JP3059880U - 椅子用のクッション - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 座り心地を悪くすることなく位置ずれを防止
でき、椅子の座部に確実に、しかも簡単、迅速に取り付
けることができるクッションを提供する。 【解決手段】 椅子１の座部１ａに取り付けて使用する
椅子用のクッションであって、クッション材２ａを備え
てなる座布団状の本体部２の下側に、椅子１の座部１ａ
に被せてこの本体部２を取り付けるための取付部３を形
成する。この取付部３の被せ口３ｂをゴム部材４で収縮
状に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、クッションに関し、更に詳しくは椅子の座部に取り付けて使用する 椅子用のクッションに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、椅子用のクッションとしては、例えば椅子の座部に当接する下面に、摩 擦係数の大きい部材を一定のパターンで取り付けてなるものがある（例えば実開 昭６１ー１１８４６０号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところでこの種のクッションは、座り心地を良くするためのものであるから、 椅子に取り付けるための仕組みによって座り心地を損なうことがないよう、又椅 子の座部に一旦取り付けた後は位置ずれを起こすことがないよう、しかも座部に 簡単、迅速に取り付けることができるよう、形成されているのが望ましい。

【０００４】 しかるに従来品は、上記の通り、摩擦部材を下面に有し、この摩擦部材と座部 との接触摩擦を利用して椅子に固定するものであったから、従来品によると椅子 の座部に取り付けることは簡単にできるものの、腰掛け時の姿勢が悪かったり、 椅子が倒れたりすると、位置ずれを起こしたり、、座部から簡単に外れる惧れが あった。 又従来品の場合は、摩擦部材の個所に段差が発生するのを避けられなかったか ら、クッション性が損なわれ、座り心地が悪い、という問題点があった。

【０００５】 本考案は、このような従来品の問題点を解消しようとするものである。 従って本考案の技術的課題は、座り心地を悪くすることなく位置ずれを防止で き、椅子の座部に確実に、しかも簡単、迅速に取り付けることができるよう形成 した椅子用のクッションを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。

【０００７】 即ち本考案は、図１に示されるように、椅子１の座部１ａに取り付けて使用す る椅子用のクッションであって、クッション材２ａを備えてなる座布団状の本体 部２の下側に、椅子１の座部１ａに被せてこの本体部２を取り付けるための取付 部３が形成され、この取付部３の被せ口３ｂがゴム部材４で収縮状に形成された ことを特徴とする（請求項１）。

【０００８】 この場合本考案は、図４〜図７に示されるように、取付部３が、本体部２の周 縁に、上縁３ａが取り付けられた複数の部材３ｄで、本体部２の周方向に開口個 所３ｅを複数備えて形成されるのが好ましい（請求項２）。

【０００９】 この場合は、椅子１が背凭れ１ｂ付きや（図４参照）、背凭れ１ｂとアームレ スト１ｃ（腕休め）付き（図６参照）でも、椅子１の形態に制約を受けることな く、座部１ａに被せて取り付けることができる。従ってこの本考案品を使用すれ ば、使い勝手が一層良くなる、という利点がある。

【００１０】 図４に示す実施形態は、部材３ｄを左右一対状に形成し、開口個所３ｅを前後 に備えてなる場合である。又図６に示す実施形態は、部材３ｄを一定の間隔をあ けて三片形成し、開口個所３ｅを、左右と、後側に備えてなる場合である。これ らの実施形態の場合は、被せ口３ｂと開口個所３ｅの両方を、背凭れ１ｂやアー ムレスト１ｃにくぐらせて座部１ａに装着させる必要があるから、部材３ｄは伸 縮性を有する生地で形成されるのが好ましい。

【００１１】 又本考案は、図８、図９に示されるように、椅子１の背凭れ１ｂの支柱１ｄに 対応する取付部３の位置が、開放されると共に、開放片３ｆが上記支柱１ｄの後 方に回されて着脱自在に形成されるのでも良い（請求項３）。

【００１２】 この場合は、図４に示す実施形態の場合と同様、椅子１が背凭れ１ｂ付きの場 合でも、座部１ａに被せて使用でき、使い勝手が良くなる、という利点がある。 ここで開放片３ｆが支柱１ｄの後方に回されて着脱自在に形成される、とは、開 放片３ｆで支柱１ｄを抱え込んだ状態で椅子１に取り付けることができる、とい うことを意味し、具体的には開放片３ｆに、例えば雌雄一対の面状ファスナー５ やボタンが取り付けられることで達成される。

【００１３】 更に請求項３記載の本考案品の場合は、図１０、図１１に示されるように、椅 子１のアームレスト１ｃに対応する取付部３の位置に、アームレスト１ｃにくぐ らせるための開口部３ｇを備えて形成されるのが好ましい（請求項４）。

【００１４】 この場合は、椅子１がアームレスト１ｃ付きの場合でも、図６に示す実施形態 の場合と同様、座部１ａに被せて使用できる、という利点がある。なお開口部３ ｇは、被せ口３ｂと同様、開口縁が折り返されて袋状部３ｃに形成されると共に 、この袋状部３ｃにゴム部材４としてのゴム紐が通されて形成されると良い。又 取付部３の生地は、伸縮性を有するのが好ましい。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。

【００１６】 図１において、１は椅子、１ａはこの椅子１の座部である。本考案品は、この 座部１ａに取り付けて使用するクッションであり、クッション材２ａを備えてな る座布団状の本体部２の下側に、上記の座部１ａに被せてこの本体部２を取り付 けるための取付部３が形成されてなる。

【００１７】 上記の本体部２は、クッション材２ａを布２ｂで被覆し、クッション材２ａの 位置ずれを防止するため、適宜個所が縫い止められている。クッション材２ａと しては、例えば綿やウレタンマット等が使用されるので良い。

【００１８】 又上記の取付部３は、この実施形態では本体部２と連続性、一体性が得られる よう、クッション材２ａを覆う本体部２の布２ｂと同じ生地で形成され、本体部 ２の周縁に、上縁３ａが周方向にわたって縫い付けられ、被せ口３ｂをあけてキ ャップ状に形成されている。被せ口３ｂは、ゴム部材４としてのゴム紐で収縮状 に形成されている。具体的には、被せ口３ｂの周縁が折り返されて環状の袋状部 ３ｃに形成され、この袋状部３ｃにゴム部材４としてのゴム紐が通されている。

【００１９】 而して本考案品を使用する場合は、先ず取付部３の被せ口３ｂを、ゴム部材４ の収縮力に抗して手指で押し広げる。次に使用者は、図１Ｂに示されるように、 椅子１の座部１ａに取付部３を被せ、座部１ａに本体部２を取り付けて使用する 。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、クッション材を備えてなる座布団状の本体部の 下側に、椅子の座部に被せてこの本体部を取り付けるための取付部を形成し、こ の取付部の被せ口をゴム部材で収縮状に形成したものである。

【００２１】 従って本考案の場合は、キャップ状の取付部で座部を覆い、被せ口のゴム部材 で取付部が座部にフィットした状態で取り付けられるものである。 その結果これによれば、取り付け状態が確実、堅固になるから、位置ずれを防 止でき、椅子が倒れたときでも座部から外れることがなく、座り心地を害するこ ともない。又本考案品の場合は、座部に被せるだけで取り付けできるから、椅子 への取り付け作業を、簡単、迅速にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案クッションの好適な一実施形態を示し、
Ａは使用状態時の要部正面図、ＢはＡのＢーＢ線断面図
である。

【図２】同上クッションの平面図である。

【図３】同上クッションの底面図である。

【図４】同上クッションの他の実施形態を示す使用状態
時の要部背面図である。

【図５】図４のＶーＶ線における断面図である。

【図６】同上クッションの更に他の実施形態を示す使用
状態時の要部背面図である。

【図７】図６のＶIIーＶII線における断面図である。

【図８】同上クッションの更に他の実施形態を示す使用
状態時の要部背面図である。

【図９】図８の実施形態に係る本考案品の底面図であ
る。

【図１０】同上クッションの更に他の実施形態を示す使
用状態時の要部背面図である。

【図１１】図１０の実施形態に係る本考案品の底面図で
ある。

【符号の説明】

１ 椅子 １ａ 座部 ２ 本体部 ２ａ クッション材 ３ 取付部 ３ｂ 被せ口 ４ ゴム部材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 椅子の座部に取り付けて使用する椅子用
   のクッションであって、クッション材を備えてなる座布
   団状の本体部の下側に、椅子の座部に被せてこの本体部
   を取り付けるための取付部が形成され、この取付部の被
   せ口がゴム部材で収縮状に形成されたことを特徴とする
   椅子用のクッション。
2. 【請求項２】 請求項１記載の椅子用のクッションであ
   って、取付部が、本体部の周縁に、上縁が取り付けられ
   た複数の部材で、本体部の周方向に開口個所を複数備え
   て形成されたことを特徴とする椅子用のクッション。
3. 【請求項３】 請求項１記載の椅子用のクッションであ
   って、椅子の背凭れの支柱に対応する取付部の位置が、
   開放されると共に、開放片が上記支柱の後方に回されて
   面状ファスナーで着脱自在に形成されたことを特徴とす
   る椅子用のクッション。
4. 【請求項４】 請求項３記載の椅子用のクッションであ
   って、椅子のアームレストに対応する取付部の位置に、
   アームレストにくぐらせるための開口部を備えて形成さ
   れたことを特徴とする椅子用のクッション。