用の調節ベルト40、41を設けたことにより、調節ベルト40,41でどのように乗員を保持するかを、乗員の体調や姿勢に合わせて適宜細かく調整することができ、長時間の乗車による乗員の疲労を効果的に軽減することができる。また、調節ベルト40,41を背凭れ部33の左右中央部において連結することにより、左右中央部に乗員の荷重が最も加わるようにでき、乗員が安定して後方から保持されることになる。また、調節ベルト40,41と背凭れ部33との連結を面ファスナーで行うことにより、調節ベルト40,41同士の着脱や調節ベルト40,41と背凭れ部33との連結を容易にし、連結機構を軽量かつコンパクトにできる。さらに、背凭れ部33に開放部133が形成されているので、乗員を降ろすことなく、車椅子1を押す介護者等もベルトの連結態様を調整することができる。加えて、乗員を保持する調節ベルト40,41を、シート部分3の左右の側壁部31、32の内面31a,32aから延出して設けたことにより、車椅子1を折りたたむ際にも調節ベルト40、41が邪魔になることがない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車椅子の乗員保持構造では、シート部分の左右の側壁部の各内面からそれぞれ調節ベルトを延出させてこの調節ベルトをシート部分の背凭れ部の前面に添った位置で先端同士を連結手段にて連結させるとによってベルトで乗員の身体を後方から保持し、乗員の長時間の乗車による疲労を軽減させることができる。また、両調節ベルトを着脱自在として両者の連結形態を正面視一文字型またはV字型等に調整することによって、乗員の体型に合った保持態様とでき、腰、背中等の乗員が主に保持してもらいたい箇所を重点的に保持することができ、さらに、左右の側壁部の内面から延出させた設けた調節ベルトは車椅子を折りたたむ際にも邪魔になることがない。また、調節ベルトをシート部分の背凭れ部の前方において左右方向略中央部にて連結するようにし、各ベルトの先端部を連結手段によりそれぞれ背凭れ部の内面とも連結するようにすれば、両ベルトが連結された左右方向略中央部で乗員の後方への重さを支えることができ、且つ、背凭れ部と両調節ベルトとによって乗員の身体を後方及び左右後方から保持することができる。これにより、乗員をよりバランスよく保持でき、長時間の乗車による疲労を効果的に軽減させることができる。
【0028】
また、背凭れ部のベルトが連結される箇所の周囲を開放部として開放することにより、例えば車椅子を押す介護者等が、車椅子の後方からも両ベルトの連結形態を調整することができるし、背凭れ部を着脱自在なカバー部材によって覆えば、体裁がよくなるうえに乗員が開放部やベルト連結部の存在による違和感(凹凸感)を受けることなく背凭れ部にもたれ掛かることができる。さらに、連結手段を面ファスナーとすれば、ベルト同士及びベルトと背凭れ部の内面とを繰り返し着脱自在であって、連結部の大きさ及び重量等を必要以上に大きくなるのを防止でき、かつ低コストに連結手段を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態を調節ベルトが前方に張出された状態で示す斜視図である。
【図2】本発明の1実施の形態を調節ベルトの先端同士が背凭れ部の前面で連結された状態で示す平面図である。
【図3】本発明の1実施の形態を調節ベルトが連結されていない状態で示す背面図である。
【図4】本発明の1実施の形態を調節ベルトの先端同士が背凭れ部の前面で連結された状態で示す正面図である。
【図5】本発明の1実施の形態を調節ベルトの先端同士が背凭れ部の前面で別の態様で連結された状態で示す正面図である。
【符号の説明】
1 車椅子
3 シート部分
30 着座部
31 左側壁部
32 右側壁部
33 背凭れ部
34 背凭れベルト
35 背凭れベルト
40 調節ベルト
41 調節ベルト

Claims (7)

  1. 左右の側壁部と、前記乗員が着座する着座部と、乗員がもたれ掛かる背凭れ部とを備えるシート部分で乗員を保持する車椅子の乗員保持構造であって、前記両側壁部の内面には、前記背凭れ部の前面に近接する位置において先端同士が連結されて乗員を後方から保持し、両側壁部間を乗員の体型に応じた着座空間に調節するための身体保持用の調節ベルトを設けたことを特徴とする車椅子の乗員保持構造。
  2. 調節ベルトは、背凭れ部の前面に近接する位置において左右方向略中央部にて連結されるものとしてあることを特徴とする請求項1に記載の車椅子の乗員保持構造。
  3. 調節ベルトは、その先端同士が連結手段により連結されるとともに、前記背凭れ部の内面にも連結手段をもって連結可能としてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子の乗員保持構造。
  4. 背凭れ部を複数の背凭れベルトよりなるものとして、上下の背凭れベルト間に開放部を形成してあることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車椅子の乗員保持構造。
  5. ベルト連結手段が、面ファスナーであることを特徴とする請求項3に記載の車椅子の乗員保持構造。
  6. 背凭れ部をカバー部材によって覆われてあることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車椅子の乗員保持構造。
  7. カバー部材は、その少なくとも裏側部材が開閉自在とされていて、車椅子の後部にいる介添人が後部より身体保持用のベルトの連結・調整操作を行えるようにしてあることを特徴とする請求項6に記載の車椅子の乗員保持構造。
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